JP5131222B2 - Δεが負の値を有するアルケニル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

Δεが負の値を有するアルケニル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は液晶性化合物および液晶組成物に関し、さらに詳しくは化合物中にアルケニル基と2,3−ジフルオロフェニル基を同時に有する新規な液晶性化合物、およびこれらを含有する液晶組成物さらにはこの液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子に関する。
従来のTN型TFT方式およびSTN方式の表示装置では、電圧を印加すると液晶分子は基板に対して垂直方向に回転する。このような液晶分子が斜めに立ち上がった状態では液晶パネルを見る角度によって光学特性が異なり、視野角が狭いという問題がある。広い視野角を実現する方式として、櫛歯型電極が片側基盤上のみに形成されていることを特徴とするイン−プレーン−スイッチング(IPS)方式(G.Baur,Freiburger Arbeistagung Flussigkristalle,Abstract No.22(1993)、M.Oh-e等,ASIA DISPLAY '95, 577(1995))、垂直配向を特徴とするバーチカリーアラインド(VA)方式(K.Ohmuro等, SID 97 DIGEST, 845(1997))が注目を浴びており、実用化もされつつある。このIPS方式では液晶分子はガラス基板と同一平面内で回転するため飛躍的に視野角が広くなった。また、VA方式では、液晶分子は基板に対して垂直方向から水平方向へ回転し、1種のマルチドメイン方式で配向制御を行うことにより、広い視野角が実現した。しかし、これらの表示方式もCRTと比較すればまだ問題があり、応答速度の向上、コントラストの向上、および駆動電圧の低下が望まれている。
IPS方式およびVA方式ではその表示特性上液晶化合物はΔεが負に大きいこと、および応答速度を向上させるために低粘性であることが必要不可欠である。また駆動方式にアクティブマトリックス駆動を利用していることから、コントラストを向上させるには電圧保持率(V.H.R)の高い化合物が要求される。負の誘電率異方性値を有する種々の化合物が知られており、特開平2−4725号および特表平2−503441号にはそれぞれ下記の化合物(a)、(b)が記載されている。
Figure 0005131222
(式中、R’はアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。)
上記の化合物(a)および(b)はいずれも2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基をその部分構造に有し、Δεが負の液晶化合物ではあるが、|Δε|は充分に大きなものではなく、粘度が高い。さらに他の液晶性化合物との相溶性、特に極低温下での相溶性は良好とは言い難く、これらの化合物を含有する液晶組成物は、低温下に保存すると結晶が析出したり、スメクチック相が発現するという、不安定なものである。
本発明の目的は、従来技術の課題を克服するため、特に液晶相温度領域が広く、Δεが負に大きく、低粘性で、さらには低温での相溶性が改善されることにより、IPS方式およびVA方式の応答速度およびコントラストの向上、駆動電圧の低下に特に寄与でき、STN方式においてもK33/K11の値を大きくすることで急峻性が向上し、コントラスト向上に寄与できる液晶性化合物、これを含む液晶組成物および該液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子を提供することである。
上記目的を達成するため鋭意研究の結果、本発明者らは分子中にアルケニル基と2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基とを同時に有する一般式(1)で表される化合物が、Δεが負に大きいと言う特徴を有することは勿論のこと、液晶相温度領域が広く、低粘性であり、低温下での相溶性に著しく優れ、Δε/ε⊥を小さくすることができ、かつ、アルケニル基中の二重結合の位置を選択することによりK33/K11の値を大きくすることができるという、多くの特徴を併せ持つことを見いだし、本発明を完成するに至った。本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
〔1〕 一般式(1)
Figure 0005131222
(式中、Rは水素原子、フッ素原子、炭素数1〜15のアルキル基または炭素数2〜15のアルケニル基を示し、環A、環Aおよび環Aは互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、トランス−1,4−シラシクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基またはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基を示し、Xは水素原子またはフッ素原子を示し、Yは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基(−CH−)は酸素原子で置換されていてもよく、lは〜10の整数を示し、(−CH−)中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子で置換されてもよく、mおよびnは互いに独立して0または1を示す。そして、環A および環A がトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、lが2であり、mが1であり、nが0であり、R およびX が水素原子であるとき、Y は水素原子または炭素数2〜15のアルキル基を示す。)で表される液晶性化合物。
〔2〕 一般式(1)において環Aがトランス−1,4−シクロヘキシレン基、mおよびnが共に0である〔1〕項に記載の液晶性化合物。
〔3〕 一般式(1)において環A、および環Aが互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、mが1、nが0である〔1〕項に記載の液晶性化合物。
〔4〕 一般式(1)において環A、環A、および環Aが互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、mおよびnが共に1である〔1〕項に記載の液晶性化合物。
〔5〕 一般式(1)
Figure 0005131222
(式中、R は水素原子、フッ素原子、炭素数1〜15のアルキル基または炭素数2〜15のアルケニル基を示し、環A 、環A および環A は互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、トランス−1,4−シラシクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基またはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基を示し、X は水素原子またはフッ素原子を示し、Y は水素原子または炭素数1〜15のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基(−CH −)は酸素原子で置換されていてもよく、lは1〜10の整数を示し、(−CH −) 中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子で置換されていてもよく、mおよびnは互いに独立して0または1を示す。)で表される液晶性化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする、少なくとも2成分からなる液晶組成物。
〔6〕 第一成分として前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
Figure 0005131222
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子または−CH=CH−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Yはフッ素原子、塩素原子、−OCF、−OCFH、−CF、−CFH、−CFH、−OCFCFHまたは−OCFCFHCFを示し、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示し、ZおよびZは互いに独立して1,2−エチレン基、ビニレン基、1,4−ブチレン基、−COO−、−CFO−、−OCF−または単結合を示し、環Bはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示し、環Cはトランス−1,4−シクロへキシレン基、または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示す。)
〔7〕 第一成分として前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
Figure 0005131222
(式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Yは−CNまたは−C≡C−CNを示し、環Dはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を示し、環Eはトランス−1,4−シクロへキシレン基、水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基、またはピリミジン−2,5−ジイル基を示し、環Fはトランス−1,4−シクロへキシレン基または1,4−フェニレン基を示し、Zは1,2−エチレン基、−COO−または単結合を示し、L、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示し、a、bおよびcは互いに独立して0または1を示す。)
〔8〕 第一成分として前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
Figure 0005131222
(式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環G、環Iおよび環Jは互いに独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、または1つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示し、ZおよびZは互いに独立して1,2−エチレン基、ビニレン基、−COO−、−C≡C−または単結合を示す。)
〔9〕 第一成分として、前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
Figure 0005131222
(式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されてもよく、環Kおよび環Mは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基を示し、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示すが同時に水素原子を示すことはなく、ZおよびZは互いに独立して−CHCH−、−CHO−または単結合を示す。)
〔10〕 第一成分として、前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
〔11〕 第一成分として、前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
〔12〕 第一成分として、前記〔5〕に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
〔13〕 第一成分として、前記〔5〕に記載の液晶性化合物をすくなくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第四成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
〔14〕 前記〔5〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の液晶組成物に加えて、さらに1種類以上の光学活性化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
〔15〕 前記〔5〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
本発明の化合物、すなわち化合物中にアルケニル基および2,3−ジフルオロフェニル基を同時に有する二〜四環系の化合物はいずれも;
1)広い液晶相温度領域を示すばかりでなく、極めてネマチック相発現性が高い。
2)Δεが負に大きく、低粘性であるためIPS方式およびVA方式において応答速度の著しい向上および駆動電圧の低下が見られる。
3)K33/K11の値を大きくでき、Δε/ε⊥を小さくできるため、STN方式においてVーT曲線の急峻性の向上が見られる。
4)極低温下においても結晶の析出、スメクチック相の発現が見られない安定したネマチック液晶組成物を調製できる。
本発明の化合物は上記1)〜4)の特性を示し、外部環境に対して安定であり、使用温度領域の増加、低電圧駆動ならびに高速応答の実現が可能な新規な液晶組成物および液晶表示素子を提供し得る。
本発明の一般式(1)で表される液晶性化合物は、分子内にアルケニル基と2,3−ジフルオロフェニル基とを同時に有することを特徴とする、2環〜4環の化合物である。これらの液晶性化合物は、液晶表示素子が使用される条件下において物理的にも化学的にも極めて安定であることは勿論のこと、液晶相温度領域が広く、△εが負に大きく、低粘性であり、K33/K11の値を大きくでき、さらには低温下でも液晶組成物への溶解性が良好であることを特徴とする。背景技術の項にも述べたように、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を部分構造に有する化合物は既に特許公報等に開示されているが、アルケニル基と該構造を同時に有する化合物が上述の特徴を示すことは本発明者らが初めて見いだした事実である。本発明の化合物においては、分子を構成する要素のうち環構造、結合基または側鎖の構造を適当に選ぶことで所望の物性値を任意に調整することが可能である。よって、本発明の化合物を液晶組成物の成分として用いた場合、良好な特性詳しくは
1)広い液晶相温度領域を有するため、使用可能な温度範囲が広くなる、
2)△εが負に大きく低粘性であるためIPS方式およびVA方式において応答速度の向上および駆動電圧の低下が見られる、
3)STN方式ではK33/K11の値を大きくでき、Δε/ε⊥を小さくできるためVーT曲線の急峻性の向上が見られる、
4)極低温下においても結晶の析出、スメクチック相の発現が見られない安定したネマチック液晶組成物を調製できる、などの特性を示し、外部環境に対して安定であり、使用温度領域の拡大、低電圧駆動、高速応答ならびに高コントラストの実現が可能な新規な液晶組成物および液晶表示素子を提供し得る。
本発明の化合物はいずれも好適な物性を示すが、一般式(1)のR、環A、環A、環A、X、Y、l、mおよびnを適切に選択した化合物を使用することで、目的に応じた液晶組成物を調製できる。すなわち、△εが負に大きい化合物が必要であれば環A、環Aおよび環Aのいずれかの位置に2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を適宜配置すればよく、低温側に液晶温度領域を必要とするならば2環の化合物(m=n=0)を、高温側に液晶温度領域を必要とするなら3環もしくは4環の化合物(m+n=1またはm+n=2)をそれぞれ適宜選択すればよく、大きな屈折率異方性値が必要であれば、環A、環Aおよび環Aにのいずれかの位置に1,4−フェニレン基を適宜配置すればよい。また、1,4−フェニレン基上の水素原子をフッ素原子で置換したものは特に優れた低温溶解性を示す。一般式(1)で表される化合物の内で特に好ましい化合物として、下記の一般式(1−1)〜(1−7)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005131222
(式中、環A、環A、環AおよびYは前記と同一の意味を表し、Rは下記構造を示す。)
Figure 0005131222
(式中、RおよびXは前記と同一の意味を表す。)
一般式(1−1)〜(1−7)において、Rは炭素数2〜15のアルケニル基もしくはアルケニルオキシ基であるが、その中でも特に好ましい基は、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、4−ペンテニルオキシであり、Yは水素原子、炭素数1〜15のアルキル基もしくはアルコキシ基であるが、その中でも特に好ましい基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシである。
以下、本発明の液晶組成物に関して説明する。本発明の液晶組成物は、一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種類を0.1〜99.9重量%の割合で含有することが、優良な特性を発現せしめるために好ましい。さらに詳しくは、本発明の液晶組成物は、一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種類含有する第一成分に加え、液晶組成物の目的に応じて、一般式(2)〜(12)で表される化合物群から選択される化合物を混合することにより完成する。一般式(2)〜(4)で表される化合物の内で特に好ましいものとして、下記の一般式(2ー1)〜(4ー24)で表される化合物を挙げることができる。(式中、RおよびYは前記と同一の意味を示す。)
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
一般式(2)〜(4)で表される化合物は誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学的安定性が非常に優れており、電圧保持率の高い、あるいは比抵抗値の大きいと言った高信頼性が要求されるTFT(AM−LCD)用の液晶組成物を調製する場合には特に有用な化合物である。TFT用の液晶組成物を調製する場合、一般式(2)〜(4)で表される化合物の配合量は、液晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%の範囲であるが、10〜97重量%が好ましい。より好ましくは40〜95重量%である。この場合、粘度調整の目的でさらに一般式(7)〜(9)で表される化合物を配合してもよい。STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合にも、一般式(2)〜(4)で表される化合物を使用することができる。一般式(2)〜(4)で表される化合物は一般式(5)および(6)で表される化合物に比べ、液晶組成物のしきい値電圧を小さくする効果が少ないので、50重量%以下の配合量が好ましい。一般式(5)および(6)で表される化合物の内で特に好ましいものとして、下記の一般式(5ー1)〜(6ー3)で表される化合物を挙げることができる。(式中、R、RおよびYは前記と同一の意味を示す。)
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
一般式(5)および(6)で表される化合物は、誘電率異方性値が正でその値が大きく、特に液晶組成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、屈折率異方性値の調整、透明点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、STN用またはTN用の液晶組成物のTーV曲線の急峻性を改良する目的にも使用される。一般式(5)および(6)で表される化合物は、STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には特に有用な化合物である。一般式(5)および(6)で表される化合物の配合量を増加させると、液晶組成物のしきい値電圧が小さくなり、粘度が上昇する。したがって、液晶組成物の粘度が要求値を満足する限り、多量に配合することが表示素子を低電圧で駆動できるので有利である。STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には、一般式(5)〜(6)で表される化合物の配合量は、液晶組成物の全重量に対し0.1〜99.9重量%の範囲であるが、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。一般式(7)〜(9)で表される化合物の内で特に好ましいものとして、下記の一般式(7ー1)〜(9ー6)で表される化合物を挙げることができる。(式中、RおよびRは前記と同一の意味を示す)
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
一般式(7)〜(9)で表される化合物は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物である。一般式(7)で表される化合物は、主として液晶組成物の粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。また、一般式(8)および(9)で表される化合物は、液晶組成物の透明点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(7)〜(9)で表される化合物の配合量を増加させると、液晶組成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくなる。従って、液晶組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、多量に配合することが望ましい。TFT用の液晶組成物を調製する場合には、一般式(7)〜(9)で表される化合物の配合量は、液晶組成物の全重量に対し40重量%以下であるが、より好ましくは35重量%以下である。また、STN用またはTN用の液晶組成物を調製する場合には、一般式(7)〜(9)で表される化合物の配合量は、液晶組成物の全重量に対し70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。一般式(10)〜(12)で表される化合物の内で特に好ましいものとして、下記の一般式(10ー1)〜(12ー3)で表される化合物を挙げることができる。(式中、RおよびRは前記と同一の意味を示す)
Figure 0005131222
一般式(10)〜(12)で表される化合物は誘電率異方性値が負の化合物である。一般式(10)で表される化合物は2環化合物であり、主としてしきい値電圧の調整、粘度の調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(11)で表される化合物は透明点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的、又は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(12)で表される化合物はネマチックレンジを広げる目的の他、しきい値電圧を小さくする目的および屈折率異方性値を大きくする目的で使用される。一般式(10)〜(12)で表される化合物は主としてN型(誘電率異方性Δεが負)組成物に使用されるが、その配合量を増加させると、液晶組成物のしきい値電圧は小さくなるが、粘度が大きくなる。したがって、液晶組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、少量の配合が望ましい。しかしながら、これらの化合物は誘電率異方性値の絶対値が5以下であるので、配合量が40重量%より少なくなると低電圧駆動ができなくなる場合がある。TFT用のN型液晶組成物を調製する場合には、一般式(10)〜(12)で表される化合物の配合量は、液晶組成物の全重量に対して40重量%以上が好ましく、50〜95重量%が好適である。また、液晶組成物の弾性定数をコントロールし、電圧−透過率曲線(V−Tカーブ)を制御する目的で、一般式(10)〜(12)で表される化合物をP型液晶組成物(誘電率異方性Δεが正)に添加する場合もある。このような場合には、液晶組成物中の一般式(10)〜(12)で表される化合物の配合量は30重量%以下が好ましい。また本発明の液晶組成物では、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード用液晶組成物等の特別な場合を除き、通常、液晶組成物のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を防ぐ目的で、光学活性化合物を添加する。本発明の液晶組成物に添加する光学活性化合物としては、このような目的で使用される公知のいずれの光学活性化合物を使用できるが、好ましいものとして下記の光学活性化合物を挙げることができる。
Figure 0005131222
本発明の液晶組成物は、通常、これらの光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチ(pitch)を調整する。ねじれのピッチは、TFT用およびTN用の液晶組成物であれば、10〜200μmの範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物であれば、6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。また、双安定(Bistable)TNモード用の場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で、2種類以上の光学活性化合物を添加してもよい。本発明の液晶組成物は、それ自体慣用な方法で調製される。一般には、種々の成分を高い温度で互いに溶解させる方法がとられている。本発明に従い使用される液晶組成物は、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系等の二色性色素を添加して、ゲストホスト(GH)モード用の液晶組成物としても使用できる。あるいはネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を作製したポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)に代表されるポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)用の液晶組成物としても使用できる。その他、複屈折制御(ECB)モードや動的散乱(DS)モード用の液晶組成物としても使用できる。
化合物の製法
一般式(1)で表される化合物は通常の有機合成化学的手法を用いて容易に製造できる。例えばオーガニック・シンセシス、オーガニック・リアクションズ、新実験化学講座等の成書、雑誌に記載の既知の反応を適当に選択、組み合わせることで容易に合成できる。代表的な合成経路を以下の反応式によって説明する。下記の反応式中、MSG1〜MSG5はそれぞれ独立して有機化合物残基を、HalはCl、BrまたはIを、環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基、または六員環上の1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基またはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基を示し、Qは水素原子、基中の相隣接しない任意のメチレン基が酸素原子で置換されていてもよい炭素数1〜13のアルキル基または炭素数2〜13のアルケニル基を示し、pは0または1を示す。
分子中にアルケニル鎖を導入するには、以下の方法を利用できる。すなわち、テトラヒドロフラン(以下THFと略す)、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒中でナトリウムメチラート、カリウム−t−ブトキシド(t−BuOK)、ブチルリチウム等の塩基の存在下、ウィティッヒ試薬(12)とケトン誘導体またはアルデヒド誘導体(11)とを反応させて、化合物(13)を製造できる。Qが上記アルキル基もしくはアルケニル基の場合、化合物(13)にベンゼンスルフィン酸塩またはp−トルエンスルフィン酸塩を作用させて異性化させることにより、トランス体の化合物(14)を製造できる。分子中に所望の鎖長のアルケニル鎖を導入するには、以下の方法を利用できる。先と同様に、エ−テル系溶媒中で塩基の存在下に、ケトン誘導体(15)とウィティッヒ試薬(16)とを反応させることにより化合物(17)を得る。次に、化合物(17)に塩酸、硫酸等の鉱酸あるいは蟻酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を作用させることにより、アルデヒド誘導体(18)が得られる。さらに、先と同様にして塩基の存在下、ケトン誘導体(19)とウィティッヒ試薬(20)とを反応させることにより化合物(21)を得る。次いで、トルエン/ソルミックスの混合溶媒中、パラジウム/炭素、ラネーニッケル等の金属触媒存在下水素還元を行った後、塩酸、硫酸等の鉱酸、蟻酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を作用させることにより、アルデヒド誘導体(22)を得ることができる。これらの操作は必要に応じて繰り返すことができる。この様にして得られたアルデヒド誘導体(18)あるいはアルデヒド誘導体(22)に対し、アルデヒド誘導体(11)から化合物(14)を得た操作を施すことにより、所望の鎖長のアルケニル鎖を有する化合物が製造できる。
Figure 0005131222
分子中に2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を導入するには、以下の反応を利用できる。ベンゼン誘導体のMSG4に対して4位の位置に導入する場合;THF、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒中、ジフルオロベンゼン誘導体(31)にn−ブチルリチウムまたはsec−ブチルリチウム、次いで塩化亜鉛を順次作用させ、さらに、パラジウム(0)の金属触媒存在下2,3−ジフルオロ−1−ブロモベンゼンとのカップリング反応を行うことにより化合物(32)を製造できる。4位にMSG5を有するシクロヘキサノン誘導体のケトン位置に導入する場合;シクロヘキサノン誘導体(33)にグリニャール試薬(34)を作用させ、グリニャール反応を行い、酸触媒存在下に脱水した後、さらに水素還元することにより、化合物(35)を製造することができる。
Figure 0005131222
また、環A、環Aおよび環Aがシラシクロヘキサン環である一般式(1)の化合物は特開平7−70148号、特開平7−112990号および特開平7−149770号に開示された方法、すなわち、対応する有機金属試薬とシラシクロヘキサン化合物とのカップリング反応による方法、あるいは対応するシラン部位とハロゲン部位を併せ持つ化合物に金属を作用させることにより分子内でケイ素炭素結合形成反応を行う方法、等により製造できる。上記の反応を適宜選択することにより本願記載の化合物(1)を製造することができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。なお、化合物の構造は核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトル(以下、MSと略す。)、等で確認した。実施例中、MSにおいてMは分子イオンピークを表す。Cは結晶相を、SはスメクチックA相を、SはスメクチックB相を、Nはネマチック相を、Isoは等方性液体相を示し、( )内はモノトロピックの液晶相を示す。相転移温度の単位は全て℃である。
実施例1
“2, 3−ジフルオロ−1−エトキシ−4−(トランス−4−(3−ブテニル)シクロヘキシル)ベンゼン(一般式(1)においてR、Xが水素原子、環Aがトランス−1, 4−シクロヘキシレン基、 Yがエトキシ基、lが2、m,nが0である化合物(No.8))の製造”
第1段
窒素気流下、1−エトキシ−2,3−ジフルオロベンゼン(141ミリモル)をTHF200ミリリットルに溶解し、−70℃まで冷却した。同温度を保ちながら、sec−ブチルリチウム(1.3M,シクロヘキサン溶液)130ミリリットルを滴下し、同温度で1時間攪拌した。1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンアセタール(128ミリモル)をTHF200ミリリットルに溶解した溶液を、同温度を保ちながら滴下し、さらに同温度で1時間攪拌した。反応温度を徐々に室温まで昇温した後、室温で2時間攪拌した。水500ミリリットル中に反応混合物を徐々に加えることにより反応を終了させた。水層をトルエン500ミリリットルで抽出し、有機相を水500ミリリットルで3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残査をトルエン300ミリリットルに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物1.5グラムを加え、1時間加熱還流した。有機層を水300ミリリットルで3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/トルエン=3/7)に付し、減圧下で溶媒を留去した。残査をトルエン/エタノール=1/1の混合溶媒200ミリリットルに溶解し、5wt%−パラジウム/炭素触媒4.0グラムを加え、水素圧1〜2kg/cm条件下、室温で6時間攪拌した。触媒を濾別後、濾液から減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/トルエン=3/7)に付し、減圧下で溶媒を留去して、粗製の4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキサノンモノエチレンアセタールを得た。
第2段
第1段の反応で得た粗製の4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキサノンモノエチレンアセタール(50.3ミリモル)をトルエン200ミリリットルに溶解し、87%−ギ酸(503ミリモル)を加え4時間加熱還流した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100ミリリットルで2回、水100ミリリットルで3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、粗製の4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキサノン(50.3ミリモル)を得た。
第3段
2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(60.4ミリモル)とTHF30ミリリットルの混合物を窒素気流下冷媒にて−30℃に冷却した。この混合物にt−BuOK(60.4ミリモル)を加え1時間撹拌した。この混合物に粗製の4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキサノン(50.3ミリモル)のTHF100リットル溶液を−30℃以下を保ちながら滴下した。滴下後、反応温度を徐々に室温まで昇温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/トルエン=3/7)に付し、減圧下で溶媒を留去し、ヘプタンから再結晶することにより2−(2−(4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシリデン)エチル)−1,3−ジオキサン(36.9ミリモル)を得た。
第4段
第3段の反応で得た2−(2−(4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシリデン)エチル)−1,3−ジオキサン(36.9ミリモル)トルエン/エタノール=1/1の混合溶媒100ミリリットルに溶解し、5wt%−パラジウム/炭素触媒4.0グラムを加え水素圧1〜2kg/cm条件下、室温で7時間攪拌した。触媒を濾別後、減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/トルエン=3/7)に付し、減圧下で溶媒を留去し、エタノールから再結晶することにより2−(2−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)−1,3−ジオキサン(36.9ミリモル)を得た。
第5段
第4段の反応で得た2−(2−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル)エチル)−1,3−ジオキサン(19.8ミリモル)をトルエン100ミリリットルに溶解し、87%−ギ酸(198ミリモル)を加え4時間加熱還流した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50ミリリットルで2回、水50ミリリットルで3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、粗製の3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル)プロパナール(19.8ミリモル)得た。
第6段
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(23.8ミリモル)とTHF50ミリリットルの混合物を窒素気流下、冷媒にて−30℃に冷却した。この混合物にt−BuOK(23.8ミリモル)を加え1時間撹拌した。この混合物に粗製の3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)シクロヘキシル)プロパナール(19.8ミリモル)のTHF50リットル溶液を−30℃以下を保ちながら滴下した。滴下後、反応温度を徐々に室温まで昇温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、減圧下で溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘプタン=1/1)に付し、減圧下で溶媒を留去し、エタノールから再結晶することにより標題化合物(9.51ミリモル)を得た。各種スペクトルはこのものの構造をよく支持した。
MS:m/e=294(M).
相転移温度:C 39.4 Iso
実施例1の方法に準じ次の化合物が製造できる。
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
Figure 0005131222
この様に調製される本発明の液晶性化合物を含有するネマチック液晶組成物として、下記の組成例を示すことができる。これらの組成例において化合物の表記法は表1に示した定義に従い、組成は重量%で表示した。粘度(η)の測定は20.0℃で行い、屈折率異方性(Δn)、誘電率異方性(Δε)、しきい値電圧(Vth)およびねじれピッチ(P)の測定は、各々25.0℃で行った。また、下記のいずれの組成物も、−20℃のフリーザー中に40日間放置してもスメクチック相の発現も結晶の析出も見られなかった。
Figure 0005131222
実施例2(組成例1)
V−HB(2F,3F)−O2 (No. 6) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=60.0(℃)
η=20.0(mPa・s)
Δn=0.085
Δε=−2.0
実施例3(組成例2)
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=64.0(℃)
η=20.1(mPa・s)
Δn=0.086
Δε=−2.1
実施例4(組成例3)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=58.6(℃)
η=20.1(mPa・s)
Δn=0.082
Δε=−2.0
実施例5(組成例4)
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=82.1(℃)
η=22.4(mPa・s)
Δn=0.090
Δε=−2.1
実施例6(組成例5)
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=83.3(℃)
η=22.0(mPa・s)
Δn=0.089
Δε=−2.0
実施例7(組成例6)
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=84.7(℃)
η=21.7(mPa・s)
Δn=0.092
Δε=−2.0
実施例8(組成例7)
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=87.1(℃)
η=21.4(mPa・s)
Δn=0.092
Δε=−1.7
実施例9(組成例8)
VFF−HB(2F,3F)−O2(No.301)15.0%
3−HEB−O2 12.9%
3−HEB−O4 20.7%
4−HEB−O2 15.5%
5−HEB−O1 15.5%
3−HEB−O2 10.4%
NI=62.0(℃)
η=21.3(mPa・s)
Δn=0.084
Δε=−1.9
実施例10(組成例9)
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 14.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 14.0%
4−HEB−O2 20.0%
5−HEB−O1 20.0%
3−HEB−O2 18.0%
5−HEB−O2 14.0%
NI=79.7(℃)
η=22.7(mPa・s)
Δn=0.097
Δε=−2.5
実施例11(組成例10)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 8.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 8.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 8.0%
3−HH−2 5.0%
3−HH−4 6.0%
3−HH−O1 4.0%
3−HH−O3 5.0%
5−HH−O1 4.0%
3−HB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HB(2F,3F)−O2 11.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 14.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 15.0%
NI=71.7(℃)
Δn=0.079
Δε=−4.4
実施例12(組成例11)
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 4.0%
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 4.0%
3−HH−4 5.0%
3−HH−5 5.0%
3−HH−O1 6.0%
3−HH−O3 6.0%
3−HB−O1 5.0%
3−HB−O2 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 10.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 13.0%
3−HHEH−3 5.0%
3−HHEH−5 5.0%
4−HHEH−3 5.0%
NI=89.1(℃)
Δn=0.079
Δε=−3.3
実施例13(組成例12)
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 4.0%
3−BB(2F,3F)−O2 12.0%
3−BB(2F,3F)−O4 10.0%
5−BB(2F,3F)−O4 10.0%
2−BB(2F,3F)B−3 25.0%
3−BB(2F,3F)B−5 13.0%
5−BB(2F,3F)B−5 14.0%
5−BB(2F,3F)B−7 12.0%
NI=73.9(℃)
Δn=0.194
Δε=−3.5
実施例14(組成例13)
V−HB(2F,3F)−O2 (No.6) 6.0%
3−BB(2F,3F)−O2 10.0%
5−BB−5 9.0%
5−BB−O6 9.0%
5−BB−O8 8.0%
3−BEB−5 6.0%
5−BEB−5 3.0%
3−HEB−O2 20.0%
5−BBB(2F,3F)−7 9.0%
3−H2BB(2F)−5 20.0%
NI=71.6(℃)
Δn=0.146
Δε=−3.3
実施例15(組成例14)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 5.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 5.0%
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 5.0%
3−HB−O2 6.0%
3−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
4−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
5−HEB(2F,3F)−O2 9.0%
2−BB2B−O2 6.0%
3−BB2B−O2 6.0%
5−BB2B−O1 6.0%
5−BB2B−O2 6.0%
1−B2BB(2F)−5 7.0%
3−B2BB(2F)−5 7.0%
5−B(F)BB−O2 7.0%
3−BB(2F,3F)B−3 7.0%
NI=81.6(℃)
η=29.0(mPa・s)
Δn=0.162
Δε=−2.7
実施例16(組成例15)
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 9.0%
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 9.0%
3−HB−O2 9.0%
2−BTB−O1 5.0%
1−BTB−O2 5.0%
3−BTB(2F,3F)−O2 13.0%
5−BTB(2F,3F)−O2 13.0%
3−B(2F,3F)TB(2F,3F)−O4 4.0%
5−B(2F,3F)TB(2F,3F)−O4 4.0%
3−HBTB−O1 5.0%
3−HBTB−O2 5.0%
3−HBTB−O3 5.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 6.0%
5−HBB(2F,3F)−O2 5.0%
5−BPr(F)−O2 3.0%
NI=95.0(℃)
η=30.2(mPa・s)
Δn=0.223
実施例17(組成例16)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 10.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 6.0%
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 5.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 6.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 6.0%
3−HB−O2 4.0%
5−HB−3 8.0%
5−BB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 8.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 4.0%
5−HHB(2F,3F)−1O1 4.0%
3−HHB(2F,3F)−1 5.0%
3−HBB−2 6.0%
3−BB(2F,3F)B−3 8.0%
5−B2BB(2F,3F)−O2 10.0%
NI=72.3(℃)
Δn=0.128
Δε=−4.2
実施例18(組成例17)
V−HB(2F,3F)−O2 (No. 6) 9.0%
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 3.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 3.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 7.0%
3−HB−O2 20.0%
1O1−HH−3 6.0%
1O1−HH−5 5.0%
3−HH−EMe 12.0%
5−HEB−O1 8.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHB−3 6.0%
3−HEB(2CN,3CN)−O5 4.0%
4−HEB(2CN,3CN)−O5 3.0%
5−HEB(2CN,3CN)−O5 2.0%
2−HBEB(2CN,3CN)−O2 2.0%
4−HBEB(2CN,3CN)−O4 4.0%
NI=75.8(℃)
η=33.2(mPa・s)
Δn=0.087
Δε=−6.3
実施例19(組成例18)
V−HB(2F,3F)−O2 (No. 6) 5.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 3.0%
1V2−BEB(F,F)−C 5.0%
3−HB−C 20.0%
V2−HB−C 6.0%
2−BTB−1 10.0%
1O1−HH−3 3.0%
3−HH−4 11.0%
3−HHB−1 11.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 6.0%
3−HB(F)TB−3 5.0%
3−HHB−C 3.0%
NI=89.0(℃)
η=17.3(mPa・s)
Δn=0.154
Δε=6.7
th=2.19(V)
上記の組成物100重量部に光学活性化合物CM33を0.8重量部添加して得た組成物のピッチは、P=11.3μmであった。
実施例20(組成例19)
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 3.0%
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 3.0%
2O1−BEB(F)−C 5.0%
3O1−BEB(F)−C 12.0%
5O1−BEB(F)−C 4.0%
1V2−BEB(F,F)−C 10.0%
3−HEB−O4 4.0%
3−HH−EMe 6.0%
3−HB−O2 18.0%
7−HEB−F 2.0%
3−HHEB−F 2.0%
5−HHEB−F 2.0%
3−HBEB−F 4.0%
2O1−HBEB(F)−C 2.0%
3−HB(F)EB(F)−C 2.0%
3−HBEB(F,F)−C 2.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HHB−3 3.0%
3−HEBEB−F 2.0%
3−HEBEB−1 2.0%
3−HHB(F)−C 4.0%
NI=76.4(℃)
η=38.0(mPa・s)
Δn=0.117
Δε=23.9
th=1.12(V)
実施例21(組成例20)
V−HB(2F,3F)−O2 (No. 6) 5.0%
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 5.0%
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 4.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 4.0%
1V2−BEB(F,F)−C 6.0%
3−HB−C 18.0%
2−BTB−1 10.0%
5−HH−VFF 20.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−HHB−1 4.0%
NI=71.8(℃)
η=16.8(mPa・s)
Δn=0.123
Δε=5.3
th=2.51(V)
実施例22(組成例21)
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 10.0%
5−HB−F 12.0%
6−HB−F 9.0%
7−HB−F 7.0%
2−HHB−OCF3 7.0%
3−HHB−OCF3 7.0%
4−HHB−OCF3 7.0%
5−HHB−OCF3 5.0%
3−HH2B−OCF3 4.0%
5−HH2B−OCF3 4.0%
3−HHB(F,F)−OCF3 5.0%
3−HBB(F)−F 10.0%
3−HH2B(F)−F 3.0%
3−HB(F)BH−3 3.0%
5−HBBH−3 3.0%
3−HHB(F,F)−OCF2H 4.0%
NI=92.1(℃)
η=15.8(mPa・s)
Δn=0.091
Δε=3.3
th=2.73(V)
実施例22(組成例21)
V−HHB(2F,3F)−O2 (No.36) 5.0%
7−HB(F,F)−F 5.0%
3−H2HB(F,F)−F 12.0%
4−H2HB(F,F)−F 6.0%
3−HHB(F,F)−F 10.0%
3−HBB(F,F)−F 10.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HHEB(F,F)−F 3.0%
3−HHEB(F,F)−F 5.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
3−HGB(F,F)−F 15.0%
3−HBCF2OB(F,F)−F 4.0%
3−HHBB(F,F)−F 6.0%
NI=80.1(℃)
η=33.6(mPa・s)
Δn=0.087
Δε=12.8
th=1.51(V)
上記の組成物100重量部に光学活性化合物CNを0.3重量部添加して得た組成物のピッチは、P=77.0μmであった。
実施例23(組成例22)
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 5.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 5.0%
2−HHB(F)−F 2.0%
3−HHB(F)−F 2.0%
5−HHB(F)−F 2.0%
2−HBB(F)−F 6.0%
3−HBB(F)−F 6.0%
2−H2BB(F)−F 9.0%
3−H2BB(F)−F 9.0%
3−HBB(F,F)−F 25.0%
5−HBB(F,F)−F 19.0%
1O1−HBBH−4 5.0%
1O1−HBBH−5 5.0%
NI=101.0(℃)
η=35.8(mPa・s)
Δn=0.134
Δε=6.1
th=2.17(V)
上記の組成物100重量部に光学活性化合物CM43Lを0.2重量部を添加して得た組成物のピッチは、P=77.7μmであった。
実施例24(組成例23)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 15.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 15.0%
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 10.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 10.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 10.0%
3−HH−EMe 25.0%
5−HH−EMe 15.0%
実施例25(組成例24)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 13.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 13.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 10.0%
V2−HHB(2F,3F)−O2(No.38) 10.0%
3−HH−EMe 20.0%
5−HH−EMe 10.0%
3−HH−4 10.0%
3−HB−O2 5.0%
3−HHB−1 9.0%
実施例26(組成例25)
V−HB(2F,3F)−O3 (No.11) 12.0%
V2−HB(2F,3F)−O2 (No. 8) 12.0%
V−HHB(2F,3F)−O1 (No.31) 8.0%
V2−HHB(2F,3F)−O1(No.33) 8.0%
3−HH−EMe 12.0%
5−HH−EMe 5.0%
3−HEB−O2 6.0%
3−HEB−O4 8.0%
4−HEB−O2 6.0%
5−HEB−O1 6.0%
5−HEB−O2 4.0%
3−HHB−1 13.0%

Claims (15)

  1. 一般式(1)
    Figure 0005131222
    (式中、Rは水素原子炭素数1〜15のアルキル基または炭素数2〜15のアルケニル基を示し、環A、環Aおよび環Aは互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、トランス−1,4−シラシクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基またはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基を示し、Xは水素原子示し、Yは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基(−CH−)は酸素原子で置換されていてもよく、lは1〜10の整数を示し、(−CH−)中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子で置換されていてもよく、mおよびnは互いに独立して0または1を示す。そして、環A1および環A2がトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、lが2であり、mが1であり、nが0であり、R1およびX1が水素原子であるとき、Y1は水素原子または炭素数2〜15のアルキル基を示す。)で表される液晶性化合物。
  2. 一般式(1)において、環Aがトランス−1,4−シクロヘキシレン基、mおよびnが共に0である、請求項1に記載の液晶性化合物。
  3. 一般式(1)において、環Aおよび環Aが互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、mが1、nが0である請求項1に記載の液晶性化合物。
  4. 一般式(1)において、環A、環Aおよび環Aが互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、mおよびnが共に1である請求項1に記載の液晶性化合物。
  5. 一般式(1)
    Figure 0005131222
    (式中、Rは水素原子炭素数1〜15のアルキル基または炭素数2〜15のアルケニル基を示し、環A、環Aおよび環Aは互いに独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、トランス−1,4−シラシクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基またはテトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基を示し、Xは水素原子示し、Yは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基(−CH−)は酸素原子で置換されていてもよく、lは1〜10の整数を示し、(−CH−)中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子で置換されていてもよく、mおよびnは互いに独立して0または1を示す。)で表される液晶性化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする、少なくとも2成分からなる液晶組成物。
  6. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
    Figure 0005131222
    (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子または−CH=CH−で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Yはフッ素原子、塩素原子、−OCF、−OCFH、−CF、−CFH、−CFH、−OCFCFHまたは−OCFCFHCFを示し、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示し、ZおよびZは互いに独立して1,2−エチレン基、ビニレン基、1,4−ブチレン基、−COO−、−CFO−、−OCF−または単結合を示し、環Bはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示し、環Cはトランス−1,4−シクロへキシレン基,または水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示す。)
  7. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
    Figure 0005131222
    (式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Yは−CNまたは−C≡C−CNを示し、環Dはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を示し、環Eはトランス−1,4−シクロへキシレン基、水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基、またはピリミジン−2,5−ジイル基を示し、環Fはトランス−1,4−シクロへキシレン基または1,4−フェニレン基を示し、Zは1,2−エチレン基、−COO−または単結合を示し、L、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示し、a、bおよびcは互いに独立して0または1を示す。)
  8. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
    Figure 0005131222
    (式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環G、環Iおよび環Jは互いに独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、ピリミジン−2,5−ジイル基、または1つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニレン基を示し、ZおよびZは互いに独立して1,2−エチレン基、ビニレン基、−COO−、−C≡C−または単結合を示す。)
  9. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、一般式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
    Figure 0005131222
    (式中、RおよびRは互いに独立して炭素数1〜10のアルキル基を示し、このアルキル基中の相隣接しない任意のメチレン基は酸素原子またはビニレン基で置換されていてもよく、またこのアルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環Kおよび環Mは互いに独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基を示し、LおよびLは互いに独立して水素原子またはフッ素原子を示すが同時に水素原子を示すことはなく、ZおよびZは互いに独立して−CHCH−、−CHO−または単結合を示す。)
  10. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  11. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  12. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  13. 第一成分として、請求項5に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、前記一般式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第四成分として、前記一般式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  14. 請求項5〜13のいずれか1項に記載の液晶組成物に加えて、さらに1種類以上の光学活性化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  15. 請求項5〜14のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
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