JP2000281493A - 結晶処理方法および結晶並びに光学部品及び露光装置 - Google Patents

結晶処理方法および結晶並びに光学部品及び露光装置

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JP2000281493A
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crystal
annealing
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crucible
residual stress
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隆夫 千葉
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径の結晶であっても、残留応力を低コス
トで効果的に除去することが可能な結晶処理方法を提供
すること。また、大口径の結晶であっても、その外周部
での特性が従来に比べ優れている(例えば複屈折率が従
来に比べて低い)結晶、光学部品を提供すること。従来
に比べ解像度が優れている露光装置を提供すること。 【解決手段】 残留応力を有する結晶1に、残留応力と
は反対向きの応力が該結晶に加わるように荷重(自重)
等を外部からかけながらアニールを行うことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶処理方法およ
び結晶並びに光学部品及び露光装置に係る。
【0002】
【従来の技術】以下に従来例を、フッ化物結晶を例にと
り説明する。
【0003】フッ化カルシウム等のフッ化物結晶は、真
空紫外域から遠赤外域までの広い波長範囲において透過
率が高く、各種光学素子、レンズ、窓材、プリズム等に
広く利用されている。このうち、光学的等方体でかつ、
低屈折率、低分散といった光学的性質を持つフッ化カル
シウム結晶は、他の光学レンズと組み合わせることによ
り色収差を完全に除去した超色消しレンズとしても広く
用いられている。また、短波長での透過特性に優れたホ
タル石はエキシマレーザー用の光学部材として有用であ
る。
【0004】このようなフッ化物結晶の製造において、
結晶成長工程で結晶内部に発生した応力を緩和するため
に、結晶の温度を融点以下の高温まで上昇させ、その後
徐冷を行う、いわゆるアニール工程が必要とされる。こ
のアニール工程では、結晶内部を応力の緩和が十分可能
な温度以上で均熱状態にし、かつ結晶中の応力が解放す
るのに必要な時間保持し、その後結晶内部に新たな応力
が発生しないよう、均熱状態のまま室温まで徐冷するこ
とが不可欠である。
【0005】このようなアニール工程を経て得られたフ
ッ化物結晶は、成長工程終了後と比較して複屈折が著し
く減少している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、結晶が
大口径になった場合、結晶成長工程で結晶の外周部に非
常に大きな残留応力が生じてしまい、このような結晶を
従来方法でアニールした場合、アニール後の結晶外周部
では30nm以上の非常に大きな複屈折が生じてしま
う。
【0007】特に、エキシマレーザーの投影系レンズと
して使われる大口径の光学性能の高い蛍石結晶において
は、結晶外周部での複屈折量(ここでは試料1cmあた
りの光学的異方性の大きさのことであり、位相遅延量と
もいう)が10nm/cm以下、結晶中心部においては
5nm/cm以下の性能が求められており、さらに今後
のエキシマレーザー露光装置の進歩を考えると、さらな
る複屈折量の低下が要求されることは確実である。
【0008】以上のことから、エキシマレーザースッテ
パーの投影系レンズとして使われる大口径の光学性能の
高い蛍石結晶においては、従来のアニール方法では目的
の性能が得られないことがある。
【0009】これまでに上記の問題の解決手段として、
複屈折の大きい結晶外周部の切断による方策が考えられ
る。しかし、目的のサイズ以上の外径の大きな結晶を作
らなければならないという技術的な問題と同時に、成長
させた結晶の一部が無駄になってしまうためコスト的な
問題点も大きい。
【0010】本発明は、上述した技術的課題に鑑みなさ
れたものであり、アニール工程中のルツボ内部で結晶に
力を加えることにより、結晶外周部での残留応力のより
効果的な解放を目的とするものである。
【0011】本発明は、大口径の結晶であっても、残留
応力を低コストで効果的に除去することが可能な結晶処
理方法を提供することを目的とする。
【0012】本発明は、大口径の結晶であっても、その
外周部での特性が従来に比べ優れている(例えば複屈折
率が従来に比べて低い)結晶、光学部品を提供すること
を目的とする。
【0013】本発明は、従来に比べ解像度が優れている
露光装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶処理方法
は、残留応力を有する結晶に、該残留応力とは反対向き
の応力が該結晶に加わるようにしながらアニールを行う
ことを特徴とする。通常ブリッジマン法により成長した
結晶は、成長炉内の温度分布の存在する位置で室温まで
冷却されるため、結晶中に残留応力が発生している。
【0015】多数の結晶製造の経験から、これらの応力
は図1に示した方向(結晶上部では圧縮方向に、結晶下
部では引張方向)に発生しており、さらに、これらの応
力の大きさは結晶の外径と共に増大している事が分かっ
ている。
【0016】そこで、本発明では、残留応力を有する結
晶に、残留応力とは反対向きの応力が発生するようにす
る。
【0017】そのためにに、例えば、圧縮応力が存在す
る方を下方にして、該結晶の下面外周を支点として結晶
を保持しながらアニールすればよい。この場合、結晶の
自重ににより結晶にはたわみモーメントが働き、上部に
は引張応力が生じ、下部には、圧縮応力が生ずる。
【0018】残留応力が大きな場合には、さらに、結晶
上面から下方に向かう外力を加えればよい。
【0019】どれくらいの外力はを加えるかは残留応力
の大きさを考え、残留応力が大きな場合には大きな外力
を加えればよい。すなわち、加える外力は、残留応力の
大きさにもよるが、例えば、ブリッジマン法により結晶
成長させたフッ化物の外径:φ200〜φ300、高
さ:30〜60の結晶の場合、10N〜500Nが好ま
しい。
【0020】なお、残留応力の大きさや方向はX線解析
などにより求めておけばよく、外力最適値は実験などか
ら求めておけばよい。
【0021】アニール時の結晶の保持は、結晶保持具を
用いると良い。その形状は、例えばリング状もしくは円
盤状とすればよい。リング状の場合、より好ましくは、
その外径を結晶の外径より大きくし、その内径を結晶の
外径より小さくすればよい。結晶保持具が支点となる。
【0022】結晶保持具は、結晶とは反応を起こさない
物質とすることが好ましく、例えば、アルミナ、窒化ボ
ロン、黒鉛が好適に用いられる。
【0023】また、その形態は、処理中に所定の形状を
維持できるものであれば粉体、粒状体であってもよい
が、好ましくは剛体とする。
【0024】本発明の対象となる結晶種類は、特に問わ
ないが、フッ化物結晶(例えばフッ化カルシウム結晶、
フッ化バリウム結晶またはフッ化ストロンチウム結晶)
に特に有効である。
【0025】また、本発明は、結晶の大きさを問わず適
用できるが、特に、外径が200mm以上、さらに好ま
しくは250mm以上の大口径結晶に適用した場合その
効果は顕著に現れる。
【0026】また、アニール炉の構造は、さらなる熱応
力の発生を防ぐために、ルツボ内部の水平方向、垂直方
向での温度分布を出来る限り無くすように工夫された構
造でなければならない。
【0027】さらに、アニールの条件は、10-2〜10
-7Torrの真空雰囲気中、もしくは不活性ガス雰囲気
中、もしくはフッ素ガス雰囲気中において、結晶を融点
以下100〜400℃に昇温し、その後徐冷する工程が
よい。
【0028】
【発明の実施形態】まず、成長した結晶を製品となるレ
ンズ外径および厚さよりも一回り大きい円柱状に加工す
る。この際、結晶内部で残留応力が大きくなっている結
晶では加工中に割れやはがれが生じる事があるため、そ
のような結晶では加工前にロッドのままでの簡易的なア
ニールが必要である。また、本発明の結晶としてはCa
2,MgF2,SrF2,BaF2等が用いられるが熱膨
張係数の大きなBaF2やCaF2により効果的である。
【0029】加工後、結晶中の熱応力をアニールによっ
て効果的に取り除くために、成長後の結晶上部には引っ
張り方向の応力、結晶下部には圧縮方向の応力をを発生
させるように例えば結晶の自重あるいは重し等を用いて
外力を加える工夫をして、結晶を保持することが望まし
い。
【0030】また、真空中もしくは不活性ガス中でアニ
ールする際には、結晶表面もしくはルツボや炉材中の水
分がアニール中に結晶と反応し結晶内部に酸化物が形成
されるのを防ぐため、ルツボ内部に固体スカベンジャー
を入れる必要がある。
【0031】ルツボ内に結晶と固体スカベンジャーを入
れた状態で炉内を真空排気する。真空度が1×10-5
orr程度になったところでヒーターを通電させルツボ
を加熱する。ルツボ温度を融点以下100℃〜300℃
の範囲内の温度で一定時間保持し、その後、室温まで徐
冷する。結晶の温度が室温と同じになった後、結晶をア
ニール炉より取り出し、必要となる光学部品の形状に整
形する。
【0032】(露光装置)以下では、本発明の光学物品
が用いられた露光装置について説明する。
【0033】露光装置としては、レンズ光学系を用いた
縮小投影露光装置、レンズ式等倍投影露光装置が挙げら
れる。
【0034】特に、ウエハー全面を露光するために、ウ
エハーの1小区画(フィールド)を露光してはウエハー
を1ステップ移動させて隣の1フィールドを露光する、
ステップ・アンド・リピート方式を採用したステッパー
が望ましい。勿論、スキャン方式の露光装置にも好適に
用いられる。
【0035】図3に本発明の露光装置の構成概略図を示
す。同図において21は照明光源部であり、22は露光
機構部であり、21,22は別個独立に構成されてい
る。即ち両者は物理的に分離状態にある。23は照明光
源で、例えばエキシマレーザのような高出力の大型光源
である。24はミラーであり、25は凹レンズ、26は
凸レンズであり、25,26はビームエキスパンダーと
しての役割を持っており、レーザのビーム径をおおよそ
オプティカルインテグレータの大きさに拡げるものであ
る。27はミラーであり、28はレチクル上を均一に照
明するためのオプティカルインテグレータである。照明
光源部21はレーザ23からオプティカルインテグレー
タ28までで構成されている。29はミラーであり、3
0はコンデンサレンズでオプティカルインテグレータ2
8を発した光束をコリメートする。31は回路パターン
が描かれているレチクル、31aはレチクルを吸着保持
するレチクルホルダ、32はレチクルのパターンを投影
する投影光学系、33は投影レンズ32においてレチク
ル31のパターンが焼付けられるウエハである。34は
XYステージでありウエハ33を吸着保持し、かつステ
ップアンドリピートで焼付けを行う際にXY方向に移動
する。35は露光装置の定盤である。
【0036】露光機構部22は、照明光学系の一部であ
るミラー29から定盤35までで構成されている。36
は、TTLアライメントに用いられるアライメント手段
である。通常露光装置は、この他にオートフォーカス機
構、ウエハー搬送機構等々によって構成されこれらも露
光機構部22に含まれる。
【0037】図4は、本発明の露光装置に用いられる光
学物品の一例であり、図3に示す露光装置の投影光学系
に用いられるレンズである。このレンズアセンブリはL
1〜L11の11枚のレンズをお互いに接着することなく
組みあわせて構成されている。そして、本発明の蛍石か
らなる光学物品は、図3、図4に示すレンズやミラーと
して、或いは不図示ではあるが、ミラー式露光装置のミ
ラーやレンズとして用いられる。より好ましくは、レン
ズ又はミラーの表面に反射防止膜または増反射膜を設け
るとよい。
【0038】また本発明のフッ化物結晶からなる光学部
品は、プリズムやエタロンとして使用することが出来
る。
【0039】図5(a)と(b)は本発明のフッ化物結
晶からなる光学部晶を用いたエキシマレーザー発振器の
構成を模式的に表した図である。
【0040】図5(a)が示すエキシマレーザー発振器
は、エキシマレーザーを発光させ共振させるための共振
器83と、該共振器83から出たエキシマレーザーを絞
る絞り穴82と、エキシマレーザーの波長を単波長化さ
せるためのプリズム84と、エキシマレーザーを反射さ
せるための反射鏡81とから構成される。
【0041】また図5(b)が示すエキシマレーザー発
振器は、エキシマレーザーを発光させ共振させるための
共振器83と、該共振器83から出たエキシマレーザー
を絞る絞り穴82と、エキシマレーザーの波長を単波長
化させるためのエタロン85と、エキシマレーザー光を
反射させるための反射鏡81とから構成される。
【0042】本発明のフッ化物結晶からなる光学物晶を
プリズムやエタロンとして装置内に設けたエキシマレー
ザ光発振器は前記プリズムやエタロンを介してエキシマ
レーザーの波長をより狭くすることが出来、言い換えれ
ばエキシマレーザーを単波長化することが出来る。
【0043】この露光装置を用いて、エキシマレーザー
光をレチクルのパターンを介して基板上の光増感型レジ
ストに照射すれば、形成すべきパターンに対応した潜像
が形成できる。
【0044】本発明で用いられるスカベンジャーとして
は、フッ化鉛、フッ化カドミウム、フッ化亜鉛等が用い
られるが、鉛とカドミウムは毒性を有することから、使
用後の廃棄処理や作業者の安全確保が必要となり、結果
としてフッ化物結晶の製造コストの増加をもたらすた
め、フッ化亜鉛が好ましい。
【0045】また、本発明のスカベンジャーは、酸素含
有量を1wt.%以下にするのが好ましい。このスカベ
ンジャーを用いることによって、より透過率及びレーザ
ー光耐久性の高いフッ化物結晶を製造することができ
る。
【0046】図6は本発明による別の結晶アニール法を
示す図であり、結晶1の下面中心に円盤状の保持具3を
配し、結晶1の上面にリング4を介して重り5を置いて
荷重をかけたものである。この場合、アニール時に発生
する応力は図2と逆になるので、成長るつぼ内での結晶
の向きとアニールるつぼ内での向きは同じとする。
【0047】
【実施例】以下に実施例を上げて本発明をより詳細に説
明する。
【0048】(実施例1)図2は本実施例においてルツ
ボに収容される結晶を横から模式的に表した図である。
【0049】ブリッジマン法によりるつぼを引き下げて
成長させた外径250mm、高さ100mm、重量約2
0kgのフッ化カルシウム結晶を外径はそのままで円柱
状に加工した後、図2に示したように、結晶保持具3と
しての外径が260mm、内径が220mm、厚さ3m
mのリング状のカーボン成型体の上に、結晶成長時とは
鉛直方向における上下面を逆にしてルツボ内に置いてア
ニールを行った。アニールを行う際に外力として、15
kgの鉛直方向下向きの荷重をフッ化カルシウム結晶上
面にかけ続けた。
【0050】また、今回の実験に用いた炉においては、
複数の熱電対を用いてルツボ内部の詳細な温度測定を行
い、900℃〜1200℃の温度にルツボを加熱した際
にルツボ内での温度差が最大5℃以内で、その後の徐冷
時においてもルツボ内での温度差が最大5℃以内である
ことが確認した。よって炉構造に起因するルツボ内部の
温度差が結晶の残留応力の緩和に悪影響をもたらす可能
性はない。
【0051】アニール時のルツボ温度は、1000℃ま
で約30時間かけて上昇させ、その後1000℃で30
時間保持した後、約200時間かけて室温まで徐冷する
プロセスで行った。
【0052】こうして得られたフッ化カルシウム結晶に
対し偏光下で複屈折量を測定することにより、結晶内部
に働く残留応力の大小を判別した。結果として結晶の最
外周部の複屈折量が10nm/cmで、中心部の複屈折
量が3nm/cmの複屈折量の少ないフッ化カルシウム
結晶を得ることが出来た。
【0053】(比較例1)ブリッジマン法により成長さ
せた外径φ250mmのフッ化カルシウム結晶を外径は
そのままで円柱状に加工した後、何ら外力を加えずにア
ニールを行った。
【0054】アニール炉は、実施例1同様の炉を用い
て、プロセスも実施例1と同様のプロセスでアニールを
行った。
【0055】こうして得られたフッ化カルシウム結晶に
対し偏光下で複屈折量を測定することにより、結晶内部
に働く残留応力の大小を判別した。結果として結晶の最
外周部で複屈折量が40nm/cmで、中心部で複屈折
量が5nm/cmといった値を示すフッ化カルシウム結
晶が得られた。このような結晶では大口径のエキシマレ
ーザーステッパーの投影レンズとして用いる事は不可能
である。
【0056】(実施例2)ブリッジマン法により成長さ
せた外径250mmのフッ化カルシウム結晶を外径はそ
のままで円柱状に加工し、一度通常の方法でアニールを
行った後、外径が260mm、内径が220mm、厚さ
3mmのリング状のカーボン成型体(結晶保持具3)の
上に、結晶成長時とは鉛直方向における上下面を逆にし
てルツボ内に置き。実施例1と同様にアニールを行っ
た。
【0057】こうして得られたフッ化カルシウム結晶に
対し偏光下で複屈折量を測定することにより、結晶内部
に働く残留応力の大小を判別した。結果としてアニール
する前(通常方法でアニールした後)の結晶の最外周部
の複屈折量が30nm/cm以上のものが、本発明によ
るアニールを行うことにより10nm/cm程度に低下
し複屈折量の少ないフッ化カルシウム結晶を得ることが
出来た。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、結晶の口径の拡大とと
もに増加する結晶外周部での残留応力を、結晶成長後に
より効果的に取り除くことが可能となる。その結果、現
在エキシマレーザーステッパーの投影レンズの解像度を
可能にする、今まで以上に光学性能の高い大口径結晶
(例えば蛍石結晶)の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶成長後の結晶中に働く熱応力の様子を示し
た図である。
【図2】本発明によるアニール時に結晶に働く応力の様
子を示した図である
【図3】本発明の光学部品を用いた露光装置を模式的に
表した図である。
【図4】本発明の光学部品を用いた露光装置の投影光学
系である。
【図5】本発明の光学部品を用いたエキシマレーザー発
振器を模式的に表した図である。
【図6】本発明による別のアニール方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 結晶、 2 るつぼ、 3 結晶保持具、 4 リング 5 重り 21 照明光源部、 22 露光機構部、 23 照明光源、 24 ミラー、 25 凹レンズ、 26 凸レンズ、 27 オプティカルインテグレーター、 29 ミラー、 30 コンデンサーレンズ、 31 レチクル、 31a レチクルホルダ、 32 投影光学系、 33 ウエハ、 34 XYステージ、 35 定盤、 36 アライメント手段、 L1〜L11 レンズ、 81 反射鏡、 82 絞り穴、 83 共振器、 84 プリズム、 85 エタロン。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 残留応力を有する結晶に、該残留応力と
    は反対向きの応力が該結晶に加わるようにしながらアニ
    ールを行うことを特徴とする結晶処理方法。
  2. 【請求項2】 該結晶は、ブリッジマン法により結晶成
    長させて作製した結晶であることを特徴とする請求項1
    記載の結晶処理方法。
  3. 【請求項3】 圧縮応力が存在する方を下方にして、該
    結晶の下面外周を支点として結晶を保持しながらアニー
    ルすることを特徴とする請求項1記載の結晶処理方法。
  4. 【請求項4】 結晶上面から下方に向かう外力を加える
    ことを特徴とする請求項3記載の結晶処理方法。
  5. 【請求項5】 前記支点として結晶保持具を用いること
    を特徴とする請求項3または4記載の結晶処理方法。
  6. 【請求項6】 引き上げ法により作成した結晶を、引き
    上げ時の上面を下方にして結晶を保持することを特徴と
    する請求項3または4記載の結晶処理方法。
  7. 【請求項7】 前記結晶は、フッ化物結晶であることを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の結晶
    処理方法。
  8. 【請求項8】 前記結晶保持具の材質がルツボ内部の結
    晶と反応を起こさない物質であることを特徴とする請求
    項5記載の結晶処理方法。
  9. 【請求項9】 前記結晶保持具の材質が、アルミナ、窒
    化ボロン、黒鉛であることを特徴とする請求項5記載の
    結晶処理方法。
  10. 【請求項10】 結晶保持具の形態が、粉体、粒状体ま
    たは剛体であることを特徴とする請求項5記載の結晶処
    理方法。
  11. 【請求項11】 剛体の結晶保持具の形状が、リング状
    もしくは円盤状であることを特徴とする請求項10記載
    の結晶処理方法。
  12. 【請求項12】 前記フッ化物結晶が、フッ化カルシウ
    ム結晶、フッ化バリウム結晶またはフッ化ストロンチウ
    ム結晶であることを特徴とする請求項7記載の結晶処理
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項記
    載の処理方法により処理した結晶。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の結晶を用いて作製し
    たエキシマレーザー用の光学部品。
  15. 【請求項15】 照明光源と被露光体を載せるステージ
    とを備え、請求項13記載の結晶を用いて作製した光学
    物品の複数を照明光学系及び/又は投影光学系に具備す
    る露光装置であることを特徴とする結晶を具備する露光
    装置。
  16. 【請求項16】 前記照明光源は、エキシマレーザー光
    源であることを特徴とする請求項15に記載の露光装
    置。
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Cited By (7)

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