JP3477917B2 - 産業車両のアクセルペダル装置 - Google Patents

産業車両のアクセルペダル装置

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JP3477917B2
JP3477917B2 JP15353295A JP15353295A JP3477917B2 JP 3477917 B2 JP3477917 B2 JP 3477917B2 JP 15353295 A JP15353295 A JP 15353295A JP 15353295 A JP15353295 A JP 15353295A JP 3477917 B2 JP3477917 B2 JP 3477917B2
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angle
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばバッテリフォー
クリフト等の産業車両のアクセルペダル装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、バッテリフォークリフトにおい
ては、アクセルペダルの踏み込み量をセンサ等を用いて
電気信号として検出し、この検出信号に基づきコントロ
ーラが走行用モータの速度制御を行うようになってい
る。
【0003】通常、この種のアクセルペダル装置は図8
に示すように構成されている。同図に示すように、運転
室の床面を構成するトーボード41上に傾動可能に支持
されたアクセルペダル42の下方には、コ字状のアーム
44が図示しないブラケットに支持された円環状の支持
筒43にその基軸44aを挿通する状態でその基軸44
aを中心に揺動可能に支持されている。アーム44はト
ーボード41に形成された開口部41aを貫通してその
上方側へ延び、その先端に設けられたローラ45にてア
クセルペダル42の裏面に当接している。
【0004】アーム44の基軸44aには回動板46が
その基軸44aを中心に一体回動可能に固定されてお
り、回動板46と支持筒43との間に配設されたねじり
ばね47により回動板46及びアーム44が同図時計回
り方向へ回動する側に付勢されている。また、回動板4
6の外縁に形成された掛止孔46aと、トーボード41
の裏面に設けられたブラケット41bの掛止溝41cと
の間には、その両端を掛止されてコイルバネ48が張設
されている。回動板46及びアーム44はこのコイルバ
ネ48によってもねじりばね47と同様に同図時計回り
方向に付勢されている。つまり、ねじりばね47とコイ
ルバネ48との2つのバネにより、アクセルペダル42
は戻し方向側へ付勢されている。両者のバネ力はねじり
ばね47よりもコイルバネ48の方が若干大きく設定さ
れている。
【0005】支持筒43には回動板46と反対側端部に
センサ(図示せず)が配設され、センサにより基軸44
aの回動量が検知されることにより、アクセルペダル4
2の踏込角が電気信号(電圧値信号)として検出される
ようになっている。アクセルペダル42の踏込角の小さ
い範囲では、その検出信号の電圧値に対する走行用モー
タの速度変化の傾きが小さく設定され、アクセルペダル
42の低速域側での踏込角範囲が広くとられ、アクセル
ペダル42の低速域での微速操作がし易くなっている。
【0006】ねじりばね47はアクセルペダル42を踏
み込んだときの回動板46の回動量にほぼ比例してアク
セルペダル42にその戻し方向の付勢力を与える。一
方、コイルバネ48は、その端部が掛止された掛止孔4
6aが同図に二点鎖線で示す円弧S2を描いて移動する
ため、円弧S2における掛止孔46aの接線方向と、そ
の張設方向(長手方向)とのなす角度が連続的に変化し
ながら引っ張られる。このコイルバネ48による付勢力
の増加率は、コイルバネ48の張設方向と円弧S2にお
ける掛止孔46aの接線方向とが近づくほど大きくな
る。そのため、コイルバネ48によるアクセルペダル4
2の戻し方向への付勢力は、回動板46の回動量の1次
関数とはならない。
【0007】アクセルペダル42を踏むときに必要とな
る踏力は、このねじりばね47とコイルバネ48のそれ
ぞれの戻し方向の付勢力の合力に等しい。そのため、ペ
ダル踏込角に対する踏力の増加率は、コイルバネ48が
引っ張られる向きがその張設方向に近づくほど大きくな
る。
【0008】従来、回動板46に対するコイルバネ48
の張設方向については、あまり考慮されておらず、通常
アクセルペダル42の開度零の状態において、回動板4
6の回動中心と掛止孔46aとを結ぶ方向と、コイルバ
ネ48の張設方向とのなす角度(以下、初期張設角度と
いう)θがほぼ90°もしくはそれ以下となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、荷すくい、
荷降ろし時にはフォークの位置決めのために低速で微妙
な速度調節をする必要がある。特にバッテリ車の場合、
エンジン車と異なり、アクセルペダル42の踏込角の変
化をセンサにて検出する構造であるため、アクセルペダ
ル42の僅かな踏込角の変化が敏感に走行速度に反映さ
れてしまう。そのため、微妙なアクセル操作が要求され
る。
【0010】しかし、コイルバネ48の初期張設角度θ
がほぼ90°もしくはそれ以下となっていると、踏み込
み初期においてコイルバネ48の伸び率が相対的に大き
くなるので、アクセルペダル42が踏み込み初期に比較
的重くなる。そのため、ついつい足に力が入ってしま
い、低速域での微妙なアクセル操作が難しく、低速域で
の微速調節が困難となるため、フォークの位置決めがし
ずいという問題があった。
【0011】また、アクセルペダル装置の組付け時のば
らつきが、アクセルペダル42の開度零の位置にある掛
止孔46aと掛止溝41cとの間の位置関係のばらつき
を生み、その2点間の距離やその2点を結ぶ方向が車両
間で微妙に異なってくる。そのため、コイルバネ48の
アクセル開度零の弾性力である初期弾性力やコイルバネ
48の初期張設角度θが車両間でばらついていた。これ
らのばらつきはいずれもアクセルペダル42の操作特性
(ペダル踏込角と踏力との関係)に影響を与え、車両間
でアクセルペダル42の操作特性にばらつきが発生する
という問題があった。
【0012】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は、アクセルペダルの踏み
込み初期における踏力を小さく抑え、低速域での微妙な
アクセル操作をし易くすることができる産業車両のアク
セルペダル装置を提供することにある。また、第2の目
的は、アクセルペダル装置の組付け時のばらつきに起因
するアクセルペダルの操作特性のばらつきを低く抑える
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、アクセルペダルの裏面に
揺動腕部を当接させ、前記アクセルペダルの踏み込み操
作による前記揺動腕部の傾動に基づき回動する揺動体に
対し、第1端部を車両本体側にて支持されたリターンス
プリングの第2端部が、前記アクセルペダルを戻し方向
に付勢し得る前記揺動体上の掛止点にて掛止された産業
車両のアクセルペダル装置において、前記アクセルペダ
ルの開度零における前記リターンスプリングの張設方向
を、前記揺動体を前記アクセルペダルの開度零の位置か
ら前記アクセルペダルの踏み込み方向へ所定角度だけ回
動させたときに、当該リターンスプリングの張設方向が
前記掛止点の移動軌跡円弧に対するその掛止点での接線
方向に一致する状態となるように設定した。
【0014】請求項2に記載の発明では、前記所定角度
は、少なくとも前記アクセルペダルの低速域における踏
込角範囲に相当する前記揺動体の回動角範囲より大きく
設定された。
【0015】請求項3に記載の発明では、前記アクセル
ペダルの開度零の位置にある前記リターンスプリングの
張設角度を変更可能な張設角調節手段を設けた。請求項
4に記載の発明では、前記アクセルペダルの開度零の位
置にある前記リターンスプリングの付勢力を変更可能な
付勢力調節手段を備えた。
【0016】
【作用】上記構成により請求項1に記載の発明によれ
ば、アクセルペダルの踏み込み操作により、アクセルペ
ダルの裏面にて当接した揺動腕部が傾動し、この傾動に
より揺動体が一体回動する。そして、揺動体に掛止され
たリターンスプリングの伸びの分だけアクセルペダルが
戻し方向に付勢される。このとき、リターンスプリング
が掛止された揺動体上の掛止点は円弧を描いて移動す
る。このリターンスプリングは揺動体をアクセルペダル
の開度零の位置から所定角度だけアクセルペダルの踏み
込み方向に回動させた時点で、リターンスプリングの張
設方向がその掛止点におけるその移動軌跡円弧の接線方
向に一致する状態となるように設定されている。そのた
め、アクセルペダルが開度零の初期状態からその踏込角
を増すに連れてその戻し方向への付勢力の増加の傾き
が、初期の小さい状態から後期の大きい状態へと変化す
る。つまり、アクセルペダルの踏み込み初期領域(低速
域)において、アクセルペダルの踏込角に対するその踏
力の立ち上がりの傾きが小さくなり、踏み込み初期領域
の踏力が小さく抑えられる。そのため、低速域における
アクセルペダルの微妙な操作がし易くなる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、アクセル
ペダルが開度零の初期状態からその低速域の最後の踏込
角まで踏み込まれた後にアクセルペダルの踏力の立ち上
がりの傾きが最大に達する。踏力はその傾きの最大値を
境にして急激に大きくなるため、少なくとも低速域にお
いてはアクセルペダルの踏力が比較的小さく確保され
る。従って、低速域におけるアクセルペダルの微操作が
し易くなる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、アクセル
ペダルの開度零の位置にあるリターンスプリングの張設
角度を、張設角調節手段により調節することが可能とな
る。請求項4に記載の発明によれば、アクセルペダルの
開度零の位置にあるリターンスプリングの付勢力を、付
勢力調節手段により調節することが可能となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明をバッテリフォークリフトのア
クセルペダル装置に具体化した一実施例を、図1〜図3
に基づいて説明する。
【0020】図2に示すように、運転室の床面を構成す
るトーボード1上にはアクセルペダル2が軸部2aを中
心に傾動可能に設けられている。トーボード1の下方に
フレーム(図示せず)に支持されて設けられた支持部材
3の上面には支持筒4が固定されている。この支持筒4
には揺動腕部を構成するコ字状をなすアーム5の基軸5
aが回動可能に挿通支持されている。アーム5はトーボ
ード1に形成された開口部1aを貫通してトーボード1
の上方側へ延び、その先端に設けられた揺動腕部を構成
するローラ6がアクセルペダル2の裏面に当接してい
る。
【0021】アーム5にはその基軸5aに図1,図2に
示す形状を有する回動板7が、その面を基軸5aの軸心
方向に直交させた状態で基軸5aを中心にアーム5と共
に一体回動可能に固定されている。回動板7の上部に突
出形成された規制部7aは開口部1a内に延び、この規
制部7aが開口部1aの内壁面に当接することにより、
回動板7の回動が規制されるようになっている。
【0022】回動板7と支持筒4との間にはねじりばね
8が配設されており、このねじりばね8により回動板7
及びアーム5が図1の時計回り方向へ回動する側に付勢
されている。また、回動板7の外縁に形成された掛止孔
7bと、トーボード1の裏面に設けられたブラケット1
bの掛止溝1cとの間には、その両端を掛止されたリタ
ーンスプリングとしてのコイルバネ9が張設されてい
る。このコイルバネ9はねじりばね8と同様に回動板7
及びアーム5を同図時計回り方向へ回動する側に付勢し
ている。つまり、回動板7に掛止されたねじりばね8と
コイルバネ9との2つのバネにより、アクセルペダル2
が戻り方向へ付勢されている。両者のバネ力はねじりば
ね8よりもコイルバネ9の方が若干大きく設定されてい
る。
【0023】図2に示すように、支持筒4には回動板7
と反対側端部にセンサ10が配設されている。センサ1
0は基軸5aの回動量を検出し、この回動量に比例する
電気信号(電圧値信号)を出力するようになっている。
センサ10からの電圧値信号は走行用モータを速度制御
するコントローラ(図示せず)に出力される。コントロ
ーラにはセンサ10からの検出信号の電圧値に対する走
行用モータの回転速度が予め記憶されている。アクセル
ペダル2の踏込角が小さい領域(低速域)ではその踏込
角に対して走行用モータの回転速度の立ち上がりの傾き
が小さく設定され、アクセルペダル2の低速域における
回動角範囲が相対的に広くとられている。これによりア
クセルペダル2の回動量の面からアクセルペダル2の低
速域での微速操作がし易くなっている。
【0024】アクセルペダル2の開度零の状態における
コイルバネ9の張設方向は、回動板7がアクセルペダル
2の開度零の位置(以下、初期位置という)から踏込方
向(図1の反時計回り方向)へ所定角度としてのΘ1だ
け回動したときに、図1に二点鎖線で示す掛止点A(掛
止孔7bの位置)の移動軌跡円弧S1における掛止点A
での接線方向に一致した状態となるように設定されてい
る。そして、アクセルペダル2の開度零において、回動
体7の回動中心Oと掛止点Aとを結ぶ方向と、コイルバ
ネ9の張設方向とのなす角度、すなわち初期張設角度
が、この角度Θ1から求められた角度θ1に設定されて
いる。
【0025】アクセルペダル2を踏むときに必要となる
踏力F(kgf)は、ねじりばね8とコイルバネ9のそ
れぞれのアクセルペダル2の戻し方向への付勢力の合力
に等しい。ねじりばね8によるアクセルペダル2の戻し
方向への付勢力は回動板7の回動角にほぼ比例して増加
し、その増加の傾きがほぼ直線状となる。これに対し、
コイルバネ9によるアクセルペダル2の戻し方向への付
勢力の増加率は、回動板7が初期位置から角度Θ1だけ
回動した時点で最大値をとるように変化するため、この
付勢力は踏み込み初期に緩やかに増加し、回動角Θ1付
近で大きく増加し、その後、増加の傾きが再び緩やかと
なるように変化する。そのため、ペダル踏込角(アクセ
ルペダル2の踏込角)と踏力Fとの関係は、図3に踏力
特性曲線Lで示すように、ペダル踏込角の初期領域で、
ペダル踏込角に対する踏力Fの増加の傾きが相対的に小
さくなり、この初期領域で踏力Fが小さく抑えられてい
る。
【0026】初期張設角度θ1(又は角度Θ1)は、コ
ントローラ側に低速域としてプログラム設定された踏込
角領域(ペダル踏込角0°〜Po )内において踏力Fが
所定値Fo 以下に抑えられるように設定されている。
尚、所定値Fo はアクセルペダル2の初期傾斜角やドラ
イブポジション等から、運転者がアクセルペダル2の微
妙な操作をし易い踏力であると判断された経験値であ
る。
【0027】本実施例では、アクセルペダル2を開度零
から全開まで回動したときの回動板7の回動角範囲が約
35°程度となっており、踏力Fを低速域で所定値Fo
以下に抑えられるように角度Θ1を例えば約10°〜約
35°未満の範囲内に設定している。そして、初期張設
角度θ1がこの角度Θ1から求められ、例えば100°
〜150°の範囲に設定されている。但し、この初期張
設角度θ1は、角度Θ1の値が同じでも回動中心O,掛
止点A,掛止溝1c間の距離関係によりその値が変わっ
てくる。一般的には、アクセルペダル2の全回動範囲に
対して1/4程度の初期領域において踏力Fが小さな値
に確保されていればほぼ十分であるため、角度Θ1をア
クセルペダル2の1/4開度時に相当する回動板7の回
動角以上の値に設定することが望ましい。
【0028】次に、上記のように構成されたアクセルペ
ダル装置の作用を説明する。アクセルペダル2が踏み込
まれると、アーム5が図1の反時計回り方向に傾動し、
これに伴い回動板7が一体的に回動する。このとき、ア
クセルペダル2の踏み込みによるアーム5の基軸5aの
回動量が電圧値信号としてセンサ10により検出され
る。コントローラ側においてセンサ10からの検出信号
の電圧値に対して走行用モータの速度変化の傾きが低速
域において小さく設定されているため、低速域でのペダ
ル踏込角が0°〜P1の範囲までと相対的に広くとられ
る。こうしてアクセルペダル2の回動量の面から低速域
での微妙なアクセル操作がし易くなる。
【0029】また、アクセルペダル2が踏み込まれたと
き、ねじりばね8によるアクセルペダル2の戻し方向へ
の付勢力は、アクセルペダル2を踏み込んだときの回動
板7の回動角にほぼ比例してほぼ一定の傾きで直線状に
増加する。一方、掛止点Aは図1に二点鎖線で示す円弧
S1上を移動し、回動板7の回動角が0°からΘ1に近
づくに連れてコイルバネ9の伸び率は増加し、回動角Θ
1のときにその伸び率が最大となり、さらに回動角がΘ
1を越えるとその伸び率は減少する。
【0030】そして、このねじりばね8とコイルバネ9
のそれぞれの戻し方向への付勢力の合力が、アクセルペ
ダル2を踏むときに必要となる踏力F(kgf)とな
る。図3に示すように、踏力Fはペダル踏込角Pに対
し、踏み込み初期においてその傾きが緩やかに増加し、
やがて回動板7が回動角Θ1だけ回動した時点に等しい
ペダル踏込角P1においてその傾きが最大となり、その
後、傾きが減少するように変化する。
【0031】ここで、コイルバネ9の初期張設角度θ1
が、ペダル踏込角の低速域(0°〜Po )内において踏
力Fが所定値Fo (kgf)以下に抑えられるような角
度Θ1から求められた値に設定されている。そのため、
図3の踏力特性曲線Lに示すように、車速の低速域に相
当するペダル踏込角の低速域(0°〜Po)において踏
力Fが所定値Fo 以下となる。こうして低速域における
アクセルペダル2の踏力Fが軽くて済む。従って、荷す
くい、荷降ろし時などフォークの位置決めの際に、アク
セルペダル2の微速調節が踏力Fの軽さという面からも
し易くなる。その結果、従来装置に比較してフォークの
位置決めがし易くなる。
【0032】以上詳述したように本実施例によれば、回
動板7がアクセルペダル2の開度零の位置から踏込方向
へΘ1だけ回動したときに、コイルバネ9の張設方向が
移動軌跡円弧S1における掛止点Aでの接線方向に一致
した状態となるように、コイルバネ9の初期張設角度θ
1を設定した。その結果、踏み込み初期において踏力F
の増加の傾きを相対的に小さくすることができ、アクセ
ルペダル2に戻し方向の付勢力を全体として必要なだけ
確保したうえで、低速域においてのみアクセルペダル2
の踏力Fを小さく抑えることができる。従って、センサ
10からの検出信号の電圧値に対して走行用モータの速
度変化の傾きを低速域で小さく設定し、低速域でのペダ
ル踏込角範囲を広く確保した場合でも、中高速域での踏
力Fを損なうことなく広い低速域全域に亘り小さな踏力
Fに抑えることができる。
【0033】よって、低速域でアクセルペダル2が軽く
なり、アクセルペダル2の僅かばかりの変位を微妙にコ
ントロールすることができ、フォークリフトの微速操作
をし易くすることができる。その結果、従来装置に比較
してフォークを比較的簡単に正確に位置決めをすること
ができ、荷すくいに手間がかからないうえ、搬送した荷
物も正確な位置に荷降ろしすることができる。
【0034】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のよ
うに変更することができる。 (1)図4に示すように、回動板7に複数の掛止孔7c
を設け、コイルバネ9を掛止させる掛止孔7cを選択す
ることにより、初期張設角度θ1を調節できるようにし
てもよい。この構成によれば、コイルバネ9を掛止する
掛止孔7cの選択により初期張設角度θ1を調節できる
ので、アクセルペダル装置の組付け時のばらつきに起因
するコイルバネ9の張設方向のばらつきを修正できる。
そのため、コイルバネ9の張設方向(すなわち初期張設
角度θ1)のばらつきに起因するアクセルペダル2の操
作特性(踏力特性曲線L)のばらつきを防止することが
でき、車両間での操作特性のばらつきを小さく抑えるこ
とができる。
【0035】(2)リターンスプリングとしてのコイル
バネ9の張設方向(すなわち初期張設角度θ1)を図5
に示す構成で調節できるようにしてもよい。図5に示す
ように、トーボード1の裏面に固定された支持ブロック
11には、円弧状のガイド溝11aが刻設されており、
このガイド溝11aの底面中央にはその円弧に沿うよう
にボルト案内挿通孔11bが形成されている。支持ブロ
ック11には可動部材12がその基部12aをガイド溝
11aに係合させた状態でボルト13により所定位置に
固定されるとともに、ボルト13を緩めた状態で可動部
材12をガイド溝11aに沿って移動できるようになっ
ている。回動板7の掛止孔7bに掛止されたコイルバネ
9の他端は可動部材12の基部12aに延出形成された
延出部12bの先端の掛止孔12cに掛止されている。
可動部材12をガイド溝11aに沿って移動させたと
き、その延出部12bの先端の掛止孔12cが、アクセ
ルペダル2の開度零の位置に配置された掛止孔7bを中
心に円弧を描くようになっている。そのため、掛止孔1
2c,7b間に張設されたコイルバネ9の長さ(すなわ
ち初期弾性力)を変えずにその初期張設角度θ1のみが
変更されるようになっている。この構成によれば、アク
セルペダル装置の組付け後に、可動部材12の固定位置
を変えることによりコイルバネ9の張設方向を連続的に
変化させて初期張設角度θ1を設定角度に合うように調
節することができる。そのため、図4の構成に比較して
アクセルペダル2の操作特性のばらつきを一層低く抑え
ることができる。また、可動部材12を固定する位置、
すなわちコイルバネ9の初期張設角度θ1に依らずコイ
ルバネ9の長さが一定に保持されるので、コイルバネ9
の初期弾性力がばらつかず踏力特性の車両間でのばらつ
きを回避することができる。
【0036】(3)リターンスプリングとしてのコイル
バネ9の初期長さ(初期弾性力)を調節できる構成とし
てもよい。図6に示すように、トーボード1の裏面に固
定された支持ブロック14には、アクセルペダル2の開
度零の位置に配置された掛止孔7bを指向して延びるボ
ルト軸部14aが突出されており、このボルト軸部14
aには頭部に鉤部15aを有する掛止筒15が螺着され
ている。掛止孔7bにその第1端部を掛止したコイルバ
ネ9の第2端部を鉤部15aに掛止することにより、コ
イルバネ9は一定の張設方向(すなわち初期張設角度θ
1)に配置される。アクセルペダル装置の組付け時のば
らつきによりコイルバネ9の初期長さが設定長さから外
れていれば、掛止筒15を正逆いずれかに回転させるこ
とにより、鉤部15aと掛止孔7bとの間の距離が設定
長さに合うように調節される。この構成によれば、コイ
ルバネ9の初期弾性力を車両間で一定となるように調節
することにより、アクセルペダル装置の組付け後におけ
る支持ブロック14と掛止孔7bとの間の距離のばらつ
きに起因するコイルバネ9の初期弾性力のばらつきを低
く抑えることができる。その結果、車両間でアクセルペ
ダル2の操作特性(踏力特性曲線L)のばらつきを低く
抑えることができる。 (4)図7に示すように、可動部材12の基部12aに
図5に示した延出部12bに替えてボルト軸部12dを
突設し、このボルト軸部12dに図6で示した掛止筒1
5を螺着させてその頭部の鉤部15aと掛止孔7bとの
間にリターンスプリングとしてのコイルバネ9をその両
端にて掛止支持する張設構造としてもよい。この構成に
よれば、ボルト軸部12dに螺着された掛止筒15を正
逆いずれかに回転させて鉤部15aと掛止孔7bとの間
の距離を変化させることにより、コイルバネ9の初期弾
性力を調節することができるうえ、可動部材12をガイ
ド溝11aに沿って移動させることにより、コイルバネ
9の張設方向(すなわち初期張設角度θ1)も調節する
ことができる。そのため、アクセルペダル装置の組付け
後において支持ブロック11と掛止孔7bとの間の位置
関係がばらつき、その2点間の距離及びその2点間を結
ぶ方向のばらつきが生じても、コイルバネ9の初期弾性
力及び初期張設角度θ1を車両間でほぼ一定とすること
ができる。その結果、車両間におけるアクセルペダル2
の操作特性(踏力特性曲線L)のばらつきを一層低く抑
えることができる。
【0037】(5)リターンスプリングとしてのコイル
バネ9を、回動板7ではなく、アクセルペダル2を戻し
方向へ付勢可能な状態に揺動腕部としてのアーム5に対
して掛止した構成としてもよい。リターンスプリングは
揺動体とその回動中心から外れた位置にて掛止されてい
れば足りる。
【0038】(6)リターンスプリングはコイルバネに
限定されない。コイルバネのように弾性変位方向が直線
状となるその他のばねを用いることができる。 (7)リターンスプリングは引張ばねに限定されず、例
えばアクセルペダル2の戻し方向へ揺動体を付勢するよ
うに配設した圧縮ばねとしてもよい。
【0039】(8)アクセルペダルを全開に踏み込んで
もリターンスプリングの張設方向が掛止点の移動軌跡円
弧におけるその掛止点での接線方向に一致するまでに達
しない構成であってもよい。この場合、ペダル踏込角の
増加に伴い踏力の増加の傾きが徐々に大きくなってアク
セルペダル全開時にその傾きが最大となる。この構成に
よれば、踏力を小さくする領域(低速域)を十分広く確
保することができる。
【0040】(9)例えば図1において掛止溝1cと回
動中心Oとを結ぶ線より上方側に掛止点Aの初期位置を
設定し、踏力Fの傾きに極小値をもたせてもよい。ま
た、掛止溝1cと回動中心Oとを結ぶ線上に掛止点Aの
初期位置を設定してもよい。これらの構成によれば、踏
力を小さくする領域(低速域)を十分広く確保すること
ができる。
【0041】(10)前記実施例ではアクセルペダル2
の回動量を広く確保するようにコントローラ側に記憶し
た低速域に対応させて、その低速域において踏力が所定
値Fo 以下に確保されるようにコイルバネ9の初期張設
角度θ1を決めたが、コントローラ側に設定された低速
域に必ずしも合わせなくてもよい。例えば、コントロー
ラ側に設定された低速域が広ければ踏力の傾きの最大値
がその低速域内に設定されていてもよい。
【0042】(11)バッテリフォークリフト以外のバ
ッテリ式産業車両に本発明を適用してもよい。前記実施
例から把握され、特許請求の範囲に記載されていない発
明を、その効果とともに以下に記載する。
【0043】(イ)前記所定角度は、前記アクセルペダ
ルの全回動範囲に対して1/4以上に相当する。この構
成によれば、アクセルペダルが少なくとも全回動範囲の
1/4以上踏み込まれてから踏力の傾きが最大に達し、
アクセルペダルの全回動範囲の1/4を境にして踏力が
急激に大きくなる。つまり、通常低速域とされるアクセ
ルペダルの全回動範囲の1/4までの領域において踏力
が小さく確保される。従って、通常の低速域でのアクセ
ルペダルの微操作を実現することができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、アクセルペダルが所定角だけ踏み込まれた
時点で、リターンスプリングによる付勢力の増加の傾き
が最大となるようにしたので、アクセルペダルの踏み込
み初期における踏力を小さく抑えることができ、踏み込
み初期での微妙なアクセル操作をし易くすることができ
るという優れた効果を奏する。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、アクセル
ペダルが少なくとも低速域の踏込角だけ踏み込まれた後
において、リターンスプリングによる付勢力の増加の傾
きが最大となるので、低速域における踏力を小さく抑え
ることができる。
【0046】請求項3に記載の発明によれば、アクセル
ペダル装置の組付け後にリターンスプリングの両端を支
持させる揺動体と車両本体との位置関係がばらついて
も、張設角調節手段によりリターンスプリングの張設角
度を車両間で一定となるように調節することができるの
で、車両間でのアクセルペダルの操作特性のばらつきを
低く抑えることができる。
【0047】請求項4に記載の発明によれば、アクセル
ペダル装置の組付け後にリターンスプリングの両端を支
持させる揺動体と車両本体との位置関係がばらついて
も、付勢力調節手段によりリターンスプリングの付勢力
を車両間で一定となるように調節することができるの
で、車両間でのアクセルペダルの操作特性のばらつきを
低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例のアクセルペダル装置の側断面図。
【図2】同じく一部破断斜視図。
【図3】踏力特性曲線を示すグラフ。
【図4】別例のアクセルペダル装置の側断面図。
【図5】図4と異なる別例のアクセルペダル装置の部分
側断面図。
【図6】図5と異なる別例のアクセルペダル装置の部分
側断面図。
【図7】図6と異なる別例のアクセルペダル装置の部分
側断面図。
【図8】従来装置の側断面図。
【符号の説明】
2…アクセルペダル、5…揺動体及び揺動腕部を構成す
るアーム、6…揺動体及び揺動腕部を構成するローラ、
7…揺動体を構成する回動板、9…リターンスプリング
としてのコイルバネ、7c…張設角調節手段としての掛
止孔、11…張設角調節手段を構成する支持ブロック、
12…張設角調節手段を構成する可動部材、12d…付
勢力調節手段を構成するボルト軸部、14a…同じくボ
ルト軸部、15…付勢力調節手段を構成する掛止筒、A
…掛止点、Θ1…所定角度、S1…移動軌跡円弧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 26/02 B60K 26/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダルの裏面に揺動腕部を当接
    させ、前記アクセルペダルの踏み込み操作による前記揺
    動腕部の傾動に基づき回動する揺動体に対し、第1端部
    を車両本体側にて支持されたリターンスプリングの第2
    端部が、前記アクセルペダルを戻し方向に付勢し得る前
    記揺動体上の掛止点にて掛止された産業車両のアクセル
    ペダル装置において、 前記アクセルペダルの開度零における前記リターンスプ
    リングの張設方向を、前記揺動体を前記アクセルペダル
    の開度零の位置から前記アクセルペダルの踏み込み方向
    へ所定角度だけ回動させたときに、当該リターンスプリ
    ングの張設方向が前記掛止点の移動軌跡円弧に対するそ
    の掛止点での接線方向に一致する状態となるように設定
    した産業車両のアクセルペダル装置。
  2. 【請求項2】 前記所定角度は、少なくとも前記アクセ
    ルペダルの低速域における踏込角範囲に相当する前記揺
    動体の回動角範囲より大きく設定された請求項1に記載
    の産業車両のアクセルペダル装置。
  3. 【請求項3】 前記アクセルペダルの開度零の位置にあ
    る前記リターンスプリングの張設角度を変更可能な張設
    角調節手段を設けた請求項1又は請求項2に記載の産業
    車両のアクセルペダル装置。
  4. 【請求項4】 前記アクセルペダルの開度零の位置にあ
    る前記リターンスプリングの付勢力を変更可能な付勢力
    調節手段を備えた請求項1〜請求項3のいずれか一項に
    記載の産業車両のアクセルペダル装置。
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