JP3469869B2 - トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック - Google Patents

トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック

Info

Publication number
JP3469869B2
JP3469869B2 JP2000387732A JP2000387732A JP3469869B2 JP 3469869 B2 JP3469869 B2 JP 3469869B2 JP 2000387732 A JP2000387732 A JP 2000387732A JP 2000387732 A JP2000387732 A JP 2000387732A JP 3469869 B2 JP3469869 B2 JP 3469869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tunnel
concrete
side wall
repair
repairing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000387732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002188396A (ja
Inventor
洋助 徳光
悟 皆川
一幸 八巻
匠太郎 花輪
順二 松本
修 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JR East Consultants Co
East Japan Railway Co
Original Assignee
JR East Consultants Co
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JR East Consultants Co, East Japan Railway Co filed Critical JR East Consultants Co
Priority to JP2000387732A priority Critical patent/JP3469869B2/ja
Publication of JP2002188396A publication Critical patent/JP2002188396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3469869B2 publication Critical patent/JP3469869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設のトンネルを
補修するトンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロ
ックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、既設のトンネルを補修するトンネ
ルの補修方法としては、例えば既設のトンネルの内側に
コンクリートを打設または吹き付ける方法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この補
修方法では、既設のトンネルの内側全体にコンクリート
を打設または吹き付けるため、この既設のトンネルを補
修するために必要な工期が長期に亘ってしまう。
【0004】また、既に自動車や電車などの車両の往来
がある既設のトンネルを補修する場合には、工期が長く
なることから長期に亘って車両の往来を規制する必要が
生じてしまう。
【0005】さらに、既設のトンネルは、一般的に上部
に位置するアーチ部よりも、このアーチ部以外の部分、
すなわちトンネルの下方側の両側部である両側基部に、
トンネル全体の応力が掛かり、また、この既設のトンネ
ルのアーチ部と両側基部とは異なる部材で形成されてい
る。
【0006】このため、特に、この既設のトンネルのア
ーチ部と接合する側の両側基部が劣化しているという問
題を有している。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、既設のトンネルを短い工期で効率良く補修できる
トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロックを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のトンネル
の補修方法は、既設のトンネルの上方に位置するアーチ
部の下方側に位置し、このアーチ部とは別体の側壁コン
クリートを取り除き、この側壁コンクリートを取り除い
た部分にモルタルを打設し、前記側壁コンクリートを取
り除いた部分をコンクリート製の補修板で閉塞するもの
である。
【0009】そして、この構成では、既設のトンネルの
上方に位置するアーチ部の下方側に位置し、このアーチ
部とは別体の側壁コンクリートを取り除く。次いで、こ
側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタルを打設
してから、この側壁コンクリートを取り除いた部分をコ
ンクリート製の補修板で閉塞する。この結果、トンネル
の内面全体を補修する場合に比べ、トンネルの側壁コン
クリートのみを補修するため補修箇所が減少する。よっ
て、トンネルを補修するための工期が短縮可能となる。
また、トンネルのアーチ部と接合する側の側壁コンクリ
ートの劣化が特に激しいので、この側壁コンクリート
みを補修することにより、効率良くトンネル全体が補修
可能となる。さらに、トンネルの側壁コンクリートを取
り除いて補修するため、このトンネルの中空断面積をあ
まり減少させずに補修可能である。このため、中空断面
積の小さなトンネルであっても、建築限界を確保して補
修可能となる。よって、既設のトンネルが短い工期で効
率良く補修可能となる。
【0010】請求項2記載のトンネルの補修方法は、ト
ンネルの上方に位置するアーチ部の下方側に位置し、こ
のアーチ部とは別体の側壁コンクリートを、前記トンネ
ルの長手方向に対して所定間隔おきに残した状態で取り
除き、この側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタ
ルを打設し、前記側壁コンクリートを取り除いた部分
コンクリート製の補修板で閉塞し、前記トンネルの側壁
コンクリートの残した部分を取り除き、この側壁コンク
リートを取り除いた部分にモルタルを打設し、前記側壁
コンクリートを取り除いた部分を前記補修板で閉塞する
ものである。
【0011】そして、この構成では、トンネルの上方に
位置するアーチ部の下方側に位置し、このアーチ部とは
別体の側壁コンクリートを、このトンネルの長手方向に
対して所定間隔おきに残した状態で取り除いた後、この
側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタルを打設し
てから、この側壁コンクリートを取り除いた部分をコン
クリート製の補修板で閉塞する。次いで、トンネルの
壁コンクリートの残した部分を取り除いた後、この側壁
コンクリートを取り除いた部分を補修板で閉塞する。こ
結果、トンネルの内面全体を補修する場合に比べ、ト
ンネルの側壁コンクリートのみを補修するので補修箇所
が減少する。このため、トンネルを補修するための工期
が短縮可能となる。また、トンネルのアーチ部と接合す
る側の側壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この
側壁コンクリートのみを補修することにより、効率良く
トンネル全体が補修可能となる。さらに、トンネルの
壁コンクリートを取り除いて補修するため、このトンネ
ルの中空断面積をあまり減少させずに補修可能である。
このため、中空断面積の小さなトンネルであっても、建
築限界を確保して補修可能となる。
【0012】また、既設のトンネルの側壁コンクリート
を所定間隔おきに残して補修した後に、この残した部分
側壁コンクリートを補修するので、トンネルを補修す
る際に側壁コンクリート全体を取り除くことはない。こ
のため、トンネル補修時における安全性が確保可能とな
り、取り除いた部分毎に補修作業が可能となるので、既
設のトンネルがより短い工期でより効率良く補修可能と
なる。
【0013】請求項記載のトンネルの補修方法は、請
求項1または2記載のトンネルの補修方法において、ト
ンネルの側壁コンクリートを取り除いた部分に、水平方
向に分割された複数の鉄骨を取り付けて補修するもので
ある。
【0014】そして、この構成では、既設のトンネルの
アーチ部の下方側の側壁コンクリートを取り除く。次い
で、この側壁コンクリートを取り除いた部分に水平方向
に分割した複数の鉄骨を取り付けて補修した後、この
壁コンクリートを取り除いた部分を補修板で閉塞する。
これにより、既設のトンネルの取り除いた側壁コンクリ
ートが鉄骨により十分に強度を持たせて補修可能とな
る。
【0015】請求項記載のトンネルの補修方法は、既
設のトンネルの上方に位置するアーチ部の下方側に位置
し、このアーチ部とは別体の側壁コンクリートを取り除
き、この側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリ
ートブロックを取り付け、これらコンクリートブロック
を連結し、前記側壁コンクリートを取り除いた部分をコ
ンクリート製の補修板で閉塞するものである。
【0016】そして、この構成では、既設のトンネルの
上方に位置するアーチ部の下方側に位置し、このアーチ
部とは別体の側壁コンクリートを取り除く。次いで、こ
側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリートブ
ロックを取り付けるとともに、これらコンクリートブロ
ックを連結する。さらに、この側壁コンクリートを取り
除いた部分をコンクリート製の補修板で閉塞する。この
結果、トンネルの内面全体を補修する場合に比べ、トン
ネルの側壁コンクリートのみを補修するため補修箇所が
減少する。よって、トンネルを補修するための工期が短
縮可能となる。また、トンネルのアーチ部と接合する側
の側壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この側壁
コンクリートのみを補修することにより、効率良くトン
ネル全体が補修可能となる。さらに、トンネルの側壁コ
ンクリートを取り除いて補修するため、このトンネルの
中空断面積をあまり減少させずに補修可能である。この
ため、中空断面積の小さなトンネルであっても、建築限
界を確保して補修可能となる。このため、既設のトンネ
ルが短い工期で効率良く補修可能となる。また、既設の
トンネルの取り除いた側壁コンクリートがコンクリート
ブロックで十分に強度を確保して補修可能となる。
【0017】請求項5記載のトンネルの補修方法は、既
設のトンネルの上方に位置するアーチ部の下方側に位置
し、このアーチ部とは別体の側壁コンクリートを取り除
き、この側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリ
ートブロックを嵌め込んで、これらコンクリートブロッ
クにて前記側壁コンクリートを取り除いた部分を閉塞
し、これらコンクリートブロック間を接合するものであ
る。
【0018】そして、この構成では、既設のトンネルの
上方に位置するアーチ部の下方側に位置し、このアーチ
部とは別体の側壁コンクリートを取り除く。次いで、こ
の側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリートブ
ロックを嵌め込んで、これらコンクリートブロックにて
側壁コンクリートを取り除いた部分を閉塞する。この結
果、トンネルの内面全体を補修する場合に比べ、トンネ
ルの側壁コンクリートのみを補修するため補修箇所が減
少する。よって、トンネルを補修するための工期が短縮
可能となる。また、トンネルのアーチ部と接合する側の
側壁コンクリー トの劣化が特に激しいので、この側壁コ
ンクリートのみを補修することにより、効率良くトンネ
ル全体が補修可能となる。さらに、トンネルの側壁コン
クリートを取り除いて補修するため、このトンネルの中
空断面積をあまり減少させずに補修可能である。このた
め、中空断面積の小さなトンネルであっても、建築限界
を確保して補修可能となる。よって、既設のトンネルが
短い工期で効率良く補修可能となる。
【0019】請求項6記載のトンネルの補修方法は、請
求項4または5記載のトンネルの補修方法において、コ
ンクリートブロックは、上下方向に分割形成されている
ものである。
【0020】そして、この構成では、上下方向に分割形
成したコンクリートブロックをトンネルの取り除いた部
分に取り付けて補修するため、1枚のコンクリートブロ
ックで補修する場合に比べ、トンネルの取り除いた部分
に対するコンクリートブロックの取り付けが容易にな
る。この結果、トンネルの補修作業が容易になるので、
既設のトンネルがより短い工期でより効率良く補修可能
となる。
【0021】請求項7記載のトンネルの補修方法は、請
求項4ないしいずれか記載のトンネルの補修方法にお
いて、コンクリートブロックは、水平方向に分割形成さ
れているものである。
【0022】そして、この構成では、水平方向に分割形
成したコンクリートブロックをトンネルの取り除いた部
分に取り付けて補修するため、1枚のコンクリートブロ
ックで補修する場合に比べ、トンネルの取り除いた部分
に対するコンクリートブロックの取り付けが容易にな
る。この結果、トンネルの補修作業がより容易になるの
で、既設のトンネルがより短い工期でより効率良く補修
可能となる。
【0023】請求項8記載のトンネルの補修方法は、請
求項1ないし7いずれか記載のトンネルの補修方法にお
いて、トンネルの側壁コンクリートを取り除く前に、こ
のト ンネルのアーチ部を補強するものである。
【0024】そして、この構成では、トンネルの側壁コ
ンクリートを取り除いて補修板で補修する前に、このト
ンネルのアーチ部を補強するため、トンネルの側壁コン
クリートを取り除いた際におけるアーチ部からの落石な
どが防止される。この結果、この側壁コンクリートを補
修する際における安全性が確保可能となる。
【0025】請求項記載のトンネルの補修方法は、
設のトンネルの上方に位置するアーチ部の下方側に位置
する両側基部を取り除き、前記トンネルの取り除いた部
分に、水平方向に分割されたコンクリート製の複数の支
柱を取り付けて補修し、前記取り除いた部分をコンクリ
ート製の補修板で閉塞するものである。
【0026】そして、この構成では、既設のトンネルの
上方に位置するアーチ部の下方側に位置する両側基部を
取り除く。次いで、このトンネルの取り除いた部分に水
平方向に分割されたコンクリート製の複数の支柱を取り
付けて補修した後、この取り除いた部分をコンクリート
製の補修板で閉塞する。この結果、トンネルの内面全体
を補修する場合に比べ、トンネルの両側基部のみを補修
するため補修箇所が減少する。よって、トンネルを補修
するための工期が短縮可能となる。また、トンネルのア
ーチ部と接合する側の両側基部の劣化が特に激しいの
で、この両側基部のみを補修することにより、効率良く
トンネル全体が補修可能となる。さらに、トンネルの両
側基部を取り除いて補修するため、このトンネルの中空
断面積をあまり減少させずに補修可能である。このた
め、中空断面積の小さなトンネルであっても、建築限界
を確保して補修可能となる。よって、既設のトンネルが
短い工期で効率良く補修可能となる。また、既設のトン
ネルの取り除いた両側基部が支柱により十分に強度を確
保して補修可能となる。
【0027】請求項10記載のトンネル補修用ブロック
は、既設のトンネルの上方に位置するアーチ部を残し、
このトンネルの前記アーチ部の下方側に位置しこのアー
チ部とは別体の側壁コンクリートを取り除いた部分に取
り付けられて、互いに連結さ るものである。
【0028】そして、この構成では、既設のトンネルの
上方に位置するアーチ部を残し、このトンネルのアーチ
部の下方側に位置しこのアーチ部とは別体の側壁コンク
リートを取り除く。この後、この取り除いた部分に取り
付けて互いに連結され、このトンネルの側壁コンクリー
のみを補修する。この結果、トンネルの内面全体を補
修する場合に比べ、補修箇所が減少するので、トンネル
を補修するための工期が短縮可能となる。また、トンネ
ルのアーチ部と接合する側の側壁コンクリートの劣化が
特に激しいので、この側壁コンクリートのみを補修する
ことにより、効率良くトンネル全体が補修可能となる。
さらに、トンネルの側壁コンクリートを取り除くため、
このトンネルの中空断面積をあまり減少させずに補修可
能である。このため、中空断面積の小さなトンネルであ
っても、建築限界を確保して補修可能となる。よって
既設のトンネルが短い工期で効率良く補修可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトンネルの補修方
法の第1の実施の形態の構成を図1ないし図5を参照し
て説明する。
【0030】図1ないし図5において、1は既設のトン
ネルで、このトンネル1は、コンクリート製であり、図
2に示すように、このトンネル1に付加する応力が分散
するように断面略アーチ状に形成されている。また、こ
のトンネル1内には、例えば電車が往来し、このトンネ
ル1の上方には、アーチ部2が形成されている。さら
に、このアーチ部2の下方側には、このアーチ部2と別
体の両側基部としての側壁コンクリート3が形成されて
いる。
【0031】さらに、このトンネル1は、内部を往来す
る電車の安全性を確保するために建築限界が定められて
いる。このため、このトンネル1を補修するためには、
このトンネル1の建築限界を確保しつつ施工する必要が
ある。また、このトンネル1は、長期間に亘り使用する
ことにより、アーチ部2と接合する側に位置する側壁コ
ンクリート3の劣化が特に激しい。このため、トンネル
1のアーチ部2と接合する側に位置する側壁コンクリー
ト3の一部が剥離するおそれがある。
【0032】次に、上記第1の実施の形態のトンネルを
補修する補修部材を説明する。
【0033】まず、このトンネル1を補修するための補
修部材11は、水平方向に分割された複数の鉄骨としての
H鋼12を備えており、このH鋼12は、例えば200mm
×200mmであり、トンネル1の側壁コンクリート3
の周方向に沿って湾曲している。また、このH鋼12は、
トンネル1の側壁コンクリート3を水平方向に約2m間
隔で取り除いた、すなわちはつった際に形成される凹部
13に、長手方向を上下方向として建て込まれ、このトン
ネル1を補修、すなわち補強する。
【0034】さらに、補修部材11は、略矩形平板状に形
成された補修板14を備えており、この補修板14は化粧用
であり、ポリマー含浸コンクリートで形成されている。
また、この補修板14は、トンネル1の側壁コンクリート
3の内部形状と合致するように湾曲されている。さら
に、この補修板14は、トンネル1の側壁コンクリート3
に形成した凹部13に複数、例えば2本のH鋼12を建て込
んで、この凹部13に透水性気泡モルタルなどを注入した
後、この凹部13をトンネル1の内部から閉塞する。
【0035】次に、上記第1の実施の形態の作用を説明
する。
【0036】まず、トンネル1を補修する以前に、図示
しない計測器でこのトンネル1の背面土圧を測定する。
【0037】次いで、図3に示すように、このトンネル
1のアーチ部2に、1500mm間隔の千鳥状に、かつ
断面方向に対しては放射状に3000mmのロックボル
ト21を内方から複数打ち込み、このアーチ部2を補強す
る。この後、これらロックボルト21それぞれの軸力およ
び覆工応力を測定して、作業上の安全性を確認する。
【0038】そして、図4に示すように、第1に、施工
継目22を中心に左右1mを残して水平方向に2m間隔側
壁コンクリート3をはつって凹部13を形成し、この凹部
13に700mm間隔で長手方向を上下方向にして2本の
H鋼12を建て込む。
【0039】次いで、この凹部13に、トンネル1の水平
方向および周方向に沿って複数の鉄筋23を格子状に配設
して鉄骨24を形成し、さらに、この凹部13に補修板14を
取り付けるための図示しない型枠を組み立てる。
【0040】この後、図1に示すように、この凹部13に
ロックボルト21を内方から千鳥状に打ち込み、透水性気
泡モルタルである超早強コンクリート25でこの凹部13を
打設し、トンネル1の覆工背面と地山土圧とを均等化す
るとともに、涌き水によって生じる地山の空洞などを回
避する。
【0041】さらに、この超早強コンクリート25が硬化
した後、型枠に補修板14を取り付けて凹部13を閉塞し、
さらに、この補修板14に図示しないロックボルトまたは
グラウンドアンカなどを打ち込み、地山の土圧による補
修板14の滑走や転倒などを防止して、アーチ部2および
側壁コンクリート3、すなわちトンネル1の内壁を補修
する。
【0042】第2に、側壁コンクリート3の施工継目22
を中心として、第1に補修した部分と線対称な位置の側
壁コンクリート3を2m間隔、第1の場合と同様に補修
する。
【0043】第3に、第1に補修した部分と第2の補修
した部分との間に位置する側壁コンクリート3を補修す
る。
【0044】第4に、第1に補修した部分に隣接する部
分の側壁コンクリート3を2m間隔補修する。
【0045】第5に、第2に補修した部分と隣接する部
分の側壁コンクリート3を2m間隔補修する。
【0046】この結果、トンネル1の長手方向、すなわ
ち水平方向に対して所定間隔おきに残した状態で、この
トンネル1の側壁コンクリート3をはつって補修した
後、残した部分を補修することとなる。
【0047】上述したように、上記第1の実施の形態に
よれば、既設のトンネル1のアーチ部2をロックボルト
21で補強した後、このトンネル1の側壁コンクリート3
をはつって凹部13を形成し、この凹部13にH鋼12を建て
込んだ後、この凹部13を補修板14で閉塞してトンネル1
を補修するため、トンネル1の内面全体、すなわちアー
チ部2および側壁コンクリート3内面全体を再度打設し
て補修する場合に比べ、トンネル1の側壁コンクリート
3のみを補修するだけであるため、補修箇所を減少でき
る。この結果、トンネル1を補修するために必要な工期
を短縮できる。
【0048】また、アーチ部2と側壁コンクリート3と
が別体に形成された既設のトンネル1は、このトンネル
1に付加する応力により、特にアーチ部2と接合する側
に位置する側壁コンクリート3、すなわち側壁コンクリ
ート3の上端部の経時的な劣化が激しい。このため、こ
の側壁コンクリート3のみを補修することにより、効率
良くトンネル1の強度を確保できるとともに、効率良く
このトンネル1を補修できる。
【0049】さらに、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって補修しているため、このトンネル1の中空断
面積をあまり減少することなく補修できる。よって、中
空断面積の小さなトンネル1であっても、建築限界を確
保して補修できる。
【0050】また、トンネル1の側壁コンクリート3を
2mおきに残して補修した後に、この残した部分の側壁
コンクリート3を補修するため、トンネル1を補修する
際に側壁コンクリート3全てを取り除く場合はない。こ
のため、トンネル1補修時における安全性を確保でき、
取り除いた部分毎に補修できるので、トンネル1がより
短い工期でより効率良く補修できる。
【0051】そして、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって形成した凹部13にH鋼12を建て込んで補強し
た後、この凹部13に鉄骨24を取り付けて超早強コンクリ
ート25を打設し、この凹部13を補修板14で閉塞して、こ
のトンネル1を補修するため、トンネル1の側壁コンク
リート3をはつった部分を、これらH鋼12、補修板14、
鉄骨24および超早強コンクリート25により十分に強度を
持たせて補修できるとともに、トンネル1の覆工背面と
地山土圧とを均等化でき、涌き水によって生じる地山の
空洞などを回避できる。
【0052】さらに、超早強コンクリート25が硬化した
後、型枠に補修板14を取り付けて凹部13を閉塞し、さら
に、この補修板14にロックボルトまたはグラウンドアン
カなどを打ち込むので、地山の土圧による補修板14の滑
走や転倒などを防止できる。
【0053】また、トンネル1の側壁コンクリート3を
はつって形成した凹部13を最終的に化粧板でもある補修
板14で閉塞するので、補修後におけるトンネル1の内側
面の美感を失わず、見た目良くトンネル1を補修でき
る。
【0054】さらに、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつる以前に、このトンネル1のアーチ部2にロック
ボルト21を打ち込んでこのアーチ部2を補強するため、
側壁コンクリート3をはつった際に、アーチ部2が落下
または破損するなどといったおそれを削減できる。この
ため、トンネルの側壁コンクリート3を補修する際にお
ける安全性を確保できる。
【0055】次に、本発明の第2の実施の形態の構成を
図6および図7を参照して説明する。
【0056】この図6および図7に示すトンネルの補修
方法は、基本的には図1ないし図5に示すトンネルの補
修方法と同一であるが、H鋼12の代わりに、水平方向に
分割された補修部材11としてのPCコンクリート製の支
柱31でトンネル1の側壁コンクリート3を補修する。
【0057】そして、この支柱31は、図6に示すよう
に、略角柱上に形成されており、トンネル1の側壁コン
クリート3と同様に湾曲している。また、支柱31は、こ
の側壁コンクリート3をはつって形成した凹部13に対
し、トンネル1の長手方向および径方向に沿って並設さ
れて建て込まれる。さらに、この支柱31には、長手方向
に沿って並設された複数の挿通孔32が、例えば4個穿設
されており、この挿通孔32は、支柱31の湾曲方向に直交
する位置の平面間に形成されており、トンネル1の側壁
コンクリート3に形成した凹部13内で各支柱31を鉄筋と
しての連結具であるカップラ33で連結し、これら支柱31
による強度を確保する。
【0058】また、トンネル1の長手方向の端部に位置
する側壁コンクリート3をはつることにより形成される
凹部13としての切欠部34には、補修板14としての端部用
補修板35が取り付けられることにより、この切欠部34が
閉塞される。この端部用補修板35は、補修板14と同一な
素材で、トンネル1の側壁コンクリート3の内周面に合
致するとともに、この側壁コンクリート3の端面に合致
するように形成されている。
【0059】次に、上記第2の実施の形態の作用を説明
する。
【0060】この図6および図7に示すトンネルの補修
方法は、基本的には図1ないし図5に示すトンネルの補
修方法の作用と同様である。
【0061】そして、図6に示すように、トンネル1の
長手方向における端部に位置する側壁コンクリート3を
はつり、切欠部34を形成する。
【0062】この後、この切欠部34に支柱31を2列に並
設して建て込むとともに、これら支柱31間をトンネルの
長手方向に沿ってカップラ33で接続固定する。
【0063】次いで、図7に示すように、この切欠部34
を端部用補修板35で閉塞し、この端部用補修板35の上か
ら複数のロックボルト21を側壁コンクリート3に打ち込
む。
【0064】上述したように、上記第2の実施の形態に
よれば、トンネル1の側壁コンクリート3に形成した切
欠部34に支柱31を建て込んだ後、この切欠部34を端部用
補修板35で閉塞してトンネル1を補修するため、図1な
いし図5に示すトンネルの補修方法と同様の効果を奏す
ることができる。
【0065】また、トンネル1のアーチ部2をロックボ
ルト21で補強した後、このトンネル1の側壁コンクリー
ト3の端部をはつって切欠部34を形成し、この後、この
切欠部34に複数の支柱31を建て込むとともに、これら支
柱31をトンネル1の長手方向に沿ってカップラ33で接続
した後、この切欠部34を端部用補修板35で閉塞するた
め、トンネル1の側壁コンクリート3をこれら支柱31お
よび端部用補修板35により十分に強度を確保して補修で
きる。
【0066】さらに、トンネル1の側壁コンクリート3
の端部をはつって形成した切欠部34には、最終的に端部
用補修板35が取り付けられるので、補修後におけるトン
ネル1の内側面の美感を失わず、見た目良くトンネル1
を補修できる。
【0067】また、切欠部34を端部用補修板35で閉塞し
た後、この端部用補修板35上からロックボルト21を側壁
コンクリート3に打ち込むため、端部用補修板35をより
確実に切欠部34に取り付けることができる。このため、
切欠部34に対する端部用補修板35の離脱を防止できる。
【0068】なお、上記第2の実施の形態では、トンネ
ル1の側壁コンクリート3の端部をはつって切欠部34を
形成し、この切欠部34に支柱31を建て込んだ後、この切
欠部34を端部用補修板35で閉塞する構成について説明し
たが、このような構成に限定されることはなく、例え
ば、切欠部34に支柱31を建て込んだ後、これら支柱31間
を超早強コンクリート25で打設することもできる。この
結果、これによりこの切欠部34内の強度を増加できるの
で、補修によりトンネル1強度をより向上できる。
【0069】次に、本発明の第3の実施の形態の構成を
図8を参照して説明する。
【0070】この図8に示すトンネルの補修方法は、基
本的には図1ないし図5に示すトンネルの補修方法と同
一であるが、H鋼12の代わりに、上下方向び水平方向に
分割されたトンネル用補修ブロックとしてのコンクリー
トブロック41でトンネル1の側壁コンクリート3を補修
する。
【0071】そして、このコンクリートブロック41は、
PCコンクリートで略直方体に形成されており、トンネ
ル1の側壁コンクリート3を2m間隔ではつった際に形
成される凹部13に、略正確に縦に、例えば7個、横に、
例えば2個嵌め込める外径寸法を有している。また、こ
のコンクリートブロック41には、このコンクリートブロ
ック41を凹部13に嵌め込んだ状態でカップラ33により、
各コンクリートブロック41をトンネル1の長手方向であ
る横方向にそれぞれ接続させるための挿通孔32が複数、
例えば2個穿設されている。
【0072】次に、上記第3の実施の形態の作用を説明
する。
【0073】この図8に示すトンネルの補修方法は、基
本的には図1ないし図5に示すトンネルの補修方法の作
用と同様である。
【0074】そして、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって形成した凹部13にコンクリートブロック41を
嵌め込むとともに、これら各コンクリートブロック41の
各挿通孔32にカップラ33を挿通させて、これら各コンク
リートブロック41をトンネル1の長手方向に連結させ
る。
【0075】この後、この凹部13に補修板14を取り付け
てこの凹部13を閉塞した後、この補修板14の上から側壁
コンクリート3にロックボルト21を打ち込む。
【0076】上述したように、上記第3の実施の形態に
よれば、トンネル1の側壁コンクリート3に形成した凹
部13にコンクリートブロック41を嵌め込んだ後、この凹
部13を補修板14で閉塞してトンネル1を補修するため、
図1ないし図5に示すトンネルの補修方法と同様の効果
を奏することができる。
【0077】また、トンネル1の側壁コンクリート3を
はつって形成した凹部13に複数のコンクリートブロック
41を嵌め込んだ後、この凹部13を補修板14で閉塞して、
トンネル1を補修するため、1枚のコンクリートブロッ
クを凹部13に嵌め込んでトンネル1を補修する場合に比
べると、トンネル1の凹部13に対するコンクリートブロ
ック41の取り付けが容易になる。この結果、トンネル1
の補修作業をより容易にできるので、既設のトンネル1
をより短い工期でより効率良く補修できる。
【0078】さらに、同一形状のコンクリートブロック
41でトンネル1の側壁コンクリート3が補修可能となる
ので、コンクリートブロック41の運送および部品管理を
容易にできる。
【0079】次に、本発明の第4の実施の形態の構成を
図9および図10を参照して説明する。
【0080】この図9および図10に示すトンネルの補
修方法は、基本的には図8に示すトンネルの補修方法と
同一であるが、コンクリートブロック41としての1枚の
プレキャスト部材51を凹部13に嵌め込んで、トンネルを
補修するものである。
【0081】そして、このプレキャスト部材51は、トン
ネル1の側壁コンクリート2の高さ寸法と略同一の高さ
寸法であるとともに、例えば2mの幅寸法を有してい
る。また、このプレキャスト部材51は、この側壁コンク
リート3をはつって形成した凹部13に嵌め込まれた際
に、この側壁コンクリート3の内周面に合致するように
湾曲している。
【0082】さらに、このプレキャスト部材51の上下方
向に対する両側辺には、互いに等間隔に離間されて、複
数、例えば3個ずつ切欠部としてのボルト箱52が形成さ
れている。このボルト箱52は、トンネル1の側壁コンク
リート3をはつって形成した凹部13に嵌め込まれたプレ
キャスト部材51間を図示しないボルトおよびナットでボ
ルト接合するためのものである。
【0083】次に、上記第4の実施の形態の作用を説明
する。
【0084】この図9および図10に示すトンネルの補
修方法は、基本的には図8に示すトンネルの補修方法の
作用と同様である。
【0085】そして、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって形成した凹部13にプレキャスト部材51を嵌め
込むとともに、これら各プレキャスト部材51間の連通し
たボルト箱52間をボルトおよびナットでボルト接合す
る。
【0086】上述したように、上記第4の実施の形態に
よれば、トンネル1の側壁コンクリート3に形成した凹
部13にプレキャスト部材51を嵌め込んだ後、プレキャス
ト部材51のボルト箱52間をボルト接合してトンネル1を
補修するので、図8に示すトンネルの補修方法と同様の
効果を奏することができる。
【0087】また、トンネル1の側壁コンクリート3を
はつって形成した凹部13にプレキャスト部材51を嵌め込
み、隣接するプレキャスト部材51それぞれの連通したボ
ルト箱52間をボルト接合することにより、プレキャスト
部材51の側面が側壁コンクリートの内面と合致する。こ
のため、凹部13にプレキャスト部材51を嵌め込んだ後、
この凹部13に補修板14を取り付けてこの凹部13を閉塞す
る必要がなくなる。よって、プレキャスト部材51のみで
トンネル1が補修できるので、既設のトンネル1をより
短い工期でより効率良く補修できる。
【0088】さらに、ボルト箱52で各プレキャスト部材
51間を接合するため、カップラ33で各プレキャスト部材
51間を接合する場合に比べ、各プレキャスト部材51間の
接合をより容易かつ強固にできる。
【0089】次に、本発明の第5の実施の形態を図11
および図12を参照して説明する。
【0090】この図11および図12に示すトンネルの
補修方法は、基本的には図9および図10に示すトンネ
ルの補修方法と同一であるが、上下方向に2分割したプ
レキャスト部材51でトンネルを補修するものである。
【0091】そして、このプレキャスト部材51は、2つ
の同形のプレキャスト板54で構成されており、このプレ
キャスト板54は、上下方向のいずれか一方および水平方
向それぞれの側面に複数、例えば2つのボルト箱52がそ
れぞれ形成されている。
【0092】次に、上記第5の実施の形態の作用を説明
する。
【0093】この図11および図12に示すトンネルの
補修方法は、基本的には図9および図10に示すトンネ
ルの補修方法の作用と同様である。
【0094】そして、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって形成した凹部13の下方に、まずボルト箱52を
上方に向けてプレキャスト板54を嵌め込む。
【0095】この後、このプレキャスト板54の上方に、
下方にボルト箱52を向けて別のプレキャスト板54を嵌め
込んだ後、これらプレキャスト板54間の連通したボルト
箱52間をボルト接合する。
【0096】さらに、トンネル1の側壁コンクリート3
をはつって別の凹部13を形成し、この凹部13にプレキャ
スト板54を同様に嵌め込んでボルト接合する。
【0097】この後、これらプレキャスト板54同士の連
通したボルト箱間をボルト接合して、トンネル1を補修
する。
【0098】上述したように、上記第5の実施の形態に
よれば、トンネル1の側壁コンクリート3に形成した凹
部13に上方にボルト箱52を向けてプレキャスト板54を嵌
め込んだ後、このプレキャスト板54の上方に位置する凹
部13に下方にボルト箱52を向けて別のプレキャスト板54
を嵌め込んで、各ボルト箱52間をボルト接合してトンネ
ル1を補修するので、図9および図10に示すトンネル
の補修方法と同様の効果を奏することができる。
【0099】また、プレキャスト部材51を同形のプレキ
ャスト板54で分割形成したため、プレキャスト部材51を
運送する場合に比べ、プレキャスト板54の運送を容易に
できるとともに、部品管理を容易にできる。
【0100】なお、上記各実施の形態では、電車が内部
を往来するトンネル1について説明したが、自動車や歩
行者が内部を往来するトンネルであっても補修できる。
【0101】また、上記第4の実施の形態および第5の
実施の形態では、トンネル1の側壁コンクリートに3形
成した凹部13を補修板14で閉塞しない構成について説明
したが、この凹部13を補修板14で閉塞してもよい。
【0102】
【発明の効果】請求項1記載のトンネルの補修方法によ
れば、既設のトンネルの側壁コンクリートのみを補修す
るため補修箇所を減少できるので、トンネルを補修する
ための工期を短縮でき、また、アーチ部と接合する側の
側壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この側壁コ
ンクリートのみを補修することにより、トンネルを効率
良く補修でき、さらに、トンネルの側壁コンクリート
取り除いて補修するため、このトンネルの中空断面積を
余り減少することなく補修できるので、既設のトンネル
を短い工期で効率良く補修できる。
【0103】請求項2記載のトンネルの補修方法によれ
ば、既設のトンネルの側壁コンクリートのみを補修する
ため補修箇所を減少できるので、トンネルを補修するた
めの工期を短縮でき、また、アーチ部と接合する側の
壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この側壁コン
クリートのみを補修することにより、トンネルを効率良
く補修でき、さらに、トンネルの側壁コンクリートを取
り除いて補修するため、このトンネルの中空断面積をあ
まり減少さることなく補修でき、さらには、トンネル
側壁コンクリートを所定間隔おきに残して補修板で閉
塞した後に、この残した部分の側壁コンクリートを補修
板で閉塞するため、トンネルを補修する際に側壁コンク
リート全体を取り除くことがないので、トンネル補修時
における安全性を確保できるとともに、取り除いた部分
毎に補修作業ができるから、既設のトンネルをより短い
工期でより効率良く補修できる。
【0104】請求項記載のトンネルの補修方法によれ
ば、請求項1または2記載のトンネルの補修方法の効果
に加え、既設のトンネルの側壁コンクリートを取り除い
た部分に水平方向に分割した複数の鉄骨を取り付けて補
修した後、この側壁コンクリートを取り除いた部分を補
修板で閉塞するので、既設のトンネルの取り除いた側壁
コンクリートを複数の鉄骨で十分に強度を持たせて補修
できる。
【0105】請求項記載のトンネルの補修方法によれ
、既設のトンネルの側壁コンクリートのみを補修する
ため補修箇所を減少できるので、トンネルを補修するた
めの工期を短縮でき、また、アーチ部と接合する側の側
壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この側壁コン
クリートのみを補修することにより、トンネルを効率良
く補修でき、さらに、トンネルの側壁コンクリートを取
り除いて補修するため、このトンネルの中空断面積を余
り減少することなく補修できるので、既設のト ンネルを
短い工期で効率良く補修できる。さらに、既設のトンネ
ルの側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリート
ブロックを取り付けた後、これらコンクリートブロック
を連結してから、側壁コンクリートを取り除いた部分を
補修板で閉塞するため、この既設のトンネルの取り除い
側壁コンクリートをコンクリートブロックで十分に強
度を持たせて補修できる。
【0106】請求項5記載のトンネルの補修方法によれ
ば、既設のトンネルの側壁コンクリートのみを補修する
ため補修箇所を減少できるので、トンネルを補修するた
めの工期を短縮でき、また、アーチ部と接合する側の側
壁コンクリートの劣化が特に激しいので、この側壁コン
クリートのみを補修することにより、トンネルを効率良
く補修でき、さらに、トンネルの側壁コンクリートを取
り除いて補修するため、このトンネルの中空断面積を余
り減少することなく補修できるので、既設のトンネルを
短い工期で効率良く補修できる。
【0107】請求項6記載のトンネルの補修方法によれ
ば、請求項4または5記載のトンネルの補修方法の効果
に加え、上下方向に分割形成したコンクリートブロック
をトンネルの取り除いた部分に取り付けて補修するた
め、トンネルの取り除いた部分に対するコンクリートブ
ロックの取り付けを容易にできるから、既設のトンネル
をより短い工期でより効率良く補修できる。
【0108】請求項7記載のトンネルの補修方法によれ
ば、請求項4ないしいずれか記載のトンネルの補修方
法の効果に加え、水平方向に分割形成したコンクリート
ブロックをトンネルの取り除いた部分に取り付けて補修
するため、トンネルの取り除いた部分に対するコンクリ
ートブロックの取り付けを容易にできるから、既設のト
ンネルをより短い工期でより効率良く補修できる。
【0109】請求項8記載のトンネルの補修方法によれ
ば、請求項1ないし7いずれか記載のトンネルの補修方
法の効果に加え、トンネルの側壁コンクリートを補修板
で補修する前に、このトンネルのアーチ部を補強するた
め、この側壁コンクリートを 取り除いた際におけるアー
チ部からの落石などを防止できるので、この側壁コンク
リートを補修する際における安全性を確保できる。
【0110】請求項記載のトンネルの補修方法によれ
ば、既設のトンネルの両側基部のみを補修するため補修
箇所を減少できるので、トンネルを補修するための工期
を短縮でき、また、アーチ部と接合する側の両側基部の
劣化が特に激しいので、この両側基部のみを補修するこ
とにより、トンネルを効率良く補修でき、さらに、トン
ネルの両側基部を取り除いて補修するため、このトンネ
ルの中空断面積を余り減少することなく補修できるの
で、既設のトンネルを短い工期で効率良く補修できる。
また、既設のトンネルの取り除いた部分に水平方向に分
割したコンクリート製の支柱を取り付けて補修した後、
この取り除いた部分を補修板で閉塞するため、この既設
のトンネルの取り除いた両側基部を支柱で十分に強度を
確保して補修できる。
【0111】請求項10記載のトンネル補修用ブロック
によれば、既設のトンネルのアーチ部を残してこのトン
ネルの側壁コンクリートを取り除た後、この取り除いた
部分に取り付けて互いに連結されることにより、このト
ンネルの側壁コンクリートのみを補修するので、補修箇
所が減少してトンネルを補修するための工期を短縮可能
でき、また、アーチ部と接合する側の側壁コンクリート
の劣化が特に激しいので、この側壁コンクリートのみを
補修することにより、トンネル全体を効率良く補修で
き、さらに、トンネルの側壁コンクリートを取り除いて
補修するため、このトンネルの中空断面積を余り減少さ
せずに補修できるので、既設のトンネルを短い工期で効
率良く補修できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトンネルの補修方法の第1の実施の形
態を示す斜視図である。
【図2】同上既設のトンネルを示す正面図である。
【図3】同上トンネルのはつり前の状態を示す斜視図で
ある。
【図4】同上トンネルのはつり部分の補修状態を示す斜
視図である。
【図5】同上トンネルの補修方法を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す斜視図である
【図7】同上トンネルの補修方法を示す斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施の形態の補修用ブロックを
示す平面図である。 (a)補修用ブロックの側面図 (b)補修用ブロックの正面図
【図10】同上トンネルの補修方法を示す説明図であ
る。 (a)はつり前の側壁コンクリートの平面図 (b)補修ブロック取り付け時の側壁コンクリートの平
面図 (c)補修作業完了後の側壁コンクリートの平面図
【図11】本発明の第5の実施の形態の補修用ブロック
を示す平面図である。 (a)補修用ブロックの側面図 (b)補修用ブロックの正面図
【図12】同上トンネルの補修方法を示す説明図であ
る。 (a)はつり前の側壁コンクリートの平面図 (b)補修ブロック取り付け時の側壁コンクリートの平
面図 (c)補修作業完了後の側壁コンクリートの平面図
【符号の説明】
1 トンネル 2 アーチ部 3 両側基部としての側壁コンクリート 12 鉄骨としてのH鋼 14 補修板 31 支柱 41 トンネル補修用ブロックとしてのコンクリートブ
ロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 391034499 鶴見コンクリート株式会社 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央3丁目10 番44号 (72)発明者 徳光 洋助 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 皆川 悟 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 八巻 一幸 東京都渋谷区代々木二丁目2番6号 ジ ェイアール東日本コンサルタンツ株式会 社内 (72)発明者 花輪 匠太郎 千葉県松戸市高塚新田283番地 有限会 社日省工業内 (72)発明者 松本 順二 千葉県松戸市高塚新田283番地 有限会 社日省工業内 (72)発明者 今野 修 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央三丁目10 番44号 鶴見コンクリート株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−135383(JP,A) 特開 昭64−18000(JP,A) 特許2513172(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/00 - 11/40

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設のトンネルの上方に位置するアーチ
    部の下方側に位置し、このアーチ部とは別体の側壁コン
    クリートを取り除き、 この側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタルを打
    設し、 前記側壁コンクリートを取り除いた部分 をコンクリート
    製の補修板で閉塞することを特徴とするトンネルの補修
    方法。
  2. 【請求項2】 トンネルの上方に位置するアーチ部の下
    方側に位置し、このアーチ部とは別体の側壁コンクリー
    を、前記トンネルの長手方向に対して所定間隔おきに
    残した状態で取り除き、 この側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタルを打
    設し、 前記側壁コンクリートを取り除いた部分 をコンクリート
    製の補修板で閉塞し、 前記トンネルの側壁コンクリートの残した部分を取り除
    き、 この側壁コンクリートを取り除いた部分にモルタルを打
    設し、 前記側壁コンクリートを取り除いた部分 を前記補修板で
    閉塞することを特徴とするトンネルの補修方法。
  3. 【請求項3】 トンネルの側壁コンクリートを取り除い
    た部分に、水平方向に分割された複数の鉄骨を取り付け
    て補修することを特徴とする請求項1または2記載のト
    ンネルの補修方法。
  4. 【請求項4】 既設のトンネルの上方に位置するアーチ
    部の下方側に位置し、このアーチ部とは別体の側壁コン
    クリートを取り除き、 この側壁コンクリートを 取り除いた部分にコンクリート
    ブロックを取り付け これらコンクリートブロックを連結し、 前記側壁コンクリートを取り除いた部分をコンクリート
    製の補修板で閉塞す ることを特徴とするトンネルの補修
    方法。
  5. 【請求項5】 既設のトンネルの上方に位置するアーチ
    部の下方側に位置し、このアーチ部とは別体の側壁コン
    クリートを取り除き、 この側壁コンクリートを取り除いた部分にコンクリート
    ブロックを嵌め込んで 、これらコンクリートブロックに
    て前記側壁コンクリートを取り除いた部分を閉塞し、 これらコンクリートブロック間を接合する ことを特徴と
    するトンネルの補修方法。
  6. 【請求項6】 コンクリートブロックは、上下方向に分
    割形成されていることを特徴とする請求項4または5記
    載のトンネルの補修方法。
  7. 【請求項7】 コンクリートブロックは、水平方向に分
    割形成されていることを特徴とする請求項4ないし
    ずれか記載のトンネルの補修方法。
  8. 【請求項8】 トンネルの側壁コンクリートを取り除く
    前に、このトンネルのアーチ部を補強することを特徴と
    した請求項1ないし7いずれか記載のトンネルの補修方
    法。
  9. 【請求項9】 既設のトンネルの上方に位置するアーチ
    部の下方側に位置する両側基部を取り除き、 前記 トンネルの取り除いた部分に、水平方向に分割され
    たコンクリート製の複数の支柱を取り付けて補修し、 前記取り除いた部分をコンクリート製の補修板で閉塞
    ることを特徴とするトンネルの補修方法。
  10. 【請求項10】 既設のトンネルの上方に位置するアー
    チ部を残し、このトンネルの前記アーチ部の下方側に位
    しこのアーチ部とは別体の側壁コンクリートを取り除
    いた部分に取り付けられて、互いに連結されることを特
    徴としたトンネル補修用ブロック。
JP2000387732A 2000-12-20 2000-12-20 トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック Expired - Fee Related JP3469869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387732A JP3469869B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387732A JP3469869B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002188396A JP2002188396A (ja) 2002-07-05
JP3469869B2 true JP3469869B2 (ja) 2003-11-25

Family

ID=18854608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000387732A Expired - Fee Related JP3469869B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3469869B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102227895B1 (ko) * 2020-11-12 2021-03-15 주식회사 한길 보강 구조가 적용된 테트라포드 제조 방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111335915B (zh) * 2019-12-27 2021-10-08 山西省交通科技研发有限公司 一种用于隧道仰拱隆起破坏修复的型钢支撑结构及方法
CN112682065B (zh) * 2020-12-22 2024-04-26 湖北省大唐安盛建筑工程有限公司 一种地铁隧道管片裂缝处理方法
CN116104050A (zh) * 2023-03-08 2023-05-12 兰州理工大学 一种砂砾层洞子渠隧洞维护结构及其维护方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102227895B1 (ko) * 2020-11-12 2021-03-15 주식회사 한길 보강 구조가 적용된 테트라포드 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002188396A (ja) 2002-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8359797B2 (en) Structure constructed using precast members and method of constructing the same
CA2202193C (en) Reusable composite bridge structure
KR100729391B1 (ko) 가설교량 및 그 가설교량 설치방법
JP4310444B1 (ja) 道路橋用幅員拡張材
JP4540632B2 (ja) 架設桁
CA2390614C (en) Mine stopping, permanent stopping form and method of installing same
JP3469869B2 (ja) トンネルの補修方法およびトンネル補修用ブロック
JP2000027108A (ja) 滑り止めプレート及びそれを用いた複合覆工板
KR102004854B1 (ko) 앵커플레이트가 구비된 내진보강용 철골프레임 및 이를 이용한 내진공법
JP2017115347A (ja) 鉄筋コンクリート製壁高欄およびその製造方法
KR20120100005A (ko) 프리스트레싱 강선을 이용한 가설교량 시공방법
JP3499843B2 (ja) 道路橋伸縮継手の施工方法
JP2002332645A (ja) 地上走行クレ−ンレ−ルの基礎構造および基礎の敷設方法
KR20200139572A (ko) 프리캐스트 바닥판을 구비하는 교량 상부 구조물
KR101065750B1 (ko) 고강도 모듈의 낙석방지책
JPH0538086Y2 (ja)
KR20210001147U (ko) 철골 구조물용 전단 연결재 및 이를 구비하는 교량 구조물
JP2004124375A (ja) 複合床版の施工方法
KR100775936B1 (ko) 콘크리트와 시트파일을 합성한 복공판 유니트 및 그 제조방법
US5575594A (en) Modular rail car unloading pit and method of using the same
JPH0338245Y2 (ja)
JP4415838B2 (ja) トンネル内部の構築工法
JPH0996198A (ja) Psアンカーの定着方法およびそれに用いるアンカー定着部材
KR102296206B1 (ko) 사변분리형 프리캐스트 암거 박스
JPS6195199A (ja) 路盤下横断構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030730

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees