JP3467371B2 - 回転型パルススイッチ - Google Patents

回転型パルススイッチ

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JP3467371B2 JP28691096A JP28691096A JP3467371B2 JP 3467371 B2 JP3467371 B2 JP 3467371B2 JP 28691096 A JP28691096 A JP 28691096A JP 28691096 A JP28691096 A JP 28691096A JP 3467371 B2 JP3467371 B2 JP 3467371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相のずれた2つ
の信号を得る回転型パルススイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】位相のずれたA相,B相からの2つの信
号を得る回転型パルススイッチは、例えば、特開平3−
134515号公報に開示されている。このような回転
型パルススイッチによると、A相とB相とのパルスを判
別することによって回転方向を識別できる。図12はこ
の従来の回転型パルススイッチの刷子基板の平面図、図
13は図12の要部である刷子と接点基板の接した状態
を示す投影図である。これらの図に示す刷子71,7
2,73及び端子66は刷子基板61にインサート成形
されている。そして、刷子71と72は、刷子基板61
の中心に対し両側に向かい合う位置にほぼ同半径上に、
垂直方向に位相差分ずれた位置に配されている。また、
刷子71は端子66aに、刷子72は端子66bに、刷
子73は端子66cにそれぞれ接続されている。69は
接点板で、操作軸(図示せず)とインサート成形され、
回転方向に交互に接点部69aと絶縁部69bとで構成
されている。このような従来例は、操作軸(図示せず)
を回転させて刷子71,72を接点板69の接点部69
aと絶縁部69bとで接触することで、端子66aと6
6bには位相のずれたA相及びB相のパルス信号が出力
される。また、端子66cは共通端子である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
回転型パルススイッチでは、刷子71,72,73は刷
子基板61の信号パターンに対して所定の位相差を得る
ように垂直方向に位相差分ずれた位置にそれぞれ配され
ているので、刷子71,72,73及び端子66をイン
サート成形する場合、刷子71,72,73のずれに対
応して成形金型を作成すると寸法管理が難しくコストも
高くなっていた。
【0004】本発明の第1の課題は、1ヵ所だけを所定
の間隔で設置するだけで所定の位相差のA,B相を得ら
れて、コード板の半径方向の寸法を短くして装置の小型
化を図れ、また、管理が容易で寸法精度が良くなって組
込時の精度も向上し、また、ほぼ同じバネ圧を得られて
コード板の削れを均一にできる回転型パルススイッチを
提供することである。本発明の第2の課題は、コモン用
の摺動子片も信号用の摺動子片と同一とすることができ
るので、摺動子片の製造金型を単純にできて製造及び管
理がより容易になる回転型パルススイッチを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題は、位相
のずれた2つの信号を得るための複数の信号用の摺動子
片及びコモン用の摺動子片をインサート成形したケーシ
ングと、前記摺動子片に接する、所定の間隔を置いて放
射状に間欠的な導体パターンを形成し、かつ回転可能に
したコード板とを備えてなり、前記摺動子片は同一形状
に形成され、かつ前記コード板の回転中心を挾んで前記
信号用の摺動子片をそれぞれ配設すると共に、前記各信
号用の摺動子片の前記コード板との各接触部を結ぶ線
を、前記各摺動子片のケーシングの基端部を結ぶ線と平
行な操作軸の回転中心を通る線から所定間隔を置いて平
行に配置して前記所定の位相差を設定した第1の手段に
より解決される。
【0006】上記第2の課題は、第1の手段において、
前記コモン用の摺動子片の前記コード板との接触部を、
前記各信号用の摺動子片の前記コード板との各接触部を
結ぶ線上に配置した第2の手段により解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
回転型パルススイッチの全体構成を示す縦断面図、図2
は図1の摺動子片と導体パターンとの関係を示す説明
図、図3は図1のCW回転及びCCW回転におけるパル
ス信号を示す図、図4(a),(b)は図1のケーシングを示
す平面図及び縦断面図、図5は図1のケーシングを示す
底面図、図6は図1の可動接点を示す平面図、図7は図
1のケーシングをインサート成形する前の摺動子片及び
端子を一体成形してあるフープ材を示す説明図、図8
(a),(b),(c)は図1の可動接点の平面図、正面図及び底
面図、図9(a),(b)はB−B線に沿った断面図及びC−
C線に沿った断面図、図10は別のパルス数の例での摺
動子片と導体パターンとの関係を示す説明図である。
【0008】これらの図において、1は操作軸、2は金
属製の軸受部材、3は駆動体、4は受け部、5はケーシ
ング、6は戻し部材であるゴムラバー、7は下カバー、
8はクリックばねである。
【0009】軸受部材2は四角板部分を有し、その四角
板の中央が上方に膨出されて凹部41が設けられると共
に、中央に丸い貫通孔が穿設されて軸受部11とされて
いる。この軸受部11に挿通されて操作軸1が回転可能
に軸支されると共に、軸線方向に移動可能に支持されて
いる。この操作軸1の下端にはすり割部12が形成され
て駆動体3が嵌合固定されている。なお、操作軸1の軸
受部材2の下面側には環状溝13が形成され、環状溝1
3に操作軸1の軸受部11からの抜け止めのための線バ
ネ14が挟持されている。
【0010】駆動体3は底部39を有する円筒形状に形
成されるとともに、その内部の直径方向に刃状部15が
突設され、この刃状部15が前記操作軸1のすり割部1
2に嵌め込まれている。これにより、駆動体3は操作軸
1の回転に伴って一体に回転するようになっている。ま
た、駆動体3の周面にはその直径上の位置でかつ軸方向
に沿って一対の複数のスプライン刃部43,43が形成
され、これらのスプライン刃部43,43にそれぞれ嵌
め込まれるスプライン溝44,44が受け部4の丸孔内
周面に形成されて、駆動体3と受け部4はスプライン結
合されている。これにより、操作軸1の回転方向の移動
は受け部4に伝達されるが、操作軸1の軸線方向の移動
は受け部4に伝達されないようになっている。
【0011】受け部4は、図8及び図9に示すように、
その下端部外周に円板状部16が延設されており、この
円板状部16の下面側に導体パターン17が設けられコ
ード板が構成され、また、円板状部16の上面側に例え
ば一周に36個のクリック用の凸凹部18が設けられて
いる。この円板状部16は、軸受部材2の凹部41外で
あって、軸受部材2とケーシング5とによって構成され
る密閉空間内に配設されている。そして、クリックばね
8が軸受部材2と円板状部16との隙間に挾み込まれて
保持され、クリックばね8が円板状部16のクリック用
の凸凹部18に弾接されている。また、受け部4の円板
状部16の中央は、スプライン溝の形成された孔に連通
した貫通孔とされると共に、ゴムラバー6を収納できる
ように円錐形状に拡げらた収納凹部4aとされている。
なお、42は受け部4の下面に突設された環状の当接部
で、この当接部42はケーシング5のケーシング本体2
5の上面に突き当たっており、また、受け部4の上面の
軸受部材2の下面との間に受け部4は挾み込まれて受け
部4の回転時に安定して回転できるように軸方向の移動
を規制されている。
【0012】クリックばね8はリング板状で直径上を下
にして屈曲形成され、その一方の屈曲部に形成した突部
8aが凸凹部18に弾接されている。また、クリックば
ね8の屈曲された上縁部から四角枠状の支持板部8bが
形成され、この支持板部8bに位置決め用の小穴(図示
せず)が形成されている。支持板部8bを軸受部材2と
ケーシング5との間に挟持すると共に軸受部材2等から
突設した位置決めピン(図示せず)を嵌合してある。こ
れにより、操作軸1を回転させると受け部4も一体に回
転し、クリック用の凸凹部18上をクリックばね8が弾
接することで、クリック感を生じると共に1回転の36
分の1づつで停止させることができる。
【0013】36個のクリック用の凸凹部18に対応し
て導体パターン17は形成されている。即ち、導体パタ
ーン17は、図2及び図8(c)に示すように、コモンパ
ターン部19とコモンパターン部19と導通した櫛歯状
のA,B相パターン部20,20…からなっている。
A,B相パターン部20,20…間は絶縁部21,21
…が配設されている。これらのパターン部19,20に
ケーシング5に形成された摺動子片28,29,30が
弾接されている。即ち、A相摺動子片29とB相摺動子
片30は図8(c)に一点鎖線で示すA,B相パターン部
20上を摺接され、また、コモン摺動子片28はそれよ
り内側のコモンパターン部19上を摺接される。
【0014】ケーシング5は、図4及び図5に示すよう
に、絶縁性樹脂等からなる全体に四角板状のケーシング
本体25と、ケーシング本体25の上面中央に露出され
たプッシュオンスイッチ用の第1の固定接点26と、第
1の固定接点26の周りに円弧状に配設された第2の固
定接点27と、この第2の固定接点27を中心にして両
側に配設されたエンコーダ(あるいはパルススイッチ)
用の一対のコモン摺動子片28,28と、一対のコモン
摺動子片28,28の外側に並んで配設されたエンコー
ダ用のA相摺動子片29とB相摺動子片30とが備えら
れている。なお、第2の固定接点27には、3箇所の突
起部27b,27b,27bが突設されて、後述するプ
ッシュオンスイッチ用可動接点34のリング部36が載
置されて3点で接触するようになっている。なお、図5
は摺動子片を切断後の状態であるが、図4(a)は摺動子
片を切断加工していない状態で示してある。
【0015】これらのプッシュオンスイッチ用の第1の
固定接点26及び第2の固定接点27は、ケーシング本
体25の上面の円形凹段部31に配設され、一方、エン
コーダ用の一対のコモン摺動子片28,28及びA相摺
動子片29及びB相摺動子片30は、ケーシング本体2
5の両側縁に沿った開口部32内に延設されると共に上
方に屈曲されて受け部4の円板状部16の導体パターン
17に圧接されている。また、第1の固定接点26及び
第2の固定接点27からそれぞれ引き回されてケーシン
グ本体25の一側面に引き出し端子部26a,27aが
引き出され、また、コモン摺動子片28,28及びA相
摺動子片29及びB相摺動子片30からそれぞれ引き回
されてケーシング本体25の他側面に引き出し端子部2
8a,29a,30aが引き出されている。なお、33
は後述するプッシュオンスイッチ用可動接点34の位置
決め突片35,35を嵌め込む嵌合凹部である。また一
対のコモン摺動子片28,28は1つの引き出し端子部
28aに接続されている。
【0016】本実施の形態では、図2に示すように36
クリック、18パルスであるが、図10に示す18クリ
ック、9パルス等、各種設定してもよい。
【0017】ここで、各摺動子片と導体パターンとの関
係について図2及び図10等を参照して説明する。前述
したように、受け部4の導体パターン17は、図2及び
図8(c)に示すように、コモンパターン部19とコモン
パターン部19と導通した櫛歯状のA,B相パターン部
20,20…からなっている。そしてリング状のコモン
パターン部19のほぼ直径上でそれぞれ接するように一
対のコモン摺動子片28,28が配設されている。ま
た、右のコモン摺動子片28に並んで右側でA,B相パ
ターン部20,20…に接するようにA相摺動子片29
が配設され、また、左のコモン摺動子片28に並んで左
側でA,B相パターン部20,20…に接するようにB
相摺動子片30が配設されている。そして、所定の位相
差、例えばT/4の位相差のパルス信号を得られるよう
にA相摺動子片29及びB相摺動子片30がA,B相パ
ターン部20に対して配設されており、これにより、図
3に示すパルス信号を得られる。この図3は上段にCW
回転、下段にCCW回転におけるA,B相パルス信号を
示してあり、A−C間はA相摺動子とコモン摺動子片間
のA相パルス信号、B−C間はA相摺動子とコモン摺動
子片間のB相パルス信号である。
【0018】ここで、A相摺動子片29及びB相摺動子
片30のA,B相パターン部20に対する配置について
更に詳しく説明する。A相摺動子片29及びB相摺動子
片30は同一形状に形成され、かつA相摺動子片29及
びB相摺動子片30の導体パターン17との各接触部を
結ぶ線L1を、A相摺動子片29及びB相摺動子片30
のケーシング5の基端部を結ぶ線L2と平行な操作軸1
の回転中心Oを通る線L3から所定の間隔dを置いて平
行に配置しててある。この間隔dは所定の位相差等に応
じて次のように求められる。ここで、エンコーダ(ある
いはパルススイッチ)において、デューティー比を50
%、位相差をT/4とし、また、T:周期、N:0,
1,2,3・・・の任意の数字、A:パルスの数、R:
接点の接触する位置のコード板の半径とすると、基準位
置においては、偶数のパルスの場合位相差はなく、奇数
のパルスの場合T/2の位相差となるので、いずれの場
合も、(NT/2)±T/8に相当する位相分だけ片側
の接点で基準位置からシフトさせればよいこととなる。
ところで、360°/Aが1周期の角度に相当するか
ら、これは角度にすると(360/A)×((NT/
2)±T/8)に相当するので 距離d=R×sin{(360/A)×((NT/2)±T
/8)} となる。したがって、A相摺動子片29及びB相摺動子
片30の導体パターン17との各接触部を結ぶ線L1
は、操作軸1の回転中心を通る線L3から平行に距離d
だけ離れた位置に設定すればよい。例えば、図10に示
すエンコーダのように、9パルス、R=6、N=0と設
定したとき、上記{}内は5°に相当して距離d=0.
52となる。なお、図10(及び図2)にて、Oは回転
中心、rは回転中心OとA,B相摺動子片29,30の
導体パターン17との接触点を結んだ線であり、つま
り、前記5°はrとL3とのなす角度である。
【0019】なお、本実施の形態では、A相摺動子片2
9及びB相摺動子片30の導体パターン17との各接触
部を結ぶ線L1と、一対のコモン摺動子片28,28の
導体パターン17との各接触部を結ぶ線と平行に離れて
いるが、図11に示すように、一対のコモン摺動子片2
8,28もA相摺動子片29及びB相摺動子片30と同
一形状に形成して線L1上に一対のコモン摺動子片2
8,28の導体パターン17との各接触部を配置しても
よい。
【0020】プッシュオンスイッチ用可動接点34は、
図6に示すように、リング部36と、リング部36の中
心にかつ斜め上方に向かって延設され、その先端下方に
突出した接触点部37aを有する可動接点片部37と、
リング部36の外周縁から外方へ向かって延設された位
置決め突片35,35とからなっている。このプッシュ
オンスイッチ用可動接点34は、そのリング部36上に
ゴムラバー6の下端面6aが載置されており、これによ
りゴムラバー6による弾性力がリング部36上面から加
わってリング部36下面と第2の固定接点27の突起部
27bとを圧接させ、常時確実に導通している。
【0021】ゴムラバー6はほぼ円錐形状に形成され、
その周縁部の下面を平坦に形成した下端面6aと、外周
縁を円筒外周面状に形成してケーシング本体25の円形
凹段部31に嵌め込まれる外周縁部6bと、その頂部に
形成され、駆動体3の底部39が突き当てられる平坦面
部6cと、その頂部の内部に形成され、プッシュオンス
イッチ用可動接点34の可動接点片部37に離接する可
動面部6dのとからなつている。
【0022】ここで、このような図4及び図5に示すケ
ーシング5の製造方法を説明する。まず、図7に示すよ
うに、フープ状の金属板40を図示しないプレス装置に
供給し、第1の固定接点26、第2の固定接点27、コ
モン摺動子片28,28及びA相摺動子片29及びB相
摺動子片30や引き出し端子部26a,27a,28
a,29a,30a等の外形形状をブランク加工すると
共に、丸孔38を打ち抜き加工し、また、第2の固定接
点27の突起部27bを突き出し加工し、次いで、コモ
ン摺動子片28,28及びA相摺動子片29及びB相摺
動子片30や引き出し端子部26a,27a,28a,
29a,30aを所定形状にフォーミングした後、この
金属板40を図示しない成形装置に供給し、第1の固定
接点26、第2の固定接点27、コモン摺動子片28,
28及びA相摺動子片29及びB相摺動子片30等に対
して溶融樹脂を射出してケーシング本体25をインサー
ト成形する。その際、前述したように、ケーシング本体
25の上面に円形凹段部31と各開口部32,32が形
成される。次いで、コモン摺動子片28,28及びA相
摺動子片29及びB相摺動子片30及び引き出し端子部
26a,27a,28a,29a,30aを金属板40
から切離し(切断線F)、所定形状に折り曲げた後に、
ケーシング本体25と金属板40を繋ぐ橋絡部40aを
切断することにより、前述の如く構成されたケーシング
5が得られる。
【0023】なお、前記下カバー7とケーシング5は一
体化されてケーシング5の金型成形の際に必要な孔4
5,45を塞いでおり、また、ケーシング5の上面に軸
受部材2が積層・一体化されている。
【0024】次に、プッシュオンスイッチの動作につい
て説明する。非押し込み時には、図1に示すように、操
作軸1はゴムラバー6によって駆動体3を介して線バネ
14が軸受部材2の下面に突き当たる位置まで押し上げ
られている。なお、クリックばね8が円板状部16のク
リック用の凸凹部18の凹に弾接されており、また、コ
モン摺動子片28,28及びA相摺動子片29及びB相
摺動子片30は、図2に示すように、導体パターン17
に接している。このような図1の状態から操作軸1の軸
方向の押し込み動作、つまり押し下げると、操作軸1の
下端に固定された駆動体3の底部39によりゴムラバー
6を押圧して反転させる。このゴムラバー6の押圧反転
によりクリック感を生じると共に、操作軸1と共に可動
面部6dも下降し、プッシュオンスイッチ用可動接点3
4の可動接点片部37に突き当たって弾力に抗して可動
接点片部37を押し下げ、可動接点片部37を下方の第
1の固定接点26に接触させてプッシュオンスイッチが
オンされる。
【0025】この操作軸1の押し下げ動作の際、操作軸
1の下端に固定された駆動体3は受け部4とスプライン
結合されているので、操作軸1はスムーズに下動(ある
いは上動)でき、かつ受け部4を回転させることがなく
て誤パルスが発生することもない。
【0026】そして、ゴムラバー6に対する操作軸1の
押圧力が除去されると、ゴムラバー6が元に戻ると共に
可動接点片部37も第1の固定接点26から離反してプ
ッシュオンスイッチがオフとなる。
【0027】次に、エンコーダの動作について説明す
る。図1の状態で操作軸1を回転させると、駆動体3を
介してスプライン結合されている受け部4も一体に回転
する。この回転の際、受け部4はクリックばね8とクリ
ック用の凸凹部18とにより凹位置で保持される。そし
て、受け部4の回転により導体パターン17上を固定状
態の一対のコモン摺動子片28,28及びA相摺動子片
29とB相摺動子片30が摺接される。この場合、A相
パターンとB相パターンとは互いの位相が4分の1ピッ
チ(T/4)ずらしてある。したがって、コモンパター
ン部19に接触しているコモン摺動子片28と、受け部
4の回転に伴いA,B相パターン部20上を摺接するA
相摺動子片29とにより、A,B相パターン部20の導
体に接触する毎に発生するパルス信号を出力させること
ができ、同様に、コモンパターン部19に接触している
コモン摺動子片28と、受け部4の回転に伴いA,B相
パターン部20上を摺接するB相摺動子片30とによ
り、A,B相パターン部20の導体に接触する毎に発生
するパルス信号を出力させることができるので、図3に
示すような位相のずれた2つのパルス信号(A,B相)
を取り出すことができる。その結果、パルス信号の数を
カウントすることによって回転角信号が得られると共
に、2つのパルス信号の差信号から回転方向信号が得ら
れるようになっている。なお、図3は上段にCW回転
時、下段にCCW回転時の2つのパルス信号をそれぞれ
示し、また、破線はクリック位置を示している。
【0028】なお、前記実施の形態に限らず、導体パタ
ーン17(コード板)を固定して摺動子片を回転させる
タイプにも適用できる。また、前記実施の形態では、操
作軸1と駆動体3を別体として説明したが、駆動体を操
作軸1に一体に形成してもよく、この場合は操作軸1の
上部を太くせずに軸受部材2の軸受部11に操作軸1の
上部から挿入できる太さにすればよい。
【0029】このような前記実施の形態にあっては、位
相のずれた2つの信号を得るための複数の信号用の摺動
子片29,30及びコモン用の摺動子片30をインサー
ト成形したケーシング5と、摺動子片28,29,30
に接する、所定の間隔を置いて放射状に間欠的な導体パ
ターン17を形成し、かつ回転可能にしたコード板(1
6)とを備えてなり、摺動子片は同一形状に形成され、
かつコード板(16)の回転中心Oを挾んで信号用の摺
動子片29,30をそれぞれ配設すると共に、各信号用
の摺動子片29,30の導体パターン17との各接触部
を結ぶ線L1を、各摺動子片29,30のケーシング5
の基端部を結ぶ線L2と平行な操作軸1の回転中心Oを
通る線L3から所定間隔dを置いて平行に配置して所定
の位相差を設定したため、信号用の摺動子片29,30
及びコモン用の摺動子片28をインサート成形したケー
シング5を、線L2と平行な操作軸1の回転中心Oを通
る線L3から、各信号用の摺動子片29,30の導体パ
ターン17との各接触部を結ぶ線L2までの距離の1ヵ
所を所定の間隔dで設置するだけで所定の位相差のA,
B相を得られるので、コード板(円板状部16)の半径
方向の寸法を短くして装置の小型化を図れ、また、管理
が容易で寸法精度が良くなって組込時の精度も向上し、
また、ほぼ同じバネ圧を得られてコード板(円板状部1
6の導体パターン17及び絶縁部21)の削れを均一に
できる。また、前記実施の形態にあっては、コモン用の
摺動子片28のコード板(円板状部16の導体パターン
17のコモンパターン部19)との接触部を、各信号用
の摺動子片29,30の前記コード板(円板状部16の
導体パターン17のA,B相パターン部20及び絶縁部
21)との各接触部を結ぶ線L1上に配置したため、コ
モン用の摺動子片28も信号用の摺動子片29,30と
同一とすることができるので、各摺動子片の製造金型を
単純にできて製造及び管理がより容易になる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、位相のず
れた2つの信号を得るための複数の信号用の摺動子片及
びコモン用の摺動子片をインサート成形したケーシング
を、各摺動子片のケーシングの基端部を結ぶ線と平行な
操作軸の回転中心を通る線から、ケーシングの各信号用
の摺動子片の前記コード板との各接触部を結ぶ線まで距
離の1ヵ所だけを所定の間隔で設置するだけで所定の位
相差のA,B相を得られるので、コード板の半径方向の
寸法を短くして装置の小型化を図れ、また、管理が容易
で寸法精度が良くなって組込時の精度も向上し、また、
ほぼ同じバネ圧を得られてコード板の削れを均一にでき
る。請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明
による作用効果に加えて、コモン用の摺動子片も信号用
の摺動子片と同一とすることができるので、摺動子片の
製造金型を単純にできて製造及び管理がより容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る回転型パルス
スイッチの全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の摺動子片と導体パターンとの関係を示す
説明図である。
【図3】1のCW回転及びCCW回転におけるパルス
信号を示す図である。
【図4】(a),(b)は図1のケーシングを示す平面図及び
縦断面図である。
【図5】図1のケーシングを示す底面図である。
【図6】図1の可動接点を示す平面図である。
【図7】図1のケーシングをインサート成形する前の摺
動子片及び端子を一体成形してあるフープ材を示す説明
図である。
【図8】(a),(b),(c)は図1の可動接点の平面図、正面
図及び底面図である。
【図9】(a),(b)はB−B線に沿った断面図及びC−C
線に沿った断面図である。
【図10】別のパルス数の例での摺動子片と導体パター
ンとの関係を示す説明図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る回転型パル
ススイッチの摺動子片と導体パターンとの関係を示す説
明図である。
【図12】従来の回転型パルススイッチの刷子基板の平
面図である。
【図13】図12の要部である刷子と接点基板の接した
状態を示す投影図である。
【符号の説明】
1 操作軸 4 受け部 5 ケーシング 16 円板状部 17 導体パターン 19 コモンパターン部 20 A,B相パターン部 21 絶縁部 28 コモン用摺動子片 29 A相摺動子片 30 B相摺動子片 d 間隔 L1,L2,L3 線 O 回転中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01P 1/00 - 3/80 H01H 19/00 G02B 7/02 - 7/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相のずれた2つの信号を得るための複
    数の信号用の摺動子片及びコモン用の摺動子片をインサ
    ート成形したケーシングと、 前記摺動子片に接する、所定の間隔を置いて放射状に間
    欠的な導体パターンを形成し、かつ回転可能にしたコー
    ド板とを備えてなり、 前記摺動子片は同一形状に形成され、かつ前記コード板
    の回転中心を挾んで前記信号用の摺動子片をそれぞれ配
    設すると共に、 前記各信号用の摺動子片の前記コード板との各接触部を
    結ぶ線を、前記各摺動子片のケーシングの基端部を結ぶ
    線と平行な操作軸の回転中心を通る線から所定間隔を置
    いて平行に配置して前記所定の位相差を設定したことを
    特徴とする回転型パルススイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記コモン用の
    摺動子片の前記コード板との接触部を、前記各信号用の
    摺動子片の前記コード板との各接触部を結ぶ線上に配置
    したことを特徴とする回転型パルススイッチ。
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