JP2019144334A - 偏光板及びその製造方法、並びに光学機器 - Google Patents

偏光板及びその製造方法、並びに光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】吸収軸反射率の波長分散をより正確に制御できる偏光板を提供すること。【解決手段】ワイヤグリッド構造を有する偏光板1であって、透明基板10と、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで透明基板10上に配列され、所定方向に延在する格子状凸部11と、を備え、格子状凸部11が、透明基板10側から順に、反射層13と、誘電体層14と、吸収層15と、を有し、反射層13の幅bは、誘電体層14の幅及び吸収層15の幅(グリッド幅a)のいずれよりも小さい偏光板1である。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板及びその製造方法、並びに光学機器に関する。
偏光板は、吸収軸方向の偏光を吸収し、該吸収軸方向と直交する透過軸方向の偏光を透過させる光学素子である。近年、耐熱性が要求される液晶プロジェクタ等の光学機器において、有機偏光板に代わり、ワイヤグリッド型の無機偏光板が採用され始めている。
この無機偏光板は、透明基板側から順に、反射層、誘電体層及び吸収層を有して構成される。また、これらの各無機層は、物理成膜法等により形成され、フォトリソ・ドライエッチング技術等によりワイヤグリッド型の偏光子パターンが形成される。
ところで、液晶プロジェクタは、各メーカによって光源スペクトルが異なる場合があり、3LCD(Liquid Crystal Display)を構成する可視光域の各チャンネル波長も異なる場合がある。そのため、各メーカのチャンネル波長に合った最適な光学特性を有する偏光板が求められる。
偏光板の特性である吸収軸反射率特性は、一般的に、誘電体層と吸収層の厚みを調整して吸収軸反射率特性の波長分散を制御することにより、可視光域のチャンネル制御が行われている。このとき、選択したいチャンネル波長域における吸収軸反射率が最も低くなるように誘電体層と吸収層の厚みを調整するため、光学設計上は専用設計となる。
特開2013−80230号公報
無機偏光板を構成する各無機層は、一般的に幅方向の寸法が均一な断面矩形状に設計され、上述の物理エッチング技術により形成される。ところが、その際に偏光子の先端となる吸収層は物理エッチングによって常にエッチングされており、エッチング装置の真空度やガス圧コントロールのバラツキによってその厚み及び体積が変動する。その結果、吸収軸反射率特性が最も低くなる波長域も変動し、各メーカのチャンネル波長域に対して最適な吸収軸反射率特性を得るのが困難であった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸収軸反射率の波長分散をより正確に制御できる偏光板を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、透明基板(例えば、後述の透明基板10)と、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで前記透明基板上に配列され、所定方向に延在する格子状凸部(例えば、後述の格子状凸部11)と、を備え、前記格子状凸部が、前記透明基板側から順に、反射層(例えば、後述の反射層13)と、誘電体層(例えば、後述の誘電体層14)と、吸収層(例えば、後述の吸収層15)と、を有し、前記反射層の最大幅(例えば、後述の反射層の幅b)は、前記誘電体層の最大幅及び前記吸収層の最大幅(例えば、後述のグリッド幅a)のいずれよりも小さい偏光板(例えば、後述の偏光板1)を提供する。
前記誘電体層の最大幅と前記吸収層の最大幅は略同一であってもよい。
前記誘電体層の厚みが、1〜50nmであってもよい
前記吸収層の厚みが、10〜50nmであってもよい。
前記透明基板が、使用帯域の光の波長に対して透明であり、且つ、ガラス、水晶又はサファイアで構成されてもよい。
前記反射層が、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されてもよい。
前記誘電体層が、Si酸化物で構成されてもよい。
前記吸収層が、Fe又はTaを含むとともにSiを含んで構成されてもよい。
光が入射する前記偏光板の表面が、誘電体からなる保護膜(例えば、後述の誘電体保護膜20)により覆われていてもよい。
光が入射する前記偏光板の表面が、有機系撥水膜により覆われていてもよい。
また本発明は、ワイヤグリッド構造を有する偏光板の製造方法であって、透明基板上に反射層を形成する反射層形成工程と、前記反射層上に誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、前記誘電体層上に吸収層を形成する吸収層形成工程と、形成された積層体を選択的にエッチングすることにより、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで透明基板上に配列され所定方向に延在する格子状凸部を形成するエッチング工程と、を有し、前記エッチング工程では、前記反射層の最大幅を前記誘電体層の最大幅及び前記吸収層の最大幅よりも小さくする偏光板の製造方法を提供する。
前記エッチング工程では、前記使用帯域の光の波長域における吸収軸反射率が最も低くなるように前記反射層の最大幅を調整してもよい。
また本発明は、上記いずれかの偏光板を備える光学機器を提供する。
本発明によれば、吸収軸反射率の波長分散をより正確に制御できる偏光板を提供できる。
本発明の一実施形態に係る偏光板を示す断面模式図である。 反射層の幅がグリッド幅に対して88%である実施例1に係る偏光板の光学特性を示す図である。 反射層の幅がグリッド幅に対して56%である実施例2に係る偏光板の光学特性を示す図である。 反射層の幅がグリッド幅と同一である比較例1に係る偏光板の光学特性を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
[偏光板]
本発明の一実施形態に係る偏光板は、ワイヤグリッド構造を有する無機偏光板であって、透明基板と、使用帯域の光の波長よりも短いピッチ(周期)で透明基板上に配列されて所定方向に延在する格子状凸部と、を備える。また、この格子状凸部が、透明基板側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層と、を有する。
図1は、本発明の一実施形態に係る偏光板1を示す断面模式図である。図1に示すように、偏光板1は、使用帯域の光に透明な透明基板10と、透明基板10の一方の面上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列された格子状凸部11と、を備える。格子状凸部11は、透明基板10側から順に、台座12と、反射層13と、誘電体層14と、吸収層15と、誘電体層16と、を有する。即ち、偏光板1は、台座12、反射層13、誘電体層14、吸収層15及び誘電体層16が透明基板10側からこの順に積層されて形成された格子状凸部11が、透明基板10上に一次元格子状に配列されたワイヤグリッド構造を有する。
ここで、図1に示すように格子状凸部11の延在する方向(所定方向)を、Y軸方向と称する。また、Y軸方向に直交し、透明基板10の主面に沿って格子状凸部11が配列する方向を、X軸方向と称する。この場合、偏光板1に入射する光は、透明基板10の格子状凸部11が形成されている側において、好適にはX軸方向及びY軸方向に直交する方向から入射する。
偏光板1は、透過、反射、干渉及び光学異方性による偏光波の選択的光吸収の4つの作用を利用することで、Y軸方向に平行な電界成分をもつ偏光波(TE波(S波))を減衰させ、X軸方向に平行な電界成分をもつ偏光波(TM波(P波))を透過させる。従って、Y軸方向が偏光板1の吸収軸の方向であり、X軸方向が偏光板1の透過軸の方向である。
偏光板1の格子状凸部11が形成された側から入射した光は、誘電体層16、吸収層15及び誘電体層14を通過する際に一部が吸収されて減衰する。誘電体層16、吸収層15及び誘電体層14を透過した光のうち、偏光波(TM波(P波))は高い透過率で反射層13を透過する。一方、誘電体層16、吸収層15及び誘電体層14を透過した光のうち、偏光波(TE波(S波))は反射層13で反射される。反射層13で反射されたTE波は、誘電体層16、吸収層15及び誘電体層14を通過する際に一部は吸収され、一部は反射して反射層13に戻る。また、反射層13で反射されたTE波は、誘電体層16、吸収層15及び誘電体層14を通過する際に干渉して減衰する。以上のようにして、偏光板1は、TE波の選択的減衰を行うことにより、所望の偏光特性が得られる。
格子状凸部11は、図1に示すように各一次元格子の延在する方向(以下、所定方向)から見たとき、つまり所定方向に直交する断面視で、矩形状の台座12と、矩形状のグリッド脚部17と、矩形状のグリッド先端部18と、を有する。ただし、これら台座12、グリッド脚部17及びグリッド先端部18の形状は矩形状に限定されず、任意の形状とすることができる。例えば、エッチングによって、格子状凸部11のグリッド先端18の角が丸みを帯びた形状やテーパ形状となっているものでもよい。
グリッド脚部17は、台座12から垂直に延びて形成される。このグリッド脚部17は、反射層13で構成される。即ち、グリッド脚部17とグリッド先端部18との境界は、反射層13と誘電体層14の境界に位置する。
図1に示すように本実施形態のグリッド先端部18は、所定方向から見たときに矩形状を有する。このグリッド先端部18は、誘電体層14、吸収層15及び誘電体層16で構成される。
ただし、誘電体層16は必須ではなく、グリッド先端部18は、誘電体層14及び吸収層15から構成されていてもよい。
ここで、以下の説明において、高さ方向とは、透明基板10の主面に垂直な方向を意味し、幅とは、格子状凸部11の延びる方向に沿うY軸方向から見たときに、高さ方向に直交するX軸方向の寸法を意味する。また、偏光板1を格子状凸部11の延びる方向に沿うY軸方向から見たときに、格子状凸部11のX軸方向の繰り返し間隔をピッチPと称する。
格子状凸部11のピッチPは、使用帯域の光の波長よりも短ければ特に制限されない。作製の容易性及び安定性の観点から、格子状凸部11のピッチPは、例えば、100nm〜200nmが好ましい。この格子状凸部11のピッチPは、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で観察することにより測定することができる。例えば、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を用いて、任意の4箇所についてピッチPを測定し、その算術平均値を格子状凸部11のピッチPとすることができる。以下、この測定方法を電子顕微鏡法と称する。
また、図1に示すように格子状凸部11のグリッド先端部18におけるX軸方向の幅を、グリッド幅aと称する。グリッド幅aは、誘電体層14、吸収層15及び誘電体層16のX軸方向の幅と同一である。具体的には、グリッド幅aは、35〜45nmであることが好ましい。なお、グリッド幅aは、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
ここで、本発明において、グリッド脚部17を構成する反射層13の形状、グリッド先端部18を構成する誘電体層14、吸収層15及び誘電体層16の各形状、後述する台座12の形状が矩形状ではなく、高さ方向に幅が変化する場合には、各層におけるX軸方向の幅とは、各層におけるX軸方向の最大幅を意味する。この場合、上述のグリッド幅aは、グリッド先端部18におけるX軸方向の最大幅を意味する。
なお、特に誘電体層14及び吸収層15の形状については、所望の光学特性を満足する設計構造の矩形状と比べて、体積が小さくなる形状で上記光学特性を満足できる形状であればよい。
透明基板10としては、使用帯域の光に対して透光性を示す基板であれば特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。「使用帯域の光に対して透光性を示す」とは、使用帯域の光の透過率が100%であることを意味するものではなく、偏光板としての機能を保持可能な透光性を示せばよい。使用帯域の光としては、例えば、波長380nm〜810nm程度の可視光が挙げられる。
透明基板10の主面形状は特に制限されず、目的に応じた形状(例えば、矩形状)が適宜選択される。透明基板10の平均厚みは、例えば、0.3mm〜1mmが好ましい。
透明基板10の構成材料としては、屈折率が1.1〜2.2の材料が好ましく、ガラス、水晶、サファイア等が挙げられる。コスト及び透光率の観点からは、ガラス、特に石英ガラス(屈折率1.46)やソーダ石灰ガラス(屈折率1.51)を用いることが好ましい。ガラス材料の成分組成は特に制限されず、例えば光学ガラスとして広く流通しているケイ酸塩ガラス等の安価なガラス材料を用いることができる。
また、熱伝導性の観点からは、熱伝導性が高い水晶やサファイアを用いることが好ましい。これにより、強い光に対して高い耐光性が得られ、発熱量の多いプロジェクタの光学エンジン用の偏光板として好ましく用いられる。
なお、水晶等の光学活性の結晶からなる透明基板を用いる場合には、結晶の光学軸に対して平行方向又は垂直方向に格子状凸部11を配置することが好ましい。これにより、優れた光学特性が得られる。ここで、光学軸とは、その方向に進む光のO(常光線)とE(異常光線)の屈折率の差が最小となる方向軸である。
透明基板10の形状は、特に限定されず、例えばφ6インチやφ8インチのウエハ形状であってもよい。透明基板10をウエハ形状とした場合は、格子状凸部11を形成した後にスクライブ装置等により任意の寸法に切出すことで、例えば矩形状の偏光板1が得られる。
図1に示すように本実施形態の台座12は、各一次元格子の延在する方向(所定方向)から見たとき、つまり所定方向に直交する断面視で、矩形状を有する。
台座12のX軸方向の幅は、反射層13の幅以上であることが好ましい。なお、これらの幅は、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
台座12の膜厚は、特に制限されず、例えば、10nm〜100nmが好ましい。なお、台座12の膜厚は、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
台座12は、吸収軸であるY軸方向に帯状に延びた誘電体膜が透明基板10上に配列されてなるものである。台座12の構成材料としては、使用帯域の光に対して透明であり、透明基板10よりも屈折率の小さい材料が好ましく、中でも、SiO等のSi酸化物が好ましい。
台座12は、例えば、透明基板10上に形成された上記の誘電体からなる下地層19に対して、ドライエッチングによる等方性エッチングと異方性エッチングとのバランスを段階的に変化させることにより形成可能である。この場合、図1に示すように、台座12は透明基板10上に形成された下地層19上に配置される。
反射層13は、台座12上に形成され、吸収軸であるY軸方向に帯状に延びた金属膜が配列されてなるものである。より詳しくは、図1に示すように本実施形態の反射層13は、台座12から垂直に延びており、上記所定方向から見たとき、つまり所定方向に直交する断面視で、矩形状を有する。反射層13は、ワイヤグリッド型偏光子としての機能を有し、反射層13の長手方向に平行な方向に電界成分をもつ偏光波(TE波(S波))を減衰させ、反射層13の長手方向に直交する方向に電界成分をもつ偏光波(TM波(P波))を透過させる。
反射層13の構成材料としては、使用帯域の光に対して反射性を有する材料であれば特に制限されず、例えば、Al、Ag、Cu、Mo、Cr、Ti、Ni、W、Fe、Si、Ge、Te等の元素単体又はこれらの1種以上の元素を含む合金が挙げられる。中でも、反射層13は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが好ましい。なお、これらの金属材料以外にも、例えば着色等により表面の反射率が高く形成された金属以外の無機膜や樹脂膜で反射層13を構成してもよい。
反射層13の膜厚は、特に制限されず、例えば、100nm〜300nmが好ましい。なお、反射層13の膜厚は、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
反射層13のX軸方向の幅bは、台座12の幅以下であることが好ましい。また、反射層13の幅bは、グリッド幅a(誘電体層14の幅、吸収層15の幅)よりも小さく設計される。なお、反射層13の幅bは、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
反射層13の幅bを、台座12の幅やグリッド幅aよりも小さくする方法としては、後段で詳述するように、例えばウェットエッチングによる等方性エッチングやウェットエッチングの追加処理が挙げられる。上述した通り反射層13は光を反射するが、反射層13の幅bを制御することで、光の入射方向から見た反射層13の面積が変更され、反射層13で反射される光の量が変化する。従って、グリッド幅aに占める反射層13の幅bの割合を制御することで、偏光板1の光透過特性を制御可能である。
また、反射層13の幅bをグリッド幅a(誘電体層14の幅、吸収層15の幅)よりも小さくすることにより、吸収軸反射率Rsの波長分散を長波長側にシフトさせることが可能となっている。
ここで、吸収軸反射率Rsとは、偏光板1に入射する吸収軸方向(Y軸方向)の偏光の反射率を意味する。この吸収軸反射率Rsは、可視光域のある波長域において、最も低くなる特性を有する。即ち、波長に対する吸収軸反射率Rsをプロットして得られる曲線は、下に凸の極小ピークを有する(後述の図2〜図4参照)。
即ち、本実施形態では、反射層13の幅bをグリッド幅a(誘電体層14の幅、吸収層15の幅)よりも小さくすることにより、この吸収軸反射率Rsが最も低くなる波長域を長波長側に波長シフトさせることができ、偏光板1の吸収軸反射率Rsを正確に制御できるようになっている。
誘電体層14は、反射層13上に形成され、吸収軸であるY軸方向に帯状に延びた誘電体膜が配列されてなるものである。誘電体層14は、吸収層15で反射した偏光に対して、吸収層15を透過して反射層13で反射した偏光の位相が半波長ずれる膜厚で形成される。具体的には、誘電体層14の膜厚は、偏光の位相を調整して干渉効果を高めることが可能な1〜500nmの範囲で適宜設定される。より好ましい膜厚の範囲は1〜50nmである。この誘電体層14の膜厚は、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
誘電体層14を構成する材料としては、SiO等のSi酸化物、Al、酸化ベリリウム、酸化ビスマス、等の金属酸化物、MgF、氷晶石、ゲルマニウム、二酸化チタン、ケイ素、フッ化マグネシウム、窒化ボロン、酸化ボロン、酸化タンタル、炭素、又はこれらの組み合わせ等の一般的な材料が挙げられる。中でも、誘電体層14は、Si酸化物で構成されることが好ましい。
誘電体層14の屈折率は、1.0より大きく、2.5以下であることが好ましい。反射層13の光学特性は、周囲の屈折率によっても影響を受けるため、誘電体層14の材料を選択することで、偏光板特性を制御することができる。
また、誘電体層14の膜厚や屈折率を適宜調整することにより、反射層13で反射したTE波について、吸収層15を透過する際に一部を反射して反射層13に戻すことができ、吸収層15を通過した光を干渉により減衰させることができる。このようにしてTE波の選択的減衰を行うことにより、所望の偏光特性を得ることができる。
吸収層15は、誘電体層14上に形成され、吸収軸であるY軸方向に帯状に延びて配列されたものである。吸収層15の構成材料としては、金属材料や半導体材料等の光学定数の消衰定数が零でない、光吸収作用を持つ物質の1種以上が挙げられ、適用される光の波長範囲によって適宜選択される。金属材料としては、Ta、Al、Ag、Cu、Au、Mo、Cr、Ti、W、Ni、Fe、Sn等の元素単体又はこれらの1種以上の元素を含む合金が挙げられる。また、半導体材料としては、Si、Ge、Te、ZnO、シリサイド材料(β−FeSi、MgSi、NiSi、BaSi、CrSi、CoSi、TaSi等)が挙げられる。これらの材料を用いることにより、偏光板1は、適用される可視光域に対して高い消光比が得られる。中でも、吸収層15は、Fe又はTaを含むとともに、Siを含んで構成されることが好ましい。
吸収層15として半導体材料を用いる場合には、吸収作用に半導体のバンドギャップエネルギーが関与するため、バンドギャップエネルギーが使用帯域以下であることが必要である。例えば、可視光で使用する場合、波長400nm以上での吸収、即ち、バンドギャップとしては3.1ev以下の材料を使用する必要がある。
吸収層15の膜厚は、特に制限されず、例えば、10nm〜100nmが好ましい。より好ましい膜厚の範囲は、10〜50nmである。この吸収層15の膜厚は、例えば上述の電子顕微鏡法により測定可能である。
なお、吸収層15は、蒸着法やスパッタ法により、高密度の膜として形成可能である。また、吸収層15は、構成材料の異なる2層以上から構成されていてもよい。
誘電体層16は、誘電体膜で構成される。誘電体層16は、吸収層15と同様に蒸着法やスパッタ法により、高密度の膜として形成可能である。
以上の構成を備える本実施形態に係る偏光板1は、誘電体層14と吸収層15との間に、拡散バリア層を有していてもよい。即ちこの場合には、格子状凸部11は、透明基板10側から順に、台座12と、反射層13と、誘電体層14と、拡散バリア層と、吸収層15と、誘電体層16と、を有する。拡散バリア層を有することにより、吸収層15における光の拡散が防止される。この拡散バリア層は、Ta、W、Nb、Ti等の金属膜で構成される。
また、図1に示すように本実施形態に係る偏光板1は、光の入射側の表面が、誘電体保護膜20で覆われていてもよい。誘電体保護膜20は、例えば偏光板1の表面(ワイヤグリッドが形成された面)上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)やALD(Atomic Layer Deposition)を利用することにより形成可能である。これにより、金属膜に対する必要以上の酸化反応を抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る偏光板1は、光の入射側の表面が、有機系撥水膜(不図示)により覆われていてもよい。有機系撥水膜は、例えば上述のCVDやALDを利用することにより形成可能である。これにより、偏光板1の耐湿性等の信頼性を向上できる。
なお、誘電体保護膜20及び有機系撥水膜いずれも、その膜厚は、反射層13や誘電体層14、吸収層15等の膜厚と比べて非常に小さい。そのため、誘電体保護膜20及び有機系撥水膜を備える場合、上述のグリッド幅aにはこれら誘電体保護膜20の膜厚及び有機系撥水膜の膜厚は含まれない。
[偏光板の製造方法]
本実施形態に係る偏光板1の製造方法は、下地層形成工程と、反射層形成工程と、誘電体層形成工程と、吸収層形成工程と、エッチング工程と、を有する。
下地層形成工程では、透明基板10上に下地層を形成する。反射層形成工程では、下地層形成工程で形成された下地層上に、反射層を形成する。誘電体層形成工程では、反射層形成工程で形成された反射層上に、誘電体層を形成する。吸収層形成工程では、誘電体層形成工程で形成された誘電体層上に、吸収層を形成する。これらの各層形成工程では、例えばスパッタ法や蒸着法により、各層を形成可能である。
誘電体層形成工程では、吸収軸反射率Rsの極小ピークの位置が、選択したい可視光域(以下、チャンネル)より短波長側となるように、誘電体層14の膜厚を設定する。
同様に、吸収層形成工程では、吸収軸反射率Rsの極小ピークの位置が、選択したい可視光域(以下、チャンネル)より短波長側となるように、吸収層15の膜厚を設定する。
これは、後述するエッチング工程によって、反射層13の幅bを選択的にエッチングしてグリッド幅aよりも小さくすることにより、吸収軸反射率Rsの波長分散を長波長側にシフトさせることができるためである。
エッチング工程では、上述の各層形成工程を経て形成された積層体を選択的にエッチングすることにより、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで透明基板10上に配列される格子状凸部11を形成する。具体的には、例えばフォトリソグラフィ法やナノインプリント法により、一次元格子状のマスクパターンを形成する。
そして、上記積層体を選択的にエッチングすることにより、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで透明基板10上に配列される格子状凸部11を形成する。エッチング方法としては、例えば、エッチング対象に対応したエッチングガスを用いたドライエッチング法が挙げられる。
特に本実施形態では、エッチング条件(ガス流量、ガス圧、出力、透明基板の冷却温度)を最適化することにより、反射層13の幅bをグリッド幅a(誘電体層14の幅、吸収層15の幅)よりも小さくする。具体的には、反射層13の幅bの制御は、例えば反射層13のドライエッチングに対応するエッチングガス比を高めた反応性エッチング(等方性エッチング)により可能である。あるいは、反射層13に適したウェットエッチングを追加処理する方法により可能である。
具体的には、例えばAlを主材とした反射層13の場合には、フッ酸を主成分とするエッチング液に浸漬することにより、他の無機層とのエッチングレートの違いから、反射層13を選択的にエッチングして細くすることができる。
また、下地層19は、エッチング対象に対応したエッチングガスを用いたドライエッチング法によりエッチングされ、格子状凸部11の延在方向からみたときに、例えば矩形状の台座12を形成する。
また、本実施形態に係る偏光板1の製造方法は、光の入射側の表面を誘電体保護膜20で被覆する工程を有していてもよい。さらには、本実施形態に係る偏光板1の製造方法は、誘電体保護膜20上を有機系撥水膜で被覆する工程をさらに有していてもよい。これら誘電体保護膜20及び有機系撥水膜は、上述のCVDやALD等により形成される。
以上により、本実施形態に係る偏光板1が製造される。
[光学機器]
本実施形態に係る光学機器は、上述した本実施形態に係る偏光板1を備える。光学機器としては、液晶プロジェクタ、ヘッドアップディスプレイ、デジタルカメラ等が挙げられる。本実施形態に係る偏光板1は、有機偏光板に比べて耐熱性に優れる無機偏光板であるため、耐熱性が要求される液晶プロジェクタ、ヘッドアップディスプレイ等の用途に好適である。
本実施形態に係る光学機器が複数の偏光板を備える場合、複数の偏光板の少なくとも1つが本実施形態に係る偏光板1であればよい。例えば、本実施形態に係る光学機器が液晶プロジェクタである場合、液晶パネルの入射側及び出射側に配置される偏光板の少なくとも一方が本実施形態に係る偏光板1であればよい。
以上説明した偏光板1及びその製造方法、並びに光学機器によれば、次のような効果が奏される。
本実施形態では、透明基板10側から順に、反射層13と、誘電体層14と、吸収層15と、を有する格子状凸部11を備えるワイヤグリッド構造の偏光板1において、反射層13の幅bを、グリッド幅a(誘電体層14の幅、吸収層15の幅)よりも小さくする。
これにより、吸収軸反射率Rsの波長分散をより正確に制御できる。より具体的には、吸収軸反射率Rsの波長分散を長波長側にシフトさせることができ、吸収軸反射率Rsが最も低くなる波長域を長波長側に波長シフトさせることができる。その結果、吸収軸反射率Rsが最も低くなるよう制御できる偏光板1をより確実に得ることができる。
また、エッチングによって反射層13の幅bをグリッド幅aよりも細くすることにより吸収軸反射率Rsの波長分散を正確に制御できるため、液晶プロジェクタの各メーカのチャンネル波長域よりも短波長側であれば、ある程度の自由度を持って誘電体層14及び吸収層15の各膜厚を設定できる。そのため、本実施形態によれば、液晶プロジェクタの各メーカの専用設計に囚われることなく、製造過程における誘電体層14及び吸収層15の各膜厚や形状等のバラツキに関係なく、最適な反射特性を得ることができる。ひいては、液晶プロジェクタの各メーカで異なる光源スペクトルに対して、最適な光学特性を有する偏光板を提供できる。また同時に、反射層の幅がグリッド幅と同一である基本設計構造に対して、透過軸透過率Tpが高められ、液晶プロジェクタの投影明るさが向上した偏光板を提供できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形及び改良は本発明に含まれる。
例えば、本実施形態の偏光板の用途は、液晶プロジェクタに限られず、種々の用途に利用することが可能である。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1及び2、比較例1>
実施例1として、図1に示した本実施形態に係る無機偏光板のうち、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)に対して88%である無機偏光板をシミュレーションに供した。また、実施例2として、図1に示した本実施形態に係る無機偏光板のうち、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)に対して56%である無機偏光板をシミュレーションに供した。さらに、比較例1として、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)と同一である以外は実施例1及び実施例2と同一構成の無機偏光板をシミュレーションに供した。
より具体的には、これらの無機偏光板の光学特性について、RCWA(Rigorous Coupled Wave Analysis)法による電磁界シミュレーションにより検証した。シミュレーションには、Grating Solver Development社のグレーティングシミュレータGsolverを用いた。
図2は、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)に対して88%である実施例1に係る無機偏光板の光学特性を示す図である。図3は、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)に対して56%である実施例2に係る無機偏光板の光学特性を示す図である。図4は、反射層の幅がグリッド幅(誘電体層及び吸収層の幅)と同一である比較例1に係る無機偏光板の光学特性を示す図である。
図2〜図4中、横軸は波長λ(nm)を示しており、左縦軸は透過軸透過率Tp又は吸収軸透過率Tsを示しており、右縦軸は透過軸反射率Rp又は吸収軸反射率Rsを示している。ここで、透過軸透過率Tpとは、偏光板に入射する透過軸方向(X軸方向)の偏光の透過率を意味し、吸収軸透過率Tsとは、偏光板に入射する吸収軸方向(Y軸方向)の偏光の透過率を意味する。また、透過軸反射率Rpとは、偏光板に入射する透過軸方向(X軸方向)の偏光の反射率を意味し、吸収軸反射率Rsとは、上述した通り偏光板に入射する吸収軸方向(Y軸方向)の偏光の反射率を意味する。
実施例1、2及び比較例1の吸収軸反射率Rsを比較すると、その比較例1における吸収軸反射率Rsの極小ピーク位置はおよそ540nm付近であるのに対して、実施例1における吸収軸反射率Rsの極小ピーク位置はおよそ560nm付近であり、長波長側にシフトしていることが分かった。また、実施例2における吸収軸反射率Rsの極小ピーク位置はおよそ580nm付近であり、さらに長波長側にシフトしていることが分かった。
この結果から、反射層の幅をグリッド幅よりも小さく設計した本実施例に係る偏光板によれば、吸収軸反射率Rsの波長分散をより正確に制御できることが確認された。より具体的には、吸収軸反射率Rsが最も低くなる波長域を長波長側に波長シフトさせることができる結果、吸収軸反射率Rsが最も低くなるよう制御できる偏光板をより確実に得られることが確認された。従って、本発明によれば、液晶プロジェクタ各社で異なる要求特性に対して、最適な光学特性を持つ無機偏光板を提供することができる。
また、実施例1、2及び比較例1の透過軸透過率Tpを比較すると、実施例1、2の方が比較例1よりも透過軸透過率Tpの値が向上していることが分かった。
この結果から、反射層の幅がグリッド幅と同一である従来の基本設計構造に比して、反射層の幅がグリッド幅よりも小さい本実施例に係る偏光板によれば、透過軸透過率Tpが向上することが確認された。
1 偏光板
10 透明基板
11 格子状凸部
12 台座
13 反射層
14 誘電体層
15 吸収層
16 誘電体層
17 グリッド脚部
18 グリッド先端部
19 下地層
20 誘電体保護膜
P 格子状凸部のピッチ
a グリッド幅(誘電体層の幅、吸収層の幅)
b 反射層の幅
格子状凸部11は、図1に示すように各一次元格子の延在する方向(以下、所定方向)から見たとき、つまり所定方向に直交する断面視で、矩形状の台座12と、矩形状のグリッド脚部17と、矩形状のグリッド先端部18と、を有する。
グリッド脚部17は、台座12から垂直に延びて形成される。このグリッド脚部17は、反射層13で構成される。即ち、グリッド脚部17とグリッド先端部18との境界は、反射層13と誘電体層14の境界に位置する。
図1に示すように本実施形態のグリッド先端部18は、所定方向から見たときに矩形状を有する。このグリッド先端部18は、誘電体層14、吸収層15及び誘電体層16で構成される。

Claims (13)

  1. ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、
    透明基板と、
    使用帯域の光の波長よりも短いピッチで前記透明基板上に配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、
    前記格子状凸部が、前記透明基板側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層と、を有し、
    前記反射層の最大幅は、前記誘電体層の最大幅及び前記吸収層の最大幅のいずれよりも小さい偏光板。
  2. 前記誘電体層の最大幅と前記吸収層の最大幅は略同一である請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記誘電体層の厚みが、1〜50nmである請求項1又は2に記載の偏光板。
  4. 前記吸収層の厚みが、10〜50nmである請求項1から3いずれかに記載の偏光板。
  5. 前記透明基板が、使用帯域の光の波長に対して透明であり、且つ、ガラス、水晶又はサファイアで構成される請求項1から4いずれかに記載の偏光板。
  6. 前記反射層が、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される請求項1から5いずれかに記載の偏光板。
  7. 前記誘電体層が、Si酸化物で構成される請求項1から6いずれかに記載の偏光板。
  8. 前記吸収層が、Fe又はTaを含むとともにSiを含んで構成される請求項1から7いずれかに記載の偏光板。
  9. 光が入射する前記偏光板の表面が、誘電体からなる保護膜により覆われている請求項1から8いずれかに記載の偏光板。
  10. 光が入射する前記偏光板の表面が、有機系撥水膜により覆われている請求項1から9いずれかに記載の偏光板。
  11. ワイヤグリッド構造を有する偏光板の製造方法であって、
    透明基板上に反射層を形成する反射層形成工程と、
    前記反射層上に誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
    前記誘電体層上に吸収層を形成する吸収層形成工程と、
    形成された積層体を選択的にエッチングすることにより、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで透明基板上に配列され所定方向に延在する格子状凸部を形成するエッチング工程と、を有し、
    前記エッチング工程では、前記反射層の最大幅を前記誘電体層の最大幅及び前記吸収層の最大幅よりも小さくする偏光板の製造方法。
  12. 前記エッチング工程では、前記使用帯域の光の波長域における吸収軸反射率が最も低くなるように前記反射層の最大幅を調整する請求項11に記載の偏光板の製造方法。
  13. 請求項1から10のいずれかに記載の偏光板を備える光学機器。
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