JP3268742B2 - ワイヤソー - Google Patents

ワイヤソー

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JP3268742B2
JP3268742B2 JP24863997A JP24863997A JP3268742B2 JP 3268742 B2 JP3268742 B2 JP 3268742B2 JP 24863997 A JP24863997 A JP 24863997A JP 24863997 A JP24863997 A JP 24863997A JP 3268742 B2 JP3268742 B2 JP 3268742B2
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國廣 ▼さい▲田
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株式会社日平トヤマ
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤを用い
て、半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料よ
りなるワークに対し、切断等の加工を施すワイヤソーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のワイヤソーにおいては、
複数の加工用ローラが所定間隔おきに配設され、それら
のローラの外周には複数の環状溝が所定ピッチで形成さ
れている。また、各加工用ローラ間において、環状溝に
は1本のワイヤが順に巻回されている。さらに、加工用
ローラ間のワイヤに対応してワーク支持機構が配設さ
れ、このワーク支持機構の下部にワークが着脱可能に取
り付けられている。そして、ワイヤが走行されながら、
そのワイヤ上に遊離砥粒を含むスラリが供給され、この
状態でワーク支持機構により、ワイヤに対しワークが押
し付け接触されて、ワークに切断等の加工が施されるよ
うになっている。
【0003】この種のワイヤソーにおいては、ワークの
結晶方位を予め測定し、その測定結果に応じて、結晶方
位がワイヤの走行方向と所定の位置関係をもって対応す
るように、ワークの向きを調整する必要があった。この
ため、従来のワイヤソーにおいては、ワーク支持機構の
本体側にワークの回転方向(或いは垂直方向)及び水平
方向の結晶方位の向きを調整するための方位調整機構が
設けられていた。なお、この明細書においては、結晶方
位の向きの調整を、単に結晶方位の調整ということにす
る。そして、ワーク支持機構にワークを装着した後、こ
の方位調整機構により、ワークを軸線の周りで回転させ
るか或いは垂直方向に傾動させて一方向の結晶方位を調
整するとともに、さらにワークの軸線を水平面内で変移
させて、水平方向の結晶方位を調整していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来構
成においては、ワークの回転方向(或いは垂直方向)及
び水平方向の結晶方位を調整するための方位調整機構
を、ワイヤソーのワーク支持機構本体に設ける必要があ
る。このため、ワイヤソーの構成が複雑になるという問
題があった。
【0005】また、この従来構成においては、ワイヤソ
ーのワーク支持機構にワークを装着した後、回転方向及
び水平方向の結晶方位をそれぞれ調整する必要があるた
め、調整時間を含めた加工時間全体が長くなって、加工
能率が低下するという問題もあった。
【0006】しかも、従来のワイヤソーにおいては、ワ
ーク支持機構に方位調整機構が一カ所しかないため、異
なる結晶方位のワークを複数個設置し、同時に結晶方位
を合わせながら切断することは不可能であった。つま
り、一つのワーク支持具に一つのワークを装着し、これ
をワーク支持機構に装着して、方位調整した後に切断す
るというように、短物ワークでも、長物ワークでも一つ
ずつしか切断加工することができなかった。従って、ワ
イヤソーの加工能率が悪く、生産性の低いものであっ
た。
【0007】また、ワーク支持機構に方位調整機構を複
数個設けて、異なる結晶方位の複数のワークを取り付け
てそれぞれを方位調整して、同時加工を可能にすること
も考えられる。しかしながら、ワーク支持機構の構成が
非常に複雑になり、さらにそれぞれに二方向の方位調整
を行ってからの切断開始となるため、作業性が悪いとと
もに、調整時間が長くかかる。
【0008】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、簡単な構成でワーク支持機構に複数のワ
ークをそれぞれ方位調整した状態で支持でき、それらの
ワークを同時に加工することができて、加工能率を高め
ることができるワイヤソーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、複数の加工用ローラ
間に所定ピッチで巻回したワイヤを走行させながら、ワ
ーク支持機構に支持したワークをワイヤに接触させて、
加工を施すようにしたワイヤソーにおいて、ワーク支持
機構本体に1または2以上のワーク支持部を設け、この
各ワーク支持部にそれぞれ予め一方向に方位調整してワ
ーク取付部材に取り付けた1または2以上のワークをそ
れぞれ支持する支持ベースを所定角度で位置決め支持
し、この支持ベースには各ワークに対応して水平方向の
結晶方位を調整するための方位調整機構が設けられ、こ
の方位調整機構に前記ワークを取り付けたワーク取付部
材が装着されることを要旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のワイヤソーにおいて、ワーク支持部に対し支持ベー
スがくさび係合により位置決め固定されることを要旨と
する。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載のワイヤソーにおいて、前記方位調整
機構は、水平な支持ベースに対し、ワーク取付部材を垂
直軸線の周りで回動させる回動部材と、その回動部材を
回動調整する調整部材とから構成した。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載のワイヤソーにおいて、方位調整機構は、調整部材に
より往復動される移動体を備え、回動部材を移動体に連
結し、移動体の移動によりワーク取付部材が回動される
ことを要旨とする。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載のワイヤソーにおいて、方位調整機構の回動部材に対
しワーク取付部材を位置調整可能に取り付けたことを要
旨とする。
【0014】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のうち何れか一項に記載のワイヤソーにおいて、前記ワ
ークはワーク支持機構に対して、ワイヤの走行方向に複
数列で、各列に複数個ずつ配置したことを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明のワイヤソーの一
実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示
すように、装置基台11上にはコラム12が立設されて
いる。コラム12の一側には切断機構13がブラケット
14を介して装設されている。この切断機構13は所定
間隔をおいて平行に延びる複数の加工用ローラ15,1
6,17を備え、それらの外周には環状溝15a,16
a,17aが所定ピッチで形成されている。なお、図面
においては理解を容易にするために、環状溝15a,1
6a,17aの数を実際よりも少なく描いてある。
【0016】前記加工用ローラ15,16,17の各環
状溝15a,16a,17aには、1本の線材よりなる
ワイヤ18が連続的に巻回されている。ブラケット14
にはワイヤ走行用モータ19が配設され、このモータ1
9により図示しない伝達機構を介して加工用ローラ1
5,16,17が回転される。そして、これらの加工用
ローラ15,16,17の回転によって、ワイヤ18が
所定の走行速度で走行される。このワイヤ18の走行
は、一定量前進(例えば10m)及び一定量後退(例え
ば9m)を繰り返し、全体として歩進的に前進するよう
に行われる。
【0017】前記切断機構13の上方に位置するよう
に、ブラケット14上にはスラリ供給機構20が配設さ
れ、このスラリ供給機構20から加工用ローラ15,1
6,17間のワイヤ18上に、遊離砥粒を含む水性また
は油性のスラリが供給される。スラリ供給機構20の上
方において、コラム12にはワーク支持機構21が上下
動可能に支持され、その下部には硬脆材料よりなる一対
のワーク22が着脱自在にセットされる。コラム12上
にはワーク昇降用モータ23が配設され、このモータ2
3により図示しないボールスクリュー等を介してワーク
支持機構21が上下動される。
【0018】そして、このワイヤソーの運転時には、ワ
イヤ18が切断機構13の加工用ローラ15,16,1
7間で走行されながら、ワーク支持機構21が切断機構
13に向かって下降される。このとき、スラリ供給機構
20からワイヤ18上へ遊離砥粒を含むスラリが供給さ
れるとともに、そのワイヤ18に対し各ワーク22が押
し付け接触され、ラッピング作用によって各ワーク22
がウエハ状にスライス加工される。
【0019】前記装置基台11上にはリール機構24が
装設され、ワイヤ18を繰り出すための繰出しリール2
5と、ワイヤ18を巻き取るための巻取りリール26と
を備えている。装置基台11には回転方向及び回転速度
を変更可能なサーボモータよりなる一対のリール回転用
モータ27,28が配設され、それらのモータ軸には図
示しない伝達機構を介して両リール25,26が連結さ
れている。なお、ワイヤ18の一方のリール26への巻
き取り完了後は、そのリール26がワイヤ繰り出し側
に、他方のリール25がワイヤ巻き取り側に変わるもの
である。
【0020】前記装置基台11上にはリール機構24に
隣接してトラバース機構29が装設され、繰出しリール
25からのワイヤ18の繰出し及び巻取りリール26へ
のワイヤ18の巻取りを、上下にトラバースしながらワ
イヤ18を案内する。そして、前記リール機構24の両
リール25,26の回転により、繰出しリール25から
切断機構13へワイヤ18が繰り出されるとともに、加
工後のワイヤ18が巻取りリール26に巻き取られる。
【0021】前記リール機構24と切断機構13との間
には、張力保持機構30及びガイド機構31が配設され
ている。そして、切断機構13の加工用ローラ15,1
6,17間に巻回されたワイヤ18の両端が、ガイド機
構31の各ガイドローラ32を介して張力保持機構30
に掛装されている。この状態で、張力保持機構30によ
り、加工用ローラ15,16,17間のワイヤ18に所
定の張力が付与されるようになっている。
【0022】次に、前記ワーク支持機構21の構成につ
いて詳細に説明する。図3〜図4に示すように、前記コ
ラム12の側部にはワーク支持機構本体としての昇降台
35が昇降可能に支持され、その下面にはクランプベー
ス36が配設されている。クランプベース36の両側に
はクランプ板37,38が取り付けられ、一方のクラン
プ板37の下端内縁には傾斜係合面37aが形成されて
いる。一対のクランプ板37,38の互いに対向する位
置において、各クランプ板37,38の下端内面には各
一対の支持突起39が所定間隔おきに2箇所に突設さ
れ、各一対の支持突起39の対向面には取付方向基準面
となる傾斜支持面39aがほぼV字状をなすように形成
されている。
【0023】すなわち、前記両クランプ板37,38間
において、各一対の支持突起39によりワーク支持部が
構成され、支持ベース40がクランプ支持されている。
つまり、ここでは支持突起39が2箇所平行に配置され
ている。各支持ベース40の両側にはワーク支持機構2
1への取付基準となる断面ほぼ逆台形状の係合片41が
突設され、これらの係合片41及び図示しない搬送台車
等に載せるための突片74が各一対の支持突起39の傾
斜支持面39a上に係合支持される。そして、各係合片
41の先端上縁には傾斜面41aが形成されている。
【0024】前記クランプ板38には各支持ベース40
に対応して一対のクランプねじ42が螺合され、このク
ランプねじ42を螺進せることにより、その先端が一方
の係合片41の傾斜面41aに接合される。これに伴っ
て、支持ベース40が図4の左側方に移動され、他方の
係合片41の傾斜面41aがクランプ板37の傾斜係合
面37aにくさび係合される。これにより、一対の支持
ベース40が両クランプ板37,38間の支持突起39
上で所定位置に確実にクランプされ、支持ベース40は
取付基準線がワイヤ18の走行方向と直交する方向と一
致するように、所定の角度位置に位置決めされる。
【0025】前記クランプ板37の外面には戻し用シリ
ンダ43が配設され、そのピストンロッド43aの先端
が他方の係合片41に対向配置されている。そして、前
記クランプねじ42を螺退させた状態で、この戻し用シ
リンダ43が突出動作されたとき、支持ベース40が図
4の右側方に移動されて、係合片41の傾斜面41aと
クランプ板37の傾斜係合面37aとの係合が解除され
る。これにより、支持ベース40を両クランプ板37,
38間の支持突起39上から取り外すことができる。
【0026】前記各支持ベース40には一対の方位調整
機構44が装設され、これらの方位調整機構44の下部
には複数のワーク22が各別に支持されている。また、
これらのワーク22は、図3〜図5に示すように、加工
用ローラ15,16,17間のワイヤ18の走行方向に
所定間隔をおいて2列で、各列に2個ずつ位置をずらし
て配置されている。そして、これらの方位調整機構44
により、水平な支持ベース40に対し各ワーク22が垂
直軸線46aの周りで回動されて、各ワーク22の結晶
方位が係合片41の長手方向である取付基準線と平行に
なるように調整される。
【0027】そこで、この方位調整機構44について詳
述すると、図6〜図8に示すように、前記各支持ベース
40の下面には一対の接合板45が取り付けられてい
る。各接合板45を貫通するように、支持ベース40に
は一対の垂直軸線46aの上にそれぞれ回動軸46がベ
アリング47を介して回動可能に支持されている。各回
動軸46の下端にはワーク支持体48が固定され、それ
らの下面には摺動案内するアリ部48aがワイヤ18の
走行方向と直交する方向に延長形成されている。
【0028】前記回動軸46の外周には複数の皿ばね4
9が一対のばね受け50,51を介して取り付けられ、
ナット52により抜け止めされている。そして、この皿
ばね49により回動軸46が上方に付勢されて、ワーク
支持体48が接合体45に圧接されている。これによ
り、ワーク支持体48が所定の回動調整位置に保持され
るようになっている。
【0029】前記各ワーク支持体48の下面にはワーク
取付部材を構成するワーク取付板53が、その上面のア
リ溝53aをアリ部48aに係合させることによって、
ワイヤ18の走行方向と直交する方向へ移動可能及び着
脱可能に取り付けられている。そして、これらのワーク
取付板53の下面には、ガラス板54及びカーボン板5
5を介して予め一方向、すなわち回転方向或いは垂直方
向に方位調整されたワーク22が接着固定されている。
【0030】前記ワーク支持体48のアリ部48aと対
応するように、ワーク取付板53の外側には締付ねじ5
7が螺合されるとともに、その内側には移動ピン58及
びクランプ体59が移動可能に配設されている。そし
て、この締付ねじ57を螺進させることにより、移動ピ
ン58を介してクランプ体59がワーク支持体48のア
リ部48aに圧接されて、ワーク取付板53がワーク支
持体48に固定されるようになっている。
【0031】図6〜図8に示すように、前記各回動軸4
6の上端には回動部材としての回動レバー60がねじ6
1により固定され、それらの先端下面には係合ローラ6
2が回転可能に支持されている。支持ベース40に螺合
したばね受け63と各回動レバー60との間にはばね6
4が介装され、これらのばね64により各回動レバー6
0が図7の矢印方向に回動付勢されている。
【0032】前記各回動レバー60と対応するように、
支持ベース40には一対の収容孔65が形成されてい
る。各収容孔65内には円筒状の移動体66が移動可能
に収容され、その外周面には係合溝66aが形成される
とともに、中心にはねじ孔66bが形成されている。支
持ベース40には一対の回り止めピン67が螺合され、
それらの先端が移動体66の係合溝66aに係合するこ
とにより、各移動体66の回転が規制されている。各移
動体66の外面には係合溝68が形成され、この係合溝
68内に各回動レバー60上の係合ローラ62が係合さ
れている。
【0033】前記各移動体66と対応するように、支持
ベース40の各収容孔65内には調整部材としての調整
軸69がベアリング70を介して回転可能に支持されて
いる。また、各調整軸69の外端には工具係合孔69a
が形成されるとともに、内端には移動体66のねじ孔6
6bに螺合するねじ部69bが形成されている。
【0034】そして、工具係合孔69aに図示しない工
具を係合させて、調整軸69を回動調整したときには、
ねじ部69b及びねじ孔66bを介して移動体66が移
動され、係合溝68及び係合ローラ62を介して回動レ
バー60が回動される。これにより、回動軸46を介し
てワーク支持体48が回動され、ワーク取付板53の下
面に取り付けられたワーク22の中心軸線22aが水平
面内で回動変位されて、水平方向の結晶方位が調整され
るようになっている。
【0035】なお、前記支持ベース40の上面には上カ
バー71が取り付けられ、各回動レバー60の上方が覆
われている。支持ベース40の前面には一対のフランジ
板72が取り付けられ、各調整軸69の前端を露出させ
た状態で、各収容孔65の前部が覆われている。支持ベ
ース40の後面には後カバー73が取り付けられ、各収
容孔65の後部が覆われている。
【0036】次に、前記のように構成されたワイヤソー
について動作を説明する。さて、このワイヤソーにおい
て、ワーク支持機構21に複数のワーク22を取り付け
る場合には、支持ベース40をワーク支持機構21のク
ランプベース36に装着する前工程において、予めワー
クの方位調整を行っておく。まず、ワーク取付板53に
予め一方向に方位調整した状態のワーク22を取り付け
る。すなわち、ワーク取付板53の下面に、ガラス板5
4及びカーボン板55を介して、ワーク22をそれぞれ
接着固定する。
【0037】その後、アリ溝53aとアリ部48aとの
係合により、それぞれワーク22を接着した一対のワー
ク取付板53を支持ベース40の下部の各ワーク支持体
48に支持して、締付ねじ57により所定位置に締付け
固定すると、支持ベース40の下面に2個のワーク22
が同一軸線上に配列支持される。この支持ベース40上
で各ワーク22と対応する方位調整機構44において、
調整軸69の工具係合孔69aに図示しない工具を係合
させて、調整軸69を回動調整する。すると、ねじ部6
9b及びねじ孔66bを介して移動体66が移動され、
係合溝68及び係合ローラ62を介して回動レバー60
が回動される。これにより、回動軸46を介してワーク
支持体48が回動され、ワーク取付板53の下面に取り
付けられたワーク22が回動されて、その結晶方位が支
持ベース40に対し調整される。さらに、一対の支持ベ
ース40をクランプベース36のクランプ板37,38
間の支持突起39上に支持して、クランプねじ42を締
付けることにより所定の取付角度で位置決めクランプす
る。これにより、複数のワーク22がワーク支持機構2
1の下部に、ワイヤ18の走行方向へ所定間隔をおいて
2列で、各列に2個ずつ位置をずらして計4個それぞれ
が方位調整された状態で配置される。
【0038】なお、このとき、ワイヤソーのワイヤ18
の列の中で、2列のワーク22から完全に外れて切断し
ない部分がないように、ワーク22の位置を各支持ベー
ス40の内で移動調整することも可能である。この場
合、締付けねじ57を緩めて、ワーク取付板53をワー
ク支持板48のアリ部48aに沿って移動させた後、締
付けねじ57で固定する。
【0039】その後、ワイヤソーの運転を開始すると、
ワイヤ18がリール機構24の繰出しリール25から繰
り出され、切断機構13の加工用ローラ15,16,1
7間において歩進的に走行された後、巻取りリール26
に巻き取られる。そして、スラリ供給機構20により、
加工用ローラ15,16,17間のワイヤ18上に遊離
砥粒を含むスラリが供給されながら、ワーク支持機構2
1の下降により、ワイヤ18に対して複数のワーク22
が押し付け接触される。これにより、各ワーク22が所
定の厚さに同時に切断加工される。
【0040】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 ・ この実施形態のワイヤソーにおいては、ワーク支持
機構21に支持ベース40を介して複数のワーク22が
支持されるようになっている。また、支持ベース40に
は各ワーク22に対応して結晶方位を調整するための方
位調整機構44が設けられている。このため、ワーク支
持機構21に支持ベース40を装着するに先立って、支
持ベース40上でワークの方位調整を行っておくことが
でき、そして、ワーク支持機構21に複数のワーク22
を支持した状態で、それらのワーク22を同時に加工す
ることができて、加工能率を高めることができる。さら
に、装着後においても方位調整機構44により、各ワー
ク22の結晶方位をワイヤ18の走行方向に対し最終調
整することができて、各ワーク22について所定の加工
精度を確保することができる。
【0041】・ この実施形態のワイヤソーにおいて
は、ワーク22がワーク支持機構21に対して、ワイヤ
18の走行方向に複数列で、各列に複数個ずつ配置され
るようになっている。このため、複数のワーク22をワ
ーク支持機構21に対して、容易に配列支持することが
できる。
【0042】・ この実施形態のワイヤソーにおいて
は、方位調整機構44が、ワーク22を支持するワーク
支持体48と、そのワーク支持体48を垂直軸線の周り
で回動させる回動部材としての回動レバー60と、その
回動レバー60を回動調整する調整部材としての調整軸
69とから構成されている。このため、方位調整機構4
4の簡単な構成により、各ワーク22の結晶方位を容易
に調整することができる。
【0043】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 ・ ワーク支持機構21に対してワーク22を、3列以
上の複数列で、各列に1個または3個以上の複数個ずつ
配置するように構成すること。
【0044】・ クランプベース36のクランプ板3
7,38間における支持ベース40のクランプ構成にお
いて、前記実施形態のクランプねじ42に代えて、クラ
ンプ用シリンダを設けること。
【0045】・ 前記実施形態では、一対の支持突起3
9によりワーク支持部を構成したが、両支持突起39を
1組又は3組以上設けること。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、予め方位調整したワークをワーク支持機構
に複数個取り付けることができ、それらのワークを同時
に加工することができて、加工能率を高めることができ
る。ワーク支持機構に方位調整機構を設ける必要がない
ため、ワイヤソーの構成を簡単にできる。
【0047】請求項2に記載の発明によれば、くさび係
合により支持ベースの取付精度が高く正確な角度で確実
に固定される。請求項3に記載の発明によれば、方位調
整機構の簡単な構成により、各ワークの結晶方位を容易
に調整することができる。
【0048】請求項5に記載の発明によれば、ワークの
配置に応じてワーク位置を調整することもでき、これに
より、ワイヤ列に均一の切断抵抗がかかり、安定した加
工が可能となる。
【0049】請求項6に記載の発明によれば、複数のワ
ークをワーク支持機構に対して、容易に配列支持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のワイヤソーの一実施形態を示す正
面図。
【図2】 そのワイヤソーの平面図。
【図3】 ワーク支持機構を拡大して示す要部破断正面
図。
【図4】 そのワーク支持機構の要部破断側面図。
【図5】 図4の5−5線における断面図。
【図6】 図4の一部をさらに拡大して示す要部破断側
面図。
【図7】 図6のワーク支持機構の要部破断平面図。
【図8】 図6の8−8線における断面図。
【符号の説明】
13…切断機構、15,16,17…加工用ローラ、1
8…ワイヤ、21…ワーク支持機構、22…ワーク、3
5…ワーク支持機構本体としての昇降台35、36…ク
ランプベース、37,38…クランプ板、39…ワーク
支持部としての支持突起、40…支持ベース、44…方
位調整機構、46…回動軸、46a…垂直軸線、48…
ワーク支持体、53…ワーク取付部材としてのワーク取
付板、60…回動部材としての回動レバー、66…移動
体、66b…ねじ孔、69…調整部材としての調整軸、
69b…ねじ部。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加工用ローラ間に所定ピッチで巻
    回したワイヤを走行させながら、ワーク支持機構に支持
    したワークをワイヤに接触させて、加工を施すようにし
    たワイヤソーにおいて、 ワーク支持機構本体に1または2以上のワーク支持部を
    設け、この各ワーク支持部にそれぞれ予め一方向に方位
    調整してワーク取付部材に取り付けた1または2以上の
    ワークをそれぞれ支持する支持ベースを所定角度で位置
    決め支持し、この支持ベースには各ワークに対応して
    方向の結晶方位を調整するための方位調整機構が設け
    られ、この方位調整機構に前記ワークを取り付けたワー
    ク取付部材が装着されるワイヤソー。
  2. 【請求項2】 ワーク支持部に対し支持ベースがくさび
    係合により位置決め固定される請求項1に記載のワイヤ
    ソー。
  3. 【請求項3】 前記方位調整機構は、水平な支持ベース
    に対し、ワーク取付部材を垂直軸線の周りで回動させる
    回動部材と、その回動部材を回動調整する調整部材とか
    ら構成した請求項1または請求項2に記載のワイヤソ
    ー。
  4. 【請求項4】 方位調整機構は、調整部材により往復動
    される移動体を備え、回動部材を移動体に連結し、移動
    体の移動によりワーク取付部材が回動される請求項3に
    記載のワイヤソー。
  5. 【請求項5】 方位調整機構の回動部材に対しワーク取
    付部材を位置調整可能に取り付けた請求項4に記載のワ
    イヤソー。
  6. 【請求項6】 前記ワークはワーク支持機構に対して、
    ワイヤの走行方向に複数列で、各列に複数個ずつ配置し
    た請求項1〜5のうち何れか一項に記載のワイヤソー。
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