JP3479172B2 - 蓄熱材の製造方法 - Google Patents

蓄熱材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の暖房など
に用いられる蓄熱材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄熱材として具備すべき条件は、蓄熱量
が大きいこと、所定の温度レベルで作動すること、長期
間安定であること、安価であること、毒性がないこと、
腐食性がないことなどが挙げられる。これらの条件を満
たすものとして、相変化性の水和塩が最もよく検討され
ているが、硫酸ナトリウム10水塩はその代表的なもの
である。
【0003】硫酸ナトリウム10水塩は32℃に融点を
有し、60cal/gの潜熱を有するため、これを蓄熱
材として利用しようとする試みが、1952年にこれと
併用する過冷却防止剤として四ホウ酸ナトリウム10水
塩(Na2 4 7 ・10H 2 O)が有効であることが
判明して以来、今日まで数多く検討されてきた。しかし
ながら、硫酸ナトリウム10水塩を実用化するに際し
て、硫酸ナトリウム10水塩が非調和性融解を示すこと
に起因する問題があった。すなわち、硫酸ナトリウム1
0水塩は融解時に硫酸ナトリウム無水塩が生成し液底に
沈降する。これを冷却すると、液底に沈積した硫酸ナト
リウム無水塩は、その表面層は10水塩に復水するが、
内部は無水塩のまま残留する。
【0004】残留した硫酸ナトリウム無水塩は相変化に
関与しないために蓄熱材の蓄熱量が低下することにな
る。融解と凝固のサイクルを繰り返すことにより蓄熱量
の低下が大きくなり、ついには使用に耐えないものにな
ってしまう。この問題を解決するために、硫酸ナトリウ
ム無水塩を液底に沈降させずに、液中に分散させたまま
保持させる方法が種々検討されてきた。それらは、有機
物あるいは無機物の添加剤によって蓄熱材の粘度を増す
ことにより沈降を防止する方法である。
【0005】例えば、カルボキシメチルセルロース、で
んぷんなどの天然有機質重合体(米国特許明細書第39
86969号)、煙霧状シリカ(特表昭55−5011
80号公報)、アタパルジャイト粘土(特開昭53−3
4687号公報)、ゼリー状含水ケイ酸(特開昭59−
18785号公報)、あるいはポリアクリル酸ナトリウ
ムなどの水溶性重合体(特開昭58−189285号公
報)による増粘が提案されたが、これらは流動性がある
ために融解、凝固のサイクルにおける水和塩の結晶の成
長、消失の際に流動し、その結果、結晶が粗大化するこ
とになり、ついには無水塩の沈降がおこる。
【0006】水溶性重合体を用いる場合のこのような問
題点を解決するために、架橋型重合体が提案された。例
えば、カルボキシル基またはスルホン酸基を有する水溶
性重合体に多価金属イオンを硫酸ナトリウムなどを含む
液中で作用させてイオン架橋型重合体を生成させる方法
(特公昭57−30873号公報)、架橋性官能基を有
する水溶性重合体(例えば、ポリアクリルアミド)と他
の架橋剤(例えば、アルデヒド)とを硫酸ナトリウムな
どを含む液中で作用させて共有性架橋型重合体を生成さ
せる方法(特公昭57−48027号公報)、系外で製
造された水膨潤性架橋型重合体を水和塩の融液に加える
方法(特開昭58−132075号公報、特開昭59−
102977号公報)などがある。これらは融解、凝固
のサイクルにおいて無水塩の沈降防止の効果がかなりあ
り、そのため蓄熱量の低下が比較的少ない。
【0007】しかし、上記の架橋重合体を添加混合する
には強撹拌下に少量ずつ水と接触させる必要があり、混
合操作が煩雑であり、また特殊な装置を要するために工
業的は必ずしも有利な方法ではなく、改良の余地があ
るものであった。また、上記の混合操作によって得られ
る液体は、極めて粘稠あるいはゼリー状固体であって、
これを小分けして容器に充填するには圧力をかけるなど
特殊な充填機が必要となり、充填あるいは洗浄の操作が
煩雑であった。
【0008】上記の如き、混合操作における問題点を解
決するものとして特開昭58−157885号公報に
は、反応性単量体に重合開始剤を添加して系内で架橋重
合体を形成させる方法が開示されている。しかし、この
方法においても充填操作における問題は未解決であっ
た。特開昭62−25188号公報には、反応性単量体
に送液流路内で重合開始剤を添加して、充填容器内で架
橋重合体を形成させる方法が開示されている。また、反
応性単量体と共に増粘剤を添加することによって、充填
容器内で架橋重合が進行するまでに硫酸ナトリウム結晶
の沈降を防止する方法も開示されている。この方法によ
って、混合操作および充填操作における問題点が共に解
決されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−25
188号公報において、増粘剤として煙霧状シリカ、湿
式微粉シリカなどが例示されている。これらは微粉末で
あるために飛散し易く取扱い上、局所排気装置あるいは
防塵マスクなどが必要とされ、煩雑である。また比較的
高価である。このようなことから、充填容器内で架橋重
合が進行するまでの比較的短時間内での硫酸ナトリウム
結晶の沈降を防止するために、安価で労働衛生上好まし
い増粘剤が求められていた。
【0010】本発明は、硫酸ナトリウムを主材とし、融
解・凝固のサイクルを繰り返しても蓄熱性能の低下がな
く、かつ製造プロセスにおいて上記のような問題のない
蓄熱材の製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を進めた結果、微粉末シリ
カに代わる増粘剤として、ケイ酸アルカリを不飽和カル
ボン酸で中和することによって生成するコロイドケイ酸
が沈降防止に有効であることを見い出し、本発明を完成
するに至ったものである。
【0012】すなわち本発明は、下記の工程を含むこと
を特徴とする、水膨潤性架橋重合体マトリックス中に硫
酸ナトリウムおよび過冷却防止剤を分散させた蓄熱材の
製造方法に係る。 (1)水中でケイ酸アルカリおよび重合可能な不飽和カ
ルボン酸混合しpH5〜9として、コロイドケイ酸を
生成させる工程 (2)硫酸ナトリウムを混合する工程 (3)過冷却防止剤を混合する工程 (4)多官能単量体を混合する工程 (5)ついで重合開始剤を混合して水膨潤性架橋重合体
マトリックスを生成させる工程 ただし、工程(2)〜工程(4)は、工程(5)の前で
あればその順序は問わない。以下に本発明について詳細
に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において硫酸ナトリウムお
よび過冷却防止剤は、市販の各種等級のものが使用でき
るが、粒度は微粒のものが好ましい。硫酸ナトリウム1
0水塩の融点調整剤として、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウ
ムなどを添加することができる。これらの添加量は硫酸
ナトリウム1モル当り好ましくは0.1〜1.0モルで
ある。
【0014】本発明において過冷却防止剤としては四ホ
ウ酸ナトリウム10水塩が古くから知られており、好適
に使用できる。
【0015】用いられる水の量は、無水硫酸ナトリウム
1モル当り好ましくは10〜20モルである。10モル
は硫酸ナトリウム10水塩に対応する理論量であり、2
0モル以上になると希釈されすぎて蓄熱量の低下をもた
らす。
【0016】重合可能な不飽和カルボン酸としては、重
合開始剤の添加によって速やかに重合可能な水溶性単量
体であって、重合時間は数分以内のものが好ましい。か
かる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、イタコン酸などが
例示される。これらの不飽和カルボン酸は混合して用い
ることもできる。なかでもアクリル酸またはメタクリル
酸が好ましい。
【0017】これら単量体の使用量は、蓄熱材全体に対
して好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5
重量%である。1重量%未満では粘度が低く、相変化に
より生ずる硫酸ナトリウム無水塩の沈降防止効果が少く
なる。また10重量%を越える必要以上に高濃度では蓄
熱量が減少する。
【0018】多官能単量体は不飽和カルボン酸の重合体
を架橋させるために用いられる。具体的には、N,N’
−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビ
スメタアクリルアミド、N,N’−ジメチレンビスアク
リルアミド、N,N’−ジメチレンビスメタアクリルア
ミドなどが例示される。なかでもN、N’−メチレンビ
スアクリルアミド、N、N’−メチレンビスメタクリル
アミドが好ましい。
【0019】多官能単量体の使用量は、好ましくは0.
01〜1重量%の範囲、より好ましくは0.05〜0.
5重量%であり、0.01重量%未満では架橋効果が不
充分であり、1重量%を越えると添加量に見合った効果
が充分に出ないので好ましくない。
【0020】重合開始剤としては、上記の不飽和カルボ
ン酸の重合において用いられる周知のものが使用できる
が、レドックス系重合開始剤が好ましい。本発明で好適
に使用されるレドックス系重合開始剤としては通常知ら
れているもののうち水溶性のものである。酸化剤として
はペルオクソ二硫酸アンモニウム又はカリウム、過酸化
水素などがあり、還元剤としてはチオ硫酸ナトリウム、
亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄などを用いることができ
る。
【0021】重合可能な不飽和カルボン酸と多官能単量
体の重合により得られる架橋重合体は水膨潤性架橋重合
体であって、弾力性のある水を含んだゲルである。本発
明の方法により得られる蓄熱材は、この水膨潤性架橋重
合体のゲルをマトリックスとして、その中に硫酸ナトリ
ウムおよび四ホウ酸ナトリウム10水塩などの過冷却防
止剤とが均一に分散されたものである。
【0022】本発明にて用いられるケイ酸アルカリとし
ては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸
ナトリウム、メタケイ酸カリウムなどが例示されるが、
工業的には所謂水ガラスが特によく利用される。
【0023】ケイ酸アルカリの使用量は、SiO2 換算
で好ましくは1.0〜4.0重量%、より好ましくは
1.5〜3.0重量%が適当である。1.0重量%未満
では増粘効果が小さく、4.0%を越えると粘度が高す
ぎて充填操作が煩雑になり好ましくない。
【0024】ケイ酸アルカリおよび重合可能な不飽和カ
ルボン酸の添加の順序は特に限定されないが、重合可能
な不飽和カルボン酸にケイ酸アルカリを添加する方が混
合によって透明な溶液を得ることが容易である。ケイ酸
アルカリおよび重合可能な不飽和カルボン酸の混合の割
合は、混合後にpH5〜9の範囲になる割合である。こ
の際、pH5未満と低い場合にはケイ酸の縮合反応速度
が遅いため粒子の成長が不十分で増粘剤としての効果が
低いため不適当であり、pH9を越えるとケイ酸の縮合
反応速度が早すぎて、粒子が粗大化して増粘剤としての
効果が低くなるために不適当である。
【0025】ケイ酸アルカリと重合可能な不飽和カルボ
ン酸とを混合してもpH5〜9にならない場合には、不
足分の酸またはアルカリをpH調整に用いてpH5〜9
にすることができる。その際に添加される酸としては硫
酸、塩酸、硝酸などが使用され、アルカリとしては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどが使用される。
【0026】不足分の酸またはアルカリは、重合可能な
不飽和カルボン酸またはケイ酸アルカリに予め加えて用
いてもよいし、別に添加してもよい。別に添加する場合
は、コロイドケイ酸の生成反応は速いので、速やかに添
加する必要がある。混合の温度は常温でもよいが、低温
の方が透明な溶液を得やすいために0〜10℃とするこ
とが好ましい。
【0027】生成するコロイドケイ酸は含水ゲル状のも
のであるので、これを攪拌などの機械的操作で破砕する
と流動性のあるゾルが得られる。
【0028】本発明の方法においては、下記の工程を行
う。 (1)水中でケイ酸アルカリおよび重合可能な不飽和カ
ルボン酸混合しpH5〜9として、コロイドケイ酸を
生成させる工程 (2)硫酸ナトリウムを混合する工程 (3)過冷却防止剤を混合する工程 (4)多官能単量体を混合する工程 (5)ついで重合開始剤を混合して水膨潤性架橋重合体
マトリックスを生成させる工程
【0029】ただし、工程(2)〜工程(4)は、工程
(5)の前であればその順序は問わない。すなわち、具
体的には、工程(1)の前に行ってもよいし、また、工
程(2)、工程(3)および工程(4)の実施の順序も
問わない。工程(2)〜工程(4)を工程(1)の前に
行う場合には、それぞれの成分を水中に添加して行うこ
とができる。
【0030】重合開始剤を添加すると不飽和カルボン酸
塩の架橋重合体が生成し、水膨潤性架橋重合体マトリッ
クス中に硫酸ナトリウムおよび過冷却防止剤を安定的に
分散させた蓄熱材を製造することができる。なお、本発
明の蓄熱材の製造方法において、本発明の方法のもたら
す効果を損なわない限りにおいて、各種の添加剤などの
配合のための付加的な工程を適宜追加することができ
る。
【0031】
【実施例】以下に実施例によって本発明を更に詳細に例
示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】実施例1 150mlガラスビーカーに1号水ガラス6.85g
(SiO2 換算2.5%相当)と水31.38gをと
り、マグネチックスターラーで30分間撹拌して完全に
溶解した。これに撹拌下に10%アクリル酸23.00
g(アクリル酸ナトリウム換算3.0%相当)を3秒間
で添加した後、5%硫酸6.69gを2秒間で添加した
結果、pH7.2であった。この透明な水溶液は10秒
後に淡青色に着色し、30秒後にゲル化した。これをス
プーンで破砕し、4枚翼撹拌棒で撹拌しながら、N,
N’−メチレンビスアクリルアミド0.148g、硫酸
ナトリウム31.70g、四ホウ酸ナトリウム10水塩
4.00gを添加し、30分撹拌を続けた。これに亜硫
酸ナトリウム0.10gを添加し、5分後に過硫酸ナト
リウム0.10gを添加すると49秒後に重合してゲル
化した。得られたゲルは全体が白色で、結晶の沈積は見
られなかった。
【0033】実施例2 150mlガラスビーカーに1号水ガラス5.48g
(SiO2 換算2.0%相当)、水39.49gをと
り、マグネチックスターラーで30分間撹拌して完全に
溶解した。これに10%アクリル酸23.00g(アク
リル酸ナトリウム換算3.0%相当)を3秒間で添加し
た結果、pH7.0であった。この透明な水溶液は2分
後に淡青色に着色し、5分後にゲル化した。これをスプ
ーンで破砕し、4枚翼撹拌棒で撹拌しながら、N,N’
−メチレンビスアクリルアミド0.148g、硫酸ナト
リウム31.70g、四ホウ酸ナトリウム10水塩4.
00gを添加し、30分撹拌を続けた。これに亜硫酸ナ
トリウム0.10gを添加し、5分後に過硫酸ナトリウ
ム0.10gを添加すると64秒後に重合してゲル化し
た。得られたゲルは全体に白色で結晶の沈降は見られな
かった。
【0034】実施例3 150mlガラスビーカーに1号水ガラス5.48g
(SiO2 換算2.0%相当)、水27.48gをと
り、マグネチックスターラーで30分間撹拌して完全に
溶解した。これに10%水酸化ナトリウム4.38gを
添加した後、10%アクリル酸30.60g(アクリル
酸ナトリウム換算4.0%相当)を3秒間で添加した結
果、pH7.1であった。この透明な水溶液は40秒後
に淡青色に着色し、2分後にゲル化した。これをスプー
ンで破砕し、4枚翼撹拌棒で撹拌しながら、N,N’−
メチレンビスアクリルアミド0.197g、硫酸ナトリ
ウム31.70g、四ホウ酸ナトリウム10水塩4.0
0gを添加し、30分撹拌を続けた。これに亜硫酸ナト
リウム0.10gを添加し、5分後に過硫酸ナトリウム
0.10gを添加すると95秒後に重合してゲル化し
た。得られたゲルは全体に白色で結晶の沈降は見られな
かった。
【0035】比較例1 150mlガラスビーカーに10%水酸化ナトリウム1
2.76g、水32.24gをとり、これに10%アク
リル酸22.97g(アクリル酸ナトリウム換算3.0
%相当)を3秒間で添加した結果、pH7.2であっ
た。この透明な水溶液は30分後も変化しなかった。こ
れに4枚翼撹拌棒で撹拌しながら、N,N’−メチレン
ビスアクリルアミド0.148、硫酸ナトリウム31.
70g、四ホウ酸ナトリウム10水塩4.00gを添加
し、30分撹拌を続けた。これに亜硫酸ナトリウム0.
10gを添加し、5分後に過硫酸ナトリウム0.10g
を添加すると4分後に重合してゲル化した。得られたゲ
ルは全体が透明で、底部に結晶の沈積が見られた。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法によれば、増粘剤を予め系
内で生成させることができるので、粘度の低い原料を用
いて、高粘度の蓄熱材組成物が容器に充填された蓄熱材
を製造する全製造工程において、硫酸ナトリウム結晶の
沈降を防止することができるので、融解と凝固の繰り返
しに際しても熱量の変化の少ない耐久性に優れた蓄熱材
を製造することができる。また、本発明の方法において
は、液体原料であるケイ酸アルカリや不飽和カルボン酸
を使用できるので、労働衛生上の問題や取り扱い上の煩
雑さもなく、また原料が安価であるので経済性にも優れ
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00 F28F 23/02 F28F 23/02 A (56)参考文献 特開 平5−25467(JP,A) 特開 昭62−25188(JP,A) 特開 平2−60986(JP,A) 特開 昭58−157885(JP,A) 特開 昭59−18785(JP,A) 特開 昭63−218786(JP,A) 特開 平8−113775(JP,A) 特開 平8−60142(JP,A) 特開 平8−259931(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 5/06 C01B 33/154 C08K 3/34 - 3/36 C08L 33/02 C08L 101/00 - 101/16 F28F 23/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程を含むことを特徴とする、水膨
    潤性架橋重合体マトリックス中に硫酸ナトリウムおよび
    過冷却防止剤を分散させた蓄熱材の製造方法。 (1)水中でケイ酸アルカリおよび重合可能な不飽和カ
    ルボン酸混合しpH5〜9として、コロイドケイ酸を
    生成させる工程 (2)硫酸ナトリウムを混合する工程 (3)過冷却防止剤を混合する工程 (4)多官能単量体を混合する工程 (5)ついで重合開始剤を混合して水膨潤性架橋重合体
    マトリックスを生成させる工程 ただし、工程(2)〜工程(4)は、工程(5)の前で
    あればその順序は問わない。
  2. 【請求項2】前記工程(1)が、水中でケイ酸アルカ
    重合可能な不飽和カルボン酸およびpH調整用の酸
    またはアルカリ混合してpH5〜9とすることにより
    コロイドケイ酸を生成させる工程である請求項1記載の
    蓄熱材の製造方法。
  3. 【請求項3】重合可能な不飽和カルボン酸がアクリル
    酸、メタクリル酸である請求項1記載の蓄熱材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】多官能単量体がN、N’−メチレンビスア
    クリルアミド、N、N’−メチレンビスメタクリルアミ
    ドである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】過冷却防止剤が四ホウ酸ナトリウム10水
    塩である請求項1記載の蓄熱材の製造方法。
  6. 【請求項6】ケイ酸アルカリがケイ酸ナトリウム、ケイ
    酸カリウムである請求項1記載の蓄熱材の製造方法。
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