JPH0750438A - 薄板素材の製造方法 - Google Patents
薄板素材の製造方法Info
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- JPH0750438A JPH0750438A JP19367893A JP19367893A JPH0750438A JP H0750438 A JPH0750438 A JP H0750438A JP 19367893 A JP19367893 A JP 19367893A JP 19367893 A JP19367893 A JP 19367893A JP H0750438 A JPH0750438 A JP H0750438A
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Landscapes
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 圧電体材料の厚さを10μm以下に研磨でき
て、しかも、圧電体材料に要求される平面度、平行度、
表面粗さを満足させることができる、薄板素材の製造方
法を提供することを目的とするものである。 【構成】 ガラス板からなる基板2とニオブ酸リチウム
板からなる圧電体材料1を水分子の分子間力を利用する
など直接接合する接合工程と、その直接接合された、圧
電体材料1の非接合面を研磨する研磨工程と、その接合
された基板2と圧電体材料1とから、基板2をエッチン
グによって除去することにより、圧電体材料1を取り出
す取り出し工程とを備えた製造方法である。
て、しかも、圧電体材料に要求される平面度、平行度、
表面粗さを満足させることができる、薄板素材の製造方
法を提供することを目的とするものである。 【構成】 ガラス板からなる基板2とニオブ酸リチウム
板からなる圧電体材料1を水分子の分子間力を利用する
など直接接合する接合工程と、その直接接合された、圧
電体材料1の非接合面を研磨する研磨工程と、その接合
された基板2と圧電体材料1とから、基板2をエッチン
グによって除去することにより、圧電体材料1を取り出
す取り出し工程とを備えた製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電体材料等を薄板に
研磨する方法として利用される、薄板素材の製造方法に
関するものである。
研磨する方法として利用される、薄板素材の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水晶板を圧電デバイスとして用い
る場合、その平面度、平行度、表面粗さが圧電デバイス
としての性能に極めて重要な影響を与えるため、その研
磨方法には、水晶片の大きさや、電気的性能に対する要
求に応じて数種の方法が用いられており、その中でも両
面研磨方法が最も基本的な方法である。
る場合、その平面度、平行度、表面粗さが圧電デバイス
としての性能に極めて重要な影響を与えるため、その研
磨方法には、水晶片の大きさや、電気的性能に対する要
求に応じて数種の方法が用いられており、その中でも両
面研磨方法が最も基本的な方法である。
【0003】すなわち、この両面研磨方法は、研磨資料
を置くための定板、その定板に対向する位置に配設され
たもう一方の定板及び、それら二つの定板を駆動させる
ための駆動装置等を備えた両面研磨装置と、研磨資料と
して水晶母石から切断され、輪郭を切断研磨調整された
水晶板と、自身のほぼ中央にその水晶板の輪郭と実質的
に同じ形状の貫通孔を有し、その貫通孔に水晶板をはめ
込むことにより、その水晶板の厚み部分の周囲を取り囲
むことが出来る形状に形成された保護枠としてのキャリ
アと、水晶板を研磨する際に、研磨された面の表面粗さ
を決める一つの要素としての研磨砂等を用いる方法であ
る。また、そのキャリアの厚みは、研磨完了時点におけ
る水晶板の厚みよりも所定寸法だけ短い寸法になるよう
に予め形成されており、その水晶板を研磨する際、研磨
装置の中で必要以上に動き廻り、万べん無く研磨できな
くなるのを防止したり、あるいは、研磨中における水晶
板の欠けや傷つき等を防止するためのものである。
を置くための定板、その定板に対向する位置に配設され
たもう一方の定板及び、それら二つの定板を駆動させる
ための駆動装置等を備えた両面研磨装置と、研磨資料と
して水晶母石から切断され、輪郭を切断研磨調整された
水晶板と、自身のほぼ中央にその水晶板の輪郭と実質的
に同じ形状の貫通孔を有し、その貫通孔に水晶板をはめ
込むことにより、その水晶板の厚み部分の周囲を取り囲
むことが出来る形状に形成された保護枠としてのキャリ
アと、水晶板を研磨する際に、研磨された面の表面粗さ
を決める一つの要素としての研磨砂等を用いる方法であ
る。また、そのキャリアの厚みは、研磨完了時点におけ
る水晶板の厚みよりも所定寸法だけ短い寸法になるよう
に予め形成されており、その水晶板を研磨する際、研磨
装置の中で必要以上に動き廻り、万べん無く研磨できな
くなるのを防止したり、あるいは、研磨中における水晶
板の欠けや傷つき等を防止するためのものである。
【0004】以上のような構成において、予め水晶母石
から切断され、輪郭を切断研磨調整された水晶板は、保
護枠としてのキャリアの貫通孔にはめ込まれて、両面研
磨装置にセットされる。両面研磨装置は、両方の定板の
対向する面が平行状態を保ちながら研磨動作としての移
動を繰り返すように構成されているので、そのセットさ
れた水晶板は、前記対向する定板面から研磨砂を介して
所定の圧力で押さえつけられながら、万べん無く磨かれ
て、所定の厚みになるように両面とも同時に研磨され
る。例えば、厚みが0.1mmの水晶片を60μmの厚
みになるように研磨する場合、キャリア自身の厚みは、
上述のように60μmより短い寸法である50μm程度
になるように予め形成されているため、研磨する時に、
そのキャリア自身が研磨装置によって削られるというこ
とはない。このようにして研磨の終了した水晶板は、キ
ャリアから取り出される。
から切断され、輪郭を切断研磨調整された水晶板は、保
護枠としてのキャリアの貫通孔にはめ込まれて、両面研
磨装置にセットされる。両面研磨装置は、両方の定板の
対向する面が平行状態を保ちながら研磨動作としての移
動を繰り返すように構成されているので、そのセットさ
れた水晶板は、前記対向する定板面から研磨砂を介して
所定の圧力で押さえつけられながら、万べん無く磨かれ
て、所定の厚みになるように両面とも同時に研磨され
る。例えば、厚みが0.1mmの水晶片を60μmの厚
みになるように研磨する場合、キャリア自身の厚みは、
上述のように60μmより短い寸法である50μm程度
になるように予め形成されているため、研磨する時に、
そのキャリア自身が研磨装置によって削られるというこ
とはない。このようにして研磨の終了した水晶板は、キ
ャリアから取り出される。
【0005】水晶板の研磨方法は、上記両面研磨方法の
ほかに、片面研磨方法等もある。次に、その片面研磨方
法について、説明する。
ほかに、片面研磨方法等もある。次に、その片面研磨方
法について、説明する。
【0006】すなわち、片面研磨方法は、研磨資料を置
くための研磨台、その研磨台に対向する位置に配設され
て研磨動作を行う定板及び、その定板を駆動させるため
の駆動装置等を備えた片面研磨装置と、研磨資料として
水晶母石から切断され輪郭を切断研磨調整された水晶板
と、その水晶板を研磨台に固定するための接着剤と、水
晶板を研磨する際に、研磨された面の表面粗さを決める
一つの要素としての研磨砂等を利用して実行される。
くための研磨台、その研磨台に対向する位置に配設され
て研磨動作を行う定板及び、その定板を駆動させるため
の駆動装置等を備えた片面研磨装置と、研磨資料として
水晶母石から切断され輪郭を切断研磨調整された水晶板
と、その水晶板を研磨台に固定するための接着剤と、水
晶板を研磨する際に、研磨された面の表面粗さを決める
一つの要素としての研磨砂等を利用して実行される。
【0007】以上のような構成において、予め水晶母石
から切断され、輪郭を切断研磨調整された水晶板は、研
磨の際に移動しないようにするため、ワックスやエポキ
シ系接着剤等を用いて、研磨台に接着される。片面研磨
装置は、研磨台に対向する位置に配設されている定板の
面が、その研磨台の面と平行状態を保ちながら研磨動作
としての移動を繰り返すように構成されているので、そ
の接着剤により研磨台に固定された水晶板は、水晶板の
非接着面に対向する定板面から研磨砂を介して所定の圧
力で押さえつけられながら、万べん無く磨かれて、所定
の厚みになるように片面のみ研磨される。その後、固定
用の接着剤は溶剤等によって溶かされて、研磨装置から
水晶板が取り出される。
から切断され、輪郭を切断研磨調整された水晶板は、研
磨の際に移動しないようにするため、ワックスやエポキ
シ系接着剤等を用いて、研磨台に接着される。片面研磨
装置は、研磨台に対向する位置に配設されている定板の
面が、その研磨台の面と平行状態を保ちながら研磨動作
としての移動を繰り返すように構成されているので、そ
の接着剤により研磨台に固定された水晶板は、水晶板の
非接着面に対向する定板面から研磨砂を介して所定の圧
力で押さえつけられながら、万べん無く磨かれて、所定
の厚みになるように片面のみ研磨される。その後、固定
用の接着剤は溶剤等によって溶かされて、研磨装置から
水晶板が取り出される。
【0008】一方、上述した片面研磨方法で用いた、接
着剤による研磨資料の固定方法と同様の方法を、両面研
磨方法に活用することにより、圧電体材料を超薄板化で
きるという方法が、特開平3ー116882号公報に記
載されているので、次に、その方法について図8に基づ
いて説明する。
着剤による研磨資料の固定方法と同様の方法を、両面研
磨方法に活用することにより、圧電体材料を超薄板化で
きるという方法が、特開平3ー116882号公報に記
載されているので、次に、その方法について図8に基づ
いて説明する。
【0009】すなわち、図8(a)は水晶板4、補強板
5との複合板の分解図、同図(b)は研磨前の複合板の
側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面図である。
補強板5は、研磨完了後において水晶板4との接合面か
ら電極を引き出すために、その中央部に貫通孔を有して
いる。
5との複合板の分解図、同図(b)は研磨前の複合板の
側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面図である。
補強板5は、研磨完了後において水晶板4との接合面か
ら電極を引き出すために、その中央部に貫通孔を有して
いる。
【0010】以上のような構成において、予め所定の厚
み(例えば、60μm)に両面研磨された水晶板4と、
同じく予め所定の厚み(例えば、0.5mm)に両面研
磨された補強板5が、同図(b)に示すように接着剤を
用いて接着され複合板を形成した後、上述のように両面
研磨装置にセットされて水晶板が所定の厚み(例えば、
20μm)になるように、水晶板4の非接着面及び補強
板5の非接着面が両面同時に研磨される。このようにし
て水晶板4が、超薄板化されるのである。
み(例えば、60μm)に両面研磨された水晶板4と、
同じく予め所定の厚み(例えば、0.5mm)に両面研
磨された補強板5が、同図(b)に示すように接着剤を
用いて接着され複合板を形成した後、上述のように両面
研磨装置にセットされて水晶板が所定の厚み(例えば、
20μm)になるように、水晶板4の非接着面及び補強
板5の非接着面が両面同時に研磨される。このようにし
て水晶板4が、超薄板化されるのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、例えば両面研磨方法においては、研磨後
の水晶板の厚みを30μm以下にするためには、使用す
るキャリア自体の厚みを更に薄くする必要があり(例え
ば、水晶板の厚みを20μmにする場合は、キャリアの
厚みを10μm程度にする必要がある)、実際にはそう
した超薄板のキャリアを作ることは、不可能であるとい
う問題の他に、水晶板自身にもたわみや、歪が生じ、3
0μm以下の厚みに研磨することが不可能であった。
うな方法では、例えば両面研磨方法においては、研磨後
の水晶板の厚みを30μm以下にするためには、使用す
るキャリア自体の厚みを更に薄くする必要があり(例え
ば、水晶板の厚みを20μmにする場合は、キャリアの
厚みを10μm程度にする必要がある)、実際にはそう
した超薄板のキャリアを作ることは、不可能であるとい
う問題の他に、水晶板自身にもたわみや、歪が生じ、3
0μm以下の厚みに研磨することが不可能であった。
【0012】一方、片面研磨方法においては、両面研磨
方法と異なり、水晶板を保護するためのキャリアは用い
ないかわりに、研磨台に水晶板を固定するが、その固定
のために研磨台と水晶板との間に接着剤を塗布する必要
がある。その結果、その塗布された接着剤の厚みのばら
つき等により研磨後の水晶板自身の厚みにばらつきが生
じ、水晶板の平行度が損なわれたり、あるいは、同じく
前記接着剤の厚みのばらつき等により、水晶板の接着面
側に発生した接着剤の凹凸部が、研磨の際に定板から加
わる圧力等により水晶板にたわみや歪を生じさせたり、
更には、水晶板の接着面に傷等を付けたりして、水晶板
を圧電デバイスとして用いる場合、重要な要素である平
面度、平行度、表面粗さ等が十分に満足されないという
問題があった。
方法と異なり、水晶板を保護するためのキャリアは用い
ないかわりに、研磨台に水晶板を固定するが、その固定
のために研磨台と水晶板との間に接着剤を塗布する必要
がある。その結果、その塗布された接着剤の厚みのばら
つき等により研磨後の水晶板自身の厚みにばらつきが生
じ、水晶板の平行度が損なわれたり、あるいは、同じく
前記接着剤の厚みのばらつき等により、水晶板の接着面
側に発生した接着剤の凹凸部が、研磨の際に定板から加
わる圧力等により水晶板にたわみや歪を生じさせたり、
更には、水晶板の接着面に傷等を付けたりして、水晶板
を圧電デバイスとして用いる場合、重要な要素である平
面度、平行度、表面粗さ等が十分に満足されないという
問題があった。
【0013】他方、特開平3ー116882号公報に記
載された上記研磨方法も基本的には、上述のように、接
着剤を用いた研磨方法であり、上記の片面研磨方法が抱
えるのと同じ問題を有していた。
載された上記研磨方法も基本的には、上述のように、接
着剤を用いた研磨方法であり、上記の片面研磨方法が抱
えるのと同じ問題を有していた。
【0014】このような問題は、他の圧電体材料の研磨
においても当てはまることであった。この結果、圧電体
材料の厚さを30μm以下に研磨できて、しかも、圧電
体材料に要求される平面度、平行度、表面粗さを満足さ
せることができる方法がないという課題があった。
においても当てはまることであった。この結果、圧電体
材料の厚さを30μm以下に研磨できて、しかも、圧電
体材料に要求される平面度、平行度、表面粗さを満足さ
せることができる方法がないという課題があった。
【0015】本発明は、従来のこのような課題を考慮
し、素材の厚さを非常に薄く研磨できて、しかも、素材
に要求される平面度、平行度、または表面粗さ等を満足
させることができる、薄板素材の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
し、素材の厚さを非常に薄く研磨できて、しかも、素材
に要求される平面度、平行度、または表面粗さ等を満足
させることができる、薄板素材の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板と素材を
直接接合する接合工程と、その直接接合された、素材の
非接合面を研磨する研磨工程と、その接合された基板と
素材とから、素材を取り出す取り出し工程とを備えた薄
板素材の製造方法である。
直接接合する接合工程と、その直接接合された、素材の
非接合面を研磨する研磨工程と、その接合された基板と
素材とから、素材を取り出す取り出し工程とを備えた薄
板素材の製造方法である。
【0017】
【作用】本発明は、素材がたわみの無い厚い基板上に直
接接合されているので、厚みの厚いキャリアを用いた研
磨が可能となり、ある程度の研磨により基板上に直接接
合されている素材を超薄板化することができる。
接接合されているので、厚みの厚いキャリアを用いた研
磨が可能となり、ある程度の研磨により基板上に直接接
合されている素材を超薄板化することができる。
【0018】また、直接接合を用いると、その接合部の
厚さが実質的にゼロなので、片面研磨方法の問題点であ
る、接着剤を用いることによる研磨後の圧電体材料の厚
さにばらつき等が生ずることがなく、平面度、平行度、
表面粗さを損なうこともない。従って、例えば、圧電体
材料の厚さを10μm以下に研磨できて、しかも、圧電
デバイスに要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満
足させることができる。
厚さが実質的にゼロなので、片面研磨方法の問題点であ
る、接着剤を用いることによる研磨後の圧電体材料の厚
さにばらつき等が生ずることがなく、平面度、平行度、
表面粗さを損なうこともない。従って、例えば、圧電体
材料の厚さを10μm以下に研磨できて、しかも、圧電
デバイスに要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満
足させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0020】図1は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第1の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
法の第1の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
【0021】すなわち、図1において、1はニオブ酸リ
チウム板からなる圧電体材料、2はガラス板の基板であ
る。2インチ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨さ
れたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ角
で0.5mmまで予め両面を鏡面に研磨されたガラス板
からなる基板2は、圧電体材料として必要な平面度、平
行度、表面粗さを充分保っていると同時に、直接接合の
際に必要な平面度、平行度、表面粗さをも充分保ってい
る。なお、図1において、ニオブ酸リチウム板の圧電体
材料1の厚みは、ガラス板の基板2の厚みに対して、誇
張して示されている(以下に示す全ての実施例の説明図
において、同様に、圧電体材料の厚みは、基板の厚みに
対して、誇張して示されている)。また、自身のほぼ中
央に2インチ角より若干大きめの形状の貫通孔を有し、
その貫通孔にニオブ酸リチウム板からなる圧電体材料1
とガラス板からなる基板2を直接接合技術で接合された
複合板をはめ込むことにより、その複合板の厚み部分の
周囲を取り囲むことが出来る形状に形成された保護枠と
してのキャリア(図示省略)の厚みは、460μm程度
に形成されている。研磨装置としては、上述したものと
同様の両面研磨装置(図示省略)を用いる。
チウム板からなる圧電体材料、2はガラス板の基板であ
る。2インチ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨さ
れたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ角
で0.5mmまで予め両面を鏡面に研磨されたガラス板
からなる基板2は、圧電体材料として必要な平面度、平
行度、表面粗さを充分保っていると同時に、直接接合の
際に必要な平面度、平行度、表面粗さをも充分保ってい
る。なお、図1において、ニオブ酸リチウム板の圧電体
材料1の厚みは、ガラス板の基板2の厚みに対して、誇
張して示されている(以下に示す全ての実施例の説明図
において、同様に、圧電体材料の厚みは、基板の厚みに
対して、誇張して示されている)。また、自身のほぼ中
央に2インチ角より若干大きめの形状の貫通孔を有し、
その貫通孔にニオブ酸リチウム板からなる圧電体材料1
とガラス板からなる基板2を直接接合技術で接合された
複合板をはめ込むことにより、その複合板の厚み部分の
周囲を取り囲むことが出来る形状に形成された保護枠と
してのキャリア(図示省略)の厚みは、460μm程度
に形成されている。研磨装置としては、上述したものと
同様の両面研磨装置(図示省略)を用いる。
【0022】以上のような構成において、まず、「接合
工程」として、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1とガ
ラス板の基板2が直接接合技術で接合されて、複合板が
形成される(図1(b)参照)。ここでの直接接合と
は、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1とガラス板の基
板2を接着剤を用いないで直接張り合わせる方法のこと
である。すなわち、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1
とガラス板の基板2の接触面を充分清浄に洗浄し、過酸
化水素水とアンモニア水と純水の混合液で親水化処理を
施して水分子の分子間力によって接触させる。その後、
100℃から600℃まで加熱処理をすると、接合面か
ら水分子が抜けていき、ニオブ酸リチウム板の圧電体材
料1とガラス板の基板2の接触面における化学結合によ
り接合されて、研磨するのに充分な強度が得られる。こ
の場合、接合面における接合厚さは、ゼロと見なしてよ
い。
工程」として、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1とガ
ラス板の基板2が直接接合技術で接合されて、複合板が
形成される(図1(b)参照)。ここでの直接接合と
は、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1とガラス板の基
板2を接着剤を用いないで直接張り合わせる方法のこと
である。すなわち、ニオブ酸リチウム板の圧電体材料1
とガラス板の基板2の接触面を充分清浄に洗浄し、過酸
化水素水とアンモニア水と純水の混合液で親水化処理を
施して水分子の分子間力によって接触させる。その後、
100℃から600℃まで加熱処理をすると、接合面か
ら水分子が抜けていき、ニオブ酸リチウム板の圧電体材
料1とガラス板の基板2の接触面における化学結合によ
り接合されて、研磨するのに充分な強度が得られる。こ
の場合、接合面における接合厚さは、ゼロと見なしてよ
い。
【0023】このようにして、「接合工程」で複合板を
形成した後、その複合板はキャリアの中央部に空いた貫
通孔にはめ込まれ、両面研磨装置にセットされる。両面
研磨装置にセットされた複合板は、「研磨工程」に移
り、上述の両面研磨装置の動作と同様に、ニオブ酸リチ
ウム板の圧電体材料1が10μmになるまでガラス板の
基板2と共に両面研磨される(図1(c)参照)。この
ように研磨が完了すると、両面研磨装置から取り出した
キャリアから複合板を外し、「取り出し工程」に移り、
その複合板のガラス板の基板2の部分のみを弗酸による
エッチングで除去することにより、10μmにまで超薄
板化されたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1が残る
(図1(d)参照)。このようにして、製造された厚さ
10μmの超薄板のニオブ酸リチウム板の圧電体材料1
は、「接合工程」で、接合厚さがゼロで、しかも、厚み
の厚い複合板を形成し(550μm)、「研磨工程」
で、厚みの厚いキャリア(460μm程度)を使用する
ことができるため、圧電デバイスに必要な平面度、平行
度、表面粗さを損なうことがない。
形成した後、その複合板はキャリアの中央部に空いた貫
通孔にはめ込まれ、両面研磨装置にセットされる。両面
研磨装置にセットされた複合板は、「研磨工程」に移
り、上述の両面研磨装置の動作と同様に、ニオブ酸リチ
ウム板の圧電体材料1が10μmになるまでガラス板の
基板2と共に両面研磨される(図1(c)参照)。この
ように研磨が完了すると、両面研磨装置から取り出した
キャリアから複合板を外し、「取り出し工程」に移り、
その複合板のガラス板の基板2の部分のみを弗酸による
エッチングで除去することにより、10μmにまで超薄
板化されたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1が残る
(図1(d)参照)。このようにして、製造された厚さ
10μmの超薄板のニオブ酸リチウム板の圧電体材料1
は、「接合工程」で、接合厚さがゼロで、しかも、厚み
の厚い複合板を形成し(550μm)、「研磨工程」
で、厚みの厚いキャリア(460μm程度)を使用する
ことができるため、圧電デバイスに必要な平面度、平行
度、表面粗さを損なうことがない。
【0024】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
【0025】図2は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第2の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
法の第2の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
【0026】すなわち、図2において、1は水晶板の圧
電体材料、2はシリコン板の基板である。2インチ角で
50μmまで予め両面を鏡面に研磨された水晶板の圧電
体材料1と2インチ角で0.5mmまで予め両面を鏡面
に研磨されたシリコン板の基板2は、圧電体材料として
必要な平面度、平行度、表面粗さを充分保っていると同
時に、直接接合の際に必要な平面度、平行度、表面粗さ
をも充分保っている。また、キャリアと両面研磨装置
は、上記実施例と同様のものを使用する。
電体材料、2はシリコン板の基板である。2インチ角で
50μmまで予め両面を鏡面に研磨された水晶板の圧電
体材料1と2インチ角で0.5mmまで予め両面を鏡面
に研磨されたシリコン板の基板2は、圧電体材料として
必要な平面度、平行度、表面粗さを充分保っていると同
時に、直接接合の際に必要な平面度、平行度、表面粗さ
をも充分保っている。また、キャリアと両面研磨装置
は、上記実施例と同様のものを使用する。
【0027】以上のような構成において、まず、「接合
工程」として、水晶板の圧電体材料1とシリコン板の基
板2が、上記実施例と同様の直接接合により(但し、本
実施例においては、加熱処理における温度条件は、10
0℃から500℃である)接合されて、複合板が形成さ
れる(図2(b)参照)。このようにして、「接合工
程」で複合板を形成した後、その複合板はキャリアの中
央部に空いた貫通孔にはめ込まれ、両面研磨装置にセッ
トされる。両面研磨装置にセットされた複合板は、「研
磨工程」に移り、上記実施例と同様に水晶板の圧電体材
料1が10μmになるまでシリコン板の基板2と共に両
面研磨される(図2(c)参照)。このように研磨が完
了すると、両面研磨装置から取り出したキャリアから複
合板を外し、「取り出し工程」に移り、その複合板のシ
リコン板の基板2の部分のみを弗硝酸によるエッチング
で除去することにより、10μmにまで超薄板化された
水晶板の圧電体材料1が残る(図2(d)参照)。この
ようにして、製造された厚さ10μmの超薄板の水晶板
の圧電体材料1による圧電体材料は、上記実施例で述べ
たことと同じ理由により、圧電デバイスに必要な平面
度、平行度、表面粗さを損なうことがない。
工程」として、水晶板の圧電体材料1とシリコン板の基
板2が、上記実施例と同様の直接接合により(但し、本
実施例においては、加熱処理における温度条件は、10
0℃から500℃である)接合されて、複合板が形成さ
れる(図2(b)参照)。このようにして、「接合工
程」で複合板を形成した後、その複合板はキャリアの中
央部に空いた貫通孔にはめ込まれ、両面研磨装置にセッ
トされる。両面研磨装置にセットされた複合板は、「研
磨工程」に移り、上記実施例と同様に水晶板の圧電体材
料1が10μmになるまでシリコン板の基板2と共に両
面研磨される(図2(c)参照)。このように研磨が完
了すると、両面研磨装置から取り出したキャリアから複
合板を外し、「取り出し工程」に移り、その複合板のシ
リコン板の基板2の部分のみを弗硝酸によるエッチング
で除去することにより、10μmにまで超薄板化された
水晶板の圧電体材料1が残る(図2(d)参照)。この
ようにして、製造された厚さ10μmの超薄板の水晶板
の圧電体材料1による圧電体材料は、上記実施例で述べ
たことと同じ理由により、圧電デバイスに必要な平面
度、平行度、表面粗さを損なうことがない。
【0028】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
【0029】図3は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第3の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
法の第3の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図(b)は研磨前
の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合板の側面
図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図である。
【0030】すなわち、図3において、1はタンタル酸
リチウム板の圧電体材料、2はガリウム砒素板の基板で
ある。2インチ角で1mmまで予め両面を鏡面に研磨し
たタンタル酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ角
で2mmまで予め両面を鏡面に研磨したガリウム砒素板
の基板2は、圧電体材料として必要な平面度、平行度、
表面粗さを充分保っていると同時に、直接接合の際に必
要な平面度、平行度、表面粗さをも充分保っている。ま
た、キャリアと両面研磨装置は、上記実施例と同様のも
のを使用する。
リチウム板の圧電体材料、2はガリウム砒素板の基板で
ある。2インチ角で1mmまで予め両面を鏡面に研磨し
たタンタル酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ角
で2mmまで予め両面を鏡面に研磨したガリウム砒素板
の基板2は、圧電体材料として必要な平面度、平行度、
表面粗さを充分保っていると同時に、直接接合の際に必
要な平面度、平行度、表面粗さをも充分保っている。ま
た、キャリアと両面研磨装置は、上記実施例と同様のも
のを使用する。
【0031】以上のような構成において、まず、「接合
工程」として、タンタル酸リチウム板の圧電体材料1
が、ガリウム砒素板の基板2の上下両面に、上記実施例
と同様の直接接合(但し、本実施例においては、加熱処
理における温度条件は、100℃から300℃である)
により接合されて、複合板が形成される(図3(b)参
照)。その複合板はキャリアの中央部に空いた貫通孔に
はめ込まれ、両面研磨装置にセットされて、「研磨工
程」に移り、上記実施例と同様の方法でガリウム砒素板
の基板2の両面に接合されたタンタル酸リチウム板の圧
電体材料1が、それぞれ10μmになるまで両面研磨さ
れる(図3(c)参照)。このように研磨が完了する
と、両面研磨装置から取り出したキャリアから複合板を
外し、「取り出し工程」に移り、その複合板のガリウム
砒素板の基板2の部分のみをアンモニアによるエッチン
グで除去することにより、10μmにまで超薄板化され
たタンタル酸リチウム板の圧電体材料1が残る(図3
(d)参照)。このようにして、製造された厚さ10μ
mの超薄板のタンタル酸リチウム板の圧電体材料1は、
上記実施例で述べたことと同じ理由により、圧電デバイ
スに必要な平面度、平行度、表面粗さを損なうことがな
い。また本実施例では、基板の両面に同一材料の圧電体
材料を直接接合し両面研磨をするため、歩留まりの向上
にもつながる。
工程」として、タンタル酸リチウム板の圧電体材料1
が、ガリウム砒素板の基板2の上下両面に、上記実施例
と同様の直接接合(但し、本実施例においては、加熱処
理における温度条件は、100℃から300℃である)
により接合されて、複合板が形成される(図3(b)参
照)。その複合板はキャリアの中央部に空いた貫通孔に
はめ込まれ、両面研磨装置にセットされて、「研磨工
程」に移り、上記実施例と同様の方法でガリウム砒素板
の基板2の両面に接合されたタンタル酸リチウム板の圧
電体材料1が、それぞれ10μmになるまで両面研磨さ
れる(図3(c)参照)。このように研磨が完了する
と、両面研磨装置から取り出したキャリアから複合板を
外し、「取り出し工程」に移り、その複合板のガリウム
砒素板の基板2の部分のみをアンモニアによるエッチン
グで除去することにより、10μmにまで超薄板化され
たタンタル酸リチウム板の圧電体材料1が残る(図3
(d)参照)。このようにして、製造された厚さ10μ
mの超薄板のタンタル酸リチウム板の圧電体材料1は、
上記実施例で述べたことと同じ理由により、圧電デバイ
スに必要な平面度、平行度、表面粗さを損なうことがな
い。また本実施例では、基板の両面に同一材料の圧電体
材料を直接接合し両面研磨をするため、歩留まりの向上
にもつながる。
【0032】ところで、上記実施例では、圧電体材料と
基板がそれぞれ異なる材料であることを前提としてお
り、複合板から基板をエッチングにより除去する方法を
採用したが、圧電体材料と基板がそれぞれ同一材料であ
る場合も考えられる。
基板がそれぞれ異なる材料であることを前提としてお
り、複合板から基板をエッチングにより除去する方法を
採用したが、圧電体材料と基板がそれぞれ同一材料であ
る場合も考えられる。
【0033】そこで、本発明の第4の実施例では、そう
した場合でも問題が生じないようにするために、同一材
料の圧電体材料と基板との間に、新たに薄膜層を設ける
ことにより、その薄膜層と圧電体材料の間で上述の直接
接合方法を用いて、圧電体材料と基板がそれぞれ同一材
料である場合でも、圧電体材料を超薄板化することがで
きるようにしたものである。
した場合でも問題が生じないようにするために、同一材
料の圧電体材料と基板との間に、新たに薄膜層を設ける
ことにより、その薄膜層と圧電体材料の間で上述の直接
接合方法を用いて、圧電体材料と基板がそれぞれ同一材
料である場合でも、圧電体材料を超薄板化することがで
きるようにしたものである。
【0034】以下、そのような本発明の各実施例につい
て図面を参照して説明する。図4は、本発明にかかる薄
板素材の製造方法の第4の実施例を示す図である。同図
(a)は直接接合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図
(b)は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後
の複合板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の
側面図である。
て図面を参照して説明する。図4は、本発明にかかる薄
板素材の製造方法の第4の実施例を示す図である。同図
(a)は直接接合前の圧電体材料と基板の斜視図、同図
(b)は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後
の複合板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の
側面図である。
【0035】すなわち、図4において、1は水晶板の圧
電体材料、2は水晶板の基板、3は酸化珪素の薄膜層で
ある。また、キャリアと両面研磨装置は、上記実施例と
同様のものを使用する他、新たにスパッタ装置(図示省
略)を使用する。スパッタ装置とは、例えば、低圧気体
中の材料をイオン衝撃することで、その材料面から原子
がたたき出されて飛散し、付近の物体に付着する現象を
利用して、物体面に薄膜層を形成する装置のことであ
る。
電体材料、2は水晶板の基板、3は酸化珪素の薄膜層で
ある。また、キャリアと両面研磨装置は、上記実施例と
同様のものを使用する他、新たにスパッタ装置(図示省
略)を使用する。スパッタ装置とは、例えば、低圧気体
中の材料をイオン衝撃することで、その材料面から原子
がたたき出されて飛散し、付近の物体に付着する現象を
利用して、物体面に薄膜層を形成する装置のことであ
る。
【0036】以上のような構成において、まず、「薄膜
形成工程」として、2インチ角で0.5mmまで予め両
面を鏡面に研磨した水晶板の基板2の片方の面に対し、
スパッタ装置を利用して、厚さ3000Åの酸化珪素の
薄膜層3を形成する。次に、「接合工程」として、2イ
ンチ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨した水晶板
の圧電体材料1と、「薄膜形成工程」で酸化珪素の薄膜
層3が形成された水晶板の基板2とは、どちらも、圧電
体材料1として必要な、かつまた、直接接合を行うにあ
たって必要な、平面度、平行度、表面粗さを充分保た
れ、前記実施例と同様に、薄膜と圧電体材料1とが直接
接合されて(但し、この場合の加熱処理の温度は、10
0℃から600℃である)、接合され、複合板が形成さ
れる(図4(b)参照)。次に、この複合板は、上記実
施例と同様に、キャリアとともに両面研磨装置にセット
されて、「研磨工程」に移り、水晶板の圧電体材料1が
10μm、水晶板の基板2が460μmになるまで両面
研磨される(図4(c)参照)。このように研磨が完了
すると、両面研磨装置から取り出したキャリアから複合
板を外し、「取り出し工程」に移る。「取り出し工程」
では、研磨の完了した複合板をバッファード弗酸につ
け、薄膜層5をリフトオフ(取り除き)し、水晶板の圧
電体材料1と水晶板の基板2を分離して、10μmにま
で超薄板化された水晶板の圧電体材料1ができあがる
(図4(d)参照)。
形成工程」として、2インチ角で0.5mmまで予め両
面を鏡面に研磨した水晶板の基板2の片方の面に対し、
スパッタ装置を利用して、厚さ3000Åの酸化珪素の
薄膜層3を形成する。次に、「接合工程」として、2イ
ンチ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨した水晶板
の圧電体材料1と、「薄膜形成工程」で酸化珪素の薄膜
層3が形成された水晶板の基板2とは、どちらも、圧電
体材料1として必要な、かつまた、直接接合を行うにあ
たって必要な、平面度、平行度、表面粗さを充分保た
れ、前記実施例と同様に、薄膜と圧電体材料1とが直接
接合されて(但し、この場合の加熱処理の温度は、10
0℃から600℃である)、接合され、複合板が形成さ
れる(図4(b)参照)。次に、この複合板は、上記実
施例と同様に、キャリアとともに両面研磨装置にセット
されて、「研磨工程」に移り、水晶板の圧電体材料1が
10μm、水晶板の基板2が460μmになるまで両面
研磨される(図4(c)参照)。このように研磨が完了
すると、両面研磨装置から取り出したキャリアから複合
板を外し、「取り出し工程」に移る。「取り出し工程」
では、研磨の完了した複合板をバッファード弗酸につ
け、薄膜層5をリフトオフ(取り除き)し、水晶板の圧
電体材料1と水晶板の基板2を分離して、10μmにま
で超薄板化された水晶板の圧電体材料1ができあがる
(図4(d)参照)。
【0037】従来の圧電体材料の研磨では圧電体材料自
体を研磨するので30μmまでの研磨が限界であった
が、このようにして製造された厚さ10μmの超薄板の
水晶板の圧電体材料1は、上記実施例で述べたことと同
じ理由により、圧電デバイスに必要な平面度、平行度、
表面粗さを損なうことがない。
体を研磨するので30μmまでの研磨が限界であった
が、このようにして製造された厚さ10μmの超薄板の
水晶板の圧電体材料1は、上記実施例で述べたことと同
じ理由により、圧電デバイスに必要な平面度、平行度、
表面粗さを損なうことがない。
【0038】また、圧電体材料と基板の間に薄膜層を挟
むことにより、基板と圧電体材料が同一材料であって
も、複合板の研磨後に基板を圧電体材料から分離するこ
とができ、また短時間に分離することもできる。
むことにより、基板と圧電体材料が同一材料であって
も、複合板の研磨後に基板を圧電体材料から分離するこ
とができ、また短時間に分離することもできる。
【0039】次に、本発明の第5の実施例を説明する。
【0040】図5は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第5の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
法の第5の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【0041】すなわち、図5において、1はニオブ酸リ
チウム板の圧電体材料、2はガラス板の基板、3は酸化
珪素の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置お
よび、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使用
する。
チウム板の圧電体材料、2はガラス板の基板、3は酸化
珪素の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置お
よび、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使用
する。
【0042】以上のような構成において、まず、「薄膜
形成工程」として、2インチ角で50μmまで予め両面
を鏡面に研磨したニオブ酸リチウム板の圧電体材料1の
片方の面に対し、上記実施例と同様に、スパッタ装置を
利用して、厚さ3000Åの酸化珪素の薄膜層3を形成
する。次に、「接合工程」として、前記薄膜層3が形成
されたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ
角で0.5mmまで予め両面を鏡面に研磨したガラス板
の基板2とは、上記実施例と同様に、基板2と薄膜層3
とが直接接合されて(但し、この場合の加熱処理の温度
は、100℃から600℃である)、接合され、複合板
が形成される(図5(b)参照)。次に、複合板は、上
記実施例と同様に、キャリアとともに両面研磨装置にセ
ットされて、「研磨工程」に移り、ニオブ酸リチウム板
の圧電体材料1が10μmになるまでガラス板の基板2
と共に両面研磨される(図5(c)参照)。このように
研磨が完了すると、上記実施例と同様に「取り出し工
程」に移り、研磨の完了した複合板をバッファード弗酸
につけ、薄膜層5がリフトオフ(取り除き)され、10
μmにまで超薄板化されたニオブ酸リチウム板の圧電体
材料1ができあがる(図5(d)参照)。
形成工程」として、2インチ角で50μmまで予め両面
を鏡面に研磨したニオブ酸リチウム板の圧電体材料1の
片方の面に対し、上記実施例と同様に、スパッタ装置を
利用して、厚さ3000Åの酸化珪素の薄膜層3を形成
する。次に、「接合工程」として、前記薄膜層3が形成
されたニオブ酸リチウム板の圧電体材料1と、2インチ
角で0.5mmまで予め両面を鏡面に研磨したガラス板
の基板2とは、上記実施例と同様に、基板2と薄膜層3
とが直接接合されて(但し、この場合の加熱処理の温度
は、100℃から600℃である)、接合され、複合板
が形成される(図5(b)参照)。次に、複合板は、上
記実施例と同様に、キャリアとともに両面研磨装置にセ
ットされて、「研磨工程」に移り、ニオブ酸リチウム板
の圧電体材料1が10μmになるまでガラス板の基板2
と共に両面研磨される(図5(c)参照)。このように
研磨が完了すると、上記実施例と同様に「取り出し工
程」に移り、研磨の完了した複合板をバッファード弗酸
につけ、薄膜層5がリフトオフ(取り除き)され、10
μmにまで超薄板化されたニオブ酸リチウム板の圧電体
材料1ができあがる(図5(d)参照)。
【0043】次に、本発明の第6の実施例を説明する。
【0044】図6は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第6の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
法の第6の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【0045】すなわち、図6において、1はタンタル酸
リチウム板の圧電体材料、2はガラス板の基板、3は窒
化珪素の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置
および、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使
用する。
リチウム板の圧電体材料、2はガラス板の基板、3は窒
化珪素の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置
および、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使
用する。
【0046】以上のような構成において、まず、「薄膜
形成工程」として、2インチ角で0.5mmまで予め両
面を鏡面に研磨したガラス板の基板2の両面に対し、ス
パッタ装置を利用して、厚さ3000Åの窒化珪素の薄
膜層3を形成する。次に、「接合工程」として、2イン
チ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨したタンタル
酸リチウム板の圧電体材料1と、前記薄膜層3が両面に
形成されたガラス板の基板2とは、上記実施例と同様
に、圧電体材料1と薄膜層3とが直接接合されて(但
し、この場合の加熱処理の温度は、100℃から600
℃である)、接合されて、複合板が形成される(図6
(b)参照)。次に、複合板は、上記実施例と同様に、
「研磨工程」を経て(図6(c)参照)、「取り出し工
程」に移り、弗酸につけ薄膜層5がリフトオフ(取り除
き)され、10μmにまで超薄板化されたタンタル酸リ
チウム板の圧電体材料1が2個できあがる(図6(d)
参照)。また本実施例では、基板の両面に同一材料の圧
電体材料を直接接合し両面研磨をするため、歩留まりの
向上にもつながる。
形成工程」として、2インチ角で0.5mmまで予め両
面を鏡面に研磨したガラス板の基板2の両面に対し、ス
パッタ装置を利用して、厚さ3000Åの窒化珪素の薄
膜層3を形成する。次に、「接合工程」として、2イン
チ角で50μmまで予め両面を鏡面に研磨したタンタル
酸リチウム板の圧電体材料1と、前記薄膜層3が両面に
形成されたガラス板の基板2とは、上記実施例と同様
に、圧電体材料1と薄膜層3とが直接接合されて(但
し、この場合の加熱処理の温度は、100℃から600
℃である)、接合されて、複合板が形成される(図6
(b)参照)。次に、複合板は、上記実施例と同様に、
「研磨工程」を経て(図6(c)参照)、「取り出し工
程」に移り、弗酸につけ薄膜層5がリフトオフ(取り除
き)され、10μmにまで超薄板化されたタンタル酸リ
チウム板の圧電体材料1が2個できあがる(図6(d)
参照)。また本実施例では、基板の両面に同一材料の圧
電体材料を直接接合し両面研磨をするため、歩留まりの
向上にもつながる。
【0047】次に、本発明の第7の実施例を説明する。
【0048】図7は、本発明にかかる薄板素材の製造方
法の第7の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
法の第7の実施例を示す図である。同図(a)は直接接
合前の圧電体材料と基板の複合板の斜視図、同図(b)
は研磨前の複合板の側面図、同図(c)は研磨後の複合
板の側面図、同図(d)は研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【0049】すなわち、図7において、1はホウ酸リチ
ウム板の圧電体材料、2はシリコン板の基板、3は珪素
の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置およ
び、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使用す
る。
ウム板の圧電体材料、2はシリコン板の基板、3は珪素
の薄膜層である。また、キャリア、両面研磨装置およ
び、スパッタ装置は、上記実施例と同様のものを使用す
る。
【0050】以上のような構成において、まず、「薄膜
形成工程」として、2インチ角で50μmまで予め両面
を鏡面に研磨した2個のホウ酸リチウム板の圧電体材料
1の各々の片方の面に対し、スパッタ装置を利用して、
厚さ3000Åの珪素の薄膜層3を形成する。次に、
「接合工程」として、珪素の薄膜層3が形成されたホウ
酸リチウム板の圧電体材料1が、2インチ角で0.5m
mまで予め両面を鏡面に研磨されたシリコン板の基板2
の両面に、上記実施例と同様に、前記薄膜層3と基板2
との直接接合により(但し、この場合の加熱処理の温度
は、100℃から500℃である)、接合されて、複合
板が形成される(図7(b)参照)。次に、複合板は、
上記実施例と同様に、「研磨工程」を経て(図7(c)
参照)、「取り出し工程」に移り、ヒドラジンにつけ薄
膜層5がリフトオフ(取り除き)され、10μmにまで
超薄板化されたホウ酸リチウム板の圧電体材料1が2個
できあがる(図7(d)参照)。また本実施例では、基
板の両面に薄膜層を介して同一材料の圧電体材料を直接
接合し両面研磨をするため、歩留まりの向上にもつなが
る。
形成工程」として、2インチ角で50μmまで予め両面
を鏡面に研磨した2個のホウ酸リチウム板の圧電体材料
1の各々の片方の面に対し、スパッタ装置を利用して、
厚さ3000Åの珪素の薄膜層3を形成する。次に、
「接合工程」として、珪素の薄膜層3が形成されたホウ
酸リチウム板の圧電体材料1が、2インチ角で0.5m
mまで予め両面を鏡面に研磨されたシリコン板の基板2
の両面に、上記実施例と同様に、前記薄膜層3と基板2
との直接接合により(但し、この場合の加熱処理の温度
は、100℃から500℃である)、接合されて、複合
板が形成される(図7(b)参照)。次に、複合板は、
上記実施例と同様に、「研磨工程」を経て(図7(c)
参照)、「取り出し工程」に移り、ヒドラジンにつけ薄
膜層5がリフトオフ(取り除き)され、10μmにまで
超薄板化されたホウ酸リチウム板の圧電体材料1が2個
できあがる(図7(d)参照)。また本実施例では、基
板の両面に薄膜層を介して同一材料の圧電体材料を直接
接合し両面研磨をするため、歩留まりの向上にもつなが
る。
【0051】尚、上記第1の実施例から第3の実施例で
は、圧電体材料1としてニオブ酸リチウム、水晶、タン
タル酸リチウム、また基板2としてガラス、シリコン、
ガリウム砒素を使用したが、これに限らず圧電体材料1
として水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、
ホウ酸リチウム、基板2としてガラス、水晶、ニオブ酸
リチウム、タンタル酸リチウム、シリコン、ガリウム砒
素のそれぞれどの組合せでも直接接合でき、基板2の片
面に圧電体材料1を直接接合しても両面に直接接合して
も接合部の厚さがゼロで、厚いキャリアで研磨が可能で
ある為、圧電デバイスに要求される平面度、平行度、表
面粗さを満足し、厚さを10μm以下に圧電体材料1を
研磨することができる。
は、圧電体材料1としてニオブ酸リチウム、水晶、タン
タル酸リチウム、また基板2としてガラス、シリコン、
ガリウム砒素を使用したが、これに限らず圧電体材料1
として水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、
ホウ酸リチウム、基板2としてガラス、水晶、ニオブ酸
リチウム、タンタル酸リチウム、シリコン、ガリウム砒
素のそれぞれどの組合せでも直接接合でき、基板2の片
面に圧電体材料1を直接接合しても両面に直接接合して
も接合部の厚さがゼロで、厚いキャリアで研磨が可能で
ある為、圧電デバイスに要求される平面度、平行度、表
面粗さを満足し、厚さを10μm以下に圧電体材料1を
研磨することができる。
【0052】また、上記第4の実施例から第7の実施例
では、圧電体材料1として水晶、ニオブ酸リチウム、タ
ンタル酸リチウム、ホウ酸リチウム、基板2として水
晶、ガラス、シリコン、薄膜層3として酸化珪素、珪
素、窒化珪素を使用したが、これに限らず、圧電体材料
1として水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウ
ム、ホウ酸リチウム、基板2としてガラス、水晶、ニオ
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、シリコン、ガリウ
ム砒素、また薄膜層3として酸化珪素、窒化珪素、珪素
のいずれかをそれぞれどの実施例に使用した場合にも同
様の効果が得られる。また薄膜層3を基板2上もしくは
圧電体材料1上もしくは両者上に形成した場合にも基板
2と圧電体材料1は直接接合することができ同様の効果
が得られる すなわち、基板の片面に薄膜層を介して、
圧電体材料を接合しても、あるいは、基板の両面に薄膜
層を介して接合しても接合部の厚さが実質的にゼロで、
厚いキャリアで研磨が可能である為、圧電デバイスに要
求される平面度、平行度、表面粗さを満足し、厚さを1
0μm以下に圧電体材料を研磨することができる。
では、圧電体材料1として水晶、ニオブ酸リチウム、タ
ンタル酸リチウム、ホウ酸リチウム、基板2として水
晶、ガラス、シリコン、薄膜層3として酸化珪素、珪
素、窒化珪素を使用したが、これに限らず、圧電体材料
1として水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウ
ム、ホウ酸リチウム、基板2としてガラス、水晶、ニオ
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、シリコン、ガリウ
ム砒素、また薄膜層3として酸化珪素、窒化珪素、珪素
のいずれかをそれぞれどの実施例に使用した場合にも同
様の効果が得られる。また薄膜層3を基板2上もしくは
圧電体材料1上もしくは両者上に形成した場合にも基板
2と圧電体材料1は直接接合することができ同様の効果
が得られる すなわち、基板の片面に薄膜層を介して、
圧電体材料を接合しても、あるいは、基板の両面に薄膜
層を介して接合しても接合部の厚さが実質的にゼロで、
厚いキャリアで研磨が可能である為、圧電デバイスに要
求される平面度、平行度、表面粗さを満足し、厚さを1
0μm以下に圧電体材料を研磨することができる。
【0053】また、上記実施例に関しては、「研磨工
程」の際に、自身のほぼ中央に圧電体材料材料の輪郭と
実質的に同じ形状の貫通孔を有し、その貫通孔に圧電体
材料をはめ込むことにより、その圧電体材料の厚み部分
の周囲を取り囲むことが出来る形状に形成された保護枠
としてのキャリアを使用したが、要するに、研磨する
際、圧電体材料が、研磨装置の中で必要以上に動き廻
り、万べん無く研磨できなくなるのを防止したり、ある
いは、研磨中における圧電体材料の欠けや傷つき等を防
止できるものでさえあれば、どのような形状をしていて
もよい。更に、基板の外形寸法(但し、厚み部分を除
く)よりも大きくすることにより、基板自身にキャリア
としての機能をもたせることもでき、このようにすれば
キャリアがなくてもよい。
程」の際に、自身のほぼ中央に圧電体材料材料の輪郭と
実質的に同じ形状の貫通孔を有し、その貫通孔に圧電体
材料をはめ込むことにより、その圧電体材料の厚み部分
の周囲を取り囲むことが出来る形状に形成された保護枠
としてのキャリアを使用したが、要するに、研磨する
際、圧電体材料が、研磨装置の中で必要以上に動き廻
り、万べん無く研磨できなくなるのを防止したり、ある
いは、研磨中における圧電体材料の欠けや傷つき等を防
止できるものでさえあれば、どのような形状をしていて
もよい。更に、基板の外形寸法(但し、厚み部分を除
く)よりも大きくすることにより、基板自身にキャリア
としての機能をもたせることもでき、このようにすれば
キャリアがなくてもよい。
【0054】また、上記実施例に関しては、「研磨工
程」の際に、両面研磨装置と研磨砂を用いたが、要する
に、圧電体材料等素材に要求される平面度、平行度、表
面粗さ等を満足し、厚さを10μm以下に研磨できさえ
すれば、どのようなものを用いてもよい。
程」の際に、両面研磨装置と研磨砂を用いたが、要する
に、圧電体材料等素材に要求される平面度、平行度、表
面粗さ等を満足し、厚さを10μm以下に研磨できさえ
すれば、どのようなものを用いてもよい。
【0055】また、上記実施例に関しては、「研磨工
程」の前に、基板及び、圧電体材料を共に、予め両面を
鏡面に研磨していたが、要するに、圧電体材料等素材に
要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満足したま
ま、厚さを10μm以下に研磨できさえすれば、「研磨
工程」の前における表面状態は問わない。
程」の前に、基板及び、圧電体材料を共に、予め両面を
鏡面に研磨していたが、要するに、圧電体材料等素材に
要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満足したま
ま、厚さを10μm以下に研磨できさえすれば、「研磨
工程」の前における表面状態は問わない。
【0056】また、上記実施例に関しては、「薄膜形成
工程」の前に、基板及び、圧電体材料を共に、予め両面
を鏡面に研磨していたが、要するに、圧電体材料等素材
として必要な、かつまた、直接接合を行うに場合に必要
な平面度、平行度、表面粗さ等を満足したまま、厚さを
10μm以下に研磨できさえすれば、「薄膜形成工程」
の前における表面状態は問わない。
工程」の前に、基板及び、圧電体材料を共に、予め両面
を鏡面に研磨していたが、要するに、圧電体材料等素材
として必要な、かつまた、直接接合を行うに場合に必要
な平面度、平行度、表面粗さ等を満足したまま、厚さを
10μm以下に研磨できさえすれば、「薄膜形成工程」
の前における表面状態は問わない。
【0057】また、上記実施例に関しては、「取り出し
工程」の際に、接合された基板2と圧電体材料1とか
ら、基板2を弗酸等によるエッチングで除去する方法を
採用したが、要するに、圧電体材料1が、取り出せさえ
すればどのような方法を用いてもよい。
工程」の際に、接合された基板2と圧電体材料1とか
ら、基板2を弗酸等によるエッチングで除去する方法を
採用したが、要するに、圧電体材料1が、取り出せさえ
すればどのような方法を用いてもよい。
【0058】また、本発明の直接接合は、上記実施例に
関しては、接合面に接着剤を用いることなく、水分子の
分子間力により接触させた後、更に、研磨するのに充分
な強度を得るために、加熱処理によって接合面同士を化
学結合させることにより接合させていたが、要するに、
圧電体材料等素材の接合面の平面度、表面粗さ及び、そ
の素材の接合面と非接合面との平行度等を「研磨工程」
が、完了した段階で、充分に満足させることができさえ
すれば、どのような接合方法でもよい。従って、上記接
合面に接着剤等、他の介在物が存在するか否かは、問わ
ない。
関しては、接合面に接着剤を用いることなく、水分子の
分子間力により接触させた後、更に、研磨するのに充分
な強度を得るために、加熱処理によって接合面同士を化
学結合させることにより接合させていたが、要するに、
圧電体材料等素材の接合面の平面度、表面粗さ及び、そ
の素材の接合面と非接合面との平行度等を「研磨工程」
が、完了した段階で、充分に満足させることができさえ
すれば、どのような接合方法でもよい。従って、上記接
合面に接着剤等、他の介在物が存在するか否かは、問わ
ない。
【0059】また、本発明の薄膜層は、上記実施例に関
しては、基板の接合面か、もしくは圧電体材料の接合面
の、いずれか一方にのみ形成されていたが、これに限ら
ず、基板の接合面及び素材の接合面に双方に形成され、
薄膜層同士が接合するものであってもよく、要するに、
基板の接合面または、圧電体材料等素材の接合面に形成
されておりさえすればよい。
しては、基板の接合面か、もしくは圧電体材料の接合面
の、いずれか一方にのみ形成されていたが、これに限ら
ず、基板の接合面及び素材の接合面に双方に形成され、
薄膜層同士が接合するものであってもよく、要するに、
基板の接合面または、圧電体材料等素材の接合面に形成
されておりさえすればよい。
【0060】また、本発明の薄板素材の製造方法は、上
記実施例に関しては、圧電体材料を研磨する方法として
用いられていたが、これに限らず、他の薄板素材を製造
する分野にも適用可能である。
記実施例に関しては、圧電体材料を研磨する方法として
用いられていたが、これに限らず、他の薄板素材を製造
する分野にも適用可能である。
【0061】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、素材の厚さを非常に薄く研磨できて、しか
も、素材に要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満
足させることができるという長所を有する。
本発明は、素材の厚さを非常に薄く研磨できて、しか
も、素材に要求される平面度、平行度、表面粗さ等を満
足させることができるという長所を有する。
【図1】(a)は本発明の第1の実施例における直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【図2】(a)は本発明の第2の実施例における直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【図3】(a)は本発明の第3の実施例における直接接
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
合前の圧電体材料と基板の斜視図である。(b)は同実
施例における研磨前の複合板の側面図である。(c)は
同実施例における研磨後の複合板の側面図である。
(d)は同実施例における研磨後の圧電体材料の側面図
である。
【図4】(a)は本発明の第4の実施例における直接接
合前の圧電体材料と片面に薄膜層を形成した基板の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
合前の圧電体材料と片面に薄膜層を形成した基板の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
【図5】(a)は本発明の第5の実施例における直接接
合前の基板と片面に薄膜層を形成した圧電体材料の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
合前の基板と片面に薄膜層を形成した圧電体材料の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
【図6】(a)は本発明の第6の実施例における直接接
合前の圧電体材料と両面に薄膜層を形成した基板の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
合前の圧電体材料と両面に薄膜層を形成した基板の斜視
図である。(b)は同実施例における研磨前の複合板の
側面図である。(c)は同実施例における研磨後の複合
板の側面図である。(d)は同実施例における研磨後の
圧電体材料の側面図である。
【図7】(a)は本発明の第7の実施例における直接接
合前の基板と片面に薄膜層を形成した基板の斜視図であ
る。(b)は同実施例における研磨前の複合板の側面図
である。(c)は同実施例における研磨後の複合板の側
面図である。(d)は同実施例における研磨後の圧電体
材料の側面図である。
合前の基板と片面に薄膜層を形成した基板の斜視図であ
る。(b)は同実施例における研磨前の複合板の側面図
である。(c)は同実施例における研磨後の複合板の側
面図である。(d)は同実施例における研磨後の圧電体
材料の側面図である。
【図8】(a)は従来の実施例における圧電体材料と補
強板の分解図である。(b)は研磨前の複合板の側面図
である。(c)は研磨後の複合板の側面図である。
強板の分解図である。(b)は研磨前の複合板の側面図
である。(c)は研磨後の複合板の側面図である。
1 圧電体材料(素材) 2 基板 3 薄膜層 4 水晶板 5 補強板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江田 和生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】基板と素材を直接接合する接合工程と、そ
の直接接合された、前記素材の非接合面を研磨する研磨
工程と、その接合された前記基板と前記素材とから、前
記素材を取り出す取り出し工程とを備えたことを特徴と
する薄板素材の製造方法。 - 【請求項2】基板の表面及び/または素材の表面に薄膜
層を形成する薄膜形成工程と、前記基板の薄膜非形成面
または前記素材の薄膜非形成面と前記薄膜層とを、ある
いは、前記一方の前記薄膜層と他方の前記薄膜層とを直
接接合する接合工程と、その直接接合された、前記素材
の非接合面を研磨する研磨工程と、前記薄膜層を介して
接合された前記基板と前記素材とから、前記素材を取り
出す取り出し工程とを備えたことを特徴とする薄板素材
の製造方法。 - 【請求項3】素材は、圧電体材料であることを特徴とす
る請求項1または、請求項2に記載の薄板素材の製造方
法。 - 【請求項4】圧電体材料は、水晶、ニオブ酸リチウム、
タンタル酸リチウムまたは、ホウ酸リチウムを用いるこ
とを特徴とする請求項3に記載の薄板素材の製造方法。 - 【請求項5】基板は、ガラス、水晶、ニオブ酸リチウ
ム、タンタル酸リチウム、シリコンまたは、ガリウム砒
素を用いることを特徴とする請求項1または、請求項2
に記載の薄板素材の製造方法。 - 【請求項6】薄膜層は、酸化珪素、窒化珪素または、珪
素を用いることを特徴とする請求項2に記載の薄板素材
の製造方法。 - 【請求項7】研磨工程は、一方の非接合面と他方の非接
合面を両面同時研磨することを特徴とする請求項1また
は、請求項2記載の薄板素材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367893A JPH0750438A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 薄板素材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367893A JPH0750438A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 薄板素材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0750438A true JPH0750438A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16311971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19367893A Pending JPH0750438A (ja) | 1993-08-04 | 1993-08-04 | 薄板素材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750438A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000057494A1 (fr) * | 1999-03-19 | 2000-09-28 | Yoshiaki Nagaura | Élément piézo-électrique et procédé de production |
JP2006203372A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Fujitsu Media Device Kk | 圧電振動子及びその製造方法 |
JP2008205888A (ja) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Seiko Epson Corp | 圧電振動片の製造方法及び圧電振動素子 |
CN106271933A (zh) * | 2016-08-19 | 2017-01-04 | 吴刚 | 一种新型板材表面加工设备 |
CN114302563A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-08 | 龙南骏亚柔性智能科技有限公司 | 一种应用于超薄电路板进行研磨的生产方法 |
-
1993
- 1993-08-04 JP JP19367893A patent/JPH0750438A/ja active Pending
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