JP3495588B2 - ゴルフカート - Google Patents

ゴルフカート

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JP3495588B2
JP3495588B2 JP06167298A JP6167298A JP3495588B2 JP 3495588 B2 JP3495588 B2 JP 3495588B2 JP 06167298 A JP06167298 A JP 06167298A JP 6167298 A JP6167298 A JP 6167298A JP 3495588 B2 JP3495588 B2 JP 3495588B2
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steering
clutch
golf cart
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traveling
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孝治 森山
貴至 片山
明 松本
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフ場内でプレイ
ヤー,キャディーの移動、ゴルフバック等の物品の搬送
に用いられるゴルフカートに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場内で用いられるゴルフカート
は、無謀な運転による事故の発生を防ぐと共に、コース
上の芝生を保護することを目的として、コースに沿って
設けられた専用の走行路(カート路)を誘導され、自動
走行するものが主流となっている。またゴルフバッグ等
の物品の搬送のみならず、プレイヤー、キャディー等の
利用者の乗車を可能とするため、大馬力が得られるエン
ジン駆動のゴルフカートが切望されている。このため近
年においては特開平4-364506号公報等に開示されている
如くエンジン駆動でありながら誘導走行が可能なゴルフ
カートが実用化されている。
【0003】このゴルフカートは車体の前部寄りの位置
に左右一対の誘導信号センサ及び走行標識センサを備え
ると共に、走行速度の変更手段としてエンジンのスロッ
トル開度及びブレーキ力の調節手段を夫々備え、更に車
体の操向のためステアリングホィールを含む操向手段を
備えて構成されている。
【0004】一方走行路となるカート路には交流電流が
通電される誘導線を連続的に埋設し、また速度の変更、
停止等、走行条件の変更が必要な各位置にこれらの変更
を指示するための標識マグネットを埋設してある。
【0005】標識マグネットには走行路中の登板,降坂
及び急旋回地点等の危険か所の前に、通常の走行速度
(6km/h前後)よりも低い速度(41cm/h前後) での走行
を指示する低速度標識、コース上の所定位置 (ティーグ
ラウンド, グリーン等) に対応させて停止を指示する停
止標識、更に、例えばリモコン発振器からの発進信号を
受け付けない指示、前方を通過する障害物の検出のため
に設けた障害物センサの感度の増幅をする指示等、走行
路の状態に応じた種々の指示を行なうためのもの等があ
る。
【0006】このようなゴルフカートは、利用者の乗車
中においては乗車位置にて操作可能な発進スイッチのオ
ン・オフ操作に応じて、また非乗車中においては利用者
により携帯されるリモコン発信器の操作に応じて発進及
び停止せしめられる。この発進から停止までの中間で
は、前記誘導線の周囲に形成される磁界の作用により前
記誘導信号センサの一対の検出コイルに誘起される電圧
を検出し、両検出コイルの誘起電圧の偏差を解消すべく
操向手段を動作させ、前記誘導線を誘導標識として辿る
誘導走行が行われ、更にこの走行中前記走行標識センサ
により標識マグネットが検出されると、これにより特定
される走行条件を実現すべく速度変更手段を動作させ、
走行速度の調整等が行われる。
【0007】なお以上の如き誘導走行は、本願出願人に
よる特公平5-51762号公報及び特公平5-74842号公報等
において、電動機を駆動源とする非乗用型のゴルフカー
トを対象として開示されている方法により実施される。
【0008】なおステアリングホィールは誘導操向中、
乗車中の利用者がこれを掴むことによって誘導が阻害さ
れないようクラッチにて操向輪との間の連繋を継,断可
能に構成されており、誘導操向中はクラッチを断状態と
する一方、クラッチを継状態とすることで緊急時、その
他特に必要な場合には誘導線のない場所での手動操向が
可能なようにしてある。
【0009】なおクラッチはステアリングコラム内に同
心状に配したステアリングホィールに直結され上軸と、
操向輪に連繋された下軸とをクラッチ部材によって継,
断するよう構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような従
来装置にあっては、クラッチによってステアリングホィ
ールと操向輪とを継, 断するのであるが、この動作と発
進を開始する動作とが別であるため、自動操向時に継状
態であったり、手動操向時に断状態では、自動操向時に
ハンドルが回転してしまったり、手動操向時に操向輪を
操作できなかったりして、非常に危険である。
【0011】本発明は係る事情に鑑みなされたものであ
って、その目的とするところは確実に操向モードが切り
換わらないと発進しないようにし、安全なゴルフカート
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるゴルフカ
ートにおいては、操向輪を予め定めた誘導路に沿わせて
走行する自動操向と、前記操向輪を利用者の操作に基づ
いて操舵して走行する手動走行とを備え、前記自動操向
と手動操向とを切り替える操作レバーを設け、該操作レ
バーの切り換え位置を検出する操向切換スイッチを設
け、該操向切換スイッチは、操向が切り換わったことを
検出して信号出力し、該信号を入力する制御手段を設
け、該制御手段は、前記自動操向、前記手動操向のいず
れかに入っている時のみ走行を開始する構成であり、更
に、ステアリングホィールに連結された軸と操向輪に連
繋された軸とを継,断するクラッチを設け、前記操作レ
バーは前記クラッチを継,断操作し、且つ、前記操向切
換スイッチは、前記クラッチの継,断位置を検出するこ
とを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】そして、操向切換スイッチは、クラッチの
移動端末にそれぞれ設けてあることを特徴とする。
【0016】また、制御手段は、操向切換スイッチの信
号出力がないときは、報知手段によって報知することを
特徴とする。
【0017】本発明にあっては、操向を切り換える操作
レバーがどの状態にあるかを操向切換スイッチによって
認識することが出来る。そして、その信号を元に確実に
操向が切り換わったときに走行可能な状態になってい
る。
【0018】更に、操作レバーによって上軸と下軸とを
継,断するクラッチが機械的な動きであるため、継,断
時にスムーズに動かなかった場合などでは信号出力せ
ず、確実に継,断操作が完了したときに信号出力をする
ようになっている。そして、その信号が出力するのは、
クラッチの移動端末になっているので、更に確実な継,
断状態で信号が出力されるようになっている。
【0019】また、クラッチが確実に移動できていない
ときは報知手段によって報知するようになっている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明をゴルフカートとして
構成した実施例について図面に基づき詳述する。図1は
本発明に係る誘導車両をゴルフカートに適用した場合の
外観を示す側面図、図2は同じく内部の構成を模式的に
示す平面図である。
【0021】図示の如くゴルフカート1は左右各一対の
前輪2,2及び後輪3,3により支持された車体フレー
ム4の上部を、フロントカウル4a及びリアカウル4bによ
り覆うと共に、リアカウル4bの前側に着座のための座席
5aとステップ5bとを設置して乗車部5を構成し、前記座
席5aへの着座姿勢にて操作可能な位置に突設されたステ
アリングコラム6aの上端に操向のためのステアリングホ
ィール6を取付けてなる。
【0022】乗車部5の上側はフロントカウル4aから後
上方に向けて突設された左右一対のサポート7a,7a(片
側のみ図示)に支持されたルーフ板7bにより囲われ、同
じく前側は前記サポート7a,7a間に架設された風防板7c
により前方の透視が可能に囲われており、乗車部5上の
乗員を風雨から保護するようになしてある。また乗車部
5の後側にはゴルフバッグ等の大嵩な物品を搭載し、適
宜に固定可能に載置フレーム8aが突設してあり、乗車部
5の前側にはグローブ及び帽子等の小嵩の物品を収納す
るための小物入れ8bが取付けてある。
【0023】このようなゴルフカート1は後輪3,3を
駆動輪とし、前輪2,2の操向により方向を変えて走行
する。この操向は乗車部5の座席5aに着座した運転者の
手動操作による手動操向と、所定の走行路に沿って後述
の如く行われる誘導による自動操向とであるが、一般的
に手動操向は営業開始前の車庫出し及び使用後の車庫入
れ等、専従の作業員の操作による場合に限って行われ、
プレイヤー及びキャディー等の一般の利用者の乗車中は
誘導による自動操向のみが可能とされる。
【0024】前輪2,2は車体フレーム4の前部に横架
されたフロントアクスル20の両端部に略鉛直な軸回りに
揺動可能に取付けてあり、また前記フロントアクスル20
の後側に並設されたラック軸21の両端に各別のナックル
アーム22,22を介して連結されている。ラック軸21はこ
れを収納するラックハウジング23の内部において図示し
ないピニオンに噛合しており、該ピニオンは前記ステア
リングコラム6aの内部に枢支され、ステアリングホィー
ル6の回転に伴って回転するステアリングシャフトにユ
ニバーサルジョイント24を介して連結されている。
【0025】ステアリングホィール6の操作がなされた
場合、ユニバーサルジョイント24を介して前記ピニオン
が回転し、この回転がラック軸21の軸長方向の移動に変
換され、この移動によりナックルアーム22,22が揺動
し、前輪2,2はステアリングホィール6の操作方向に
操作量に相当する角度だけ操向される。
【0026】また前記ラックハウジング23の中途部には
ステアリングモータM1 が取付けてあり、該ステアリン
グモータM1 の出力端はラックハウジング23の内部に延
設され、図示しないピニオンを介して前記ラック軸21に
噛合させてある。
【0027】ステアリングモータM1 が回転した場合、
この回転が前記ピニオンを介してラック軸21に伝達さ
れ、該ラック軸21の軸長方向の移動によりナックルアー
ム22,22が揺動せしめられ、前輪2,2はステアリング
モータM1 の回転方向に回転量に相当する角度だけ操向
される。このステアリングモータM1 は誘導走行中のゴ
ルフカート1の操向手段として車体フレーム4の中央部
近傍に搭載された走行制御部10から与えられる駆動信号
に応じて回転駆動される。
【0028】手動操向と誘導による自動操向との切り換
えはステアリングコラム6aの中途部に配された操向切り
換えレバー25の操作に応じて行われる。
【0029】図3は操向切り換えレバー25及びこれによ
って操作されるクラッチK(継状態にある)の拡大断面
図、図4はクラッチKが断状態の場合を示す動作説明図
である。ステアリングコラム6a内にはステアリングホィ
ール6に直結された上軸27と操向輪である前輪2,2に
連繋された下軸28とが同心一直線上に配設され、且つ上
軸27の下端に設けたスプライン軸部27a と下軸28の上端
に設けたスプライン軸部28a が僅かな間隙を隔てて対向
せしめられており、これら両スプライン軸部27a,28a に
わたってクラッチ部材29を外嵌してある。クラッチ部材
29は内周面に前記スプライン軸部27a,28a とスプライン
結合するスプラインを形成した円筒形をなし、その外周
壁には回り止め用のガイドピン29a 及び操作ピン29b を
突設したリング29c がクラッチ部材29に対し相対回転可
能に外嵌せしめられている。
【0030】ガイドピン29a はコラム6aの周壁にその軸
長方向に穿ったガイド溝6bに係入させ、また操作ピン29
b には操作レバー25に軸25a を介在させて連結したフォ
ーク25b が係合せしめられている。ステアリングコラム
6aの外周壁には前記ガイド溝6cの両端近傍に臨ませてマ
イクロスイッチMS1 , MS2 で構成された操向切り換えス
イッチ11が設けられており、ガイドピン29a がガイド溝
6cの上端末に移動したときはマイクロスイッチMS1 が、
また他端末に移動したときはマイクロスイッチMS2 が夫
々オンし、継状態, 断状態が検知され、その検知信号は
操向制御部10へ与えられる。
【0031】操作レバー25及びフォーク25b はステアリ
ングコラム6aの外周壁に設けた軸受部6cに軸支した軸25
a に夫々端部を固定されており、操作レバー25を図3に
示す位置から図4に示す位置に回動させると、フォーク
25b はクラッチ部材29を両スプライン軸部27a,28a にわ
たって嵌合した継状態から支持筒6d及びスプライン軸部
27a にわたって嵌合した断状態となり、且つこの断状態
では上軸27及びステアリングホィール6を回り止めした
ロック状態に保持するようにしてある。支持筒6dはクラ
ッチKの近傍において前記上軸27を支持すべくステアリ
ングコラム6aの内側にこれと同じ一体的に、即ち非回転
の部材として配設されており、その外周面にはスプライ
ンが形成されている。
【0032】前記クラッチ部材29が断位置にある場合に
はステアリングホィール6の操作による前輪2,2の操
向が不能となり、ステアリングモータM1 の回転に応じ
た操向のみが有効な誘導による自動操向状態となる。
【0033】なお軸25a にはコイルスプリングを外嵌し
て操作レバー25を常時断位置側に付勢保持することとし
てもよい。
【0034】次に駆動輪となる後輪3,3の駆動系の構
成について述べる。後輪3,3の駆動源となるエンジン
Eは左右の後輪3,3よりもやや前側の車体フレーム4
上にその出力軸を左右方向に向けて横置き固定され、該
エンジンEの出力端には遠心クラッチ30が付設された駆
動プーリ31が嵌着されている。
【0035】また車体フレーム4には、後輪3,3の車
軸を収納するリアアクスル32の上部に位置してトランス
ミッションTが固定してある。エンジンEの出力端と同
側に突設されたトランスミッションTの入力端には、従
動プーリ33が嵌着してあり、エンジンEの出力は、駆動
プーリ31と従動プーリ33との間に巻架された伝動ベルト
34を介してトランスミッションTに伝達され、更に、該
トランスミッションTの下部に連設され、リアアクスル
32の中途部に同軸的に構成されたディファレンシャルギ
ヤD(図1参照)により分配されて、左右の後輪3,3
に伝達されるようになしてある。
【0036】駆動プーリ31と従動プーリ33とは、両者間
に巻架された伝動ベルト34の張力の作用により夫々の幅
を逆方向に変え、エンジンEからトランスミッションT
への伝動の際の減速比を、エンジンEの負荷の増減に応
じて変える自動変速機を構成している。これにより、人
員の乗車時、多量の物品の搭載時、登坂走行時等、エン
ジンE負荷の増大を招く走行時に、後輪3,3に十分な
回転トルクを得ることが可能となる。トランスミッショ
ンTは、前,後進の切り換えのみを可能としたものであ
り、この切り換えは、乗車部5の座席5a下部に位置して
リアカウル4bの側面に配された前後進切り換えレバー36
(図1参照)の操作により行われる。
【0037】またエンジンEの出力端には、スタータベ
ルト35を介してスタータモータM4が連結され、前記エ
ンジンEはスタータモータM4 の回転により出力軸を強
制回転せしめて起動されるようになしてある。駆動プー
リ31に付設された遠心クラッチ30はエンジンEの回転速
度が所定の大きさに達することにより係合する動作をな
すものであり、駆動プーリ31へのエンジンEの出力の取
り出しは、前記遠心クラッチ30の係合を条件として行わ
れるようになしてある。
【0038】従って前述したエンジンEの起動は遠心ク
ラッチ30の遮断によりトランスミッションTから切り離
された状態でなされることになり、乗車部5にて操作可
能な位置に配された図示しないキースイッチの操作等、
スタータモータM4 を駆動するための容易な操作により
エンジンEを確実に起動することができる。
【0039】エンジンEの外側にはスロットルモータM
2 とチョークソレノイド38とが取付けてある。スロット
ルモータM2 はその回転によりスロットルワイヤ37を巻
き取り、エンジンEに内蔵された図示しないスロットル
弁を開閉する動作をなすものであり、該エンジンEの出
力はスロットルモータM2 の正逆回転に応じて増減され
る。
【0040】スロットルモータM2 は誘導による自動操
向にて走行中におけるゴルフカート1の走行速度を調整
すべく、前記走行制御部10から与えられる駆動信号に応
じて回転駆動される。この回転に応じて定まるスロット
ル開度はスロットルモータM 2 の回転角度を媒介とし
て、ポテンシオメータ等を用いてなるスロットル開度セ
ンサ50により検出されて走行制御部10に与えられてい
る。
【0041】一方、手動操向にて走行中のゴルフカート
1の速度調整は、乗車部5のステップ5b上に突設された
アクセルペダルAPの踏圧操作に応じて行われる。但し、
エンジンEのスロットルワイヤ37とアクセルペダルAPと
は機械的に連結されておらず、手動走行中の速度調整は
ポテンシオメータ等を用いてなるアクセルセンサ51によ
りアクセルペダルAPの踏み込み量を検出し、この検出結
果に基づく前記走行制御部10の動作によりスロットルモ
ータM2 を駆動して、エンジンEの出力を調整する手順
により行われている。
【0042】一方チョークソレノイド38はエンジンEの
燃料供給系に配された図示しないチョーク弁に連結して
あり、その励磁コイルへの通電に応じて前記チョーク弁
を開放し、エンジンEに供給される混合気中の燃料濃度
を高める動作をなすものである。このチョークソレノイ
ド38への通電は乗車部5において操作可能な位置に配設
された図示しないチョークボタンの操作に応じてなさ
れ、この操作は、例えば寒冷地においてエンジンEの速
やかな起動が困難な場合に行われる。
【0043】また左右の後輪3,3にはこれら夫々にブ
レーキ力を加えるためのブレーキ40,40が付設してあ
る。ブレーキ40,40は前記アクセルペダルAPに並べて乗
車部5のステップ5b上に突設されたブレーキペダルBP
に、図中に2点鎖線により示す各別のブレーキワイヤ4
1,41及び図示しないリンク機構を介して連結されてい
る。また、ブレーキペダルBPの配設位置の後方の車体フ
レーム4上にはブレーキモータM3 が取付けてあり、該
ブレーキモータM3 の出力端は図示しない減速装置及び
ブレーキペダルBPと共通のリンク機構を介して前記ブレ
ーキワイヤ41,41に連結されている。
【0044】ブレーキワイヤ41,41はブレーキペダルBP
の踏み込み、又はブレーキモータM 3 の回転に応じて引
っ張られ、この引っ張りに応じてブレーキ40,40が発生
する制動力が後輪3,3に夫々加えられる。ブレーキペ
ダルBPの踏み込みとブレーキモータM3 の回転との干渉
は前記リンク機構により吸収されるようになしてある。
【0045】ブレーキモータM3 は誘導による自動操向
により走行中のゴルフカート1を停止させるべく、また
走行速度を調整すべく、前記走行制御部10から与えられ
る駆動信号に応じて回転駆動される。この回転により後
輪3,3に加わるブレーキ力はブレーキモータM3 の回
転角度として、ポテンシオメータ等を用いてなるブレー
キセンサ52により検出されて前記走行制御部10に与えら
れている。
【0046】ゴルフカート1の前部には、その中途部を
フロントアクスル20の略中央に枢支してセンサアーム60
が取付けてある。該センサアーム60は車体フレーム4の
下側にて前輪2,2の前方に至るまで延設されて左右両
側に分岐されており、これらの分岐端には一対の誘導信
号センサ61,61が、また誘導信号センサ61,61のやや後
方には走行標識センサ62が、前輪2,2及び後輪3,3
が接地する路面に対向して取付けてある。センサアーム
60の後端は前記ラックハウジング23内部のラック軸21に
係合され、ラック軸21と共に左右に移動するようになし
てある。
【0047】この構成により、センサアーム60前部の誘
導信号センサ61,61及び走行標識センサ62は、ラック軸
21の移動に伴う前輪2,2の操向に追随して前記路面と
略平行をなす面内にて左右両側に揺動することになる。
【0048】誘導信号センサ61,61及び走行標識センサ
62は、いずれも周辺磁場の作用により誘起電圧を発生す
るコイルであり、前者は路面下に埋設されて交流電流が
通電される誘導線9aの周囲に形成される磁界を検出対象
とし、また後者は路面下の所要位置に埋設されたされた
標識マグネット9bにより形成される磁界を検出対象とす
る。誘導信号センサ61,61及び走行標識センサ62の検出
結果はこれらに誘起される電圧信号として前記走行制御
部10に与えられている。
【0049】図5は以上の如く構成されたゴルフカート
1の制御系の構成を示すブロック図である。マイクロプ
ロセッサを用いてなる走行制御部10の入力側には前記ス
ロットル開度センサ50、前記アクセルセンサ51、及びブ
レーキセンサ52の各検出信号が与えられている。また誘
導信号センサ61,61の誘起電圧は各別の増幅器63,63に
より増幅されて比較器64に与えられ、該比較器64の出
力、即ち両センサ61,61の誘起電圧の偏差信号として走
行制御部10に与えられ、また走行標識センサ62の誘起電
圧は、増幅器65により増幅され、波形整形回路66を経て
走行制御部10に与えられている。
【0050】更に走行制御部10の入力側には前記操向切
換スイッチ11を構成するマイクロスイッチMS1 , MS2
オン・オフ信号、乗車部5上にて操作可能な位置に配設
された発進スイッチ12のオン・オフ信号、適宜位置に搭
載されたリモコン受信器13の出力信号、車体フレーム4
の前部に配設された障害物センサ14の出力信号、ゴルフ
カート1の走行速度を検出する車速センサ15の出力信号
が夫々与えられている。
【0051】操向切換スイッチ11はマイクロスイッチMS
1 がオン、即ちクラッチKが断状態になるとオン、また
マイクロスイッチMS2 がオン、即ちクラッチKが継状態
となるとオンとなる。なおマイクロスイッチMS1 , MS2
のいずれもがオフの状態では警報ランプLが点灯し、ク
ラッチKの操作が不完全な状態であることを利用者に知
らしめるようになっている。
【0052】発進スイッチ12は乗車部5に乗車した利用
者が発進及び停止手段として使用するものであり、また
リモコン受信器13はゴルフカート1から離れた位置での
発進及び停止操作のために利用者により携帯されるリモ
コン発信器16からの発進又は停止信号を受信し、この受
信結果を出力するものであり、これらからの入力に応じ
た走行制御部10の所定の動作によりゴルフカート1は、
発進スイッチ12のオン操作又はリモコン発信器16の発進
操作に応じて発進せしめられ、また発進スイッチ12のオ
フ操作、リモコン発信器16の停止操作、又は後述する定
点停止用の標識マグネット9bの検出に応じて停止せしめ
られる。
【0053】障害物センサ14は図1及び図2に示す如
く、例えば超音波の発信器又は受信器を車体フレーム4
の前部に配し、発信器から前方に発せられた超音波の障
害物からの反射波を受信器により捉え、該受信器の出力
の高低により障害物の有無を判定する公知のものであっ
てよい。
【0054】なおこの障害物センサ14による検出がなさ
れた場合、走行制御部10はゴルフカート1を緊急停止せ
しめる所定の動作を行う。
【0055】また車速センサ15は、例えばトランスミッ
ションTから後輪3,3までの伝動系の適宜位置に取付
けたスリット円板とこれを挾んで配されたフォトインタ
ラプタとを備え、後輪3,3の一回転当たり複数のパル
ス信号を得て、F/V変換器により後輪3,3の回転速
度、即ちゴルフカート1の車速に対応する出力を得るよ
うにしたものを用いればよい。車速センサ15の出力は標
識マグネット9bにより指定される目標速度との比較及び
走行距離の算定に用いられている。
【0056】一方走行制御部10の出力側には前記ステア
リングモータM1 、スロットルモータM2 、及びブレー
キモータM3 が各別の駆動回路D1 ,D2 ,D3 を介し
て接続されており、各モータM1 ,M2 ,M3 は、走行
制御部10から各別に与えられる駆動信号に応じて回転駆
動され、夫々の動作、即ち、前輪2,2の操向、エンジ
ンEの出力調整、及び後輪3,3の制動を行う。
【0057】図6は、ゴルフカート1が使用されるゴル
フ場の一例を示す平面図である。前記誘導線9aはコース
に沿って設けられた専用のカート路Rの略中央に連続的
に埋設されている。この誘導線9aはゴルフカート1をカ
ート路Rに沿って誘導走行せしめる際の誘導標識となる
ものであり、誘導走行の開始に際しゴルフカート1は、
カート路Rの起点において図2に示す如く前部に取付け
た一対の誘導信号センサ61,61が誘導線9aを跨ぐように
位置決めされ、走行切り換えレバー25を自動操向側、即
ちクラッチKを断位置に操作して利用者に受け渡され
る。
【0058】走行制御部10は操向切換スイッチ11のオン
により自動操向状態への切り換えを認識し、この後のゴ
ルフカート1は乗車部5に乗車した利用者による前記発
進スイッチ12のオン操作、又は離れた位置での前記リモ
コン発信器16の発進操作に応じて走行を開始する。走行
の間、前記誘導信号センサ61,61には、誘導線9aの周囲
に形成される磁界の作用により誘起電圧が夫々発生し、
これらの誘起電圧の大きさは磁界の発生源たる誘導線9a
からの距離に比例する。
【0059】従って前記比較器64の出力は両誘導信号セ
ンサ61,61の中央、即ちこれらを前部に備えたゴルフカ
ート1の幅方向の略中央部分が前記誘導線9aに対して偏
ったとき、この偏りの方向に対応する符号と、偏り量に
相当するレベルとを有する信号となる。走行制御部10は
前記誘導線9aに対するゴルフカート1の偏りを前記比較
器64からの入力により認識し、この偏りを解消すべく出
力側に接続されたステアリングモータM1 に駆動指令を
発し、前輪2,2を操向せしめる動作をなす。これによ
りゴルフカート1は幅方向の中央部が前記誘導線9aを辿
るように自動操向されつつカート路R上を走行する。
【0060】また走行標識センサ61の検出対象となる標
識マグネット9bは、周辺の自然条件に合わせて種々に変
化するカート路Rの全域に亘っての安全な走行を可能と
するためのものであり、速度の変更、停止等、走行条件
の変更が必要な各位置に埋設されている。
【0061】標識マグネット9bは速度変更、停止に限ら
ず、コース上からの見通しが困難な位置での危険な遠隔
操作が行われることを防止するため、また前記リモコン
発信器16から受信器13を経て与えられる発進指令を無視
する指示、カート路Rに近接して立ち木等が存在する位
置での無意味な停止を防ぐため、また障害物センサ14の
検出感度を減ずる指示、逆に、人の横断等が予想される
位置での安全性を増すため、更に障害物センサ14の検出
感度を増す指示等、走行路の状況に応じた種々の指示が
可能に設けてあり、これらの指示の種別は、標識マグネ
ット9bの極性の相違、複数の標識マグネット9bの並設
順、これらの並設間隔の相違等を利用して行わせるよう
になっている。
【0062】またコース内のティーグラウンドTG、グ
リーンG、及びこれらの中間の第2打地点に夫々近接し
たカート路R上の各地点(C1 ,C2 ,C3 )には、例
えば共にSの極性を有する2つの標識マグネット9b,9b
をこの順に60cm程度の短間隔にて埋め込んで停止標識が
設けてある。
【0063】なお図6中には前記各地点における標識マ
グネット9bの埋設位置をドットにより図示してあるが、
各ドットの間隔は前述した短間隔と長間隔との相違を模
式的に表すものであり、実際の埋設間隔に相当するもの
ではない。また前記各ドットは図示の都合上、カート路
Rの外側に示してあるが実際の標識マグネット9bは、図
2にも示されているようにカート路Rに埋設された誘導
線9aの一側に近接して埋設される。
【0064】
【発明の効果】以上の如く本発明に係るゴルフカートに
おいては、操向を切り換える操作レバーがどの位置にあ
るかを操向切換スイッチによって認識することが出来る
ため、利用者の使い勝手が向上するほか、確実に操向が
切り換わったときに走行可能な状態になるので、安全性
が向上する。
【0065】また、操作レバーによって上軸と下軸とを
継,断するクラッチが機械的な動きであるため、継,断
時にスムーズに動かなかった場合などでは信号出力せ
ず、確実に継,断操作が完了したときに信号出力をする
ようになっているので、安全性が向上する。そして、そ
の信号は、クラッチの移動端末で出力するようになって
いるので、更に確実な継,断状態で信号が出力されるよ
うになっている。
【0066】また、クラッチが確実に移動できていない
ときは報知手段によって報知するようになっているの
で、利用者に対して確実に切り換えなければならないこ
とを促すことが出来、安全性を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘導装置が適用されるゴルフカー
トの外観を示す側面図である。
【図2】本発明に係る誘導装置が適用されるゴルフカー
トの内部構成を模式的に示す平面図である。
【図3】クラッチが継状態となっている場合を示す部分
拡大断面図である。
【図4】クラッチが断状態となっている場合を示す部分
拡大断面図である。
【図5】本発明に係る誘導装置が適用されるゴルフカー
トの制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る誘導装置を備えたゴルフ場の一例
を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ゴルフカート 4 車体フレーム 9a 誘導線 9b 標識マグネット 10 走行制御部 11 操向切換スイッチ 12 発進スイッチ 13 リモコン受信器 14 障害物センサ 15 車速センサ 16 リモコン発信器 51 スロットル開度センサ 52 ブレーキセンサ 60 センサアーム 61 誘導信号センサ 62 走行標識センサ E エンジン M1 ステアリングモータ M2 スロットルモータ M3 ブレーキモータ R カート路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−73144(JP,A) 特開 平5−73137(JP,A) 特開 平4−368282(JP,A) 特開 平4−364506(JP,A) 特開 昭48−2542(JP,A) 実開 昭56−158366(JP,U) 特公 平5−74842(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/00 - 1/28 A63B 55/08 B61B 13/04 G05D 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向輪を予め定めた誘導路に沿わせて走
    行する自動操向と、前記操向輪を利用者の操作に基づい
    て操舵して走行する手動走行とを備え、前記自動操向と
    手動操向とを切り替える操作レバーを設け、該操作レバ
    ーの切り換え位置を検出する操向切換スイッチを設け、
    該操向切換スイッチは、操向が切り換わったことを検出
    して信号出力し、該信号を入力する制御手段を設け、該
    制御手段は、前記自動操向、前記手動操向のいずれかに
    入っている時のみ走行を開始する構成であり、更に、ス
    テアリングホィールに連結された軸と操向輪に連繋され
    た軸とを継,断するクラッチを設け、前記操作レバーは
    前記クラッチを継,断操作し、且つ、前記操向切換スイ
    ッチは、前記クラッチの継,断位置を検出することを特
    徴とするゴルフカート。
  2. 【請求項2】 前記操向切換スイッチは、前記クラッチ
    の移動端末にそれぞれ設けてあることを特徴とする請求
    項1記載のゴルフカート。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記操向切換スイッチ
    の信号出力がないときは、報知手段によって報知する
    とを特徴とする請求項記載のゴルフカート。
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