JP2000159744A - フルオロアルキルチオエ―テル化合物、液晶組成物、及び液晶表示素子 - Google Patents

フルオロアルキルチオエ―テル化合物、液晶組成物、及び液晶表示素子

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JP2000159744A
JP2000159744A JP26509199A JP26509199A JP2000159744A JP 2000159744 A JP2000159744 A JP 2000159744A JP 26509199 A JP26509199 A JP 26509199A JP 26509199 A JP26509199 A JP 26509199A JP 2000159744 A JP2000159744 A JP 2000159744A
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JP26509199A
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Shinichi Yano
紳一 矢野
Kazutaka Abe
一貴 阿部
Takashi Kato
孝 加藤
Hiroyuki Takeuchi
弘行 竹内
Yasuhiro Kubo
恭宏 久保
Etsuo Nakagawa
悦男 中川
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘性で、低温における溶解性が良好で、△
εの絶対値が大きい液晶化合物を提供する。 【解決手段】 化合物(1)を液晶化合物として用い
る。 【化1】 (式中、環A1〜A4はシクロヘキシレン基、フェニレン
基等;Q1〜Q3は−(CH22−、単結合等;Y1はメ
チレン基が酸素で置換可能の炭素数1〜15のアルキル
基;Y2は一部のメチレン基が酸素、硫黄原子で置換し
た炭素数1〜15の含フッ素アルキル基;p、qは0又
は1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な液晶性化合物
及び液晶組成物に関し、さらに詳しくは2〜4環の末端
にフルオロアルキルチオエーテル部位を有する新規な液
晶性化合物、及びこれらを含有する液晶組成物さらには
この液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶性化合物の特性である屈折率異方
性、誘電率異方性を利用した表示素子はこれまで多数作
られてきた。時計をはじめとして電卓、ワープロ、テレ
ビ等にその表示素子は広く利用され、需要も年々高くな
ってきている。液晶相は固体相と液体相の中間に位置
し、相はネマチック相、スメクチック相、コレステリッ
ク相に大別され、そのうちネマチック相を利用した表示
素子が現在最も広く利用されている。さらに液晶表示に
応用されている表示方式としては電気光学効果に対し
て、TN(ねじれネマチック)型、DS(動的散乱)
型、ゲスト−ホスト型、DAP型等がある。
【0003】現在までに研究段階のものを含め多くの液
晶性化合物が世に知られているが、現在のところ単一の
液晶性物質として表示素子に封入され使用されている物
質は存在しない。これは表示素子材料として期待される
液晶性化合物は自然界の、特に表示素子として最も使用
される頻度の高い室温を中心とする、なるべく広い温度
領域で液晶相を示すものが望ましく、また使用される環
境因子に対して十分安定であり、また表示素子を駆動さ
せるに十分な物理的性質を持つものでなくてはならない
のに対し単体としてこれらの条件を満たすものが見出さ
れていないためである。
【0004】そこで現在では数種の液晶性化合物又は非
液晶性化合物を混合してかような特徴を持つ組成物を調
製し材料として実用に供している。これらの液晶組成物
は使用環境下に通常に存在する水分、光、熱、空気等に
対しても安定であることを要求される。また電場及び電
磁放射に対する安定性、さらには混合する液晶性化合物
が互いに使用環境内で化学的に安定であることを必要と
する。また液晶組成物はその屈折率異方性値(△n)、
誘電率異方性値(△ε)、粘度(η)、電導度及び弾性
定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:スプ
レイ弾性定数)等の諸物性値は表示方式及び素子の形状
に依存して適当な値を取る必要がある。また液晶組成物
中の各成分は、相互に良好な溶解性を持つことが重要で
ある。
【0005】液晶表示のカラー表示方式はTN型では薄
膜トランジスタ(TFT)方式及びスーパーツイストネ
マチック(STN)方式が主流であり、これらの表示素
子が量産されている。
【0006】そのうちTFT方式は視野角依存性及びコ
ントラストについてはSTN方式より良好であり、クロ
ストーク発生もない。さらにTFT方式の製造コストが
低下するにつれTFT方式のシェアが大きくなり、ST
N方式とほぼ肩を並べるほどになった。現在のテレビ画
面の主流はCRTであるがいずれ液晶ディスプレイ、し
かもTFT方式にとって替わると予想される。
【0007】また、前記表示方式のうちSTN方式は、
クロストーク発生、良好なコントラストが得られない等
の諸問題があるが、TFT方式と比較してパネル製造コ
ストが安価であるため、携帯電話に代表される携帯端末
のその用途は急速に広がっている。
【0008】TFT方式、STN方式いずれにおいて
も、その特性は現在では充分なものと言えない。すなわ
ち、現在の技術で動画を表示することは可能であるが、
その動画を表示する際に印加電圧に対する液晶分子の応
答速度が遅いため残像が発生する点が特に挙げられる。
高速応答化を実現するには1)セル厚を薄くする方法や
2)低粘性の化合物を用いることにより達成できること
が一般的に知られている。その中でも使用する液晶材料
の粘度を下げることはスムーズに高速応答化を実現でき
る良好な手法である。現在TFT方式では一般にベンゼ
ン環がフッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオ
ロメトキシ基等に置換された液晶性化合物が使用されて
いる。しかしながら、これらの化合物は△εの絶対値が
大きく応答速度の高速化及び消費電力低下に有用である
が、粘性が高いことが欠点であるため、その液晶組成物
に含まれる量は限られてしまう。また、STN方式にお
いては先に述べたような携帯端末に多く用いられている
ため、その使用環境が広がっており低温でもスムーズに
駆動可能な材料が求められている。
【0009】以上のように高品位のTFT型、STN型
液晶表示素子を提供するために液晶材料に要求される特
性は複雑であり、それらの要求を満たす新たな液晶材
料、言い換えれば液晶性化合物が要望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、開示
されている従来の化合物に比べ、特に低粘性であり、か
つ低温における溶解性が著しく良好であり、さらには△
εの絶対値が大きいフルオロアルキルチオエーテル化合
物、これを含む液晶組成物、及び該液晶組成物を用いて
構成した液晶表示素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、すなわち本発明者らは、本明細書の一般式(1)で
表される化合物を鋭意検討したところ、これらの化合物
は低粘性であり、かつ低温下での相溶性に著しく優れ、
さらには△εの絶対値が大きいことを見いだし発明を完
成するに至った。本願で特許請求される発明は以下のと
おりである。 〔1〕 一般式(1)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、環A1、環A2、環A3、環A4はそ
れぞれ独立してシクロヘキサン環内の1個の炭素原子が
ケイ素原子に置き換わってもよいトランス−1,4−シ
クロヘキシレン基、又は六員環上の1個以上の水素原子
がハロゲン原子に置換されていてもよい1,4−フェニ
レン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−
2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3
−ジチアン−2,5−ジイル基又はテトラヒドロチオピ
ラン−2,5−ジイル基を示し、Q1、Q2、Q3はそれ
ぞれ独立して−(CH22−、−(CH24−、−CH
=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−、−
(CH23O−、−O(CH23−、−COO−、−O
CO−、−CF=CF−、−CF2O−、−OCF2−及
び単結合を示し、Y1は炭素数1〜15のアルキル基を
示し、該アルキル基中の任意のメチレン基は酸素原子又
は−CH=CH−によって置換されていてもよいが、2
つ以上のメチレン基が連続して酸素原子に置換されるこ
とはなく、Y2は炭素数1〜15のアルキル基を示し、
該アルキル基中の任意の1つ以上の水素原子がフッ素原
子に置換されており、該アルキル基中の任意の1つ以上
のメチレン基は酸素原子又は硫黄原子に置換されている
が、1つは必ず硫黄原子であり、2つ以上のメチレン基
が連続して酸素原子又は硫黄原子に置換されることはな
く、p及びqはそれぞれ独立して0又は1を示す。)で
示されるフルオロアルキルチオエーテル化合物。
【0014】〔2〕 一般式(1)において環A3がト
ランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A4が六員環
上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換されても
よい1,4−フェニレン基、Q3が単結合、p及びqが
0である前記〔1〕に記載 のフルオロアルキルチオエ
ーテル化合物。
【0015】〔3〕 一般式(1)において環A3及び
環A4が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子
に置換されてもよい1,4−フェニレン基、Q3が単結
合、p及びqが0である前記〔1〕に記載のフルオロア
ルキルチオエーテル化合物。
【0016】〔4〕 一般式(1)において環A2及び
環A3がトランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A4
が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換
されてもよい1,4−フェニレン基、Q2及びQ3が単結
合、pが0、qが1である前記〔1〕に記載のフルオロ
アルキルチオエーテル化合物。
【0017】〔5〕 一般式(1)において環A2がト
ランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A3及び環A4
が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換
されてもよい1,4−フェニレン基、Q2及びQ3が単結
合、pが0、qが1である前記〔1〕に記載のフルオロ
アルキルチオエーテル化合物。
【0018】〔6〕 一般式(1)において環A1、環
2及び環A3がトランス−1,4−シクロヘキシレン
基、環A4が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン
原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基、Q1
2及びQ3が単結合、p及びqが1である前記〔1〕に
記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物。
【0019】〔7〕 一般式(1)において環A1及び
環A2がトランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A3
及び環A4が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン
原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基、Q1
2及びQ3が単結合、p及びqが1である前記〔1〕に
記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物。
【0020】〔8〕 一般式(1)で表される化合物を
少なくとも1種類含有することを特徴とする、少なくと
も2成分からなる液晶組成物。
【0021】
〔9〕 第一成分として〔1〕〜〔7〕の
いずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物
を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式
(2)、(3)及び(4)
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル
基を示す。基中の隣り合わない任意のメチレン基は、酸
素原子又は−CH=CH−で置換されてもよい。また基
中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよい。
3はフッ素原子、塩素原子、OCF3、OCF2H、C
3、CF2H、CFH2、OCF2CF2H又はOCF2
FHCF3を示し、L1及びL2は互いに独立して水素原
子又はフッ素原子を示し、Z1及びZ2は互いに独立して
−(CH22−、−CH=CH−、−(CH24−、−
COO−、−CF2O−、−OCF2−又は単結合を示
し、環Bはトランス−1,4−シクロへキシレン基、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基又は水素原子が
フッ素原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基を
示し、環Cはトランス−1,4−シクロへキシレン基又
は水素原子がフッ素原子に置換されてもよい1,4−フ
ェニレン基を示す。)からなる化合物群から選択される
化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液
晶組成物。
【0024】〔10〕 第一成分として前記〔1〕〜
〔7〕のいずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテ
ル化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、
一般式(5)及び(6)
【0025】
【化7】
【0026】(式中、R2及びR3は互いに独立して炭素
数1〜10のアルキル基を示す。基中の隣り合わない任
意のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換さ
れていても良い。また基中の任意の水素原子はフッ素原
子で置換されてもよい。Y4は、CN基又はC≡C−C
N基を示し、環Dはトランス−1,4−シクロへキシレ
ン基、1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジ
イル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を示
し、環Eはトランス−1,4−シクロへキシレン基、水
素原子がフッ素原子に置換されてもよい1,4−フェニ
レン基又はピリミジン−2,5−ジイル基を示し、環F
はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−
フェニレン基を示し、Z3は1,2−エチレン基、−C
OO−又は単結合を示し、L3、L4及びL5は互いに独
立して水素原子 又はフッ素原子を示し、a、b及びc
は互いに独立して0又は1を示す。)からなる化合物群
から選択される化合物を少なくとも1種類含有すること
を特徴とする液晶組成物。
【0027】〔11〕 第一成分として前記〔1〕〜
〔7〕のいずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテ
ル化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として一
般式(7)、(8)及び(9)
【0028】
【化8】
【0029】(式中、R4及びR5は互いに独立して炭素
数1〜10のアルキル基を示す。基中の隣り合わない任
意のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換さ
れていても良い。また基中の任意の水素原子はフッ素原
子で置換されてもよい。環G、環I及び環Jは互いに独
立して、トランス−1,4−シクロへキシレン基、ピリ
ミジン−2,5−ジイル基又は1つ以上の水素原子がフ
ッ素原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基を示
し、Z4及びZ5は互いに独立して、−(CH22−、−
CH=CH−、−COO−、−C≡C−又は単結合を示
す。)からなる化合物群から選択される化合物を少なく
とも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
【0030】〔12〕 第一成分として、前記〔1〕〜
〔7〕のいずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテ
ル化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、
前記一般式(2)、(3)及び(4)からなる化合物群
から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三
成分として、前記一般式(7)、(8)及び(9)から
なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
含有することを特徴とする液晶組成物。
【0031】〔13〕 第一成分として、前記〔1〕〜
〔7〕のいずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテ
ル化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、
前記一般式(5)及び(6)からなる群から選択される
化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前
記一般式(7)、(8)及び(9)からなる群から選択
される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴と
する液晶組成物。
【0032】〔14〕 第一成分として、前記〔1〕〜
〔7〕のいずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテ
ル化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、
前記一般式(2)、(3)及び(4)からなる群から選
択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分と
して、前記一般式(5)及び(6)からなる群から選択
される化合物を少なくとも1種類含有し、第四成分とし
て、前記一般式(7)、(8)及び(9)からなる群か
ら選択される化合物を少なくとも1種類含有することを
特徴とする液晶組成物。
【0033】〔15〕 前記〔8〕〜〔14〕のいずれ
かに記載の液晶組成物に加えて、さらに1種以上の光学
活性化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
【0034】〔16〕 前記〔8〕〜〔15〕のいずれ
かに記載の液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で示す化合
物は分子末端にフルオロアルキルチオエーテル部位を有
する二〜四環系の化合物であることを特徴とする。これ
らの化合物は、表示素子が使用される条件下において物
理的及び化学的にも極めて安定であることは勿論のこ
と、低温下でも液晶組成物への溶解性が良く、低粘性で
あり、△εの絶対値が大きいことを特徴とする。
【0036】現在使用されている化合物においてパーフ
ルオロメトキシフェニル基やジフルオロメトキシフェニ
ル基等、ベンゼン環に直接酸素原子が結合しているフル
オロアルキルチオエーテル部位を有する化合物は一般的
に数多く知られている。しかしながら、本発明化合物
は、環に直接硫黄原子が結合した化合物を含むものであ
るが、このフルオロアルキルチオエーテル基を有する化
合物を液晶性化合物として用いたものは従来において皆
無である。
【0037】本発明と類似したものとしてDE4425
642A1の開示があるが、そこに明示されている化合
物は、環にメチレン基が1つ結合し、そのメチレン基と
フルオロアルキルエーテル基が結合しているものであ
る。
【0038】本発明者らはDE4425642A1の一
般式Iに示される化合物において、そのフルオロアルキ
ルエーテル基をフルオロアルキルチオエーテル基に置換
した化合物を鋭意検討したところ、低粘度であり、透明
点はさほど変化はないものの融点が下がり、それに伴い
低温側へ液晶相温度範囲が広がることを見出した。本発
明の化合物の使用により、現在液晶ディスプレイが使用
されている温度領域よりもはるか低温域での液晶ディス
プレイの使用が可能である。これらのことは上述のDE
4425642A1からは容易には見出せないことは明
白である。
【0039】本発明化合物においては、分子構成要素の
うち環構造又は側鎖の構造を適当に選ぶことで所望の物
性値を任意に調整することが可能である。よって、本発
明の化合物を液晶組成物の成分として用いた場合、良好
な特性、詳しくは 1)極低温下においても結晶の析出、スメクチック相の
発現が見られない安定したネマチック液晶組成物を調製
できる。 2)低粘性であり△εの絶対値が大きいため応答速度の
向上が見られる。 3)低温側の液晶相温度範囲が広い。 などの特性を示し外部環境に対して安定であり、使用温
度領域の拡大、低温での低電圧駆動、高速応答並びに高
コントラストの実現が可能な新規な液晶組成物及び液晶
表示素子を提供し得る。
【0040】言うまでもなく本発明の化合物はいずれも
好適な物性を示すが(1)式の環A 1、環A2、環A3
環A4、Q1、Q2、Q3、Y1、Y2、p及びqを適切に選
択 した化合物を使用することで目的に応じた液晶組成
物を調製できる。
【0041】すなわち、液晶相温度領域が低温側のもの
が必要であれば二環若しくは三環系の化合物を適宜選択
すればよく、逆に高温側のものが必要であれば四環系の
化合物を適宜選択すればよく、低粘性のものが必要であ
ればその環数に応じて環A1、A2、A3においてトラン
ス−1,4−シクロヘキシレン基をそれぞれ独立して適
宜選択すればよく、より正に大きな誘電率異方性値が必
要であれば、その環数に応じて環A1、環A2、環A3
環A4において2,6位にフッ素置換された1,4−フ
ェニレン基を適宜選択すればよく、より大きな屈折率異
方性値が必要であればその環数に応じて、環A1、環
2、環A3、環A4において1,4−フェニレン基を適
宜選択すればよい。また、1,4 −フェニレン基上に
フッ素置換したものは特に優れた低温溶解性を示す。
【0042】一般式(1)で表される化合物の中で特に
好ましいものとして、下記の一般式(1−1)〜(1−
16)で表される化合物を挙げることができる。
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】(式中、環A1、環A2、環A3、環A4、Y
1及びY2は前記と同一の意味を表す) 上記化合物において、Y1は炭素数1〜15のアルキル
基及びその基中の メチレン基が酸素原子又は−CH=
CH−で置換された基、例えば、アルコキシ基、アルコ
キシアルキル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、
アルケニルオキシアルキル基若しくはアルキルオキシア
ルケニル基等である。その中でも特に好ましい基は、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘ
プチルオキシ、オクチルオキシ、メトキシメチル、エト
キシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メト
キシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、メト
キシプロピル、エトキシプロピル、プロポキシプロピ
ル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブ
テニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−
ペンテニルオキシ、4−ペンチニルオキシ、メトキシ−
1−プロペニル、メトキシ−1−ペンテニル、メトキシ
−3−ペンテニルである。
【0046】Y2は炭素数1〜15の直鎖状のフルオロ
アルキル基で、基中のメチレン基が硫黄原子で置換され
た基である。例えばフルオロアルキルチオ基、アルキル
チオフルオロアルキル基、フルオロアルキルチオアルキ
ル基、フルオロアルキルチオフルオロアルキル基である
が、その中でも特に好ましい基は下記に示されるように
直鎖状のアルキル基を有するものを挙げることができ
る。
【0047】
【化11】
【0048】以下、本発明の液晶組成物に関して説明す
る。本発明に係る液晶組成物は、一般式(1)で表され
る化合物の少なくとも1種類を0.1〜99.9重量%
の割合で含有することが、優良な特性を発現せしめるた
めに好ましい。
【0049】さらに詳しくは、本発明により提供される
液晶組成物は、一般式(1)で表される化合物を少なく
とも1種類含有する第一成分に加え、液晶組成物の目的
に応じて一般式(2)〜(9)で表される化合物群から
任意に選択される化合物を任意の割合で混合することに
より完成する。
【0050】本発明に用いられる一般式(2)〜(4)
の化合物として、好ましくは以下の化合物を挙げること
ができる。(式中、R1及びY3は前記と同一の意味を示
す。)
【0051】
【化12】
【0052】
【化13】
【0053】
【化14】
【0054】
【化15】
【0055】
【化16】
【0056】
【化17】
【0057】
【化18】
【0058】
【化19】
【0059】
【化20】
【0060】一般式(2)〜(4)で表される化合物は
誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学
的安定性が非常に優れており、特に電圧保持率の高い、
あるいは比抵抗値の大きいと言った高信頼性が要求され
るTFT(AM−LCD)方式用の液晶組成物を調製す
る場合には不可欠な化合物である。
【0061】一般式(2)〜(4)で表される化合物の
使用量は、TFT用の液晶組成物を調製する場合、液晶
組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%の範囲
で任意に使用できるが、10〜97重量%が好ましい。
より好ましくは40〜95重量%である。また、一般式
(7)〜(9)で表される化合物を、粘度調整の目的で
さらに含有してもよい。STN表示方式又はTN表示方
式用の液晶組成物を調製する場合も一般式(2)〜
(4)で表される化合物を使用することができる。その
場合、一般式(5)及び(6)で表される化合物に比
べ、液晶組成物のしきい値電圧を小さくする効果が少な
いので、50重量%以下の使用量が好ましい。
【0062】本発明で用いられる一般式(5)及び
(6)で表される化合物として、好ましくは以下の化合
物を挙げることができる。(式中、R2、R3及びY4
前記 と同一の意味を示す。)
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】一般式(5)及び(6)で表される化合物
は、誘電率異方性値が正でその値が大きく、特に液晶組
成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。ま
た、屈折率異方性値の調整、透明点を高くする等のネマ
チックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、S
TN表示方式又はTN表示方式用の液晶組成物の急峻性
を改良する目的にも使用される。
【0069】一般式(5)及び(6)で表される化合物
は、特にSTN表示方式又はTN表示方式用の液晶組成
物を調製する場合には不可欠な化合物である。
【0070】一般式(5)及び(6)で表される化合物
の使用量を増加させると、液晶組成物のしきい値電圧が
小さくなり、粘度が上昇する。したがって、液晶組成物
の粘度が要求特性を満足する限り、多量に使用した方が
低電圧駆動できるので有利である。一般式(5)及び
(6)で表される化合物の使用量は、STN表示方式又
はTN表示方式用の液晶組成物を調製する場合には、
0.1〜99.9重量%の範囲で任意に使用できるが、
10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%が
好適である。
【0071】本発明で用いられる一般式(7)〜(9)
で表される化合物として、好ましくは以下の化合物を挙
げることができる。(式中、R4及びR5は前記と同一の
意味を示す)
【0072】
【化26】
【0073】
【化27】
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】一般式(7)〜(9)で表される化合物
は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物
である。一般式(7)で表される化合物は、主として液
晶組成物の粘度調整又は屈折率異方性値の調整の目的で
使用される。また、一般式(8)及び(9)で表される
化合物は、液晶組成物の透明点を高くする等のネマチッ
クレンジを広げる目的又は屈折率異方性値の調整の目的
で使用される。
【0077】一般式(7)〜(9)で表される化合物の
使用量を増加させると液晶組成物のしきい値電圧が大き
くなり、粘度が小さくなる。従って、液晶組成物のしき
い値電圧が満足している限り、多量に使用することが望
ましい。一般式(7)〜(9)で表される化合物の使用
量は、TFT用の液晶組成物を調整する場合には40重
量%、より好ましくは35重量%以下が好適である。ま
た、STN表示方式又はTN表示方式用の液晶組成物を
調整する場合には、70重量%以下、より好ましくは6
0重量%以下が好適である。
【0078】また本発明では、OCB(Optically Compe
nsated Birefringence)モード用液晶組成物等の特別な
場合を除き、通常、液晶組成物のらせん構造を誘起して
必要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を
防ぐ目的で、光学活性化合物を添加する。本発明に用い
る光学活性化合物は、このような目的で使用するのであ
れば、公知化されたいずれの光学活性化合物を使用して
もかまわないが、好ましくは以下の光学活性化合物を挙
げることができる。
【0079】
【化30】
【0080】本発明の液晶組成物は、通常、これらの光
学活性化合物を添加して、ねじれのピッチ(pitch)長を
調整する。ねじれのピッチ長は、TFT用及びTN用の
液晶組成物であれば、10〜200μmの範囲に調整す
るのが好ましい。STN用の液晶組成物であれば、6〜
20μmの範囲に調整するのが好ましい。また、双安定
(Bistable)TNモード用の場合は、1.5〜4μmの
範囲に調整するのが好ましい。また、ピッチ長の温度依
存性を調整する目的で、2種類以上の光学活性化合物を
添加してもよい。
【0081】本発明に従い使用される液晶組成物は、そ
れ自体慣用な方法で調製される。一般には、種々の成分
を高い温度で互いに溶解させる方法がとられている。
【0082】本発明に従い使用される液晶組成物は、メ
ロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、ア
ゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系及びテト
ラジン系等の二色性色素を添加して、ゲストホスト(G
H)モード用の液晶組成物としても使用できる。あるい
はネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したN
CAPや液晶中に三次元網目状高分子を作製したポリマ
ーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)に代表され
るポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)用の液晶
組成物としても使用できる。その他、複屈折制御(EC
B)モードや動的散乱(DS)モード用の液晶組成物と
しても使用できる。
【0083】化合物の製法 本発明の化合物(1)は通常の有機合成化学的手法を駆
使することで容易に製造できる。例えばオーガニック・
シンセシス、オーガニック・リアクションズ、新実験化
学講座等の成書、雑誌に記載の既知の反応を適当に選
択、組み合わせることで容易に合成できる。
【0084】例えば下記の経路で製造できる。一般式
(1)においてY2にチオエーテル結合を導入する場
合、カルボン酸化合物(11)に水素化リチウムアルミ
ニウム若しくは水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を作
用させ還元することによりアルコール化合物(12)を
得る。(12)に塩化チオニルを作用しクロロ化合物
13)にし、エチルキサント酸カリウム、チオシアン
酸ナトリウム若しくはチオ尿素等の硫黄化剤と、エチレ
ンジアミン、水酸化ナトリウム若しくは水素化リチウム
アルミニウム等の塩基処理剤を順次作用させることによ
りチオール化合物(14)を得る。さらに、(14)に
水酸化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム若しく
は水素化ホウ素ナトリウム等を作用させた後、(15
を作用させることにより本発明化合物(16)を製造で
きる。
【0085】また、クロロ化合物(13)にナトリウム
スルフィド水和物と硫黄から調製したナトリウムジスル
フィドを作用させ、(21)を得、水素化リチウムアル
ミニウム若しくは水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を
作用させ還元し、さらに(15)を作用させることによ
り本発明化合物(16)を製造できる。
【0086】さらに、先と同様にして(15)から(
)を経由して得られた(24)を(13)に作用させ
ることにより本発明化合物(16)を製造できる。
【0087】さらには、(12)をトリフェニルホスフ
ィン若しくはトリブチルホスフィン等の存在下、(
)を作用させることにより本発明化合物(16)を製
造できる。
【0088】また、アルキル鎖を増加させるには次の経
路を用いることができる。つまり、カルボン酸化合物
31)を水素化ジイソブチルアルミニウム(以下、D
IBALと略す)等の還元剤を用い、(32)のアルデ
ヒド化合物にし、t−ブチルカリウム若しくはブチルリ
チウム等の塩基存在下、(33)等のウィティッヒ試薬
を作用させ(34)を得る。(34)に蟻酸、酢酸、塩
酸若しくは硫酸等を作用させ、アルデヒド化合物(
)を得た後、クロム酸ジクロメート(以下、PCCと
略す)、重クロム酸ピリジニウム若しくはジョーンズ試
薬等の酸化剤を用いアルキル鎖が増加したカルボン酸化
合物を製造できる。(32)から(35)までの操作を
適宜繰り返すことにより所望のアルキル鎖長の化合物を
製造できる。
【0089】また、アルキル鎖中にフッ素原子を導入す
る場合、次の経路を用いることができる。アルデヒド化
合物(32)に(37)等のグリニャール試薬等の有機
金属試薬を作用させ、(38)を得た後、PCC、重ク
ロム酸ピリジニウム若しくはジョーンズ試薬等の酸化剤
を用いケトン化合物(39)を得た後、ジエチルアミノ
サルファートリフルオリド(以下、DASTと略す)等
のフッ素化剤を用いフッ素がアルキル鎖に導入された
40)を製造できる。
【0090】
【化31】
【0091】
【化32】
【0092】
【化33】
【0093】また、環Aがシラシクロヘキサン環である
(1)式の化合物は、特開平7−70148号、特開平
7−149770号が開示している方法に従い製造でき
る。
【0094】上記の反応を適宜選択することにより本発
明の化合物(1)を製造することができる。
【0095】このようにして得られる本発明の液晶性化
合物(1)はいずれも低粘性であり、△εの絶対値が大
きく、また他の液晶材料と低温下においても容易に混合
し、TFT型、STN型表示方式に適したネマチック液
晶組成物の構成成分として極めて優れている。
【0096】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限され
るものではない。なお、化合物の構造は核磁気共鳴スペ
クトル、質量スペクトル(以下、MSと略す。)等で確
認した。実施例中、Crは結晶相を、SAはスメクチッ
クA相を、SBはスメクチックB相を、SEはスメクチッ
クE相を、Isoは等方性液体相を、( )内はモノト
ロピックの液晶相を示し、相転移温度の単位は全て℃で
ある。
【0097】実施例1 4−(4−プロポキシフェニル)ベンジル パーフルオ
ロブチル チオエーテル((1)式において、環A3
4が1,4−フェニレン基、Q3 が単結合、Y 1がプロ
ポキシ基、Y2がパーフルオロブチルチオメチル基、
p、qが0である化合物(No.13))の製造 第1段 窒素気流下、室温で水素化リチウムアルミニウム7.7
g(0.030mol)とテトラヒドロフラン(以下T
HFと略す)10mlの混合物に、4−(4−プロポキ
シフェニル)安息香酸3.4g(0.090mol)の
THF30ml溶液を徐々に滴下した。滴下後、20時
間加熱還流し、放冷後氷浴上で徐々に3N−塩酸50m
lを加え反応を終了させ、酢酸エチル250mlで抽出
した。有機相を水100mlで3回洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去し、エタノー
ルから再結晶することにより、4−(4−プロポキシフ
ェニル)ベンジルキシフェニル)ベンジルアルコール
5.2gを得た。
【0098】第2段 窒素気流下、室温で4−(4−プロポキシフェニル)ベ
ンジルアルコール5.2g(0.021mol)をクロ
ロホルム50mlに溶解し、95%−塩化チオニル3m
lを徐々に滴下した。滴下後3時間攪拌した後、減圧下
溶媒を留去し、ヘキサンから再結晶することにより、4
−(4−プロポキシフェニル)ベンジルクロリド5.0
gを得た。
【0099】第3段 窒素気流下、エチルキサント酸カリウム3.6g(0.
023mol)をアセトン30mlに溶解し、4−(4
−プロポキシフェニル)ベンジルクロリド5.0g
(0.019mol)のアセトン/クロロホルム=1/
1混合溶媒100ml溶液を滴下した。室温で10時間
攪拌後、水100mlを加え反応終了とし、クロロホル
ム300mlで抽出した。有機相を5%−亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液50mlで2回、水50mlで3回洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を
留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ベンゼン/ヘキサン=1/1の混合溶媒)
に付し、エタノールから再結晶することにより、標題化
合物1.1gを得た。各種スペクトルはこのものの構造
をよく支持した。 相転移温度:Cr 70.9 SE 97.5 SA
35.0 Iso 実施例1の方法に準じ次の化合物が製造できる。
【0100】
【化34】
【0101】
【化35】
【0102】
【化36】
【0103】
【化37】
【0104】
【化38】
【0105】
【化39】
【0106】
【化40】
【0107】
【化41】
【0108】
【化42】
【0109】
【化43】
【0110】
【化44】
【0111】
【化45】
【0112】この様にして合成した本発明化合物を用い
て調製したネマチック液晶組成物の組成例を以下の実施
例2〜35に示す。
【0113】化合物の表記法は、表1に従った。なお、
この表記法に用いる記号体系は、本明細書中で一般式に
おいて用いた記号体系と独立した、異なる記号体系であ
る。従って、両体系間においては、同一記号であっても
示す意味は異なる。
【0114】
【表1】
【0115】粘度(η)の測定は20.0℃で行い、屈
折率異方性(Δn)、誘電率異方性(Δε)、しきい値
電圧(Vth)およびねじれピッチ(P)の測定は、各
々25.0℃で行った。
【0116】また、以下に示す組成物を−20℃のフリ
ーザー中に40日間放置した。しかし、いずれの組成物
にも、スメクチック液晶もしくは結晶の発現は見られな
かった。
【0117】 実施例2 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 10.0% 3−HB−C 21.6% 5−HB−C 32.4% 7−HB−C 22.5% 5−HBB−C 13.5% NI =65.5(℃) η =28.1(mPa・s) Δn =0.134 Δε =10.7 Vth=1.62(V) 実施例3 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 10.0% 3−HB−C 21.6% 5−HB−C 32.4% 7−HB−C 22.5% 5−HBB−C 13.5% NI =65.5(℃) η =28.8(mPa・s) Δn =0.133 Δε =10.4 Vth=1.69(V) 実施例4 3O−BB−1S(CF2)6F (No.111) 3.0% 3−HB−C 23.3% 5−HB−C 34.9% 7−HB−C 24.2% 5−HBB−C 14.6% NI =70.9(℃) η =27.8(mPa・s) Δn =0.137 Δε =11.2 Vth=1.67(V) 実施例5 3−HB−1S(CF2)4F (No.113) 15.0% 3−HB−C 20.4% 5−HB−C 30.6% 7−HB−C 21.2% 5−HBB−C 12.8% NI =58.4(℃) η =26.4(mPa・s) Δn =0.123 Δε =10.0 Vth=1.58(V) 実施例6 2−HB(F)−1S(CF2)4F (No.116) 15.0% 3−HB−C 20.4% 5−HB−C 30.6% 7−HB−C 21.2% 5−HBB−C 12.8% NI =50.4(℃) η =27.4(mPa・s) Δn =0.117 Δε =9.8 Vth=1.45(V) 実施例7 2−HB(F)−1S(CF2)8F (No.118) 10.0% 3−HB−C 21.6% 5−HB−C 32.4% 7−HB−C 22.5% 5−HBB−C 13.5% NI =66.4(℃) η =28.4(mPa・s) Δn =0.130 Δε =10.7 Vth=1.70(V) 実施例8 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 5.0% 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 5.0% 3O−BB−1S(CF2)6F (No.111) 5.0% 1V2−BEB(F,F)−C 5.0% 3−HB−C 10.0% 1−BTB−3 5.0% 2−BTB−1 10.0% 3−HH−4 11.0% 3−HHB−1 11.0% 3−HHB−3 9.0% 3−H2BTB−2 4.0% 3−H2BTB−3 4.0% 3−H2BTB−4 4.0% 3−HB(F)TB−2 6.0% 3−HB(F)TB−3 6.0% NI =87.9(℃) η =17.6(mPa・s) Δn =0.159 Δε =6.8 Vth=2.26(V) 上記組成物100部にCM33を0.8部添加したとき
のピッチは11.4μmであった。
【0118】 実施例9 3O−BB−1S(CF2)8F (No.112) 5.0% 3O1−BEB(F)−C 15.0% 4O1−BEB(F)−C 13.0% 5O1−BEB(F)−C 13.0% 2−HHB(F)−C 15.0% 3−HHB(F)−C 15.0% 3−HB(F)TB−2 4.0% 3−HB(F)TB−3 4.0% 3−HB(F)TB−4 4.0% 3−HHB−1 8.0% 3−HHB−O1 4.0% 実施例10 3−HB−1S(CF2)4F (No.113) 4.0% 3−HB−1S(CF2)6F (No.114) 4.0% 3−HB−1S(CF2)8F (No.115) 5.0% 5−PyB−F 4.0% 3−PyB(F)−F 4.0% 2−BB−C 5.0% 4−BB−C 4.0% 5−BB−C 5.0% 2−PyB−2 2.0% 3−PyB−2 2.0% 4−PyB−2 2.0% 6−PyB−O5 3.0% 6−PyB−O6 3.0% 6−PyB−O7 3.0% 6−PyB−O8 3.0% 3−PyBB−F 6.0% 4−PyBB−F 6.0% 5−PyBB−F 6.0% 3−HHB−1 6.0% 3−HHB−3 8.0% 3−H2BTB−2 5.0% 3−H2BTB−3 5.0% 3−H2BTB−4 5.0% 実施例11 2−HB(F)−1S(CF2)4F (No.116) 8.0% 2−HB(F)−1S(CF2)6F (No.117) 6.0% 2−HB(F)−1S(CF2)8F (No.118) 6.0% 3−GB−C 10.0% 4−GB−C 10.0% 2−BEB−C 12.0% 3−BEB−C 4.0% 3−PyB(F)−F 6.0% 3−HEB−O2 5.0% 5−HEB−O2 4.0% 5−HEB−5 5.0% 4−HEB−5 5.0% 1O−BEB−2 4.0% 3−HHB−1 6.0% 3−HHEBB−C 3.0% 3−HBEBB−C 3.0% 5−HBEBB−C 3.0% 実施例12 2−HB(F)−1S(CF2)8F (No.118) 3.0% 3−HB−C 18.0% 1O1−HB−C 10.0% 3−HB(F)−C 10.0% 2−PyB−2 2.0% 3−PyB−2 2.0% 4−PyB−2 2.0% 1O1−HH−3 7.0% 2−BTB−O1 7.0% 3−HHB−1 7.0% 3−HHB−F 4.0% 3−HHB−O1 4.0% 3−HHB−3 8.0% 3−H2BTB−2 3.0% 3−H2BTB−3 3.0% 2−PyBH−3 4.0% 3−PyBH−3 3.0% 3−PyBB−2 3.0% NI =77.9(℃) η =17.9(mPa・s) Δn =0.139 Δε =8.1 Vth=1.75(V) 実施例13 3O−BB−1S(CF2)6F (No.111) 6.0% 3−HB−1S(CF2)4F (No.113) 6.0% 2−BEB(F)−C 5.0% 3−BEB(F)−C 4.0% 1V2−BEB(F,F)−C 10.0% 3−HH−EMe 10.0% 3−HB−O2 18.0% 7−HEB−F 2.0% 3−HHEB−F 2.0% 5−HHEB−F 2.0% 3−HBEB−F 4.0% 2O1−HBEB(F)−C 2.0% 3−HB(F)EB(F)−C 2.0% 3−HBEB(F,F)−C 2.0% 3−HHB−F 4.0% 3−HHB−O1 4.0% 3−HHB−3 13.0% 3−HEBEB−F 2.0% 3−HEBEB−1 2.0% NI =79.7(℃) η =32.2(mPa・s) Δn =0.113 Δε =21.9 Vth=1.04(V) 実施例14 3−HB−1S(CF2)4F(113) 6.0% 2−HB(F)−1S(CF2)8F(No.118) 6.0% 2−BEB(F)−C 5.0% 3−BEB(F)−C 4.0% 1V2−BEB(F,F)−C 16.0% 3−HB−O2 10.0% 3−HH−4 3.0% 3−HHB−F 3.0% 3−HHB−1 8.0% 3−HHB−O1 4.0% 3−HBEB−F 4.0% 3−HHEB−F 7.0% 5−HHEB−F 7.0% 3−H2BTB−2 4.0% 3−H2BTB−3 4.0% 3−H2BTB−4 4.0% 3−HB(F)TB−2 5.0% NI =89.1(℃) η =35.5(mPa・s) Δn =0.133 Δε =24.7 Vth=1.39(V) 実施例15 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 5.0% 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 5.0% 3O−BB−1S(CF2)6F(No.111) 5.0% 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 5.0% 2−HB(F)−1S(CF2)8F(No.118) 5.0% 2−BEB−C 12.0% 3−BEB−C 4.0% 4−BEB−C 6.0% 3−HB−C 3.0% 3−HEB−O4 12.0% 4−HEB−O2 8.0% 5−HEB−O1 8.0% 3−HEB−O2 6.0% 5−HEB−O2 5.0% 3−HHB−1 7.0% 3−HHB−O1 4.0% NI =54.9(℃) η =29.5(mPa・s) Δn =0.103 Δε =9.1 Vth=1.51(V) 実施例16 3O−BB−1S(CF2)8F(No.112) 4.0% 2−BEB−C 10.0% 5−BB−C 12.0% 7−BB−C 7.0% 1−BTB−3 7.0% 2−BTB−1 10.0% 1O−BEB−2 10.0% 1O−BEB−5 12.0% 3−HHB−F 4.0% 3−HHB−1 7.0% 3−HHB−O1 4.0% 3−HHB−3 13.0% 実施例17 2−HB(F)−1S(CF2)6F(No.117) 5.0% 3−HB−C 12.0% 3−HB−O2 15.0% 2−BTB−1 3.0% 3−HHB−1 8.0% 3−HHB−F 4.0% 3−HHB−O1 5.0% 3−HHB−3 14.0% 3−HHEB−F 4.0% 5−HHEB−F 4.0% 2−HHB(F)−F 7.0% 3−HHB(F)−F 7.0% 5−HHB(F)−F 7.0% 3−HHB(F,F)−F 5.0% 実施例18 3−HB−1S(CF2)6F (No.114) 4.0% 2−HB(F)−1S(CF2)6F(No.117) 4.0% 3−BEB(F)−C 8.0% 3−HB−C 8.0% V−HB−C 8.0% 3−HB−O2 3.0% 3−HH−2V 14.0% 3−HH−2V1 7.0% V2−HHB−1 15.0% 3−HHB−1 5.0% 3−HHEB−F 7.0% 3−H2BTB−2 6.0% 3−H2BTB−3 6.0% 3−H2BTB−4 5.0% 実施例19 3−HB−1S(CF2)6F (No.114) 7.0% 3−HB−1S(CF2)8F(No.115) 7.0% 2−HB(F)−1S(CF2)6F(No.117) 7.0% V2−HB−C 12.0% 1V2−HB−C 12.0% 3−HB−C 3.0% 3−HB(F)−C 5.0% 2−BTB−1 2.0% 3−HH−4 8.0% 3−HH−VFF 6.0% 2−HHB−C 3.0% 3−HHB−C 6.0% 3−HB(F)TB−2 8.0% 3−H2BTB−2 5.0% 3−H2BTB−3 5.0% 3−H2BTB−4 4.0% 実施例20 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 5.0% 5−BEB(F)−C 5.0% V−HB−C 6.0% 5−PyB−C 6.0% 4−BB−3 11.0% 3−HH−2V 10.0% 5−HH−V 11.0% V−HHB−1 7.0% V2−HHB−1 15.0% 3−HHB−1 9.0% 1V2−HBB−2 10.0% 3−HHEBH−3 5.0% NI =90.4(℃) η =16.1(mPa・s) Δn =0.114 Δε =4.6 Vth=2.50(V) 実施例21 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 5.0% 1V2−BEB(F,F)−C 8.0% 3−HB−C 5.0% V2V−HB−C 14.0% V2V−HH−3 19.0% 3−HB−O2 4.0% 3−HHB−1 10.0% 3−HHB−3 15.0% 3−HB(F)TB−2 4.0% 3−HB(F)TB−3 4.0% 3−H2BTB−2 4.0% 3−H2BTB−3 4.0% 3−H2BTB−4 4.0% NI =99.7(℃) η =17.9(mPa・s) Δn =0.129 Δε =7.5 Vth=2.31(V) 実施例22 3−HB−1S(CF2)6F (No.114) 3.0% V2−HB−TC 10.0% 3−HB−TC 10.0% 3−HB−C 7.0% 5−HB−C 7.0% 5−BB−C 3.0% 2−BTB−1 10.0% 2−BTB−O1 5.0% 3−HH−4 5.0% 3−HHB−1 10.0% 3−HHB−3 11.0% 3−H2BTB−2 3.0% 3−H2BTB−3 3.0% 3−HB(F)TB−2 3.0% 5−BTB(F)TB−3 10.0% 実施例23 3−HB−1S(CF2)8F(No.115) 3.0% 1V2−BEB(F,F)−C 6.0% 3−HB−C 15.0% 2−BTB−1 10.0% 5−HH−VFF 30.0% 1−BHH−VFF 8.0% 1−BHH−2VFF 11.0% 3−H2BTB−2 5.0% 3−H2BTB−3 4.0% 3−H2BTB−4 4.0% 3−HHB−1 4.0% 実施例24 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 4.0% 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 4.0% 3O−BB−1S(CF2)6F(No.111) 4.0% 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 4.0% 2−HHB(F)−F 17.0% 3−HHB(F)−F 17.0% 2−H2HB(F)−F 10.0% 3−H2HB(F)−F 5.0% 5−H2HB(F)−F 10.0% 2−HBB(F)−F 6.0% 3−HBB(F)−F 6.0% 5−HBB(F)−F 13.0% NI =83.7(℃) η =27.4(mPa・s) Δn =0.095 Vth=2.08(V) 実施例25 3O−BB−1S(CF2)6F(No.111) 3.0% 7−HB(F,F)−F 3.0% 3−HB−O2 7.0% 2−HHB(F)−F 10.0% 3−HHB(F)−F 10.0% 5−HHB(F)−F 10.0% 2−HBB(F)−F 9.0% 3−HBB(F)−F 9.0% 5−HBB(F)−F 16.0% 2−HBB−F 4.0% 3−HBB−F 4.0% 3−HBB(F,F)−F 5.0% 5−HBB(F,F)−F 10.0% 実施例26 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 3.0% 3−HB−1S(CF2)6F (No.114) 3.0% 3−HB−1S(CF2)8F(No.115) 3.0% 5−HB−CL 16.0% 3−HH−4 12.0% 3−HH−5 4.0% 3−HHB−F 4.0% 3−HHB−CL 3.0% 4−HHB−CL 4.0% 3−HHB(F)−F 10.0% 4−HHB(F)−F 9.0% 7−HHB(F)−F 8.0% 5−HBB(F)−F 4.0% 5−HBBH−1O1 3.0% 3−HHBB(F,F)−F 2.0% 4−HHBB(F,F)−F 3.0% 5−HHBB(F,F)−F 3.0% 3−HH2BB(F,F)−F 3.0% 4−HH2BB(F,F)−F 3.0% 実施例27 2−HB(F)−1S(CF2)4F(No.116) 7.0% 2−HB(F)−1S(CF2)6F(No.117) 7.0% 2−HB(F)−1S(CF2)8F(No.118) 7.0% 3−HHB(F,F)−F 9.0% 3−H2HB(F,F)−F 8.0% 4−H2HB(F,F)−F 8.0% 5−H2HB(F,F)−F 8.0% 5−HBB(F,F)−F 20.0% 3−H2BB(F,F)−F 10.0% 5−HHBB(F,F)−F 3.0% 5−HHEBB−F 2.0% 3−HH2BB(F,F)−F 3.0% 1O1−HBBH−4 4.0% 1O1−HBBH−5 4.0% 実施例28 3−HB−1S(CF2)8F(No.115) 5.0% 5−HB−F 12.0% 6−HB−F 9.0% 7−HB−F 7.0% 2−HHB−OCF3 7.0% 3−HHB−OCF3 7.0% 4−HHB−OCF3 7.0% 3−HH2B−OCF3 4.0% 5−HH2B−OCF3 4.0% 3−HHB(F,F)−OCF3 5.0% 3−HBB(F)−F 10.0% 5−HBB(F)−F 10.0% 3−HH2B(F)−F 3.0% 3−HB(F)BH−3 3.0% 5−HBBH−3 3.0% 3−HHB(F,F)−OCF2H 4.0% 実施例29 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 5.0% 2−HB(F)−1S(CF2)4F(No.116) 5.0% 2−HB(F)−1S(CF2)8F(No.118) 5.0% 2−HHB(F)−F 3.0% 2−HBB(F)−F 7.0% 3−HBB(F)−F 7.0% 4−HBB(F)−F 2.0% 2−H2BB(F)−F 10.0% 3−H2BB(F)−F 10.0% 3−HBB(F,F)−F 22.0% 5−HBB(F,F)−F 6.0% 2−HHB(F,F)−F 5.0% 3−HHB(F,F)−F 5.0% 4−HHB(F,F)−F 5.0% 3−HHB−F 3.0% NI =79.0(℃) η =33.2(mPa・s) Δn =0.122 Δε =6.8 Vth=2.23(V) 実施例30 3O−BB−1S(CF2)4F (No. 13) 5.0% 3−H2HB(F,F)−F 7.0% 5−H2HB(F,F)−F 8.0% 3−HHB(F,F)−F 10.0% 3−HH2B(F,F)−F 9.0% 5−HH2B(F,F)−F 9.0% 3−HBB(F,F)−F 15.0% 5−HBB(F,F)−F 15.0% 3−HBEB(F,F)−F 2.0% 4−HBEB(F,F)−F 2.0% 5−HBEB(F,F)−F 2.0% 3−HHEB(F,F)−F 10.0% 4−HHEB(F,F)−F 3.0% 5−HHEB(F,F)−F 3.0% NI =78.1(℃) η =31.8(mPa・s) Δn =0.094 Δε =11.2 Vth=1.80(V) 実施例31 5O−BB−1S(CF2)4F (No. 14) 6.0% 7−HB(F)−F 5.0% 5−H2B(F)−F 5.0% 3−HB−O2 10.0% 3−HH−4 5.0% 3−HHB(F)−F 10.0% 5−HHB(F)−F 10.0% 3−H2HB(F)−F 5.0% 2−HBB(F)−F 3.0% 3−HBB(F)−F 3.0% 2−H2BB(F)−F 5.0% 3−H2BB(F)−F 6.0% 3−HHB−1 8.0% 3−HHB−O1 5.0% 3−HHB−3 4.0% NI =83.7(℃) η =18.9(mPa・s) Δn =0.091 Δε =3.1 Vth=2.72(V) 実施例32 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 5.0% 7−HB(F,F)−F 3.0% 3−H2HB(F,F)−F 12.0% 4−H2HB(F,F)−F 10.0% 5−H2HB(F,F)−F 10.0% 3−HHB(F,F)−F 5.0% 3−HH2B(F,F)−F 15.0% 5−HH2B(F,F)−F 10.0% 3−HBB(F,F)−F 12.0% 5−HBB(F,F)−F 12.0% 3−HBCF2OB(F,F)−F 6.0% NI =68.5(℃) η =24.7(mPa・s) Δn =0.085 Δε =8.5 Vth=1.69(V) 実施例33 2−HB(F)−1S(CF2)4F(No.116) 5.0% 7−HB(F,F)−F 5.0% 3−H2HB(F,F)−F 12.0% 4−H2HB(F,F)−F 10.0% 3−HHB(F,F)−F 10.0% 3−HBB(F,F)−F 10.0% 3−HHEB(F,F)−F 10.0% 4−HHEB(F,F)−F 3.0% 5−HHEB(F,F)−F 3.0% 2−HBEB(F,F)−F 3.0% 3−HBEB(F,F)−F 5.0% 5−HBEB(F,F)−F 3.0% 3−HGB(F,F)−F 15.0% 3−HHBB(F,F)−F 6.0% NI =68.5(℃) η =33.7(mPa・s) Δn =0.081 Δε =12.7 Vth=1.55(V) 実施例34 2−HB(F)−1S(CF2)8F(No.118) 5.0% 5−H4HB(F,F)−F 7.0% 5−H4HB−OCF3 15.0% 3−H4HB(F,F)−CF3 8.0% 5−H4HB(F,F)−CF3 10.0% 3−HB−CL 6.0% 5−HB−CL 4.0% 2−H2BB(F)−F 5.0% 3−H2BB(F)−F 10.0% 5−H2HB(F,F)−F 5.0% 3−HHB−OCF3 5.0% 3−H2HB−OCF3 5.0% V−HHB(F)−F 5.0% 3−HHB(F)−F 5.0% 3−HBEB(F,F)−F 5.0% NI =65.0(℃) η =25.8(mPa・s) Δn =0.096 Δε =8.4 Vth=1.67(V) 実施例35 3−HB−1S(CF2)4F(No.113) 5.0% 5−HB−CL 12.0% 3−HH−4 7.0% 3−HB−O2 20.0% 3−H2HB(F,F)−F 8.0% 3−HHB(F,F)−F 8.0% 3−HBB(F,F)−F 6.0% 2−HHB(F)−F 5.0% 3−HHB(F)−F 5.0% 2−H2HB(F)−F 2.0% 3−H2HB(F)−F 1.0% 5−H2HB(F)−F 2.0% 3−HHBB(F,F)−F 4.0% 3−HBCF2OB−OCF3 4.0% 5−HBCF2OB(F,F)−CF3 4.0% 3−HHB−1 3.0% 3−HHB−O1 4.0%
【0119】
【発明の効果】本発明の化合物すなわち末端にフルオロ
アルキルチオエーテル基を有する二〜四環系の化合物は
いずれも、 1)極低温下においても結晶の析出、スメクチック相の
発現が見られない安定したネマチック液晶組成物を調製
できる。 2)低粘性であり△εの絶対値が大きいため、応答速度
の向上が見られる。 3)低温側の液晶相温度範囲が広い。 などの特性を示し、外部環境に対して安定であり、使用
温度領域の拡大、低電圧駆動、並びに高速応答の実現が
可能な新規な液晶組成物及び液晶表示素子を提供し得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 19/30 C09K 19/30 19/42 19/42 19/44 19/44 19/46 19/46 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 (72)発明者 久保 恭宏 千葉県市原市辰巳台東2丁目17番地 (72)発明者 中川 悦男 千葉県市原市五井5358番地1

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、環A1、環A2、環A3、環A4はそれぞれ独立し
    てシクロヘキサン環内の1個の炭素原子がケイ素原子に
    置き換わってもよいトランス−1,4−シクロヘキシレ
    ン基、又は六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原
    子に置換されていてもよい1,4−フェニレン基、ピリ
    ミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル
    基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒ
    ドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−
    2,5−ジイル基又はテトラヒドロチオピラン−2,5
    −ジイル基を示し、Q1、Q2、Q3はそれぞれ独立して
    −(CH22−、−(CH24−、−CH=CH−、−
    C≡C−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH23
    −、−O(CH23−、−COO−、−OCO−、−C
    F=CF−、−CF2O−、−OCF2−及び単結合を示
    し、Y1は炭素数1〜15のアルキル基を示し、該アル
    キル基中の任意のメチレン基は酸素原子又は−CH=C
    H−によって置換されていてもよいが、2つ以上のメチ
    レン基が連続して酸素原子に置換されることはなく、Y
    2は炭素数1〜15のアルキル基を示し、該アルキル基
    中の任意の1つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され
    ており、該アルキル基中の任意の1つ以上のメチレン基
    は酸素原子又は硫黄原子に置換されているが、1つは必
    ず硫黄原子であり、2つ以上のメチレン基が連続して酸
    素原子又は硫黄原子に置換されることはなく、p及びq
    はそれぞれ独立して0又は1を示す。)で示されるフル
    オロアルキルチオエーテル化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において環A3がトランス
    −1,4−シクロヘキシレン基、環A4が六員環上の1
    個以上の水素原子がハロゲン原子に置換されてもよい
    1,4−フェニレン基、Q3が単結合、p及びqが0で
    ある請求項1に記載のフルオロアルキルチオエーテル化
    合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において環A3及び環A4
    六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換さ
    れてもよい1,4−フェニレン基、Q3が単結合、p及
    びqが0である請求項1に記載のフルオロアルキルチオ
    エーテル化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において環A2及び環A3
    トランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A4が六員
    環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換されて
    もよい1,4−フェニレン基、Q2及びQ3が単結合、p
    が0、qが1である請求項1に記載のフルオロアルキル
    チオエーテル化合物。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において環A2がトランス
    −1,4−シクロヘキシレン基、環A3及び環A4が六員
    環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換されて
    もよい1,4−フェニレン基、Q2及びQ3が単結合、p
    が0、qが1である請求項1に記載のフルオロアルキル
    チオエーテル化合物。
  6. 【請求項6】 一般式(1)において環A1、環A2及び
    環A3がトランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A4
    が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に置換
    されてもよい1,4−フェニレン基、Q1、Q2及びQ3
    が単結合、p及びqが1である請求項1に記載のフルオ
    ロアルキルチオエーテル化合物。
  7. 【請求項7】 一般式(1)において環A1及び環A2
    トランス−1,4−シクロヘキシレン基、環A3及び環
    4が六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子に
    置換されてもよい1,4−フェニレン基、Q1、Q2及び
    3が単結合、p及びqが1である請求項1に記載のフ
    ルオロアルキルチオエーテル化合物。
  8. 【請求項8】 一般式(1)で表される化合物を少なく
    とも1種類含有することを特徴とする、少なくとも2成
    分からなる液晶組成物。
  9. 【請求項9】 第一成分として請求項1乃至7のいずれ
    かに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を少な
    くとも1種類含有し、第二成分として、一般式(2)、
    (3)及び(4) 【化2】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を示す。基
    中の隣り合わない任意のメチレン基は、酸素原子又は−
    CH=CH−で置換されてもよい。また基中の任意の水
    素原子はフッ素原子で置換されてもよい。Y3はフッ素
    原子、塩素原子、OCF3、OCF2H、CF3、CF
    2H、CFH2、OCF2CF2H又はOCF2CFHCF3
    を示し、L1及びL2は互いに独立して水素原子又はフッ
    素原子を示し、Z1及びZ2は互いに独立して−(C
    22−、−CH=CH−、−(CH24−、−COO
    −、−CF2O−、−OCF2−又は単結合を示し、環B
    はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,3−ジ
    オキサン−2,5−ジイル基又は水素原子がフッ素原子
    に置換されてもよい1,4−フェニレン基を示し、環C
    はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は水素原子
    がフッ素原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基
    を示す。)からなる化合物群から選択される化合物を少
    なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  10. 【請求項10】 第一成分として請求項1乃至7のいず
    れかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を少
    なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(5)
    及び(6) 【化3】 (式中、R2及びR3は互いに独立して炭素数1〜10の
    アルキル基を示す。基中の隣り合わない任意のメチレン
    基は酸素原子又は−CH=CH−で置換されていても良
    い。また基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換され
    てもよい。Y4は、CN基又はC≡C−CN基を示し、
    環Dはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4
    −フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基又は
    1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を示し、環Eは
    トランス−1,4−シクロへキシレン基、水素原子がフ
    ッ素原子に置換されてもよい1,4−フェニレン基又は
    ピリミジン−2,5−ジイル基を示し、環Fはトランス
    −1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン
    基を示し、Z3は1,2−エチレン基、−COO−又は
    単結合を示し、L3、L4及びL5は互いに独立して水素
    原子又はフッ素原子を示し、a、b及びcは互いに独立
    して0又は1を示す。)からなる化合物群から選択され
    る化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする
    液晶組成物。
  11. 【請求項11】 第一成分として請求項1乃至7のいず
    れかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を少
    なくとも1種類含有し、第二成分として一般式(7)、
    (8)及び(9) 【化4】 (式中、R4及びR5は互いに独立して炭素数1〜10の
    アルキル基を示す。基中の隣り合わない任意のメチレン
    基は酸素原子又は−CH=CH−で置換されていても良
    い。また基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換され
    てもよい。環G、環I及び環Jは互いに独立して、トラ
    ンス−1,4−シクロへキシレン基、ピリミジン−2,
    5−ジイル基又は1つ以上の水素原子がフッ素原子に置
    換されてもよい1,4−フェニレン基を示し、Z4及び
    5は互いに独立して、−(CH22−、−CH=CH
    −、−COO−、−C≡C−又は単結合を示す。)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有することを特徴とする液晶組成物。
  12. 【請求項12】 第一成分として、請求項1乃至7のい
    ずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を
    少なくとも1種含有し、第二成分として、前記一般式
    (2)、(3)及び(4)からなる化合物群から選択さ
    れる化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分とし
    て、前記一般式(7)、(8)及び(9)からなる化合
    物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有する
    ことを特徴とする液晶組成物。
  13. 【請求項13】 第一成分として、請求項1乃至7のい
    ずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を
    少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式
    (5)及び(6)からなる群から選択される化合物を少
    なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式
    (7)、(8)及び(9)からなる群から選択される化
    合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶
    組成物。
  14. 【請求項14】 第一成分として、請求項1乃至7のい
    ずれかに記載のフルオロアルキルチオエーテル化合物を
    少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式
    (2)、(3)及び(4)からなる群から選択される化
    合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記
    一般式(5)及び(6)からなる群から選択される化合
    物を少なくとも1種類含有し、第四成分として、前記一
    般式(7)、(8)及び(9)からなる群から選択され
    る化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする
    液晶組成物。
  15. 【請求項15】 請求項8乃至14のいずれかに記載の
    液晶組成物に加えて、さらに1種以上の光学活性化合物
    を含有することを特徴とする液晶組成物。
  16. 【請求項16】 請求項8乃至15のいずれかに記載の
    液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
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