JPH0693042B2 - 反射防止膜 - Google Patents

反射防止膜

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JPH0693042B2
JPH0693042B2 JP63210222A JP21022288A JPH0693042B2 JP H0693042 B2 JPH0693042 B2 JP H0693042B2 JP 63210222 A JP63210222 A JP 63210222A JP 21022288 A JP21022288 A JP 21022288A JP H0693042 B2 JPH0693042 B2 JP H0693042B2
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JP
Japan
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antireflection film
optical glass
glass element
optical
glass
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JP63210222A
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敏明 小倉
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ガラス素材をプレス成形して作られた光学プ
レスガラス素子の表面に誘電体物質を積層して構成する
反射防止膜に関するもである。
従来の技術 近年、光学ガラスレンズ等の光学ガラス素子は、光学機
器のレンズ構成の簡略化、軽量化及び光学特性の高性能
化を同時に達成するために非球面化の方向にある。この
非球面ガラスの製造にあたっては、従来の製造方法であ
る研磨法では加工及び量産化が困難であり、それにかわ
る製造法としてプレス成形法が有望視されている。
また、いずれの製造法で作られた光学ガラス素子であっ
ても、光学特性の向上のため、光学ガラス素子表面に誘
電体物質を真空蒸着法等で積層し、反射防止膜を構成す
ることは一般技術として知られている。(例えば、久保
田他「光学技術ハンドブック」) 以下図面を参照しながら従来の光学ガラス素子の反射防
止膜について説明する。第5図は光学ガラス素子の表面
に弗化マグネシウムからなる反射防止膜を形成した構造
を示す図であり、第6図(c)は前記反射防止膜を光学
的膜厚λ/4(λ=780nm)の厚さに形成したときの分光
反射特性を示す図である。尚、本従来例の光学ガラス素
子のガラス材質は鉛ガラスSF8である。第5図において
1は光学ガラス素子、5は弗化マグネシウムよりなる反
射防止膜である。前記反射防止膜5は一般的には真空蒸
着法によって形成される。
発明が解決しようとする課題 上記の光学ガラス素子の製造において、光学ガラス素子
の光学性能は従来の研磨法による光学ガラス素子のそれ
に比べてより優れている必要があり、非常に高い面精度
及び面粗度が要求される。例えば、高精度カメラレンズ
の場合、面精度はニュートンリング5本以内、アス1本
以内、面粗さは0.02μm以下であることが要求される。
また光学機器の小型化に伴って光学部品を小型化、軽量
化することが望まれており、従来の研磨法ではコンパク
トな光学部品を多量かつ安価に製造することはできな
い。
高精度な光学ガラス素子を製造する方法として、プレス
法が注目されている。プレス法の中でとりわけ高精度な
光学ガラス素子を製造するのにリヒートプレス法が適し
ている。
リヒートプレス法とは所望の光学ガラス素子に近い面形
状を有したガラス素材を作り、前記ガラス素材を金型で
過熱、加圧した後、冷却して、成形した光学ガラス素子
を取り出す方法である。このリヒートプレス法では、ガ
ラス素材の形状、重量、面品質が重要であり、これらが
成形した光学ガラス素子の特性に大きな影響を及ぼす。
ガラス素材の製造方法としては、ガラス魂をカーブジェ
ネレーター等により研削加工し、さらに研磨加工して表
面を円滑にする方法が一般的である。研磨加工は良好な
面精度に仕上げることができるが、曲率半径の小さなガ
ラス素材を量産性よく加工することが困難でありコスト
高にもなる。そこでガラス魂を熱処理によって所望の曲
率半径を持つガラス素材に加工した後、プレスして光学
ガラス素子を成形する方法がある。しかしながらこのよ
うな方法で成形された光学ガラス素子の表面は熱処理に
よる表面変質層が形成されているために、光学ガラス素
子上に従来の反射防止膜を形成すると、この反射防止膜
は光学ガラス素子との密着性が悪く、耐久性も低いとい
う課題を有していた。
本発明は上記課題に鑑み、前記熱処理を施したガラス素
材をぷれす成形して作られた光学ガラス素子に対して密
着性及び耐久性に優れた反射防止膜を提供するものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明は前記課題を解決するために、光学ガラス素子上
に誘電体物質を積層して構成する反射防止膜であって、
前記反射防止膜は光学ガラス素子の表面側から第1層目
が二酸化珪素からなる層であることを特徴とする反射防
止膜を提供するものである。
作用 前述したように、高精度な光学ガラス素子を多量かつ安
価に製造する方法として、プレス法が注目されている。
その中でさらに高精度な光学ガラス素子を製造するのに
はリヒートプレス法が適しているといわれている。リヒ
ートプレス法で重要なことは、ガラス素材の形状、重量
及び面品質の管理であり、これらが成形した光学ガラス
素子の特性及び量産性に大きな影響を及ぼす。
所望の面形状と優れた面粗度をもつガラス素材を得るた
めに熱処理が行われる。
本発明は、あらかじめ熱処理を施したガラス素材をプレ
ス成形して作られた光学ガラス素子に誘電体物質を積層
して構成する反射防止膜であって、前記反射防止膜の光
学ガラス素子表面側から第1層目を二酸化珪素から構成
することにより光学ガラス素子表面の変質層の悪影響を
避け密着性及び耐久性に優れた反射防止膜を得ることが
できる。
実施例 以下、本発明の一実施例の反射防止膜について、図面を
参照しながら説明する。
第3図は本実施例に使用したガラス塊を示す図であり、
第4図は前記ガラス塊を熱処理して作られたガラス素材
を示す図である。また、ガラス材質は鉛ガラスSF8であ
る。第3図において11はガラス魂の全長、d1はガラス塊
の直径であり本実施例では、11=3.86mm、d1=4.8mmで
ある。前記ガラス魂を治具に固定しSF8のガラス軟化点
(摂氏約570度)以上の温度である摂氏710度の窒素雰囲
気中で約30分間保持し熱処理を行い第4図に示すガラス
素材に加工した。第4図において10、11はプレスされる
ガラス素材面を示し、r1、r2はそれぞれの面の曲率半
径、12はガラス素材の全長、d2はガラス素材の直径であ
る。本実施例では、r1=2.6mm、r2=3.4mm、12=5.1m
m、d2=4.95mmである。このガラス素材を、一方が、3.4
mm、他方が、6.08mmの曲率半径を有した一対の鏡面加工
した金型を用いてプレス成形した。成形条件としては、
金型温度摂氏520度、成形圧力10kg/cm2、成形時間2分
間であった。
前記プレス成形後の光学ガラス素子に真空蒸着法によっ
て二酸化珪素を光学的膜厚λ/4(λ=780nm)の厚さに
形成した。第1図は本発明の第1の実施例における反射
防止膜の構成を示す図であり、第6図(a)はその分光
反射特性を示すものである。第1図において2は二酸化
珪素からなる第1層である。
上記本発明の実施例の反射防止膜と従来の反射防止膜と
の密着性、耐久性の比較するために行なった試験は、
(1)粘着テープ剥離試験(温度40℃、相対湿度85%の
高温・高湿雰囲気中に1000時間放置した後、粘着テープ
を光学ガラス素子表面に密着し引き剥がす)(2)耐湿
試験(温度60℃、相対湿度85%の高温・高湿雰囲気中に
1000時間放置)であり、比較のための従来の反射防止膜
は、前記従来例の一つである光学ガラス素子(ガラス材
質は鉛ガラスSF8)に弗化マグネシウムの反射防止膜を
真空蒸着法によって光学的膜厚λ/4(λ=780nm)の厚
さに形成したものであり、第5図に示す構造のものであ
る。密着性、耐久性試験の結果は第1表に示すとおりで
ある。
第1表からわかるように本発明の反射防止膜は、光学ガ
ラス素子表面側から第1層目が二酸化珪素からなる反射
防止膜であって、従来の反射防止膜より密着性、耐久性
の点で優れている。
以下本発明の第2の実施例について図面を参照しながら
説明する。本実施例で使用した光学ガラス素子は前述の
鉛ガラスSF8からなるものであり、前述の同工程によっ
て成形された光学ガラス素子である。
第2図は本発明の第2の実施例における反射防止膜の構
成を示す図であり、第6図(b)はその分光反射特性を
示すものである。第2図において2は二酸化珪素からな
る第1層、3は酸化アルミニウムからなる第2層、4は
二酸化チタンからなる第3層、5は弗化マグネシウムか
らなる第4層であり、各層の光学的膜厚はそれぞれ、λ
/4、λ/4、λ/2、λ/4(λ=780nm)である。前記本発
明の第2の実施例の反射防止膜に対しても前記の粘着テ
ープ剥離試験と耐湿試験を行ったが、第1の実施例と同
様、全く異常なかった。また、第6図からわかるように
本実施例の分光反射特性は600nmから1100nmにわたって
従来例より優れている。aは本発明の第1の実施例にお
ける反射防止膜、bは本発明の第2の実施例における反
射防止膜、cは従来の反射防止膜である。
なお、前記第1、第2の実施例の反射防止膜の膜厚は特
に上記の値に限定されるものではなく、設計波長に応じ
て変化させればよく、反射防止膜の層数も所望の特性に
よって適当な値にすればよく、光学ガラス素子表面側か
ら1層目が二酸化珪素から形成されておれば何でもよ
い。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明の反射防止膜
は、あらかじめ熱処理を施したガラス素材をプレス成形
して作られた光学ガラス素子に誘電体物質を積層して構
成する反射防止膜であって、光学ガラス素子の表面側か
ら第1層目を二酸化珪素から構成することにより、密着
性、耐久性に優れた反射防止膜を得ることができ、その
実用上の価値を大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例における反射防止膜の
構成図、第2図は本発明の第2の実施例における反射防
止膜の構成図、第3図はガラス魂の側面図、第4図はガ
ラス素材の側面図、第5図は従来の反射防止膜の構成
図、第6図は分光反射特性図である。 1……光学ガラス素子、2……二酸化珪素からなる層、
3……酸化アルミニウムからなる層、4……二酸化チタ
ンからなる層、5……弗化マグネシウムからなる単層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ熱処理を施したガラス素材をプ
    レス成形して作られた光学ガラス素子に誘電体物質を積
    層して構成する反射防止膜であって、前記反射防止膜は
    光学ガラス素子の表面側から第1層目が二酸化珪素から
    なる層であることを特徴とす反射防止膜。
  2. 【請求項2】熱処理は、光学ガラス素子をガラス軟化点
    以上の温度に保持して行うことを特徴とする請求項
    (1)記載の反射防止膜。
JP63210222A 1988-08-24 1988-08-24 反射防止膜 Expired - Lifetime JPH0693042B2 (ja)

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