JP3471427B2 - 眼用レンズ材料 - Google Patents
眼用レンズ材料Info
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- JP3471427B2 JP3471427B2 JP16034894A JP16034894A JP3471427B2 JP 3471427 B2 JP3471427 B2 JP 3471427B2 JP 16034894 A JP16034894 A JP 16034894A JP 16034894 A JP16034894 A JP 16034894A JP 3471427 B2 JP3471427 B2 JP 3471427B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明な眼用レンズ材料に
関する。さらに詳しくは、すぐれた透明性を具備しつ
つ、良好な酸素透過性およびすぐれた耐熱性(高いガラ
ス転移温度)を有し、紫外線吸収性および成形加工性に
もすぐれ、たとえばコンタクトレンズ、眼内レンズなど
に有用な眼用レンズ材料に関する。
関する。さらに詳しくは、すぐれた透明性を具備しつ
つ、良好な酸素透過性およびすぐれた耐熱性(高いガラ
ス転移温度)を有し、紫外線吸収性および成形加工性に
もすぐれ、たとえばコンタクトレンズ、眼内レンズなど
に有用な眼用レンズ材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、眼用レンズ、とくにコンタクトレ
ンズには、角膜組織の新陳代謝機能が阻害されないよう
にするために充分な量の酸素をレンズを通して角膜に供
給する必要があることから、酸素透過性にすぐれている
ことが重要な要件の1つとして要求されている。
ンズには、角膜組織の新陳代謝機能が阻害されないよう
にするために充分な量の酸素をレンズを通して角膜に供
給する必要があることから、酸素透過性にすぐれている
ことが重要な要件の1つとして要求されている。
【0003】また眼内レンズでは、眼内に挿入する前に
施される高圧蒸気滅菌の際の加熱に耐えうるだけの耐熱
性を有することが重要な要件の1つとして要求されてい
る。
施される高圧蒸気滅菌の際の加熱に耐えうるだけの耐熱
性を有することが重要な要件の1つとして要求されてい
る。
【0004】さらに紫外線による眼に対する悪影響を抑
制するために、紫外線吸収剤が配合されたコンタクトレ
ンズや眼内レンズが用いられているが、かかる紫外線吸
収剤が配合されたコンタクトレンズや眼内レンズ、とく
に高酸素透過性コンタクトレンズは、紫外線吸収剤が溶
出しやすく、安全性の点で問題がある。
制するために、紫外線吸収剤が配合されたコンタクトレ
ンズや眼内レンズが用いられているが、かかる紫外線吸
収剤が配合されたコンタクトレンズや眼内レンズ、とく
に高酸素透過性コンタクトレンズは、紫外線吸収剤が溶
出しやすく、安全性の点で問題がある。
【0005】したがって、従来、透明性を具備しつつ、
酸素透過性および耐熱性がより一層向上し、紫外線吸収
剤が配合されていなくてもすぐれた紫外線吸収性を呈す
る眼用レンズ材料の開発が望まれている。
酸素透過性および耐熱性がより一層向上し、紫外線吸収
剤が配合されていなくてもすぐれた紫外線吸収性を呈す
る眼用レンズ材料の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みてすぐれた透明性を具備しつ
つ、良好な酸素透過性を有するほか、耐熱性、紫外線吸
収性などにすぐれるとともに、さらには成形加工性にも
すぐれた眼用レンズ材料を開発するべく鋭意研究を重ね
た結果、かかる眼用レンズ材料を見出し、本発明を完成
するにいたった。
は、前記従来技術に鑑みてすぐれた透明性を具備しつ
つ、良好な酸素透過性を有するほか、耐熱性、紫外線吸
収性などにすぐれるとともに、さらには成形加工性にも
すぐれた眼用レンズ材料を開発するべく鋭意研究を重ね
た結果、かかる眼用レンズ材料を見出し、本発明を完成
するにいたった。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(A)一般式(I):
(A)一般式(I):
【0008】
【化15】
【0009】(式中、R1 は−O−、−CO−、−SO
2 −、−CH2 −、−C(CH3 )2−、−C(C
F3 )2 −または一般式:
2 −、−CH2 −、−C(CH3 )2−、−C(C
F3 )2 −または一般式:
【0010】
【化16】
【0011】(式中、R2 は−C(CH3 )2 −または
−C(CF3 )2 −を示す)で表わされる基を示す)で
表わされる芳香族四カルボン酸二無水物と、(B)一般
式(II): H2 N−R3 −NH2 (II) (式中、R3 は一般式:
−C(CF3 )2 −を示す)で表わされる基を示す)で
表わされる芳香族四カルボン酸二無水物と、(B)一般
式(II): H2 N−R3 −NH2 (II) (式中、R3 は一般式:
【0012】
【化17】
【0013】(式中、lは1〜3の整数、mは1〜15
の整数、nは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
の整数、nは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
【0014】
【化18】
【0015】(式中、pは1〜10の整数を示す)で表
わされる基、一般式:
わされる基、一般式:
【0016】
【化19】
【0017】(式中、qは1〜3の整数、rは1〜10
の整数、sは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
の整数、sは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
【0018】
【化20】
【0019】(式中、tは1〜10の整数を示す)で表
わされる基または一般式:
わされる基または一般式:
【0020】
【化21】
【0021】(式中、uは1〜3の整数、vは1〜3の
整数を示す)で表わされる基を示す)で表わされるシリ
コン含有ジアミン、一般式(III):
整数を示す)で表わされる基を示す)で表わされるシリ
コン含有ジアミン、一般式(III):
【0022】
【化22】
【0023】(式中、R4 、R5 、R6 およびR7 はそ
れぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す)で表わされるジアミノ置換ベンゼンおよび一
般式(IV):
れぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す)で表わされるジアミノ置換ベンゼンおよび一
般式(IV):
【0024】
【化23】
【0025】(式中、R8 は−C(CH3 )2 −、−C
(CF3 )2 −、−O−、式:
(CF3 )2 −、−O−、式:
【0026】
【化24】
【0027】で表わされる基、一般式:
【0028】
【化25】
【0029】(式中、R11は−SO2 −、−C(C
H3 )2 −または−C(CF3 )2 −を示す)で表わさ
れる基または直接結合、R9 およびR10はそれぞれ独立
して炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のフッ素
原子を含有したアルキル基、水素原子、水酸基またはカ
ルボキシル基を示す)で表わされるジアミノ置換ジフェ
ニルから選ばれた少なくとも1種のジアミノ化合物とを
含有した縮重合成分からなる縮重合体を含有してなる透
明な眼用レンズ材料に関する。
H3 )2 −または−C(CF3 )2 −を示す)で表わさ
れる基または直接結合、R9 およびR10はそれぞれ独立
して炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のフッ素
原子を含有したアルキル基、水素原子、水酸基またはカ
ルボキシル基を示す)で表わされるジアミノ置換ジフェ
ニルから選ばれた少なくとも1種のジアミノ化合物とを
含有した縮重合成分からなる縮重合体を含有してなる透
明な眼用レンズ材料に関する。
【0030】
【作用および実施例】本発明の透明な眼用レンズ材料
は、前記したように、(A)一般式(I):
は、前記したように、(A)一般式(I):
【0031】
【化26】
【0032】(式中、R1 は−O−、−CO−、−SO
2 −、−CH2 −、−C(CH3 )2−、−C(C
F3 )2 −または一般式:
2 −、−CH2 −、−C(CH3 )2−、−C(C
F3 )2 −または一般式:
【0033】
【化27】
【0034】(式中、R2 は−C(CH3 )2 −または
−C(CF3 )2 −を示す)で表わされる基を示す)で
表わされる芳香族四カルボン酸二無水物と、(B)一般
式(II): H2 N−R3 −NH2 (II) (式中、R3 は一般式:
−C(CF3 )2 −を示す)で表わされる基を示す)で
表わされる芳香族四カルボン酸二無水物と、(B)一般
式(II): H2 N−R3 −NH2 (II) (式中、R3 は一般式:
【0035】
【化28】
【0036】(式中、lは1〜3の整数、mは1〜15
の整数、nは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
の整数、nは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
【0037】
【化29】
【0038】(式中、pは1〜10の整数を示す)で表
わされる基、一般式:
わされる基、一般式:
【0039】
【化30】
【0040】(式中、qは1〜3の整数、rは1〜10
の整数、sは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
の整数、sは1〜3の整数を示す)で表わされる基、一
般式:
【0041】
【化31】
【0042】(式中、tは1〜10の整数を示す)で表
わされる基または一般式:
わされる基または一般式:
【0043】
【化32】
【0044】(式中、uは1〜3の整数、vは1〜3の
整数を示す)で表わされる基を示す)で表わされるシリ
コン含有ジアミン、一般式(III):
整数を示す)で表わされる基を示す)で表わされるシリ
コン含有ジアミン、一般式(III):
【0045】
【化33】
【0046】(式中、R4 、R5 、R6 およびR7 はそ
れぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す)で表わされるジアミノ置換ベンゼンおよび一
般式(IV):
れぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す)で表わされるジアミノ置換ベンゼンおよび一
般式(IV):
【0047】
【化34】
【0048】(式中、R8 は−C(CH3 )2 −、−C
(CF3 )2 −、−O−、式:
(CF3 )2 −、−O−、式:
【0049】
【化35】
【0050】で表わされる基、一般式:
【0051】
【化36】
【0052】(式中、R11は−SO2 −、−C(C
H3 )2 −または−C(CF3 )2 −を示す)で表わさ
れる基または直接結合、R9 およびR10はそれぞれ独立
して炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のフッ素
原子を含有したアルキル基、水素原子、水酸基またはカ
ルボキシル基を示す)で表わされるジアミノ置換ジフェ
ニルから選ばれた少なくとも1種のジアミノ化合物とを
含有した縮重合成分からなる縮重合体を含有したもので
ある。
H3 )2 −または−C(CF3 )2 −を示す)で表わさ
れる基または直接結合、R9 およびR10はそれぞれ独立
して炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のフッ素
原子を含有したアルキル基、水素原子、水酸基またはカ
ルボキシル基を示す)で表わされるジアミノ置換ジフェ
ニルから選ばれた少なくとも1種のジアミノ化合物とを
含有した縮重合成分からなる縮重合体を含有したもので
ある。
【0053】前記一般式(I)で表わされる芳香族四カ
ルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。なお、とくに眼用レンズ材料とし
てのよりすぐれた透明性をうるためには、一般式:
ルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。なお、とくに眼用レンズ材料とし
てのよりすぐれた透明性をうるためには、一般式:
【0054】
【化37】
【0055】(式中、R12は−C(CH3 )2 −、−C
(CF3 )2 −、式:
(CF3 )2 −、式:
【0056】
【化38】
【0057】で表わされる基または式:
【0058】
【化39】
【0059】で表わされる基を示す)で表わされる化合
物を用いることが好ましい。
物を用いることが好ましい。
【0060】前記ジアミノ化合物のなかで、シリコン含
有ジアミンとしては、前記したように、一般式(II)
で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般式
(II)のR3 において、l、n、q、s、uおよびv
が3よりも大きい整数であるばあい、mが15より大き
い整数であるばあい、ならびにp、rおよびtが10よ
りも大きい整数であるばあいには、縮重合体からえられ
る眼用レンズ材料を用いてレンズを成形した際に、レン
ズとしての形状保持性に劣るようになるので好ましくな
い。また、前記R3 において、mは1〜10の整数であ
ることが好ましい。
有ジアミンとしては、前記したように、一般式(II)
で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般式
(II)のR3 において、l、n、q、s、uおよびv
が3よりも大きい整数であるばあい、mが15より大き
い整数であるばあい、ならびにp、rおよびtが10よ
りも大きい整数であるばあいには、縮重合体からえられ
る眼用レンズ材料を用いてレンズを成形した際に、レン
ズとしての形状保持性に劣るようになるので好ましくな
い。また、前記R3 において、mは1〜10の整数であ
ることが好ましい。
【0061】前記シリコン含有ジアミンの代表例として
は、たとえば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,4−
ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(2−アミノエチル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(アミノメチ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ジ
(p−アミノフェノキシ)ジメチルシランなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。
は、たとえば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,4−
ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(2−アミノエチル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(アミノメチ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ジ
(p−アミノフェノキシ)ジメチルシランなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0062】前記ジアミノ化合物のなかで、ジアミノ置
換ベンゼンとしては、前記したように、一般式(II
I)で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般
式(III)中のR4 、R5 、R6 およびR7 におい
て、アルキル基の炭素数が5をこえるばあいには、前記
芳香族四カルボン酸二無水物と、かかるジアミノ置換ベ
ンゼンとの反応性が低下し、充分な重量平均分子量を有
する縮重合体がえられにくくなるので好ましくない。
換ベンゼンとしては、前記したように、一般式(II
I)で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般
式(III)中のR4 、R5 、R6 およびR7 におい
て、アルキル基の炭素数が5をこえるばあいには、前記
芳香族四カルボン酸二無水物と、かかるジアミノ置換ベ
ンゼンとの反応性が低下し、充分な重量平均分子量を有
する縮重合体がえられにくくなるので好ましくない。
【0063】前記ジアミノ置換ベンゼンの代表例として
は、たとえば2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチ
ルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリエチ
ルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリ−n
−プロピルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−
トリ−i−プロピルベンゼン、3,5−ジアミノトルエ
ン、3,5−ジアミノ−o−キシレン、2,5−ジアミ
ノ−m−キシレンなどがあげられ、これらは単独でまた
は2種以上を混合して用いることができる。
は、たとえば2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチ
ルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリエチ
ルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリ−n
−プロピルベンゼン、2,4−ジアミノ−1,3,5−
トリ−i−プロピルベンゼン、3,5−ジアミノトルエ
ン、3,5−ジアミノ−o−キシレン、2,5−ジアミ
ノ−m−キシレンなどがあげられ、これらは単独でまた
は2種以上を混合して用いることができる。
【0064】前記ジアミノ化合物のなかで、ジアミノ置
換ジフェニルとしては、前記したように、一般式(I
V)で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般
式(IV)中のR9 およびR10において、アルキル基お
よびフッ素原子を含有したアルキル基の炭素数が3をこ
えるばあいには、前記芳香族四カルボン酸二無水物と、
かかるジアミノ置換ジフェニルとの反応性が低下し、充
分な重量平均分子量を有する縮重合体がえられにくくな
るので好ましくない。
換ジフェニルとしては、前記したように、一般式(I
V)で表わされる化合物が用いられる。なお、前記一般
式(IV)中のR9 およびR10において、アルキル基お
よびフッ素原子を含有したアルキル基の炭素数が3をこ
えるばあいには、前記芳香族四カルボン酸二無水物と、
かかるジアミノ置換ジフェニルとの反応性が低下し、充
分な重量平均分子量を有する縮重合体がえられにくくな
るので好ましくない。
【0065】前記ジアミノ置換ジフェニルの代表例とし
ては、たとえば2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどで代表され
る式:
ては、たとえば2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどで代表され
る式:
【0066】
【化40】
【0067】で表わされる2,2−ビス(アミノヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、たとえば2,
2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンなどで代表される式:
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、たとえば2,
2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンなどで代表される式:
【0068】
【化41】
【0069】で表わされる2,2−ビス(アミノメチル
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、式:
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、式:
【0070】
【化42】
【0071】で表わされる2,2´−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンジジン、式:
ロメチル)ベンジジン、式:
【0072】
【化43】
【0073】で表わされる9,9−ビス(4−アミノフ
ェニル)フルオレンや、2,2−ビス(3−アミノ−4
−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,
2−ビス(3−アミノ−4−エチルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2´−ビス(トリフルオロエチ
ル)ベンジジンをはじめ、式:
ェニル)フルオレンや、2,2−ビス(3−アミノ−4
−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,
2−ビス(3−アミノ−4−エチルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2´−ビス(トリフルオロエチ
ル)ベンジジンをはじめ、式:
【0074】
【化44】
【0075】で表わされる化合物、式:
【0076】
【化45】
【0077】で表わされる化合物、式:
【0078】
【化46】
【0079】で表わされる化合物、式:
【0080】
【化47】
【0081】で表わされる化合物、式:
【0082】
【化48】
【0083】で表わされる化合物などがあげられ、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0084】前記芳香族四カルボン酸二無水物と前記ジ
アミノ化合物との配合割合(芳香族四カルボン酸二無水
物/ジアミノ化合物:モル比)は、30/70以上、好
ましくは40/60以上、さらに好ましくは45/55
以上であり、70/30以下、好ましくは60/40以
下、さらに好ましくは55/45以下であることが望ま
しい。かかる配合割合が前記下限値未満および上限値を
こえるばあいには、えられる縮重合体の重量平均分子量
が低くなり、充分な強度がえられなくなってしまう傾向
がある。なお、本発明においては、前記配合割合は、芳
香族四カルボン酸二無水物とジアミノ化合物との反応が
縮重合反応であるという点から、ほぼ等モル、とくに等
モルであることがさらに好ましい。
アミノ化合物との配合割合(芳香族四カルボン酸二無水
物/ジアミノ化合物:モル比)は、30/70以上、好
ましくは40/60以上、さらに好ましくは45/55
以上であり、70/30以下、好ましくは60/40以
下、さらに好ましくは55/45以下であることが望ま
しい。かかる配合割合が前記下限値未満および上限値を
こえるばあいには、えられる縮重合体の重量平均分子量
が低くなり、充分な強度がえられなくなってしまう傾向
がある。なお、本発明においては、前記配合割合は、芳
香族四カルボン酸二無水物とジアミノ化合物との反応が
縮重合反応であるという点から、ほぼ等モル、とくに等
モルであることがさらに好ましい。
【0085】なお、本発明においては、ジアミノ化合物
として前記シリコン含有ジアミン、ジアミノ置換ベンゼ
ンおよびジアミノ置換ジフェニルから選ばれた少なくと
も1種が用いられる。ジアミノ置換ベンゼンおよびジア
ミノ置換ジフェニルの少なくとも1種と、シリコン含有
ジアミンとの配合割合(ジアミノ置換ベンゼンおよびジ
アミノ置換ジフェニルの少なくとも1種/シリコン含有
ジアミン:モル比)は、ジアミノ置換ベンゼンおよびジ
アミノ置換ジフェニルの少なくとも1種の配合量があま
りにも少ないばあいには、えられる縮重合体の耐熱性が
低下し、成形加工性が劣るようになったり、縮重合体か
らえられる眼用レンズ材料の酸素透過性がかえって低下
するようになる傾向があるので、70/30以上、また
100/0以下となるように調整することが好ましい。
として前記シリコン含有ジアミン、ジアミノ置換ベンゼ
ンおよびジアミノ置換ジフェニルから選ばれた少なくと
も1種が用いられる。ジアミノ置換ベンゼンおよびジア
ミノ置換ジフェニルの少なくとも1種と、シリコン含有
ジアミンとの配合割合(ジアミノ置換ベンゼンおよびジ
アミノ置換ジフェニルの少なくとも1種/シリコン含有
ジアミン:モル比)は、ジアミノ置換ベンゼンおよびジ
アミノ置換ジフェニルの少なくとも1種の配合量があま
りにも少ないばあいには、えられる縮重合体の耐熱性が
低下し、成形加工性が劣るようになったり、縮重合体か
らえられる眼用レンズ材料の酸素透過性がかえって低下
するようになる傾向があるので、70/30以上、また
100/0以下となるように調整することが好ましい。
【0086】前記芳香族四カルボン酸二無水物と前記ジ
アミノ化合物とから本発明の眼用レンズ材料に用いられ
る縮重合体(以下、ポリイミドともいう)を製造する方
法としては、たとえば該芳香族四カルボン酸二無水物と
該ジアミノ化合物とを含有した縮重合成分を、有機極性
溶媒中で室温〜80℃で重合させることによりポリアミ
ド酸を合成し、該ポリアミド酸の有機極性溶媒溶液を用
いて所望の形状を有する眼用レンズを成形し、この成形
物を空気中または不活性ガス中で50〜350℃の温度
で常圧または減圧下で前記有機極性溶媒を蒸発除去する
と同時にポリアミド酸を脱水閉環してポリイミドを調製
する方法、前記ポリアミド酸の有機極性溶媒溶液にピリ
ジンと無水酢酸のベンゼン溶液などを加え、加熱するこ
とで有機極性溶媒の除去とイミド化を行なってポリイミ
ドにする方法などがあげられる。
アミノ化合物とから本発明の眼用レンズ材料に用いられ
る縮重合体(以下、ポリイミドともいう)を製造する方
法としては、たとえば該芳香族四カルボン酸二無水物と
該ジアミノ化合物とを含有した縮重合成分を、有機極性
溶媒中で室温〜80℃で重合させることによりポリアミ
ド酸を合成し、該ポリアミド酸の有機極性溶媒溶液を用
いて所望の形状を有する眼用レンズを成形し、この成形
物を空気中または不活性ガス中で50〜350℃の温度
で常圧または減圧下で前記有機極性溶媒を蒸発除去する
と同時にポリアミド酸を脱水閉環してポリイミドを調製
する方法、前記ポリアミド酸の有機極性溶媒溶液にピリ
ジンと無水酢酸のベンゼン溶液などを加え、加熱するこ
とで有機極性溶媒の除去とイミド化を行なってポリイミ
ドにする方法などがあげられる。
【0087】なお、前記方法においては、ポリアミド酸
を再沈によって単離し、そののち加熱するかまたは化学
的にイミド化剤を用いて脱水閉環することにより、ポリ
イミドをえたり、ポリアミド酸の合成後の溶液をそのま
ま100℃以上に加熱してイミド化し、溶液中から沈澱
物をえ、これを濾別洗浄することにより、ポリイミドを
うることもできる。
を再沈によって単離し、そののち加熱するかまたは化学
的にイミド化剤を用いて脱水閉環することにより、ポリ
イミドをえたり、ポリアミド酸の合成後の溶液をそのま
ま100℃以上に加熱してイミド化し、溶液中から沈澱
物をえ、これを濾別洗浄することにより、ポリイミドを
うることもできる。
【0088】前記有機極性溶媒としては、たとえばN,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド系有機極性溶媒などが好適なものとし
て例示され、かかる有機極性溶媒は、通常単独でまたは
2種以上を混合して用いることができる。なお、かかる
有機極性溶媒のなかでは、たとえばN,N−ジメチルア
セトアミドなどの沸点が170℃以下のものが好まし
い。
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド系有機極性溶媒などが好適なものとし
て例示され、かかる有機極性溶媒は、通常単独でまたは
2種以上を混合して用いることができる。なお、かかる
有機極性溶媒のなかでは、たとえばN,N−ジメチルア
セトアミドなどの沸点が170℃以下のものが好まし
い。
【0089】また、前記N,N−ジメチルアセトアミド
などのアミド系有機極性溶媒は、沸点が低いため、ポリ
アミド酸溶液を加熱し、脱水閉環してポリイミド化する
際の加熱により、分解する前に揮散し、N−メチル−2
−ピロリドンのようにポリイミドに対する着色を生じる
ようなことがないので、本発明においてはとくに好適に
用いられる。
などのアミド系有機極性溶媒は、沸点が低いため、ポリ
アミド酸溶液を加熱し、脱水閉環してポリイミド化する
際の加熱により、分解する前に揮散し、N−メチル−2
−ピロリドンのようにポリイミドに対する着色を生じる
ようなことがないので、本発明においてはとくに好適に
用いられる。
【0090】なお、前記有機極性溶媒としてN−メチル
−2−ピロリドンを用いることは避けることが好まし
い。かかるN−メチル−2−ピロリドンは、前記したよ
うに、ポリアミド酸溶液を加熱し、脱水閉環してポリイ
ミド化する際の加熱によって一部分解し、その分解物が
残存して黒褐色を呈するようになり、これが生成したポ
リイミドを黄褐色に着色することがあるからである。し
かしながら、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロリド
ンを用い、ポリアミド酸を合成したのち、たとえば水な
どのポリアミド酸の貧溶媒中にえられたポリアミド酸溶
液を投入してポリアミド酸を再沈させ、重合溶媒の非存
在下でイミド化するばあい、または他の好ましい溶媒に
ポリアミド酸を再溶解後、イミド化するばあいには、N
−メチル−2−ピロリドンの着色という弊害を排除する
ことができる。
−2−ピロリドンを用いることは避けることが好まし
い。かかるN−メチル−2−ピロリドンは、前記したよ
うに、ポリアミド酸溶液を加熱し、脱水閉環してポリイ
ミド化する際の加熱によって一部分解し、その分解物が
残存して黒褐色を呈するようになり、これが生成したポ
リイミドを黄褐色に着色することがあるからである。し
かしながら、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロリド
ンを用い、ポリアミド酸を合成したのち、たとえば水な
どのポリアミド酸の貧溶媒中にえられたポリアミド酸溶
液を投入してポリアミド酸を再沈させ、重合溶媒の非存
在下でイミド化するばあい、または他の好ましい溶媒に
ポリアミド酸を再溶解後、イミド化するばあいには、N
−メチル−2−ピロリドンの着色という弊害を排除する
ことができる。
【0091】さらに、前記有機極性溶媒を用いる際に
は、該有機極性溶媒に、たとえばエタノール、トルエ
ン、ベンゼン、キシレンなどの貧溶媒、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン(以下、THFという)などの良溶媒
などの透明性を損なわない溶媒を、生成したポリアミド
酸の溶解性を損なわない範囲内で単独でまたは2種以上
を混合して用いてもよい。ただし、これらの貧溶媒や良
溶媒などを多量に用いたばあいには、生成したポリアミ
ド酸の溶解性に悪影響を及ぼすようになる傾向があるた
め、かかる溶媒の使用量は、溶媒全体の50重量%未満
とすることが好ましく、より好ましくは30重量%以下
である。
は、該有機極性溶媒に、たとえばエタノール、トルエ
ン、ベンゼン、キシレンなどの貧溶媒、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン(以下、THFという)などの良溶媒
などの透明性を損なわない溶媒を、生成したポリアミド
酸の溶解性を損なわない範囲内で単独でまたは2種以上
を混合して用いてもよい。ただし、これらの貧溶媒や良
溶媒などを多量に用いたばあいには、生成したポリアミ
ド酸の溶解性に悪影響を及ぼすようになる傾向があるた
め、かかる溶媒の使用量は、溶媒全体の50重量%未満
とすることが好ましく、より好ましくは30重量%以下
である。
【0092】かくして芳香族四カルボン酸二無水物と、
ジアミノ化合物とからえられた縮重合体(ポリイミド)
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、
その重量平均分子量は、10000〜500000程度
であることが好ましい。かかる縮重合体の重量平均分子
量が前記範囲未満であるばあいには、該縮重合体の成膜
性や、えられる膜の強度が劣るようになる傾向があり、
また前記範囲をこえるばあいには、縮重合体が成形加工
性に劣るようになる傾向がある。
ジアミノ化合物とからえられた縮重合体(ポリイミド)
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、
その重量平均分子量は、10000〜500000程度
であることが好ましい。かかる縮重合体の重量平均分子
量が前記範囲未満であるばあいには、該縮重合体の成膜
性や、えられる膜の強度が劣るようになる傾向があり、
また前記範囲をこえるばあいには、縮重合体が成形加工
性に劣るようになる傾向がある。
【0093】なお、本発明の眼用レンズ材料には、前記
芳香族四カルボン酸二無水物と、前記ジアミノ化合物と
からえられた縮重合体(ポリイミド)のほかにも、えら
れる眼用レンズ材料が不透明なものとならないかぎり、
その他の縮重合体(ポリイミド)を含有させることがで
きる。
芳香族四カルボン酸二無水物と、前記ジアミノ化合物と
からえられた縮重合体(ポリイミド)のほかにも、えら
れる眼用レンズ材料が不透明なものとならないかぎり、
その他の縮重合体(ポリイミド)を含有させることがで
きる。
【0094】前記その他の縮重合体(ポリイミド)の代
表例としては、たとえば特開昭63−226359号公
報、特開昭63−252159号公報、特開平1−20
4672号公報、特開平1−313058号公報、特開
平3−222960号公報、特開平3−205050号
公報、特開平5−220210号公報、米国特許第4,
955,900号明細書、米国特許第5,049,15
6号明細書、米国特許第5,260,352号明細書な
どに記載されているポリイミドがあげられ、これらのな
かから1種または2種以上を選択して用いることができ
る。
表例としては、たとえば特開昭63−226359号公
報、特開昭63−252159号公報、特開平1−20
4672号公報、特開平1−313058号公報、特開
平3−222960号公報、特開平3−205050号
公報、特開平5−220210号公報、米国特許第4,
955,900号明細書、米国特許第5,049,15
6号明細書、米国特許第5,260,352号明細書な
どに記載されているポリイミドがあげられ、これらのな
かから1種または2種以上を選択して用いることができ
る。
【0095】なお、前記芳香族四カルボン酸二無水物と
前記ジアミノ化合物とを含有した縮重合成分からなる縮
重合体(ポリイミド)の本発明の眼用レンズ材料におけ
る含有率は、あまりにも低いばあいには、本発明の眼用
レンズ材料における耐熱性、酸素透過性、紫外線吸収性
などの向上効果が充分にえられなくなる傾向があるの
で、15〜100重量%、なかんづく20〜100重量
%であることが好ましい。
前記ジアミノ化合物とを含有した縮重合成分からなる縮
重合体(ポリイミド)の本発明の眼用レンズ材料におけ
る含有率は、あまりにも低いばあいには、本発明の眼用
レンズ材料における耐熱性、酸素透過性、紫外線吸収性
などの向上効果が充分にえられなくなる傾向があるの
で、15〜100重量%、なかんづく20〜100重量
%であることが好ましい。
【0096】前記ポリイミドを用いて眼用レンズを作製
する代表的な方法としては、たとえば以下の4種類の方
法などがあげられる。
する代表的な方法としては、たとえば以下の4種類の方
法などがあげられる。
【0097】第1の方法は、前記ポリアミド酸溶液を鏡
面仕上げをしたガラス板、ステンレス板などの上に所定
の厚さとなるように流延し、100〜350℃の温度に
まで徐々に加熱して脱水閉環させ、ポリアミド酸をイミ
ド化することによりポリイミドフィルムをつくり、これ
を一定の厚さの板状成形体となるように必要枚数だけ重
ね合わせ、温度200〜500℃、圧力0.5〜10t
/cm2 で0.1〜10時間程度加熱圧縮成形を行なう
ことによって透明性のあるポリイミドの成形体をつく
り、つぎにこれを切削装置、研磨装置などを用いて眼用
レンズ形状に機械的加工を施す方法である。
面仕上げをしたガラス板、ステンレス板などの上に所定
の厚さとなるように流延し、100〜350℃の温度に
まで徐々に加熱して脱水閉環させ、ポリアミド酸をイミ
ド化することによりポリイミドフィルムをつくり、これ
を一定の厚さの板状成形体となるように必要枚数だけ重
ね合わせ、温度200〜500℃、圧力0.5〜10t
/cm2 で0.1〜10時間程度加熱圧縮成形を行なう
ことによって透明性のあるポリイミドの成形体をつく
り、つぎにこれを切削装置、研磨装置などを用いて眼用
レンズ形状に機械的加工を施す方法である。
【0098】前記ポリアミド酸溶液を加熱して脱水閉環
させてポリアミド酸をイミド化する際の加熱および有機
極性溶媒の除去は、連続して行なってもよく、またこれ
らの操作を減圧下や不活性ガス雰囲気中で行なってもよ
い。
させてポリアミド酸をイミド化する際の加熱および有機
極性溶媒の除去は、連続して行なってもよく、またこれ
らの操作を減圧下や不活性ガス雰囲気中で行なってもよ
い。
【0099】また、前記ポリイミドフィルムを形成する
他の方法として、たとえば前記ポリアミド酸溶液をガラ
ス板上に流延して100〜150℃で30〜120分間
程度加熱して皮膜を形成し、この皮膜をピリジンと無水
酢酸のベンゼン溶液などに浸漬して脱溶媒とイミド化反
応を行ない、前記皮膜をポリイミドフィルムとする方法
などがあげられる。
他の方法として、たとえば前記ポリアミド酸溶液をガラ
ス板上に流延して100〜150℃で30〜120分間
程度加熱して皮膜を形成し、この皮膜をピリジンと無水
酢酸のベンゼン溶液などに浸漬して脱溶媒とイミド化反
応を行ない、前記皮膜をポリイミドフィルムとする方法
などがあげられる。
【0100】第2の方法は、ポリアミド酸溶液を水、メ
タノールなどの貧溶媒中に投入してポリアミド酸を再沈
させて回収したのち、100〜350℃で加熱すること
によって脱水閉環してイミド化し、ついで粉砕して粉末
状のポリイミドをつくり、該粉末状のポリイミドを用い
て前記第1の方法と同様にして温度200〜500℃で
圧力0.5〜10t/cm2 の条件で0.1〜10時間
程度加熱圧縮成形することにより、透明性を有するポリ
イミド成形体をつくり、これを前記第1の方法と同様に
して眼用レンズ形状に機械加工する方法である。
タノールなどの貧溶媒中に投入してポリアミド酸を再沈
させて回収したのち、100〜350℃で加熱すること
によって脱水閉環してイミド化し、ついで粉砕して粉末
状のポリイミドをつくり、該粉末状のポリイミドを用い
て前記第1の方法と同様にして温度200〜500℃で
圧力0.5〜10t/cm2 の条件で0.1〜10時間
程度加熱圧縮成形することにより、透明性を有するポリ
イミド成形体をつくり、これを前記第1の方法と同様に
して眼用レンズ形状に機械加工する方法である。
【0101】前記第2の方法において、粉末状のポリイ
ミドをつくる他の方法として、たとえばポリアミド酸溶
液を撹拌しながら100〜200℃に加熱してポリアミ
ド酸をポリイミドに転化させ、さらに沈澱物として系外
に析出させる方法などがある。この方法のばあいには、
洗浄および乾燥のみでポリイミドを加熱圧縮成形に供す
ることができるという利点がある。
ミドをつくる他の方法として、たとえばポリアミド酸溶
液を撹拌しながら100〜200℃に加熱してポリアミ
ド酸をポリイミドに転化させ、さらに沈澱物として系外
に析出させる方法などがある。この方法のばあいには、
洗浄および乾燥のみでポリイミドを加熱圧縮成形に供す
ることができるという利点がある。
【0102】また、第3の方法としては、前記第1の方
法および前記第2の方法のように加熱圧縮成形による方
法ではなく、ポリアミド酸から直接ポリイミドの成形体
をつくり、これを前記第1の方法と同様にして眼用レン
ズ形状に機械加工する方法である。
法および前記第2の方法のように加熱圧縮成形による方
法ではなく、ポリアミド酸から直接ポリイミドの成形体
をつくり、これを前記第1の方法と同様にして眼用レン
ズ形状に機械加工する方法である。
【0103】従来の乾燥方法では、乾燥時の発泡を抑え
ることができず、厚さが150μm以上の均質なポリイ
ミドの成形体をうることが困難である。しかしながら、
前記第3の方法によれば、ポリアミド酸溶液を長時間減
圧下に放置し、かつ遠赤外線やマイクロ波などを用いて
その溶液の内部から加熱することにより、発泡がなく、
厚さが500μm以上のポリイミドの成形体をつくるこ
とができる。すなわち、遠赤外線やマイクロ波などを用
いることによってポリアミド酸から均質なポリイミド成
形体を直接つくることができる。
ることができず、厚さが150μm以上の均質なポリイ
ミドの成形体をうることが困難である。しかしながら、
前記第3の方法によれば、ポリアミド酸溶液を長時間減
圧下に放置し、かつ遠赤外線やマイクロ波などを用いて
その溶液の内部から加熱することにより、発泡がなく、
厚さが500μm以上のポリイミドの成形体をつくるこ
とができる。すなわち、遠赤外線やマイクロ波などを用
いることによってポリアミド酸から均質なポリイミド成
形体を直接つくることができる。
【0104】第4の方法は、ポリアミド酸溶液に無水酢
酸とピリジンまたはトリエチルアミンを加え、ポリイミ
ド溶液とするイミド化反応を行ない、えられたポリイミ
ド溶液を水、メタノールなどの貧溶媒中に投入してポリ
イミドを再沈させ、これを濾過し、洗浄、乾燥を行なっ
てポリイミド粉末とし、かかるポリイミド粉末を良溶媒
に加えてポリイミド溶液としてキャスト法によってポリ
イミドフィルムとする方法である。
酸とピリジンまたはトリエチルアミンを加え、ポリイミ
ド溶液とするイミド化反応を行ない、えられたポリイミ
ド溶液を水、メタノールなどの貧溶媒中に投入してポリ
イミドを再沈させ、これを濾過し、洗浄、乾燥を行なっ
てポリイミド粉末とし、かかるポリイミド粉末を良溶媒
に加えてポリイミド溶液としてキャスト法によってポリ
イミドフィルムとする方法である。
【0105】さらに、前記第1〜4の方法において、え
られたポリイミドの成形体や粉末を2種以上用い、これ
らを再度良溶媒に溶解させ、キャスティングしてポリイ
ミドフィルムとしてもよい。
られたポリイミドの成形体や粉末を2種以上用い、これ
らを再度良溶媒に溶解させ、キャスティングしてポリイ
ミドフィルムとしてもよい。
【0106】前記第1〜4の方法において、ポリイミド
の成形体から眼用レンズを機械加工によって作製する方
法としては、たとえばレンズのパワーにあわせて曲面研
磨を行なって眼用レンズを作製する方法などがあげられ
る。また、ポリイミドフィルムを作製したばあいには、
たとえばコンタクトレンズや眼内レンズなどの形状を与
える成形型を用意し、この成形型内にポリイミドフィル
ムを装着し、該ポリイミドフィルムに成形を施すことに
より、眼用レンズを作製することができる。このばあ
い、えられた眼用レンズには、必要に応じて機械的に仕
上げ加工を施してもよい。
の成形体から眼用レンズを機械加工によって作製する方
法としては、たとえばレンズのパワーにあわせて曲面研
磨を行なって眼用レンズを作製する方法などがあげられ
る。また、ポリイミドフィルムを作製したばあいには、
たとえばコンタクトレンズや眼内レンズなどの形状を与
える成形型を用意し、この成形型内にポリイミドフィル
ムを装着し、該ポリイミドフィルムに成形を施すことに
より、眼用レンズを作製することができる。このばあ
い、えられた眼用レンズには、必要に応じて機械的に仕
上げ加工を施してもよい。
【0107】前記眼用レンズの一例として、たとえば眼
内レンズを作製するばあいには、眼内レンズに固定部を
取付けるホールを加工し、このホールに固定部をスポッ
ト加熱により溶着させてもよい。
内レンズを作製するばあいには、眼内レンズに固定部を
取付けるホールを加工し、このホールに固定部をスポッ
ト加熱により溶着させてもよい。
【0108】眼内レンズの固定部の形状にはとくに限定
がなく、所望の形状に適宜調整すればよい。該固定部の
材質としては、たとえばポリプロピレン、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリメチルメタクリレートなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、本発明において、前記固定部の材質は、前記
眼内レンズのレンズ部の材料と同一であってもよく、ま
た異なっていてもよい。
がなく、所望の形状に適宜調整すればよい。該固定部の
材質としては、たとえばポリプロピレン、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリメチルメタクリレートなどがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。なお、本発明において、前記固定部の材質は、前記
眼内レンズのレンズ部の材料と同一であってもよく、ま
た異なっていてもよい。
【0109】また、本発明においては、前記したよう
に、レンズ部と固定部とを別体として作製し、これらを
結合するという方法ではなく、レンズ部と固定部とを一
体成形する方法によって眼内レンズを作製してもよい。
このようなレンズ部と固定部とが一体成形された眼内レ
ンズは、両者の接合部がないため、固定部がレンズ部か
ら離脱するという事態の発生を回避することができる。
に、レンズ部と固定部とを別体として作製し、これらを
結合するという方法ではなく、レンズ部と固定部とを一
体成形する方法によって眼内レンズを作製してもよい。
このようなレンズ部と固定部とが一体成形された眼内レ
ンズは、両者の接合部がないため、固定部がレンズ部か
ら離脱するという事態の発生を回避することができる。
【0110】つぎに本発明の眼用レンズ材料を実施例に
もとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
もとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
【0111】実施例1
滴下ロート、チッ素ガス導入管、メカニカルスターラー
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
【0112】前記セパラブルフラスコ内に、式:
【0113】
【化49】
【0114】で表わされるジフェニルヘキサフルオロイ
ソプロピリデンテトラカルボン酸二無水物(以下、6F
DAという)22.2g(0.05モル)およびポリイ
ミドの重合溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド
(以下、DMAcという)70gを入れ、室温で撹拌し
ながら式:
ソプロピリデンテトラカルボン酸二無水物(以下、6F
DAという)22.2g(0.05モル)およびポリイ
ミドの重合溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド
(以下、DMAcという)70gを入れ、室温で撹拌し
ながら式:
【0115】
【化50】
【0116】で表わされる1,4−ビス(3−アミノプ
ロピルジメチルシリル)ベンゼン(以下、APDMSB
という)15.5g(0.05モル)とDMAc50g
との混合溶液を滴下ロートから滴下して反応させ、ポリ
アミド酸溶液をえた。
ロピルジメチルシリル)ベンゼン(以下、APDMSB
という)15.5g(0.05モル)とDMAc50g
との混合溶液を滴下ロートから滴下して反応させ、ポリ
アミド酸溶液をえた。
【0117】えられたポリアミド酸溶液に、無水酢酸3
0.6g(0.3モル)およびピリジン15.8g
(0.2モル)を撹拌しながら添加し、そのまま10時
間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえた。
0.6g(0.3モル)およびピリジン15.8g
(0.2モル)を撹拌しながら添加し、そのまま10時
間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえた。
【0118】つぎに、5リットル容のビーカー内に、貧
溶媒としてメタノールを約1リットル入れ、スターラー
で撹拌しながら前記ポリイミド溶液の約半分(約100
g)を滴下ロートから滴下し、粉末状のポリイミドをえ
た。
溶媒としてメタノールを約1リットル入れ、スターラー
で撹拌しながら前記ポリイミド溶液の約半分(約100
g)を滴下ロートから滴下し、粉末状のポリイミドをえ
た。
【0119】えられた粉末状のポリイミドをヌッチェで
濾別し、粉砕機でこまかく砕いて粉砕物をえた。
濾別し、粉砕機でこまかく砕いて粉砕物をえた。
【0120】つぎに、えられた粉砕物を1リットル容の
ビーカーに移し、メタノール約500mlを添加し、該
ビーカーを50℃の湯浴に入れて粉砕物を撹拌しながら
洗浄した。20分間経過後、粉砕物を濾別し、さらにも
う一度洗浄して90℃の真空乾燥機中で乾燥させ、ポリ
イミド粉末をえた。
ビーカーに移し、メタノール約500mlを添加し、該
ビーカーを50℃の湯浴に入れて粉砕物を撹拌しながら
洗浄した。20分間経過後、粉砕物を濾別し、さらにも
う一度洗浄して90℃の真空乾燥機中で乾燥させ、ポリ
イミド粉末をえた。
【0121】えられたポリイミド粉末に圧縮成形を施
し、厚さ4mmのプレートをえた。
し、厚さ4mmのプレートをえた。
【0122】また、えられたポリイミド粉末を1,4−
ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を形
成させ、90℃に加熱して16時間真空乾燥させたの
ち、室温まで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィルム
をえた。
ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を形
成させ、90℃に加熱して16時間真空乾燥させたの
ち、室温まで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィルム
をえた。
【0123】えられたポリイミド粉末、プレートまたは
フィルムの物性として、成膜性、屈折率、ガラス転移温
度、酸素透過係数、重量平均分子量および光線透過率
(可視光線透過率および紫外線透過率)を以下の方法に
したがって調べた。その結果を表1に示す。
フィルムの物性として、成膜性、屈折率、ガラス転移温
度、酸素透過係数、重量平均分子量および光線透過率
(可視光線透過率および紫外線透過率)を以下の方法に
したがって調べた。その結果を表1に示す。
【0124】(イ)成膜性
乾燥後のポリイミド粉末を再び1,4−ジオキサンに溶
解させ、ガラス板上でキャスティングし、えられた膜の
透明性および強度を以下の評価基準にもとづいて評価し
た。
解させ、ガラス板上でキャスティングし、えられた膜の
透明性および強度を以下の評価基準にもとづいて評価し
た。
【0125】[評価基準]
A:肉眼で見て透明であり、折り曲げてみても脆さがみ
られず、充分な強度を有する。 B:肉眼で見て透明であるが、折り曲げてみるとやや脆
さがみられ、強度がやや小さい。 C:少なくとも肉眼で見て不透明であるか、または成膜
できていない。
られず、充分な強度を有する。 B:肉眼で見て透明であるが、折り曲げてみるとやや脆
さがみられ、強度がやや小さい。 C:少なくとも肉眼で見て不透明であるか、または成膜
できていない。
【0126】(ロ)屈折率
えられたプレートに切削研磨を施した厚さ4mmの試験
片を用い、アッベ屈折計((株)アタゴ製、商品名:1
−T)を用いて温度25℃、相対湿度50%の条件下で
屈折率(n25 D)を測定した。
片を用い、アッベ屈折計((株)アタゴ製、商品名:1
−T)を用いて温度25℃、相対湿度50%の条件下で
屈折率(n25 D)を測定した。
【0127】(ハ)ガラス転移温度
えられたポリイミド粉末を用い、耐熱性の指標としてガ
ラス転移温度を以下の条件にしたがって測定した。
ラス転移温度を以下の条件にしたがって測定した。
【0128】装置:セイコー電子(株)製、DSC/2
20およびSSC/5200H 昇温速度:20℃/min サンプル量:約10mg 対照:サンプルと等量のα−アルミナ末入りアルミパン (ニ)酸素透過係数 えられたフィルムに切削研磨を施した厚さ0.2mmの
試験片を用い、理科精機工業(株)製の製科研式フィル
ム酸素透過率計を用いて35℃の生理食塩水中にて試験
片の酸素透過係数を測定した。なお、表1中の酸素透過
係数の値は、本来の値に1011を乗じたものであり、そ
の単位はml(STP)・cm/(cm2 ・sec・m
mHg)である。
20およびSSC/5200H 昇温速度:20℃/min サンプル量:約10mg 対照:サンプルと等量のα−アルミナ末入りアルミパン (ニ)酸素透過係数 えられたフィルムに切削研磨を施した厚さ0.2mmの
試験片を用い、理科精機工業(株)製の製科研式フィル
ム酸素透過率計を用いて35℃の生理食塩水中にて試験
片の酸素透過係数を測定した。なお、表1中の酸素透過
係数の値は、本来の値に1011を乗じたものであり、そ
の単位はml(STP)・cm/(cm2 ・sec・m
mHg)である。
【0129】(ホ)重量平均分子量
えられたポリイミド粉末を用い、以下の条件にしたがっ
て測定した。
て測定した。
【0130】装置:HPLC 日本分光工業(株)製、
JASCO TrirotorIII RI 日本分光工業(株)製、830 −RI カラム 昭和電工(株)製、KF−804 溶媒:THF 溶媒流量:1ml/min カラム温度:40℃ なお、表1中の重量平均分子量の値は、本来の値に10
-4を乗じたものである。
JASCO TrirotorIII RI 日本分光工業(株)製、830 −RI カラム 昭和電工(株)製、KF−804 溶媒:THF 溶媒流量:1ml/min カラム温度:40℃ なお、表1中の重量平均分子量の値は、本来の値に10
-4を乗じたものである。
【0131】(ヘ)光線透過率
えられたフィルムに切削研磨を施した厚さ0.2mmの
試験片を用い、自記分光光度計UV−3100((株)
島津製作所製)を用いて波長780〜190nmの領域
の光線を20℃の蒸留水中に浸透させた該試験片に照射
し、その可視光線領域(波長780〜380nm)の透
過率および紫外線領域(波長340nm)の透過率をそ
れぞれ測定した。
試験片を用い、自記分光光度計UV−3100((株)
島津製作所製)を用いて波長780〜190nmの領域
の光線を20℃の蒸留水中に浸透させた該試験片に照射
し、その可視光線領域(波長780〜380nm)の透
過率および紫外線領域(波長340nm)の透過率をそ
れぞれ測定した。
【0132】実施例2
実施例1において、貧溶媒としてメタノールのかわりに
蒸留水を用い、実施例1でえられたポリイミド溶液の残
り半分(約100g)を滴下ロートから滴下して粉末状
のポリイミドをえたほかは、実施例1と同様にしてポリ
イミド粉末、プレートおよびフィルムをえた。
蒸留水を用い、実施例1でえられたポリイミド溶液の残
り半分(約100g)を滴下ロートから滴下して粉末状
のポリイミドをえたほかは、実施例1と同様にしてポリ
イミド粉末、プレートおよびフィルムをえた。
【0133】えられたポリイミド粉末、プレートまたは
フィルムの物性を実施例1と同様にして調べた。その結
果を表1に示す。
フィルムの物性を実施例1と同様にして調べた。その結
果を表1に示す。
【0134】実施例3
滴下ロート、チッ素ガス導入管、メカニカルスターラー
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
【0135】前記セパラブルフラスコ内に、6FDA2
2.2g(0.05モル)およびDMAc60gを入
れ、室温で撹拌しながら式:
2.2g(0.05モル)およびDMAc60gを入
れ、室温で撹拌しながら式:
【0136】
【化51】
【0137】で表わされる1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサン12.5g(0.0
5モル)とDMAc40gとの混合溶液を滴下ロートか
ら滴下して反応させ、ポリアミド酸溶液をえた。
ロピル)テトラメチルジシロキサン12.5g(0.0
5モル)とDMAc40gとの混合溶液を滴下ロートか
ら滴下して反応させ、ポリアミド酸溶液をえた。
【0138】えられたポリアミド酸溶液に、無水酢酸3
0.6g(0.3モル)およびピリジン15.8g
(0.2モル)を撹拌しながら添加し、そのまま10時
間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえた。
0.6g(0.3モル)およびピリジン15.8g
(0.2モル)を撹拌しながら添加し、そのまま10時
間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえた。
【0139】つぎに、5リットル容のビーカー内に、貧
溶媒として蒸留水を約2リットル入れ、スターラーで撹
拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートから滴下
し、粉末状のポリイミドをえた。
溶媒として蒸留水を約2リットル入れ、スターラーで撹
拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートから滴下
し、粉末状のポリイミドをえた。
【0140】えられた粉末状のポリイミドをヌッチェで
濾別し、粉砕機でこまかく砕いて粉砕物をえた。
濾別し、粉砕機でこまかく砕いて粉砕物をえた。
【0141】つぎに、えられた粉砕物を1リットル容の
ビーカーに移し、蒸留水約500mlを添加し、該ビー
カーを50℃の湯浴に入れて粉砕物を撹拌しながら洗浄
した。20分間経過後、粉砕物を濾別し、さらにもう一
度洗浄して80℃の真空乾燥機中で乾燥させ、ポリイミ
ド粉末をえた。
ビーカーに移し、蒸留水約500mlを添加し、該ビー
カーを50℃の湯浴に入れて粉砕物を撹拌しながら洗浄
した。20分間経過後、粉砕物を濾別し、さらにもう一
度洗浄して80℃の真空乾燥機中で乾燥させ、ポリイミ
ド粉末をえた。
【0142】また、えられたポリイミド粉末を1,4−
ジオキサンに溶解させ、ガラス板上にキャスティング
し、1週間放置したのち、80℃の真空乾燥機中で加熱
して厚さ0.2mmのフィルムをえた。その結果、えら
れたフィルムは研磨可能な程度の機械的強度を有するも
のであった。
ジオキサンに溶解させ、ガラス板上にキャスティング
し、1週間放置したのち、80℃の真空乾燥機中で加熱
して厚さ0.2mmのフィルムをえた。その結果、えら
れたフィルムは研磨可能な程度の機械的強度を有するも
のであった。
【0143】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性として、成膜性、ガラス転移温度、酸素透過係数、
重量平均分子量および光線透過率(可視光線透過率およ
び紫外線透過率)を実施例1と同様にして調べ、さらに
屈折率および切削性を以下の方法にしたがって調べた。
その結果を表1に示す。
物性として、成膜性、ガラス転移温度、酸素透過係数、
重量平均分子量および光線透過率(可視光線透過率およ
び紫外線透過率)を実施例1と同様にして調べ、さらに
屈折率および切削性を以下の方法にしたがって調べた。
その結果を表1に示す。
【0144】(ト)屈折率
えられたフィルムから作製された厚さ4mmの試験片を
用い、アッベ屈折計((株)アタゴ製、商品名:1−
T)を用いて温度25℃、相対湿度50%の条件下で屈
折率(n25 D)を測定した。
用い、アッベ屈折計((株)アタゴ製、商品名:1−
T)を用いて温度25℃、相対湿度50%の条件下で屈
折率(n25 D)を測定した。
【0145】(チ)切削性
えられたフィルムを切削してその切削面を目視にて観察
し、以下の評価基準にもとづいて評価した。
し、以下の評価基準にもとづいて評価した。
【0146】[評価基準]
A:切削が容易であり、切削面の光沢が大きい。
B:切削面の光沢がやや小さいが、切削が容易である。
C:切削が困難であり、切削面の光沢がやや小さいかそ
れ以下である。 D:切削が不可能である。
れ以下である。 D:切削が不可能である。
【0147】実施例4
一般式:
【0148】
【化52】
【0149】(式中、R13は式:
【0150】
【化53】
【0151】で表わされる基を示す)で表わされる繰り
返し単位を有するポリイミド30重量%および一般式:
返し単位を有するポリイミド30重量%および一般式:
【0152】
【化54】
【0153】(式中、R13は前記と同じ)で表わされる
繰り返し単位を有するポリイミド70重量%からなるポ
リイミドの20重量%エチレングリコールジメチルエー
テル溶液を約2mmの厚さとなるようにガラス板上にキ
ャスティングし、1週間室温中で放置してポリイミドフ
ィルムをえた。
繰り返し単位を有するポリイミド70重量%からなるポ
リイミドの20重量%エチレングリコールジメチルエー
テル溶液を約2mmの厚さとなるようにガラス板上にキ
ャスティングし、1週間室温中で放置してポリイミドフ
ィルムをえた。
【0154】粉砕機を用いて、えられたポリイミドフィ
ルムを粉砕し、ポリイミド粉末をえた。また、えられた
ポリイミドフィルムからポンチを用いて直径15mmの
フィルムをくり抜き、厚さ0.2mmとなるように切削
研磨した。
ルムを粉砕し、ポリイミド粉末をえた。また、えられた
ポリイミドフィルムからポンチを用いて直径15mmの
フィルムをくり抜き、厚さ0.2mmとなるように切削
研磨した。
【0155】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性として、成膜性、屈折率、ガラス転移温度、酸素透
過係数、光線透過率(可視光線透過率および紫外線透過
率)および切削性を実施例3と同様にして調べた。その
結果を表1に示す。
物性として、成膜性、屈折率、ガラス転移温度、酸素透
過係数、光線透過率(可視光線透過率および紫外線透過
率)および切削性を実施例3と同様にして調べた。その
結果を表1に示す。
【0156】実施例5
実施例4において、ポリイミドとして、一般式:
【0157】
【化55】
【0158】(式中、R14は式:
【0159】
【化56】
【0160】で表わされる基を示す)で表わされる繰り
返し単位を有するポリイミド30重量%および一般式:
返し単位を有するポリイミド30重量%および一般式:
【0161】
【化57】
【0162】(式中、R14は前記と同じ)で表わされる
繰り返し単位を有するポリイミド70重量%からなるポ
リイミドを用いたほかは、実施例4と同様にしてポリイ
ミド粉末およびフィルムを作製した。
繰り返し単位を有するポリイミド70重量%からなるポ
リイミドを用いたほかは、実施例4と同様にしてポリイ
ミド粉末およびフィルムを作製した。
【0163】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例4と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例4と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0164】実施例6
滴下ロート、チッ素ガス導入管、メカニカルスターラー
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
【0165】前記セパラブルフラスコ内に6FDA2
2.2g(0.05モル)およびポリイミドの重合溶媒
としてDMAc70gを添加し、室温で撹拌しながら
2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチルベンゼン
7.5g(0.05モル)を添加して反応させ、ポリア
ミド酸溶液をえた。
2.2g(0.05モル)およびポリイミドの重合溶媒
としてDMAc70gを添加し、室温で撹拌しながら
2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチルベンゼン
7.5g(0.05モル)を添加して反応させ、ポリア
ミド酸溶液をえた。
【0166】えられたポリアミド酸溶液に無水酢酸2
6.8g(0.26モル)および無水酢酸と同量のピリ
ジン26.8g(0.34モル)を撹拌しながら添加
し、そのまま24時間程度撹拌を続けてポリイミド溶液
をえた。
6.8g(0.26モル)および無水酢酸と同量のピリ
ジン26.8g(0.34モル)を撹拌しながら添加
し、そのまま24時間程度撹拌を続けてポリイミド溶液
をえた。
【0167】つぎに、5リットル容のビーカー内に、貧
溶媒としてメタノールを約3.5リットル入れ、スター
ラーで撹拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートか
ら滴下し、粉末状のポリイミドをえた。
溶媒としてメタノールを約3.5リットル入れ、スター
ラーで撹拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートか
ら滴下し、粉末状のポリイミドをえた。
【0168】えられた粉末状のポリイミドを粉砕機でこ
まかく砕いて粉砕物とし、かかる粉砕物を多量のメタノ
ールで洗浄したのち、150℃で真空乾燥してポリイミ
ド粉末をえた。
まかく砕いて粉砕物とし、かかる粉砕物を多量のメタノ
ールで洗浄したのち、150℃で真空乾燥してポリイミ
ド粉末をえた。
【0169】つぎに、えられたポリイミド粉末を1,4
−ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を
形成させ、130℃に加熱して16時間真空乾燥させた
のち、室温まで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィル
ムをえた。
−ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を
形成させ、130℃に加熱して16時間真空乾燥させた
のち、室温まで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィル
ムをえた。
【0170】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性として、成膜性、酸素透過係数、重量平均分子量お
よび光線透過率(可視光線透過率および紫外線透過率)
を実施例3と同様にして調べ、またガラス転移温度を以
下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
物性として、成膜性、酸素透過係数、重量平均分子量お
よび光線透過率(可視光線透過率および紫外線透過率)
を実施例3と同様にして調べ、またガラス転移温度を以
下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
【0171】(リ)ガラス転移温度
えられたポリイミド粉末を用い、耐熱性の指標としてガ
ラス転移温度を以下の条件にしたがって測定した。
ラス転移温度を以下の条件にしたがって測定した。
【0172】装置 :動的粘弾性試験機(レオメト
リックス ファーイースト(株)製、RSA−II) 昇温速度 :3℃/min 測定温度 :室温〜450℃ 実施例7 実施例6において、6FDAを8.9g(0.02モ
ル)に、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチルベ
ンゼンを2.7g(0.018モル)に変更し、式:
リックス ファーイースト(株)製、RSA−II) 昇温速度 :3℃/min 測定温度 :室温〜450℃ 実施例7 実施例6において、6FDAを8.9g(0.02モ
ル)に、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリメチルベ
ンゼンを2.7g(0.018モル)に変更し、式:
【0173】
【化58】
【0174】で表わされるシリコン含有ジアミン1.8
g(0.002モル)を前記2,4−ジアミノ−1,
3,5−トリメチルベンゼンとともに添加したほかは、
実施例6と同様にしてポリイミド粉末およびフィルムを
えた。
g(0.002モル)を前記2,4−ジアミノ−1,
3,5−トリメチルベンゼンとともに添加したほかは、
実施例6と同様にしてポリイミド粉末およびフィルムを
えた。
【0175】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例6と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例6と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0176】実施例8
滴下ロート、チッ素ガス導入管、メカニカルスターラー
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
および塩化カルシウム管を備えた500ml容のセパラ
ブルフラスコを用意し、該セパラブルフラスコ内を乾燥
チッ素で置換した。
【0177】前記セパラブルフラスコ内に、6FDA
8.9g(0.02モル)およびポリイミドの重合溶媒
としてDMAc48.5gを添加し、室温で撹拌しなが
ら2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン7.3g(0.02モル)を添加
して反応させ、ポリアミド酸溶液をえた。
8.9g(0.02モル)およびポリイミドの重合溶媒
としてDMAc48.5gを添加し、室温で撹拌しなが
ら2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン7.3g(0.02モル)を添加
して反応させ、ポリアミド酸溶液をえた。
【0178】えられたポリアミド酸溶液に、無水酢酸1
0.7g(0.1モル)および無水酢酸と同量のピリジ
ン10.7g(0.14モル)を撹拌しながら添加し、
そのまま24時間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえ
た。
0.7g(0.1モル)および無水酢酸と同量のピリジ
ン10.7g(0.14モル)を撹拌しながら添加し、
そのまま24時間程度撹拌を続けてポリイミド溶液をえ
た。
【0179】つぎに、1リットル容のビーカー内に、貧
溶媒としてメタノールを約500ml入れ、スターラー
で撹拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートから滴
下し、粉末状のポリイミドをえた。
溶媒としてメタノールを約500ml入れ、スターラー
で撹拌しながら前記ポリイミド溶液を滴下ロートから滴
下し、粉末状のポリイミドをえた。
【0180】えられた粉末状のポリイミドを粉砕機でこ
まかく砕いて粉砕物とし、かかる粉砕物を多量のメタノ
ールで洗浄したのち、80℃で真空乾燥してポリイミド
粉末をえた。
まかく砕いて粉砕物とし、かかる粉砕物を多量のメタノ
ールで洗浄したのち、80℃で真空乾燥してポリイミド
粉末をえた。
【0181】つぎに、えられたポリイミド粉末を1,4
−ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を
形成させ、70℃に加熱して16時間真空乾燥させたの
ち、室温にまで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィル
ムをえた。
−ジオキサンに溶解させ、ガラス板上に流延して皮膜を
形成させ、70℃に加熱して16時間真空乾燥させたの
ち、室温にまで徐々に冷却して厚さ0.2mmのフィル
ムをえた。
【0182】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性として、成膜性、ガラス転移温度、酸素透過係数、
重量平均分子量および光線透過率(可視光線透過率およ
び紫外線透過率)を実施例6と同様にして調べ、また切
削性を実施例3と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性として、成膜性、ガラス転移温度、酸素透過係数、
重量平均分子量および光線透過率(可視光線透過率およ
び紫外線透過率)を実施例6と同様にして調べ、また切
削性を実施例3と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0183】実施例9
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、2,2−ビス(3−アミノ−4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3
g(0.02モル)を用いたほかは、実施例8と同様に
してポリイミド粉末を調製し、ついで厚さ0.2mmの
フィルムをえた。
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、2,2−ビス(3−アミノ−4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3
g(0.02モル)を用いたほかは、実施例8と同様に
してポリイミド粉末を調製し、ついで厚さ0.2mmの
フィルムをえた。
【0184】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0185】実施例10
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、2,2´−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンジジン6.4g(0.02モル)を用いた
ほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉末を調製
し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、2,2´−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンジジン6.4g(0.02モル)を用いた
ほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉末を調製
し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
【0186】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0187】実施例11
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、9,9−ビス(4−アミノフェ
ニル)フルオレン7.0g(0.02モル)を用いたほ
かは、実施例8と同様にしてポリイミド粉末を調製し、
ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)のかわりに、9,9−ビス(4−アミノフェ
ニル)フルオレン7.0g(0.02モル)を用いたほ
かは、実施例8と同様にしてポリイミド粉末を調製し、
ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
【0188】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0189】実施例12
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を6.6g(0.018モル)に変更し、
式:
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を6.6g(0.018モル)に変更し、
式:
【0190】
【化59】
【0191】で表わされるシリコン含有ジアミン1.8
g(0.002モル)を前記2,2−ビス(3−アミノ
−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンととも
に添加したほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉
末を調製し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
g(0.002モル)を前記2,2−ビス(3−アミノ
−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンととも
に添加したほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉
末を調製し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
【0192】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0193】実施例13
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を9,9−ビス(4−アミノフェニル)フル
オレン6.3g(0.018モル)に変更し、式:
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を9,9−ビス(4−アミノフェニル)フル
オレン6.3g(0.018モル)に変更し、式:
【0194】
【化60】
【0195】で表わされるシリコン含有ジアミン1.8
g(0.002モル)を前記9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレンとともに添加したほかは、実施例
8と同様にしてポリイミド粉末を調製し、ついで厚さ
0.2mmのフィルムをえた。
g(0.002モル)を前記9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレンとともに添加したほかは、実施例
8と同様にしてポリイミド粉末を調製し、ついで厚さ
0.2mmのフィルムをえた。
【0196】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0197】実施例14
実施例8において、2,2−ビス(3−アミノ−4−メ
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を5.8g(0.016モル)に変更し、
式:
チルフェニル)ヘキサフルオロプロパン7.3g(0.
02モル)を5.8g(0.016モル)に変更し、
式:
【0198】
【化61】
【0199】で表わされるシリコン含有ジアミン1.2
g(0.004モル)を前記2,2−ビス(3−アミノ
−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンととも
に添加したほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉
末を調製し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
g(0.004モル)を前記2,2−ビス(3−アミノ
−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンととも
に添加したほかは、実施例8と同様にしてポリイミド粉
末を調製し、ついで厚さ0.2mmのフィルムをえた。
【0200】えられたポリイミド粉末またはフィルムの
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
物性を実施例8と同様にして調べた。その結果を表1に
示す。
【0201】
【表1】
【0202】ポリイミドは、一般に赤褐色で不透明なも
のであるが、実施例1〜14のようにその成分として芳
香族四カルボン酸二無水物が用いられたばあいには、表
1に示された結果から明らかなように、可視光線透過率
が85%以上と高く、透明性にすぐれ、成膜性にすぐれ
たものとなることがわかる。
のであるが、実施例1〜14のようにその成分として芳
香族四カルボン酸二無水物が用いられたばあいには、表
1に示された結果から明らかなように、可視光線透過率
が85%以上と高く、透明性にすぐれ、成膜性にすぐれ
たものとなることがわかる。
【0203】また、表1に示された結果から、実施例1
〜14でえられたポリイミドは、良好な酸素透過性を有
し、強度が充分で切削性も良好なことから成形加工性が
良好であり、ガラス転移温度が高く、耐熱性にすぐれる
ほか、紫外線透過率が0%と紫外線吸収性にもきわめて
すぐれるので、眼用レンズ材料として好ましいものであ
ることがわかる。
〜14でえられたポリイミドは、良好な酸素透過性を有
し、強度が充分で切削性も良好なことから成形加工性が
良好であり、ガラス転移温度が高く、耐熱性にすぐれる
ほか、紫外線透過率が0%と紫外線吸収性にもきわめて
すぐれるので、眼用レンズ材料として好ましいものであ
ることがわかる。
【0204】さらに、実施例1〜5でえられたポリイミ
ドには、いずれもシリコンが含有されていることから、
通常のポリイミドと比べると少し屈折率が低いが、これ
らのポリイミドは、眼用レンズ材料として好適な高屈折
率を有するものであることがわかる。
ドには、いずれもシリコンが含有されていることから、
通常のポリイミドと比べると少し屈折率が低いが、これ
らのポリイミドは、眼用レンズ材料として好適な高屈折
率を有するものであることがわかる。
【0205】また、実施例6〜14でえられたポリイミ
ドは、ジアミノ置換ベンゼンやジアミノ置換ジフェニル
をジアミノ化合物として用いていることから、とくにガ
ラス転移温度が高く、耐熱性にきわめてすぐれるもので
あることがわかる。
ドは、ジアミノ置換ベンゼンやジアミノ置換ジフェニル
をジアミノ化合物として用いていることから、とくにガ
ラス転移温度が高く、耐熱性にきわめてすぐれるもので
あることがわかる。
【0206】
【発明の効果】本発明の眼用レンズ材料は、すぐれた透
明性を具備しつつ、良好な酸素透過性を有するほか、耐
熱性、紫外線吸収性および成形加工性にもすぐれるの
で、たとえばコンタクトレンズ、眼内レンズなどに好適
に使用しうるものであるという効果を奏する。
明性を具備しつつ、良好な酸素透過性を有するほか、耐
熱性、紫外線吸収性および成形加工性にもすぐれるの
で、たとえばコンタクトレンズ、眼内レンズなどに好適
に使用しうるものであるという効果を奏する。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 一戸 省二
群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10
信越化学工業株式会社 シリコーン電
子材料技術研究所内
(72)発明者 山崎 敏夫
群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10
信越化学工業株式会社 シリコーン電
子材料技術研究所内
(72)発明者 加藤 英人
群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10
信越化学工業株式会社 シリコーン電
子材料技術研究所内
(56)参考文献 特開 平6−271674(JP,A)
特開 平4−325523(JP,A)
特開 昭63−264632(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 1/04
A61L 27/00
G02C 7/04
C08G 73/10
C08G 77/455
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は−O−、−CO−、−SO2 −、−CH
2 −、−C(CH3 )2−、−C(CF3 )2 −または
一般式: 【化2】 (式中、R2 は−C(CH3 )2 −または−C(C
F3 )2 −を示す)で表わされる基を示す)で表わされ
る芳香族四カルボン酸二無水物と、(B)一般式(I
I): H2 N−R3 −NH2 (II) (式中、R3 は一般式: 【化3】 (式中、lは1〜3の整数、mは1〜15の整数、nは
1〜3の整数を示す)で表わされる基、一般式: 【化4】 (式中、pは1〜10の整数を示す)で表わされる基、
一般式: 【化5】 (式中、qは1〜3の整数、rは1〜10の整数、sは
1〜3の整数を示す)で表わされる基、一般式: 【化6】 (式中、tは1〜10の整数を示す)で表わされる基ま
たは一般式: 【化7】 (式中、uは1〜3の整数、vは1〜3の整数を示す)
で表わされる基を示す)で表わされるシリコン含有ジア
ミン、一般式(III): 【化8】 (式中、R4 、R5 、R6 およびR7 はそれぞれ独立し
て水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)で
表わされるジアミノ置換ベンゼンおよび一般式(I
V): 【化9】 (式中、R8 は−C(CH3 )2 −、−C(CF3 )2
−、−O−、式: 【化10】 で表わされる基、一般式: 【化11】 (式中、R11は−SO2 −、−C(CH3 )2 −または
−C(CF3 )2 −を示す)で表わされる基または直接
結合、R9 およびR10はそれぞれ独立して炭素数1〜3
のアルキル基、炭素数1〜3のフッ素原子を含有したア
ルキル基、水素原子、水酸基またはカルボキシル基を示
す)で表わされるジアミノ置換ジフェニルから選ばれた
少なくとも1種のジアミノ化合物とを含有した縮重合成
分からなる縮重合体を含有してなる透明な眼用レンズ材
料。 - 【請求項2】 (A)芳香族四カルボン酸二無水物が一
般式: 【化12】 (式中、R12は−C(CH3 )2 −、−C(CF3 )2
−、式: 【化13】 で表わされる基または式: 【化14】 で表わされる基を示す)で表わされる化合物である請求
項1記載の眼用レンズ材料。 - 【請求項3】 (A)芳香族四カルボン酸二無水物と
(B)ジアミノ化合物とを含有した縮重合成分からなる
縮重合体の含有率が15〜100重量%である請求項1
または2記載の眼用レンズ材料。 - 【請求項4】 ジアミノ置換ベンゼンおよびジアミノ置
換ジフェニルの少なくとも1種と、シリコン含有ジアミ
ンとの配合割合(ジアミノ置換ベンゼンおよびジアミノ
置換ジフェニルの少なくとも1種/シリコン含有ジアミ
ン:モル比)が70/30以上である請求項1、2また
は3記載の眼用レンズ材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16034894A JP3471427B2 (ja) | 1993-07-13 | 1994-07-12 | 眼用レンズ材料 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17330893 | 1993-07-13 | ||
JP5-173308 | 1993-07-13 | ||
JP21856093 | 1993-09-02 | ||
JP5-218560 | 1993-09-02 | ||
JP6-65054 | 1994-04-01 | ||
JP6505494 | 1994-04-01 | ||
JP16034894A JP3471427B2 (ja) | 1993-07-13 | 1994-07-12 | 眼用レンズ材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07318701A JPH07318701A (ja) | 1995-12-08 |
JP3471427B2 true JP3471427B2 (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=27464536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16034894A Expired - Fee Related JP3471427B2 (ja) | 1993-07-13 | 1994-07-12 | 眼用レンズ材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3471427B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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---|---|---|---|---|
JP3561021B2 (ja) * | 1995-01-26 | 2004-09-02 | 株式会社メニコン | 眼用レンズ材料 |
JP4980573B2 (ja) * | 2005-03-17 | 2012-07-18 | 株式会社メニコン | 透明ゲルおよびそれからなる眼用レンズ材料 |
JP5114912B2 (ja) * | 2006-10-02 | 2013-01-09 | 宇部興産株式会社 | Si原子含有ポリイミドによって形成された非対称膜、ガス分離膜、及びガス分離方法 |
CN102325819B (zh) * | 2009-02-21 | 2014-11-12 | 索尼化学&信息部件株式会社 | 保护膜形成用原料液、保护膜、带有保护膜的布线基板 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0796618B2 (ja) * | 1986-11-20 | 1995-10-18 | 新日鐵化学株式会社 | 低熱膨張性樹脂 |
KR0159287B1 (ko) * | 1991-01-24 | 1999-01-15 | 윤종용 | 실록산 변성 폴리이미드 수지의 제조방법 |
JP2754446B2 (ja) * | 1993-03-22 | 1998-05-20 | 株式会社巴川製紙所 | シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-07-12 JP JP16034894A patent/JP3471427B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07318701A (ja) | 1995-12-08 |
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