JPH10291945A - 誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子 - Google Patents

誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子

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JPH10291945A
JPH10291945A JP9291641A JP29164197A JPH10291945A JP H10291945 A JPH10291945 A JP H10291945A JP 9291641 A JP9291641 A JP 9291641A JP 29164197 A JP29164197 A JP 29164197A JP H10291945 A JPH10291945 A JP H10291945A
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Hiroyuki Takeuchi
弘行 竹内
Tomoyuki Kondo
智之 近藤
Katsuhiko Kobayashi
加津彦 小林
Takashi Kato
孝 加藤
Yorimichi Ando
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘性で、かつ絶対値の大きな負の誘電率異
方性値を持ち、制御された光学異方性値、高い比抵抗値
及び高い電圧保持率を有し、熱や紫外線照射に対しても
安定である液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及
び該液晶組成物を用いて作成した液晶表示素子を提供す
ることにある。 【解決手段】 骨格構造中に一般式(1)で表される基
を有する液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び
該液晶組成物を用いて作成した液晶表示素子。 【化1】 (式中、W1及びW2は各々独立して炭素数1〜20のア
ルキル基又は水素原子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として液晶表示素
子、例えば垂直配向方式、IPS=インプレインスイッ
チング、TFT=薄膜トランジスタ、TN=捻れネマテ
ィック、又はSTN=超捻れネマティック等の各種表示
方式、とりわけ垂直配向方式及びIPS用の液晶組成物
に好適な諸物性を発現せしめる新規な液晶性化合物、及
びこれを用いた好適な諸物性を有する液晶組成物、並び
にこの液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。な
お、本願において、液晶性化合物なる用語は、液晶相を
示す化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の構成
成分として有用である化合物の総称として用いられる。
【0002】
【背景技術】従来、様々な液晶表示方式が提案されてき
た。それらの一例として、次のような表示方式が挙げら
れる(液晶の最新技術、工業調査会編(1983))。誘電率
異方性値が正の液晶組成物を利用する方式として、T
N、STN、又はTNをベースにしたAM=能動マトリ
ックス(TFT又はMIM=金属・絶縁膜・金属等)等
の方式がある。また、誘電率異方性値が負の液晶組成物
を利用する方式として、ECB=電界制御複屈折効果
(HAN=ハイブリッド分子配列又はDAP=垂直分子
配列等)、DS=動的散乱、GH=ゲストホスト、又は
PC=相転移等の方式がある。これらの方式の内、現在
実用化されているものの主流は誘電率異方性値が正の液
晶組成物を利用する方式である。これに比べると、誘電
率異方性値が負の液晶組成物を利用する方式について
は、実用化の程度が遅れている。このことと関連して、
誘電率異方性値が負の液晶組成物やこれに用いる化合物
自体の開発も、誘電率異方性値が正の液晶組成物やこれ
に用いる化合物の開発と比較すると、十分ではない状況
にある。
【0003】このような状況の中、最近特に、液晶表示
の欠点の一つである視角の狭さを改善するための試みが
盛んに行われるようになってきた。その方式の一つが、
IPSである(R.Kiefer et al, JAPAN DISPLAY'92,547
(1992)、M.Oh-e et al, ASIADISPLAY'95,577(1995)、特
表平5−505247号公報、特開平7−128647
号公報等)。IPSの特徴の一つは、従来の液晶パネル
では上下の基板上にそれぞれ電極が設けられていたのに
対し、本方式の液晶パネルでは片側の基板上にのみくし
歯形電極を設けられている点である。そして本方式のも
う一つの特徴は、誘電率異方性値の正負に関係無く、液
晶組成物を利用できる点である。また、視角の狭さを改
善するための試みのもう一つの例として、液晶分子の垂
直配向を利用して視角の改善を図った方式が挙げられる
(特開平2−176625号公報等)。本方式の特徴の
一つは、誘電率異方性が負の液晶組成物を使用すること
である。このような背景から、誘電率異方性値が負であ
る液晶性化合物並びに液晶組成物が強く要望されるよう
になってきた。
【0004】ところで、全ての表示方式において、用い
られる液晶組成物は、適切な誘電率異方性値のみなら
ず、その他の特性、例えば屈折率異方性値(△n)、弾
性定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:ス
プレイ弾性定数)の値等の諸物性値も最適な値に調整す
る必要があり、更にまた液晶相が適当な温度範囲にある
こと、及び低温に於いても低粘度であること等が要求さ
れる。従来より公知の液晶性化合物の中で、単独でこれ
らの条件を全て満たす化合物はなかった。従って、通常
液晶相として使用することができる組成物を得るために
は、数種類から二十数種類の液晶相を有する化合物及び
必要により更に数種類の液晶相を有しない化合物を混合
して調製されている。従って、個々の液晶性化合物は、
他の液晶性化合物との相溶性が良好なこと、低温環境下
での使用の要求から低温域での相溶性が良好であること
等の特性も要求されている。
【0005】しかしながら、前記の通り従来の表示方式
は誘電率異方性値が正である液晶性化合物を含有する液
晶組成物を用いたものが主流であったため、誘電率異方
性値が負である化合物や組成物についてはその開発が十
分であるとは言えず、このため従来の液晶性化合物や組
成物はこのように多様化する方式やそれに伴う様々な特
性への対応が不十分であった。例えば、 ・誘電率異方性値が負であっても、その絶対値が小さ
い、 ・弾性定数が大きいため駆動電圧を下げることができな
い、 ・相溶性が悪いので多量に用いることができない、 ・屈折率異方性値の自由な設定が困難である、 ・粘度が大きい、 ・化学的・物理的安定性が悪い 等と言う問題があった。
【0006】本発明以前に知られていた誘電率異方性値
が負である液晶性化合物の一例として、2,3−ジフル
オロフェニレン骨格を有する液晶性化合物が挙げられる
(特開昭57−114532)。しかし、それらの化合
物の負の誘電率異方性値の絶対値は必ずしも十分には大
きくなく、又小さな弾性定数、相溶性、屈折率異方性値
の自由度、低い粘度、化学的・物理的安定性等の特性も
必ずしも全て満足できるものではなく、さらなる改善が
求められていた。また、ここでは2,3−ジフルオロフ
ェニレン骨格を有する化合物の負の誘電率異方性値の絶
対値を大きくするための試みは十分には行われていなか
った。特に、2,3−ジフルオロフェニレン骨格の5位
や6位を電子供与性基で置換して本発明の液晶性化合物
へ誘導する発想は今まで存在しなかった。このように、
本発明の化合物は先行技術からは容易に着想できないも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特開
平2−176625号公報に記載されているような垂直
配向方式、IPS、ECB(HAN又はDAP等)、D
S、GH又はPC等、誘電率異方性値が負である化合物
や組成物を用いる各種表示方式に使用できるのみなら
ず、TN、STN、又はTNをベースにしたAM(TF
T又はMIM)等、誘電率異方性値が正である化合物や
組成物を用いる各種表示方式用の液晶組成物の諸特性の
調整にも使用することが出来る、前記の問題点を解決し
た新規な液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び
該液晶組成物を用いて作成した液晶表示素子を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者らは上記課題の解決の
ため鋭意研究の結果、請求項1〜2に記載の化合物が絶
対値の大きな負の誘電率異方性値を有するのみならず、
適切な屈折率異方性値を有し、弾性定数が小さく、相溶
性がよく、粘度が低く、化学的・物理的安定性が高いこ
と、請求項1〜2に記載の化合物を液晶組成物中に用い
ることで、弾性定数が小さく、誘電率異方性値及び屈折
率異方性値の適切な設定ができ、粘度が低く、化学的・
物理的安定性に優れた液晶組成物、とりわけ絶対値の大
きな負の誘電率異方性値を有する液晶組成物が得られる
こと、及び該組成物を用いて液晶表示素子が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0009】すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔1
2〕の構成を有する。 〔1〕骨格構造中に一般式(1)で表される構造を有す
る液晶性化合物。
【0010】
【化8】
【0011】(式中、W1及びW2は各々独立して炭素数
1〜20のアルキル基又は水素原子を表し、前記のアル
キル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は酸素原
子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキルシリ
レン基、モノアルキルシリレン基、シリレン基又はビニ
レン基で置換されていてもよいが、W1及びW2の少なく
とも一方は水素原子以外を表し、また、この化合物を構
成する各原子はその同位体で置換されていてもよい。)
【0012】〔2〕 一般式(2)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1及びY1は各々独立して炭素数
1〜20のアルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、シアン酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸
基を表し、前記のアルキル基中の相隣接しない1個以上
のメチレン基は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡
C−、ジアルキルシリレン基、モノアルキルシリレン
基、シリレン基又はビニレン基で置換されていてもよ
く、又これらのアルキル基中の1個以上の水素原子はフ
ッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよく、又これ
らのアルキル基は光学活性であってもよく、X1、X2
3及びX4は各々独立して単結合、−(CH22−、−
CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、
−CH2O−、−OCH2−、−(CH24−、−(CH
23O−、−O(CH23−、−CH=CHCH2CH2
−、−CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=C
H−、−CH=CHCH=CH−、−CF2O−、−O
CF2−、−CH=CHCH2O−、−OCH2CH=C
H−、−CF=CF−、−CH2CF2−、−CF2CH2
−、−(CF22−、−(CF24−、−(CH22
OO−、−OCO(CH22−、−CH=CHCOO
−、−OCOCH=CH−、−CH=CHC≡C−又は
−C≡CCH=CH−を表し、
【0015】環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5
各々独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、1,4
−フェニレン、ビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,
3−ジイル、又は下記一般式(1)で表される基であ
り、これら環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5の内
少なくとも1個は一般式(1)で表される基であり、こ
れらの環を構成する炭素原子は窒素原子、酸素原子又は
硫黄原子で置換されていてもよく、環上の水素原子はハ
ロゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよく、
【0016】
【化10】
【0017】(式中、W1及びW2は各々独立して炭素数
1〜20のアルキル基又は水素原子を表し、前記のアル
キル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は酸素原
子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキルシリ
レン基、モノアルキルシリレン基、シリレン基又はビニ
レン基で置換されていてもよいが、W1及びW2の少なく
とも一方は水素原子以外を表す。)a1、a2、a3、a4
及びa5は各々独立して0又は1を表すが、a1+a2
3+a4+a5≧1であり、また、この化合物を構成す
る各原子はその同位体で置換されていてもよい。)で表
される第〔1〕項に記載の液晶性化合物。
【0018】〔3〕 第〔1〕〜〔2〕項の何れか1項
に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有すること
を特徴とする、少なくとも2成分からなる液晶組成物。 〔4〕 第一成分として、第〔1〕〜〔2〕項の何れか
1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
分として、一般式(3)、(4)及び(5)からなる化
合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有す
ることを特徴とする液晶組成物。
【0019】
【化11】
【0020】(式中、R2は炭素数1〜10のアルキル
基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個以上の
メチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換されて
いてもよく、また、このアルキル基中の1個以上の水素
原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Y2はフッ
素原子、塩素原子、−OCF3、−OCF2H、−C
3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2H又は−
OCF2CFHCF3を表し、L1及びL2は各々独立して
水素原子又はフッ素原子を表し、Z1及びZ2は各々独立
して−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−
CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−又は単結合を
表し、環Bはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、又は水素原
子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−フェニ
レンを表し、環Cはトランス−シクロヘキサン−1,4
−ジイル、又は水素原子がフッ素原子で置換されていて
もよい1,4−フェニレンを表し、また、これらの化合
物を構成する原子はその同位体で置換されていてもよ
い。)
【0021】〔5〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔2〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、一般式(6)及び(7)か
らなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種
類含有することを特徴とする液晶組成物。
【0022】
【化12】
【0023】(式中、R3及びR4は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、Y3はシアノ基又は−C≡C−CNを表し、環
Eはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,
4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル
又はピリミジン−2,5−ジイルを表し、環Gはトラン
ス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−
2,5−ジイル、又は水素原子がフッ素原子で置換され
ていてもよい1,4−フェニレンを表し、環Hはトラン
ス−シクロヘキサン−1,4−ジイル又は1,4−フェ
ニレンを表し、Z3は−(CH22−、−COO−又は
単結合を表し、L3、L4及びL5は各々独立して水素原
子又はフッ素原子を表し、b、c及びdは各々独立して
0又は1を表し、また、これらの化合物を構成する原子
はその同位体で置換されていてもよい。)
【0024】〔6〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔2〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(3)、(4)
及び(5)からなる化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種類含有し、第三成分として、一般式
(8)、(9)及び(10)からなる化合物群から選択
される化合物を少なくとも1種類含有することを特徴と
する液晶組成物。
【0025】
【化13】
【0026】(式中、R5及びR6は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、環I、環J及び環Kは各々独立して、トランス
−シクロヘキサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,
5−ジイル、又は水素原子原子がフッ素原子で置換され
ていてもよい1,4−フェニレンを表し、Z4及びZ5
各々独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH22
−、−CH=CH−又は単結合を表し、また、これらの
化合物を構成する原子はその同位体で置換されていても
よい。)
【0027】〔7〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔2〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(11)、(1
2)及び(13)からなる化合物群から選択される化合
物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
成物。
【0028】
【化14】
【0029】(式中、R7及びR8は各々独立して炭素数
1〜10のアルキル基を表し、このアルキル基中の相隣
接しない1個以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=
CH−で置換されていてもよく、また、このアルキル基
中の1個以上の水素原子はフッ素原子で置換されていて
もよく、環P及び環Qは各々独立して、トランス−シク
ロヘキサン−1,4−ジイル又は1,4−フェニレンを
表し、L6及びL7は各々独立して水素原子又はフッ素原
子を表すが同時に水素原子を表すことはなく、Z6及び
7は各々独立して、−(CH22−、−COO−又は
単結合を表し、また、これらの化合物を構成する原子は
その同位体で置換されていてもよい。)
【0030】〔8〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔2〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(8)、(9)
及び(10)からなる化合物群から選択される化合物を
少なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式
(11)、(12)及び(13)からなる化合物群から
選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特
徴とする液晶組成物。
〔9〕 第一成分として、第〔1〕〜〔2〕項の何れか
1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
分として、前記一般式(6)及び(7)からなる化合物
群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第
三成分として、前記一般式(8)、(9)及び(10)
からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
種類含有することを特徴とする液晶組成物。
【0031】〔10〕 第一成分として、第〔1〕〜
〔2〕項の何れか1項に記載の化合物を少なくとも1種
類含有し、第二成分として、前記一般式(3)、(4)
及び(5)からなる化合物群から選択される化合物を少
なくとも1種類含有し、第三成分として、前記一般式
(6)及び(7)からなる化合物群から選択される化合
物を少なくとも1種類含有し、第四成分として、前記一
般式(8)、(9)及び(10)からなる化合物群から
選択される化合物を少なくとも1種類含有することを特
徴とする液晶組成物。 〔11〕 第〔3〕〜〔10〕項の何れか1項に記載の
液晶組成物に加えて、さらに1種類以上の光学活性化合
物を含有することを特徴とする液晶組成物。 〔12〕 第〔3〕〜〔11〕項の何れか1項に記載の
液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
【0032】第〔7〕項及び第〔8〕項の発明は、N型
(Δεが負)の液晶組成物に関する発明である。N型の
液晶組成物は、例えば特開平2−176625号公報に
記載されているような垂直配向方式や、IPS等、種々
の表示方式で駆動できる。また、第〔4〕、〔5〕、
〔6〕、
〔9〕及び〔10〕項の発明はP型(Δεが
正)の液晶組成物に関する発明であるが、このようなP
型液晶組成物の成分としてN型の化合物を使用すること
もできる。このことによって、誘電率異方性値を液晶組
成物の使用目的に応じて自由に設定できるのみならず、
その他の特性、例えば液晶組成物の屈折率異方性値や弾
性定数のコントロール等も可能となる。骨格構造中に一
般式(1)に表した構造を有する本発明の化合物の好ま
しい態様を以下に表す。
【0033】
【化15】
【0034】骨格構造中に一般式(1)で表される構造
を有する本発明の化合物のW1及びW2は各々独立して炭
素数1〜20のアルキル基又は水素原子を表し、前記の
アルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は酸
素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキル
シリレン基、モノアルキルシリレン基、シリレン基又は
ビニレン基で置換されていてもよく、又これらのアルキ
ル基中の1個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子
で置換されていてもよい。骨格構造中に一般式(1)で
表される構造を有する化合物のW1及びW2の位置のアル
キル基として、具体的には、炭素原子及び水素原子のみ
から構成される飽和アルキル基、アルコキシ基、アルケ
ニル基、アルケニルオキシ基、アルキニル基、アルキニ
ルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコ
キシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、及び
アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0035】W1及びW2の例としてより具体的には、以
下の基及び原子を示すことができる。 −CH3、−C2
5、−C37、−C49、−C511、−C613、−
715、−C817、−C919、−C1021、−OC
3、−OC25、−OC37、−OC49、−OC5
11、−OC613、−OC715、−OC817、−OC9
19、−OC1021
【0036】−CH=CH2、−CH=CHCH3、−C
H=CHC25、−CH=CHC37、−CH=CHC
49、−CH2CH=CHCH3、−CH2CH=CHC2
5、−CH2CH=CHC37、−CH2CH=CHC4
9、−(CH22CH=CHCH3、−(CH22CH
=CHC25、−(CH22CH=CHC37、−(C
22CH=CHC49、−CH2CH=CH2、−(C
22CH=CH2、−(CH23CH=CH2、−(C
24CH=CH2、−(CH25CH=CH2、−CH
=CHCH=CH2、−CH=CHCH2CH=CH2
−CH=CH(CH22CH=CH2、−CH=CH
(CH23CH=CH2、−CH2CH=CH(CH22
CH=CH2、−(CH22CH=CH(CH22CH
=CH2
【0037】−OCH2CH=CHCH3、−OCH2
H=CHC25、−OCH2CH=CHC37、−OC
2CH=CHC49、−O(CH22CH=CHC
3、−O(CH22CH=CHC25、−O(CH2
2CH=CHC37、−O(CH22CH=CHC
49、−OCH2CH=CH2、−O(CH22CH=C
2、−O(CH23CH=CH2、−O(CH24CH
=CH2、−O(CH25CH=CH2、−OCH2CH
=CH(CH22CH=CH2、−O(CH22CH=
CH(CH22CH=CH2
【0038】−C≡CH、−C≡CCH3、−C≡CC2
5、−C≡CC37、−C≡CC49、−CH2C≡C
H、−CH2C≡CCH3、−CH2C≡CC25、−C
2C≡CC37、−CH2C≡CC49、−(CH22
C≡CH、−(CH22C≡CCH3、−(CH22
≡CC25、−(CH22C≡CC37、−(CH22
C≡CC49、−(CH23C≡CH、−(CH23
≡CCH3、−(CH23C≡CC25、−(CH23
C≡CC37、−(CH23C≡CC49
【0039】−OCH2C≡CH、−OCH2C≡CCH
3、−OCH2C≡CC25、−OCH2C≡CC37
−OCH2C≡CC49、−O(CH22C≡CH、−
O(CH22C≡CCH3、−O(CH22C≡CC2
5、−O(CH22C≡CC37、−O(CH22C≡
CC49、−O(CH23C≡CH、−O(CH23
≡CCH3、−O(CH23C≡CC25、−O(C
23C≡CC37、−O(CH23C≡CC49
【0040】−CH2OCH3、−CH2OC25、−C
2OC37、−CH2OC49、−CH2OC511、−
(CH22OCH3、−(CH22OC25、−(C
22OC37、−(CH22OC49、−(CH22
OC511、−(CH23OCH3、−(CH23OC2
5、−(CH23OC37、−(CH23OC49
−(CH23OC511、−(CH24OCH3
【0041】−OCH2OCH3、−OCH2OC25
−OCH2OC37、−OCH2OC49、−OCH2
511、−O(CH22OCH3、−O(CH22OC
25、−O(CH22OC37、−O(CH22OC4
9、−O(CH22OC511、−O(CH23OCH
3、−O(CH23OC25、−O(CH23OC
37、−O(CH23OC49、−O(CH23OC5
11、−O(CH24OCH3
【0042】−OCOCH3、−OCOC25、−OC
OC37、−OCOC511、−OCOC715、及び水
素原子。
【0043】骨格構造中に一般式(1)で表される構造
を有する化合物の化学的・物理的安定性に特に注目する
場合、W1及びW2は、炭素原子及び水素原子のみから構
成される飽和アルキル基、アルコキシ基、アルコキシア
ルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルカノイル基、
アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、又は
水素原子等であることが好ましい。
【0044】骨格構造中に一般式(1)で表される構造
を有する化合物の負の誘電率異方性値の絶対値をより大
きくしたい場合、W1及びW2は、炭素原子及び水素原子
のみから構成される飽和アルキル基、アルコキシ基、ア
ルケニル基、アルケニルオキシ基、アルキニル基、アル
キニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシア
ルコキシ基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボ
ニル基等、電子供与性の置換基であることが好ましい。
【0045】一般式(2)で表される本発明の化合物の
好ましい態様を以下に示す。一般式(2)で表される化
合物のR1及びY1は各々独立して炭素数1〜20のアル
キル基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアン酸
基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸基を表し、前記
のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は
酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキ
ルシリレン基、モノアルキルシリレン基、シリレン基又
はビニレン基で置換されていてもよく、又これらのアル
キル基中の1個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原
子で置換されていてもよく、又これらのアルキル基は光
学活性であってもよい。
【0046】一般式(2)においてR1及びY1で表され
るアルキル基として、具体的には、炭素原子と水素原子
のみから構成される飽和アルキル基、ハロアルキル基、
アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルケニル基、ハロ
アルケニル基、アルケニルオキシ基、ハロアルケニルオ
キシ基、アルキニル基、ハロアルキニル基、アルキニル
オキシ基、ハロアルキニルオキシ基、アルコキシアルキ
ル基、ハロアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキ
シ基、ハロアルコキシアルコキシ基、アルカノイル基、
ハロアルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ハロアル
カノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、及びハロ
アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0047】R1及びY1の例としてより具体的には、以
下の基又は原子を示すことができる。 −CH3、−C25、−C37、−C49、−C511
−C613、−C715、−C817、−C919、−C10
21、−CFH2、−CF2H、−CF3、−CH2CH2
F、−CH2CHF2、−CH2CF3、−CF2CH3、−
CF2CF2H、−CFHCF3、−CF2CF3、−(C
22CH2F、−(CH22CHF2、−(CH22
3、−CH2CF2CH3、−CH2CF2CF3、−CF2
25、−C37、−CF2CFHCF3、−(CH23
CH2F、−(CH24CH2F、−(CH25CH
2F、−CF237、−CH2CF225、−(C
22CF2CH3、−CF249、−CH2CF2
3、−(CH22CF225、−(CH23CF2
3
【0048】−OCH3、−OC25、−OC37、−
OC49、−OC511、−OC613、−OC715
−OC817、−OC919、−OC1021、−OCFH
2、−OCF2H、−OCF3、−OCH2CH2F、−O
CH2CHF2、−OCH2CF3、−OCF2CH3、−O
CF2CF2H、−OCFHCF3、−OCF2CF3、−
O(CH22CH2F、−O(CH22CHF2、−O
(CH22CF3、−OCH2CF2CH3、−OCH2
2CF3、−OCF225、−OC37、−OCF2
FHCF3、−O(CH23CH2F、−O(CH24
2F、−O(CH25CH2F、−OCF237、−
OCH2CF225、−O(CH22CF2CH3、−O
CF249、−OCH2CF2CH3、−O(CH22
225、−O(CH23CF2CH3
【0049】−CH=CH2、−CH=CHCH3、−C
H=CHC25、−CH=CHC37、−CH=CHC
49、−CH2CH=CHCH3、−CH2CH=CHC2
5、−CH2CH=CHC37、−CH2CH=CHC4
9、−(CH22CH=CHCH3、−(CH22CH
=CHC25、−(CH22CH=CHC37、−(C
22CH=CHC49、−CH2CH=CH2、−(C
22CH=CH2、−(CH23CH=CH2、−(C
24CH=CH2、−(CH25CH=CH2、−CH
=CHCH=CH2、−CH=CHCH2CH=CH2
−CH=CH(CH22CH=CH2、−CH=CH
(CH23CH=CH2、−CH2CH=CH(CH22
CH=CH2、−(CH22CH=CH(CH22CH
=CH2
【0050】−CF=CF2、−CH=CF2、−CH=
CHF、−CH2CF=CF2、−CH2CH=CFH、
−(CH22CH=CF2、−(CH22CH=CH
F、−(CH23CH=CF2、−(CH23CH=C
HF、−(CH24CH=CF2、−(CH24CH=
CHF、−(CH25CH=CF2、−(CH25CH
=CHF、−CH=CHCH2CH2F、−CH=CHC
2CH2Cl、−CH=CHCH2CHF2、−CH=C
HCH2CF3、−CH=CH(CH22CH2F、−C
H=CH(CH22CHF2、−CH=CH(CH22
CF3、−CH=CH(CH23CH2F、−CH=CH
(CH23CHF2、−CH=CH(CH23CF3、−
CH=CH(CH24CH2F、−CH=CH(CH2
4CHF2、−CH=CH(CH24CF3、−CH2CH
=CH(CH22CH2F、−CH2CH=CHCH2
2F、−(CH22CH=CH(CH22CH2F、−
(CH22CH=CHCH2CH2F、−CH=CHCH
2CH=CF2、−CH=CH(CH22CH=CF2
−CH=CH(CH22CF=CF2、−CH=CH
(CH23CHFCH3
【0051】−OCH2CH=CHCH3、−OCH2
H=CHC25、−OCH2CH=CHC37、−OC
2CH=CHC49、−O(CH22CH=CHC
3、−O(CH22CH=CHC25、−O(CH2
2CH=CHC37、−O(CH22CH=CHC
49、−OCH2CH=CH2、−O(CH22CH=C
2、−O(CH23CH=CH2、−O(CH24CH
=CH2、−O(CH25CH=CH2、−OCH2CH
=CH(CH22CH=CH2、−O(CH22CH=
CH(CH22CH=CH2
【0052】−OCH2CF=CF2、−OCH2CH=
CF2、−OCH2CF=CHF、−O(CH22CH=
CF2、−O(CH22CH=CHF、−O(CH23
CH=CF2、−O(CH23CH=CHF、−O(C
24CH=CF2、−O(CH24CH=CHF、−
O(CH25CH=CF2、−O(CH25CH=CH
F、−OCH2CH=CHCH2CH2F、−O(CH2
2CH=CH(CH22CH2F、−O(CH22CH=
CHCH2CH2F、
【0053】−C≡CH、−C≡CCH3、−C≡CC2
5、−C≡CC37、−C≡CC49、−CH2C≡C
H、−CH2C≡CCH3、−CH2C≡CC25、−C
2C≡CC37、−CH2C≡CC49、−(CH22
C≡CH、−(CH22C≡CCH3、−(CH22
≡CC25、−(CH22C≡CC37、−(CH22
C≡CC49、−(CH23C≡CH、−(CH23
≡CCH3、−(CH23C≡CC25、−(CH23
C≡CC37、−(CH23C≡CC49、−C≡CC
3、−C≡CC25、−C≡CC37、−CH2C≡C
CF3、−(CH22C≡CCF3
【0054】−OCH2C≡CH、−OCH2C≡CCH
3、−OCH2C≡CC25、−OCH2C≡CC37
−OCH2C≡CC49、−O(CH22C≡CH、−
O(CH22C≡CCH3、−O(CH22C≡CC2
5、−O(CH22C≡CC37、−O(CH22C≡
CC49、−O(CH23C≡CH、−O(CH23
≡CCH3、−O(CH23C≡CC25、−O(C
23C≡CC37、−O(CH23C≡CC49
【0055】−OCH2C≡CCF3、−O(CH22
≡CCF3、−CH2OCH3、−CH2OC25、−CH
2OC37、−CH2OC49、−CH2OC511、−
(CH22OCH3、−(CH22OC25、−(C
22OC37、−(CH22OC49、−(CH22
OC511、−(CH23OCH3、−(CH23OC2
5、−(CH23OC37、−(CH23OC49
−(CH23OC511、−(CH24OCH3
【0056】−CF2OCH3、−CF2OC25、−C
2OC37、−CF2OC49、−CF2OC511、−
CH2OCF3、−CH2OC25、−OCH2OCH3
−OCH2OC25、−OCH2OC37、−OCH2
49、−OCH2OC511、−O(CH22OC
3、−O(CH22OC25、−O(CH22OC3
7、−O(CH22OC49、−O(CH22OC
511、−O(CH23OCH3、−O(CH23OC2
5、−O(CH23OC37、−O(CH23OC4
9、−O(CH23OC511、−O(CH24OC
3
【0057】−OCH2OCF3、−OCH2OC25
−COCF3、−COCHF2、−COC25、−COC
37、−COCH2CF3、−OCOCH3、−OCOC2
5、−OCOC37、−OCOC511、−OCOC7
15、−OCOCF3、−OCOCHF2、−OCOC2
5、−OCOC37、−OCOCH2CF3、−COO
CH3、−COOC25、−COOC37、−COOC4
9、−COOC511、−COOCH(CH3)C
613、−COOCH2F、−COOCH2CF3、−CO
O(CH22CF3、−COO(CH23CF3、−CO
O(CH24CH2F、
【0058】水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シア
ン酸基、イソシアノ基、及びイソチオシアン酸基。
【0059】一般式(2)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、R1及びY1は、炭素
原子と水素原子のみから構成される飽和アルキル基、ハ
ロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アル
コキシアルキル基、ハロアルコキシアルキル基、アルコ
キシアルコキシ基、ハロアルコキシアルコキシ基、アル
カノイル基、ハロアルカノイル基、アルカノイルオキシ
基、ハロアルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、ハロアルコキシカルボニル基、水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、シアン酸基又はイソシアノ基等である
ことが好ましい。
【0060】一般式(2)で表される化合物の負の誘電
率異方性値の絶対値をより大きくしたい場合、R1及び
1は、炭素原子と水素原子のみから構成される飽和ア
ルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオ
キシ基、アルキニル基、アルキニルオキシ基、アルコキ
シアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルカノイル
基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、
又は水素原子等の低極性の置換基であることが好まし
い。
【0061】一般式(2)で表される化合物のX1
2、X3及びX4は、単結合、−(CH 22−、−CH
=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−C
2O−、−OCH2−、−(CH24−、−(CH23
O−、−O(CH23−、−CH=CHCH2CH2−、
−CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=CH
−、−CH=CH−CH=CH−、−CF2O−、−O
CF2−、−CH=CHCH2O−、−OCH2CH=C
H−、−CF=CF−、−CH2CF2−、−CF2CH2
−、−(CF22−、−(CF24−、−(CH22
OO−、−OCO(CH22−、−CH=CHCOO
−、−OCOCH=CH−、−CH=CHC≡C−、又
は−C≡CCH=CH−である。
【0062】一般式(2)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、X1、X2、X3及び
4は、単結合、−(CH22−、−COO−、−OC
O−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH24−、−
(CH23O−、−O(CH23−、−CF2O−、−
OCF2−、−CH2CF2−、−CF2CH2−、−(C
22−、−(CF24−、−(CH22COO−、又
は−OCO(CH22−であることが好ましい。一般式
(2)で表される化合物の環A1、環A2、環A3、環A4
及び環A5の内、最低限一つは一般式(1)
【0063】
【化16】
【0064】で表される環であるが、その他の好ましい
環としては、ビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3
−ジイル、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、及び
1,4−フェニレンが挙げられ、これらの環を構成する
炭素原子は窒素原子、酸素原子又は硫黄原子で置換され
ていてもよく、環上の水素原子はハロゲン原子又はシア
ノ基で置換されていてもよい。
【0065】具体的には、1−シアノ−トランス−シク
ロヘキサン−1,4−ジイル、2,2−ジフルオロ−ト
ランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2−フルオ
ロシクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、2,2−
ジクロロビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3−ジ
イル、及び2,3−ジフルオロベンゼン−1,4−ジイ
ルが挙げられる。さらに、環上の水素原子がフッ素原
子、塩素原子又はシアノ基で置換されていてもよい環と
して、以下に示す環が挙げられる。ビシクロ〔1.1.
1〕ペンタン−1,3−ジイル、トランス−シクロヘキ
サン−1,4−ジイル、シクロヘキサ−1−エン−1,
4−ジイル、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン
−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリ
ジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピ
リダジン−3,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,
5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル又は
1,3−オキサチアン−2,5−ジイル、及びビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−1,4−ジイル。
【0066】一般式(2)で表される化合物の化学的・
物理的安定性に特に注目する場合、環A1、環A2、環A
3、環A4及び環A5に好ましい環は、一般式(1)
【0067】
【化17】
【0068】で表される環であるが、それ以外で、環A
1、環A2、環A3、環A4及び環A5に好ましい環とし
て、以下に示す環が挙げられる。1−シアノ−トランス
−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2,2−ジフルオ
ロ−トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2−
フルオロシクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、
2,2−ジクロロビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−
1,3−ジイル、及び2,3−ジフルオロベンゼン−
1,4−ジイル。環上の水素原子がフッ素原子、塩素原
子又はシアノ基で置換されていてもよい環として以下に
示す環が挙げられる。ビシクロ〔1.1.1〕ペンタン
−1,3−ジイル、トランス−シクロヘキサン−1,4
−ジイル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、
1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジ
イル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5
−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、テトラヒドロ
ピラン−2,5−ジイル、1、3−ジチアン−2,5−
ジイル、及び1,3−オキサチアン−2,5−ジイル。
【0069】一般式(2)で表される化合物の負の誘電
率異方性値の絶対値をより大きくしたい場合、環A1
環A2、環A3、環A4及び環A5に好ましい環は、一般式
(1)
【0070】
【化18】
【0071】で表される環であるが、それ以外で、環A
1、環A2、環A3、環A4及び環A5に好ましい環として
以下に示す環が挙げられる。1−シアノ−トランス−シ
クロヘキサン−1,4−ジイル、2,2−ジフルオロ−
トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、2−フル
オロシクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、2,2
−ジクロロビシクロ〔1.1.1〕ペンタン−1,3−
ジイル、及び2,3−ジフルオロベンゼン−1,4−ジ
イル。環上の水素原子がフッ素原子、塩素原子又はシア
ノ基で置換されていてもよい環として以下に示す環が挙
げられる。トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイ
ル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、ピリダ
ジン−3,6−ジイル、及びテトラヒドロピラン−2,
5−ジイル。
【0072】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は絶対値の大きな負の誘電率異方性値を有する。こ
のため、本発明の化合物を主として用いることにより、
誘電率異方性値が負の液晶組成物を調整することができ
る。この液晶組成物は、とりわけ特開平2−17662
5号公報に記載されているような垂直配向方式や、IP
S等をはじめとする、誘電率異方性値が負の液晶組成物
を使用する素子の作成に有用なものである。また、他の
液晶化合物や組成物に本発明の化合物を混合使用するこ
とで、誘電率異方性値の適切な設定を行うことができる
ため、他の液晶性化合物や組成物の適用範囲を広げるこ
とができる。請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は小さい弾性定数を有し、また、該定数の温度依存
性も小さい。したがって、本発明の化合物を使用するこ
とで駆動電圧の低い新規液晶組成物を調整することがで
きる。
【0073】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は他の液晶性化合物との良好な相溶性を有してい
る。このため、本発明の化合物を液晶組成物に配合した
とき、化合物の析出などの問題が起こり難い。また本発
明の化合物を液晶組成物に多量に配合することができ、
その結果本発明の化合物の有する優れた特性を液晶組成
物に強く反映させることができる。
【0074】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は、W1、W2、R1、Y1、X1、X2、X3、X4、環
1、環A2、環A3、環A4、環A5、a1、a2、a3、a
4及びa5を適切に選択することで所望の大きさの屈折率
異方性値を得ることができる。より詳しく説明すれば、
環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5 を適切に選択す
ることで屈折率異方性値を調整することができる。即
ち、特に高い屈折率異方性値を必要とする場合は、芳香
族環等の共鳴構造を持つ部位を多く含む環を選択すれば
よい。低い屈折率異方性値を必要とする場合はトランス
−シクロヘキサン−1,4−ジイル環等の共鳴構造を持
たない部位を多く含む環を選択すればよい。屈折率異方
性値を自由に選択することで、液晶パネルの設計の自由
度が大きくなる。
【0075】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は何れも低い粘性を有し、液晶組成物に多量に使用
しても、液晶組成物全体の粘度を著しく上昇させること
はない。また、粘度の温度依存性、特に低温での温度依
存性が極めて小さい。この優れた粘性を有する液晶性化
合物を使用することで高速応答性を有する液晶組成物を
調整することができる。請求項1又は請求項2に記載の
本発明の化合物は何れも化学的・物理的に安定で、これ
を使用した液晶組成物の比抵抗値、電圧保持率は高い。
紫外線、加熱といった外的要因に対する安定性が高く実
用液晶組成物の構成要素として十分な化学的・物理的安
定性を持つ。
【0076】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は環の数を適切に選択することでその相転移温度を
調整することができる。即ち、特に高い透明点を必要と
する場合には4環以上の化合物を、中庸な透明点を必要
とする場合は3環の化合物を、特に低い透明点を必要と
するときは2環の化合物を選択すればよい。更に詳しく
説明すれば、請求項2に記載の本発明の化合物は、一般
式(2)のa1、a2、a3、a4及びa5を適切に選択す
ることでその相転移温度を調整することができる。即
ち、特に高い透明点を必要とする場合にはa1+a2+a
3+a4+a5≧4である4環以上の化合物を、中庸な透
明点を必要とする場合はa1+a2+a3+a4+a5=3
である3環の化合物を、特に低い透明点を必要とすると
きはa1+a2+a3+a4+a5=2である2環の化合物
を選択すればよい。
【0077】このように、請求項1又は請求項2に記載
の本発明の化合物は、電気光学表示材料として好適な諸
物性を有する。本発明の化合物を使用することで良好な
特性を持つ新規液晶組成物を調整することができる。ま
た、用途に応じてその構造を適切に設計することによ
り、目的の特性を持つ液晶性化合物、それを用いた液晶
組成物や表示素子を得ることもできる。例えば、本発明
の化合物は大きな負の誘電率異方性値を表すことを特徴
とするが、誘電率異方性値が負の液晶組成物のみに使用
することができるにとどまらず、正の誘電率異方性値を
持つ組成物に添加してその誘電率異方性値や、その他の
特性を調整することもできる。より詳しく説明すれば、
本発明の化合物やこれを用いた液晶組成物は誘電率異方
性値が負である化合物や組成物を用いる各種表示方式
(例えば、特開平2−176625号公報に記載されて
いるような垂直配向方式、IPS、ECB(HAN又は
DAP等)、DS、GH又はPC等)、とりわけ特開平
2−176625号公報に記載されているような垂直配
向方式や、IPSに使用できる。しかし、それらの方式
に使用できるのみならず、誘電率異方性値が正である化
合物や組成物を用いる各種表示方式(例えば、TN、S
TN、又はTNをベースにしたAM(TFT又はMI
M)等)用の液晶組成物の諸特性(例えば、誘電率異方
性値、弾性定数、屈折率異方性値、粘度、又は化学的・
物理的安定性)の改善や調整にも使用することができ
る。
【0078】以下、本発明の液晶組成物に関して説明す
る。本発明に係る液晶組成物は、請求項1〜2の何れか
に記載の化合物の少なくとも1種以上を0.1〜99.
9重量%の割合で含有することが、優良な特性を発現せ
しめるために好ましい。更に詳しくは、本発明で提供さ
れる液晶組成物は、請求項1〜2の何れかに記載の化合
物を少なくとも1種含有する第一成分に加え、液晶組成
物の目的に応じて一般式(3)〜(13)で表される化
合物群から選択される化合物を適当な割合で混合するこ
とにより完成する。本発明の液晶組成物に用いられる一
般式(3)〜(5)で表される化合物として、好ましく
は以下の化合物を挙げることができる。(R2及びY2
前記と同一の意味を表す。)
【0079】
【化19】
【0080】
【化20】
【0081】
【化21】
【0082】一般式(3)〜(5)で表される化合物は
誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学
的安定性が非常に優れており、電圧保持率の高い、ある
いは比抵抗値の大きいといった高信頼性が要求されるT
FT用の液晶組成物を調製する場合には、特に好ましい
化合物である。TFT用の液晶組成物を調整する場合、
一般式(3)〜(5)で表される化合物の使用量は、液
晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%の範
囲で使用できるが、好ましくは10〜97重量%、より
好ましくは40〜95重量%である。また、一般式
(8)〜(10)で表される化合物を、粘度調整の目的
で更に含有してもよい。STN又はTN用の液晶組成物
を調製する場合も一般式(3)〜(5)で表される化合
物を使用することができる。その場合50重量%以下の
使用量が好ましい。
【0083】本発明の液晶組成物に用いられる一般式
(6)〜(7)で表される化合物として、好ましくは以
下の化合物を挙げることができる。(R3、Y3及びR4
は前記と同一の意味を表す。)
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】一般式(6)〜(7)で表される化合物は
誘電率異方性値が正でその値が大きく、特に液晶組成物
のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、
屈折率異方性値の調整、透明点を高くする等のネマチッ
クレンジを広げる目的にも使用される。さらに、STN
又はTN用の液晶組成物のV−T曲線の急峻性を改良す
る目的にも使用される。
【0087】一般式(6)〜(7)で表される化合物
は、特にSTN及びTN用の液晶組成物を調製する場合
に好ましい化合物である。一般式(6)〜(7)で表さ
れる化合物の使用量を増加させると、液晶組成物のしき
い値電圧が小さくなり、粘度が上昇する。したがって、
液晶組成物の粘度が要求特性を満足する限り、多量に使
用した方が低電圧駆動できるので有利である。一般式
(6)〜(7)で表される化合物の使用量は、STN又
はTN用の液晶組成物を調整する場合には0.1〜9
9.9重量%の範囲で使用できるが、好ましくは10〜
97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。
【0088】本発明の液晶組成物に用いられる一般式
(8)〜(10)で表される化合物として好ましくは以
下の化合物を挙げることができる。(R5及びR6は前記
と同一の意味を表す。)
【0089】
【化24】
【0090】一般式(8)〜(10)で表される化合物
は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物
である。一般式(8)で表される化合物は主として粘度
調整又は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。ま
た、一般式(9)及び(10)で表される化合物は透明
点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的又は屈
折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式(8)
〜(10)で表される化合物の使用量を増加させると液
晶組成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくな
る。従って、液晶組成物のしきい値電圧の要求値を満足
している限り、多量に使用することが望ましい。一般式
(8)〜(10)で表される化合物の使用量は、TFT
用の液晶組成物を調製する場合には、好ましくは40重
量%、より好ましくは35重量%以下である。また、S
TN又はTN用の液晶組成物を調整する場合には、好ま
しくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下
である。
【0091】本発明の液晶組成物で用いられる一般式
(11)〜(13)で表される化合物として好ましくは
以下の化合物を挙げることができる。(R7及びR8は前
記と同一の意味を表す。)
【0092】
【化25】
【0093】一般式(11)〜(13)で表される化合
物は、本発明の請求項1又は請求項2に記載の化合物と
同様、誘電率異方性の値が負の化合物であり、N型の液
晶組成物のベースやP型の液晶組成物の誘電率異方性の
制御に用いられる。その他の用途として、一般式(1
1)で表される化合物は2環化合物であり、主としてし
きい値電圧の調整、粘度調整又は屈折率異方性値の調整
の目的で使用される。一般式(12)で表される化合物
は透明点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的
又は屈折率異方性値の調整の目的で使用される。一般式
(13)で表される化合物はネマチックレンジを広げる
目的の他、しきい値電圧を小さくする目的及び屈折率異
方性値を大きくする目的で使用される。
【0094】一般式(11)〜(13)で表される化合
物は主としてN型の液晶組成物に使用され、その使用量
を増加させると液晶組成物のしきい値電圧が小さくなる
が、粘度が大きくなる。従って、液晶組成物のしきい値
電圧の要求値を満足している限り、少量使用することが
望ましい。しかしながら負の誘電率異方性の絶対値が5
以下であるので、40重量%より少なくなると低電圧駆
動が出来なくなる場合がある。一般式(11)〜(1
3)で表される化合物の使用量は、N型のTFT用の液
晶組成物を調製する場合には40重量%以上が好まし
く、より好ましくは50〜95重量%である。また、弾
性定数をコントロールし、液晶組成物の電圧−透過率曲
線(V−Tカーブ)を制御する目的で、一般式(11)
〜(13)で表される化合物をP型の組成物に混合する
場合もある。この場合の一般式(11)〜(13)で表
される化合物使用量は30重量%以下が好ましい。
【0095】また、本発明の液晶組成物には、OCB
(Optically Compensated Bi
refringence)用液晶組成物等の特別な場合
を除き、通常、液晶組成物のらせん構造を誘起して必要
なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse tw
ist)を防ぐ目的で、光学活性化合物を添加する。本
発明は、このような目的で使用される公知の光学活性化
合物が何れも使用できるが、好ましい化合物として以下
の光学活性化合物を挙げることができる。
【0096】
【化26】
【0097】本発明の液晶組成物では、通常、これらの
光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチを調整す
る。ねじれのピッチは、TFT用及びTN用の液晶組成
物であれば40〜200μmの範囲に調整するのが好ま
しい。STN用の液晶組成物であれば6〜20μmの範
囲に調整するのが好ましい。また、双安定TN(Bis
table TN)用の場合は、1.5〜4μmの範囲
に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を
調整する目的で、2種以上の光学活性化合物を添加して
もよい。
【0098】本発明の液晶組成物は、メロシアニン系、
スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノ
フタロン系、アントラキノン系、及びテトラジン系等の
二色性色素を添加してGH用の液晶組成物としても使用
できる。あるいは、ネマチック液晶をマイクロカプセル
化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分
子を作製したポリマーネットワーク液晶表示素子(PN
LCD)に代表されるポリマー分散型液晶表示素子(P
DLCD)用の液晶組成物としても使用できる。その
他、DS用の液晶組成物としても使用できる。
【0099】本発明の液晶組成物は、慣用な方法で調製
される。一般には、種々の成分を高い温度で互いに溶解
させる方法がとられている。
【0100】請求項1又は請求項2に記載の本発明の化
合物は公知の有機合成化学的手法により容易に製造でき
る。その製造方法の一例を反応式1に示す。
【0101】
【化27】
【0102】以下に、上記の合成経路について説明す
る。式の化合物は、四塩化銅二リチウムの存在下、臭
化メチルマグネシウムと反応させて、式の化合物へと
誘導される。式の化合物はsec-ブチルリチウムと反応
させ、次いで4−n−ペンチルシクロヘキサノンと反応
させて、式の化合物へと誘導される。式の化合物は
酸を作用させて式の化合物へと誘導される。式の化
合物はパラジウムカーボンの存在下接触還元して式
化合物へと誘導される。式の化合物はsec-ブチルリチ
ウムと反応させ、次いで沃素と反応させて式の化合物
へと誘導される。式の化合物はパラジウム(0)化合
物及び炭酸カリウムの存在下、4−プロピルフェニル硼
酸と反応させて式の化合物へと誘導される。
【0103】
【実施例】以下、実施例により本発明の化合物の製造法
及び使用例について更に詳細に説明する。なお、本発明
は実施例により何等制限を受けるものではない。実施例
の説明において、Nは規定濃度(グラム当量/l)、M
はモル濃度(mol/l)を表し、液晶性化合物のΔε
(誘電率異方性値)は、下記の母液晶A85wt%と当
該化合物15wt%とからなる組成物からの外挿値(2
5℃において測定)を表し、Δn(屈折率異方性値)
は、下記の母液晶B85wt%と当該化合物15wt%
とからなる組成物の実測値(25℃において測定)を表
す。相転移温度は25℃から等方相まで加熱・冷却した
ときの相変化を目視で観察し測定した。CNは結晶から
ネマチック相への転移点を、NIはネマチック相から等
方相への転移点を、CIは結晶相から直接等方相へと相
変化する場合の転移点を、それぞれ℃で表す。なお、括
弧内に示した転移点は、温度を降下させる場合に観察さ
れた転移点である。母液晶Aの組成
【0104】
【化28】
【0105】上記の一般式で表され、両末端のアルキル
基(R9、R10)が異なる5種類のエステル化合物を、
下記の割合で混合し母液晶Aとした。 Δε=−1.5
【0106】母液晶Bの組成
【0107】
【化29】
【0108】上記の一般式で表され、末端のアルキル基
(R11、R12)が異なる4種類の化合物を、下記の割合
で混合し母液晶Bとした。 Δn=0.137
【0109】実施例1 2−(トランス−4−n−ペンチルシクロヘキシル)−
3,4−ジフルオロ−5−(4−n−プロピルフェニ
ル)トルエン()の合成 第1段 3,4−ジフルオロトルエン()の合成 3,4−ジフルオロブロモベンゼン()(193.0
g、1.0mol)、四塩化銅二リチウム(11.0
g、0.05mol)及びTHF(テトラヒドロフラ
ン)(800ml)の混合物を−10℃に冷却し、同温
度に保ちながら3.0Mの臭化メチルマグネシウムのジ
エチルエーテル溶液(500ml、1.5mol)を滴
下した後、10℃で5時間攪拌した。反応終了後、冷却
下1Nの希塩酸(500ml)を滴下し、ジエチルエー
テル(1.3L)で抽出した。得られた有機層を水(8
00ml)で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留で精
製して、3,4−ジフルオロトルエン()(83.3
g、0.65mol;収率65%)を得た。 MS/128(M+
【0110】第2段 2−(1−ヒドロキシ−4−n−ペンチルシクロヘキシ
ル)−3,4−ジフルオロトルエン()の合成 第1段で得られた3,4−ジフルオロトルエン(
(83.3g、0.65mol)をTHF(300m
l)に溶解した溶液に、−78℃で1.56Mのsec
−ブチルリチウムのヘキサン溶液(420ml、0.6
6mol)を30分で滴下し、そのまま1時間攪拌し
た。同温度で、反応液に4−n−ペンチルシクロヘキサ
ノン(109.2g、0.65mol)のTHF(30
0ml)溶液を30分で滴下し、その後徐々に昇温し0
℃で3時間攪拌した。反応終了後、反応液に1Nの希塩
酸(500ml)を加え、次いでジエチルエーテル(1
000ml)で抽出した。得られた有機層を水(100
0ml)で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下で溶媒を留去して、2−(1−ヒドロキ
シ−4−n−ペンチルシクロヘキシル)−3,4−ジフ
ルオロトルエン()を含む混合物を得た。
【0111】第3段 2−(4−n−ペンチルシクロヘキサ−1−エニル)−
3,4−ジフルオロトルエン()の合成 第2段で得られた2−(1−ヒドロキシ−4−n−ペン
チルシクロヘキシル)−3,4−ジフルオロトルエン
)を含む混合物、パラトルエンスルホン酸(0.9
5g、0.005mol)及びトルエン(250ml)
の混合物を、水を留去させながら2時間加熱環流した。
反応終了後、室温まで冷却し、1Nの炭酸水素ナトリウ
ム水溶液(250ml)を加え、次いでトルエン(30
0ml)で抽出した。得られた有機層を水(300m
l)で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン)で精製して、
2−(4−n−ペンチルシクロヘキサ−1−エニル)−
3,4−ジフルオロトルエン()(24.5g、0.
088mol;からの収率13%)を得た。 MS/278(M+
【0112】第4段 2−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)−3,4−ジ
フルオロトルエン()の合成 第3段で得られた2−(4−n−ペンチルシクロヘキサ
−1−エニル)−3,4−ジフルオロトルエン(
(24.5g、0.088mol)、パラジウムカーボ
ン(1.2g)及びエタノール(100ml)の混合物
を攪拌下、常温、常圧で8時間水素添加した。反応終了
後、濾過によりパラジウムカーボンを除去し、減圧下で
濾液から溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン)で精製して、2−
(4−n−ペンチルシクロヘキシル)−3,4−ジフル
オロトルエン()(19.9g、0.071mol、
収率81%)を得た。 MS/280(M+
【0113】第5段:2−(4−n−ペンチルシクロヘ
キシル)−3,4−ジフルオロ−5−ヨードトルエン
)の合成 第4段で得られた2−(4−n−ペンチルシクロヘキシ
ル)−3,4−ジフルオロトルエン()(19.9
g、0.071mol)をTHF(80ml)に溶解し
た溶液に、−78℃で1.56Mのsec−ブチルリチ
ウムのヘキサン溶液(46ml、0.072mol)を
30分で滴下し、そのまま1時間攪拌した。同温度で反
応液に沃素(19.8g、0.078mol)のTHF
(10ml)溶液を滴下し、その後徐々に昇温し10℃
で5時間攪拌した。反応終了後、反応液に1Nの希塩酸
(50ml)を加え、次いでジエチルエーテル(80m
l)で抽出した。得られた有機層を水(80ml)で1
回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:ヘキサン)で精製して、2−(4
−n−ペンチルシクロヘキシル)−3,4−ジフルオロ
−5−ヨードトルエン()(23.9g、0.059
mol;収率83%)を得た。 MS/406(M+
【0114】第6段 2−(トランス−4−n−ペンチルシクロヘキシル)−
3,4−ジフルオロ−5−(4−n−プロピルフェニ
ル)トルエン()の合成 第5段で得られた2−(4−n−ペンチルシクロヘキシ
ル)−3,4−ジフルオロ−5−ヨードトルエン(
(23.9g、0.059mol)、4−n−プロピル
フェニル硼酸(10.7g、0.065mol)、テト
ラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
(3.5g、0.003mol)、炭酸カリウム(3
3.1g、0.24mol)及び組成比(トルエン:エ
タノール:水=7:7:0.5)の混合溶媒(200m
l)からなる混合物を4時間加熱還流させた。反応終了
後、水(120ml)を加え、次いでトルエン(200
ml)で抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサ
ン)、次いで再結晶(溶媒:ヘプタン/トルエン)で精
製して、2−(トランス−4−n−ペンチルシクロヘキ
シル)−3,4−ジフルオロ−5−(4−n−プロピル
フェニル)トルエン()(2.8g、0.007mo
l;収率12%)を得た。 MS/399(M+)、Δε=−1.7、Δn=0.1
43。
【0115】実施例1の方法に準じて、以下の化合物を
合成することができる。
【0116】
【化30】
【0117】
【化31】
【0118】
【化32】
【0119】
【化33】
【0120】
【化34】
【0121】
【化35】
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、低
粘性で、かつ絶対値の大きな負の誘電率異方性値を持
ち、制御された光学異方性値、高い比抵抗値及び高い電
圧保持率を有し、熱や紫外線照射に対しても安定である
液晶性化合物、これを含有する液晶組成物及び該液晶組
成物を用いて作成した液晶表示素子を提供することが可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 加津彦 千葉県市原市辰巳台東2丁目17番地 (72)発明者 加藤 孝 千葉県市原市辰巳台東2丁目17番地 (72)発明者 安藤 従道 千葉県市原市五井6358番1号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨格構造中に一般式(1)で表される構
    造を有する液晶性化合物。 【化1】 (式中、W1及びW2は各々独立して炭素数1〜20のア
    ルキル基又は水素原子を表し、前記のアルキル基中の相
    隣接しない1個以上のメチレン基は酸素原子、硫黄原
    子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキルシリレン基、モ
    ノアルキルシリレン基、シリレン基又はビニレン基で置
    換されていてもよいが、W1及びW2の少なくとも一方は
    水素原子以外を表し、また、この化合物を構成する各原
    子はその同位体で置換されていてもよい。)
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R1及びY1は各々独立して炭素数1〜20のア
    ルキル基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアン
    酸基、イソシアノ基又はイソチオシアン酸基を表し、前
    記のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基
    は酸素原子、硫黄原子、窒素原子、−C≡C−、ジアル
    キルシリレン基、モノアルキルシリレン基、シリレン基
    又はビニレン基で置換されていてもよく、又これらのア
    ルキル基中の1個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素
    原子で置換されていてもよく、又これらのアルキル基は
    光学活性であってもよく、X1、X2、X3及びX4は各々
    独立して単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−
    C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−
    OCH2−、−(CH24−、−(CH23O−、−O
    (CH23−、−CH=CHCH2CH2−、−CH2
    H=CHCH2−、−CH2CH2CH=CH−、−CH
    =CHCH=CH−、−CF2O−、−OCF2−、−C
    H=CHCH2O−、−OCH2CH=CH−、−CF=
    CF−、−CH2CF2−、−CF2CH2−、−(C
    22−、−(CF24−、−(CH22COO−、−
    OCO(CH22−、−CH=CHCOO−、−OCO
    CH=CH−、−CH=CHC≡C−又は−C≡CCH
    =CH−を表し、環A1、環A2、環A3、環A4及び環A
    5は各々独立してトランス−シクロヘキサン−1,4−
    ジイル、シクロヘキサ−1−エン−1,4−ジイル、
    1,4−フェニレン、ビシクロ〔1.1.1〕ペンタン
    −1,3−ジイル、又は下記一般式(1)で表される基
    であり、これら環A1、環A2、環A3、環A4及び環A5
    の内少なくとも1個は一般式(1)で表される基であ
    り、これらの環を構成する炭素原子は窒素原子、酸素原
    子又は硫黄原子で置換されていてもよく、環上の水素原
    子はハロゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよ
    く、 【化3】 (式中、W1及びW2は各々独立して炭素数1〜20のア
    ルキル基又は水素原子を表し、前記のアルキル基中の相
    隣接しない1個以上のメチレン基は酸素原子、硫黄原
    子、窒素原子、−C≡C−、ジアルキルシリレン基、モ
    ノアルキルシリレン基、シリレン基又はビニレン基で置
    換されていてもよいが、W1及びW2の少なくとも一方は
    水素原子以外を表す。) a1、a2、a3、a4及びa5は各々独立して0又は1を
    表すが、a1+a2+a3+a4+a5≧1であり、また、
    この化合物を構成する各原子はその同位体で置換されて
    いてもよい。)で表される請求項1に記載の液晶性化合
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2の何れか1項に記載の液晶
    性化合物を少なくとも1種類含有することを特徴とす
    る、少なくとも2成分からなる液晶組成物。
  4. 【請求項4】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(3)、(4)及び(5)からなる化
    合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含有す
    ることを特徴とする液晶組成物。 【化4】 (式中、R2は炭素数1〜10のアルキル基を表し、こ
    のアルキル基中の相隣接しない1個以上のメチレン基は
    酸素原子又は−CH=CH−で置換されていてもよく、
    また、このアルキル基中の1個以上の水素原子はフッ素
    原子で置換されていてもよく、Y2はフッ素原子、塩素
    原子、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、
    −CFH2、−OCF2CF2H又は−OCF2CFHCF
    3を表し、L1及びL2は各々独立して水素原子又はフッ
    素原子を表し、Z1及びZ2は各々独立して−(CH22
    −、−(CH24−、−COO−、−CF2O−、−O
    CF2−、−CH=CH−又は単結合を表し、環Bはト
    ランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,3−ジ
    オキサン−2,5−ジイル、又は水素原子がフッ素原子
    で置換されていてもよい1,4−フェニレンを表し、環
    Cはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル、又は
    水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい1,4−
    フェニレンを表し、また、これらの化合物を構成する各
    原子はその同位体で置換されていてもよい。)
  5. 【請求項5】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(6)及び(7)からなる化合物群か
    ら選択される化合物を少なくとも1種類含有することを
    特徴とする液晶組成物。 【化5】 (式中、R3及びR4は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、Y3
    はシアノ基又は−C≡C−CNを表し、環Eはトランス
    −シクロヘキサン−1,4−ジイル、1,4−フェニレ
    ン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル又はピリミジ
    ン−2,5−ジイルを表し、環Gはトランス−シクロヘ
    キサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイ
    ル、又は水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい
    1,4−フェニレンを表し、環Hはトランス−シクロヘ
    キサン−1,4−ジイル又は1,4−フェニレンを表
    し、Z3は−(CH22−、−COO−又は単結合を表
    し、L3、L4及びL5は各々独立して水素原子又はフッ
    素原子を表し、b、c及びdは各々独立して0又は1を
    表し、また、これらの化合物を構成する原子はその同位
    体で置換されていてもよい。)
  6. 【請求項6】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、前記一般式(3)、(4)及び(5)からな
    る化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類含
    有し、第三成分として、一般式(8)、(9)及び(1
    0)からなる化合物群から選択される化合物を少なくと
    も1種類含有することを特徴とする液晶組成物。 【化6】 (式中、R5及びR6は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環
    I、環J及び環Kは各々独立して、トランス−シクロヘ
    キサン−1,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイ
    ル、又は水素原子原子がフッ素原子で置換されていても
    よい1,4−フェニレンを表し、Z4及びZ5は各々独立
    して、−C≡C−、−COO−、−(CH22−、−C
    H=CH−又は単結合を表し、また、これらの化合物を
    構成する原子はその同位体で置換されていてもよい。)
  7. 【請求項7】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、一般式(11)、(12)及び(13)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有することを特徴とする液晶組成物。 【化7】 (式中、R7及びR8は各々独立して炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、このアルキル基中の相隣接しない1個
    以上のメチレン基は酸素原子又は−CH=CH−で置換
    されていてもよく、また、このアルキル基中の1個以上
    の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、環P
    及び環Qは各々独立して、トランス−シクロヘキサン−
    1,4−ジイル又は1,4−フェニレンを表し、L6
    びL7は各々独立して水素原子又はフッ素原子を表すが
    同時に水素原子を表すことはなく、Z6及びZ7は各々独
    立して、−(CH22−、−COO−又は単結合を表
    し、また、これらの化合物を構成する原子はその同位体
    で置換されていてもよい。)
  8. 【請求項8】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、前記一般式(8)、(9)及び(10)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有し、第三成分として、前記一般式(11)、(1
    2)及び(13)からなる化合物群から選択される化合
    物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
    成物。
  9. 【請求項9】 第一成分として、請求項1〜2の何れか
    1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成
    分として、前記一般式(6)及び(7)からなる化合物
    群から選択される化合物を少なくとも1種類含有し、第
    三成分として、前記一般式(8)、(9)及び(10)
    からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
    種類含有することを特徴とする液晶組成物。
  10. 【請求項10】 第一成分として、請求項1〜2の何れ
    か1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二
    成分として、前記一般式(3)、(4)及び(5)から
    なる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種類
    含有し、第三成分として、前記一般式(6)及び(7)
    からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1
    種類含有し、第四成分として、前記一般式(8)、
    (9)及び(10)からなる化合物群から選択される化
    合物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶
    組成物。
  11. 【請求項11】 請求項3〜10の何れか1項に記載の
    液晶組成物に加えて、さらに1種類以上の光学活性化合
    物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  12. 【請求項12】 請求項3〜11の何れか1項に記載の
    液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子。
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