JP3466890B2 - シート給送装置 - Google Patents

シート給送装置

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JP3466890B2 JP30739597A JP30739597A JP3466890B2 JP 3466890 B2 JP3466890 B2 JP 3466890B2 JP 30739597 A JP30739597 A JP 30739597A JP 30739597 A JP30739597 A JP 30739597A JP 3466890 B2 JP3466890 B2 JP 3466890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像形成装置や画像
読取装置等のシート処理機能を備えた装置に適用され、
積層して載置されたシートを処理部に対して1枚ずつ給
送するシート給送装置に関し、特に、給送位置にあるシ
ートを負圧により吸引して給送するシート給送装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンタ等の画像形成装置等の
シート処理機能を備えた装置において、給送部に積層し
て載置された複数枚のシートを画像形成プロセス部等の
処理部に対して1枚ずつ給送するシート給送装置とし
て、シートを負圧により吸引するようにしたものがあ
る。
【0003】このように負圧によりシートを1枚ずつ吸
引して給送するシート給送装置では、給送すべきシート
に静電気等によって別のシートが密着していると、負圧
により吸引したシートに他のシートが密着したままの状
態で一度に複数枚のシートが給送されてしまう。したが
って、シートを吸引する前に少なくとも給送すべきシー
トを他のシートから分離しておく必要がある。
【0004】そこで、特開昭53−26066号公報に
は、シートの上面に上下に揺動自在に配置されて負圧に
よりシートを吸引するバキュームプレートに、吸引開始
前にシートの先端部とバキュームプレートとの間に空間
を形成するシート押え部を設けたエアー給紙装置の構成
が開示されている。
【0005】具体的には、シートを吸引したバキューム
プレートを上方に揺動させることによってシートを給送
ローラに当接する位置まで移動させる際に、給送ローラ
が露出する部分においてバキュームプレートを折曲して
シート押え部を形成し、吸引開始前にバキュームプレー
トを下方に移動した際にシート押え部でシートの中間部
を下方に押圧することにより、上方に撓みを生じたシー
トの先端部分をバキュームプレートにより吸引するよう
にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエアー給紙装置では、給送ローラよりも給送方向の
下流側でシートの先端部が吸引されるため、シートの弾
性力が比較的弱い場合には、給送ローラを回転させても
シートの先端部がバキュームプレートに吸引されたまま
吸引部分と給送ローラとの間でシートが弛みを生じ、シ
ートを給送方向に移動させることができなくなる問題が
ある。
【0007】また、最上部のシートを吸引した状態でバ
キュームプレートを上方に移動させると、最上部のシー
トの下側が負圧になり、最上部のシートの下側に位置す
るシートが最上部のシートの下面に吸着し、一度に複数
枚のシートが給送されてしまう問題がある。
【0008】さらに、バキュームプレートによる吸引力
によってシートを給送ローラに当接させ、給送ローラの
回転によりシートに搬送力を与えるようにしているた
め、給送ローラの回転によるシートの搬送力を大きくす
るためには、シートの吸引力を大きくして給送ローラに
対するシートの当接力を大きくする必要がある。ところ
が、吸引力を大きくするとバキュームプレートからシー
トが離れ難くなり、逆にシートの搬送性が低下して搬送
不良を生じる問題がある。
【0009】この発明の目的は、積層して載置された複
数枚のシートのそれぞれの前端部分を分離する分離機構
を用いて、シートを1枚ずつ確実に給送することができ
るシート給送装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、シート収納部のシートに対向するシート対向面を備
え、給送ローラを内包した状態で給送ローラとは独立し
て上下に揺動自在に支持されるとともに、シート対向面
に給送ローラの露出部を含む孔部を形成した吸引容器
と、シート対向面の孔部がシートに当接する吸引位置と
給送ローラの一部が露出部から露出する給送位置との間
に吸引容器を揺動させる揺動機構と、少なくとも吸引容
器が吸引位置から給送位置まで揺動する間に吸引容器内
を減圧する吸引機構、及び、この間にシートの前端部に
対向する吐出口から空気を吐出する吐出機構と、を備え
たシート給送装置において、前記吸引容器に、前記吐出
機構の吐出口に対向し、吐出口から吐出された空気をシ
ート対向面の前端部に対して前記シート対向面に接触し
ているシートから該シート以外のシートを分離する方向
導く空気流通面を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項1に記載した発明においては、吸引
機構により吸引位置に位置する吸引容器内が減圧される
と孔部に当接したシートがシート対向面に吸着し、この
状態で揺動機構が吸引容器を給送位置まで揺動させると
露出部から露出した給送ローラの一部がシートに接触
し、給送ローラが回転することによりシートが給送され
る。
【0012】シート対向面にシートを吸着した吸引容器
が吸引位置から給送位置に移動する間において吐出機構
の吐出口から吐出された空気が、吸引容器の空気流通面
に当接した後にシート対向面の前端部に導かれ、シート
対向面に吸着しているシートの前端部に流入する。吸引
位置から給送位置まで揺動する間における吸引容器の揺
動角度に応じて、空気流通面が吐出口から吐出した空気
とのなす角度は徐々に変化するから、吸引容器のシート
対向面に吸着したシートの前端部に対する空気の流入角
度も徐々に変化する。
【0013】したがって、シート対向面に複数枚のシー
トが吸着している場合においてシートの前端部が変形し
ている状態でも、吸引容器が揺動している間のいずれか
のタイミングで複数枚のシートのそれぞれの間隙に空気
が流入する。この時、シート対向面に接触しているシー
ト以外のシートには吸引容器から十分な吸引力が作用し
ていないため、間隙に流入した空気によってシート対向
面に接触しているシートからそれ以外のシートが分離
し、シート対向面に接触している1枚のシートのみが給
送ローラによって給送される。
【0014】請求項2に記載した発明は、前記吸引容器
の給送方向の下流側にシートを挟持する搬送部材を設け
るとともに、シートの前端部が搬送部材に達した際に吸
引容器内を加圧する加圧機構を設けたことを特徴とす
る。
【0015】請求項2に記載した発明においては、給送
ローラによって給送されたシートの前端部が搬送部材に
達すると、吸引容器の内部が加圧機構によって加圧され
る。したがって、シートの前端部が搬送部材に達した後
は、吸引容器のシート対向面に対するシートの吸着状態
が積極的に解除され、給送ローラ及び搬送部材によって
給送方向に移動するシートにシート対向面から作用する
摩擦抵抗が軽減される。
【0016】請求項3に記載した発明は、前記空気流通
面における吐出口に対向する位置とシート対向面に吸着
したシートの前端部近傍の位置との間に、シートの給送
方向に平行な溝部を形成したことを特徴とする。
【0017】請求項3に記載した発明においては、吐出
口から吐出された空気が溝部を経由してシート対向面に
吸着したシートの前端部近傍に導かれ、吐出口から直接
シート前端部近傍に吐出された空気と衝突する。このた
め、シート対向面に吸着したシートの前端部近傍におけ
る空気圧力が上昇し、この部分で空気が膨張する。した
がって、シート対向面に複数枚のシートが吸着している
場合、複数枚のシートの前端部における間隙が拡大さ
れ、それぞれのシートを分離するために十分な空気が各
シートの間隙に流入する。
【0018】請求項4に記載した発明は、前記吐出機構
が、シート給送方向に直交する面における中央部から両
側端部に向かって下方に傾斜したスリット形状の吐出口
を備えたことを特徴とする。
【0019】請求項4に記載した発明においては、シー
トの前端部に空気を吐出する吐出口が、給送方向に直交
する面において中央部から両側端部に向かって下方に傾
斜したスリット形状にされており、給送方向に直交する
方向の吐出口の間隔は上下に変化する。したがって、シ
ート対向面にシートを吸着した吸引容器が吸引位置から
給送位置まで揺動する間に吸引容器のシート対向面に吸
着したシートの前端部が上下に移動することにより、給
送方向に直交する方向のシートの幅の大小に拘らず、吸
引容器の揺動中のいずれかのタイミングで吐出口から吐
出された空気がシートの前端部の角部に集中して当接す
る。
【0020】請求項5に記載した発明は、前記吐出機構
が、給送方向に直交する方向のシートのサイズに合わせ
て吐出口を移動させる移動機構を備えたことを特徴とす
る。請求項5に記載した発明においては、給送方向に直
交する方向のシートサイズに応じて、吐出口が移動す
る。したがって、給送するシートのサイズに拘らず、吐
出口から吐出された空気がシートの前端部に確実に当接
する。
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態に係
るシート給送装置を適用したシート処理装置である複写
機の概略の構成を示す図である。複写機1は、上面に配
置された原稿台2の下方に光源3、ミラー4及びレンズ
5を備えた画像読取装置6を設け、内部の中央部に感光
体ドラム7を回転自在に支持するとともに、感光体ドラ
ム7の周囲に帯電チャージャ8、現像装置9、転写チャ
ージャ10、クリーナ11及び除電ランプ12を配置し
たプロセス部13が構成されている。
【0024】複写機1の一方の側面には給紙カセット1
4を装着した給紙部15が構成されており、他方の側面
には排紙トレイ16を装着した排紙部17が構成されて
いる。複写機1の内部には、給紙部15からプロセス部
13を経由して排紙部17に至る用紙配送路18が構成
されており、プロセス部13と排紙部17との間に定着
装置19が配置されている。
【0025】以上のように構成された複写機1における
原稿画像の複写処理時には、光学系装置6の光源3及び
ミラー4を原稿台2上に載置された原稿に対して相対的
に水平移動させ、光源3の光の原稿の画像面における反
射光をミラー4及びレンズ5を介して感光体ドラム7の
表面に配光する。
【0026】感光体ドラム7の表面は反射光の露光に先
立って帯電チャージャ8のコロナ放電により単一極性の
電荷を均一に帯電しており、原稿反射光の露光を受けた
感光体ドラム7の表面には光導電作用により静電潜像が
形成される。静電潜像を形成した感光体ドラム7の表面
は現像装置9に対向し、現像装置9から供給される現像
剤によって静電潜像が現像剤画像に顕像化される。感光
体ドラム7の回転に同期して給紙部15から給紙された
用紙が感光体ドラム7と転写チャージャ10との間に導
かれ、転写チャージャ10のコロナ放電により感光体ド
ラム7の表面の現像剤画像が用紙の表面に転写される。
現像剤画像を転写した用紙は定着装置19において加熱
及び加圧され、現像剤画像が溶融して用紙の表面に定着
する。定着装置19を通過した用紙は、排紙部17の排
紙トレイ16に排出される。
【0027】一方、転写チャージャ10に対向する位置
を通過した感光体ドラム7の表面は、クリーナ11によ
る残留現像剤の除去、及び、除電ランプ12による残留
電荷の除去を受けた後に帯電チャージャ8に対向し、単
一極性の電荷の帯電、露光による静電潜像の形成、現像
剤の供給による顕像化、現像剤の転写、残留現像剤の除
去、及び、残留電荷の除去を繰り返し受ける。
【0028】上記のように構成された複写機1の給紙部
15に、この発明の実施形態に係るシート給送装置21
が配置されている。シート給送装置21は、給紙カセッ
ト14の用紙給紙側の上部に設けられており、給紙カセ
ット14の内部に積層して収納された複数枚の用紙のう
ち、最上部に位置する用紙の上面に対向するスウィング
ダクト22を備えている。
【0029】図2は、上記シート給送装置の構成を示す
斜視図である。シート給送装置21は、この発明の吸引
容器であるスウィングダクト22、この発明の吐出機構
である固定ダクト23、この発明の搬送部材である用紙
搬送部26、及び、後述する空気制御部によって構成さ
れている。スウィングダクト22は、給紙カセット14
内に収納された用紙の上方において、給送ローラ31を
内包して揺動自在にされている。即ち、スウィングダク
ト22の後端部は、用紙給送方向の上流側から用紙の上
方に延出している吸引ダクト27の先端に取り付けられ
たバキュームハウス28に外嵌しており、バキュームハ
ウス28の中心を回転中心として揺動自在にされてい
る。
【0030】スウィングダクト22にはリンク29を介
して揺動モータ30の回転が伝達される。揺動モータ3
0は正逆両方向に回転し、揺動モータ30が正転すると
スウィングダクト22の前端部が下降し、揺動モータ3
0が逆転するとスウィングダクト22の前端部が上昇す
る。スウィングダクト22の内部において給送ローラ3
1は、バキュームハウス28から延出した軸受32によ
り固定された位置において軸支されている。したがっ
て、スウィングダクト22は、給送ローラ31とは独立
して揺動する。この給送ローラ31には、スウィングダ
クト22の外部に設けられた給送モータ33の回転がベ
ルト34、駆動軸35及びベルト36を介して伝達され
る。スウィングダクト22の底面であるシート対向面2
2aには、孔部22bが開口している。スウィングダク
ト22が上方に移動した際に、給送ローラ31の一部が
孔部22bからスウィングダクト22の下方に露出す
る。
【0031】用紙搬送部26は、上下の用紙ガイド24
a,24b、及び、上下一対の搬送ローラ25a,25
bによって構成されている。給送ローラ31の回転によ
り給送された用紙は、用紙ガイド24a,24bの間を
経由して搬送ローラ25a,25bに挟持され、搬送ロ
ーラ25a,25bの回転により前述の複写プロセス部
に搬送される。固定ダクト23は、用紙給送方向の下流
側から給紙カセット14に収納された用紙の前端側に延
出した吐出ダクト37の先端に取り付けられており、給
紙カセット14に収納された用紙に対向する面に、この
発明の吐出口であるノズル38が形成されている。ま
た、スウィングダクト22において固定ダクト23に対
向する部分は、空気流通面22cにされている。この空
気流通面22cは、傾斜面又は部分円弧面によって構成
することができる。
【0032】図3は、上記シート給送装置の一部を構成
する空気制御部の構成を示す図である。空気制御部41
は、吸引ファン42、吸引バルブ43、吸引ソレノイド
44、吐出ファン45、吐出バルブ46、吐出ソレノイ
ド47、圧力解除バルブ48及び圧力解除ソレノイド4
9を備えている。吸引ソレノイド44をオフして吸引バ
ルブ43を開放すると、吸引ダクト27内の空気が吸引
ファン42により吸引され、バキュームハウス28及び
スウィングダクト22内に負圧が作用し、孔部22bか
らスウィングダクト22内に空気が吸引される。
【0033】吐出ソレノイド47をオフして吐出バルブ
46を開放すると、吐出ダクト37内に空気が流入し、
固定ダクト28内が加圧されてノズル38から空気が吐
出される。圧力解除ソレノイド49をオンして圧力解除
バルブ48を開放すると、吸引ダクト27を介してバキ
ュームハウス28及びスウィングダクト22内が加圧さ
れ、孔部22bからスウィングダクト22内に空気が吸
引されなくなる。
【0034】図4は、上記シート給送装置の制御部の構
成を示すブロック図である。シート給送装置21の制御
部は、ROM62及びRAM63を備えたCPU61
に、図外のインタフェースを介して吸引ファン42、吐
出ファン45、揺動モータ30、給送モータ33、吸引
ソレノイド44、吐出ソレノイド47、圧力解除ソレノ
イド49、用紙検知センサ51、給紙検知センサ52及
びホームポジションセンサ53らの入出力機器を接続し
て構成されている。また、CPU61は、複写機1の制
御部を構成するマスタCPU60に接続されている。C
PU61は、ROM62に予め書き込まれたプログラム
にしたがって各入出力機器を統括して制御し、この間に
入出力されるデータをRAM63の所定のメモリエリア
に格納する。
【0035】即ち、CPU61は、マスタCPU60か
ら所定のタイミングで入力される給紙命令、並びに、用
紙検知センサ51、給紙検知センサ52及びホームポジ
ションセンサ53から入力される検出信号に基づいて、
吸引ファン42、吐出ファン45、揺動モータ30、給
送モータ33、吸引ソレノイド44、吐出ソレノイド4
7及び圧力解除ソレノイド49の駆動信号を出力する。
用紙検知センサ51は、スウィングダクト22のシート
対向面22aに用紙が吸着したことを検出した際にオン
する。給紙検知センサ52は、搬送ローラ25a,25
bの位置における用紙の有無を検出する。ホームポジシ
ョンセンサ53は、スウィングダクト22がホームポジ
ションである給送位置に位置している状態でオンする。
【0036】図5は、上記シート給送装置の制御部の処
理手順を示すフローチャートである。シート給送装置2
1の制御部を構成するCPU61は、マスタCPU60
からの給紙命令の入力を待機しており(s1)、マスタ
CPU60から給紙命令が入力されると吸引ファン42
及び吐出ファン45を駆動するとともに(s2)、吸引
ソレノイド44、吐出ソレノイド47及び圧力解除ソレ
ノイド49をオフする(s3)。これによって、スウィ
ングダクト22内が負圧にされるとともに、固定ダクト
23内が加圧される。
【0037】次いで、CPU61は、用紙検知センサ5
1がオンするまで揺動モータ30を正転してスウィング
ダクト22を下降させ(s4,s5)、用紙検知センサ
51がオンするとホームポジションセンサ53がオンす
るまで揺動モータ30を逆転してスウィングダクト22
を給送位置まで上昇させる(s6,s7)。ホームポジ
ションセンサ53がオンすると、CPU61は、揺動モ
ータ30を停止するとともに(s8)、給送モータ33
を駆動して用紙の給送を開始する(s9)。給送された
用紙の前端部が搬送ローラ25a,25bに達して給紙
検知センサ52がオンすると(s10)、CPU61
は、吸引ソレノイド44、吐出ソレノイド47及び圧力
解除ソレノイド49をオンし(s11)、吸引バルブ4
3及び吐出バルブ46を閉鎖するとともに、圧力解除バ
ルブ48を開放し、スウィングダクト22内を加圧す
る。
【0038】この後、用紙の後端が搬送ローラ25a,
25bを通過して給紙検知センサ52がオフすると(s
12)、CPU61は給送モータ33をオフして給送ロ
ーラ31の回転を停止する(s13)。CPU61は、
CPU60から給紙停止命令が入力されるまで、上記s
3〜s13の処理を繰り返し実行し(s14)、給紙停
止命令が入力されると吸引ファン42、吐出ファン4
5、吸引ソレノイド44、吐出ソレノイド47及び圧力
解除ソレノイド49をオフする(s15)。
【0039】以上のようにしてシート給送装置21で
は、s1〜s5の処理により、内部を負圧にした状態の
スウィングダクト22を吸着位置に下降させ、シート対
向面22aに形成された孔部22bに用紙を吸着する
(図6(A)参照)。この後、s6〜s8の処理によ
り、孔部22bに用紙を吸着した状態のスウィングダク
ト22を給送位置に上昇させる(図6(B)参照)。
【0040】この時、用紙の前端部には固定ダクト23
のノズル38から空気が吐出している。また、前述のよ
うに、スウィングダクト22において固定ダクト23に
対向する部分は、部分円弧状の空気流通面22cにされ
ている。ノズル38から吐出された空気の一部は空気流
通面22cに沿ってシート対向面22aに導かれ、シー
ト対向面22aの孔部22bに吸着した用紙の前端部に
当接する。スウィングダクト22は後端近傍の駆動軸3
5を中心に揺動するため、スウィングダクト22が吸着
位置から給送位置まで揺動する間において空気流通面2
2cがノズル38からの空気の吐出方向となす角度は徐
々に変化し、この間においてシート対向面22aに吸着
した用紙の前端部に対する空気の当接角度も徐々に変化
する。
【0041】したがって、図6(B)に示すように、静
電気等の作用によって複数枚の用紙がスウィングダクト
22に吸着した場合であって、カール等の変形により用
紙の前端部がノズル38の空気の吐出方向となす角度が
種々変化する場合であっても、スウィングダクト22が
吸着位置から給送位置まで揺動する間のいずれかのタイ
ミングでスウィングダクト22に吸着している複数枚の
用紙のそれぞれの間隙にノズル38から吐出された空気
を確実に流入させることができる。このようにして複数
枚の用紙のそれぞれの間隙に空気を流入させることによ
り、最上部の用紙以外のスウィングダクト22に対する
吸着力が比較的弱い用紙を最上部の用紙から分離して、
複数枚の用紙が一度に給送されることを確実に防止する
ことができる。
【0042】なお、s10,s11の処理により、給送
された用紙が搬送ローラ25a,25bに達したことを
給紙検知センサ52が検出した際に、スウィングダクト
22の内部と固定ダクト23の内部とが空気制御部41
において連通され、スウィングダクト22の内部に負圧
が作用しなくなる(図6(C)参照)。このため、用紙
はスウィングダクト22の孔部22bに吸着されなくな
り、給送ローラ31の回転により給送される用紙がシー
ト対向面22aから受ける摩擦抵抗を低減することがで
き、給送ローラ31による給送力の低下や用紙の損傷を
未然に防止することができる。
【0043】この後、s12,s13の処理により、給
送された用紙の後端が搬送ローラ25a,25bを通過
したことを給紙検出センサ52が検出した際に、給送ロ
ーラ31の回転が停止される(図6(D)参照)。
【0044】なお、スウィングダクト22に吸着したシ
ートの前端部が固定ダクト23から吐出される空気に当
接しなくなる給送開始位置までスウィングダクト22が
上昇したことを検出するセンサを設け、このセンサが給
送開始位置においてスウィングダクト22を検出した後
に給送ローラ31の回転を開始する処理を上記s6の処
理とs7処理との間に挿入し、s9の処理を削除するよ
うにしてもよい。この処理により、スウィングダクト2
2がホームポジションに達する前にシートの給送を開始
することができ、シートの給送作業時間を短縮すること
ができる。
【0045】また、この実施形態に係るシート給送装置
では、図6(A)に明らかなように、スウィングダクト
22の揺動中心を積層載置されたシートの最上面よりも
上方に配置しているため、スウィングダクト22に吸着
した最上部のシートは、スウィングダクト22の揺動に
よって下方のシートに対して斜め上方に移動し、最上部
に位置するシートと次のシートとの分離性を高めること
ができる。また、スウィングダクト22が、揺動時に固
定ダクト23側に移動するため、スウィングダクト22
に吸着したシートの前端部と固定ダクト23との間の空
気圧が高められる結果、スウィングダクト22に複数枚
のシートが吸着した場合に各シートの間に空気が入り易
くなり、スウィングダクト22に吸着した後のシートの
分離性も向上する。
【0046】図7は、上記シート給送装置に適用される
給送ローラの構成を示す部分断面図である。給送ローラ
31は、シャフト31aにより連結した複数の中空ロー
ラ31bの表面にゴムローラ31cを被覆して構成され
ている。中空ローラ31b及びゴムローラ31cには、
複数の貫通孔31d及び31eが形成されており、中空
ローラ31b及びゴムローラ31cに対して空気が自由
に流通する。したがって、スウィングダクト22が図6
(C)及び(D)に示す給送位置にあり、給送ローラ3
1の一部が孔部22bから露出している状態では、スウ
ィングダクト22内に作用する負圧により、スウィング
ダクト22の下方の空気が、給送ローラ31を貫通して
スウィングダクト22内に流入する。
【0047】この構成により、給送ローラ31の表面に
用紙が吸着されて用紙に十分な給送力を作用させること
ができるとともに、孔部22bの開口部分のうち給送ロ
ーラ31が位置しない部分における用紙の吸着力を低下
させてシート対向面22aから用紙に作用する摩擦抵抗
を小さくすることができ、用紙を確実に給送することが
できる。
【0048】図8は、請求項3に記載した発明の実施形
態に係るシート給送装置の要部の構成を示す図である。
この実施形態に係るシート給送装置では、図8(A)に
示すように、スウィングダクト22の空気流通面22c
に、各サイズの用紙のシート給送方向に直交する方向の
両端部に対応する位置に、シート給送方向に平行に溝9
1が形成されている。溝91の上端は、空気流通面22
cにおいて、少なくとも、スウィングダクト22が吸着
位置から給送位置まで揺動する間に固定ダクト23のノ
ズル38に対向する位置にされている。また、溝91の
下端は、スウィングダクト22のシート対向面22aに
吸着した用紙の前端位置の近傍の位置にされている。
【0049】この構成により、図8(B)に示すよう
に、固定ダクト23のノズル38から吐出された空気は
溝91を経由してシート対向面22aに吸着した用紙の
前端部近傍に導かれ、ノズル38から直接シート前端部
近傍に吐出された空気と衝突する。このため、シート対
向面22aに吸着した用紙の前端部近傍における空気圧
力が上昇し、この部分で空気が膨張し、シート対向面2
2aに複数枚の用紙が吸着している場合、複数枚のシー
トの前端部における間隙が拡大され、それぞれの用紙を
分離するために十分な空気を各用紙の間隙に流入させる
ことができ、最上部に位置する用紙からそれ以外の用紙
を確実に分離して、最上部に位置する用紙のみを正確に
給送することができる。
【0050】図9は、上記シート給送装置の固定ダクト
のノズルの形状を示す図である。固定ダクト23におい
て用紙の前端部に対向する面には、縦長の矩形を呈する
複数のノズル38が形成されている。ノズル38の縦方
向の長さは、積層して載置された複数枚の用紙のうちの
最下部に位置する用紙、及び、給送位置にあるスウィン
グダクト22に吸着した用紙に対して十分な風量の空気
を吐出できる長さにされている。これによって、スウィ
ングダクト22によって最上部に位置する用紙を吸着す
る前に複数枚の用紙のそれぞれを十分に分離しておくこ
とができるとともに、シート対向面22aに複数枚の用
紙が吸着した場合にスウィングダクト22が吸着位置か
ら給送位置まで揺動する間に最上部に位置する用紙とそ
れ以外の用紙とを確実に分離することができる。
【0051】図10は、請求項4に記載した発明の実施
形態に係るシート給送装置が備える固定ダクトのノズル
の形状を示す図である。この実施形態に係るシート給送
装置では、固定ダクト23のシート対向面23aには、
中央部から両側端部に向かって下方に傾斜したスリット
形状のノズル81が形成されている。
【0052】この構成により、スウィングダクト22が
吸着位置から給送位置まで揺動する間にスウィングダク
ト22のシート対向面22aに吸着した用紙の前端部が
上方に移動することにより、給送方向に直交する方向の
用紙の幅の大小に拘らず、スウィングダクト22の揺動
中におけるいずれかのタイミングで、ノズル81から吐
出した空気をシートの前端部の角部から中央部に向かっ
て順に当接させて複数枚の用紙を効率的に分離すること
ができる。
【0053】図11は、上記シート給送装置における固
定ダクトに形成されるノズルの別の構成を示す図であ
る。図11に示す構成では、固定ダクト23のシート対
向面に上側ノズル38aと下側ノズル38bとを形成し
ている。上側ノズル38aの空気吐出方向は下向きにさ
れており、下側ノズル38bの空気吐出方向は略水平に
されている。
【0054】この構成により、上側ノズル38aから吐
出した空気を、スウィングドラム22の空気流通面22
cを経由してシート対向面22aに吸着した用紙の前端
部に確実に当接させることができ、シート対向面22a
に吸着した複数枚の用紙を確実に分離することができ
る。また、下側ノズル38bから吐出した空気を積層し
て載置された複数枚の用紙の前端部に確実に当接させる
ことができ、スウィングドラム22のシート対向面22
aに吸着する前の複数枚の用紙の前端部を確実に分離す
ることができる。
【0055】図12は、上記シート給送装置における固
定ダクトに形成されるノズルのさらに別の構成を示す図
である。図12に示す構成では、固定ダクト23のシー
ト対向面に形成したノズル38に、ノズル38の開口範
囲を増減するシャッタ38c、及び、シャッタ38cを
昇降させる昇降機構38dを備えている。昇降機構38
dは、モータ、伝達機構及び位置検出手段により構成さ
れており、モータの回転をラックギアとピニオンギアか
らなる伝達機構を介してシャッタ38cの直線動作に変
換し、モータの回転量に基づいて位置検出手段によりシ
ャッタ38cの位置を検出することにより、スウィング
ダクト22の上下方向の揺動に合わせてシャッタ38c
を昇降させる。
【0056】この構成により、固定ダクト23のノズル
38の開口範囲は、スウィングダクト22の空気流通面
22cが対向するノズル38の範囲に合わせて増減さ
れ、スウィングダクト22のシート対向面22aに吸着
した用紙に効果的に空気を当接させることができる。特
に、スウィングダクト22が給送位置に達した時にノズ
ル38の開口面積が最小となり、ノズル38からの空気
の吐出圧を高くしてスウィングダクト22のシート対向
面22aに複数枚の用紙が吸着している場合に、これら
の用紙を確実に分離することができる。
【0057】図13は、上記シート給送装置における固
定ダクトに形成されるノズルのさらに別の構成を示す図
である。図13に示す構成では、シート給送装置におい
て給送できる最小サイズの用紙の給送方向に直交する方
向の幅の水平ノズル38eと、水平ノズル38eの両端
からシート給送装置において給送できる最大サイズの用
紙の給送方向に直交する方向の両端位置まで連続する傾
斜ノズル38fと、を形成したものである。
【0058】この構成により、シート給送装置において
給送できる全てのサイズの用紙に対して、スウィングダ
クト22が吸着位置から給送位置まで揺動する間にスウ
ィングダクト22のシート対向面22aに吸着した用紙
の前端部が上方に移動することにより、ノズル81から
吐出した空気を用紙の前端部の角部から中央部に向かっ
て順に当接させて複数枚の用紙を効率的に分離すること
ができるとともに、固定ダクト23の上下方向の寸法を
小さくしてスウィングダクト22の揺動範囲を狭くする
ことができ、装置を小型化することができる。
【0059】図14は、請求項5に記載した発明の実施
形態に係るシート給送装置の固定ダクトの構成を示す図
である。この実施形態に係るシート給送装置は、図13
に示した構成における傾斜ノズル38fを固定ダクト2
3において用紙給送方向に直交する方向に移動自在に形
成したものである。即ち、図14(A)に示すように、
図13に示した構成における水平ノズル38eの両端に
平行四辺形の開口部38gを形成し、この開口部38g
の外側に傾斜ノズル38fを形成した移動板100を水
平方向に移動自在に設けている。この移動板100に
は、側面規制部102を形成した用紙載置台101の係
止部101aに係合する係止片100aが突出して形成
されている。用紙載置台101は左右2分割に形成され
ており、左右の用紙載置台101はピニオンギア103
の回転により載置される用紙の給送方向に直交する方向
の幅に合わせて互いに接近又は離間する方向に連動す
る。
【0060】以上の構成により、載置される用紙の幅に
合わせて左右の用紙載置台101を移動させると、これ
に伴って移動板100も移動し、用紙の両端部近傍に移
動板100に形成された傾斜ノズル38fの下端部が対
向する。したがって、用紙載置台101に載置する用紙
のサイズに拘らず、スウィングダクト22が吸着位置か
ら給送位置まで上昇する間にスウィングダクト22に吸
着した用紙の前端部の両端近傍から内側に向かって順に
空気を当接させることができ、スウィングダクト22に
複数枚の用紙が吸着した場合に、それぞれの用紙を確実
に分離して最上部に位置する用紙のみを正確に給送する
ことができる。
【0061】図15は、この発明の別の実施形態に係る
シート給送装置の構成及び動作を説明する図である。こ
の実施形態に係るシート給送装置は、用紙載置台70の
前端に整合板71を軸支するとともに、整合板71の一
端に係合するアクチュエータ73を備えたソレノイド7
2を設けたものである。用紙給送時における固定ダクト
23からの送風により、用紙載置台70上に積層して載
置された複数枚の用紙の前端部の位置が整合しなくなる
場合があり、また、図15(A)に示すように、給送ロ
ーラ31に最上部の用紙とともに吸着した用紙がスウィ
ングダクト22の揺動中に落下にして用紙載置台70上
の他の用紙の位置と整合しなくなる場合がある。これら
の場合に、用紙の前端部位置の不整合状態を放置する
と、次の用紙給送時に用紙の前端部と固定ダクト22と
の間隔が不適正になり、用紙を1枚ずつ確実に分離して
給送することができなくなる。
【0062】そこで、このシート給送装置では、給送し
た最上部の用紙の前端部が給紙検知センサ52に達し、
スウィングダクト22による用紙の吸引、及び、固定ダ
クト23からの空気の吐出を停止した際に(図5のs1
0,s11の処理)、図15(B)に示すように、ソレ
ノイド72を一定時間駆動して整合板71を回転させ、
用紙載置台70上における複数枚の用紙の前端部位置を
整合させる。これにより、用紙給送時に用紙の前端部と
固定ダクト23との間隔が常に適正に維持することがで
き、用紙を1枚ずつ確実に分離して給送することができ
る。
【0063】図16は、別のシート給送装置の構成を示
す図である。このシート給送装置は、図2に示した構成
における固定ダクト23に代えてエアーパルス発生器1
21を設け、用紙載置台122に積層載置された用紙の
上面における前端部の角部に当接する分離爪123を設
けたものである。エアーパルス発生器121及び分離爪
123以外の構成は図2に示した構成と同一であるた
め、図2の構成と同一の番号を付して説明を省略する。
【0064】エアーパルス発生器121は加圧された
空気を一定の短期間に用紙載置台122の前端部近傍に
放出し、この部分を加圧する。分離爪123はスウィ
ングダクト22のシート対向面22aに吸着した最上部
に位置する用紙の前端部を次の用紙の前端部から分離す
る。
【0065】このシート給送装置においては、減圧され
たスウィングダクト22のシート対向面22aに最上部
に位置する用紙が吸着した状態で、スウィングダクト2
2が給送位置への上昇を開始する時に、エアーパルス発
生器121が一定期間において駆動される。シート対向
面22aに用紙を吸着したスウィングダクト22が給送
位置への上昇を開始する時には、シート対向面22aに
吸着した最上部に位置する用紙の前端部が分離爪123
により次の用紙の前端部から分離されるため、分離爪1
23により分離された用紙の前端部からエアーパルス発
生器121によって加圧された圧力が最上部に位置する
用紙と次の用紙との間に作用し、両用紙の間に生じる負
圧が相殺される。したがって、最上部に位置する用紙と
次の用紙とが確実に分離し、最上部に位置する用紙のみ
を正確に給送することができる。また、この構成によれ
ば、積層載置された用紙の前端部を分離する空気を吐出
する固定ダクトを設ける必要がないため、空気制御部の
構成を簡略化することができる。さらに、エアーパルス
発生器121は、例えば、エアーコンプレッサによって
構成することができる。
【0066】なお、上述したいずれの実施形態において
も、複写機の給紙部において用紙を給紙するシート給送
装置を例にあげて説明したが、複写機に装着される自動
原稿送り装置において原稿を給送するシート給送装置や
複写機以外のシート処理機能を備えた装置においても、
この発明を同様に実施することができる。
【0067】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、シー
ト対向面に複数枚のシートが吸着している場合において
シートの前端部が変形している状態でも、吸引容器が揺
動している間のいずれかのタイミングで複数枚のシート
のそれぞれの間隙に空気を流入させることができ、吸引
容器のシート対向面に接触している1枚のシートのみを
正確に給送することができる。
【0068】請求項2に記載した発明によれば、シート
の前端部が搬送部材に達した後に、吸引容器のシート対
向面に対するシートの吸着状態を積極的に解除すること
ができ、給送ローラ及び搬送部材によって給送方向に移
動するシートにシート対向面から作用する摩擦抵抗を軽
減してシートの給送状態を良好にすることができる。請
求項3に記載した発明によれば、吐出口から吐出された
空気を溝部を経由してシート対向面に吸着したシートの
前端部近傍に導き、吐出口から直接シート前端部近傍に
吐出された空気との衝突により、シート対向面に吸着し
たシートの前端部近傍における空気圧力を上昇させてこ
の部分の空気を膨張させることにより、吸引容器のシー
ト対向面に複数枚のシートが吸着している場合に、複数
枚のシートの前端部における間隙を拡大させることがで
き、それぞれのシートを分離するために十分な空気を各
シートの間隙に流入させて1枚のシートのみを正確に給
送することができる。
【0069】請求項4に記載した発明によれば、シート
対向面にシートを吸着した吸引容器が吸引位置から給送
位置まで揺動する間に吸引容器のシート対向面に吸着し
たシートの前端部が上下に移動することにより、給送方
向に直交する方向のシートの幅の大小に拘らず、吸引容
器の揺動中のいずれかのタイミングで吐出口から吐出さ
れた空気をシートの前端部の角部に集中して当接させる
ことができ、シート対向面に複数枚のシートが吸着して
いる場合に、それぞれを確実に分離して1枚のシートの
みを正確に給送することができる。
【0070】、請求項5に記載した発明によれば、給送
方向に直交する方向のシートサイズに応じて吐出機構の
吐出口を移動させることにより、給送するシートのサイ
ズに拘らず、吐出口から吐出された空気をシートの前端
部に確実に当接させることができ、1枚のシートのみを
正確に給送することができる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るシート給送装置を適
用したシート処理装置である複写機の概略の構成を示す
図である。
【図2】上記シート給送装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】上記シート給送装置の一部を構成する空気制御
部の構成を示す図である。
【図4】上記シート給送装置の制御部の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】上記シート給送装置の制御部の処理手順を示す
フローチャートである。
【図6】上記シート給送装置のスウィングダクトの動作
状態を説明する図である。
【図7】上記シート給送装置に適用される給送ローラの
構成を示す部分断面図である。
【図8】請求項3に記載した発明の実施形態に係るシー
ト給送装置の要部の構成を示す図である。
【図9】上記シート給送装置の固定ダクトのノズルの形
状を示す図である。
【図10】請求項4に記載した発明の実施形態に係るシ
ート給送装置が備える固定ダクトのノズルの形状を示す
図である。
【図11】上記シート給送装置における固定ダクトに形
成されるノズルの別の構成を示す図である。
【図12】上記シート給送装置における固定ダクトに形
成されるノズルのさらに別の構成を示す図である。
【図13】上記シート給送装置における固定ダクトに形
成されるノズルのさらに別の構成を示す図である。
【図14】請求項5に記載した発明の実施形態に係るシ
ート給送装置の固定ダクトの構成を示す図である。
【図15】この発明の別の実施形態に係るシート給送装
置の構成及び動作を説明する図である。
【図16】別のシート給送装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−複写機 14−用紙カセット 15−給紙部 21−シート給送装置 22−スウィングダクト(吸引容器) 22a−シート対向面 22b−孔部 22c−空気流通面 23−固定ダクト(吐出機構) 29−リンク(揺動機構 30−揺動モータ(揺動機構) 31−給送ローラ 38−ノズル 41−空気制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−26066(JP,A) 特公 昭45−16410(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート収納部のシートに対向するシート対
    向面を備え、給送ローラを内包した状態で給送ローラと
    は独立して上下に揺動自在に支持されるとともに、シー
    ト対向面に給送ローラの露出部を含む孔部を形成した吸
    引容器と、シート対向面の孔部がシートに当接する吸引
    位置と給送ローラの一部が露出部から露出する給送位置
    との間に吸引容器を揺動させる揺動機構と、少なくとも
    吸引容器が吸引位置から給送位置まで揺動する間に吸引
    容器内を減圧する吸引機構、及び、この間にシートの前
    端部に対向する吐出口から空気を吐出する吐出機構と、
    を備えたシート給送装置において、 前記吸引容器に、前記吐出機構の吐出口に対向し、吐出
    口から吐出された空気をシート対向面の前端部に対して
    前記シート対向面に接触しているシートから該シート以
    外のシートを分離する方向に導く空気流通面を設けたこ
    とを特徴とするシート給送装置。
  2. 【請求項2】前記吸引容器の給送方向の下流側にシート
    を挟持する搬送部材を設けるとともに、シートが搬送部
    材に達した際に吸引容器内を加圧する加圧機構を設けた
    請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 【請求項3】前記空気流通面に、シート給送方向に平行
    な溝部を形成した請求項1に記載のシート給送装置。
  4. 【請求項4】前記吐出機構が、シート給送方向に直交す
    る方向の中央部から両側端部に向かって下方に傾斜した
    吐出口を備えた請求項1、2又は3に記載のシート給送
    装置。
  5. 【請求項5】前記吐出機構が、シートの給送方向に直交
    する方向のサイズに合わせて吐出口を移動させる移動機
    構を備えた請求項1、2、3又は4に記載のシート給送
    装置。
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