JP3470635B2 - 引出しの取付構造 - Google Patents

引出しの取付構造

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JP3470635B2 JP09427899A JP9427899A JP3470635B2 JP 3470635 B2 JP3470635 B2 JP 3470635B2 JP 09427899 A JP09427899 A JP 09427899A JP 9427899 A JP9427899 A JP 9427899A JP 3470635 B2 JP3470635 B2 JP 3470635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワゴンやキャビネ
ット、デスク等に広く適用可能な引出しの取付構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ワゴンの構造の一つとして、ワ
ゴン本体の左右両側壁の内面にサスペンションレール機
構を配設し、このサスペンションレール機構の先端レー
ルに引出しを取り付けて、該引出しを、サスペンション
レール機構の作動を利用してワゴン本体における収納位
置から前方へ大きく引き出せるようにしたものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ワゴン
本体への引出しの取付構造としては、ワゴン本体の側壁
の内面に第1のブラケットを取り付け、この第1のブラ
ケットの内方端側に本体レールを支持させるとともに、
その本体レールの内側に前後移動可能に引出しレールを
係合させ、その引出しレールに第2のブラケットを介し
て引出しを取り付けるようにしているのが通例である。
【0004】ところが、このような構成のものである
と、引出しを引き出した際に、引出しの側壁に引出しレ
ール等が露出して、見栄えが損なわれるだけでなく、埃
の混入によって引出しレールと本体レールの間にスライ
ド抵抗が生じたり、不慮に物品が衝突してレール機構部
品を破損させる等の不都合が生じ得る。そこで、従来の
引出しには、側壁にカバーを取り付け、このカバーによ
り前記引出しレール等を隠蔽するようにしているものが
ある。しかしながら、このようにすると、別途にカバー
のみならずカバーを取り付けるための部品も必要とな
り、工数やコストの増大につながることが避け難いもの
となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、引出しに対する取付強度を損なうこ
となく、少ない部品点数で引出しレール等を好適に隠蔽
できるようにした引出しの取付構造を提供しようとする
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】そのために、本発明に係る引出し
の取付構造は、家具本体に引出しを、互いの起立壁の上
縁同士及び下縁同士を前後移動可能に係合させてなる本
体レール及び引出しレールを介して取り付けるに際し
て、家具本体の側壁の内面に第1のブラケットを取り付
け、この第1のブラケットの内方端側に形成した起立片
に前記本体レールの起立壁を支持させるとともに、その
本体レールの外側に前記引出しレールを係合させ、その
引出しレールの起立壁に支持させた状態で少なくとも該
引出しレールを被覆し得る位置に第2のブラケットの起
立片を立ち上げて、この第2のブラケットの起立片の上
端側に引出しを取り付けるように構成したものである。
【0007】このようにすれば、引出しレールは常に第
2のブラケットにより隠蔽された状態で引出しと共に前
後移動するので、少なくとも引出しレールが露出して、
引出しの外観を損ね、作動不良、故障の原因となる不具
合を有効に防止することができる。しかも、第2のブラ
ケットは本来、引出しレールに引出しを支持させるため
に採用されるものであり、この第2のブラケットがカバ
ーとしての役割をも担うため、別途にカバーを採用する
ことが不要となるだけでなく、カバーとしての取付状態
も確実ならしめることができる。
【0008】しかして、このような作用効果を奏する本
発明は、本体レール及び引出しレールの起立壁が上縁及
び下縁を両持ち的に支持されてその起立壁において鉛直
荷重を適正に受け得る構造のものであり、また第1、第
2のブラケットは主として前記起立壁に添設する起立片
における部材の圧縮強度で鉛直方向の荷重を有効に支持
するため、上載荷重に対して曲げ剛性の高い構造とする
ことができる。しかも、これらの起立片の一方を家具本
体の側壁に支持させ、他方を引出しに支持させるための
ブラケット形状は、途中に別部材を介在させる必要のな
い簡素なものにすることができるので、単一部材で作っ
て溶接等を不要にし、塗装の付き回りも良好にすること
もできる。特に第2のブラケットはカバーとしての役割
を担うため、塗装が良好となるメリットは大きいもので
ある。
【0009】第2のブラケットに対する曲げ剛性をより
有効に高めるためには、引出しの側壁の一部を前記第2
のブラケットの起立片の上端近傍に載設するように構成
しておくことが望ましい。第1のブラケットの起立片の
下端を水平片を介して家具本体の側壁の内面に取り付け
るように構成した場合に、第1のブラケットに対する曲
げ剛性をより有効に高めるためには、これら起立片と水
平片との交叉部に、起立片と水平片とのなす角を略直角
に維持するための折曲補強部を形成しておくことが好ま
しい。
【0010】すなわち、本発明は、第1のブラケットの
内方端で本体レールを片持ち的に支持し、しかも本体レ
ールを、従来とは逆に引出しレールよりも内側、すなわ
ち引出し側に配置していて、第1のブラケットの内方端
を家具本体の側壁から比較的大きく迫り出した位置に延
出させているため、通常なら上載荷重がより大きな曲げ
モーメントとして作用する。しかしながら、本発明は、
この第1のブラケットを、水平片と、この水平片の内方
端より本体レールの取付位置に起立する起立片とから構
成し、これら水平片と起立片との交叉部に、交叉角度の
維持に寄与するような折曲補強部を形成すると同時に、
この折曲補強部により水平片の実質的な延出量を短くし
ているため、第1のブラケットの変形を未然に防止し
て、引出しの適正な取付強度を維持することができる。
【0011】本発明の好適な実施の態様としては、折曲
補強部がアングル状に屈曲した形状をなしているものが
挙げられる。簡素な構造とするためには、起立片、水平
片及び折曲補強部を板金素材の折曲加工により一体成形
してなることが望ましい。支持強度をより有効に高める
ためには、折曲補強部の上面に本体レールの下縁を添設
させていることが好ましい。
【0012】本発明の好適な態様としては、引出しレー
ルがサスペンションレール機構を構成する先端レールで
あるものが挙げられる。その場合は、本体レールを、サ
スペンションレール機構を構成する基端レールとし、第
2のブラケットに基端レールと先端レールの間に介在す
る中間レールをも隠蔽させ得るように構成することが有
効となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1は、本実施例が適用されたワゴンAを示
している。このワゴンAは、ワゴン本体1に上段の引出
し2A、中段の引出し2B及び下段の引出し2Cを出し
入れ自在に装填した3段構造のもので、上段の引出し2
Aにはロック機構を構成するキー操作部21が設けら
れ、このキー操作部21を操作することによって、上段
の引出し2Aを収納位置にロックできるようにしてい
る。また、中段の引出し2B及び下段の引出し2Cに
は、前記上段の引出し2Aのロック機構に連動して作動
する図示しないセーフティロック機構が設けてある。こ
のセーフティロック機構は、前述したロック機構に連動
して中段の引出し2B及び下段の引出し2Cの双方を同
時に収納位置にロックするとともに、ロック機構が解除
されている間も、中段の引出し2B、下段の引出し2C
の何れか一つを引き出した際には他を引き出し不能にロ
ックして前方への転倒防止を図り得るものである。
【0014】このような構成において、ワゴン本体1を
構成する左右の側壁11には、各引出し2A、2B、2
Cの対応位置にサスペンションレール機構3が配設して
あり、これらサスペンションレール機構3の先端レール
31(図2、図3参照)にそれぞれ本発明の取付構造を
利用して引出し2A、2B、2Cを取り付けるようにし
ている。
【0015】中段の引出し2Bを例にとってその取付構
造を説明すると、サスペンションレール機構3は、図2
及び図3に示すように、本発明の本体レールとしての機
能を営む基端レール32と、本発明の引出しレールとし
ての機能を営む先端レール31とを、互いの起立壁32
c、31cの上縁32a、31a同士及び下縁32b、
31b同士を前後方向に相対スライド可能に連設したも
ので、先端レール31を、収納位置でワゴン本体1の収
納空間に格納し、引出位置で略全体を前記収納空間から
前方へ突出させ得るように構成されている。
【0016】具体的には、ワゴン本体1の側壁11の内
面1aに第1のブラケット5を取り付け、この第1のブ
ラケット5の内方端側に基端レール32を支持させると
ともに、その基端レール32の外側に前後移動可能に先
端レール31を係合させ、その先端レール31から収納
位置において該先端レール31及び前記基端レール32
を被覆し得る位置に第2のブラケット4を立ち上げて、
この第2のブラケット4に引出し2Bを取り付けている
ものである。
【0017】第1のブラケット5は、起立片51と、こ
の起立片51の基端側に順次連設される水平片52及び
鉛直片53とを具備してなるもので、水平片52と起立
片51との交叉部には、これら水平片52と起立片51
とのなす角を略直角に維持するための折曲補強部54を
形成している。この折曲補強部54は、水平片52と起
立片51との間に直角に屈曲する部位を3箇所作るよう
に上に凸なるアングル状に屈曲させた形状をなすもの
で、本実施例においてこれら起立片51、水平片52及
び折曲補強部54は、前記鉛直片53と共に板金素材を
折曲加工することにより一体成形されている。そして、
その起立片51に前記基端レール32の起立壁32cを
強固に固定し、その際に前記折曲補強部54の水平部5
4aの上面に基端レール32の下縁32bを添設させて
いる。
【0018】一方、第2のブラケット4は、起立片41
と、この起立片41の上端より屈曲する水平片42とを
板金素材の折曲加工により一体に成形してなる逆L字形
のもので、この第2のブラケット4の起立片41を前記
先端レール31の起立壁31cに強固に固定している。
この水平片42には、その前端部に平面視矩形状の透孔
42aが設けられ、後端部に前上方へ屈曲する後係合爪
42bが設けられている。
【0019】そして、第1のブラケット5、基端レール
32、先端レール31及び第2のブラケット4を一体的
に組み付けた状態で、第1のブラケット5の鉛直片53
をワゴン本体1の側壁11の内面1aにおける所定位置
に取り付け、第2のブラケット4の水平片42の所定位
置に引出し2Bを取り付けるようにしている。引出し2
Bは、上方に開放された筐形の引出し本体21と、この
引出し本体21の前壁21aに取着される鏡板22とか
ら構成されるもので、引出し本体21の側壁21bの外
面に、前記ブラケット4の水平片42の対向位置に長手
方向に沿って延びる補強枠部23を一体的に形成してい
る。この補強枠部23は、側壁21bを少なくとも外表
面が断面コ字形をなすように塑性変形加工したもので、
引出し2Bはこの補強枠部23の底壁23aを前記ブラ
ケット4の水平片42上に載荷させて取り付けられるよ
うにしている。そして、その所定取付位置で、該補強枠
部23の底壁23aにおける前記透孔42aの対応位置
に、図2、図4及び図7に示すように下向きの突出部2
3b及びこの突出部23bの突出端より後方に延出する
前係合爪23cを一体に作り込み、また該底壁23aに
おける前記後係合爪42bのその対応位置に後端側へ開
放されたテーパ溝23dを切り欠いて設けている。
【0020】すなわち、前記所定取付位置で、図6に示
すように突出部23bは透孔42aに対して前後方向に
緊密に嵌合し得るように設定され、前係合爪23cはそ
の位置から透孔42aよりも後方に偏位した位置におい
て水平片42の下方空間に位置づけられ、その際に突出
部23bの底壁23aの下面からの突出量L1と、係合
爪23cの上縁から透孔42aが設けられている面すな
わち水平片42の下面までの距離L2とが略等しくなる
ように設定されていて、これら透孔42a、突出部23
b及び前係合爪23cが、引出し2Bの前端部をブラケ
ット4に前後動不能に、且つ引出し2Bの上動動作のみ
ではブラケット4から解離しないように該引出し2Bの
前端部を係止する前係合部Xを形成するようにしてい
る。
【0021】また、図6及び図9に示すように、テーパ
溝23dの内方端23d1の開口幅d1を予め後係合爪
42bの基端42bの幅寸法d2に略等しく設定して、
前記所定取付位置で、後係合爪42bの基端42b1が
このテーパ溝23dの内方端23d1にまで進入できる
ようにしており、これらテーパ溝23dを有する係合片
23aと後係合爪42bとが、引出し2Bの後端部をブ
ラケット4に上動不能に係止する後係合部Yを形成する
ようにしている。
【0022】次に、以上の構成において引出し2Bをブ
ラケット4に取り付ける手順を説明する。予めサスペン
ションレール機構3の先端レール31を収納位置に押し
込んでおき、引出し2Bを図4に示すように若干後傾さ
せて、その側壁21bに設けた補強枠部23の底壁23
aを先端レール31に固設したブラケット4の水平片4
2に当接させ、該引出し2Bの荷重の一部を載荷させ
る。このために、引出し2Bは予めその本体21の左右
の側壁21b、21b間の外法寸法が左右の先端レール
31に設けたブラケット4、4間の内法寸法よりも僅か
に小さくなるように設定してあり、また側壁21bに設
けた補強枠部23の底壁23aがそのブラケット4の水
平片42上に位置するように設定してあって、ブラケッ
ト4、4間に引出し2Bを無造作に差し込んでも、補強
枠部23が自ずと係合に適した位置に配設されるように
してある。そして、そのまま引出し2Bを図中矢印で示
すように後方にスライド移動させ、図4及び図7に示す
ようにテーパ溝23dを後係合爪42bに一部係合させ
て、更にその位置から前係合爪23cを透孔42aの上
方に位置づける。次に、この状態から引出し2Bの前端
側を若干落とし込むことにより、前係合爪23cを透孔
42aの内部に図5に示す位置まで進入させる。この状
態は、突出部23bの前部23b1がブラケット4の水
平片42上に当接することによって自然と得られる。し
かる後、その位置から引出し2Bを更に後方にスライド
移動させ、図8→図9のようにテーパ溝23dの内方端
23d1に後係合爪42bの基端42b1が当接する近
傍で引出し2Bの前端側をもう1段落とし込むことによ
り、最終的に図6に示すように突出部23bが透孔42
aに前後方向に緊密に嵌合して、ビス等を用いずに引出
し2Bのブラケット4への取り付けが完了する。
【0023】このようにして、引出し2Bは第2のブラ
ケット4への所定取付位置で、後端部を後係合部Yを介
して上動不能に係止され、また前端部を前係合部Xを介
して前後動不能かつ上動動作のみでは前係合爪23cが
水平片42の下面に当接して第2のブラケット4から解
離し得ない状態になるため、引出し2Bを前後方向に操
作すると前係合部Xを介して引出し2Bが第2のブラケ
ット4を介して先端レール31と共にガタつきなく一体
的に作動し、また引出し2Bが下方から蹴り上げられて
も第2のブラケット4から一挙に抜脱することが前後の
係合部X、Yによって禁止される。
【0024】そして、この実施例の引出し2Bは、先端
レール31が常に第2のブラケット4により隠蔽された
状態で引出し2Bと共に前後移動するので、少なくとも
先端レール31が露出して、引出し2Bの外観を損ね、
作動不良、故障の原因となる不具合を有効に防止するこ
とができる。しかも、第2のブラケット4は本来、先端
レール31に引出し2Bを支持させるために採用される
ものであり、この第2のブラケット4がカバーとしての
役割をも担うため、別途にカバーを採用することを不要
にして工数及びコストの削減を図り、またカバーとして
の取付状態も確実にしてその機能を充実したものにする
ことができる。
【0025】しかして、このような作用効果を奏する本
実施例は、基端レール32及び先端レール31の起立壁
32c、31cが上縁32a、31a及び下縁32b、
31bを両持ち的に支持されてその起立壁32c、31
cにおいて鉛直荷重を適正に受ける構造のものであり、
また第1、第2のブラケット5、4は主として起立壁3
2c、31cに添設する起立片51、41における部材
の圧縮強度で鉛直方向の荷重を支持するので、上載荷重
に対して曲げ剛性の高い構造を実現し、引出しの適正な
機能を確保することができる。しかも、これらの起立片
51、41の一方をワゴン本体1の側壁11に支持さ
せ、他方を引出し2Bに支持させるための本実施例のブ
ラケット形状は、途中に別部材を介在させる必要のない
簡素なものであるため、単一部材で作って溶接等を不要
にし、塗装の付き回りを良好にすることができる。特に
第2のブラケット4はカバーとしての役割を担うため、
本実施例によりその機能を有効に確保できることとな
る。
【0026】特に、本実施例は、引出し2Bの側壁21
に補強枠部23を一体的に設け、この補強枠部23を介
して引出し2Bを前記第2のブラケット4の水平片42
に添設する構造のものであり、その際、その補強枠部2
3を起立片41の上端近傍に近付けて載設して起立片4
1に極力鉛直方向から荷重が作用するようにしているの
で、水平片42の端部を引出し2Bの側壁21にまで延
出させて取り付ける場合に比べて、第2のブラケット4
に対する曲げ剛性をより有効に高めることができる。
【0027】また、本実施例は、第1のブラケット5の
起立片51の下端を水平片52を介してワゴン本体1の
側壁11の内面1aに取り付けているものであるが、こ
れら起立片51と水平片52との交叉部に、両者のなす
角度を略直角に維持するための折曲補強部54を形成し
ているため、第1のブラケット5に対する曲げ剛性をよ
り有効に高めることができる。すなわち、本実施例は、
第1のブラケット5の内方端で基端レール32を片持ち
的に支持しており、しかも本実施例では基端レール32
を、従来とは逆に先端レール31よりも内側、すなわち
引出し2B側に配置して、第1のブラケット5の内方端
をワゴン本体1の側壁11から比較的大きく迫り出した
位置に延出させているため、通常なら上載荷重がより大
きな曲げモーメントとして作用する。しかしながら、本
実施例は、この第1のブラケット5を、水平片52と、
この水平片52の内方端より基端レール32の所定取付
位置に向かって起立する起立片51とから構成し、これ
ら水平片52と起立片51との交叉部に、交叉角度の維
持に寄与するような折曲補強部54を形成しており、同
時にこの折曲補強部54により水平片52の実質延長距
離を短く抑えているので、第1のブラケット5の内方端
を所定延出位置に配設しても、該ブラケット5の変形を
未然に防止して引出し2Bの適正な取付強度を確保する
ことができる。
【0028】特に、折曲補強部54をアングル状に屈曲
した形状のものにしているため、補強構造を極めて簡素
に構成することができる。すなわち、本実施例のよう
に、起立片51、水平片52及び折曲補強部54を板金
素材の折曲加工により一体成形するようなこともできる
ので、製造を極めて簡素にすることができる。さらに、
折曲補強部54の直上に基端レール32の下縁32bを
添設させているため、レール32に対する支持強度をよ
り有効に高めることができる。
【0029】このように、本発明は、引出しレールがサ
スペンションレール機構3を構成する先端レール31で
あるものに適用して極めて有用なものとなり得る。以上
は、引出し2A、2Cについても全く同様である。な
お、各部の具体的な構成は、上述した実施例のみに限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形が可能である。例えば、サスペンションレール
機構が先端レールと基端レールの間に中間レールを有し
ている場合には、第2のブラケットに先端レールと共に
中間レールをも隠蔽させ得るように構成することが有効
となる。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明した形態で実施さ
れ、以下に記載されるような効果を奏する。すなわち、
本発明に係る引出しの取付構造は、家具本体に引出し
を、上下縁において両持ち的に係合された本体レール及
び引出しレールを介して前後移動可能に取り付けるもの
であり、その際に、家具本体の側壁の内面に第1のブラ
ケットを取り付けてその起立片に本体レールの起立壁を
支持させ、その本体レールの外側に引出しレールを係合
させて、その引出しレールの起立壁に支持させた状態で
少なくとも引出しレールを被覆し得る位置に第2のブラ
ケットの起立片を立ち上げて、その起立片の上端側に引
出しを取り付けるように構成したものである。
【0031】このため、引出しと共に前後移動する第2
のブラケットにより引出しレールを好適に隠蔽して、引
出しの良好な外観と、適正な作動とを確保することがで
きる。しかも、別途にカバー部材を採用せずとも第2の
ブラケットにその役割を兼任させることができるので、
工数及びコストの削減を図り、カバーとしての機能も充
実したものにすることができる。さらに、引出しの荷重
を主として両ブラケットの起立片及び両レールの起立壁
における部材の圧縮強度によって支持するので、引出し
の取付構造全体を曲げ剛性の強いものにすることができ
る。しかも、ブラケットに複雑な形状を要求しないた
め、簡素化により製造の便や塗装の便を有効に向上させ
ることが可能になる。
【0032】また、引出しの側壁の一部を第2のブラケ
ットの起立片の上端近傍に載設するようにすれば、第2
のブラケットに曲げの生じ難い方向から荷重を載荷させ
ることができる。また、第1のブラケットの起立片の下
端を水平片を介して家具本体の側壁の内面に取り付ける
に際して、起立片と水平片との交叉部に折曲補強片を形
成するようにすれば、第1のブラケットの内方端を所定
延出位置に配設してもブラケットの水平片や起立片の変
形を未然に防止でき、引出しの適正な取付強度を確保す
ることができる。
【0033】さらに、折曲補強部をアングル状に屈曲し
た形状のものにしておけば、補強構造が極めて簡素とな
り、特に起立片、水平片及び折曲補強部を板金素材の折
曲加工により一体成形すれば、製造コストの削減を図る
ことができる。また、折曲補強部の水平部の上面に本体
レールの下縁を添設させておけば、本体レールに対する
支持強度をより有効に高めることができる。
【0034】本発明は、以上のような構成であるから、
引出しレールがサスペンションレール機構を構成する先
端レールであるものに適用して極めて有用なものとなり
得る。さらに、サスペンションレール機構が先端レール
と基端レールの間に中間レールを有している場合には、
本体レールを本発明の基端レールとし、第2のブラケッ
トに先端レールと共に中間レールをも隠蔽させ得るよう
に構成しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用したワゴンの斜視図。
【図2】同要部分解斜視図。
【図3】同要部正断面図。
【図4】同一部省略した左側断面図。
【図5】同実施例における取付手順を示す図4に対応し
た側断面図。
【図6】同実施例における取付手順を示す図4及び図5
に対応した側断面図。
【図7】図4に対応した部分平面図。
【図8】同実施例における取付手順を示す図7に対応し
た部分平面図。
【図9】同実施例における取付手順を示す図7及び図8
に対応した部分平面図。
【符号の説明】
1…家具本体(ワゴン本体) 1a…内面 2A、2B、2C…引出し 3…サスペンションレール機構 4…第2のブラケット 5…第1のブラケット 11…側壁 21b…側壁 23…補強枠部 31…引出しレール(先端レール) 31a…上縁 31b…下縁 31c…起立壁 32…本体レール(基端レール) 32a…上縁 32b…下縁 32c…起立壁 41…起立片 51…起立片 52…水平片 54…折曲補強部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家具本体に引出しを、互いの起立壁の上縁
    同士及び下縁同士を前後移動可能に係合させてなる本体
    レール及び引出しレールを介して取り付けるようにした
    ものであって、 家具本体の側壁の内面に第1のブラケットを取り付け、
    この第1のブラケットの内方端側に形成した起立片の外
    方側面に前記本体レールの起立壁を添設させるととも
    に、その本体レールの外側に前記引出しレールを係合さ
    せ、その引出しレールの起立壁の外方側面添設させた
    状態で少なくとも引出しレールを被覆し得る位置に第2
    のブラケットの起立片を立ち上げて、この第2のブラケ
    ットの起立片の上端側に引出しを取り付けるように構成
    してなることを特徴とする引出しの取付構造。
  2. 【請求項2】家具本体に引出しを、互いの起立壁の上縁
    同士及び下縁同士を前後移動可能に係合させてなる本体
    レール及び引出しレールを介して取り付けるようにした
    ものであって、 家具本体の側壁の内面に第1のブラケットを取り付け、
    この第1のブラケットの内方端側に形成した起立片に前
    記本体レールの起立壁を支持させるとともに、その本体
    レールの外側に前記引出しレールを係合させ、その引出
    しレールの起立壁に支持させた状態で少なくとも引出し
    レールを被覆し得る位置に第2のブラケットの起立片を
    立ち上げて、この第2のブラケットの起立片の上端側に
    引出しを取り付けるように構成し、 かつ 引出しの側壁の一部を前記第2のブラケットの起立
    片の上端近傍に載設するように構成してなることを特徴
    とする引出しの取付構造。
  3. 【請求項3】家具本体に引出しを、互いの起立壁の上縁
    同士及び下縁同士を前後移動可能に係合させてなる本体
    レール及び引出しレールを介して取り付けるようにした
    ものであって、 家具本体の側壁の内面に第1のブラケットを取り付け、
    この第1のブラケットの内方端側に形成した起立片に前
    記本体レールの起立壁を支持させるとともに、その本体
    レールの外側に前記引出しレールを係合させ、その引出
    しレールの起立壁に支持させた状態で少なくとも引出し
    レールを被覆し得る位置に第2のブラケッ トの起立片を
    立ち上げて、この第2のブラケットの起立片の上端側に
    引出しを取り付けるように構成し、 かつ 第1のブラケットの起立片の下端を水平片を介して
    家具本体の側壁の内面に取り付けるように構成し、これ
    ら起立片と水平片との交叉部に、起立片と水平片とのな
    す角を略直角に維持するための折曲補強部を形成してな
    ることを特徴とする引出しの取付構造。
  4. 【請求項4】折曲補強部がアングル状に屈曲した形状の
    ものであることを特徴とする請求項3記載の引出しの取
    付構造。
  5. 【請求項5】起立片、水平片及び折曲補強部を板金素材
    の折曲加工により一体成形してなることを特徴とする請
    求項3又は4記載の引出しの取付構造。
  6. 【請求項6】折曲補強部の上面に本体レールの下縁を添
    設させていることを特徴とする請求項3、4又は5記載
    の引出しの取付構造。
  7. 【請求項7】引出しレールがサスペンションレール機構
    を構成する先端レールであることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5又は6記載の引出しの取付構造。
  8. 【請求項8】本体レールがサスペンションレール機構を
    構成する基端レールであり、第2のブラケットが基端レ
    ールと先端レールの間に介在する中間レールをも隠蔽し
    得るものであることを特徴とする請求項7記載の引出し
    の取付構造。
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