JP3492864B2 - 偏光素子の製造方法 - Google Patents
偏光素子の製造方法Info
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Description
記録用機器、光センサー等に使用される偏光素子の製造
方法に関するものであり、特に光通信用機器に用いられ
る光アイソレータに好適に使用可能で、高消光比かつ高
信頼性の偏光素子の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】古くより、材料を延伸することによって
得られる光学異方性を利用した部品は存在しており、例
えば高分子フィルムを用いた、いわゆる偏光フィルム等
が広く知られている。 【0003】また、ガラス中に分散させた微細な異方性
金属粒子によって、赤外域で偏光特性を発揮する偏光素
子も知られており、上記高分子フィルムを用いたものよ
り損失が小さく、しかも耐久性も高いため、光通信の分
野で盛んに使用されている。例えば、このような偏光素
子は次のようにして作製される。ハロゲン化銀を含むガ
ラス中に熱処理によりハロゲン化銀を凝集させ、次いで
加熱延伸により微細なハロゲン化銀粒子の回転楕円体へ
の変形と、該回転楕円体の長軸方向の配向を同時に行な
った後に、ハロゲン化銀を金属銀に還元して偏光特性を
生じるようにして偏光素子を作製するのである(特開昭
56−169140号公報等を参照、以下、溶融法とい
う)。 【0004】図7に示すように、このような偏光素子P
は、ガラス11中に回転楕円体状を成す金属粒子13が
分散されており、透過入射光線12に対して金属粒子1
3の長軸方向の偏光成分14を吸収し、短軸方向の偏光
成分15をほとんど透過させることで偏光素子Pとして
動作させるものである。 【0005】ところが、上記溶融法により得られた偏光
素子は、ハロゲン化銀を金属銀に還元するための還元ガ
スを導入する場合がある。この還元ガスは他の物質と反
応するので、取扱いに注意を要するうえ高価であるとい
う問題を有している。 【0006】また、還元はハロゲン化銀の表面から進行
するため、偏光に関わる部分は表面から数10μm程度
の深さであることから、大部分の銀はハロゲン化銀のま
まとなる。このため、材料活用の面からすれば非常に使
用効率が悪く、しかも光学特性の面からも、偏光特性に
関与しないハロゲン化銀は挿入損失増加の要因にもなる
などの問題も有している。 【0007】これら諸問題に対応するために、同じくガ
ラス中に金属微粒子を分散させた偏光素子として、次の
ようなものが提案されている。この偏光素子は金属粒子
を分散させるために、ガラス等の誘電体基板上に真空蒸
着等の薄膜作製プロセスを利用して金属を島状に成膜し
た島状金属粒子の膜と、ガラス等から成る誘電体膜とを
交互に形成し、加熱延伸によって島状金属粒子に対して
異方性をもたせるようにしたものもある(以下、薄膜法
という)。このような薄膜法は、上記溶融法と比較する
と、還元が不要となる、プロセスが容易となる等のメリ
ットを有している(例えば、1990年電子情報通信学
会秋期全国大会予稿集C−212を参照)。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記薄
膜法により作製した偏光素子は、加熱延伸の結果、うね
りなどの表面の変形、面粗れが生じることがある。そし
て、このような表面の変形は入射光線の偏向を、面粗れ
は入射光線の散乱による挿入損失の増加を招き、ひいて
は完成品の偏光特性を劣化させることとなる。 【0009】さらに、一般的な光学素子では、その表面
に反射防止膜を形成させる必要があるが、そのためには
表面の清浄度や平滑性が必要であり、素子厚みの調整が
必要になることがある。このような場合は、表面を化学
研磨もしくは機械研磨等をしなければならないが、従来
の薄膜法においては、加熱延伸後の加工を考慮した構成
ではないため、研磨加工により偏光特性が生じる層を破
壊するおそれがあった。 【0010】また、誘電体基板に熱塑性変形を与える方
法は、上記延伸以外に、金型による押し出し、金型によ
る引き出し、ローラー等による圧延などがあるが、延伸
以外の加工方法は、金型やローラーにワーク本体が接触
するため、加圧でワーク本体の表面層を劣化させること
が考えられ、延伸のみが限定されていた。 【0011】また、薄膜法は溶融法に比べガラスの密度
を高くすることが困難であり、外部雰囲気の浸透等のお
それがあり、これにより偏光特性が劣化することがあっ
た。 【0012】そこで、本発明は薄膜法における延伸法以
外の熱塑性変形を可能にし、熱塑性変形後の表面研磨加
工等に対して耐久性があり、さらに長期信頼性に非常に
優れた偏光素子の製造方法を提供することを目的とす
る。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の偏光素子の製造方法は、透光性を有する2
枚の誘電体基板のうち少なくとも一方の誘電体基板の一
主面に、多数の金属粒子から成る金属粒子層と誘電体層
とを交互に多層に積層させて積層体を形成し、次に2枚
の誘電体基板を間に積層体を挟むように接合させて接合
基体と成し、しかる後、該接合基体を所定方向に熱塑性
変形させ、積層体の金属粒子に形状異方性及び配向性を
付与せしめて偏光層と成すとともに、該偏光層を2枚の
誘電体基板間に介在させることを特徴とする。 【0014】上記偏光素子の製造方法によれば、熱塑性
変形によって形状異方性を有した金属粒子が配向して成
る偏光層は、偏光素子の厚さ方向のほぼ中心部に位置さ
せることができ、偏光素子の両主面はバルク状の誘電体
面になる。 【0015】これにより、熱塑性変形や後工程における
研磨等(例えば、反射防止膜等を偏光素子の両主面に形
成させる場合には、その表面の清浄度や平滑性が重要で
あり、また、光路長の調整、デザイン性、強度的な配慮
などから偏光素子の厚みを調整を要する場合がある。こ
のような場合に、両主面の化学研磨や機械研磨が必要に
なる)の加工においては、バルク状の誘電体基板が表面
に位置することになるため、種々の研磨加工に充分耐え
ることができる。すなわち、上記加工により両端面の表
面粗れや変形等が生じても、中心部に位置する偏光層は
全く影響を受けないことになる。 【0016】したがって、熱塑性変形の加工方法の選択
においても、延伸以外の押し出し、圧延等の中から簡便
性、量産性の高い方法を適宜選択することが可能にな
る。また、熱塑性変形後に研磨を行なうことで、表面平
滑性が良好になり、光の散乱や偏向の少ない優れた光学
特性を得ることができる。さらに、表面平滑性の良好な
表面は反射防止膜を形成するために好適で、反射の少な
い偏光素子を実現できる。なおここで、研磨とは、HF
溶液等によるエッチングやCMPと呼ばれる化学研磨、
一般のCeO2(酸化セシウム)、SiC(炭化珪素)
等の研磨砥粒を用いた機械研磨をいうものとする。 【0017】また、偏光層が中心に位置し、しかも密度
の高いバルク状の基板面が表面に来るため、外部雰囲気
の浸透しにくく耐久性が高くなる。 【0018】さらに、偏光層を中心部に位置させるため
には、熱塑性加工後に偏光層が内側に来るように面接合
を行なっても良い。 【0019】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面に基づき詳細に説明する。 図1に示すように、
偏光素子P1は、透光性を有するガラスから成る誘電体
基板1及び誘電体基板2をその両主面(表面)側に備
え、後述する熱塑性変形により異方性と配向性が付与さ
れた金属粒子3aが誘電体(誘電体層4)中に分散され
た金属粒子層3と、誘電体基板1、2と同一材料の誘電
体層4とが、交互に積層された偏光層H1を、誘電体基
板1、2の間(中間)に介在させている。このようにし
て、誘電体基板1,2の間に挟まれた偏光層H1中の形
状異方性及び配向性を有した多数の金属粒子3aでもっ
て偏光作用をなすことができる。 【0020】<第1の製造方法> 上記のような偏光素子の作製方法について、図2(a)
〜(e)に基づいて説明する。まず、図2(a)に示す
ように、透光性を有する誘電体基板1上に多数の金属粒
子5aから成る金属粒子層5、及び誘電体層6からなる
積層体である交互積層薄膜7を形成させるが、この交互
積層薄膜7の形成は、例えば、以下に示す(1)〜
(4)の工程を数回繰り返し行なうことにより形成され
る。 【0021】すなわち、(1)透光性を有しガラスから
成る誘電体基板1を用意する工程、(2)誘電体基板1
上に島状微粒子から成る金属膜をスパッタ法により被着
形成させる工程、(3)誘電体基板1全体を誘電体基板
1を構成する誘電体材料のガラス徐冷点より低い温度で
加熱して、島状微粒子を凝集させて所望の寸法の金属粒
子5aに成長させる工程、(4)多数の金属粒子5aか
ら成る金属粒子層5上にスパッタ法により誘電体層6を
膜状に形成させる工程。 【0022】次に、図2(b)に示すように、誘電体基
板1の交互積層薄膜7を形成した側の面を、一般にCP
Mと呼ばれる方法やSOYTON−POLISH(モン
サント社の商標)で、平均の平坦度10μm以下、平均
の面粗さ1nm以下で、表面に加工変質層が残存せず、
親水性になるように研磨加工する。 【0023】ここで、上記研磨法は数nm単位で研磨が
可能であって、研磨層の下部(交互積層薄膜7の内部)
にほとんどダメージを与えることのない、非常に高精度
な研磨を実現させることができる。また、後工程の熱塑
性加工を行なう前に研磨を行なうので、熱塑性加工後の
ように表面の変形や面荒れがほとんどなく、研磨により
除去される量は多くとも数十nmであり、これは、熱塑
性加工後の研磨量が数μmから数十μm、場合によって
は100μm以上必要とされるのに対し、著しく少なく
することができる。また、単なる機械研磨では、平坦度
や面粗さは所望の値を達成しても、加工により化学的に
変化した加工変質層が残存し、この後の面接合ができな
い。 【0024】この化学研磨の一例である上記SOYTO
N−POLISHによる研磨は、ポリッシュ工程と洗浄
工程とからなるが、ポリッシュ工程は、超純水中でポリ
ッシングパッド16を用いてポリッシュした後、平均粒
径30nmのSiO2粒子をNaOH溶液に懸濁させた
コロイダルシリカ17中でポリッシュする。洗浄工程
は、以下に示す8工程からなる。 【0025】すなわち、(1)アルコールによる超音波
バス、(2)超純水による超音波バス、(3)硫酸と過
酸化水素水の混合液で超音波バス、(4)アンモニアと
過酸化水素水の混合液による超音波バス、(5)フッ酸
溶液に浸漬、(6)硝酸溶液に浸漬、(7)超純水中に
てポリッシング、(8)スピンドライヤーにて乾燥、の
8工程から成る。なお、各工程間は超純水でリンスを行
なうものとする。 【0026】次に、上記交互積層薄膜7を形成する工程
と、上記研磨工程とを、他の誘電体基板に対しても行な
い、図2(c)に示すように、一方の誘電体基板1の交
互積層薄膜7の形成面と他方の誘電体基板2の交互積層
薄膜7の形成面とを面接合して接合基体Sを作製する。
ここで、他方の誘電体基板2に対して上記交互積層薄膜
7を形成する工程を行わなくともよく、その場合、他方
の誘電体基板2の一主面(一方の誘電体基板1に接合さ
せる面)に対して上記研磨工程のみを行なう。 【0027】この場合、上述の化学研磨を施した表面ど
うしを面全体にて接触させると、ファンデルワールス力
により自然に吸着する。そして、接合基体Sを誘電体基
板のガラス軟化点温度以下で加熱することにより、原子
レベルの強固な接合が得られる。 【0028】そしてしかる後に、図2(d)に示すよう
に、接合基体S全体を所定の方向へ加熱延伸等の熱塑性
加工を施すことにより、交互積層薄膜7中に分散してい
る金属粒子5aに形状異方性(回転楕円体状に変形す
る)と配向性を付与し、図1に示すような中心部に偏光
層H1を持った偏光素子P1を得る。 【0029】そして最後に、図2(e)に示すように、
接合基体Sの両主面(表面)を研磨してそれぞれの主面
に反射防止膜8を形成する。なお、簡単のため、図2
(b)〜(e)において金属粒子は図示を省略してい
る。 【0030】なお、誘電体基板1,2にはホウ珪酸ガラ
スの一種である、BKー7ガラス(ホーヤ社製、SiO
2が約69重量%、B2O3が約10重量%),パイレ
ックスガラス(コーニング社製#7740、SiO2が
約83重量%、B2O3が約13重量%),石英ガラス
等が好適である。また、誘電体層4は誘電体基板1,2
と同一材料が好適である。また、金属粒子層3にはA
u,Ag,Cu,Fe,Ni,Cr等が好適である。さ
らに、反射防止膜8はTiO2,SiO2,MgO等の
誘電体材料から成る単層もしくは多層(複合)膜とす
る。また、熱塑性変形は、延伸以外の押し出し、圧延等
の中から簡便性、量産性の高い方法を選択することが可
能である。 【0031】<第2の製造方法> 上記製造方法の他に、以下に示す製造方法でも偏光素子
の研磨が簡便容易に行なうことができ、優れた偏光素子
を提供できる。 【0032】すなわち、透光性を有する2枚の誘電体基
板を用意し、この誘電体基板の少なくとも一方の誘電体
基板の一主面上に、上記交互積層薄膜を形成し、さらに
上記研磨を行なうが、接合基体を作製する前に、交互積
層薄膜を形成させた誘電体基板に対して所定方向に熱塑
性変形せしめて、形状異方性かつ配向性を具備した金属
粒子を形成するようにして、変形基体を作製する。そし
てしかる後に、一方の変形基体の膜形成面に他方の変形
基体の膜形成面もしくは他の誘電体基板の一主面を接合
するようにして接合基体を得て、2枚の基板が接合して
成る偏光素子を作製するようにしてもよい。 【0033】 【実施例】次に具体的な実施例について説明する。 【0034】<第1の製造方法> 〔例1〕得られた偏光素子は、図1に示すように、誘電
体基板1及び2、誘電体層4がそれぞれホウ珪酸ガラス
の一種であるBK−7、金属粒子層3がCuである偏光
素子P1である。この偏光素子P1は以下のようにして
作製した。まず、図2(a)に示すように、各誘電体膜
6はそれぞれ200nm程度の厚さとなるように(ただ
し、最上層は後工程の研磨のために、他の層より予め厚
く形成した。)、金属粒子層3と誘電体層4を交互に5
層ずつ成膜し(ただし、誘電体層中に個々の金属粒子が
分散される。)、SOYTON−POLISH装置で成
膜面を化学研磨した後、成膜面が内側になるよう2枚の
基板を面接触させ、ファンデルワールス力により吸着さ
せた。そして、約550℃(誘電体基板1の徐冷点より
低く、ひずみ点より高い温度、すなわち転移点の近傍)
で約10時間、大気中で熱処理を行なうことにより強固
な面接合を有する接合基体を得た。さらに、この接合基
体に対して、約620℃(軟化点と徐冷点の間)にて延
伸を行ない、表面をCPMで研磨しTiO2とSiO2
の多層薄膜からなる反射防止膜8を成膜した。 【0035】次に、このようにして得た偏光素子につい
て光学特性を測定した結果、図3に示すごとくとなっ
た。この図は、偏光素子の透過方向の偏光の透過損失を
挿入損失とし、遮断方向と透過方向の透過損失の差を消
光比として表したものである。図3から明らかなよう
に、波長1310nmにて挿入損失0.1dB、消光比
42dBの優れた偏光特性を得ることができた。なお上
記表面研磨を施さないと散乱の増加等で挿入損失が1d
Bを超えることがあった。 【0036】〔例2〕図4は別の実施例を説明する図で
ある。誘電体基板1の一主面上に金属粒子層3と誘電体
薄膜4は例1と同一のものを用い、交互にそれぞれ10
層ずつ成膜して交互積層薄膜を形成後、この交互積層薄
膜の表面をCMPで平均の平坦度10μm以下、平均の
面粗さ1nm以下で加工変質層が残らないよう研磨し、
薄膜を形成しなかった他方の誘電体基板2の一主面もC
MPで研磨し、それぞれの研磨面が内側になるよう面接
触させた。 【0037】次に、図5に示すような押し出し成型機を
用いて熱塑性変形させた。すなわち、成型機内の加熱圧
下領域Rで約550℃で上下方向(誘電体基板1の主面
に垂直な方向)に圧力を印加して面接合させ、その後、
金型8を用いて熱塑性変形させた。ここで、表面は金型
8に接するため表面層がダメージを受けるが、偏光層H
2となる領域は、ほぼ中心部に位置するため影響がな
い。この後、表面研磨により表面荒れを除去し、それぞ
れの表面に反射防止膜の形成を行なうことにより実施例
1と同様に挿入損失の低い優れた偏光素子の作製が可能
であった。 【0038】なお通常、延伸法は材料を引き延ばすため
には保持しろが必要になるが、この部分は延伸後不要に
なり材料、加工の手間が無駄になる。 【0039】〔例3〕図6は、誘電体基板1の一主面上
に交互積層薄膜を形成後、該交互積層薄膜表面をCMP
で研磨し、薄膜を形成しなかった誘電体基板2の一主面
もCMPで研磨し、それぞれの研磨面が内側になるよう
面接触させ、加熱ローラー10により面接合と熱塑性変
形させた方法である。 【0040】この方法でも例1と同様に表面研磨、反射
防止膜の形成を行ない、例1と同様に挿入損失の低い優
れた偏光素子の作製が可能であった。このような圧延法
も押し出し法と同様に保持しろを必要としないため端か
ら端まで無駄なく利用できた。なお、熱塑性加工の他の
方法として、金型による引き出し法も使用できる。 【0041】<第2の製造方法> 〔例4〕上記例1と化学研磨まで同一方法で行ない、さ
らに、例1と同一条件で熱塑性変形を行なって変形基体
を2枚作製し、これら変形基体の交互積層薄膜の形成面
どうしを接合させて、最後に反射防止膜を被着させて偏
光素子を作製した。この場合でも、例1とほぼ同様な光
学特性を示し、優れた偏光素子を得ることができた。 【0042】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の偏光素子
の製造方法によれば、偏光層がほぼ中心部に位置し、か
つバルク状の誘電体基板が表面に位置することから、以
下に示すような効果を奏することができる。・偏光素子
の表面研磨を容易かつ簡便に行なうことができる。・偏
光素子の表面研磨により、熱塑性変形で生じた変形を除
去でき、表面平滑性が向上し、散乱による光損失が減少
する。さらに、表面研磨により清浄性、平滑性を高めら
れた偏光素子は反射防止機能と耐久性の優れた反射防止
膜の形成が可能になり、偏光特性の優れた偏光素子を提
供することができる。・延伸以外の圧延、押し出しによ
る熱塑性加工が自由に選択できる。これにより、延伸で
必要とされる材料の引き延ばしのための保持しろが不要
となり、材料の無駄がなくなる。・延伸後の保持しろの
除去等が不要であり、結果として簡便で量産性の高い熱
塑性変形を実現させることができる上、光学特性の優れ
た偏光素子を量産性よくしかも安価に提供することがで
きる。・外気の浸透を極力防止することができ、これに
より光学特性が優れており且つ摩擦等に対して耐久性の
高い偏光素子が提供できる。
ある。 【図2】(a)〜(e)はそれぞれ本発明に係る偏光素
子の製造方法を説明する工程図である。 【図3】本発明の実施例による光学特性を説明する図で
ある。 【図4】本発明の実施例を説明する図であり、接合する
誘電体基板の一方のみに交互多層薄膜を形成したものの
断面図である。 【図5】押し出し法による熱塑性変形を模式的に説明す
る断面図である。 【図6】圧延法による熱塑性変形を模式的に説明する斜
視図である。 【図7】偏光素子の動作を模式的に説明する斜視図であ
る。 【符号の説明】 1,2:誘電体基板 3:金属粒子層 4:誘電体層 7:交互積層薄膜(積層体) S:接合基体 P1,P2:偏光素子
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】【請求項1】 透光性を有する2枚の誘電体基板のうち
少なくとも一方の誘電体基板の一主面に、多数の金属粒
子から成る金属粒子層と誘電体層とを交互に多層に積層
させて積層体を形成し、次に前記2枚の誘電体基板を間
に前記積層体を挟むように接合させて接合基体と成し、
しかる後、該接合基体を所定方向に熱塑性変形させ、前
記積層体の前記金属粒子に形状異方性及び配向性を付与
せしめて偏光層と成すとともに、該偏光層を前記2枚の
誘電体基板間に介在させることを特徴とする偏光素子の
製造方法。
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