JP3495578B2 - 光ファイバ増幅器 - Google Patents

光ファイバ増幅器

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JP3495578B2 JP28793597A JP28793597A JP3495578B2 JP 3495578 B2 JP3495578 B2 JP 3495578B2 JP 28793597 A JP28793597 A JP 28793597A JP 28793597 A JP28793597 A JP 28793597A JP 3495578 B2 JP3495578 B2 JP 3495578B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信などに用い
られる光ファイバ増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光を光のまま増幅するEr(エル
ビウム)ドープ光ファイバの開発が行われ、このErド
ープ光ファイバを用いた光ファイバ増幅器が提案されて
いる。この光ファイバアンプは、Erドープ光ファイバ
と、Erドープ光ファイバにドープされているErを励
起させるためのレーザダイオード等の励起光源を有して
おり、励起光源からの光をErドープ光ファイバに入射
させるためのWDM(Wavelength Divi
sion Multiplex)カプラや反射抑圧のた
めの光アイソレータなどの光受動部品を接続して構成さ
れている。
【0003】なお、励起光源や光アイソレータ、WDM
カプラにはそれぞれ他の光部品との接続用光ファイバが
設けられており、接続用光ファイバ同士は融着接続され
ている。このような光ファイバアンプに用いられるEr
ドープ光ファイバの長さは、増幅特性や雑音特性を考慮
して設定されるものであり、現在用いられている光ファ
イバアンプにおいては、一般に、数m〜数10m程度の
長さに設定されている。
【0004】ところで、光ファイバ増幅器を例えば光変
調器などの偏波依存性が大きい光部品とともに使用する
場合、光ファイバ増幅器への入力光の偏波状態を保った
まま、光ファイバ増幅器によって入力光の増幅を行うこ
とが要求され、そのために、光ファイバ増幅器のErド
ープ光ファイバおよび接続用光ファイバを偏波保持型の
光ファイバにより構成した偏波保持型光ファイバ増幅器
が用いられている。なお、偏波保持型光ファイバは、光
ファイバ断面(横断面)の互いに直角を成すX軸とY軸
の屈折率分布が異なるように形成されており、それによ
り、光伝搬速度が遅い偏波成分軸であるスロー軸と、ス
ロー軸に直交しスロー軸よりも光伝搬速度が速いファス
ト軸を有している。そして、偏波保持型光ファイバ増幅
器への入力光は、偏波保持型光ファイバのスロー軸又は
ファスト軸の何れか一方向の直線偏波が用いられる。
【0005】上記偏波保持型光ファイバ増幅器の特性の
一つとして消光比がある。消光比とは、偏波保持型光フ
ァイバのスロー軸からファスト軸、又はファスト軸から
スロー軸への光強度の漏れの程度を示す指標であり、入
力光の偏波状態を保ったまま光の増幅を行うためには、
この消光比を大きく保つ必要があり、消光比が大きい偏
波保持型光ファイバ増幅器の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、偏波保
持型の光ファイバ増幅器において、十分な利得を得るた
めには光ファイバ増幅器に設けられる偏波保持型のEr
ドープ光ファイバの長さを比較的長くする必要があり、
Erドープ光ファイバの長さが長くなると、その分だけ
Erドープ光ファイバのスロー軸からファスト軸、又は
ファスト軸からスロー軸への光強度の漏れが大きくな
り、消光比が小さくなりがちであった。
【0007】また、光ファイバ増幅器は、前記の如く、
励起光源や光アイソレータ、WDMカプラなどの多数の
光部品を有しており、これらの光部品に設けられている
接続用光ファイバ同士の融着接続箇所が多いことから、
数多くの光部品を光が伝搬するときに前記光強度の漏れ
が生じ、さらに、融着接続部位における偏波保持型光フ
ァイバの主軸のずれ等によっても前記光強度の漏れが生
じるため、ますます消光比が小さくなりやすい。そのた
め、従来の光ファイバ増幅器においては、入力光が光フ
ァイバ増幅器を伝搬していくときに、光の偏波状態が不
安定になり、入力された直線偏波の状態を保ったまま光
増幅を行って光ファイバ増幅器の出力端から光を出力す
ることが困難であった。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するために
成されたものであり、その目的は、入力光の偏波状態
(直線偏波)を保ったまま光増幅を安定して行うことが
できる光ファイバ増幅器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、本発明は、偏波保持型
のErドープ光ファイバと、該Erドープ光ファイバを
励起する励起光源とを有する光ファイバ増幅器におい
て、前記Erドープ光ファイバの出射端側には該Erド
ープ光ファイバを通って増幅された増幅光の一部をモニ
タ光として分岐させ、該増幅光の残りを光ファイバ増幅
器の出力端側に導く光分岐カプラが配置されており、該
光分岐カプラの分岐端側には前記モニタ光の強度に基づ
いて前記励起光源の駆動電流を制御することにより光フ
ァイバ増幅器の出力が一定になるように前記励起光源を
駆動制御する励起光源駆動回路が設けられ、前記Erド
ープ光ファイバの出射端と前記光分岐カプラの入射端と
の間には偏波保持型光ファイバの光伝搬速度が遅い偏波
成分軸であるスロー軸と該スロー軸に直交し該スロー軸
よりも光伝搬速度が速いファスト軸のいずれか一方の軸
方向の直線偏波のみを透過させる直線偏波透過部品が設
けられており、前記直線偏波透過部品と前記光分岐カプ
ラ間は接続用の光ファイバを介在せずに直線偏波透過部
品の出力光を前記光分岐カプラに射光伝搬することによ
り消光比の劣化を防止している構成をもって課題を解決
するための手段としている。
【0010】また、前記直線偏波透過部品は偏光子とし
たこと、前記直線偏波透過部品は偏波依存型アイソレー
タとしたことも本発明の特徴的な構成とされている。
らに、直線偏波透過部品は偏波依存型アイソレータによ
り構成され、Erドープ光ファイバの出射端と前記偏波
依存型アイソレータとの間にはErドープ光ファイバを
通って増幅された増幅光を偏波依存型アイソレータに向
けるとともに励起光源から入力する励起光をErドープ
光ファイバに向けるWDMカプラが設けられ、前記WD
Mカプラと偏波依存型アイソレータと光分岐カプラは一
体化されて複合モジュールと成し、WDMカプラと偏波
依存型アイソレータ間および偏波依存型アイソレータと
光分岐カプラ間には接続用の光ファイバを介在せずにW
DMカプラからの増幅光の出力光は偏波依存型アイソレ
ータに射光伝搬させ、偏波依存型アイソレータの出力光
は光分岐カプラに射光伝搬させたことも本発明の特徴的
な構成とされており、さらに、光ファイバ増幅器の出力
光は光ファイバ増幅器への入力光の偏波状態を保持して
いる構成としたことも本発明の特徴とするところであ
る。
【0011】上記構成の本発明において、Erドープ光
ファイバを通って増幅された増幅光は、その一部が光分
岐カプラにより、モニタ光として分岐され、残りは光フ
ァイバ増幅器の出力端側に導かれるが、この光分岐カプ
ラの入射端とErドープ光ファイバの出射端との間に
は、偏波保持型光ファイバのスロー軸とファスト軸の何
れか一方の軸方向の直線偏波のみを透過させる直線偏波
透過部品が設けられているために、前記増幅光に消光比
の劣化が生じていても(スロー軸からファスト軸又はフ
ァスト軸からスロー軸への光の漏れが生じていても)、
光分岐カプラには光ファイバ増幅器への入力光に対応し
たスロー軸又はファスト軸方向の直線偏波のみが入射す
る。そのため、前記増幅光のうち、スロー軸からファス
ト軸に漏れた光やファスト軸からスロー軸に漏れた光は
無視できるようになり、入力光の偏波状態が保たれて出
力され、上記課題が解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明に係る光ファイ
バ増幅器の第1実施形態例が示されている。なお、同図
において、破線は電気信号の流れを示している。同図に
おいて、光ファイバ増幅器の入力端9には、偏波無依存
型アイソレータ1aを介して偏波保持型のErドープ光
ファイバ2の入射端側が接続されており、Erドープ光
ファイバ2の出射端19にはWDMカプラ3aの入射端
側が接続され、WDMカプラ3aの出射端側には、その
一方側に偏波無依存型アイソレータ1bが、他方側に励
起光源4aがそれぞれ接続されており、本実施形態例
は、後方向励起型の光ファイバ増幅器と成している。な
お、図中、5は偏波保持型接続用光ファイバを示してお
り、13はシングルモード光ファイバを示している。
【0013】偏波無依存型アイソレータ1bの出射端側
には、偏光子6を介して、Erドープ光ファイバ2を通
って増幅された増幅光の一部をモニタ光として分岐さ
せ、増幅光の残りを光ファイバ増幅器の出力端10側に
導く光分岐カプラとしての1%分岐カプラ7の入射端1
2側が接続されている。なお、1%分岐カプラ7は光増
幅器の出力端10のすぐ手前側に設けられており、1%
分岐カプラ7は、1%分岐カプラ7に入射した前記増幅
光の99%を出力端10側に導き、該増幅光の1%をモ
ニタ光として分岐端16側に分岐する。
【0014】1%分岐カプラ7の分岐端16側には、前
記モニタ光の光強度を電気信号に変換するフォトダイオ
ード8が設けられており、また、この変換された電気信
号の電圧を基準電圧と比較することによって、前記モニ
タ光の強度に基づいて励起光源4aの駆動電流を制御す
ることにより、光ファイバ増幅器の出力が一定になるよ
うに励起光源4aを駆動制御する励起光源駆動回路11
が設けられている。
【0015】前記偏光子6は、同図に示す如く、Erド
ープ光ファイバ2の出射端19と1%分岐カプラ7の入
射端12との間に設けられ、偏波保持型光ファイバの光
伝搬速度が遅い偏波成分軸であるスロー軸と、スロー軸
に直交しスロー軸よりも光伝搬速度が速いファスト軸の
何れか一方の軸方向の直線偏波のみを透過させる直線偏
波透過部品として機能するものである。なお、この直線
偏波透過方向は、入力光に対応させて設定されるもので
あり、入力光の偏波状態がスロー軸方向の直線偏波であ
るときには、偏光子6の光透過方向はスロー軸方向の直
線偏波のみを透過させる方向に設定され、入力光の偏波
状態がファスト軸方向の直線偏波であるときには偏光子
6の光透過方向はファスト軸方向の直線偏波のみを透過
させる方向に設定される。
【0016】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、光ファイバ増幅器の入力端9から入力された入力光
は、偏波無依存型アイソレータ1aを介してErドープ
光ファイバ2に入射し、Erドープ光ファイバ2によっ
て増幅され、その増幅光は、WDMカプラ3a、偏波無
依存型アイソレータ1b、偏光子6、1%分岐カプラ7
を順に伝搬して出力端10側に導かれる。
【0017】そうすると、たとえ偏波保持型の光部品で
あっても、スロー軸とファスト軸間での光強度の往来は
生じるので(すなわち消光比は無限大ではないので)、
Erドープ光ファイバ2およびWDMカプラ3aなどの
光部品を伝搬することによって消光比の劣化が生じ、さ
らに、偏波保持型接続用光ファイバ5の融着接続部位に
おける偏波保持型光ファイバ同士の主軸方向の微妙なず
れによって消光比の劣化が生じるが、本実施形態例で
は、1%分岐カプラ7の入射側に偏光子6が設けられて
おり、入力光と同方向の直線偏波のみを透過させるため
に、偏光子6に入射する増幅光に生じたスロー軸からフ
ァスト軸への光強度の漏れ又はファスト軸からスロー軸
への光強度の漏れは無視できることになり、入力光と同
方向の(スロー軸又はファスト軸方向の)直線偏波のみ
が1%分岐カプラ7に入射し、光ファイバー増幅器の入
力端10側に導かれる。
【0018】また、入力光と同方向の直線偏波のみが1
%分岐カプラ7によってモニタ光として分岐されてフォ
トダイオード8に入射し、このモニタ光の光強度に基づ
いて、励起光源駆動回路11により励起光源4aの駆動
制御が的確に行われ、励起光源4aは、光ファイバ増幅
器の出力が一定になるように的確に駆動制御される。
【0019】本実施形態例によれば、上記のように、E
rドープ光ファイバによって増幅される増幅光を光ファ
イバ増幅器の出力端に導く1%分岐カプラ7の入射側に
偏光子6を設け、入力光と同方向の直線偏波のみを偏光
子6によって透過させて1%分岐カプラ7に入射させる
ことにより、増幅光が偏光子6に入射する以前に生じた
消光比の劣化を修正することが可能となり、入力光の偏
波状態を保持したまま光増幅を行うことが可能となり、
消光比の大きい光ファイバ増幅器とすることができる。
【0020】また、本実施形態例によれば、前記の如
く、偏光子6によって、入力光と同方向の直線偏波のみ
を1%分岐カプラ7に入射させてその一部をモニタ光と
して分岐し、このモニタ光の光強度に基づいて励起光源
4aの駆動制御を行うため、励起光源4aの駆動制御を
非常に的確に行うことが可能となり、それにより、光フ
ァイバ増幅器の出力の変動を抑制し、非常に安定した出
力で光増幅を行うことができる優れた光ファイバ増幅器
とすることができる。
【0021】以上のように、本実施形態例によれば、E
rドープ光ファイバ2によって増幅した増幅光のうち入
力光と同方向の直線偏波のみを透過させる偏光子6を1
%分岐カプラ7の入射側12に設けることにより、光フ
ァイバ増幅器の出力側に導かれる光の偏波状態を入力光
の偏波状態と同様に保ちつつ、且つ、安定した出力で光
増幅を行えるといった優れた効果を有する光増幅器とす
ることができる。
【0022】図2には、本発明に係る光ファイバ増幅器
の第2実施形態例が示されている。なお、同図におい
て、上記第1実施形態例と同一名称部分には同一符号が
付してあり、その重複説明は省略する。本実施形態例が
上記第1実施形態例と異なる特徴的なことは、前記直線
偏波透過部品として、偏光子6の代わりに偏波依存型ア
イソレータ14を1%分岐カプラ7の入射側に設けたこ
とである。なお、図中、3bはWDMカプラを示し、4
bは励起光源を示しており、本実施形態例では、Erド
ープ光ファイバ2の入射端18側にも励起光源4bを接
続して双方向励起としている。
【0023】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、本実施形態例でも、例えば偏波保持型光ファイバの
スロー軸方向の直線偏波が入力光として光ファイバ増幅
器に入力されると、入力光はErドープ光ファイバ2を
通って増幅され、増幅光のうち、入力光と同方向の、前
記スロー軸方向の直線偏波のみが偏波依存型アイソレー
タ14を透過して1%分岐カプラ7の入射端12から1
%分岐カプラ7に入射し、光ファイバ増幅器の出力端1
0に導かれる。また、1%分岐カプラ7によって分岐さ
れたモニタ光に基づいて、励起光源駆動回路11によ
り、励起光源4a,4bの駆動制御が行われ、光ファイ
バ増幅器の出力が一定になるように制御される。
【0024】本実施形態例も上記動作により、上記第1
実施形態例と同様の効果を奏することができる。また、
本実施形態例によれば、直線偏波透過部品を偏波依存型
アイソレータ14とすることにより、偏波無依存型アイ
ソレータ1bを省略することが可能となり、その分だけ
光ファイバ増幅器の部品点数を少なくすることが可能と
なり、その分だけ消光比を向上させることができる。
【0025】図3には、本発明に係る光ファイバ増幅器
の第3実施形態例が示されている。同図においても、上
記第1、第2実施形態例と同一名称部分には同一符号が
付してあり、その重複説明は省略する。本実施形態例が
上記第2実施形態例と異なる特徴的なことは、Erドー
プ光ファイバ2の出射端19側に、図2におけるWDM
カプラ3aと偏波依存型アイソレータ14と1%分岐カ
プラ7を一体化した複合モジュール15を設けたことで
ある。
【0026】本実施形態例は以上のように構成されてお
り、本実施形態例も上記第2実施形態例と同様に動作
し、同様の効果を奏することができる。また、本実施形
態例では、Erドープ光ファイバ2の出射端19側に複
合モジュール15を設け、WDMカプラ3aと偏波依存
型アイソレータ14と1%分岐カプラ7を一体型したこ
とにより、WDMカプラ3aと偏波依存型アイソレータ
14と1%分岐カプラ7を接続するための偏波保持型接
続用光ファイバ5を省略することができるために、省略
した分だけ、光が偏波保持型接続用光ファイバ5を伝搬
するときに生じる消光比の劣化を防ぐことができるし、
偏波保持型接続用光ファイバ5同士の融着接続による消
光比の劣化を防ぐことができるために、より一層消光比
を向上させることができる。
【0027】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記第1実施形態例では、励起光源4aをErドープ光
ファイバ2の後方側に設けて後方向励起とし、上記第
2、第3実施形態例では、励起光源4a,4bをErド
ープ光ファイバ2の前方側と後方側の両方に設けて双方
向励起としたが、励起光源をErドープ光ファイバ2の
前方側にのみ設けて前方向励起としてもよい。
【0028】また、上記第1実施形態例では、1%分岐
カプラ7の入射端12側に、直線偏波透過部品として偏
光子6を設け、上記第2、第3実施形態例では直線偏波
透過部品として偏波依存型アイソレータ14を設けた
が、直線偏波透過部品は偏光子6や偏波依存型アイソレ
ータ14に限定されるものではなく、光ファイバ増幅器
への入力光と同方向の、偏波保持型光ファイバのスロー
軸とファスト軸の何れか一方の軸方向の直線偏波のみを
透過させることができる光部品であればよい。
【0029】さらに、上記実施形態例では、光ファイバ
増幅器の出力端10側に1%分岐カプラ7を設け、Er
ドープ光ファイバ2を通って増幅された増幅光のうちの
1%の光をモニタ光として分岐し、残りの光を出力端1
0側に導くようにしたが、モニタ光として分岐させる光
の割合は特に限定されるものではなく、適宜設定される
ものであり、分岐される光の割合によって光ファイバ増
幅器の出力端10側に適宜の光分岐カプラを設ければよ
い。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、Erドープ光ファイバ
を通って増幅された増幅光の一部をモニタ光として分岐
し、残りを光ファイバ増幅器の出力端側に導く光分岐カ
プラの入射端側に偏波保持型光ファイバのスロー軸とフ
ァスト軸の何れか一方の軸方向の直線偏波のみを透過さ
せる直線偏波透過部品を設けたものであるから、光ファ
イバ増幅器の入力光を前記スロー軸とファスト軸の何れ
か一方の軸方向の直線偏波とし、この直線偏波の方向と
同方向の直線偏波のみを直線偏波透過部品によって透過
させることにより、直線偏波透過部品に入射する以前に
生じるスロー軸とファスト軸の間の光の往来の影響を全
く受けることなく、入力光の偏波状態を保持したまま光
を出力することが可能な、消光比の大きい優れた光ファ
イバ増幅器とすることができる。
【0031】そして、本発明によれば、前記モニタ光に
基づいて、励起光源駆動回路によって、励起光源の駆動
電流を制御することにより、光ファイバ増幅器の出力が
一定になるように励起光源を駆動制御するものであるか
ら、励起光源の駆動制御を前記モニタ光に基づいて非常
に的確に行うことが可能となり、したがって、入力光の
偏波状態を保持したまま、常に安定した出力で光増幅を
行うことができる優れた光ファイバ増幅器とすることが
でできる。
【0032】また、前記直線偏波透過部品を偏光子とし
たり、偏波依存型のアイソレータとすることにより、上
記効果を有する優れた光ファイバ増幅器を容易に構成す
ることが可能となる。特に、直線偏波透過部品を偏波依
存型のアイソレータとすれば、従来、光ファイバ増幅器
に設けられていた偏波無依存型アイソレータを省略し、
偏波無依存型アイソレータの代わりに偏波依存型のアイ
ソレータを設けて光ファイバ増幅器を構成することがで
きるために、その分だけ光ファイバ増幅器の部品点数を
少なくすることが可能となり、より一層消光比を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ増幅器の第1実施形態
例を示す要部構成図である。
【図2】本発明に係る光ファイバ増幅器の第2実施形態
例を示す要部構成図である。
【図3】本発明に係る光ファイバ増幅器の第3実施形態
例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
2 Erドープ光ファイバ 4a,4b 励起光源 5 偏波保持型接続用光ファイバ 6 偏光子 7 1%分岐カプラ 11 励起光源駆動回路 14 偏波依存型アイソレータ 15 複合モジュール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−28106(JP,A) 特開 平5−45682(JP,A) 特開 平5−327104(JP,A) 特開 平5−327094(JP,A) 特開 平9−162476(JP,A) 特開 平8−248275(JP,A) 特開 平7−335956(JP,A) 特開 平7−174933(JP,A) 特開 平7−15073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/30 JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏波保持型のErドープ光ファイバと、
    該Erドープ光ファイバを励起する励起光源とを有する
    光ファイバ増幅器において、前記Erドープ光ファイバ
    の出射端側には該Erドープ光ファイバを通って増幅さ
    れた増幅光の一部をモニタ光として分岐させ、該増幅光
    の残りを光ファイバ増幅器の出力端側に導く光分岐カプ
    ラが配置されており、該光分岐カプラの分岐端側には前
    記モニタ光の強度に基づいて前記励起光源の駆動電流を
    制御することにより光ファイバ増幅器の出力が一定にな
    るように前記励起光源を駆動制御する励起光源駆動回路
    が設けられ、前記Erドープ光ファイバの出射端と前記
    光分岐カプラの入射端との間には偏波保持型光ファイバ
    光伝搬速度が遅い偏波成分軸であるスロー軸と該スロ
    ー軸に直交し該スロー軸よりも光伝搬速度が速いファス
    ト軸のいずれか一方の軸方向の直線偏波のみを透過させ
    る直線偏波透過部品が設けられており、前記直線偏波透
    過部品と前記光分岐カプラ間は接続用の光ファイバを介
    在せずに直線偏波透過部品の出力光を前記光分岐カプラ
    に射光伝搬することにより消光比の劣化を防止している
    ことを特徴とする光ファイバ増幅器。
  2. 【請求項2】 直線偏波透過部品は偏光子としたことを
    特徴とする請求項1記載の光ファイバ増幅器。
  3. 【請求項3】 直線偏波透過部品は偏波依存型の光アイ
    ソレータとしたことを特徴とする請求項1記載の光ファ
    イバ増幅器。
  4. 【請求項4】 直線偏波透過部品は偏波依存型アイソレ
    ータにより構成され、Erドープ光ファイバの出射端と
    前記偏波依存型アイソレータとの間にはErドープ光フ
    ァイバを通って増幅された増幅光を偏波依存型アイソレ
    ータに向けるとともに励起光源から入力する励起光をE
    rドープ光ファイバに向けるWDMカプラが設けられ、
    前記WDMカプラと偏波依存型アイソレータと光分岐カ
    プラは一体化されて複合モジュールと成し、WDMカプ
    ラと偏波依存型アイソレータ間および偏波依存型アイソ
    レータと光分岐カプラ間には接続用の光ファイバを介在
    せずにWDMカプラからの増幅光の出力光は偏波依存型
    アイソレータに射光伝搬させ、偏波依存型アイソレータ
    の出力光は光分岐カプラに射光伝搬させたことを特徴と
    する請求項1記載の光ファイバ増幅器。
  5. 【請求項5】 光ファイバ増幅器の出力光は光ファイバ
    増幅器への入力光の偏波状態を保持していることを特徴
    とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の光フ
    ァイバ増幅器。
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