JP4214604B2 - 誘電率異方性が負の値を有するチオエーテル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

誘電率異方性が負の値を有するチオエーテル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主として液晶表示素子、例えば垂直配向方式、IPS(インプレインスイッチング)、TFT(薄膜トランジスタ)、TN(捻れネマティック)、またはSTN(超捻れネマティック)などの各種表示方式、とりわけ垂直配向方式およびIPS用の液晶組成物に好適な新規な液晶化合物、およびこれを用いた好適な諸物性を有する液晶組成物、並びにこの液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。なお、本願において、液晶性化合物なる用語は、液晶相を示す化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の構成成分として有用である化合物の総称として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来、様々な液晶表示方式が提案されてきた。それらの一例として、つぎのような表示方式が挙げられる(液晶の最新技術、工業調査会編(1983))。誘電率異方性値が正の液晶組成物を利用する方式として、TN、STN、またはTNをベースにしたAM(能動マトリックス){TFT(薄膜トランジスタ)またはMIM(金属・絶縁膜・金属)}などの方式がある。また、誘電率異方性値が負の液晶組成物を利用する方式として、電界制御複屈折効果(ECB){HAN(ハイブリッド分子配列)またはDAP(垂直分子配列)など}、DS(動的散乱)、GH(ゲストホスト)またはPC(相転移)などの方式がある。
これらの方式のうち、現在、実用化されているものの主流は誘電率異方性値(Δε)が正の液晶組成物を利用する方式である。これに比べると誘電率異方性値が負の液晶組成物を利用する方法については、実用化の程度が遅れている。このことと関連して、誘電率異方性値が負の液晶組成物やこれに用いる化合物自体の開発も、誘電率異方性値が正の液晶組成物やこれに用いる化合物の開発と比較すると、十分ではない状況にある。
【0003】
このような状況の中、最近特に、液晶表示の欠点の一つである狭い視野角を広くするための改善の試みが盛んに行われるようになってきた。その方式の一つが、IPS方式である(R.Kieferら、JAPAN DISPLAY '92, 547(1992)、M.Oh-eら、ASIA DISPLAY '95, 577(1995)、特表平5−505247号公報、特開平7−128647号公報など参照)。
IPS方式の特徴の一つは、従来の液晶パネルでは上下の基盤上にそれぞれ電極が設けられていたのに対し、この方式の液晶パネルでは片側の基盤上のみ、くし歯形電極が設けられている点である。そしてこの方式のもう一つの特徴は、誘電率異方性値の正負に関係なく、液晶組成物を利用できる点である。
また、視野角を改善する試みのもう一つの例として、液晶分子の垂直配向を利用した方式が挙げられる(特開平2−176625号公報など参照)。この方式の特徴の一つは、誘電率異方性値が負の液晶組成物を使用することである。
このような背景から、誘電率異方性値が負である液晶性化合物並びに液晶組成物が強く要望されるようになってきた。
【0004】
ところで、すべての表示方式において、用いられる液晶組成物は、適切な誘電率異方性値のみならず、その他の特性、例えば屈折率異方性値Δn、弾性定数比K33/K11(ここでK33はベンド弾性定数を、K11はスプレイ弾性定数をそれぞれ意味する)など諸物性も最適な値に調整する必要があり、更にまた液晶相が適当な温度範囲にあること、および低温においても低粘度であることなどが要求されている。
しかし、単独でこれらの条件をすべて満足する公知の液晶性化合物はないので、液晶材料として使用できる組成物は、通常、数種類から数十種類の液晶相を有する化合物を混合して調製されている。また、必要に応じて、数種類の液晶相を有しない化合物をこの液晶混合物に添加して調製されることもある。従って、個々の液晶性化合物は、他の液晶性化合物との相溶性が良好なこと、低温環境下での使用の要求から低温域での相溶性が良好であることなどの特性も要求されている。
【0005】
しかしながら、前述したように従来の表示方式は誘電率異方性値が正である液晶組成物を用いたものが主流であるため、誘電率異方性値が負である化合物や組成物についてはその開発が充分であるとは言えない。
このように多様化する表示方式やそれに伴う材料への様々な特性要求に対する対応が不充分である。例えば、
・誘電率異方性値が負であっても、その絶対値が小さい、
・相溶性が悪いので多量に用いることができない、
・屈折率異方性値の自由な設定が困難である、
・粘度が大きい、
・化学的・物理的安定性が悪い、
などという問題がある。
【0006】
誘電率異方性値が負である液晶性化合物の一例として、特開昭57−114532に開示される2,3−ジフルオロフェニレン骨格を有する液晶性化合物が挙げられる。しかし、それらの化合物の負の誘電率異方性値(絶対値)は充分に大きくはなく、また、相溶性、屈折率異方性値の自由度、化学的・物理的安定性などの特性もすべて満足できるものではなく、さらなる改善が求められている。
一方、特開昭64−36683にチオエーテル結合を部分構造に有する液晶性化合物開示されている。しかし、それらは強誘電性液晶を意図したものであり、例えばTN、STN、TFTなどに代表されるような表示方式に用いられるネマチック液晶を意図したものではなく、また、負の誘電率異方性値の絶対値を大きくするものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特開平2−176625号公報に記載されているような垂直配向、IPS、ECB(HANまたはDAPなど)、DS、GH、PCなどの各種表示方式、すなわち誘電率異方性値が負である液晶材料を用いる表示方式に使用できる液晶性化合物や組成物を提供することにある。また別の目的は、TN、STNまたはTNをベースにしたAM(TFTまたはMIM)などの方式、すなわち誘電率異方性値が正である液晶を用いる各種表示方式に使用する液晶組成物の諸特性を調整できる液晶性化合物を提供することにある。さらに別の目的は、前述の表示方式の改善された液晶表示素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明者らは鋭意研究した結果、分子中にチオエーテル結合と2,3−ジフルオロフェニレンとを同時に有する特定の化合物が、絶対値の大きな負の誘電率異方性値を有するのみならず、適切な屈折率異方性値を有し、良好な相溶性と高い化学的安定性ならびに物理的安定性を有することを見出し、本発明の液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子を完成させるに至った。
【0009】
本発明の液晶性化合物は、つぎの〔1〕〜〔6〕項で示される。
〔1〕 一般式(1)
【化6】
Figure 0004214604
(式中、R1およびR2は互いに独立して1〜15個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−または−C≡C−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。環A1および環A2は互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、トランス−1,4−シラシクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイルまたはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイルを表わす。Xは−CH2S−、−SCH2−、−CF2S−または−SCF2−を表わし、mは0または1である。)で示される液晶性化合物。
〔2〕 〔1〕項において、環A1および環A2が互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは3−フルオロ−1,4−フェニレンである液晶性化合物。
〔3〕 〔1〕項において、環A1がトランス−1,4−シクロヘキシレンであり、mが1である液晶性化合物。
〔4〕 〔3〕項において、環A2がトランス−1,4−シクロヘキシレンである液晶性化合物。
〔5〕 〔3〕項において、Xが−CH2S−または−SCH2−である液晶性化合物。
〔6〕 〔4〕項において、Xが−CH2S−または−SCH2−である液晶性化合物。
【0010】
本発明の液晶組成物は、つぎの〔7〕〜〔16〕項で示される。
〔7〕 前記一般式〔1〕で示される液晶性化合物からなる第一成分を含む、少なくとも二成分からなる液晶組成物。
〔8〕 一般式(2)、(3)および(4)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(b)成分
【化7】
Figure 0004214604
(式中、 R3は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子または−CH=CH−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。Y1はフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2Hまたは−OCF2CFHCF3を表わし、 L1およびL2は互いに独立して水素原子またはフッ素原子を表わす。 Z1およびZ2は互いに独立してエチレン、ビニレン、1,4−ブチレン、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合を表わす。環Bはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わし、環Cはトランス−1,4−シクロヘキシレン、または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わす。);
【0011】
一般式(5)および(6)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(c)成分
【化8】
Figure 0004214604
(式中、 R4およびR5は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子またはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。 Y2は−CNまたは−C≡C−CNを表わす。環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルを表わし、環Eはトランス−1,4−シクロヘキシレン、またはそれぞれの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイルもしくはピリジン−2,5−ジイルを表わし、環Fはトランス−1,4−シクロヘキシレンもしくは1,4−フェニレンを表わす。Z3はエチレン、−COO−または単結合を表わし、 L3、 L4およびL5は互いに独立して水素原子またはフッ素原子を表わす。a、bおよびcは互いに独立して0または1である。);
【0012】
一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(d)成分
【化9】
Figure 0004214604
(式中、R6およびR7は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子またはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。環G、環Iおよび環Jは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または一つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わす。Z4およびZ5は互いに独立してエチレン、ビニレン、−COO−、−C≡C−または単結合を表わす。);
および
【0013】
一般式(10)、(11)および(12)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(e)成分
【化10】
Figure 0004214604
(式中、 R8およびR9は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子もしくはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。環Kおよび環Mは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを表わす。L6およびL7は互いに独立して水素原子もしくはフッ素原子を示すが、同時に水素原子であることはない。また、Z6およびZ7は互いに独立して−CH2CH2−、−CH2O−または単結合を表わす。);
からなる4成分から選択された少なくとも一成分と前記一般式(1)で示される液晶性化合物からなる第一成分とを含む液晶組成物
【0014】
〔9〕 前記第一成分および前記(b)成分の二成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔10〕 前記第一成分および前記(c)成分の二成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔11〕 前記第一成分および前記(d)成分の二成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔12〕 前記第一成分および前記(e)成分の二成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔13〕 前記第一成分、前記(d)成分および前記(e)成分の三成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔14〕 前記第一成分、前記(d)成分および前記(b)成分の三成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔15〕 前記第一成分、前記(d)成分および前記(c)成分の三成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
〔16〕 前記第一成分、前記(d)成分、前記(b)成分、前記(c)成分の四成分を含む前記〔8〕項記載の液晶組成物。
【0015】
本発明の光学活性化合物を含有する液晶組成物は、つぎの〔17〕項で示される。
〔17〕〔7〕〜〔16〕項のいずれか一項に記載の液晶組成物および光学活性化合物からなる光学活性化合物を含有する液晶組成物。
【0016】
本発明の液晶表示素子は、つぎの〔18〕項で示される。
〔18〕 〔7〕〜〔17〕)項のいずれか一項に記載の液晶組成物を含む液晶表示素子。
【0017】
前記〔12〕項および〔13〕項に記載される発明は、N型(Δεが負)の液晶組成物に関する発明である。N型の液晶組成物は、例えば特開平2−176625号公報に記載されているような垂直配向方式や、IPS方式など種々の表示方式で駆動できる。
また、〔9〕、〔10〕、〔11〕、〔14〕、〔15〕および〔16〕項に記載される発明は、P型(Δεが正)の液晶組成物に関する発明であるが、このようなP型液晶組成物の成分としてN型の化合物を使用することもできる。このことによって、誘電率異方性値を液晶組成物の使用目的に応じて自由に設定できるのみならず、その他の特性、例えば液晶組成物の屈折率異方性値や弾性定数のコントロールなども可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物は一般式(1)で示される。好ましい化合物としては、下記の一般式(1−1)〜(1−39)で示される化合物を挙げることができる。
(式中、R1およびR2は前記と同一の意味を表す。)
【0019】
【化11】
Figure 0004214604
【0020】
【化12】
Figure 0004214604
【0021】
【化13】
Figure 0004214604
【0022】
一般式(1−1)〜(1−39)において、R1およびR2は互いに独立して1〜15のアルキル基であり、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−、−C≡C−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。
その中でも特に好ましい基は、−CH3、−C25、−C3H7、−C49
−C511、−C613、−C715、−C817、−C919
−C1021、−C1123、−C1225、−CFH2、−CF2H、
−CF3、−CH2CH2F、−CH2CHF2、−CH2CF3
−CF2CH3、−CF2CF2H、−CFHCF3、−CF2CF3
−(CH22CH2F、−(CH22CHF2、−(CH22CF3
−CH2CF2CH3、−CH2CF2CF3、−CF225、−C37
−CF2CFHCF3、−(CH23CH2F、−(CH24CH2F、
−(CH25CH2F、−CF237、−CH2CF225
−(CH22CF2CH3、−CF249、−CH2CF2CH3
−(CH22CF225、−(CH23CF2CH3
【0023】
−OCH3、−OC25、−OC3H7、−OC49、−OC511
−OC613、−OC715、−OC817、−OC919
−OC1021、−OC1123、−OC1225、−OCFH2
−OCF2H、−OCF3、−OCH2CH2F、−OCH2CHF2
−OCH2CF3、−OCF2CH3、−OCF2CF2H、−OCFHCF3
−OCF2CF3、−O(CH22CH2F、−O(CH22CHF2
−O(CH22CF3、−OCH2CF2CH3、−OCH2CF2CF3
−OCF225、−OC37、−OCF2CFHCF3
−O(CH23CH2F、−O(CH24CH2F、
−O(CH25CH2F、−OCF237、−OCH2CF225
−O(CH22CF2CH3、−OCF249、−OCH2CF2CH3
−O(CH22CF225、−O(CH23CF2CH3
【0024】
−SCH3、−SC25、−SC3H7、−SC49、−SC511
−SC613、−SC715、−SC817、−SC919
−SC1021、−SC1123、−SC1225、−SCFH2
−SCF2H、−SCF3、−SCH2CH2F、−SCH2CHF2
−SCH2CF3、−SCF2CH3、−SCF2CF2H、−SCFHCF3
−SCF2CF3、−S(CH22CH2F、−S(CH22CHF2
−S(CH22CF3、−SCH2CF2CH3、−SCH2CF2CF3
−SCF225、−SC37、−SCF2CFHCF3
−S(CH23CH2F、−S(CH24CH2F、
−S(CH25CH2F、−SCF237、−SCH2CF225
−S(CH22CF2CH3、−SCF249、−SCH2CF2CH3
−S(CH22CF225、−S(CH23CF2CH3
【0025】
−CH=CH2、−CH=CHCH3、−CH=CHC25
−CH=CHC37、−CH=CHC49、−CH2CH=CHCH3
−CH2CH=CHC25、−CH2CH=CHC37
−CH2CH=CHC49、−(CH22CH=CHCH3
−(CH22CH=CHC25、−(CH22CH=CHC37
−(CH22CH=CHC49、−CH2CH=CH2
−(CH22CH=CH2、−(CH23CH=CH2
−(CH24CH=CH2、−(CH25CH=CH2
−CH=CHCH=CH2、−CH=CHCH2CH=CH2
−CH=CH(CH22CH=CH2、−CH=CH(CH23CH=CH2
−CH2CH=CH(CH22CH=CH2
−(CH22CH=CH(CH22CH=CH2
【0026】
−CF=CF2、−CH=CF2、−CH=CHF、− CH2CF=CF2
− CH2CH=CF2、− CH2CH=CHF、−(CH22CH =CF2
−(CH22CH =CHF、−(CH23CH =CF2
−(CH23CH =CHF、−(CH24CH =CF2
−(CH24CH =CHF、−(CH25CH =CF2
−(CH25CH =CHF、−CH=CHCH2CH2F、
−CH=CHCH2CHF2、−CH=CHCH2CF3
−CH=CH(CH22CH2F、−CH=CH(CH22CHF2
−CH=CH(CH22CF3、−CH=CH(CH23CH2F、
−CH=CH(CH23CHF2、−CH=CH(CH23CF3
−CH=CH(CH24CH2F、−CH=CH(CH24CHF2
−CH=CH(CH24CF3、− CH2CH =CHCH2CH2F、
− CH2CH =CH(CH22CH2F、
−(CH22CH =CHCH2CH2F、
−(CH22CH =CH(CH22CH2F、
−CH=CHCH2CH=CF2、−CH=CH(CH22CH=CF2
−CH=CH(CH22CF =CF2
−CH=CH(CH23CHFCF3
【0027】
−OCH2CH=CHCH3、−OCH2CH=CHC25
−OCH2CH=CHC37、−OCH2CH=CHC49
−O(CH22CH=CHCH3、−O(CH22CH=CHC25
−O(CH22CH=CHC37、−O(CH22CH=CHC49
−OCH2CH=CH2、−O(CH22CH=CH2
−O(CH23CH=CH2、−O(CH24CH=CH2
−O(CH25CH=CH2、−OCH2CH=CH(CH22CH=CH2
−O(CH22CH=CH(CH22CH=CH2
【0028】
−SCH2CH=CHCH3、−SCH2CH=CHC25
−SCH2CH=CHC37、−SCH2CH=CHC49
−S(CH22CH=CHCH3、−S(CH22CH=CHC25
−S(CH22CH=CHC37、−S(CH22CH=CHC49
−SCH2CH=CH2、−S(CH22CH=CH2
−S(CH23CH=CH2、−S(CH24CH=CH2
−S(CH25CH=CH2、−SCH2CH=CH(CH22CH=CH2
−S(CH22CH=CH(CH22CH=CH2
【0029】
− OCH2CF=CF2、−OCH2CH=CF2、−OCH2CH=CHF、
−O(CH22CH =CF2、−O(CH22CH =CHF、
−O(CH23CH =CF2、−O(CH23CH =CHF、
−O(CH24CH =CF2、−O(CH24CH =CHF、
−O(CH25CH =CF2、−O(CH25CH =CHF、
−O CH2CH =CHCH2CH2F、
−O(CH22CH =CH(CH22CH2F、
−O(CH22CH =CHCH2CH2F、
【0030】
−SCH2CF=CF2、−SCH2CH=CF2、−SCH2CH=CHF、
−S(CH22CH =CF2、−S(CH22CH =CHF、
−S(CH23CH =CF2、−S(CH23CH =CHF、
−S(CH24CH =CF2、−S(CH24CH =CHF、
−S(CH25CH =CF2、−S(CH25CH =CHF、
−S CH2CH =CHCH2CH2F、
−S(CH22CH =CH(CH22CH2F、
−S(CH22CH =CHCH2CH2F、
【0031】
−C≡CH、−C≡CCH3、−C≡CC25、−C≡CC37
−C≡CC49、−CH2C≡CH、−CH2C≡CCH3
−CH2C≡CC25、−CH2C≡CC37、−CH2C≡CC49
−(CH22C≡CH、−(CH22C≡CCH3
−(CH22C≡CC25、−(CH22C≡CC37
−(CH22C≡CC49、−(CH23C≡CH、
−(CH23C≡CCH3、−(CH23C≡CC25
−(CH23C≡CC37、−(CH23C≡CC49、−C≡CCF3
−C≡CC25、−C≡CC37、−CH2C≡CCF3
−(CH22C≡CCF3
【0032】
−OCH2C≡CH、−OCH2C≡CCH3、−OCH2C≡CC25
−OCH2C≡CC37、−OCH2C≡CC49
−O(CH22C≡CH、−O(CH22C≡CCH3
−O(CH22C≡CC25、−O(CH22C≡CC37
−O(CH22C≡CC49、−O(CH23C≡CH、
−O(CH23C≡CCH3、−O(CH23C≡CC25
−O(CH23C≡CC37、−O(CH23C≡CC49
【0033】
−SCH2C≡CH、−SCH2C≡CCH3、−SCH2C≡CC25
−SCH2C≡CC37、−SCH2C≡CC49
−S(CH22C≡CH、−S(CH22C≡CCH3
−S(CH22C≡CC25、−S(CH22C≡CC37
−S(CH22C≡CC49、−S(CH23C≡CH、
−S(CH23C≡CCH3、−S(CH23C≡CC25
−S(CH23C≡CC37、−S(CH23C≡CC49
【0034】
−OCH2C≡CCF3、−O(CH22C≡CCF3、−CH2OCH3
−CH2OC25、−CH2OC37、−CH2OC49
−CH2OC511、−(CH22OCH3、−(CH22OC25
−(CH22OC37、−(CH22OC49
−(CH22OC511、−(CH23OCH3
−(CH23OC25、−(CH23OC37、−(CH23OC49
−(CH23OC511、−(CH24OCH3
【0035】
−SCH2C≡CCF3、−S(CH22C≡CCF3、−CH2SCH3
−CH2SC25、−CH2SC37、−CH2SC49
−CH2SC511、−(CH22SCH3、−(CH22SC25
−(CH22SC37、−(CH22SC49
−(CH22SC511、−(CH23SCH3、−(CH23SC25
−(CH23SC37、−(CH23SC49
−(CH23SC511、−(CH24SCH3
【0036】
−CF2OCH3、−CF2OC25、−CF2OC37
−CF2OC49、−CF2OC511、−CH2OCF3
−CH2OC25、−OCH2OCH3、−OCH2OC25
−OCH2OC37、−OCH2OC49、−OCH2OC511
−O(CH22OCH3、−O(CH22OC25
−O(CH22OC37、−O(CH22OC49
−O(CH22OC511、−O(CH23OCH3
−O(CH23OC25、−O(CH23OC37
−O(CH23OC49、−O(CH23OC511
−O(CH24OCH3、−OCH2OCF3、−OCH2OC25
【0037】
−CF2SCH3、−CF2SC25、−CF2SC37
−CF2SC49、−CF2SC511、−CH2SCF3
−CH2SC25、−SCH2SCH3、−SCH2SC25
−SCH2SC37、−SCH2SC49、−SCH2SC511
−S(CH22SCH3、−S(CH22SC25
−S(CH22SC37、−S(CH22SC49
−S(CH22SC511、−S(CH23SCH3
−S(CH23SC25、−S(CH23SC37
−S(CH23SC49、−S(CH23SC511
−S(CH24SCH3、−SCH2SCF3、−SCH2SC25である。
【0038】
本発明の液晶組成物は、 前記一般式(1)で示される液晶性化合物からなる第一成分を含む、少なくとも二成分からなる。本発明の液晶組成物の好ましい態様は、一般式(1)で示される化合物の少なくとも1種類からなる第一成分に、用途に応じて、一般式(2)〜(12)で示される化合物の群から選択される化合物を混合することにより完成する。この第一成分の含有量は、組成物に対して0.1〜99.9重量%、好ましく0.5〜85重量%、より好ましくは1〜65重量%である。
例えば組成物の含有量は、前記[13]項の液晶組成物の場合、好ましくは第一成分が1〜55重量%、(d)成分が4〜70重量%、(e)成分が40〜95重量%、より好ましくは第一成分が3〜50重量%、(d)成分が7〜60重量%、(e)成分が50〜90重量%である。
また、前記[14]項の液晶組成物の場合、好ましくは第一成分が1〜60重量%、(b)成分が10〜97重量%、(d)成分が2〜70重量%、より好ましくは第一成分が5〜50重量%、(b)成分が20〜88重量%、(d)成分が7〜40重量%である。
さらに、前記[15]項の液晶組成物の場合、好ましくは第一成分が1〜60重量%、(c)成分が10〜94重量%、(d)成分が5〜70重量%、より好ましくは第一成分が5〜50重量%、(c)成分が20〜88重量%、(d)成分が7〜40重量%である。
【0039】
本発明の組成物のさらに好ましい態様として、一般式(2)、(3)および(4)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(b)成分;一般式(5)および(6)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(c)成分;一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(d)成分;および 一般式(10)、(11)および(12)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(e)成分;からなる4成分から選択された少なくとも一成分と前記一般式(1)で示される液晶性化合物からなる第一成分とを含む液晶組成物が示される。
【0040】
(b)成分すなわち一般式(2)〜(4)で示される化合物で好ましいものとして、下記の一般式(2−1)〜(2−9),(3−1)〜(3−69)および(4−1)〜(4−24)で示される化合物を挙げることができる。
(式中、R3およびY2は前記と同一の意味をもつ。)
【0041】
【化14】
Figure 0004214604
【0042】
【化15】
Figure 0004214604
【0043】
【化16】
Figure 0004214604
【0044】
【化17】
Figure 0004214604
【0045】
【化18】
Figure 0004214604
【0046】
【化19】
Figure 0004214604
【0047】
【化20】
Figure 0004214604
【0048】
【化21】
Figure 0004214604
【0049】
【化22】
Figure 0004214604
【0050】
(b)成分すなわち一般式(2)〜(4)で示される化合物は、誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学的安定性が非常に優れており、電圧保持率の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった高い信頼性を要求されるTFT(AM−LCD)用の液晶組成物を調製する場合には特に有用である。
TFT用の液晶組成物を調製する場合、(b)成分の混合割合は、液晶組成物の全重量に対して10〜97重量%が好ましい。より好ましい混合割合は40〜95重量%である。この場合、粘度を調整する目的でさらに(d)成分すなわち一般式(7)〜(9)で示される化合物を混合することもできる。
STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合にも、(b)成分を使用することができる。この成分は、(c)成分すなわち一般式(5)〜(6)で示される化合物に比べて、液晶組成物のしきい値電圧を小さくする効果が少ないので、50重量%以下の混合割合で使用するのが好ましい。
【0051】
(c)成分すなわち一般式(5)および(6)で示される化合物は、誘電率異方性値が正でその値が大きく、得られる液晶組成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、屈折率異方性値の調整、透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、STNまたはTN用液晶組成物のV−T曲線の急峻性を改良する目的にも使用される。
(c)成分は、STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には特に有用な化合物である。(c)成分の混合割合を増加させると、液晶組成物のしきい値電圧が小さくなり、粘度が上昇する。したがって、液晶組成物の粘度が要求値を満足する限り、多量に配合することが表示素子を低電圧で駆動できることになるので有利である。STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には、(c)成分の混合割合は、液晶組成物の全重量に対して10〜97重量%が好ましく、より好ましい混合割合は40〜95重量%である。
(c)成分で好ましいものとして、下記の一般式(5−1)〜(5−40),(6−1)〜(6−3)で示される化合物を挙げることができる。
(式中、R4、R5およびY3は前記と同一の意味をもつ。)
【0052】
【化23】
Figure 0004214604
【0053】
【化24】
Figure 0004214604
【0054】
【化25】
Figure 0004214604
【0055】
【化26】
Figure 0004214604
【0056】
【化27】
Figure 0004214604
【0057】
(d)成分すなわち一般式(7)〜(9)で示される化合物のうちで好ましいものとして、下記の一般式(7−1)〜(7−11),(8−1)〜(8−18)および(9−1)〜(9−6)で示される化合物を挙げることができる。
(式中、R6およびR7は前記と同一の意味をもつ。)
【0058】
【化28】
Figure 0004214604
【0059】
【化29】
Figure 0004214604
【0060】
【化30】
Figure 0004214604
【0061】
【化31】
Figure 0004214604
【0062】
(d)成分すなわち一般式(7)〜(9)で示される化合物は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物である。一般式(7)で示される化合物は、主として液晶組成物の粘度調整または屈折率異方性値を調整する目的で使用される。また、一般式(8)および(9)で示される化合物は、液晶組成物の透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。
(d)成分の混合割合を増加させると、得られる液晶組成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくなる。したがって、液晶組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、多量に配合することが望ましい。
TFT用の液晶組成物を調製する場合には、(d)成分の混合割合は、液晶組成物の全重量に対し40重量%以下であるが、より好ましい混合割合は35重量%以下である。また、STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には、(d)成分の混合割合は、液晶組成物の全重量に対し70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。
【0063】
(e)成分すなわち一般式(10)〜(12)で示される化合物のうちで好ましいものとして、下記の一般式(10−1)〜(10−3),(11−1)〜(11−5)および(12−1)〜(12−3)で示される化合物を挙げることができる。(式中、R8およびR9は前記と同一の意味をもつ。)
【0064】
【化32】
Figure 0004214604
【0065】
(e)成分すなわち一般式(10)〜(12)で示される化合物は、誘電率異方性値が負の化合物である。一般式(10)で示される化合物は二環化合物であり、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(11)で示される化合物は透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的で、または屈折率異方性値を調整する目的で使用される。一般式(12)で示される化合物は、得られる組成物のネマチックレンジを広げる目的のほか、しきい値電圧を小さくする目的および屈折率異方性値を大きくする目的で使用される。
(e)成分は主としてN型(誘電率異方性値が負)の組成物に使用されるが、その混合割合を増加させると、得られる液晶組成物のしきい値電圧は小さくなるが、粘度が大きくなる。したがって、液晶組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、少量の混合をすることが望ましい。しかしながら、これらの化合物は誘電率異方性値の絶対値が5以下であるので、混合割合が40重量%より少なくなると低電圧駆動ができなくなる場合がある。
TFT用のN型液晶組成物を調製する場合には、(e)成分の混合割合は、液晶組成物の全重量に対して40重量%以上が好ましく、50〜95重量%がより好ましい。
また、液晶組成物の弾性定数をコントロールし、電圧−透過率曲線(V−Tカーブ)を制御する目的で、(e)成分をP型液晶組成物(誘電率異方性値が正である組成物)に添加する場合もある。このような場合には、液晶組成物中の(e)成分の混合割合は30重量%以下が好ましい。
【0066】
本発明の光学活性化合物を含有する液晶組成物は、前記本発明の液晶組成物に光学活性化合物を添加することにより得られる。光学活性化合物の添加によりOCB(Optically Compensated Birefringence)モード用の液晶組成物などの特別な場合を除き、通常、液晶組成物のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)が防止される。
本発明の光学活性化合物を含有する液晶組成物に用いられる具体的な光学活性化合物として、下記の化合物を挙げることができる。
【0067】
【化33】
Figure 0004214604
【0068】
本発明の液晶組成物は、通常、上記の光学活性化合物を添加して、らせんのピッチ(helical pitch)を調整する。らせんのピッチは、TFT用およびTN用の液晶組成物であれば、10〜200μmの範囲、STN用の液晶組成物であれば、6〜20μmの範囲、また、双安定(bistable)TNモード用の場合は、1.5〜4μmの範囲に調整されたのが好ましい。また二種類以上の光学活性化合物を含む場合は、らせんピッチの温度依存性も制御できる。
【0069】
本発明の液晶組成物および光学活性化合物を含有する液晶組成物は、それ自体慣用な方法により調製される。一般には、種々の成分の化合物をそれらの透明点よりも高い温度にして互いに溶解させる方法がとられている。
本発明の液晶組成物および光学活性化合物を含有する液晶組成物は、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系などの二色性色素を添加して、ゲストホスト(GH)モード用に使用できる。あるいはネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を作製したポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)に代表されるポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)用にも使用できる。そのほかに、複屈折制御(ECB)モードや動的散乱(DS)モード用としても使用できる。
【0070】
本発明の液晶性化合物は公知の有機合成化学的手法を用いて製造することができる。その製造方法の例を反応式1、反応式2、反応式3および反応式4に示す。
【0071】
【化34】
Figure 0004214604
【0072】
上記反応式1に示される合成経路について説明する。
式(a)で示される4’−置換ビシクロヘキサン−4−カルボン酸メチルは水素化アルミニウムリチウムによる還元により式(b)で示される4’−置換ビシクロヘキシルメタノールへと誘導され、ついで臭化水素と反応させて式(c)で示される4’−置換ビシクロヘキシルメチルブロミドへと誘導される。
式(d)で示される2,3−ジフルオロフェノールはハロゲン化アルキルと反応させて式(e)で示される2,3−ジフルオロアルコキシベンゼンへと誘導される。ついでこの化合物をクロロ硫酸と反応させて式(f)で示されるスルホニルクロリド化合物へと誘導され、さらに還元により式(g)で示される置換フェニルメルカプタン化合物へと誘導され、最後に式(c)で示される4’−置換ビシクロヘキシルメチルブロミド化合物と反応させて式(h)で示される目的のチオエーテル化合物へと誘導される。
【0073】
【化35】
Figure 0004214604
【0074】
つぎに、上記の反応式2に示される合成経路について説明する。
式(i)で示される4−置換フェニルハライド化合物はマグネシウムと反応させた後、硫黄と反応させることにより式(j)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)フェニルメルカプタン化合物へと誘導される。
式(e)で示される2,3−ジフルオロアルコキシベンゼンは第二ブチルリチウムと反応させた後、ドライアイスと反応させて式(k)で示される置換安息香酸化合物へと誘導され、ついでメタノールと反応させて式(l)で示される置換安息香酸メチルエステル化合物へと誘導される。式(l)で示される置換安息香酸メチルエステル化合物は水素化アルミニウムリチウムによる還元により式(o)で示される置換ベンジルアルコール化合物へと誘導され、ついで臭化水素と反応させて式(p)で示される置換ベンジルブロミド化合物へと誘導され、最後に式(j)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)フェニルメルカプタン化合物と反応させて式(q)で示される目的のチオエーテル化合物へと誘導される。
【0075】
【化36】
Figure 0004214604
【0076】
つぎに、上記の反応式3に示される合成経路について説明する。
式(i)で示される4−置換フェニルハライド化合物はマグネシウムと反応させた後、二硫化炭素と反応させることにより式(r)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)ジチオ安息香酸化合物へと誘導され、ついで塩化チオニルと反応させて式(s)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)チオベンゾイルクロリド化合物へと誘導される。式(s)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)チオベンゾイルクロリド化合物は式(g)で示される置換フェニルメルカプタン化合物と反応させて式(t)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)ジチオ安息香酸−置換フェニルエステル化合物へと誘導され、最後に酸化剤である1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)の存在下でフッ化水素−ピリジン錯体と反応させて式(u)で示される目的のチオエーテル化合物へと誘導される。
【0077】
【化37】
Figure 0004214604
【0078】
つぎに、上記の反応式4に示される合成経路について説明する。
式(e)で示される2,3−ジフルオロアルコキシベンゼンは、第二ブチルリチウムと反応させた後、二硫化炭素と反応させて式(v)で示される置換ジチオ安息香酸化合物へと誘導され、ついで塩化チオニルと反応させて式(w)で示される置換チオベンゾイルクロリド化合物へと誘導される。式(w)で示される置換チオベンゾイルクロリド化合物は式(j)で示される4−(4−置換シクロヘキシル)フェニルメルカプタン化合物と反応させて式(x)で示されるジチオ安息香酸−4−(4−置換シクロヘキシル)フェニルエステル化合物へと誘導され、最後に酸化剤である1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)の存在下でフッ化水素−ピリジン錯体と反応させて式(y)で示される目的のチオエーテル化合物へと誘導される。
【0079】
【実施例】
実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何等限定されるものではない。なお、化合物の構造は核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルおよび質量スペクトル(以下、MSと略す)などにより確認した。実施例中、MSにおいてM+は分子イオンピークを表す。液晶性化合物のΔε(誘電率異方性値)は、下記の母液晶A85重量%と当該化合物15重量%とからなる組成物からの外挿値(25℃において測定)を表し、Δn(屈折率異方性値)は、下記の母液晶B85重量%と当該化合物15重量%とからなる組成物からの外挿値(25℃において測定)を表す。
相転移温度におけるCは結晶相を、SBはスメクチックB相を、Nはネマチック相を、Isoは等方性液体相をそれぞれ示し、相転移温度の単位はすべて℃である。
【0080】
母液晶Aの組成
一般式
【化38】
Figure 0004214604
で示され、両末端のアルキル基(R10、R11)が下記のように異なる5種類のエステル化合物を、つぎの割合で混合し母液晶Aとした。
【0081】
Figure 0004214604
【0082】
母液晶Bの組成
一般式
【化39】
Figure 0004214604
で示され、末端のアルキル基(R12、R13)が下記のように異なる4種類の化合物を、つぎの割合で混合し母液晶Bとした。
【0083】
Figure 0004214604
【0084】
実施例1 (化合物例)
トランス,トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)−4’−n−プロピルビシクロヘキサン(一般式(1)において、R1がプロピル、環A1および環A2がトランス−1,4−シクロヘキシレン、Xが−CH2S−、R2がエトキシ、mが1である化合物(式hの化合物、化合物番号37)の合成;
第1段
トランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメタノール(式bにおいてQ1=n−C37の化合物)の合成;
水素化アルミニウムリチウム(12.65g、0.333mol)をテトラヒドロフラン(800ml)に懸濁し、これを冷却して5℃でトランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシル蟻酸メチル(133.21g、0.500mol)のテトラヒドロフラン(800ml)溶液を滴下した。反応液を徐々に室温まで昇温させ、同温度で2時間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸エチル(300ml)を加え、ついで水(15ml)、さらに20容量%硫酸(250ml)を加えた。さらに水(1.5l)を加え、ジエチルエーテル(1.5l)で抽出した。有機層を水(1.0l)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=9/1)に付し、減圧下で溶媒を留去し、トルエンから再結晶することによりトランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメタノール(式bにおいてQ1=n−C37の化合物)(95.84g、0.402mol;収率80%)を得た。
【0085】
第2段
トランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメチルブロミド(式cにおいてQ1=n−C37の化合物)の合成;
第1段で得られたトランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメタノール(式bにおいてQ1=n−C37の化合物)(95.36g、0.400mol)をキシレン(700ml)に溶解し、47%臭化水素酸(120ml)を加え、水を留去しながら10時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水1リットルを加え、トルエン(800ml)で抽出し、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(800ml)、水(800ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(800ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘプタン)に付し、減圧下で溶媒を留去した後、ヘプタンから再結晶することによりトランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメチルブロミド(式cにおいてQ1=n−C37の化合物)(65.08g、0.216mol;収率54%)を得た。
【0086】
第3段
2,3−ジフルオロエトキシベンゼン(式eにおいてQ2=C25の化合物)の合成;
2,3−ジフルオロフェノール(100.0g、0.769mol)をN,N−ジメチルホルムアミド(200ml)に溶解し、炭酸カリウム、ヨウ化カリウムを加え、ヨードエタン(179.8g、1.15mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)溶液を滴下し、3時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(400ml)を加え、トルエン(500ml)で抽出し、有機層を2グラム当量/lの水酸化ナトリウム水溶液(200ml)、水(200ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。
減圧下で溶媒を留去し、残査を減圧下で蒸留することにより2,3−ジフルオロ−エトキシベンゼン(式eにおいてQ2=C25の化合物)(99.19g、0.627mol;収率81%)を得た。
【0087】
第4段
2,3−ジフルオロ−4−エトキシ−ベンゼンスルホクロリド(式fにおいてQ2=C25の化合物)の合成
窒素気流下、−10℃に冷却したクロロ硫酸(300ml)に、同温度を保ちながら第3段で得られた2,3−ジフルオロエトキシベンゼン(式eにおいてQ2=C25の化合物)(99.19g、0.627mol)を30分かけて滴下し、同温度で30分間反応させた。反応終了後、反応液を氷(1500g)に投入して冷却し、有機層をジエチルエーテル(800ml)で2回抽出し、抽出液を水(800ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。
減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘプタン/酢酸エチル=9/1)に付し、減圧下で溶媒を留去し、ヘプタンから再結晶することにより2,3−ジフルオロ−4−エトキシ−ベンゼンスルホクロリド(式fにおいてQ2=C25の化合物)(19.72g、0.0768mol;収率12%)を得た。
【0088】
第5段
2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプタン(式gにおいてQ2=C25の化合物)の合成
窒素気流下、氷(184.42g、10.2mol)に濃硫酸(33.29ml)を加え、−10℃に冷却した。同温度を保ちながら第4段で得られた2,3−ジフルオロ−4−エトキシベンゼンスルホクロリド(式fにおいてQ2=C25の化合物)(19.72g、0.0768mol)のジエチルエーテル(45ml)溶液を15分かけて滴下し、ついで同温度を保ちながら亜鉛紛末(30.14g、0.461mol)を加え、同温度で1時間撹拌した後、徐々に昇温し、室温下に一夜にわたり反応させた。亜鉛紛末を濾別後、ジエチルエーテル(200ml)で2回抽出し、抽出液を水(200ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。この抽出液を減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘプタン/トルエン=4/1)に付し、減圧下で溶媒を留去して2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプタン(式gにおいてQ2=C25の化合物)(5.94g、0.0312mol;収率41%)を得た。
【0089】
第6段
トランス,トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)−4’−n−プロピルビシクロヘキサン(式hにおいてQ1=n−C37,Q2=C25の化合物、化合物番号37)の合成;
第2段で得られたトランス−4−(トランス−4−(n−プロピル)シクロヘキシル)シクロヘキシルメチルブロミド(式cにおいてQ1=n−C37の化合物)(3.17g、0.0105mol)、第5段で得られた2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプタン(式gにおいてQ2=C25の化合物)(2.00g、0.0105mol)、水酸化カリウム(0.71g、0.0126mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)の混合物を3時間加熱還流した。
反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(50ml)を加え、トルエン(50ml)で抽出し、有機層を2グラム当量/lの水酸化ナトリウム水溶液(20ml)、ついで水(20ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘプタン/トルエン=4/1)に付し、減圧下で溶出溶媒を留去した後、ヘプタンから再結晶することによりトランス,トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)−4’−n−プロピルビシクロヘキサン(式hにおいてQ1=n−C37,2=C25の化合物)(1.61g、0.00392mol;収率37%)を得た。
各種スペクトルはこの物の構造をよく支持した。
MS:m/e=410(M+
相転移温度:C 74.1 SB 85.6 N 89.4 Iso
Δε=−6.02、Δn=0.114
【0090】
以上の方法(反応式1)に準じて、化合物番号1〜200で示される化合物が製造できる。
【化40】
Figure 0004214604
【0091】
【化41】
Figure 0004214604
【0092】
【化42】
Figure 0004214604
【0093】
【化43】
Figure 0004214604
【0094】
【化44】
Figure 0004214604
【0095】
【化45】
Figure 0004214604
【0096】
【化46】
Figure 0004214604
【0097】
【化47】
Figure 0004214604
【0098】
【化48】
Figure 0004214604
【0099】
【化49】
Figure 0004214604
【0100】
【化50】
Figure 0004214604
【0101】
【化51】
Figure 0004214604
【0102】
【化52】
Figure 0004214604
【0103】
【化53】
Figure 0004214604
【0104】
実施例2 (化合物例)
1−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)− 4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)ベンゼン(一般式(1)において、R1がペンチル基、環A1がトランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A2が1、4―フェニレン基、Xが−SCH2−、R2がエトキシ基、mが1である化合物(式qの化合物、化合物番号252)の合成
第1段
4−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)フェニルメルカプタン(式jにおいてQ1=n−C511の化合物)の合成
削状マグネシウム(0.41g、0.0168mol)にジエチルエーテル10mlを加え、これに4−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)フェニルヨージド(式iにおいてQ1=n−C511の化合物)(5.25g、0.015mol)のジエチルエーテル(20ml)溶液を滴下し、1時間加熱還流してグリニャール試薬を調製した。室温まで冷却し、硫黄(0.51g、0.016mol)を加えて2時間加熱還流した。さらに室温で1時間攪拌した後、氷冷下、3グラム当量/lの塩酸水(20ml)を加えた。反応液に水(50ml)を加え、ジエチルエーテル(100ml)で抽出した。有機層を水(80ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を留去して4−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)フェニルメルカプタン(式jにおいてQ1=n−C511の化合物)(1.52g、0.0058mol;収率39%)を得た。
【0105】
第2段
4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸(式kにおいてQ2= C25の化合物)の合成
2,3−ジフルオロエトキシベンゼン(式eにおいてQ2= C25の化合物)(20g、0.126mol)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、これを冷却して−60℃で第二ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液(118.8ml、0.164mol)を滴下し、同温度で2時間攪拌した。同温度でドライアイス(27.8g、0.632mol)を加え、同温度で2時間攪拌した。反応液を徐々に室温まで昇温させ、同温度で2時間攪拌した。反応終了後、氷冷下、6グラム当量/lの塩酸水(100ml)を加え、さらに水(500ml)を加えてジエチルエーテル(800ml)で抽出した。有機層を水(500ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をエタノールから再結晶することにより4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸(式kにおいてQ2= C25の化合物)(14.8g、0.073mol;収率58%)を得た。
【0106】
第3段
4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸メチル(式lにおいてQ2= C25の化合物)の合成
第2段で得られた4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸(式kにおいてQ2= C25の化合物)(14.8g、0.073mol )をメタノール(200ml)に溶解し、濃硫酸(3ml)を加えて6時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(500ml)を加え、トルエン(800ml)で抽出し、有機層を2グラム当量/lの水酸化ナトリウム水溶液(300ml)、水(300ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。
減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン)に付し、減圧下で溶媒を留去してトルエンから再結晶することにより4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸メチル(式lにおいてQ2= C25の化合物)(11.2g、0.052mol;収率71%)を得た。
【0107】
第4段
4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルアルコール(式oにおいてQ2= C25の化合物)の合成
水素化アルミニウムリチウム(1.31g、0.0345mol)をテトラヒドロフラン(80ml)に懸濁し、これを冷却して5℃において第3段で得られた4−エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸メチル(式lにおいてQ2= C25の化合物)(11.2g、0.0518mol)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液を滴下した。反応液を徐々に室温まで昇温させ、同温度で2時間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸エチル(35ml)を加え、次いで水(5ml)、さらに20容量%硫酸(35ml)を加えた。反応液に水(200ml)を加え、ジエチルエーテル(300ml)で抽出した。有機層を水(100ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=9/1)に付し、減圧下で溶媒を留去してトルエンから再結晶することにより4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルアルコール(式oにおいてQ2= C25の化合物)(7.99g、0.0425mol;収率82%)を得た。
【0108】
第5段
4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルブロミド(式pにおいてQ2= C25の化合物)の合成
第4段で得られた4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルアルコール(式oにおいてQ2= C25の化合物)(7.99g、0.0425mol)をキシレン(80ml)に溶解し、47%臭化水素酸(20ml)を加え、水を留去しながら6時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(100ml)を加え、酢酸エチル(80ml)で抽出し、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(80ml)、水(80ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(80ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン)に付し、減圧下で溶媒を留去した後、トルエンから再結晶することにより4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルブロミド(式pにおいてQ2= C25の化合物)(8.43g、0.0336mol;収率79%)を得た。
【0109】
第6段
1−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)− 4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)ベンゼン(式qにおいてQ1= n−C511、Q2= C25の化合物、化合物番号252)の合成
第1段で得られた4−(トランス−4−(n−ペンチル)シクロヘキシル)フェニルメルカプタン(式jにおいてQ1=n−C511の化合物)(1.52g、0.0058mol)、第5段で得られた4−エトキシ−2,3−ジフルオロベンジルブロミド(式pにおいてQ2= C25の化合物)(1.63g、0.0065mol)、水酸化カリウム(0.44g、0.0078mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物を3時間加熱還流した。
反応終了後、室温まで冷却し、反応液に水(50ml)を加え、トルエン(50ml)で抽出し、有機層を2グラム当量/lの水酸化ナトリウム水溶液(20ml)、次いで水(20ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン)に付し、減圧下で溶出溶媒を留去した後、ヘプタン−酢酸エチルから再結晶することにより1−(トランス−4−n−ペンチルシクロヘキシル)− 4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルメルカプトメチル)ベンゼン(式qにおいてQ1= n−C511、Q2= C25の化合物、化合物番号252)(0.27g、0.00062mol;収率11%)を得た。
各種スペクトルはこの物の構造をよく支持した。
相転移温度:C 67.7 Iso
Δε=−3.89、Δn=0.147
【0110】
以上の方法(反応式2)に準じて化合物番号211〜275で示される化合物が製造できる。
【化54】
Figure 0004214604
【0111】
【化55】
Figure 0004214604
【0112】
【化56】
Figure 0004214604
【0113】
【化57】
Figure 0004214604
【0114】
【化58】
Figure 0004214604
【0115】
【化59】
Figure 0004214604
【0116】
実施例3 (化合物例)
反応式3に準じて化合物番号276〜280で示される化合物が製造できる。
【化60】
Figure 0004214604
【0117】
実施例4 (化合物例)
反応式4に準じて化合物番号281〜285で示される化合物が製造できる。
【化61】
Figure 0004214604
【0118】
このように調製される本発明の液晶性化合物を含有するネマチック液晶組成物として、下記の例を示すことができる。これらの組成物例における化合物の表記は表1に示した定義に従い、組成は重量%で示した。
これら組成物の物性値として、粘度(η)は20.0℃、屈折率異方性(Δn)、誘電率異方性(Δε)、しきい値電圧(Vth)およびねじれピッチ(P)は、25.0℃での測定結果を示した。
【0119】
【表1】
Figure 0004214604
【0120】
実施例5
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HH1SB(2F,3F)−O2 15.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HEB−O4 13.0%
4−HEB−O2 20.0%
5−HEB−O1 20.0%
3−HEB−O2 18.0%
3−HEB−O2 14.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=77.0(℃)
η=23.0(mPa・s)
Δn=0.095
Δε=−1.8
【0121】
実施例6
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HH1SB(2F,3F)−O2 15.0%
5−HH1SB(2F,3F)−O2 15.0%
3−HBF1SB(2F,3F)−O2 10.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HB−O2 10.0%
1O1−HH−5 5.0%
3−HH−EMe 12.0%
4−HEB−O2 7.0%
5−HEB−O1 8.0%
式(8)の化合物
3−HHB−1 6.0%
3−HHB−3 6.0%
その他の成分
5−HEB(2CN,3CN)−O5 2.0%
4−HBEB(2CN,3CN)−O4 4.0%
【0122】
実施例7
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
1V−HH1SB(2F,3F)−O2 10.0%
(e)成分
式(10)の化合物
3−BB(2F,3F)−O2 12.0%
3−BB(2F,3F)−O4 10.0%
5−BB(2F,3F)−O4 10.0%
式(12)の化合物
2−BB(2F,3F)B−3 15.0%
3−BB(2F,3F)B−5 13.0%
5−BB(2F,3F)B−5 14.0%
5−BB(2F,3F)B−7 16.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=73.9(℃)
Δn=0.190
Δε=−3.7
【0123】
実施例8
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
8−BB1SB(2F,3F)−O2 3.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HH−2 5.0%
3−HH−4 3.0%
3−HH−O1 4.0%
3−HH−O3 5.0%
5−HH−O1 4.0%
(e)成分
式(10)の化合物
3−HB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HB(2F,3F)−O2 11.0%
式(11)の化合物
3−HHB(2F,3F)−O2 14.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 15.0%
3−HHB(2F,3F)−2 24.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=84.5(℃)
Δn=0.074
Δε=−4.2
【0124】
実施例9
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HB1SB(2F,3F)−O2 13.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HH−4 5.0%
3−HH−5 5.0%
3−HH−O1 6.0%
3−HH−O3 6.0%
3−HB−O1 5.0%
3−HB−O2 5.0%
式(8)の化合物
3−HHEH−3 5.0%
3−HHEH−5 5.0%
4−HHEH−3 5.0%
(e)成分
式(10)の化合物
3−HB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 10.0%
式(11)の化合物
3−HHB(2F,3F)−O2 12.0%
3−HHB(2F,3F)−2 4.0%
2−HHB(2F,3F)−1 4.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=67.7(℃)
Δn=0.083
Δε=−3.2
【0125】
実施例10
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
5−BB1SB(2F,3F)−O2 3.0%
(d)成分
式(7)の化合物
5−BB−5 9.0%
5−BB−O6 9.0%
5−BB−O8 8.0%
1−BEB−5 6.0%
3−BEB−5 6.0%
3−HEB−O2 20.0%
式(8)の化合物
3−H2BB(2F)−5 20.0%
(e)成分
式(10)の化合物
3−BB(2F,3F)−O2 10.0%
式(12)の化合物
5−BBB(2F,3F)−7 9.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=75.0(℃)
Δn=0.153
Δε=−2.8
【0126】
実施例11
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HBF1SB(2F,3F)−O2 6.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HB−O1 15.0%
式(8)の化合物
2−BB2B−O2 6.0%
3−BB2B−O2 6.0%
5−BB2B−O1 6.0%
5−BB2B−O2 6.0%
1−B2BB(2F)−5 7.0%
3−B2BB(2F)−5 7.0%
5−B(F)BB−O2 7.0%
(e)成分
式(10)の化合物
3−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
4−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
5−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
式(12)の化合物
3−BB(2F,3F)B−3 7.0%
【0127】
実施例12
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HBS1B(2F,3F)−O2 9.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HB−O1 9.0%
3−HB−O4 9.0%
2−BTB−O1 5.0%
1−BTB−O2 5.0%
式(8)の化合物)
3−HBTB−O1 5.0%
3−HBTB−O2 5.0%
3−HBTB−O3 5.0%
(e)成分
式(11)の化合物
3−HHB(2F,3F)−O2 6.0%
5−HBB(2F,3F)−O2 5.0%
その他の成分
3−BTB(2F,3F)−O2 13.0%
5−BTB(2F,3F)−O2 13.0%
3−B(2F,3F)TB(2F,3F)−O4 4.0%
5−B(2F,3F)TB(2F,3F)−O4 4.0%
5−BPr(F)−O2 3.0%
【0128】
実施例13
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HH1SB(2F,3F)−O2 5.0%
3−HB1SB(2F,3F)−O2 5.0%
(d)成分
式(7)の化合物
3−HB−O2 10.0%
5−HB−3 8.0%
式(8)の化合物
3−HBB−2 6.0%
(e)成分
式(10)の化合物
5−BB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 8.0%
式(11)の化合物
3−HHB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 4.0%
5−HHB(2F,3F)−1O1 4.0%
2−HHB(2F,3F)−1 5.0%
3−HHB(2F,3F)−1 5.0%
式(12)の化合物
3−BB(2F,3F)B−3 8.0%
5−B2BB(2F,3F)−O2 10.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=77.9(℃)
Δn=0.133
Δε=−4.0
【0129】
実施例14
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HB1SB(2F,3F)−O2 5.0%
3−HBF1SB(2F,3F)−O2 5.0%
(b)成分
式(3)の化合物
2−HHB(F)−F 2.0%
3−HHB(F)−F 2.0%
5−HHB(F)−F 2.0%
2−HBB(F)−F 6.0%
3−HBB(F)−F 6.0%
2−H2BB(F)−F 9.0%
3−H2BB(F)−F 9.0%
3−HBB(F,F)−F 25.0%
5−HBB(F,F)−F 19.0%
(d)成分
式(9)の化合物
1O1−HBBH−4 5.0%
1O1−HBBH−5 5.0%
【0130】
実施例15
つぎに示す組成の液晶組成物を製造した。
第一成分
3−HH1SB(2F,3F)−O2 4.0%
5−BB1SB(2F,3F)−O2 4.0%
(c)成分
式(5)の化合物
1V2−BEB(F,F)−C 5.0%
3−HB−C 20.0%
V2−HB−C 6.0%
3−HHB−C 3.0%
(d)成分
式(7)の化合物
1−BTB−3 5.0%
2−BTB−1 10.0%
1O1−HH−3 3.0%
3−HH−4 11.0%
3−HHB−1 11.0%
式(8)の化合物
3−HHB−3 3.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−HB(F)TB−2 6.0%
3−HB(F)TB−3 5.0%
得られた組成物の物性値はつぎのとおりである。
NI=80.7(℃)
η=17.4(mPa・s)
Δn=0.156
Δε=6.5
th=2.38(V)
【0131】
実施例16
実施例15で得られた液晶組成物100重量部に光学活性化合物(記号:CM33で示される化合物)0.8重量部を混合して光学活性化合物を含有する液晶組成物を得た。
P=11.5μmであった。
【0132】
実施例17
実施例14で得られた液晶組成物100重量部に光学活性化合物(記号:CNで示される化合物)0.3重量部を混合して光学活性化合物を含有する液晶組成物を製造した。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、その絶対値の大きな負の誘電率異方性値と、制御された光学異方性値とを有し、熱や紫外線照射に対しても安定である液晶性化合物が提供される。この化合物は組成物に添加した場合、誘電率異方性、屈折率異方性などの諸特性を調整することができる。
本発明の液晶組成物は該化合物を含有する液晶組成物、および該液晶組成物を用いて作成される液晶表示素子が本発明により提供される。

Claims (15)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004214604
    (式中、R1 1〜個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン−CH=CH−で置換されていてもよく、 2 はエトキシである。環A1および環A2は互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または3−フルオロ−1,4−フェニレンを表わす。Xは−CH2S−、または−SCH2表わし、mはである。)で示される液晶性化合物。
  2. 請求項1において、環A1がトランス−1,4−シクロヘキシレンある液晶性化合物。
  3. 請求項において、環A2がトランス−1,4−シクロヘキシレンである液晶性化合物。
  4. 前記一般式(1)で示される液晶性化合物からなる第一成分を含む、少なくとも二成分からなる液晶組成物。
  5. 一般式(2)、(3)および(4)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(b)成分
    Figure 0004214604
    (式中、 R3は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子または−CH=CH−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。Y1はフッ素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2Hまたは−OCF2CFHCF3を表わし、 L1およびL2は互いに独立して水素原子またはフッ素原子を表わす。Z1およびZ2は互いに独立してエチレン、ビニレン、1,4−ブチレン、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合を表わす。環Bはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わし、環Cはトランス−1,4−シクロヘキシレン、または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わす。);一般式(5)および(6)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(c)成分
    Figure 0004214604
    (式中、 R4およびR5は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子またはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。 Y2は−CNまたは−C≡C−CNを表わす。環Dはトランス−1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルを表わし、環Eはトランス−1,4−シクロヘキシレン、またはそれぞれの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイルもしくはピリジン−2,5−ジイルを表わし、環Fはトランス−1,4−シクロヘキシレンもしくは1,4−フェニレンを表わす。Z3はエチレン、−COO−または単結合を表わし、 L3、 L4およびL5は互いに独立して水素原子またはフッ素原子を表わす。a、bおよびcは互いに独立して0または1を示す。);一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(d)成分
    Figure 0004214604
    (式中、R6およびR7は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子またはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。環G、環Iおよび環Jは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または一つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表わす。Z4およびZ5は互いに独立してエチレン、ビニレン、−COO−、−C≡C−または単結合を表わす。);および一般式(10)、(11)および(12)で示される化合物群から選択された少なくとも一つの化合物からなる(e)成分
    Figure 0004214604
    (式中、 R8およびR9は互いに独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレンは酸素原子もしくはビニレンで置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。環Kおよび環Mは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを表わす。L6およびL7は互いに独立して水素原子もしくはフッ素原子を示すが、同時に水素原子であることはない。また、Z6およびZ7は互いに独立して−CH2CH2−、−CH2O−または単結合を表わす。);からなる4成分から選択された少なくとも一成分と前記一般式(1)で示される液晶性化合物からなる第一成分とを含む液晶組成物。
  6. 前記第一成分および前記(b)成分の二成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  7. 前記第一成分および前記(c)成分の二成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  8. 前記第一成分および前記(d)成分の二成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  9. 前記第一成分および前記(e)成分の二成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  10. 前記第一成分、前記(d)成分および前記(e)成分の三成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  11. 前記第一成分、前記(d)成分および前記(b)成分の三成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  12. 前記第一成分、前記(d)成分および前記(c)成分の三成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  13. 前記第一成分、前記(d)成分、前記(b)成分、前記(c)成分の四成分を含む請求項記載の液晶組成物。
  14. 請求項4〜13のいずれか一項に記載の液晶組成物および光学活性化合物からなる光学活性化合物を含有する液晶組成物。
  15. 請求項4〜14のいずれか一項に記載の液晶組成物を含む液晶表示素子。
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