JP3466950B2 - フッ化物結晶の熱処理方法及び光学部品の作製方法 - Google Patents

フッ化物結晶の熱処理方法及び光学部品の作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ化物結晶の熱
処理方法、光学部品の作製方法及び光学装置に関する技
術分野、特に、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フ
ッ化ストロンチウム等のフッ化物結晶の熱処理(アニー
ル)方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】マイクロプロセッサ、メモリ、システム
LSI、イメージセンサ、発光素子、表示素子等の半導
体装置の作製に用いられるホトリソグラフィーなどレー
ザー加工の分野では、紫外光を利用することが多くなっ
てきている。
【0003】それに伴ない、レンズ、プリズム、ハーフ
ミラー、窓材等の光学部品に用いられる硝材において
も、石英ガラス以外の硝材が望まれるようになってきて
いる。
【0004】フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ
化ストロンチウム、フッ化リチウム等のフッ化物結晶
は、透過率の高い光学部品用の硝材として好ましいもの
である。
【0005】フッ化物結晶の作製工程においては、結晶
内部に発生した応力を緩和するためにフッ化物の融点に
近い温度までフッ化物結晶を融解させることなく加熱す
るアニール処理が行われる。
【0006】このようなアニール処理を行う前と後でフ
ッ化物結晶の複屈折を測定してみると、アニールされた
フッ化物結晶は複屈折がかなり減少している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アニー
ル効果を高める為に、例えばフッ化カルシウムの場合、
1000℃以上に昇温させてアニールした後のフッ化物
結晶には、にごりや着色が生じることがあった。
【0008】その原因を探ってみると、フッ化物結晶の
表面に吸着した酸素や、付着した金属不純物が原因であ
ることが分かった。結晶成長後に結晶成長炉から取り出
したフッ化物結晶が熱処理炉内に配置されるまで、フッ
化物結晶は大気中を搬送されるため、この搬送中に酸素
や不純物が付着するようである。
【0009】これが1000℃以上に加熱されるとフッ
化カルシウム中に拡散したいり、フッ化カルシウムと反
応し、にごりや着色を生じるようである。このような現
象は融点の異なる別のフッ化物結晶のアニールにおいて
も同様に発生する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、にごり
や着色の生じ難い、フッ化物結晶の熱処理方法、光学部
品の作製方法を提供することにある。
【0011】本発明の別の目的は、上記フッ化物結晶の
熱処理方法及び光学部品の作製方法により得られた光学
部品を用いて光学特性に優れた光学装置を提供すること
にある。
【0012】本発明の特徴は、フッ化物結晶を熱処理す
る熱処理方法において、フッ化物結晶を収容した熱処理
炉内を常圧又は加圧された不活性ガス及び/又はフッ素
系ガス雰囲気とし、該雰囲気中で該フッ化物結晶を加熱
する工程を含むフッ化物結晶の熱処理方法にある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について説明する。
【0014】(準備工程)先ず、アニールすべきフッ化
物結晶の準備工程について述べる。
【0015】化学合成されたフッ化物の粉末又は顆粒状
の原料を精製用のるつぼに入れ、必要に応じてこれに酸
素を取り除くためのフッ化亜鉛のようなスカベンジャー
を混合する。
【0016】精製用のるつぼを加熱してフッ化物原料を
融解し、その後冷却して精製されたフッ化物の塊を作
る。
【0017】次に、これを適当な大きさに粉砕し、結晶
成長用のるつぼに入れて融解した後、徐冷して結晶成長
させてフッ化物結晶を得る。結晶成長方法としてはブリ
ッジマン法或いはチョクラルスキー法等を採用できる。
【0018】(熱処理工程)こうして得られたフッ化物
結晶を熱処理装置に装填して熱処理を行う。結晶成長後
のフッ化物結晶の外径が熱処理用るつぼの内径より大き
くする場合には、一旦簡易な熱処理を行い、その後研削
等の外形加工を施した後に、如何に述べる処理を行うこ
とも好ましいものである。
【0019】図1は、本発明の熱処理方法に用いられる
熱処理装置の模式的断面図である。
【0020】この装置は、内部雰囲気を外部雰囲気から
遮断するための熱処理炉1と、加熱用のヒーター2と、
断熱材3と、筐体4とを有する。5は、フッ化物結晶を
収容し、保持する為のるつぼであり、各室には通気用の
開孔6がそれぞれ設けられている。
【0021】熱処理炉1には、不活性ガス及び/又はフ
ッ素系ガスを導入する為のガス供給口7と、熱処理炉1
内のガスを排気するためのガス排気口8と、が設けられ
ている。
【0022】ガス供給口7はバルブを介してガス源9に
連結されており、ガス排気口8はバルブを介して排気ポ
ンプ10に連結されている。11は支持台、12はるつ
ぼ5の支持棒、13はOリング、14は熱処理炉1の下
蓋である。
【0023】るつぼ5は降下可能であり、下降によって
熱処理炉1を開放し、るつぼの各室内にフッ化物結晶1
00が配置できるようになっている。ここでは3つのる
つぼを重ね合せたるつぼ組立体として描かれている。
【0024】るつぼ5を上昇させると下蓋14を閉じる
ことができる。こうして熱処理炉1内即ちフッ化物結晶
のおかれた雰囲気が密閉できる。排気ポンプ10を動作
させると、ガス排気口8を通じて排気が行われ、熱処理
炉1内を常圧から1.33×10-3Pa程度にまで減圧
できるよになっている。
【0025】ヒーター2に通電すると、熱処理炉1内を
加熱できる。ガス源9からの不活性ガス、フッ素系ガス
或いはこれらの混合ガスは熱処理炉1内にガス供給口7
を通じて導入される。
【0026】不図示ではあるが、るつぼ5内の温度が所
定の温度に維持されるように、ヒーター2の通電量を制
御する制御装置が設けられている。
【0027】以上が熱処理装置の概要である。このよう
な熱処理装置は900℃〜1200℃の範囲において、
るつぼ内の温度差の最大値を5℃以内にすることができ
る。
【0028】続いて、本発明の好適な実施の形態による
熱処理方法について説明する。
【0029】図1に示したような熱処理装置のつるぼ5
内にフッ化物結晶100を収容するとともに、必要に応
じて固体スカベンジャーを入れる。熱処理炉1を密閉
し、1.33×10-3Pa程度にまで減圧し、且つヒー
ター2に通電する。
【0030】必要に応じて、るつぼ5の温度が200℃
乃至400℃になったら、一定時間その温度に保持し
て、るつぼ5や熱処理炉内壁や、フッ化物結晶表面等に
吸着している水分を除去する。
【0031】その後、不活性ガス、フッ素系ガス或いは
これらの混合ガスを導入し、熱処理炉1内の圧力を常圧
又は加圧状態に保持する。不活性ガスとしては、アルゴ
ン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の希ガ
ス又は窒素が用いられる。フッ素系ガスとしてはF2
NF3、CF4、CHF3、CH22、C26、C38
のフッ素を含むガスである。熱処理炉内の圧力は雰囲気
ガスの熱伝導によって、フッ化物を加熱できるものであ
ればよく、1気圧に近い若干の減圧状態をも含むが、1
気圧以上の方が高効率である。又、ガスは不活性ガスの
み、或いは炭素を含まないフッ素系ガスを不活性ガスで
希釈したガスがより好適である。
【0032】更に、るつぼが所定温度以上になるように
高温加熱を行い、その熱処理温度に一定時間保持する。
その後、ヒーターへの通電量を徐々に減らし、るつぼを
自然冷却し降温させる。室温まで温度が下がったらるつ
ぼを降下させ、フッ化物結晶を取り出す。フッ化カルシ
ウムの場合は好適な熱処理温度は1000℃以上フッ化
カルシウム結晶の融点(1360℃)未満である。フッ
化バリウムやフッ化ストロンチウムは融点がそれぞれ1
280℃、1190℃であるので、熱処理温度はフッ化
カルシウムの場合より数十℃から数百℃低くする。フッ
化リチウムは融点が更に低い842℃であるので、熱処
理温度は更に低くすべきである。
【0033】こうして得られた、アニール後のフッ化物
結晶は不本意に取り込まれた酸素が除去された高純度の
フッ化物結晶となっており、濁りや色着きがなく、残留
応力も低減されている。
【0034】(光学部品の作製方法)次に、こうして得
られたフッ化物結晶を加工して、円盤、凸レンズ、凹レ
ンズ、プリズム状に成形する。こうして、レンズ、ミラ
ーや窓などの光学部品となる。
【0035】更に、必要に応じて、成形された光学部品
表面に、酸化アルミニウム、酸化シリコン、フッ化アル
ミニウム、フッ化マグネシウム等の薄膜をスパッタリン
グ、CVD、蒸着等の成膜方法により形成する。
【0036】こうして得られた光学部品を適宜組み合わ
せれば、レーザー発振器、露光装置等の光学装置を製造
しうる。
【0037】図2は、光学装置の一例として、レーザー
発振器を有するホトリソグラフィー用の露光装置を示
す。
【0038】ArF、F2エキシマレーザ光などの真空
紫外光を発光するレーザー発振器20は、レーザーガス
チャンバー21とフッ化カルシウムからなる一対の窓2
2と共振器23とを有している。
【0039】露光装置は照明光学系25と結像光学系2
6とを有しており、それぞれ複数のレンズ群により構成
される。
【0040】光学マスク(レチクル)27を通過した光
は、結像光学系26を通して、保持手段としてのステー
ジ28上に載置された被露光体(ワーク)Wにレチクル
27の光像を結像する。ワークWの代表例は、ホトレジ
ストを有するSiウエハやガラスなどの基板である。
【0041】ステップアンドリピート方式の場合は、1
区画分のエリアを露光するたびにステージを移動させて
別の1区画分のエリアを露光する動作を繰返し行う。ス
キャン方式の場合はレチクルとステージとを相対的に移
動させながら被露光体全面を露光する。
【0042】この露光により潜像が形成されたホトレジ
ストは現像され、エッチングやイオン打込み用のマスク
パターンとなる。
【0043】その後は、マスクパターンを用いて基板に
イオンを打込んだり、基板表面をエッチングしたりす
る。
【0044】こうして、基板の微細加工が可能となる。
【0045】このような用途に用いられるフッ化物結晶
としては、高耐久性、大口径のものが要求される。ブリ
ッジマン法等により結晶成長された直後のフッ化物結晶
は、その外周部に比較的大きな残留応力が発生してい
る。
【0046】この残留応力は複屈折の発生という形で顕
在化し、光学部品の特性を低下させる原因になる。とり
わけ、大口径の光学部品では結晶外周部での複屈折量を
(例えば光路差で10nm/cm以下に)小さく、結晶
中心部では更に5nm/cmほどになるよう、より小さ
くしなければならない。
【0047】そのため、以下に述べる実施の形態では、
結晶成長後のフッ化物結晶の内部応力分布を補償するよ
うな力をフッ化物結晶に加えて、フッ化物結晶を融解す
ることなく加熱することで、残留応力を極めて小さくす
ることができる。具体的には、フッ化物結晶を結晶成長
時の配置状態と天地を逆向きにして前記熱処理炉内に配
置し、フッ化物結晶を加熱する方法である。
【0048】内部応力分布を補償する向きに外力を加え
る方法としては、天地反転されたフッ化物結晶をたわま
せて前記熱処理炉内に配置し、前記フッ化物結晶を加熱
する手法が簡単で良い方法である。
【0049】図3は、結晶成長後、熱処理前のフッ化物
結晶Wに発生した内部応力ベクトル22を示している。
鉛直方向上面20側では、結晶の内部に向かう内部応力
(圧縮応力)が発生している。その大きさは鉛直方向下
方になるほど小さく、中央付近では実質的に0になって
いる。更に鉛直方向下方になると結晶の外側に向く内部
応力(引っ張り応力)が発生し、その大きさは鉛直方向
下面21付近で最大となる。
【0050】そこで、図4に示すようにフッ化物結晶W
を天地反転させてるつぼに配置して、熱処理を行う。こ
の時、るつぼの底面にリング状の支持部材23を配置
し、フッ化物結晶Wが自重でたわむようにしている。結
晶成長時の上面20は、ここでは鉛直方向下方を向いて
おり、結晶成長時の下面21は、ここでは鉛直方向上方
を向いている。更に、必要に応じて表面21中央付近に
外部から荷重をかけることも好ましいものである。
【0051】このような状態で熱処理を行うとベクトル
24に示すような内部応力が熱処理中に発生し、結晶成
長時に生じその後残留する内部応力ベクトル22を打ち
消す。こうして、アニール後の内部応力は完全に0にな
らないまでも、その多くをより減らすことができる。
【0052】
【実施例】(実施例1)るつぼの底に、外径260m
m,内径220mm、厚さ3mmのカーボン製のリング
状支持部材を配置した。ブリッジマン法により成長させ
た直径250mm、重量 約10kgの円筒状のフッ化
カルシウム結晶を、るつぼ内のリング状支持部材の上に
図4のように、結晶成長時と上下面を逆にして、フッ化
カルシウム結晶の下面がるつぼの底から浮くように配置
した。
【0053】炉内を1.33×10-3Pa程度にまで一
旦減圧した後、不活性ガスとしてアルゴンを導入し、炉
内を1気圧まで上昇させた。1300℃まで50時間費
やして昇温させた。その後、1000℃まで降温させ、
30時間フッ化カルシウム結晶を1000℃に保持し
た。そして、400時間費やして、室温まで冷却した。
【0054】こうしてアニールされたフッ化カルシウム
結晶には、濁りや色着きは生じていなかった。
【0055】又、セナルモン法により、アニールされた
フッ化カルシウム結晶に対して偏光下で複屈折量を測定
した。この量で結晶内部に働く残留応力の大小を評価で
きる。測定の結果、結晶の中心における光路差は5nm
/cm以下、結晶の外周部の光路差は10nm以下であ
った。
【0056】(実施例2)ブリッジマン法により成長さ
せた直径250mm、重量 約10kgの円筒状のフッ
化カルシウム結晶を、るつぼの底面上に、結晶成長時と
上下面を逆にすることなく、同じ向きにして配置した。
【0057】炉内を1.33×10-3Pa程度にまで一
旦減圧した後、不活性ガスとしてアルゴンを導入し、炉
内を1気圧まで上昇させた。1300℃まで50時間費
やして昇温させた。
【0058】その後、1000℃まで降温させ、30時
間フッ化カルシウム結晶を1000℃に保持した。そし
て、400時間費やして、室温まで冷却した。
【0059】こうしてアニールされたフッ化カルシウム
結晶においても、濁りや色着きは見られなかった。
【0060】一方偏光下で複屈折量を測定した結果、結
晶の中心における光路差は5nm/cm以下であった
が、結晶の外周部の光路差は実施例1より劣っていた。
【0061】(比較例1)ブリッジマン法により成長さ
せた直径250mm、重量 約10kgの円筒状のフッ
化カルシウム結晶を、るつぼの底面に、結晶成長時と上
下面を逆にすることなく、同じ向きにして配置した。
【0062】炉内を1.33×10-3Pa程度にまで一
旦減圧し、ガスは特に導入することなく1300℃まで
昇温させた。その後、1000℃まで降温させ、30時
間フッ化カルシウム結晶を1000℃に保持した。そし
て、400時間費やして、室温まで冷却した。
【0063】こうしてアニールされたフッ化カルシウム
結晶には、無数の粒状の濁りがみられた。
【0064】一方偏光下で複屈折量を測定した結果、結
晶の中心及び外周部における光路差も実施例2より劣っ
ていた。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明によれば、
にごりや着色の生じ難いフッ化物結晶が得られる。更に
は、残留熱応力が小さく光学特性が均一なフッ化物結晶
が得られる。またこうして得られたフッ化物結晶は高耐
久性、高透過率の真空紫外光用の光学部品ともなるの
で、レーザー発振器、露光装置等の光学装置に好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる熱処理装置の模式的断面図
である。
【図2】本発明の光学部品を用いた光学装置を示す模式
図である。
【図3】結晶成長後のフッ化物結晶に残留している応力
分布を説明する為の模式図である。
【図4】本発明の一実施の形態による熱処理後のフッ化
物結晶に残留している応力分布を説明する為の模式図で
ある。
【符号の説明】
1 熱処理炉 2 ヒーター 3 断熱材 4 筐体 5 るつぼ 6 開孔 7 ガス供給口 8 ガス排気口 9 ガス源 10 排気ポンプ 11 支持台 12 支持棒 13 Oリング 14 蓋
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−265300(JP,A) 特開 平10−330114(JP,A) 特開 平11−240798(JP,A) 特開 平11−240787(JP,A) 特開 平11−240800(JP,A) 特開2000−26198(JP,A) 特開2000−34193(JP,A) 特開2000−227400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化物結晶を熱処理する熱処理方法に
    おいて、フッ化物結晶を収容した熱処理炉内を加圧され
    た不活性ガス及び/又はフッ素系ガス雰囲気とし、該雰
    囲気中で該フッ化物結晶の内部応力分布を補償するよう
    な力を加えた状態で該フッ化物結晶を加熱する工程を含
    むことを特徴とするフッ化物結晶の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 フッ化物結晶の内部応力を補償するよう
    な力を加えて、該フッ化物結晶を加熱することを特徴と
    するフッ化物結晶の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記フッ化物結晶を結晶成長時の配置状
    態と逆向きに前記熱処理炉内に配置し、前記フッ化物結
    晶を加熱する請求項乃至請求項に記載のフッ化物結
    晶の熱処理方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ化物結晶をたわませて前記熱処
    理炉内に配置し、前記フッ化物結晶を加熱する請求項
    に記載のフッ化物結晶の熱処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項に記載の熱処理方
    法により処理されたフッ化物結晶を加工して光学部品を
    作製することを特徴とする光学部品の作製方法。
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