JP3100972B2 - 眼内レンズ - Google Patents

眼内レンズ

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JP3100972B2 JP02236854A JP23685490A JP3100972B2 JP 3100972 B2 JP3100972 B2 JP 3100972B2 JP 02236854 A JP02236854 A JP 02236854A JP 23685490 A JP23685490 A JP 23685490A JP 3100972 B2 JP3100972 B2 JP 3100972B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、白内障等による水晶体摘出手術後に、無
水晶体眼となつた眼内の前房または後房内に入れること
により視力を回復させることが可能となる眼内レンズ
(人工水晶体)に関するものである。
〔従来の技術〕
白内障等により水晶体摘出手術後に無水晶体眼となつ
た患者の視力回復(屈折矯正)の方法としては、眼鏡使
用,コンタクトレンズ装用および眼内レンズ移植が行わ
れている。
しかしながら、眼鏡矯正では手術後、視力は得られる
ものの、視野の狭窄(網膜像の拡大)や、ジヤツク イ
ン ザ ボツクス(Jack in the box)現象等に悩ま
され、実際に使用できるまでには患者自身、ある期間、
堪えなければならない。また、特に、片眼無水晶体眼の
場合には、不等像視のため両眼視機能が得られない。こ
のような不等像視に対してはコンタクトレンズ装用が有
効であり、現在では高含水率ソフトコンタクトレンズ等
が開発され、連続装用が可能となり、この問題は解決さ
れつつあるが、患者が高齢者であることが多く、その取
り扱いが困難であるために手術後処方しても実際に装用
している人が少ないのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕 このように、眼鏡およびコンタクトレンズによる矯正
は、好ましい方法とは云えない。これに対して、人工水
晶体移植はすでに30年前から行われている方法であり、
人工水晶体、いわゆる眼内レンズは網膜像の拡大も少な
く、視野狭窄や輪状暗点もなく、両眼視機能を得ること
ができ(片眼無水晶眼では眼鏡に比べて特に優れた点で
ある)、慣れに要する期間がいらず、一度移植してしま
えば取り扱いのないことから優れた点が多い。近年顕微
鏡や超音波メス等の発達により、移植手術手技が向上
し、また眼内レンズの形および材質がより改善されてお
り、上記眼内レンズは、無水晶体眼の視力矯正の方法と
して今後最も重要となるものである。
このように眼内レンズは視力矯正において非常に優れ
ているが、上記眼内レンズは眼内異物であるため、眼合
併症が問題であり、角膜内皮障害を併発し、ついては代
償不全となり失明に至るという例もみられる。したがつ
て、眼内レンズの素材としては生体毒性がなく、かつ生
体適合性に優れており、さらに生体側からの修飾,劣化
等を受けないことが要求される。
ところで自然光は、紫外線,可視光線および赤外線領
域の波長をも含んでおり、眼内に対する多量の紫外線の
透過は、網膜の障害を引き起こす危険性がある。眼の水
晶体は、上記紫外線を優先的に吸収して網膜を保護する
役目も果たしているため、先に述べたような無水晶体眼
においては、紫外線の透過は大きな問題となる。このた
め、上記眼内レンズの素材としては200〜380nm領域の紫
外線を吸収し、380〜780nm領域の可視光線に対しては透
明であることが望まれている。さらに、上記眼内レンズ
自体が重いと、眼に負担を与えるため、その素材として
は本質的に比重が小さく、かつレンズ厚を薄くできるよ
う屈折率の大きいことが望まれている。
現在、眼内レンズとして最も使用されているのは、ポ
リメチルメタクリレート(PMMA)である。このPMMAは光
学特性に優れ、酸,アルカリ,有機溶剤に対して耐性が
あり、経年変化にも強いという特性を備えている。
しかしながら、上記PMMAはガラス転移温度(Tg)が10
5℃以下と低く熱安定性に欠けるため、蒸気を用いるオ
ートクレーブ滅菌を行うことができない。すなわち、オ
ートクレーブ滅菌は、通常121℃,1.2気圧,1時間程度の
条件で行うため、この条件下ではPMMAは軟化して変形し
てしまい使用不可能となるからである。したがつて、PM
MAでつくられた眼内レンズはエチレンオキサイドガス等
による滅菌法によつて滅菌されているが、レンズ内にガ
スが残留し、これを眼内に入れた場合、粘膜に対し炎症
を起こす恐れがある。そのため、上記ガス滅菌法におい
ては、ガス抜きが必須工程となつており、これに2週間
程度を要するため、コスト高となり、蒸気オートクレー
ブ滅菌法よりも高価なものとなつているのが現状であ
る。また、PMMAはかなりの紫外線を透過させるため、先
に述べたように、紫外線によつて網膜の損傷を生起する
可能性がある。このため、特開昭60−232149号にみられ
るように、紫外線吸収剤を添加することによつて、上記
問題を解決することが図られている。しかしながら、こ
のように紫外線吸収剤を添加すると、可視光線の透過性
を悪くしたり、また、徐々にレンズから紫外線吸収剤が
浸出し、生体に対して悪影響を及ぼす恐れがあるため、
好ましい方法とはいえない。また、上記PMMAは、ガラス
に比べて屈折率が約1.49と小さいため、レンズが厚くな
つてしまい、レンズが瞳孔に付着して合併症を引き起こ
す可能性もある。
このように、PMMAは長所の多い反面、欠点も多いた
め、オートクレーブ滅菌ができ、紫外線の吸収が可能で
あり、さらに屈折率の高い素材が種々検討されている。
例えば、ガラスは屈折率が高く紫外線の吸収が可能であ
るが、加工が難しく、また比重が大きい(2.5)ことか
ら、レンズ自体が重くなり、眼に対する負担が大きくな
ることから眼内レンズとしては使用に問題がある。サフ
アイア,ルビー,コランダム,シリコン,ダイヤモンド
等の天然結晶体ないしは合成結晶体も紫外線の吸収能を
有するが、ガラス同様、加工が困難であり、比重もまた
大きいことから、やはり眼内レンズとしては不適当であ
る。このため、最近では、PMMAに代わる合成樹脂に対す
る関心が高まつてきており、ポリスルホン,ポリアリレ
ート,ポリエーテルイミド等が検討されている。上記ポ
リスルホンは、高屈折率を有していて、紫外線吸収性を
も備えており、軟化点が175℃であつて、オートクレー
ブ滅菌が可能であるが、加工性に難点があるため実用化
することはできない。また、ポリアクリレートも高屈折
率,紫外線吸収性を備えており、かつオートクレーブ滅
菌も可能であるが、上記ポリスルホン同様、加工性に問
題があり実用化に難点がある。また、ポリエーテルイミ
ドは、高屈折率,紫外線吸収性,オートクレーブ滅菌性
に加えて加工性も良好であるが、黄色ないしは黄褐色に
着色されており、可視光線の透過量が低すぎるため、眼
内レンズとしては使用することは不可能である。
このように、PMMAは先に述べたような欠点を有してい
るにもかかわらず、それに代わる素材が見いだされてい
ないため、高価なガス滅菌法を応用して滅菌を行い、光
学的,生体的に悪影響を及ぼす可能性のある紫外線吸収
剤の添加により眼内レンズ素材として使用されているの
が実情である。
したがつて、機械加工ないしは成形等により容易に薄
いレンズ状に加工することが可能であつて、比重が1.7
以下、好ましくは1.5以下であり、屈折率が1.5以上、好
ましくは1.6以上であり、さらに化学的に安定で、かつ
生体適合性を有しており、網膜に対して危険な紫外線を
吸収し、しかもオートクレーブ蒸気滅菌が可能な耐熱性
を備えている眼内レンズ素材の開発が強く求められてい
る。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
生体適合性,紫外線吸収性に優れ、比重が上記のように
小さく、屈折率が高く、化学的に安定で、しかもオート
クレーブ蒸気滅菌が可能な耐熱性を備えている眼内レン
ズの提供をその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の眼内レンズ
は、レンズ部と、これを眼内に固定する固定部とを備
え、上記レンズ部が、下記の一般式(I)〜(IV)で表
される繰返し単位の少なくとも一つを主成分とする無色
透明なポリイミドによつて構成されているという構成を
とる。
〔作用〕 すなわち、本発明者らは、先に述べたPMMAより優れた
眼内レンズを得るために、一連の樹脂について検討を重
ねた結果、芳香族ポリイミドは、紫外線を完全に吸収
し、しかも屈折率が高く(1.6以上)、またオートクレ
ーブ蒸気滅菌を行うのに充分な耐熱性を備えており、PM
MAに比べて優れた特性を備えていることを突き止めた。
しかしながら、芳香族ポリイミドは黄色ないしは褐色に
着色しているため、紫外線のみならず可視光線もかなり
の部分を吸収してしまう。そこで、本発明者らは、可視
光線を吸収しない芳香族ポリイミドの開発について研究
を重ねた結果、上記一般式(I)〜(IV)で表される繰
り返し単位の少なくとも一つを主成分とする芳香族ポリ
イミドを用いると、紫外線を完全に吸収し、しかも可視
光線の大半を透過させて実質的に透明である眼内レンズ
が得られ、さらに、このものは従来の芳香族ポリイミド
同様、眼内レンズに要求される諸特性を備えており、生
体適合性にも優れていることを見いだしこの発明に到達
した。
すなわち、この発明の眼内レンズは、レンズ部が、生
体適合性があり、化学的に不活性であり、生体側からの
修飾,劣化を受けず、屈折率が1.6以上であり、200〜38
0nm領域の紫外線を完全に吸収し、かつ380〜780nm領域
の可視光線に対しては実質的に透明であり、オートクレ
ーブ滅菌に耐えうる耐熱性を備えた無色透明なポリイミ
ド〔上記一般式(I)〜(IV)で表される繰返し単位の
少なくとも一つを主成分とする〕によつて構成されてい
るものである。
この発明の眼内レンズは、レンズ部とこのレンズ部を
眼内に固定するための固定部とを備えている。そして、
レンズ部もしくはレンズ部と固定部とが一体化された両
者が、前記一般式(I)〜(IV)で表される繰返し単位
の少なくとも一つを主成分とする無色透明なポリイミド
によつて構成されている。このような無色透明なポリイ
ミドは、例えばつぎの一般式(V)、 で表される4,4′−オキシジフタル酸二無水物と、下記
の一般式(VI)〜(IX)で表される芳香族ジアミノ化合
物との反応によつて得られる。なお、下記の一般式(V
I)〜(IX)で表される芳香族ジアミノ化合物は上記一
般式(I)〜(IV)にそれぞれ対応する。
そして、上記芳香族ジアミノ化合物の具体例として
は、下記の構造式で表されるものがあげられる。
2,2−ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕
プロパン ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕スルホ
2,2−ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕
ヘキサフルオロプロパン 1,3−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼン 1,4−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼン 4,4′−ビス(4−アミノフエノキシ)ビフエニル 4,4′−ジアミノジフエニルプロパン 4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕スルホ
2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕
プロパン 2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕
ヘキサフルオロプロパン 3,3′−ジアミノジフエニルスルホン 3,3′−ジアミノジフエニルプロパン 3,3′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン 3,3′−ジアミノジフエニルエーテル ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕エーテ
3,4′−ジアミノジフエニルエーテル 上記芳香族ジアミノ化合物は単独で用いてもよいし併
せて用いてもよい。
このように、上記4,4′−オキシジフタル酸二無水物
と芳香族ジアミノ化合物と組み合わせ反応させることに
より、前記一般式(I)〜(IV)で表される繰り返し単
位の少なくとも一つを主成分とする無色透明なポリイミ
ドが得られる。また、上記芳香族ジアミノ化合物の1種
と、上記4,4′−オキシジフタル酸二無水物とからポリ
アミド酸をつくり、これと、上記芳香族ジアミノ化合物
の他種と上記4,4′−オキシジフタル酸二無水物とから
得られる他のポリアミド酸とをブレンドすることによ
り、前記一般式(I)〜(IV)で表される繰り返し単位
の少なくとも一つを主成分とする無色透明なポリイミド
を得ることができる。
ここで、主成分とするとは、全体が主成分のみからな
る場合も含める趣旨である。この場合において、無色透
明なポリイミドの主成分となる上記一般式(I)〜(I
V)で表される繰り返し単位の含有量が多い程、得られ
るポリイミドの無色透明性が高まる。
しかしながら、上記一般式(I)〜(IV)で表される
繰り返し単位が80モル%以上含有されていれば少なくと
もこの発明で求める紫外線吸収性および可視光線透過性
が確保されるため、その範囲において、上記4,4′−オ
キシジフタル酸二無水物以外のその他の芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物および芳香族ジアミノ化合物以外のそ
の他のジアミノ化合物を用いることができる。すなわ
ち、上記一般式(I)〜(IV)で表される繰り返し単位
の含有量の好ましい範囲は80モル%以上であり、最も好
ましい範囲は95モル%以上である。
上記その他の芳香族テトラカルボン酸二無水物として
は、ピロメリツト酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフ
エノンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−ビス(3,4−
ジカルボキシフエノキシ)ジフエニルスルホン二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等があげら
れ、これらは単独でもしくは併せて用いることができ
る。
また、その他のジアミノ化合物としては、4,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル、4,4′−ジアミノベンゾフエノン、p−フ
エニレンジアミン、ベンジジン、3,3′−ジメチルベン
ジジン、4,4′−ジアミノジフエニルチオエーテル、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフエニルメタン等
があげられ、単独でもしくは併せて用いることができ
る。
この発明の眼内レンズの素材となる無色透明なポリイ
ミドは、例えば上記の芳香族テトラカルボン酸二無水物
および芳香族ジアミノ化合物を有機極性溶媒中におい
て、80℃以下の温度で重合させることによりポリイミド
酸を合成し、このポリイミド酸溶液を用いて所望の形状
の賦形体を形成し、この賦形体を空気中または不活性ガ
ス中において、温度:50〜350℃,圧力:常圧もしくは減
圧の条件下で有機極性溶媒を蒸発除去すると同時にポリ
イミド酸を脱水閉環してポリイミドにすること等により
得られる。また、上記ポリイミド酸をピリジンと無水酢
酸のベンゼン溶液等を用い、脱溶媒とイミド化を行いポ
リイミドにすること等化学的イミド化方法によつても得
ることができる。
上記の方法において、ポリイミド酸を再沈により単離
し、その後加熱あるいは化学的イミド化剤により、脱水
閉環してポリイミドとすることも可能である。さらに、
ポリイミド酸合成後の溶液をそのまま100℃以上に加熱
してイミド化し、溶液中より沈澱物としてポリイミドを
得ることもできる。この場合、濾別洗浄が必要となる
が、実質的に同一の無色透明なポリイミドが得られる。
上記の有機極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド系
有機極性溶媒が好適である。特に、N,N−ジメチルアセ
トアミドのような沸点170℃以下のものが好ましい。こ
れらの有機極性溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上
を混合して用いても支障はない。ただし、上記有機極性
溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いることは
避けることが好ましい。N−メチル−2−ピロリドン
は、ポリイミド酸溶液の賦形体を加熱し、脱水閉環して
ポリイミド化する際の加熱によつて一部分解し、その分
解物が残存して黒褐色を呈するようになり、これが生成
ポリイミドを黄褐色に着色する傾向がみられるからであ
る。有機極性溶媒として、上記に例示したN,N−ジメチ
ルアセトアミド等の各溶媒は、沸点が低いため、上記の
加熱によつて分解する前に揮散してしまい、N−メチル
−2−ピロリドンのようなポリイミドに対する着色を生
じない。
しかしながら、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロ
リドンを用い、ポリアミド酸合成後、ポリアミド酸の貧
溶媒、例えば水等の中にポリアミド酸溶液を投入しポリ
アミド酸を再沈させ、重合溶媒の非存在下でイミドにす
る場合、あるいは他の好ましい溶媒に再溶解後、イミド
化する場合には、N−メチル−2−ピロリドンの上記弊
害を排除しうる。
なお、上記に例示した好適な有機極性溶媒を使用する
際に、上記溶媒に、エタノール,トルエン,ベンゼン,
キシレン,ジオキサン,テトラヒドロフラン,ニトロベ
ンゼン等の透明性を損なわない貧溶媒または良溶媒を、
溶解性を損なわない範囲内において1種もしくは2種以
上適宜混合して用いてもよい。ただし、これらの溶媒は
多量に使用すると、生成ポリアミド酸の溶解性に悪影響
を及ぼすようになる。したがつて、その使用量は溶媒全
体の50重量%未満に制限することが妥当であり、最も好
ましいのは30重量%までにとどめることである。
上記のようにして、無色透明なポリイミドを製造する
際にポリアミド酸溶液の固有粘度(対数粘度)は0.3〜
5.0の範囲にあることが好ましい。より好適なのは0.4〜
2.0である。上記固有粘度は、N,N−ジメチルアセトアミ
ド中0.5g/100mlの濃度で測定した値である。この固有粘
度が低すぎると得られる眼内レンズの機械的強度が低く
なるため好ましくない。また、固有粘度が高すぎるとポ
リイミド酸溶液を適当な形状に賦形する際の作業、ある
いはポリアミド酸を単離する作業が困難となるため好ま
しくない。また、ポリアミド酸溶液の濃度も、作業性等
の見地から、5〜30重量%、好ましくは15〜25重量%に
設定することが好ましいのである。
上記固有粘度はつぎの式で計算されるものであり、式
中の粘度は毛細管粘度計により測定されるものである。
上記のようにして得られる無色透明なポリイミドを用
いて眼内レンズを作製する方法には、例えばつぎのよう
な方法がある。
第1の方法は、前記ポリイミド酸溶液を鏡面仕上げし
たガラス板、ステンレス板等の上に一定の厚みになるよ
うに流延し、100〜350℃の温度で徐々に加熱して脱水閉
環させ、ポリイミド酸をイミド化することによりポリイ
ミドフイルムを得る。ポリイミド酸溶液からのフイルム
形成における有機極性溶媒の除去およびポリイミド酸の
イミド化のための加熱は連続して行つてもよく、またこ
れらの工程を減圧下もしくは不活性ガス雰囲気中で行つ
てもよい。また、ポリイミドフイルム形成の他の方法
は、上記のポリイミド酸溶液をガラス板上等に流延して
100〜150℃で30〜120分加熱乾燥して皮膜を形成し、こ
の皮膜をピリジンと無水酢酸のベンゼン溶液等に浸漬し
て脱溶剤とイミド化反応を行い、上記皮膜をポリイミド
フイルムとする方法であり、この方法によつてもポリイ
ミドフイルムを得ることができる。このようにして得ら
れたポリイミドフイルムを一定の厚みの板状形成体とな
るように必要枚数を重ね、温度200〜400℃,圧力0.5〜1
0t/cm2で0.1〜10時間熱圧成形を行うことにより透明性
のあるポリイミドの成形体が得られる。これを研摩装置
を用いて眼内レンズ状に研摩加工することにより眼内レ
ンズが得られる。
第2の方法は、ポリアミド酸溶液を水,メタノール等
の貧溶媒中に投入してポリアミド酸を再沈させて回収
後、100〜350℃の温度で加熱することにより脱水閉環し
てイミド化し、つづいて、粉砕を施して無水透明なポリ
イミドの粉末を得、この粉末状のポリイミドを用いて前
記同様、温度200〜400℃,圧力0.5〜10t/cm2で0.1〜10
時間熱圧成形することにより透明性のあるポリイミド成
形体が得られ、これを前記と同様に眼内レンズに研摩加
工するという方法である。
上記第2の方法において、粉末状の無色透明なポリイ
ミドを得る他の方法として、ポリアミド酸溶液を撹拌し
ながら100〜200℃に加熱することにより、ポリアミド酸
をポリイミドに転化させ、さらに沈澱物として系外に析
出させる方法があり、この場合、浄浄,乾燥のみで熱圧
成形に供することが可能である。
このようにして、無色透明なポリイミドフイルムある
いはポリイミド粉末を用い眼内レンズを作製する場合に
おいて、得られる眼内レンズは機械的強度の点から固有
粘度(97%硫酸中0.5g/dlの濃度,30℃のもとで測定)を
0.3〜4.0の範囲内に設定することが好ましい。最も好ま
しいのは0.4〜2.0である。
第3の方法は、上記第1および第2の方法のように、
熱圧成形を用いる方法ではなく、ポリアミド酸から直接
ポリイミドの成形体を得る方法である。従来の乾燥方法
では、このような方法では発泡を抑えることができず、
150μm以上の均質なポリイミドの成形体を得ることは
困難である。しかしながら、ポリイミド酸溶液を長時間
減圧下に放置し、かつ遠赤外線もしくはマイクロ波を用
いて内部から加熱することにより、発泡のない500μm
以上のポリイミド成形体を得ることができる。すなわ
ち、このような遠赤外線,マイクロ波を使用することに
よつて、ポリアミド酸から直接均質なポリイミド成形体
を得ることができる。
上記のような3種類の方法によつて得られたポリイミ
ド成形体から眼内レンズを製造することは、例えば機械
加工により行うことができる。すなわち、度数に併せて
曲面研磨を行つてレンズをつくり、つづいて固定部を取
り付けるホールをNC加工(数値制御加工)し、このホー
ルに固定部をスポツト加熱により、溶着させてることに
よつて行うことができる。このようにして得られた眼内
レンズの一例(人間の眼の後房に埋め込むための眼内レ
ンズ)を第1図および第2図に示す。図において、1は
レンズ部であり、2はそのレンズ部1の周縁部に円周に
沿つて形成された位置調整用ホール、3は上記レンズ部
1を眼内に固定するための固定部である。
上記固定部3の形状は、多岐にわたつており必要に応
じて変えることができる。そして、固定部3の材質とし
ては、ポリプロピレン,ポリフツ化ビニリデン等がよく
用いられる。しかしながら、この発明の眼内レンズで
は、これらの材質のものを用いてもよいし、それ以外の
材質のものを用いてもよい。さらに、レンズ部と同材質
の無色透明なポリイミドを用いてもよい。
なお、上記のように、レンズ部と固定部とを別体に設
けて、これを結合するのではなく、レンズ部と固定部と
を一体成形することによつて形成してもよい。このよう
なレンズ部と固定部とが一体成形された眼内レンズ4
を、第3図および第4図に示す。この場合には、両者の
接合部がないため、固定部がレンズ部から脱離するとい
うような事態の発生が回避される。
このようにして得られた眼内レンズは、従来の芳香族
ポリイミドを用いて作製したものとは全く異なり、極め
て透明性が高くなつている。
なお、この発明に用いる上記無色透明なポリイミド
は、膜厚50μmのフイルム状成形体の場合、可視光線
(500nm)の透過率が80%以上であつて、黄色度(イエ
ローネスインデツクス)が30以下のものである。そし
て、この発明の眼内レンズのレンズ部は、1mm厚の場
合、可視光線のトータルの透過率(全光線透過率)が60
%以上のものとなる。
この発明の眼内レンズのレンズ部が、紫外線を完全に
吸収し、可視光線に対してもその大半を透過させ、実質
的に透明である理由は、紫外線−可視光線スペクトルを
測定すると、透過率が零になる点(いわゆるカツトオフ
点)が紫外線領域と可視光線領域の丁度境界点(380n
m)であり、このカツトオフがほぼ垂直に起こることに
起因すると考えられる。この発明に用いる無色透明なポ
リイミド以外の芳香族ポリイミドにおいて、カツトオフ
が380nm付近のものも存在するが、これらは透過率の減
少がもつと高波長側から徐々に起こり、そのため、全光
線透過率が著しく悪くなるものであり、したがつて、眼
内レンズの用途には応用することができないのである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の眼内レンズは、そのレンズ
部が4,4′−オキシジフタル酸二無水物と前記特定の芳
香族ジアミノ化合物とを組み合わせて得られる無色透明
なポリイミドを用いてつくられているため、200〜380nm
領域の紫外線を完全に吸収することができ、しかも380
〜780nm領域の可視光線の大半を透過させ、実質的な透
明性を備えている。したがつて、眼内に埋め込んだ状態
では、有害な紫外線を吸収カツトして網膜を保護し、し
かも充分な視力を与えることができる。そのうえ、上記
無色透明なポリイミドは、通常、比重が1.3〜1.4と小さ
いうえに、屈折率が1.6〜1.7と従来のPMMAに比べて大き
いため、同じ度数であればPMMA製のものに比べて3〜5
割も薄くすることができる。そのため、手術時の切開創
の幅を小さくでき、眼に対する負担が軽く、また角膜へ
接触して合併症を起こす可能性も低くなり、極めて安全
性が高い。しかも、この発明の眼内レンズにおけるレン
ズ部は、従来の芳香族ポリイミドと耐熱性の点において
変わらない無色透明なポリイミドを用いてつくられてい
るため、オートクレーブ蒸気滅菌法を用いて容易に滅菌
することができ、低コスト化を達成することができる。
なお、この発明の眼内レンズは、前房支持レンズおよ
び後房支持レンズ、場合によつては、虹彩支持レンズと
して使用することができるものであり、これらの全てを
含んでいる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〜16〕 溶媒として、N,N−ジメチルアセトアミドを用いて、
4,4′−オキシジフタル酸二無水物1モルに対し、後記
の表に示す各ジアミノ化合物1モルを反応させポリアミ
ド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液中のポリアミド
酸ポリマーの濃度は20重量%となるように設定した。こ
の溶液をガラス板上に流延して皮膜を形成し、熱風乾燥
機中120℃で60分間、180℃で60分間、250℃で3時間、
さらに300℃で30分間加熱してイミド化させることによ
り厚み50μmのポリイミドフイルムを作製した。このよ
うにして得られたポリイミドフイルムについて、赤外線
吸収スペクトルを測定したところ、アミド酸の吸収はみ
られず、1780cm-1にイミド基の特有の吸収が認められ
た。
上記のポリイミドフイルムを直径38mmのポンチで打ち
抜き、20枚重ねて温度300℃、圧力1t/cm2、成形時間30
分の条件で熱圧成形して厚み1mmのポリイミド円板状成
形体を作製した。これら成形体はフイルム同士が完全に
融着一体化しており、均質なポリイミド成形体であつ
た。
このようにして得られたポリイミド成形体の紫外線−
可視光線スペクトルを測定してカツトオフ点の波長を求
めた。さらに全光線透過率および比重,屈折率を求め後
記の表に結果を示した。また、121℃,1.2気圧,24時間の
プレツシヤークツカー試験を行い外観上の変化を調べ結
果を同表に併せて示した。
〔実施例17〕 溶媒として、N,N−ジメチルアセトアミドを用いて、
4,4′−オキシジフタル酸二無水物1モルに対し、芳香
族ジアミノ化合物として、2,2−ビス〔4−(アミノフ
エノキシ)フエニル〕プロパンと4,4′−ジアミノフエ
ニルプロパンを8:2(モル比)の配合割合で反応させポ
リアミド酸溶液を得た。それ以外は実施例1と同様にし
て厚み50μmのポリイミドフイルムを作製した。このよ
うにして得られたポリイミドフイルムについて、上記実
施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光線透過率,比
重,屈折率を測定し後記の表に示した。また、実施例1
と同様にプレツシヤークツカー試験を行い、その結果を
同表に併せて示した。
〔比較例1〕 溶媒として、N−メチル−2−ピロリドンを用いて、
オキシジフタル酸二無水物1モルに対し、4,4′−ジア
ミノフエニルエーテル1モルを反応させてポリイミド酸
溶液を得た。得られるポリイミド酸溶液を用いて実施例
1と同様にしてポリイミドフイルムを作製した。このフ
イルムの赤外線吸収スペクトルにはアミド酸の吸収はな
く、1780cm-1にイミド基の吸収が認められた。
このようにして得られたポリイミドフイルムを用い、
実施例1と同様の手順により、厚み1mmのポリイミド成
形体を作製した。この成形体は着色が大きく完全に融着
一体化しているかどうか判定不可能であつた。このもの
について、実施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光
線透過率,比重,屈折率を測定し後記の表に示した。
〔実施例18〕 実施例1で得られたポリアミド酸溶液を水中に投入し
てポリアミド酸を再沈させ充分撹拌して溶媒を除去後回
収しメタノールで洗浄しその後減圧乾燥した。このよう
にして得られたポリアミド酸の粉末を熱風乾燥機中で25
0℃まで加熱してイミド化させた。その後、粉砕を行い
微粉末状にした。
上記のようにして得られたポリイミド粉末を用いて、
温度300℃,圧力1t/cm2,成形時間30分の条件で熱圧成形
して厚み1mmのポリイミド成形体を作製した。この成形
体は粉末同士が完全に融着一体化しており、均質で透明
なポリイミド成形体となつていた。
このようにして得られたポリイミド成形体について、
実施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光線透過率,
比重,屈折率を測定し後記の表に示した。また、実施例
1と同様にプレツシヤークツカー試験を行い結果を同表
に併せて示した。
〔比較例2〕 比較例1で得られたポリアミド酸溶液を用い、実施例
18と同様にしてポリイミド粉末を作製した。
このようにして得られたポリイミド粉末を用い、実施
例18と同様の手順により、厚み1mmのポリイミド成形体
を作製した。この成形体は着色が大きいうえに粉末同士
が完全に融着一体化していなかつた。
このようにして得られたポリイミド成形体について、
実施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光線透過率,
比重,屈折率を測定し後記の表に示した。
〔実施例19〕 実施例4で得られたポリイミド酸溶液をシヤーレに入
れ、真空乾燥機中に入れ減圧下、25℃の温度で24時間乾
燥後、減圧下の状態を保持したまま遠赤外線を用いて10
0℃で48時間、150℃で48時間、最終的に250℃で24時間
熱処理して厚み1.0mmのポリイミド成形体を作製した。
この成形体は均質で透明なポリイミド成形体であつた。
このようにして得られたポリイミド成形体について、
実施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光線透過率,
比重,屈折率を測定し後記の表に示した。また、実施例
1と同様にプレツシヤークツカー試験を行い結果を同表
に併せて示した。
〔比較例3〕 比較例1で得られたポリアミド酸溶液を用いて、実施
例19と同様にして厚み0.8mmのポリイミド成形体を作製
した。この成形体は均質であつたが、着色の大きいポリ
イミド成形体であつた。
このようにして得られたポリイミド成形体について、
実施例1と同様にカツトオフ点の波長,全光線透過率,
比重,屈折率を測定し後記の表に示した。
なお、後記の表において、4,4′−BAPPは2,2−ビス
〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕プロパン、
4,4′−BAPSはビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フ
エニル〕スルホン、4−4′−BAPFは2,2−ビス〔4−
(3−アミノフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン、1,3,4−BAPBは1,3−ビス(4−アミノフエノキ
シ)ベンゼン、1,4,4−BAPBは1,4−ビス(4−アミノフ
エノキシ)ベンゼン、BAPDは4,4′−ビス(4−アミノ
フエノキシビフエニル、4,4′−DDPは4,4′−ジアミノ
ジフエニルプロパン、4,4′−DDFは4,4′−ジアミノジ
フエニルヘキサフルオロプロパン、3,4′−DDEは3,4′
−ジアミノジフエニルエーテル、4,4′−DDEは4,4′−
ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−BAPSはビス〔4
−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕スルホン、3,
3′−BAPPは2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)
フエニル〕プロパン、3,3′−BAPFは2,2−ビス〔4−
(3−アミノフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン、3,3′−DDSは3,3′−ジアミノジフエニルスル
ホン、3,3′−DDPは3,3′−ジアミノジフエニルプロパ
ン、3,3′−DDFは3,3′−ジアミノジフエニルヘキサフ
ルオロプロパン、3,3′−DDEは3,3′−ジアミノジフエ
ニルエーテル、4,4′−BAPEはビス〔4−(4−アミノ
フエノキシ)フエニル〕エーテルを示す。
上記の表の結果から、実施例品は比較例品に比べて全
光線透過率が非常に高く、比重も小さい。さらに、実施
例品では、カツトオフ点の波長が紫外線領域と可視光線
領域のちょうど境界点(380nm)近傍であることから、
紫外線を吸収し可視光線の大半を透過させることが可能
なものであることがわかる。
〔実施例20〕 実施例18で得られたポリイミド成形体を用いで第1図
のレンズ部1を作製し固定部3にポリフツ化ビニリデン
を用いて、兎の眼用の眼内レンズを作製した。このよう
にして得られた眼内レンズを兎の眼の前房に埋め込み半
年間影響を調べた。
〔実施例21〕 第1図のレンズ部1および固定部3の双方に実施例11
で得られたポリイミド成形体を用いて、兎の眼用の眼内
レンズを作製した。このようにして得られた眼内レンズ
を兎の眼の前房に埋め込み半年間影響を調べた。
〔実施例22〕 実施例11で得られたポリイミド成形体を用いて第3図
および第4図に示されるような、レンズ部1aと固定部3a
とが一体成形された兎の眼用の眼内レンズ4を作製し
た。このようにして得られた眼内レンズ4を兎の眼の前
房に埋め込み半年間影響を調べた。
その結果、上記実施例20,実施例21品および実施例22
品とも毒性および有害な影響は認められなかつた。そし
て、レンズを再び取り出し光学特性を測定したところ、
双方とも埋め込む前と全く同じであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は人の眼の後房に埋め込むための眼内レンズの平
面図、第2図は第1図の側面図、第3図はレンズ部と固
定部とが一体成形された眼内レンズの平面図、第4図は
第3図の側面図である。 1,1a……レンズ部、2……位置調整用ホール、3,3a……
固定部、4……眼内レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 喜一郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 中田 和彦 愛知県名古屋市西区枇杷島町3丁目12番 7号 株式会社メニコン枇杷島研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 2/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズ部と、これを眼内に固定する固定部
    とを備え、上記レンズ部が、下記の一般式(I)〜(I
    V)で表される繰返し単位の少なくとも一つを主成分と
    する無色透明なポリイミドによつて構成されていること
    を特徴とする眼内レンズ。
  2. 【請求項2】レンズ部と固定部とが一体化され、両者が
    上記一般式(I)〜(IV)で表される繰返し単位の少な
    くとも一つを主成分とする無色透明なポリイミドによつ
    て構成されている請求項(1)記載の眼内レンズ。
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