JP3469117B2 - ガイドローラの位置合せ用ゲージ及びそれを使用するワイヤソー - Google Patents

ガイドローラの位置合せ用ゲージ及びそれを使用するワイヤソー

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JP3469117B2
JP3469117B2 JP2204299A JP2204299A JP3469117B2 JP 3469117 B2 JP3469117 B2 JP 3469117B2 JP 2204299 A JP2204299 A JP 2204299A JP 2204299 A JP2204299 A JP 2204299A JP 3469117 B2 JP3469117 B2 JP 3469117B2
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伸男 竹本
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株式会社日平トヤマ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤソーにお
いて、複数の加工用ローラ上の環状溝と、ワイヤを案内
するためのガイドローラとの位置合わせに使用するよう
にした位置合せ用ゲージに関するものである。また、そ
の位置合せ用ゲージを使用するワイヤソーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ワイヤを用いて、半導体材料、磁性材
料、セラミック等の硬脆材料よりなるワークを切断加工
するワイヤソーにおいては、複数の加工用ローラ上に形
成された多数の環状溝にワイヤが順に巻回される。そし
て、加工用ローラの回転に伴い、ワイヤが供給側のガイ
ドローラを介して加工用ローラ上に供給されて、加工用
ローラ間で走行されるとともに、引出側のガイドローラ
を介して加工用ローラ上から引出される。
【0003】この場合、ガイドローラのワイヤガイド溝
と、加工用ローラの巻始め及び巻終わり部分の環状溝と
が同一面内において正確に一致していないと、ワイヤが
ガイド溝あるいは環状溝と斜交することになる。このた
め、ガイドローラのワイヤガイド溝の部分や、加工用ロ
ーラの環状溝の部分が異常摩耗したり、早期摩耗した
り、あるいはワイヤが断線したりことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、ガイドロー
ラのワイヤガイド溝と、加工用ローラの所要の環状溝と
は正確に位置合わせされる必要があるが、従来はこの作
業が、作業者の熟練に依存していた。従って、その位置
合わせ作業を正確にかつ簡単におこなうことが難しかっ
た。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、ガイドローラを加工用ローラ上の所要の
環状溝と対応する位置へ移動調整する際に、そのガイド
ローラの位置合せを容易かつ正確に行うことができるガ
イドローラの位置合せ用ゲージ及びそれを使用するワイ
ヤソーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、間隔をおいて平行に
配設された複数の加工用ローラを備え、各加工用ローラ
の外周には多数の環状溝が形成され、それらの環状溝に
1本のワイヤを連続的に巻回することによって、平行に
延びるワイヤ列が張設され、これら複数の加工用ローラ
上の環状溝に対するワイヤの供給または環状溝からのワ
イヤの引出を、ガイドローラを介して行うようにしたワ
イヤソーにおいて、ガイドローラを加工用ローラ上のワ
イヤ掛装端部の環状溝の溝位置と合致する位置に移動調
整する際に使用するガイドローラの位置合せ用ゲージで
あって、基端部には位置調節機構によって移動調節され
るガイドローラの支持部に取り付けられる取付部を設け
るとともに、先端部には加工用ローラの外周面に接合可
能な接合部を設け、前記接合部側の一側面には、取付部
がガイドローラの支持部に取り付けられた状態におい
て、取り付け時のガイドローラの溝位置と一直線上に位
置する基準面が形成され、この基準面を加工用ローラ上
のワイヤ掛装端部の環状溝の溝位置と合致させるように
位置調整機構を調整して位置合せするものである。
【0007】従って、ガイドローラをガイドローラの溝
位置が加工用ローラ上のワイヤ掛装端部の環状溝の溝位
置と合致する位置へ移動調整する場合には、位置合せ用
ゲージの基端部の取付部をガイドローラ側に取り付け
て、基準面をガイドローラの溝位置と一直線上にあわせ
た状態で、先端部の接合部を加工用ローラ上の外周面に
接合させて、ガイドローラを移動調整し、基準面を加工
用ローラ上のワイヤ掛装端部の環状溝の溝位置に一致さ
せる。これにより、ガイドローラのワイヤ案内用のガイ
ド溝が加工用ローラ上のワイヤ掛装端部すなわちワイヤ
巻き始めまたは巻き終わりの環状溝と合致するように、
ガイドローラを所定位置に容易かつ正確に位置合せする
ことができる。このため、作業者の熟練に依存しなくて
も、前述したガイドローラと環状溝との位置合わせを
確かつ容易に行うことができる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のガイドローラの位置合せ用ゲージにおいて、前記取
付部は、ガイドローラを支持する支持軸上に取り付けら
れ、ガイドローラを支持軸から取り外した状態で、その
支持軸に取り付けられる取付孔からなるものである。
【0009】従って、ガイドローラの移動調整時には、
ガイドローラを支持軸から取り外すとともに、その支持
軸に位置合せ用ゲージの取付孔を嵌合装着した状態で、
ガイドローラの位置合せを容易かつ正確に行うことがで
きる。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載のガイドローラの位置合せ用ゲージにおいて、ガイド
ローラを支持する支持軸上に取り付けられ、前記取付部
は、ガイドローラを支持軸に取り付けたままの状態で、
ガイドローラを支持軸に保持するキャップ上に取り付け
られる取付孔からなるものである。
【0011】従って、ガイドローラの移動調整時には、
ガイドローラを支持軸から取り外すことなく、締付キャ
ップに位置合せ用ゲージの取付孔を嵌合装着した状態
で、ガイドローラの位置合せを容易かつ正確に行うこと
ができる。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載のガイドローラの位置合せ用ゲージにおいて、前記取
付部は、ガイドローラを支持する支持部材上に取り付け
られるものである。
【0013】従って、加工用ローラを支持軸から取り外
すことなく、位置合せ用ゲージをガイドローラ側に対し
て容易に着脱することができ、位置合わせ作業が容易に
なる。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し請求項4のいずれ一項に記載のガイドローラの位置合
せ用ゲージにおいて、前記取付部は、ガイドローラの支
持部に回動可能に取り付けられるものである。
【0015】従って、位置合わせ用ゲージの取付部をガ
イドローラよりも加工用ローラに近い位置に配置すれ
ば、位置合わせ用ゲージを短い小型のものにすることが
できる。
【0016】請求項6に記載のワイヤソーの発明では、
前記請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のガ
イドローラの位置合せ用ゲージを使用したものである
【0017】
【0018】従って、位置合せ用ゲージを使用して、供
給側ガイドローラ及び引出側ガイドローラを加工用ロー
ラ上のワイヤ掛装端部の環状溝の溝位置と合致する位置
に、容易かつ正確に移動調整することができる。このた
め、加工用ローラ上のワイヤ巻き始めまたは巻き終わり
部分の環状溝が早期に摩耗して加工精度が低下したり、
ワイヤが断線したりするおそれを防止することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下に、この
発明の第1の実施形態を、図1〜図8に基づいて説明す
る。
【0020】図1に示すように、この実施形態のワイヤ
ソーにおいては、ベース11上にコラム12が立設され
ている。コラム12の一側においてベース11上には切
断機構13が、一対の支持フレーム14を介して装設さ
れている。この切断機構13は、間隔をおいて平行に配
設された複数(実施形態では3個,2個または4個の場
合もある)の加工用ローラ15,16,17を備え、そ
れらの外周には多数の環状溝15a,16a,17aが
軸方向に列設形成されている。
【0021】前記加工用ローラ15,16,17間に
は、それらの環状溝15a〜17aに1本の線材よりな
るワイヤ18を連続的に巻回することによって、平行に
延びるワイヤ列18Aが張設されている。支持フレーム
14にはワイヤガイド機構19が装設され、加工用ロー
ラ15〜17へのワイヤ18の供給を案内するワイヤ供
給側ユニット19Aと、加工用ローラ15〜17からの
ワイヤ18の引出を案内するワイヤ引出側ユニット19
Bとを備えている。
【0022】そして、加工用ローラ15〜17が図示し
ないワイヤ走行用モータにて回転されることにより、ワ
イヤ18がワイヤ供給側ユニット19Aを介して加工用
ローラ15〜17上に給送されて、加工用ローラ15〜
17間をワイヤ列18Aが走行された後に、ワイヤ引出
側ユニット19Bを介して引出される。このとき、ワイ
ヤ列18Aが切断機構13の加工用ローラ15〜17間
で走行されながら、ワーク支持機構21が図示しない送
り用モータにより切断機構13に向かって下方に送り移
動される。そして、スラリ供給ノズル20からワイヤ列
18A上に遊離砥粒を含むスラリが供給されるととも
に、そのワイヤ列18Aに対しワーク22が押し付け接
触されて、ワーク22がウエハ状または薄板状に切断加
工される。
【0023】次に、前記ワイヤガイド機構19について
詳細に説明する。図2及び図3に示すように、ワイヤガ
イド機構19のワイヤ供給側ユニット19A及びワイヤ
引出側ユニット19Bは、それぞれ第1ガイドローラ2
5、第2ガイドローラ26及び第3ガイドローラ27を
備えている。そして、両ユニット19A,19Bの第1
ガイドローラ25はブラケツト28を介して、支持フレ
ーム14の両側外面に回転可能に支持されている。
【0024】一方の支持フレーム14の外側端には取付
金具29が取り付けられ、この取付金具29と対応する
ように、他方の支持フレーム14の外側端には係止金具
30が取り付けられている。取付金具29には支持バー
31が基端にて支持ピン32により回動可能に取り付け
られ、その先端には係止金具30に係合可能な二叉状の
係合部31aが形成されている。
【0025】そして、この支持バー31は、図2に実線
で示すように加工用ローラ15〜17に近接した閉止位
置と、同図に鎖線で示すように加工用ローラ15〜17
から外側方に離間した開放位置とに回動配置されるよう
になっている。また、この支持バー31は閉止位置に回
動配置された状態で、係合部31aと係止金具30との
係合により、その閉止位置に位置決め保持されるように
なっている。
【0026】図2〜図5において、ガイドローラの支持
機構および位置調整機構について説明する。前記支持バ
ー31の外側面には支持溝33が加工用ローラ15〜1
7の軸線方向へ延長形成され、内側の幅広溝部33aと
外側の幅狭溝部33bとを備えている。支持バー31の
支持溝33には一対の第1調整板34が、加工用ローラ
15〜17の全長に亘ってその軸線方向へ移動調整可能
に支持されている。各第1調整板34に対応するよう
に、支持溝33の幅広溝部33a内には一対のナット3
5か摺動可能に配設され、これらのナット35には第1
調整板34上から支持溝33の幅狭溝部33bを介して
締付ボルト36が螺合されている。そして、これらの締
付ボルト36を締め付けることにより、各第1調整板3
4が所定の移動調整位置に固定されるようになってい
る。
【0027】前記各第1調整板34の上部には支持部材
としての第2調整板37が長孔38に挿入されたボルト
39を緩めることにより、加工用ローラ15〜17の軸
線方向へ微調整移動可能で、締め付けることにより位置
固定されるようになっている。各第2調整板37の側面
には微調整ネジ40がブラケット41を介して回動調整
可能に支持され、各第1調整板34のネジ孔42に螺合
されている。そして、これらの微調整ネジ40を回動さ
せることにより、第2調整板37が第1調整板34上
で、加工用ローラ15〜17の軸線方向へ微調整移動さ
れるようになっている。
【0028】また、前記ワイヤ供給側ユニット19A及
びワイヤ引出側ユニット19Bの第2ガイドローラ26
は、各第2調整板37上に回転可能に支持されている。
さらに、図6及び図7に示すように、各ユニット19
A,19Bの第3ガイドローラ27は、各第2調整板3
7上に突設された支持軸43に対して、締付キャップ4
4及び一対の締付ネジ45により回転可能及び着脱可能
に支持されている。支持軸43はフランジ43aを有
し、第3ガイドローラ27がこのフランジ43aに当て
られて位置決めされる。
【0029】切断機構13の加工用ローラ15〜17に
は、ワイヤ供給側ユニット19Aの第1ガイドローラ2
5、第2ガイドローラ26及び第3ガイドローラ27を
介して、ワイヤ18が供給される。また、加工用ローラ
15〜17からは、ワイヤ引出側ユニット19Bの第3
ガイドローラ27、第2ガイドローラ26及び第1ガイ
ドローラ25を介して、ワイヤ18が引き出される。
【0030】次に、前記両ユニット19A,19Bの第
2ガイドローラ26及び第3ガイドローラ27を、加工
用ローラ15,17上のワイヤ掛装端部の環状溝15
a,17aと対応する位置に移動調整する際に使用する
位置合せ用ゲージについて説明する。図6〜図8に示す
ように、位置合せ用ゲージ48のゲージ本体49は金属
板等により長尺状に形成されている。ゲージ本体49の
基端には取付部としての取付孔49aが形成され、先端
には接合部49bが形成されている。
【0031】そして、図6及び図7に示すように、前記
第2及び第3ガイドローラ26,27の移動調整時に
は、第3ガイドローラ27を支持軸43から取り外した
状態で、その支持軸43にゲージ本体49の取付孔49
aを嵌挿するとともに、フランジ43aに当てて位置決
めをして、保持キャップ50及び締付ネジ45により回
動可能に支持する。このとき、第3ガイドローラ27が
取り付けられている時のガイド溝の溝位置とゲージ本体
49の一側面すなわち接合部49bに形成された基準面
Kが一直線上に位置するように寸法形成されている。こ
の状態で、図8に示すように、ゲージ本体49を加工用
ローラ15,17に対する離間位置から接合位置に回動
させて、先端の接合部49bを加工用ローラ15,17
の外周面に当て、基準面Kが加工用ローラ15,17の
ワイヤ掛装部の端部に位置する所要の環状溝15a,1
7aの位置に合致している状態がすなわちガイドローラ
26,27の位置合せ状態となる。
【0032】次に、前記のように構成されたワイヤソー
及び位置合せ用ゲージの作用を説明する。さて、このワ
イヤソーにおいて、加工用ローラ15〜17に新たなワ
イヤ18を掛装する場合、加工用ローラ15〜17の軸
方向におけるワイヤ18の掛装位置に応じて、ワイヤガ
イド機構19の両ユニット19A,19Bにおける第2
ガイドローラ26及び第3ガイドローラ27の位置を、
ワイヤ掛装端部の環状溝15a〜17aと対応するよう
に移動調整する必要がある。すなわち、各第3ガイドロ
ーラ27上のガイド溝27aとワイヤ掛装端部の環状溝
15a〜17aとが一致するように、第3ガイドローラ
27の位置合せを行う必要がある。
【0033】この第2及び第3ガイドローラ26,27
の移動調整時には、各ユニット19A,19Bの第3ガ
イドローラ27を第2調整板37上の支持軸43から取
り外す。この状態で、各支持軸43に位置合せ用ゲージ
48の取付孔49aを嵌挿して、位置合せ用ゲージ48
を第2調整板37上にそれぞれ回動可能に装着支持す
る。そして、図8に鎖線及び実線で示すように、位置合
せ用ゲージ48を加工用ローラ15,17に対する離間
位置から接合位置に回動させて、先端の接合部49bを
加工用ローラ15,17の外周面に接合させる。
【0034】その後、各ユニット19A,19Bの第1
調整板34の締付ボルト36を緩め、各第1調整板34
を支持バー31の支持溝33に沿って移動させて、各ユ
ニット19A,19Bの支持軸43上に支持された位置
合せ用ゲージ48の基準面Kが、ワイヤ掛装端部の環状
溝15a,17aとほぼ合致する位置になるように移動
調整し、大まかな位置合せを行う。そして、この調整状
態で、各締付ボルト36をナット35に締め付けて、各
第1調整板34を支持バー31に固定する。
【0035】さらに、各ユニット19A,19Bの第1
調整板34のボルト39を緩め、微調整ネジ40を回動
させて、第2調整板37を第1調整板34上で、加工用
ローラ15〜17の軸線方向へ微調整移動させる。これ
により、図7に示すように、各ユニット19A,19B
の第2調整板37の支持軸43上に支持された位置合せ
用ゲージ48の基準面Kが、加工用ローラ15,17の
ワイヤ掛装端部の環状溝15a,17aの位置と合致す
るように微調整する。そして、この微調整後に、各ボル
ト39を締付けて、各第2調整板37を第1調整板34
に固定する。
【0036】その後、図8に実線及び鎖線で示すよう
に、各位置合せ用ゲージ48を加工用ローラ15,17
に対する接合位置から離間位置に回動させる。そして、
各位置合せ用ゲージ48を支持軸43から取り外して、
それらの支持軸43上に第3ガイドローラ27を取り付
ける。これにより、各ユニット19A,19Bにおける
第3ガイドローラ27上のガイド溝27aが、加工用ロ
ーラ15,17のワイヤ掛装端部の環状溝15a,17
aと一直線に位置するように配置される。
【0037】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 (1) 以上のように、この実施形態のガイドローラの
位置合せ用ゲージにおいては、新たなワイヤ18の掛装
時に、ゲージ本体49の基端の取付部としての取付孔4
9aをガイドローラ27の支持軸43に嵌合装着する。
そして、この状態で、位置合せ用ゲージ48の先端の接
合部49bを、加工用ローラ15,17上に接合させれ
ば、ゲージ本体49の一側面と所要のガイド溝27aと
を一致させることができる。従って、この状態において
第2調整板37が最適な位置に配置されるため、その第
2調整板37上の支持軸43にガイドローラ27を支持
すれば、ワイヤ18がガイドローラ27のガイド溝27
a及び加工用ローラ15,17の所要の環状溝15a,
17aを通る面内に配置されて、それらの間に張設され
る。
【0038】このため、加工用ローラ15,17の環状
溝15a,17aの部分やガイドローラ27のガイド溝
27a部分の異常摩耗あるいは早期摩耗を抑制できると
ともに、ワイヤ断線を防止できる。しかも、前述の説明
から明らかなように、ガイドローラ27の位置合わせを
位置合わせ用ゲージ48を用いて熟練を要することなく
簡単に行うことができる。
【0039】(2) ケージ本体49の基端の取付孔4
9aが、ガイドローラ27用の支持軸43に回動可能に
取り付けられるため、位置合せ用ゲージ48を加工用ロ
ーラ15,17から離間した位置に回動配置した状態
で、ガイドローラ27用の支持軸43に対して容易に着
脱することができる。また、位置合せ用ゲージ48を支
持軸43に装着した状態で、加工用ローラ15,17と
接合する位置に回動配置することにより、ガイドローラ
27の位置合せを容易かつ正確に行うことができる。
【0040】(3) 前記のような構成の位置合せ用ゲ
ージ48を使用したワイヤソーは、前記のように、加工
用ローラ15,17上の環状溝15a,17aやガイド
ローラ27のガイド溝27a部分が異常摩耗や早期摩耗
したり、ワイヤ18が断線したりするおそれを防止する
ことができる。
【0041】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0042】さて、この第2の実施形態においては、図
9に示すように、位置合せ用ゲージ48のゲージ本体4
9の基端に、取付部としての大径の取付孔49aが形成
されている。そして、第3ガイドローラ27を加工用ロ
ーラ15,17上のワイヤ掛装端部の環状溝15a,1
7aと対応する位置に移動調整する場合には、第3ガイ
ドローラ27を支持軸43に取り付けたままの状態で、
位置合せ用ゲージ48の取付孔49aを締付キャップ4
4に回動可能に嵌合装着するようになっている。
【0043】従って、この位置合せ用ゲージ48をその
一側面がガイドローラ27の側面により位置決めされる
ように締付キャップ44に装着する。この状態で、先端
の接合部49bを加工用ローラ15,17上の外周面
接合させ、その基準面Kがワイヤ掛装端部の環状溝15
a,17aとほぼ合致する位置になるように微調整ネジ
40により移動調整することにより、第3ガイドローラ
27をそのガイド溝27aがワイヤ掛装端部の環状溝1
5a,17aと一直線上に位置するように位置合せする
ことができる。位置合わせ終了後、位置合せ用ゲージ4
8は締付キャップ44から取り外される。
【0044】この第2の実施形態においては、前述した
第1の実施形態における(2)及び(3)に記載の効果
に加えて、次のような効果を期待することができる。 (4) ガイドローラの移動調整時には、ガイドローラ
27を支持軸43から取り外すことなく、締付キャップ
44に位置合せ用ゲージ48の取付孔49aを嵌合装着
すればよく、また、位置合わせ終了後は位置合せ用ゲー
ジ48を締付キャップ44から簡単に取り外すことがで
きる。従って、ガイドローラ27の位置合せ作業が容易
になる。
【0045】(第3の実施形態)次に、この発明の第3
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0046】さて、この第3の実施形態においては、図
10に示すように、位置合せ用ゲージ48のゲージ本体
49の基端に、取付部としての小径の取付孔49aが形
成されている。また、各ユニット19A,19Bの第2
調整板37には、支持軸43に隣接して取付ピン51が
突設されている。そして、第3ガイドローラ27を加工
用ローラ15,17上のワイヤ掛装端部の環状溝15
a,17aと対応する位置に移動調整する場合には、第
3ガイドローラ27を支持軸43に取り付けたままの状
態で、位置合せ用ゲージ48の取付孔49aを取付ピン
51に回動可能に、かつ着脱可能に嵌合装着するように
なっている。
【0047】従って、この位置合せ用ゲージ48をその
一側面が第2調整板37により位置決めされるように基
端の取付孔49aを取付ピン51に装着する。この状態
で、先端の接合部49bを加工用ローラ15,17上の
ワイヤ掛装端部の環状溝15a,17aに接合させ、そ
の基準面Kがワイヤ掛装端部の環状溝15a,17aと
合致するように微調整ネジ40により移動調整すること
により第3ガイドローラ27の位置合せをすることがで
きる。位置合わせ終了後、位置合せ用ゲージ48は取付
ピン51から取り外される。
【0048】この第3の実施形態においては、前述した
第1の実施形態における(2),(3)及び第2実施形
態に記載の効果に加えて、次のような効果を期待するこ
とができる。
【0049】(5) 取付ピン51をガイドローラ27
よりも加工用ローラ15,17に接近した位置に配置で
きるため、位置合せ用ゲージ48を短く小型のものにで
きる。
【0050】なお、この実施形態は、次のように変更し
て具体化することも可能である。 ・ 位置合せ用ゲージ48の基端の取付孔49aを、予
め第3ガイドローラ27用の支持軸43の基端部に回動
可能に嵌合装着すること。
【0051】・ 前記第3の実施形態において、位置合
せ用ゲージ48の基端の取付孔49aを、予め第2調整
板37上の取付ピン51に回動可能に、かつ常時装着す
ること。
【0052】・ 前記第3の実施形態において、取付ピ
ン51と取付孔49aとの位置関係を逆にすること。す
なわち、位置合わせ用ゲージ48に取付ピンを、第2調
節板37に取付孔を設けること。
【0053】・ 前記第1の実施形態において、保持キ
ャップ50と支持軸43に取付けることなく位置合わせ
作業を行うこと。
【0054】
【発明の効果】以上実施形態で例示したように、この発
明においては以下の効果を発揮する。請求項1に記載の
発明では、位置調節機構によって移動調節されるガイド
ローラの支持部に取り付けられる取付部と加工用ローラ
の外周面に接合可能な接合部とを設けたことにより、ガ
イドローラと環状溝との位置合わせを簡単に行うことが
できる。また、接合部側には、取付部がガイドローラの
支持部に取り付けられた状態において、取り付け時のガ
イドローラの溝位置と一直線上に位置する基準面が形成
され、この基準面を加工用ローラ上の所要の環状溝と合
致させるように位置調整機構を調整して位置合せするよ
うにしたことにより、基準面をガイドローラの溝位置に
あわせれば、ガイドローラの位置合わせを正確かつ容易
におこなうことができる。
【0055】請求項2に記載の発明では、取付部をガイ
ドローラを支持軸から取り外した状態でその支持軸に取
り付けられる取付孔により構成したことにより、支持軸
に位置合せ用ゲージの取付孔を嵌合装着した状態で、ガ
イドローラの位置合せを容易かつ正確に行うことができ
る。
【0056】請求項3に記載の発明では、取付部をガイ
ドローラを支持軸に取り付けたままの状態でガイドロー
ラを支持軸に保持するキャップ上に取り付けられる取付
孔により構成したことにより、ガイドローラを支持軸か
ら取り外すことなく、ガイドローラの位置合せをきわめ
て容易に行うことができる。
【0057】請求項4に記載の発明では、取付部をガイ
ドローラを支持する支持部材上に取り付けられようにし
たことにより、加工用ローラを支持軸から取り外すこと
なく、位置合せ用ゲージをガイドローラ側に対して容易
に着脱することができ、位置合わせ作業が容易になる。
【0058】請求項5に記載の発明では、取付部をガイ
ドローラの支持部に取り付けられるようにしたことによ
り、位置合わせ用ゲージを小型化することが可能にな
【0059】請求項6に記載の発明では、ガイドローラ
のガイド溝や加工用ローラ上のワイヤ掛装端部の環状溝
すなわちワイヤ巻き始めまたは巻き終わり部分の環状溝
が早期に摩耗して加工精度が低下したり、ワイヤが断線
したりするおそれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態を示すワイヤソー
の要部正面図。
【図2】 図1のワイヤソーの要部平面図。
【図3】 図1のワイヤソーの要部側面図。
【図4】 図3の一部を拡大して示す部分破断側面図。
【図5】 図4の5−5線における部分断面図。
【図6】 第1の実施形態のゲージの取付構成を示す分
解斜視図。
【図7】 図6のゲージの使用状態を示す部分破断側面
図。
【図8】 同じくゲージの使用状態を説明する要部正面
図。
【図9】 第2の実施形態のゲージの使用状態を示す部
分破断側面図。
【図10】 第2の実施形態のゲージの使用状態を示す
部分破断側面図。
【符号の説明】
13…切断機構、15,16,17…加工用ローラ、1
5a,16a,17a…環状溝、18…ワイヤ、19…
ワイヤガイド機構、19A…ワイヤ供給側ユニット、1
9B…ワイヤ引出側ユニット、21…ワーク支持機構、
22…ワーク、25…第1ガイドローラ、26…第2ガ
イドローラ、27…第3ガイドローラ、27a…ガイド
溝、31…支持バー、33…支持溝、34…第1調整
板、37…支持部材としての第2調整板、40…微調整
ネジ、43…支持軸、44…締付キャップ、48…位置
合せ用ゲージ、49…ゲージ本体、49a…取付部とし
ての取付孔、49b…接合部、51…取付ピン、K…基
準面。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔をおいて平行に配設された複数の加
    工用ローラを備え、各加工用ローラの外周には多数の環
    状溝が形成され、それらの環状溝に1本のワイヤを連続
    的に巻回することによって、平行に延びるワイヤ列が張
    設され、これら複数の加工用ローラ上の環状溝に対する
    ワイヤの供給または環状溝からのワイヤの引出を、ガイ
    ドローラを介して行うようにしたワイヤソーにおいて、
    ガイドローラをガイドローラの溝位置が加工用ローラ上
    のワイヤ掛装端部の環状溝の溝位置と合致する位置に移
    動調整する際に使用するガイドローラの位置合せ用ゲー
    ジであって、 基端部には、位置調整機構によって移動調整されるガイ
    ドローラの支持部に取り付けられる取付部を設けるとと
    もに、先端部には加工用ローラの外周面に接合可能な接
    合部を設け、前記接合部側の一側面には、取付部がガイ
    ドローラの支持部に取り付けられた状態において、取り
    付け時のガイドローラの溝位置と一直線上に位置する基
    準面が形成され、この基準面を加工用ローラ上のワイヤ
    掛装端部の環状溝の溝位置と合致させるように位置調整
    機構を調整して位置合せするガイドローラの位置合せ用
    ゲージ。
  2. 【請求項2】 前記取付部は、ガイドローラを支持する
    支持軸上に取り付けられ、ガイドローラを支持軸から取
    り外した状態で、その支持軸に取り付けられる取付孔か
    らなる請求項1に記載のガイドローラの位置合せ用ゲー
    ジ。
  3. 【請求項3】 前記取付部は、ガイドローラを支持する
    支持軸上に取り付けられ、ガイドローラを支持軸に取り
    付けたままの状態で、ガイドローラを支持軸に保持する
    ためのキャップ上に取り付けられる取付孔からなる請求
    項1に記載のガイドローラの位置合せ用ゲージ。
  4. 【請求項4】 前記取付部は、ガイドローラを支持する
    支持部材上に取り付けられる請求項1に記載のガイドロ
    ーラの位置合せ用ゲージ。
  5. 【請求項5】 前記取付部は、ガイドローラの支持部に
    回動可能に取り付けられる請求項1ないし請求項4のい
    ずれか一項に記載のガイドローラの位置合せ用ゲージ。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし請求項5のいずれか
    一項に記載のガイドローラの位置合せ用ゲージを使用し
    たワイヤソー。
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