JP3469499B2 - ダイアタッチペースト - Google Patents
ダイアタッチペーストInfo
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- H01L24/26—Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
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- H01L24/29—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process of an individual layer connector
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Description
接着性に優れた半導体接着用ダイアタッチペーストに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より半導体パッケージ組立工程にお
いて、半導体(ICチップ)をリードフレームに接着固
定し、ワイヤーボンディング時のチップのズレを防止す
るためにダイアタッチペーストが用いられている。ダイ
アタッチペーストには半導体に蓄積する熱や静電気をリ
ードフレームに逃すための導電性ペースト、特に銀ペー
スト及びそれを必要としない絶縁性ペーストが存在する
が、本発明は両者に関するものである。 【0003】従来よりダイアタッチペーストはオーブン
にて温度150〜200℃で1〜2時間以上の時間をか
けて熱硬化させるのが常法となっており、エポキシ樹脂
をベースレジンとした製品が多く市場に出されている。
しかしながら、最近のコンピューター量産化や低コスト
化に伴い生産性の向上が要求されるようになりつつあ
り、ダイアタッチペーストにも速硬化性が要求されるよ
うになった。この場合、オーブン硬化では15分以内、
熱盤硬化(インラインキュア)では1〜2分がその開発
ターゲットとなっている。 【0004】更に従来より、リードフレームの材質とし
ては例えば42アロイや銅等(表面のメッキとして金、
銀、ニッケル/パラジウム等)の金属が主流となってい
るが、最近ではコンピューターの高性能化のため、BG
A(ボールグリッドアレイ)パッケージがさかんに用い
られるようになってきている。そのため、チップ(半導
体)とソルダーレジスト(有機基板)との接着性がかな
り重視されるようになってきている。この場合、おおよ
そ温度150℃〜175℃で15分以内の硬化が要求さ
れるため、新しい材料の開発が必要となっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリレー
ト樹脂組成物を用い、速硬化性、耐熱性、有機基板に対
する耐湿接着性に優れたダイアタッチペーストを提供す
るものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記
(A)〜(G)を必須成分とし、それぞれの重量比が
[a]〜[f]で表されるダイアタッチペーストであ
る。 (A)ヒドロキシアルキルアクリル酸又はヒドロキシア
ルキルメタクリル酸、ポリアルキレングリコール、及び
ジイソシアネートを反応させて得られるウレタンジアク
リレートまたはウレタンジメタクリレート、(B)一般
式(1)で示されるジアクリレート及び/又はジメタク
リレート、(C)一般式(2)で示されるリン酸基含有
アクリレート及び/又は一般式(3)で示されるリン酸
基含有メタクリレート、(D)脂環式エポキシ基を有す
るアルコキシシラン、(E)有機過酸化物及び/又はア
ゾ化合物、(F)無機フィラー、及び(G)一般式
(4)で表される液状の化合物。 【0007】 【化4】 【0008】 【化5】 【0009】 【化6】 【0010】[a] 0.1≦A/B≦5 [b] 0.001≦(C+D)/(A+B)≦0.0
5 [c] 0.1≦C/D≦10 [d] 0.001≦E/(A+B)≦0.05 [e] 0.10≦F/(A+B+C+D+E+F+
G)≦0.80 [f] 0.005≦G/(A+B+C+D+E)≦
0.30 【0011】 【発明の実態の形態】本発明に用いられるウレタンジア
クリレート又はウレタンジメタクリレート(成分A)は
常法によりヒドロキシアルキルアクリル酸又はメタクリ
ル酸、アルキレングリコール、ジイソシアネートの反応
により合成される。 【0012】ヒドロキシアルキルアクリル酸又はメタク
リル酸の例としては2−ヒドロキシエチルアクリレート
又はメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート又はメタクリレートがある。アルキレングリコール
の例としてはプロピレングリコールやテトラメチレング
リコール等がある。又、ジイソシアネートの例としては
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソ
シアネート、トルエンジイソシアネート及びその水素添
加物等がある。 【0013】成分Bの一般式(1)で示されるジアクリ
レート及び/又はジメタクリレートの例としては、ジメ
チロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。 【0014】成分Aと成分Bの配合比は0.1≦A/B
≦5であることが必要である。0.1を下回るとペース
トの硬化収縮が激しくなり、チップの反りや剥離を生じ
る。逆に5を上回ると接着強度が低下し、粘度が著しく
上昇する。 【0015】次に、成分Cの一般式(2)で示されるリ
ン酸基含有アクリレート及び/又は一般式(3)で示さ
れるリン酸基含有メタクリレートは、カップリング剤と
して機能するものである。次に、成分Dの脂環式エポキ
シ基を有するアルコキシシランとは、例えば、信越化学
工業(株)・製、KBM−303等が知られている。 【0016】成分Cと成分Dの総添加量は成分A及び成
分Bの総重量に対して0.001≦(C+D)/(A+
B)≦0.05であることが好ましい。0.001を下
回ると接着性に効果を示さず、0.05より多いと成分
Cと成分Dの反応に伴い粘度が著しく上昇するとともに
接着性がかえって低下する。 【0017】本発明において成分Cと成分Dは必須成分
であり一方が欠けても本発明を具現する事はできない。
その構成比は0.1≦C/D≦10が好ましい。0.1
を下回るとアルコキシシランの濃度が低くなり接着界面
への効果が低下する。また10を越えるとリン酸基濃度
が高くなり必要以上に接着界面に作用し接着性を低下さ
せてしまう。 【0018】成分C及び成分Dの作用としては、両者が
混合することにより、脂環式エポキシが重合し、側鎖に
アルコキシシランがあるオリゴマーが生成し、界面への
接着が強固になると推定される。 【0019】次に成分Eの有機過酸化物の例としては、
キュミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオ
キシネオデカネート、1−シクロヘキシル−1−メチル
エチルパーオキシネオデカネート、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルパーオキシネオデカネート、1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサネート、ビス(4−ブチルシクロヘキシル)パーオ
キシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルモノカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ
3,5,5−トリメチルヘキサネート、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘ
キシルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等があり、
アゾ化合物の例としては、2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1
−フェニルエタン)等がある。 【0020】これら有機過酸化物、アゾ化合物は単独あ
るいは硬化性を制御するため2種類以上を混合して用い
ることもできる。更に、樹脂の保存性を向上するために
各種重合禁止剤を予め添加しておくことも可能である。 【0021】これら有機過酸化物、アゾ化合物の添加量
としては0.001≦E/(A+B)≦0.05である
ことが好ましい。0.001より少ないと硬化速度が遅
くなり、0.05より多いと有機過酸化物、アゾ化合物
同士の反応等により接着強度が低下したり、ペーストの
ポットライフが悪くなり好ましくない。 【0022】次に無機フィラーの例としては、絶縁フィ
ラーと導電性フィラーに大別され何れを用いることも可
能である。前者の例としてはシリカ、アルミナ、窒化ア
ルミ、ポリイミド等があり、一般的にはシリカを使用す
る。平均粒径としては、30μm以下のものが好まし
い。平均粒径が30μmより大きいと接着剤層の厚みが
制御しにくく好ましくない。 【0023】導電性フィラーとしては、銀、金、銅、
鉄、ニッケル等の各種金属粉が用いられるが銀粉を用い
るのが一般的である。銀粉は導電性を付与するために用
いられ、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオ
ン性不純物の含有量は10ppm以下であることが好まし
い。又銀粉の形状としてはフレーク状、樹脂状や球状等
が用いられる。必要とするペーストの粘度により、使用
する銀粉の粒径は異なるが、通常平均粒径は2〜10μ
m、最大粒径は50μm程度のものが好ましい。又比較的
粗い銀粉と細かい銀粉とを混合して用いることもでき、
形状についても各種のものを適宜混合してもよい。 【0024】添加量としては、全ペーストに対し10重
量%から80重量%の範囲であることが好ましい。10
%に満たない場合や80%を超える場合、塗布作業性に
おいて好ましくない。 【0025】本発明に用いられる一般式(4)で示され
る化合物は脂肪族ジカルボン酸のアルキルエステルであ
る。アクリル樹脂に配合することによって硬化物の脆さ
を改善し、引っ張り剪断試験における伸び率を大幅に改
良することが出来る。添加量は樹脂成分(A+B+C+
D+E)100重量部に対して0.5〜30重量部が望
ましい。0.5重量部未満では伸び率向上効果に乏し
く、30重量部を越えると硬化速度を低下させたり、硬
化物表面にブリードアウトして接着強度を低下させるの
で好ましくない。 【0026】本発明における樹脂ペーストは必要により
反応性希釈剤、溶剤、消泡剤、界面活性剤、チキソ調製
剤、エラストマー等の添加剤を用いることができる。 【0027】本発明者は、アクリレート樹脂を用いるこ
とにより、従来のエポキシ樹脂系に比較して硬化反応速
度を著しく速くすることに成功した。更に有機基板との
密着性及び有機基板との線膨張率差を低減するために柔
軟なウレタンアクリレート樹脂を混合した。特にこの樹
脂系にピロメリット酸やトリメリット酸のアルキルエス
テルを配合することで吸湿処理後の接着強度の低下を最
小限に防ぐことが出来た。またこのアクリレート樹脂系
において、絶縁ペーストは銀ペーストに比較すると弾性
率が著しく低下するため接着強度が得られないという現
象が観測されたが、反応性希釈剤としてかさ高い置換基
を有する二官能(メタ)アクリレートを用いることによ
り架橋密度を増すことでその現象を妨げた。この場合、
かさ高い置換基の役割は、耐熱性の向上、硬化収縮の軽
減等である。 【0028】カップリング剤としてはリン酸系カップリ
ング剤(成分C)及び脂環式エポキシ基含有カップリン
グ剤(成分D)を混合することが重要となる。これはお
そらく成分Cのリン酸基により成分Dの脂環式エポキシ
基が開環し、その際の生成物が接着性向上に関与してい
るのではないかと考えられる。 【0029】 【実施例】以下本発明を実施例で具体的に説明する。 <実施例1> ヒドロキシエチルアクリレート、テトラメチレングリコ
ール、イソフォロンジイソシアネートを反応させて得ら
れるウレタンジアクリレート(東亞合成(株)・製、アロ
ニックスM−1600);50重量部 ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社
化学(株)・製、DCP−A);100重量部 リン酸基含有メタクリレート(日本化薬(株)、KAYA
MER,PM−21);1重量部 脂環式エポキシアルコキシシラン(信越化学工業(株)、
KBM−303);0.5重量部 有機過酸化物開始剤(日本油脂(株)、パーヘキサ3
M);1重量部 セバチン酸ジ(2−エチルヘキシル);15重量部 【0030】上記原料を全て添加後、直ちに3本ロール
にて混練、得られた溶液(ワニスという)40重量部に
対して、シリカフィラー(電気化学工業(株)・製、F
B−30、平均粒径6μm)40重量部及びシリカフィ
ラー((株)アドマチックス・製、SO−25R、平均
粒径0.5μm)20重量部を混合し、再度3本ロール
にて分散混練する。続いて真空下脱泡処理をして絶縁性
ダイアタッチペーストを得た。 【0031】得られたペーストの粘度は、E型回転粘度
計を用いて2.5rpmでの値を測定した。更に有機基
板上に得られた銀ペーストを塗布後6mm角のチップを
マウントし、熱盤上(170℃、120秒)及びオーブ
ン内(150℃15分)にて硬化させた。但し、この場
合有機基板としてビスマレイミド−トリアジン(BT)
レジン製基板上にソルダーレジスト(太陽インキ社・
製、PSR−4000/CA−40)を形成したものを
用いた。接着強度は常温(25℃)及び熱時(200
℃)にて自動せん断強度測定装置(DAGE社製,BT
−100)を用いて測定した。 【0032】更に、オーブンにて硬化したサンプルを吸
湿処理(温度85℃/湿度85%/72時間)させた後
の接着(熱時)強度も併せて測定した。これは半導体パ
ッケージの長期信頼性の指標となるものであり、接着強
度の低下が少ないほど良好とされている。 【0033】また、実際にワイヤーボンディングシミュ
レーションを行った後のチップの剥離状況を超音波探傷
機を用いて観測した。その剥離の有無を表中に示す。結
果として実施例に示す処方(配合比率)にて調製したペ
ーストはオーブン/熱盤硬化ともに充分な接着強度を示
し、ワイヤーボンディングによるチップの剥離は全く観
測されなかった。従って、半導体パッケージとしての信
頼性の高いものである。 【0034】<実施例2〜8、比較例1〜8>表中に示
した組成にした以外は実施例1と全く同様にして絶縁性
ペーストの作製及び評価を行った。 【0035】 【表1】 【0036】 【表2】【0037】<表中の化合物の説明> ・M−1600:ヒドロキシエチルアクリレート、テト
ラメチレングリコール、イソフォロンジイソシアネート
から成るウレタンジアクリレート(東亞合成(株)・製、
アロニックスM−1600) ・ウレタンアクリレート2:ポリエステル構造を含有す
るウレタンジアクリレート(東亞合成(株)・製、アロニ
ックスM−1100) ・DCP−A:ジメチロールトリシクロデカンジアクリ
レート(共栄社化学(株)製、ライトアクリレートDC
P−A) ・成分C:一般式(3)においてa=1,b=1,c=
2、リン酸基含有メタクリレート(日本化薬(株)製、K
AYAMER,PM−21) ・成分D:脂環式エポキシ基含有アルコキシシラン(信
越化学工業(株)・製、KBM−303) ・パーヘキサ3M:1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂
(株)・製、パーヘキサ3M) ・銀粉1:粒径0.5〜50μmで平均粒径3μmのフ
レーク状銀粉 ・FB−30:電気化学工業(株)・製、平均粒径6μ
mシリカフィラー ・SO−25R:(株)アドマチックス・製、平均粒径
0.5μmシリカフィラー 【0038】 【発明の効果】本発明により、速硬化性、耐熱性、有機
基板に対する耐湿接着性に優れた絶縁性ダイアタッチペ
ーストを得ることができる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記(A)〜(G)を必須成分とし、そ
れぞれの重量比が[a]〜[f]で表されるダイアタッ
チペースト。 (A)ヒドロキシアルキルアクリル酸又はヒドロキシア
ルキルメタクリル酸、ポリアルキレングリコール、及び
ジイソシアネートを反応させて得られるウレタンジアク
リレートまたはウレタンジメタクリレート、(B)一般
式(1)で示されるジアクリレート及び/又はジメタク
リレート、(C)一般式(2)で示されるリン酸基含有
アクリレート及び/又は一般式(3)で示されるリン酸
基含有メタクリレート、(D)脂環式エポキシ基を有す
るアルコキシシラン、(E)有機過酸化物及び/又はア
ゾ化合物、(F)無機フィラー、及び(G)一般式
(4)で表される液状の化合物 【化1】【化2】 【化3】 [a] 0.1≦A/B≦5 [b] 0.001≦(C+D)/(A+B)≦0.0
5 [c] 0.1≦C/D≦10 [d] 0.001≦E/(A+B)≦0.05 [e] 0.10≦F/(A+B+C+D+E+F+
G)≦0.80 [f] 0.005≦G/(A+B+C+D+E)≦
0.30
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JP6950999A JP3469499B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | ダイアタッチペースト |
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JP6950999A Expired - Fee Related JP3469499B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | ダイアタッチペースト |
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1999
- 1999-03-16 JP JP6950999A patent/JP3469499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Title |
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安藤克利,アクリレート樹脂構造と接着強度の関係,ネットワークポリマー講演討論会講演要旨集,1998年,第48巻,第13〜16頁 |
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