JP3463562B2 - 和音進行情報表示装置及び方法並びにそのための記録媒体 - Google Patents

和音進行情報表示装置及び方法並びにそのための記録媒体

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JP3463562B2 JP15270598A JP15270598A JP3463562B2 JP 3463562 B2 JP3463562 B2 JP 3463562B2 JP 15270598 A JP15270598 A JP 15270598A JP 15270598 A JP15270598 A JP 15270598A JP 3463562 B2 JP3463562 B2 JP 3463562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽曲演奏の進行に対
応して時系列的に和音情報が順次配列される和音進行情
報を表示するための装置及び方法、並びに、そのための
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動伴奏装置として、セクシ
ョン進行情報及び和音進行情報に基づいて伴奏楽音を発
音させるようにするものがある。この種の自動伴奏装置
においては、例えば、特開平1−310384号公報や
特開平9−26790号公報に示されるように、メロデ
ィーに関する演奏データから、和音、調及びセクション
に関する情報を順次抽出処理することによって、セクシ
ョン進行情報(セクションシーケンスデータ)や和音進
行情報(コードシーケンスデータ)を自動的に作成する
ことができる。
【0003】さらに、自動抽出された和音進行情報を表
示し、編集するようにしたものもある。このような和音
進行情報の表示及び編集に関して、例えば、本発明者等
が提案した特願平9−284461号では、和音進行情
報が和音名により和音の根音や種類に関係なく和音進行
に沿って一列に表示され、編集用の和音候補が、和音和
音抽出処理時に決定された抽出区間に対応する1ブロッ
ク単位でのみ表示されていた。また、調に関する情報
は、表示されている調名のみであった。
【0004】上記のような従来の和音進行情報の表示方
法では、表示されている和音進行の雰囲気を直感的につ
かむことが難しく、特に、初心者ユーザにとっては和音
進行を把握することは容易ではなかった。また、和音候
補の表示については、和音候補を、限定された単位範囲
(1和音抽出区間単位)でしか表示及び編集することが
できず、例えば、連続する和音抽出区間の和音を同一の
和音に変更したいときには、各区間毎に編集を行う必要
がある等、ユーザの編集作業方法が限定されてしまい、
編集作業を煩わしくする一要因となっていた。さらに、
調に関しては、選択した調に適合する和音等を知ること
ができないので、特に、初心者にとっては選択調にうま
く適合した和音進行情報を作成することが容易ではなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題点を考慮してなされたもので、この発明の主たる目
的は、和音進行の雰囲気を表示画面から直感的に把握す
ることができ、編集作業をも容易にすることができる和
音進行情報表示装置及び方法並びにそのための記録媒体
を提供することにある。
【0006】より具体的にいうと、この発明の一つの目
的は、和音進行情報を画面表示する場合に、進行する時
間軸と各和音情報を表わす和音情報展開軸とを二次元的
に設定し、和音情報展開軸上の位置で根音和音或いは和
音タイプを表わし、その位置における修飾内容で各和音
情報の和音タイプ或いは和音根音を表わすことによっ
て、和音の進行を的確に把握することを可能にした和音
進行情報表示装置及び方法並びにそのための記録媒体を
提供することにある。
【0007】この発明の他の目的は、さらに、和音進行
情報を編集する際に、ユーザの指定した範囲に一致或い
は近傍する予め定められた区間の和音候補を提示するこ
とによって、操作性を向上し編集作業を容易にすること
ができるようにすることにある。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明による
と、楽曲演奏の進行に対応して根音及び種類を含む和音
情報を時系列的に順次配列した和音進行情報を表示する
ための和音進行情報表示装置において、楽曲演奏の進行
に対応する時間位置を表わす時間軸及び該時間軸に対し
て二次元的に設定される和音情報展開軸を含む和音画面
を表示する表示手段と、和音進行情報を構成する各和音
情報のそれぞれに対応した和音ブロックを前記和音画面
上に表示すると共に、該和音ブロックの前記和音情報展
開軸上の表示位置をその和音情報の根音に基づいて制御
し、同和音ブロックの画像修飾をその和音情報の種類に
基づいて制御するか、或いは、該和音ブロックの前記和
音情報展開軸上の表示位置をその和音情報の種類に基づ
いて制御し、同和音ブロックの画像修飾をその和音情報
の根音に基づいて制御する表示制御手段とを具備するこ
とによって、かかる課題が解決される。
【0010】また、この発明による和音進行情報表示方
法は、楽曲演奏の進行に対応して根音及び種類を含む和
音情報を時系列的に順次配列した和音進行情報を表示す
るために、楽曲演奏の進行に対応する時間位置を表わす
時間軸及び該時間軸に対して二次元的に設定される和音
情報展開軸を含む和音画面を表示するステップと、和音
進行情報を構成する各和音情報のそれぞれに対応した和
音ブロックを前記和音画面上に表示すると共に、該和音
ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位置をその和音
情報の根音に基づいて制御し、同和音ブロックの画像修
飾をその和音情報の種類に基づいて制御するか、或い
は、該和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位置
をその和音情報の種類に基づいて制御し、同和音ブロッ
クの画像修飾をその和音情報の根音に基づいて制御する
ステップとから構成される。
【0011】さらに、この発明によるコンピュータ読み
取り可能な記録媒体は、楽曲演奏の進行に対応して根音
及び種類を含む和音情報を時系列的に順次配列した和音
進行情報を表示するために使用され、楽曲演奏の進行に
対応する時間位置を表わす時間軸及び該時間軸に対して
二次元的に設定される和音情報展開軸を含む和音画面を
表示するステップと、和音進行情報を構成する各和音情
報のそれぞれに対応した和音ブロックを前記和音画面上
に表示すると共に、該和音ブロックの前記和音情報展開
軸上の表示位置をその和音情報の根音に基づいて制御
し、同和音ブロックの画像修飾をその和音情報の種類に
基づいて制御するか、或いは、該和音ブロックの前記和
音情報展開軸上の表示位置をその和音情報の種類に基づ
いて制御し、同和音ブロックの画像修飾をその和音情報
の根音に基づいて制御するステップとを含むプログラム
が記録される。
【0012】この発明による和音進行情報表示装置は、
前記和音画面上に表示される和音ブロックの1つを指定
する和音ブロック指定手段と、指定された和音ブロック
が占める時間位置における和音情報の候補を和音候補ア
イコンにより表示させる候補表示制御手段であって、該
和音候補アイコンは、当該和音情報の候補の根音及び種
類を表示するものとを更に具備することができる。
【0013】この和音進行情報表示装置は、前記和音候
補アイコンの1つを選択する選択手段と、前記和音ブロ
ック指定手段によって指定された和音ブロックの表示
を、選択された和音候補アイコンが表わす和音情報に対
応したものに変更する変更手段とを更に具備することが
できる。
【0014】この発明による和音進行情報表示装置は、
前記和音画面上の時間軸に沿って時間範囲を指定する時
間範囲指定手段と、指定された時間範囲内における和音
情報の候補を抽出する抽出手段と、抽出された和音情報
の候補を和音候補アイコンにより表示させる候補表示制
御手段であって、該和音候補アイコンは、当該和音情報
の候補の根音及び種類を表示するものとを更に具備する
ことができる。
【0015】この和音進行情報表示装置は、前記和音候
補アイコンの1つを選択する選択手段と、前記時間範囲
指定手段によって指定された時間範囲における和音ブロ
ックの表示を、選択された和音候補アイコンが表わす和
音情報に対応したものに変更する変更手段とを更に具備
することができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発
明の好適な実施例を詳述する。
【0019】〔ハードウエア構成〕図1を参照すると、
ここには、この発明の一実施例による和音進行情報表示
装置のハードウエア構成が示されている。この例では、
和音進行情報表示装置は、パーソナルコンピュータ1、
キーボード2やマウス3等の入力装置及びディスプレイ
4から成り、音源装置5及びMIDI(Musical Instru
ment digital Interface)機器6及びサウンドシステム
7が付設されている。
【0020】パーソナルコンピュータ1は、中央処理装
置(CPU:central processing unit )11、タイマ
12、読出専用メモリ(ROM:read only memory)1
3、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access
memory)14、第1の検出回路15、第2の検出回路1
6、表示回路17、外部記憶装置18、通信インターフ
ェイス19及び入出力(I/O)インターフェイス20
等を備え、これらの装置はバス21を介して互いに接続
される。
【0021】つまり、この発明の和音進行情報表示装置
を実現するシステムは、簡単にいうと、パーソナルコン
ピュータにアプリケーションソフトウエアを加えた形態
で実施することができ、音源内蔵パーソナルコンピュー
タシステムや、ハードディスク付きシーケンサに音源及
びディスプレイを加えたシステムと同様の構成とするこ
とができる。
【0022】また、この発明のシステムは、入力装置に
鍵盤、ペダル、各種操作スイッチを備える操作パネル等
を用いたり、音源装置、自動演奏装置等を内蔵した電子
楽器の形態でもよい。なお、この発明によるシステム
は、カラオケ装置における楽曲データの作成装置に適用
することもできる。
【0023】第1及び第2の検出回路15,16は、入
力装置3,4からの入力操作情報をそれぞれ検出するも
のである。入力装置には、操作パネルタイプのものとし
てキーボード3が用いられ、座標入力操作子タイプのも
のとしてマウス3が用いられ、これによって、各種の指
示、選択、データ入力等々の入力操作を行うことができ
る。
【0024】システム全体を制御するCPU11は、割
込み処理に利用されるテンポクロックを発生するタイマ
12を具備しており、所定のプログラムに従って種々の
制御を行い、特に、後述する和音進行情報の表示及び編
集機能を中枢的に遂行する。ROM13には、このパー
ソナルコンピュータシステム1を制御するための所定の
制御プログラムが記憶されており、これらの制御プログ
ラムには、和音情報処理による表示及び編集に関する各
種処理プログラムが含まれている。RAM14は、これ
らの表示乃至編集に際して必要なデータやパラメータを
記憶し、また、各種レジスタやフラグ等を一時記憶する
ためのワーク領域として用いられる。
【0025】ROM13に記憶される和音進行情報の表
示及び編集に関する各種処理プログラムは、アプリケー
ションソフトウエアとして、磁気ディスク、光ディス
ク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置1
8の記憶媒体から、パーソナルコンピュータ1に供給す
るようにしてもよく、さらに、通信ネットワーク8を介
して供給するようにしてもよい。そこで、CD−ROM
(Compact Disk Read OnlyMemory )ドライブを用いて
各種処理プログラムを含む制御プログラムを供給する場
合の例を以下に説明する。
【0026】〔CD−ROMドライブを利用する例〕C
D−ROMドライブは、可搬の記録媒体であるCD−R
OMに記憶されている制御プログラムや各種データを読
み出すための装置である。従って、このCD−ROMに
制御プログラムや各種データを記憶させておき、この装
置により読み出された制御プログラムや各種データを、
パーソナルコンピュータ1内のRAM14等にストアす
ることによって、ROM13内に制御プログラムを記憶
している場合と同様の操作をCPU11に行わせるよう
にすることができる。このようにすると、制御プログラ
ムの新規インストールやバージョンアップ等を容易に行
うことができる。
【0027】外部記憶装置18としては、CD−ROM
ドライブ以外にも、ハードディスクドライブ(HDD:
Hard Disk Drive )、或いは、フロッピーディスクドラ
イブ(FDD:Floppy Disk Drive )や光磁気(MO:
Magneto-Optical )ディスクドライブのように挿脱可能
な可搬の記録媒体を使用するもの等々、様々な形態のメ
ディアを利用するための装置の中から必要に応じて選ば
れた一つ乃至複数の装置を設けるようにしてもよい。こ
の場合、装着される記録媒体がフロッピーディスク(F
D)のように書込可能なものであれば、システムで得ら
れたデータをこの記録媒体に記憶させて外部に取り出す
ことができる。
【0028】〔ネットワークを利用してプログラムをダ
ウンロードする例〕通信インターフェイス19は、LA
N(Local Area Network)、インターネット(Interne
t)、電話回線等の通信ネットワーク8に接続されてお
り、このような通信ネットワーク8を介してサーバコン
ピュータに接続される。この通信インターフェイス19
は、例えば、ROM13に制御プログラムが記憶されて
いない場合に、サーバコンピュータから制御プログラム
や各種データをダウンロードするために用いることがで
きる。
【0029】この場合、クライアントとなる図1のパー
ソナルコンピュータシステム1は、通信インターフェイ
ス19及び通信ネットワーク8を介し、サーバコンピュ
ータに対して制御プログラムや各種データのダウンロー
ドを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ
は、このコマンドを受けると、要求されたプログラムや
データを通信ネットワーク8上に配信する。従って、こ
れらのプログラム及びデータは、通信インターフェイス
19を介してこのパーソナルコンピュータシステム1に
より受信され、HDD内のハードディスクに蓄積され、
これによって、ダウンロードを完了することができる。
【0030】入力/出力インターフェイス20は、必要
に応じて、パーソナルコンピュータシステム1と音源装
置5との間及びMIDI機器6等の外部楽音情報処理装
置との間で、各種楽音データを送受することができるよ
うにするために、所定のフォーマット変換を行うインタ
ーフェイスである。
【0031】音源装置5には、作成された伴奏音データ
を入力/出力インターフェイス20を介して供給するこ
とによって、サウンドシステム7から伴奏音を試聴する
ことができる。この音源装置5及びサウンドシステム7
は、必要に応じて、システム内の演奏情報或いはMID
I機器6からの演奏情報を再生するように構成すること
もできる。
【0032】表示回路17は、この発明による和音進行
情報に関する各種処理に基づいて得られる表示情報がバ
ス21を介して供給され、ディスプレイ4の画面上に対
応する表示を行う。
【0033】なお、RAM14或いは外部記憶装置18
の記憶媒体には、各種伴奏データ(後述するセクション
進行情報や和音進行情報等)を含む楽曲データが、例え
ば、MIDIフォーマットに従って記憶されている。こ
の楽曲データは、複数のパート或いはチャンネルのデー
タが混在しているもの、各パートが別領域に記録されて
いるもの等々、どのような形式で記録されていてもよ
い。
【0034】〔各種情報の説明〕この発明を具体的に説
明する前に、図2を用いて、この発明に関係する各種情
報及び和音演奏について簡単に説明しよう。
【0035】図2(a)には、この発明で用いられるセ
クション進行情報の構成例が示されている。「セクショ
ン進行情報」は、楽曲演奏の進行に従ってセクションデ
ータを時系列的に指定するための情報であり、図2
(a)に示されるように、一般的に、設定されている伴
奏スタイルを表す伴奏スタイル指定データSt、各セク
ションの開始時間位置が何小節目であるかを表すセクシ
ョン開始タイミングデータTssi(i=1,2,3,
…)、セクション種類名を表すセクション情報Sni、
各セクションの終了時間位置が何小節目であるかを表す
セクション終了タイミングデータTsei、及び、セク
ション進行情報の最終位置を表すセクション進行エンド
データSeから構成される。なお、伴奏スタイル指定デ
ータStの代わりに、演奏データ自体を用いて構成され
るようにしてもよい。
【0036】ここで,セクションデータとは、「イント
ロ」、「フィルイン」、「メイン」、「エンディング」
等のセクション種類に対応した伴奏を行うための演奏デ
ータであって、伴奏スタイル毎に各伴奏スタイルに馴染
むセクションデータが複数種類ずつROM13内の所定
領域に記憶されている。これらの伴奏スタイルには、
「ポップス」、「ジャズ」などの種類がある。
【0037】各セクション情報Sniは、対応するセク
ションデータの記憶領域を指定するものであり、その前
後にあるセクション開始タイミングデータTssi及び
セクション終了タイミングデータTseiによって、指
定された種類のセクションデータによる各伴奏の開始及
び終了が指示される。
【0038】従って、このセクション進行情報を用い
て、先ず、伴奏スタイル指定データStで伴奏スタイル
を指定し、以下、セクション開始タイミングデータTs
si、セクション情報Sni及びセクション終了タイミ
ングデータTseiの組み合わせを繰返してセクション
種類を順次指定した後、セクション進行エンドデータS
eによってセクション進行情報の終了を指示することが
できる。
【0039】なお、或るセクションSiのセクション終
了タイミングデータTsei或いは次のセクションSi
+1のセクション開始タイミングデータTssi+1
は、該セクションSiの終了後直ちに次のセクションS
i+1が開始される場合には、何れかを省略することが
できる。
【0040】図2(b)には、この発明で用いられる和
音進行情報の構成例が示されている。「和音進行情報」
は、楽曲演奏の進行に従って演奏されるべき和音を時系
列的に指定するための情報であり、図2(b)に示され
るように、設定されている調(key )を表す調情報K
y、各和音の開始時間位置(和音ブロックの先頭位置)
が何小節目の何拍目であるかを表す和音開始タイミング
データTcsj(j=1,2,3,…)、各和音の和音
根音(root)を表す和音根音情報Crj、各和音の和音
種類を表す和音種類情報Ctj、各和音の終了時間位置
(和音ブロックの最終位置)が何小節目の何拍目である
かを表す和音終了タイミングデータTcej、及び、和
音進行情報の最終位置を表す和音進行エンドデータCe
から構成される。
【0041】このような構成の和音進行情報を用いる
と、先ず、調情報Kyで調を設定し、以下、和音開始タ
イミングデータTcsj、和音根音情報Crj、和音種
類情報Ctj及び和音終了タイミングデータTcejの
組み合わせを繰返し、両情報Crj,Ctjで規定され
る和音情報Cnjで演奏されるべき和音を順次指定し
(当該指定和音に基づき、発音されるセクションデータ
の音高を順次変更)、和音進行エンドデータCeによっ
て和音進行情報の終了を指示することができる。
【0042】ここで、或る和音情報Cnjの和音終了タ
イミングデータTcej或いは次の和音Cnj+1の和
音開始タイミングデータTcsj+1は、セクション進
行情報のタイミングデータと同様に、該和音Cnjの終
了後直ちに次の和音Cnj+1が開始される場合には、
何れかを省略することができる。
【0043】なお、セクション進行情報や和音進行情報
のタイミングは、通常、小節単位或いは拍単位で設定さ
れるが、必要に応じて他の任意のタイミングを採用する
ことができ、例えば、クロックタイミング単位でタイミ
ング設定し、楽曲の小節先頭からのクロックタイミング
数を各種タイミングデータ等に使用することができる。
【0044】次に、図3乃至図10には、この発明の一
実施例による和音情報処理においてディスプレイ4上に
現われる種々の和音進行情報表示画面例が示されてい
る。
【0045】〔初期画面〕先ず、図3には、この和音情
報処理で和音進行情報表示画面として最初に現われる
「初期画面」の一例が示されている。この初期画面で
は、セクション進行情報表示領域SR及び和音進行情報
表示領域CRが、時間軸(横軸)を合わせて設けられ
る。この例では、両表示領域SR,CR内に夫々表示さ
れるセクション及び和音進行情報を同時に小節単位で左
右スクロールするために、領域SRの左右にスクロール
ボタンが設けられる。
【0046】この和音進行情報表示領域CRは、和音進
行情報を構成する各和音情報Cnjを展開表示するため
の領域であり、この例では、縦軸(行位置)が和音根音
C,D,E,F,G,A,Bを、横軸(列位置)が時間
位置を表わし、横軸の細かい区分が拍を、大きい区分が
小節を表わす。
【0047】なお、この例ではセクションや和音の進行
方向を横軸にとり和音根音を縦軸にとったが、進行方向
を縦軸にとり和音根音を横軸にとって根音と和音進行を
逆関係に表示するようにしてもよい。
【0048】さらに、作成されるセクション進行情報の
伴奏スタイルを指示するための「スタイル選択」欄St
C、選択楽曲の調を表示したり所望の調を選択するため
の「調選択」欄KyC、所望の楽曲を選択するための
「楽曲選択」欄SoC、選択楽曲に対応したセクション
進行、和音進行及び調に関する情報の抽出処理を実行さ
せるための「抽出」(extract )スイッチErS、本画
面表示の終了を指示するための「出口」(exit)スイッ
チEiS等々が設けられている。
【0049】なお、和音種類表示領域TRは、和音タイ
プ(種別)や和音候補を選択するためのアイコンを表示
するための領域であり、詳細は後述する。
【0050】〔解析後画面〕図3の初期画面において、
楽曲選択欄SoCをマウス3によりスクロール操作する
か或いはキーボード2により入力操作して所望の楽曲を
選択し、スタイル選択欄StCを同様に操作して所望の
伴奏スタイルを選択した後、抽出スイッチErSをクリ
ック操作すると、選択された楽曲に対して後述する「解
析処理」が実施され、選択された楽曲に適合するセクシ
ョン進行情報、和音進行情報及び調情報が種々抽出さ
れ、抽出された情報が各表示領域SR,CR及び調表示
欄KyC上に表示される。ここで、表示される各情報
は、解析処理によって得られる各種情報の複数候補のう
ちの最も適合していると考えられる候補情報である。例
えば、最適候補の和音情報が表示領域CR内に表示さ
れ、抽出された他の和音情報は、RAM14内の所定領
域に記録しておき、後述する和音編集(変更)処理時に
和音候補として使用されるようになっている。
【0051】図4には、解析処理を実施した後の「解析
後画面」の一例が示されている。この画面は、図3の初
期画面において、楽曲選択欄SoCを操作して楽曲「L
oveSong」を選択し、スタイル選択欄StCを操
作して伴奏スタイル「ポップス1」を選択した後、抽出
スイッチErSを操作した場合に、選択された楽曲「L
ove Song」に対して解析処理が実施された後の
画面例である。
【0052】セクション進行情報表示領域SRには、抽
出されたセクション進行情報、例えば、セクション種類
「イントロA」、「メインA」、「フィルインAA」
が、時間軸の小節単位の所定時間位置に各表示ブロック
として表示され、和音進行情報表示領域CRには、抽出
された和音進行情報を構成する各和音情報が、対応する
所定位置にて和音ブロックCbjにより表示される。ま
た、調表示欄KyCには、抽出された調情報(この例で
は、「ハ長調」)が表示される。さらに、和音種類表示
領域TR内には、抽出調に対応する和音種類アイコンが
表示される。
【0053】和音ブロックCbjは、各和音情報の存在
する時間に応じた列位置と当該和音情報の和音根音に応
じた行位置の交叉部に配置され、和音タイプに応じたカ
ラー(色彩)で着色されて表示される。和音タイプの確
実な視認のためには、和音タイプを示す文字表示を併用
することが好ましい。なお、和音タイプを識別するため
の画像修飾については、図示された色別表示に代えて或
いはこれに加えて、異なる柄、模様、明度、縁取り等を
採用することができる。
【0054】図4の表示例では、和音ブロックCb1
は、第1小節で和音「Cmaj」が第1候補として抽出
されたことを示し、和音ブロックCb2〜Cb4は、第
2小節第1〜2拍で「Fmaj」が、第2小節第3拍〜
第3小節第2拍で「Gmaj7」が、そして第3小節第
3〜4拍で「E♭min」が夫々第1候補として抽出さ
れ、和音ブロックCb5は、第4小節第3〜4拍で「C
maj」が第1候補として抽出されたことを表わしてい
る。ここで、「♭」や「♯」のついた音高が根音である
場合には、図4のブロックCb4に示されるように、行
間に配置される。もちろん、「♭」や「♯」のついた音
高に関する行を設けるようにしてもよい。
【0055】ここで、和音ブロックCbjの各カラー
は、和音種類表示領域TR内の同一和音タイプを示すア
イコンTpkと同色にしており、これによって、領域T
Rの参照によって和音タイプを容易に確認することがで
きる。
【0056】このように、この発明による和音進行情報
表示画面によると、和音進行を直感的に確認することが
でき、見やすく、理解がしやすい。また、和音進行情報
は、根音別、タイプ別に表示されるので、和音進行の流
れや音の雰囲気をつかみやすい。従って、後述する和音
編集作業においては、和音ブロックの位置と色の変更の
みで簡単に和音進行情報を編集することができることに
なり、編集作業も直感的に行うことができる。
【0057】〔ブロック指定和音編集画面〕この発明の
「ブロック指定和音編集処理」機能によって、図4の解
析後画面上の和音ブロックCbjを選択し他の適当な和
音候補を割り当てることができる。
【0058】先ず、マウス3を操作して画面上の和音進
行情報表示領域CR内から和音ブロックCbjの一つを
選択すると、選択された和音ブロックCbjには、網掛
け、ブリンク(明暗又は補色関係の明滅)等の強調表示
がなされて編集対象であることが知らされる。これと同
時に、和音種類表示領域TRは、タイトル表示が「和音
選択」(chord selection )に替わり、当該和音ブロッ
クCbjが占める時間位置における(解析時に抽出され
た)和音候補Ccm(m=1,2,3,…)がアイコン
化されて域内に表示され、和音を変更するための和音選
択手段として機能することになる。例えば、図4の解析
後画面上で和音ブロックCb1を選択すると、図5に示
されるように、この和音ブロックCb1が、斜線で表わ
す網掛けで強調表示されると同時に、和音種類表示領域
TRには、和音候補アイコンCc1〜Cc5が表示され
る。
【0059】つまり、和音ブロックCb1の占める時間
位置(第1小節)については、領域TR内の第1の和音
候補アイコンCc1によってお勧め和音「Cmaj」
が、他の和音候補アイコンCc2〜Cc5によって和音
候補「Fmaj」、「Dmin」、「Cmaj」及び
「Fmaj」、並びに「Cmaj」及び「Dmin」が
夫々抽出されていることが示される。
【0060】表示される各和音候補アイコンCcmは、
異なる色によって異なる和音タイプを表わすようにする
と共に、和音根音の種類を表す文字が付記される。この
文字は、特に、複数の和音情報区分に区画された場合に
各和音情報を容易に確認することができるようにするた
め、図5に示されるように、アイコン内に表示するのが
好ましい。
【0061】また、和音候補アイコンCcmの和音情報
の時間長は、選択された和音ブロックCbjの時間長と
同一であり、例えば、図5の第1〜3の和音候補アイコ
ンCc1,Cc2,Cc3は、夫々、和音ブロックCb
1と同一時間長を表わす。また、アイコン内を複数の和
音情報区分に区画することによって、選択された和音ブ
ロックCbjの時間長内に複数の異なる和音情報が順次
進行することを表現することができる。
【0062】例えば、第4の和音候補アイコンCc4
は、選択された和音ブロックCb1の時間長に対する和
音候補として、この時間長の前半(第1小節の第1〜2
拍)に和音情報「Cmaj」が、後半(第1小節の第3
〜4拍)には和音情報「Fmaj」が存在することを表
わす。また、和音候補アイコンCc5は、同一時間長内
の前後半(第1小節の第1〜2拍及び第3〜4拍)に夫
々和音情報「Cmaj」、「Dmin」があることを表
わしている。
【0063】なお、図5の例では、和音種類表示領域T
R内に表示される各和音候補アイコンCcmは、基本的
或いはシンプルな構成順に配置されているが、編集作業
を容易にするために、抽出された適合順位に応じた順序
で配置することが好ましい。
【0064】そして、所望の和音に対応する和音候補ア
イコンCcmを和音種類表示領域TR内から選択する
と、和音進行情報表示領域CR内には変更された和音ブ
ロックCbjが表示される。例えば、一番右のアイコン
Cc5をマウス3のダブルクリック操作により選択する
と、選択和音ブロックCb1の時間位置に相当する区間
は、図6のように、選択された和音情報に表示が変更さ
れる。
【0065】なお、この和音候補アイコンCcmの選択
方法には、(1)当該和音候補アイコンCcm上をマウ
ス3でダブルクリックするか、或いは、(2)当該アイ
コンCcmを、選択された和音ブロックCbj上にドラ
ッグアンドドロップするかの2種類がある。
【0066】〔範囲指定和音編集画面〕この発明の「範
囲指定和音編集処理」機能によって、図4の解析後画面
上の所望の時間範囲TIiを選択し、当該選択した範囲
TIiに他の適当な和音候補を割り当てることができ
る。
【0067】この場合には、先ず、マウス3を操作して
画面上の和音進行情報表示領域CRに対して所望の時間
範囲TIiを指定する。すると、指定された所望時間範
囲TIiは、その全域又は和音ブロックCbjを除く背
景域に網掛けやブリンク(明滅)等の強調表示がなされ
て編集対象であることが知らされると同時に、和音種類
表示領域TRには、「和音選択」のタイトル表示の下、
当該時間範囲における和音候補Cc’n(n=1,2,
3,…)が、アイコン化されて表示される。
【0068】例えば、図4の和音情報表示画面上の和音
進行情報表示領域CR内に、第2小節の頭から第3小節
の終りまでの時間範囲TI2を選択すると、図7に示さ
れる範囲指定和音編集画面のように、この時間範囲TI
2に網掛け等の強調表示がなされる。これと同時に、和
音種類表示領域TRには、選択された時間範囲TI2に
おける和音候補が、アイコンCc’1,Cc’2,C
c’3,Cc’4にて表示される。なお、範囲指定和音
編集画面においては、表示される各アイコンCc’nを
図5の各アイコンCcmとは異なる形状にして、和音ブ
ロックCbj指定の場合とは異なる処理が実行されるこ
とを識別することができるようにしてもよい。
【0069】この時間範囲指定の場合も、各アイコンC
c’nは、和音タイプが色別表示され、和音根音を表わ
す文字表示が付記され、また、アイコン内の区画された
各区分の面積が各和音情報の時間長を表わす。図7の例
では、和音候補アイコンCc’3は、時間範囲TI2と
同一時間長内の前後半に夫々和音情報Cmaj,Dmi
nが存在することを示す。また、和音候補アイコンC
c’4は、同一時間長内の最初の四半期に和音情報Fm
ajがあり、次の半期には和音情報Gmaj7があり、
最後の四半期にE♭minがあることを示しており、こ
の例では、この内容は、和音進行情報表示領域CR内の
時間範囲TI2において既にお勧め和音として抽出表示
されている情報と同じである。
【0070】そして、所望の和音に対応する和音候補ア
イコンCc’nを和音種類表示領域TR内から選択する
ことによって、当該時間範囲TIiに相当する区間の和
音情報が当該選択された和音に変更表示される。例え
ば、左から3番目のアイコンCc’3を選択すると、こ
の画面上の選択時間範囲TI2に相当する区間は、図8
のように、所望の和音情報に表示が変更される。
【0071】〔調指定画面〕また、この発明の一実施例
による和音情報処理では、図3に示される初期画面にお
いて、調選択欄KyCをマウス3によるスクロール操作
或いはキーボード2による入力操作によって所望の調を
選択すると、和音進行情報表示領域CRの横軸に沿った
和音根音C,D,…,A,Bを表わす各行の色が、選択
された調に対応する和音タイプ(種別)の色に変更さ
れ、選択された調で使用可能なお勧めの基本和音を知る
ことができる。
【0072】例えば、初期画面の調選択欄KyCで「ハ
長調」を選択すると、各行のバック色は、図9に示され
るように、当該ハ長調で使用され易い基本和音タイプに
対応した色に変更され、現在選択されているハ長調で主
に使用される基本和音が、各行C,D,E,F,G,
A,Bの配色によって、Cmaj、Dmin、Emi
n、Fmaj、Gmaj、Amin、Bmin7(♭
5)であることが示される。この場合、和音種類表示領
域TRは、次に説明する和音情報作成操作に備え、図示
のように、タイトル表示を「タイプ選択」とし各アイコ
ンTpkが選択操作可能であることを表示しておくこと
が好ましい。
【0073】このように、この発明の調指定画面表示に
よると、和音進行情報表示領域CRの各行の配色によっ
て、調選択欄KyCで選択されている調で使用頻度の高
い基本和音が何であるかを容易に理解することができ
る。なお、時間の進行に伴って転調がある場合には、各
行C,D,…,Bの配色は、転調位置から後の時間位置
に対して転調後の調に相当する色になるように表示され
ることが好ましく、この表示によって、転調位置の確認
や転調後の好ましい基本和音を容易に知ることができ
る。
【0074】〔和音情報作成画面〕さらに、上述の調指
定画面表示により選択調に対応して各行が色付けされた
和音進行情報表示領域CRを用いれば、和音進行情報を
容易に作成することができる。例えば、図9に示される
調指定画面において、和音進行情報表示領域CRの最下
行Cの内、第1小節M1に対応する時間位置の部分をマ
ウス3で範囲指定する。すると、楽曲の第1小節に対応
して、最下行Cが表わす根音「C」及び最下行Cに付け
られた色が表わす基本和音タイプ「maj」に相当する
「和音ブロックCb1」が最下行Cと同色で作成(表
示)されることになる。
【0075】つまり、調選択欄KyCで調を選択して領
域CRの各行を選択調に対応する色付けを行った後、所
望和音の根音に対応する行の所望の時間位置をマウス3
により指定して行くだけで、選択調に馴染む和音進行情
報を簡単に作成することができる。
【0076】このように、この発明の和音情報作成画面
表示によると、和音進行情報表示領域CRの各行の所望
位置を範囲指定することによって、調選択欄KyCで選
択されている調に馴染む基本和音の和音進行情報が簡単
に作成される。また、選択調の基本和音でない和音(例
えば、ブロックCb2の「Fmaj7」)については、
上記範囲指定に加えて和音種類表示領域TR内の和音タ
イプ(アイコンCcm)を指定することによって、和音
進行情報を作成してやればよい。
【0077】さて、図11乃至図13には、この発明の
一実施例による和音情報処理を説明するための各種フロ
ーチャートが示されている。この実施例では、パーソナ
ルコンピュータ1上でこの発明に係るアプリケーション
の動作がスタートすると、図示しないメイン処理が実行
される。このメイン処理では、自動演奏データの編集及
び再生、アプリケーションの終了等の処理に係るキーボ
ード2やマウス3等の操作を逐次検出し、検出結果に対
応する動作が実行される。そして、これらの操作の検出
時に和音情報処理モードへの移行に係る操作が検出され
ると、図11に示される「和音情報処理」が開始され
る。
【0078】〔和音情報処理〕図11には、この発明の
一実施例による「和音情報処理」のフローチャートが示
されている。なお、この発明の実施例で用いられる楽曲
情報は、外部記憶装置18或いはROM13に記憶さ
れ、MIDIフォーマットに対応して複数パートで構成
される通常の楽曲情報が用いられるものとし、各パート
には、旋律(メロディ)、伴奏等の演奏情報が記録され
ているものとして説明する。
【0079】この和音情報処理においては、後述するよ
うに、和音等を抽出処理する解析処理時(ステップSC
8)には、楽曲情報内のメロディに相当するパートの演
奏情報のみが使用される。そのため、楽曲選択時(ステ
ップSC3〜SC5)には、第1パートにある演奏情報
をメロディパートと見做して読み出し、RAM14内の
所定位置に一時記憶する。このようにすると、メロディ
以外のパートの読出時間がないので、処理時間を早くす
ることができる。メロディパートの特定方法としては、
例えば、単音楽音が進行するパートをメロディパートと
見做したり、楽音の発音が所定時間続くような情報を含
むパートをメロディパートと見做したりするような方法
でもよい。以下、この和音情報処理フローの各ステップ
を説明しよう。
【0080】〔ステップSC1〕この和音情報処理が開
始されると、ディスプレイ4上には図3の初期画面が表
示され、第1ステップSC1において、初期画面の調選
択欄KyCで調が選択されたか否かを判別し、調が選択
されている(YES)とステップSC2に進み、選択さ
れていない(NO)場合には、後述する和音編集処理ル
ーチンERを介してステップSC3に進む。
【0081】〔ステップSC2〕ステップSC2におい
ては、調選択欄KyCで選択された調に基づくバック色
を画面上の和音進行情報表示領域CRの各行C,D,
…,A,Bに色付け表示する処理を行い、例えば、欄K
yCで「ハ長調」が選択された場合には、図9の調指定
画面のように表示する。そして、後で詳述する和音編集
処理ルーチンERを介してステップSC3に進む。
【0082】〔ステップSC3〕和音編集処理ルーチン
ERを経てステップSC3に進むと、このステップSC
3では、楽曲選択欄SoCで楽曲が選択されたか否かを
判別し、楽曲が選択されている(YES)とステップS
C4に進み、選択されていない(NO)場合にはステッ
プSC6に進む。
【0083】〔ステップSC4〕ステップSC4におい
ては、楽曲選択欄SoCで選択された楽曲の演奏情報に
メロディーパートが存在するか否かを判別する。一般
に、楽曲の演奏情報は、所定のパート、例えば、第1パ
ートにメロディパートが存在するように予め設定される
場合が非常に多い。そこで、ステップSC4での判別に
は、前述したように、第1パートの演奏情報をメロディ
パートの演奏情報とみなし、このパートに演奏情報があ
れば「メロディパートの演奏情報あり」と判断する手法
を採用するのが好都合である。そして、このような手法
によって、メロディパートがある(YES)と判断した
場合にはステップSC5に進み、メロディパートがない
(NO)場合はステップSC6に進む。
【0084】〔ステップSC5〕ステップSC5では、
選択された楽曲の演奏情報中のメロディパートに係る演
奏情報を外部記憶装置18或いはROM13から読み出
して、RAM14の所定領域に記憶した後、ステップS
C6に進む。
【0085】〔ステップSC6〕ステップSC6では、
楽曲選択欄SoCで選択された楽曲の演奏情報について
解析開始の指示があるか否かを判別し、この指示がある
(YES)場合はステップSC7に進み、指示がない
(NO)場合にはステップSC11に進む。
【0086】〔ステップSC7〕ステップSC7におい
ては、楽曲選択欄SoCで選択された楽曲に対応したメ
ロディパートの演奏情報がRAM14内に存在するか否
かを判別する。その結果、メロディパート楽曲情報が有
る場合(YES)はステップSC8に進む。一方、この
情報がない(NO)場合、つまり、選択された楽曲にメ
ロディパートがないか、或いは、楽曲が選択されていな
い状態で抽出スイッチErSがクリックされた場合に
は、解析すべき情報がないと判断してステップSC9に
進む。
【0087】〔ステップSC8〕ステップSC8は、メ
ロディパート楽曲情報を解析し、和音、調及びセクショ
ンの情報を抽出するメロディ情報の解析処理ステップで
あり、従来技術を用いて種々の態様で実施することがで
きる。即ち、この解析処理ステップSC8において、選
択された楽曲に適合する「和音進行」、「調」及び「セ
クション進行」に関する情報が抽出され、RAM14内
の所定領域に記憶される。なお、この解析処理によっ
て、和音の進行情報は、既述のように、同一の時間位置
に対して複数の候補が抽出され記憶されるが、最適候補
の和音進行情報が表示のために読み出される。
【0088】〔ステップSC9〕一方、ステップSC9
に進んだ場合には、予め設定されている和音、調及びセ
クションの情報をデフォルト情報として読み出す。な
お、これらのデフォルト情報は、調選択欄KyCの調又
はスタイル選択欄StCの伴奏スタイルに対応して異な
るものとしたり、複数セット用意しておきこれらの情報
セットの中からユーザが任意に選択することができるよ
うにしてもよい。
【0089】〔ステップSC10〕ステップSC10に
おいては、ステップSC8或いはステップSC9で得ら
れたセクション、和音及び調等に関する諸情報に基づい
て、ディスプレイ4の初期画面に対し、セクション進行
情報表示領域SR及び和音進行情報表示領域CRには所
定時間位置のセクション進行情報及び和音進行情報を表
示すると共に、調選択欄KyCには調情報を表示する処
理を行う。
【0090】例えば、ステップSC8の解析処理によっ
て和音等の情報が抽出された場合には、図4に示すよう
な解析後画面が表示される。一方、選択楽曲にメロディ
パートがなかったり、楽曲を選択せずに抽出スイッチE
rSで解析指示を行ったりする等々によって、ステップ
SC9を介した場合には、デフォルト情報が表示され
る。従って、どのような状況においても、和音やセクシ
ョンの進行情報を作成するためのたたき台を与え、以
後、和音進行情報等を作成し易くすることができる。
【0091】〔ステップSC11〕ステップSC11で
は、和音進行画面表示に関する情報編集処理を終了する
か否かが確認され、終了する(YES)場合はステップ
SC12に進み、終了していない場合には、ステップS
C1に戻ってステップSC1以下の処理を繰り返す。
【0092】〔ステップSC12〕ステップSC12で
は、最終的に得られた和音進行情報、セクション進行情
報及び調情報を図2に示される形式でRAM14の所定
領域に記憶し、和音進行表示処理を終了する。
【0093】〔和音編集処理〕次に、図12には、この
発明の一実施例による和音編集処理のフローチャートが
示されている。このフローチャートは、前述した和音編
集処理ルーチンERにおいて、表示されている和音進行
情報を変更したり新規に和音進行情報を作成する場合の
動作を具体的に表わしており、例えば、図4に示される
解析後画面を用いて和音進行情報を編集する場合や、図
10に示される和音情報作成画面を用いて和音進行情報
を新規に作成する場合等に有効となる。以下、この図を
用いてこの発明による編集処理を詳しく説明しよう。
【0094】〔ステップSE1〕和音編集処理ルーチン
ERの第1ステップSE1は、ディスプレイ4上に図4
や図10に示されるような和音進行表示画面が表示され
ている場合に、既に述べたような「和音ブロック指定」
によって和音進行情報を変更する「ブロック指定和音編
集処理」を実行するか否かを決定するための処理ステッ
プである。この和音ブロック指定による和音編集は、画
面上の和音進行情報表示領域CRにおいて、変更を行な
いたい所望の和音ブロックCbj上を、マウス3を操作
することにより開始される。
【0095】そこで、このステップSE1では、和音進
行表示画面の和音進行情報表示領域CR内に表示されて
いる或る和音ブロックCbj上にマウス操作がなされて
いるか否かを判別する。そして、このマウス操作がある
(YES)場合には、後で詳述するブロック指定和音編
集処理ルーチンBRを経た後ステップSE2に進む。ま
た、このような操作がない(NO)場合には直接ステッ
プSE2に進む。
【0096】〔ステップSE2〕次に続くステップSE
2〜ステップSE7は、同様の和音進行表示画面が表示
されている場合に、既に述べたような「範囲指定」によ
って和音進行情報を変更し或いは新規作成する「範囲指
定和音編集処理」を行うための前処理段階である。この
範囲指定による和音編集は、和音進行情報表示領域CR
内の時間軸(横軸)に沿って、変更或いは新規作成(編
集)したい所望の時間範囲TIiをマウス3を使用して
指定する「範囲指定」操作により開始される。
【0097】この範囲指定に当っては、時間範囲を指定
するための最小の時間単位を基準にして丸め処理が行わ
れるが、例えば、この実施例では、拍を最小基準単位と
して所望の区間が確定される。即ち、拍単位に相当しな
い時間範囲が指定されたときでも、指定された範囲は、
最も近傍にある拍位置に丸め込まれて最適値の区間情報
に修正される。なお、このように、実施例では丸め処理
の基準時間単位を拍としているが、他の時間単位を基準
にすることができ、例えば、クロックタイミング単位で
確定された区間を得るようにすることができる。
【0098】そこで、この前処理段階では、先ず、ステ
ップSE2において、画面上の和音進行情報表示領域C
Rにこのような範囲指定操作がなされているか否かを判
別する。そして、範囲指定操作がある(YES)場合に
は、上述したように、指定された範囲について拍を単位
として丸め込みを行い、編集(変更)されるべき区間を
確定し、確定された区間を「指定範囲」TIiと決定し
た後、ステップSE3に進む。一方、範囲指定操作がな
い(NO)場合にはステップSE8に進む。
【0099】〔ステップSE3〕次に、ステップSE3
においては、決定された指定範囲TIiに対して和音候
補が存在するか否か、即ち、前記解析処理が実施されて
指定範囲TIiの時間長に対応する和音候補があるか否
かを判別する。そして、和音候補がある(YES)場合
にはステップSE4に進み、そうでない(NO)場合に
はステップSE7に進む。
【0100】〔ステップSE4〕ステップSE4に進ん
だ場合は、指定された時間範囲TIi内において和音候
補が存在する時間範囲を調べてこの範囲を抽出した上、
ステップSE5に進む。
【0101】〔ステップSE5〕ステップSE5では、
和音情報表示領域CR内において、ステップSE4で抽
出された和音候補の存在範囲のみを網掛け表示する処理
を行う。例えば、時間範囲TI2を指定したときには、
図8のように、この時間範囲TIiと同長の和音候補が
存在するので、全時間範囲TI2にわたって網掛け表示
を行う。そして、その後、ステップSE6に進む。
【0102】なお、指定範囲TIiと同長の和音候補が
ない場合でも、和音編集のために選択された範囲として
当該指定範囲全域を網掛け表示することができる。この
場合、和音種類表示領域TR内に表示される和音候補ア
イコンCc’nは、図7に示される各アイコンCc’1
〜Cc’4のように指定範囲の全時間長を表わす全形状
(図7では、正方形)ではなく、和音候補が指定範囲全
域に相当せず一部の時間長に相当することを対応的に表
わす部分的な形状とすることが好ましい。例えば、図7
の指定範囲TI3に対して和音候補が和音ブロックCb
5のCmajのみであるときは、指定範囲TI3を網掛
け表示すると共に、全時間長の後半部を表わす三角形状
をしたCmajの和音候補アイコンを表示すればよい。
【0103】さらに、指定範囲TIi内に相当する和音
候補がない場合には、当初の指定範囲よりも広い範囲ま
で拡大して和音候補が存在する範囲を調べ、この和音候
補存在範囲或いは拡大された範囲を、編集すべき対象と
して選択された範囲として網掛け表示するようにしても
よい。
【0104】〔ステップSE6〕ステップSE6では、
前記解析処理の結果、指定された時間範囲TIiに和音
候補が抽出され存在することを示すために、和音種類表
示領域TR内に和音候補アイコンCc’nを表示する処
理を行う。例えば、図8のように、和音進行情報表示領
域CRの網掛けした時間範囲TI2については、各和音
候補の和音タイプ及び時間範囲に夫々対応する色彩及び
面積をもった和音候補アイコンCc’1〜Cc’5を領
域TR内に表示する。そして、ステップSE8に進む。
【0105】〔ステップSE7〕一方、ステップSE7
に進んだ場合には、指定された時間範囲TIiを網掛け
表示する処理を実行した上、ステップSE8に進む。即
ち、選択楽曲のメロディ演奏情報について解析処理が実
施されていないので、指定された時間範囲全体を網掛け
表示するが、和音種類表示領域TRには、依然として、
基本の和音タイプが表示されている。
【0106】このように、ステップSE2〜ステップS
E7で構成される範囲指定和音編集のための前処理段階
では、和音候補が存在するか否かに応じて、指定された
時間範囲TIi中の和音候補の存在範囲のみを網掛け等
の強調表示を施すようにしている。従って、適当に時間
範囲を指定しても、和音候補が存在する時間範囲が、選
択されるべき時間範囲として自動的に決定されるので、
前記丸め処理の適用と相まって、ユーザの操作性を非常
に向上することができる。
【0107】〔ステップSE8〕ステップSE8及びス
テップSE9から成る処理段階では、主として、範囲指
定によって和音進行情報を変更し或いは新規作成する範
囲指定和音編集処理における表示処理が行われる。この
処理段階では、先ず、ステップSE8において、画面上
の和音進行情報表示領域CRの和音進行情報について変
更乃至新規作成のための操作がなされたか否かを判別
し、このような操作がある(YES)場合にはステップ
SE9に進み、ない(NO)場合にはステップSE10
に進む。
【0108】〔ステップSE9〕ステップSE9におい
ては、和音進行情報についてなされた変更乃至新規作成
のための操作に基づいて、当該和音進行情報の変更乃至
新規作成を実行した上、これに対応して、例えば、図5
〜図8について説明したように、和音ブロックCbjの
表示を変更するか、或いは、図10について説明したよ
うに、新たな和音ブロックを表示する処理を行う。そし
て、その後、ステップSE10に進む。
【0109】〔ステップSE10〕ステップSE10で
は、その他の処理を行う。その他の処理には、例えば、
下記のような処理がある: (1)和音ブロックCbjを分割する。 (2)和音ブロックCbjを削除する。 (3)2つの和音ブロックCbj,Cbj+1を結合さ
せる。 (4)前述した図10についての「和音作成」処理によ
り新規和音ブロックCbjを作成する。 そして、このような処理を実行すると、編集処理を終了
して、和音進行画面処理のステップSC3に戻る。
【0110】〔ブロック指定和音編集処理〕次に、図1
3には、この発明の一実施例によるブロック指定和音編
集処理のフローチャートが示されている。このフローチ
ャートは、前述のブロック指定和音編集処理ルーチンB
Rにおいて、ディスプレイ4上に、例えば、図5のブロ
ック指定編集(変更)画面を表示して、和音ブロック指
定によって和音進行情報を変更する場合のブロック指定
和音編集処理の動作を具体的に表わしている。以下、こ
の図を用いてこの発明によるブロック指定和音編集処理
をより詳しくに説明しよう。
【0111】〔ステップSB1〕このブロック指定和音
編集処理は、既に述べたように、和音進行表示画面の和
音進行情報表示領域CR内の和音ブロックCbj上にマ
ウス3による操作がなされている場合に開始され、先
ず、ステップSB1においては、和音ブロックCbj上
でのマウス操作が当該和音ブロックCbjを選択する操
作であるか否かを判別する。この場合、例えば、マウス
3の左クリック操作をブロック選択操作とみなして、こ
の左クリックをこの判別に用いることができる。そし
て、ブロック選択操作がある(YES)場合にはステッ
プSB2に進み、ブロック選択操作がない(NO)場合
にはステップSB4に進む。
【0112】〔ステップSB2〕ステップSB2では、
マウス3により選択操作された和音ブロックCbjを、
例えば、図5の和音ブロックCb1のように網掛け表示
する処理を実行した上、ステップSB3に進む。 〔ステップSB3〕そして、ステップSB3にて、当該
和音ブロックCbjに和音候補があれば、例えば、図5
のように、和音候補を示す和音候補アイコンCcmを和
音種類表示領域TR内に表示する処理を実行した後、ス
テップSB4に進む。
【0113】〔ステップSB4〕ステップSB4におい
ては、和音ブロックCbj上でのマウス操作がブロック
試聴操作であるか否かを判別する。この場合、例えば、
マウス3の右クリック操作をブロック試聴操作とみな
し、この右クリックをこの判別に用いることができる。
そして、ブロック試聴操作がある(YES)場合にはス
テップSB6に進み、ブロック選択操作がない(NO)
場合にはステップSB5に進む。
【0114】〔ステップSB5〕ステップSB5では、
ブロック試聴操作が成されている和音ブロックCbjが
表わす和音種類に基づいて、音源装置5及びサウンドシ
ステム7を介して対応する和音を再生する処理を実行し
た後、ステップSB6に進む。つまり、或る和音ブロッ
クCbj上でブロック試聴操作が成されると、当該和音
ブロックCbjに対応する和音が所定の音色を用いて1
小節分だけ再生される。この試聴音は、調毎或いは伴奏
スタイル毎に音色が変更されるようにしてもよい。
【0115】上記のように所定音色を用いて試聴用和音
を発音させることで、どのような状況(例えば、セクシ
ョン進行情報が決定されていない状況等)においても、
必ず和音ブロックCbjに対応する和音の試聴を行うこ
とができる。
【0116】〔ステップSB6〕次に、ステップSB6
においては、マウス操作が和音ブロックCbjの移動操
作であるか否かが判別される。この場合、前述のよう
に、マウス3のドラッグアンドドロップ操作をブロック
移動操作とみなし、このようなブロック移動操作がある
(YES)場合にはステップSB7に進み、操作がない
(NO)場合には、ブロック指定和音編集処理(BR)
を終了して、既に説明した和音編集処理ルーチンERの
ステップSE2に進む。
【0117】〔ステップSB7〕ステップSB7では、
ブロック移動操作に基づいて、当該和音ブロックCbj
の表示位置を変更する。そして、ブロック指定和音編集
処理(BR)を終了し編集処理ルーチンERのステップ
SE2に進む。
【0118】〔種々の実施態様例〕以上述べた実施例に
おいては、時間軸に対して二次元的に設定される和音情
報展開軸は和音進行情報を構成する各和音情報の和音根
音を表わし、時間軸に沿う範囲指定を行うものとして説
明されているが、これは単なる例であって、この発明の
趣旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
【0119】実施例においては、時間軸及び和音情報展
開軸が夫々横軸(列位置)及び縦軸(行位置)に採ら
れ、和音ブロックの縦軸(列)位置で和音根音が表わさ
れ、画像修飾の手法としては、カラー(色彩)で和音タ
イプが表わされる。しかしながら、要は、和音ブロック
により表わされる和音情報が根音及びタイプ毎に容易に
理解することができる表示であればよく、例えば、上述
の場合とは逆に、横軸(列位置)又は縦軸(行位置)と
いった和音ブロックの表示位置によって和音タイプを表
示し、和音ブロックに対する画像修飾の内容で和音根音
を表示する等という手法を採用してもよい。
【0120】図3及び図4の和音進行情報表示画面の例
ではセクション進行情報表示領域SRに個別的に表示さ
れているセクション種類を、和音進行情報表示領域CR
内で和音情報と混合させて表示するようにしてもよい。
この場合、例えば、領域CRの縦軸又は横軸でセクショ
ン種類を表示し、各和音ブロックの横軸又は縦軸上の位
置或いはカラー(色彩)で和音根音或いは和音タイプを
表示したり、和音ブロックCbj自体で和音情報そのも
のを表示するようにしてもよい。
【0121】また、セクション進行情報表示領域SR、
スタイル選択欄StC及び調表示欄KyCの表示窓に
は、表示されるセクション、伴奏スタイル及び調の種類
を文字表示するのに合わせて、これらの種類を色分けし
て表現するようにしてもよい。例えば、調が変わると画
面全体の背景色又は画面上の一部の色を変更させたり、
セクション表示ブロックをセクション種類毎に色分けし
たりする等々、種々の色分け表示を採用することができ
る。
【0122】和音種類表示領域TRは、表示されるアイ
コンの数や表示形態の複雑度等に応じて複数ページで構
成するようにしてもよく、各アイコンの表示形式も、図
示のものに限らず、和音ブロックCbjと相似の形状に
する等、任意の形態が採用され得る。
【0123】実施例においては、図7のように、時間軸
に沿った範囲を指定するようにしているが、例えば、和
音情報展開軸に沿う範囲も同時に指定可能とし、指定さ
れた範囲(根音範囲も含めた範囲)に属する候補和音情
報を提示させるようにしてもよい。
【0124】図10における調に対応したバック色は、
3音和音(3 notes chord)での基本和音に基づいて変
更するようにしている。しかしながら、要は、現在選択
されている調で使用され易い和音情報が理解し易い表示
であればよく、例えば、4音和音(4 notes chord)で
の基本和音に基づいた変色等、任意の和音表示色を採用
することができる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、楽曲演奏の進行に対応して時系列的に和音情報が順
次配列される和音進行情報を表示するために、和音進行
情報を構成する各和音情報が配列される時間位置を表わ
す時間軸に対して、当該和音情報内容を表わすための和
音情報展開軸が二次元的に設定される和音進行情報表示
画面を用意しておき、和音進行情報を構成する各和音情
報について和音根音及び和音タイプが指示されると、前
記和音進行情報表示画面上に、指示された和音根音或い
は和音タイプに応じて上記和音情報展開軸の対応する位
置に和音ブロックを配置し、指示された和音タイプ或い
は和音根音に応じてこの和音ブロックを画像修飾するこ
とによって、各時間位置における各和音情報は、和音根
音或いは和音タイプを当該和音ブロックの位置で表わす
一方、各和音情報の和音タイプ或いは和音根音を当該和
音ブロックの修飾内容で表わすようにしているので、和
音の進行を的確に把握することができる。
【0126】また、この発明によると、和音進行情報を
構成する各和音情報が順次配列される時間位置を表わす
時間軸或いは各和音情報の内容を表わすための和音情報
展開軸を備える和音編集画面を表示手段に表示してお
き、この画面の時間軸或いは和音情報展開軸に沿って編
集すべき範囲を任意に指定すると、指定された範囲に対
応して和音情報の編集対象となる区間を確定し、確定さ
れた区間に対応する和音候補情報を表示手段の画面上に
表示することによって、適当な時間範囲を指定しても最
適な編集区間を自動的に決定するようにしているので、
操作性を向上し編集作業を容易にすることができる。
【0127】従って、この発明によると、複数の和音情
報を進行順に配列した和音進行情報を初心者に対しても
理解しやすい形で表示することができ、これによって、
和音進行の雰囲気を表示画面から直感的に把握すること
ができ、編集作業を容易にすることができるという優れ
た効果を奏する。
【0128】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例による和音進行情
報表示装置のハードウエア構成を示す図である。
【図2】図2(a)は、セクション進行情報の構成例を
示す図であり、図2(b)は、和音進行情報の構成例を
示す図である。
【図3】図3は、この発明の実施例による和音情報処理
において和音進行情報表示画面として最初に現われる
「初期画面」の一例を示す図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例による和音情報処
理における和音進行情報表示画面として、解析処理によ
り現われる「解析後画面」の一例を示す図である。
【図5】図5は、この発明の一実施例による和音情報処
理における和音進行情報表示画面として、ブロック指定
和音編集(変更)処理時に現われる「ブロック指定和音
編集(変更)画面」の一例を示す図である。
【図6】図6は、この発明の一実施例によるブロック指
定和音編集処理により画面上の和音情報が変更される一
例を示す図である。
【図7】図7は、この発明の一実施例による和音情報処
理における和音進行情報表示画面として、範囲指定和音
編集(変更)処理時に現われる「範囲指定和音編集(変
更)画面」の一例を示す図である。
【図8】図8は、この発明の一実施例による範囲指定編
集処理により画面上の和音情報が変更される一例を示す
図である。
【図9】図9は、この発明の一実施例による和音情報処
理における和音進行情報表示画面として、調指定時に現
われる「調指定画面」の一例を示す図である。
【図10】図10は、この発明の一実施例による和音情
報処理における和音進行情報表示画面として、和音情報
編集(作成)処理時に現われる「和音編集(作成)画
面」の一例を示す図である。
【図11】図11は、この発明の一実施例による和音情
報処理のフローチャートを示す図である。
【図12】図12は、この発明の一実施例による和音編
集処理のフローチャートを示す図である。
【図13】図13は、この発明の一実施例によるブロッ
ク指定和音編集処理のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
StC 伴奏スタイル表示欄、 SR セクション進行情報表示領域、 CR 和音進行情報表示領域、 TIi;TI1〜TI3 各セクションに対応する範
囲、 Cbj;Cb1〜Cb5 和音ブロック、 KyC 調表示欄、 SoC 楽曲表示欄、 ErS 抽出スイッチ、 EiS 出口スイッチ、 TR 和音種類表示領域、 Tpk;Tp1〜Tp4 和音タイプアイコン、 Ccm;Cc1〜Cc5 ブロック対応の和音候補アイ
コン、 Cc’n;Cc’1〜Cc’4 範囲対応の和音候補ア
イコン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−126068(JP,A) 特開 平11−126076(JP,A) 特開 平9−81151(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10G 1/00 - 1/04 G10H 1/00 101 - 102 G10H 1/36 - 1/42

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽曲演奏の進行に対応して根音及び種類を
    含む和音情報を時系列的に順次配列した和音進行情報を
    表示するための和音進行情報表示装置であって、 楽曲演奏の進行に対応する時間位置を表わす時間軸及び
    該時間軸に対して二次元的に設定される和音情報展開軸
    を含む和音画面を表示する表示手段と、 和音進行情報を構成する各和音情報のそれぞれに対応し
    た和音ブロックを前記和音画面上に表示すると共に、該
    和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位置をその
    和音情報の根音に基づいて制御し、同和音ブロックの画
    像修飾をその和音情報の種類に基づいて制御するか、或
    いは、該和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位
    置をその和音情報の種類に基づいて制御し、同和音ブロ
    ックの画像修飾をその和音情報の根音に基づいて制御す
    る表示制御手段とを具備することを特徴とする和音進行
    情報表示装置。
  2. 【請求項2】前記和音画面上に表示される和音ブロック
    の1つを指定する和音ブロック指定手段と、 指定された和音ブロックが占める時間位置における和音
    情報の候補を和音候補アイコンにより表示させる候補表
    示制御手段であって、該和音候補アイコンは、当該和音
    情報の候補の根音及び種類を表示するものとを更に具備
    することを特徴とする請求項1に記載の和音進行情報表
    示装置。
  3. 【請求項3】前記和音候補アイコンの1つを選択する選
    択手段と、 前記和音ブロック指定手段によって指定された和音ブロ
    ックの表示を、選択された和音候補アイコンが表わす和
    音情報に対応したものに変更する変更手段とを更に具備
    することを特徴とする請求項2に記載の和音進行情報表
    示装置。
  4. 【請求項4】前記和音画面上の時間軸に沿って時間範囲
    を指定する時間範囲指定手段と、 指定された時間範囲内における和音情報の候補を抽出す
    る抽出手段と、 抽出された和音情報の候補を和音候補アイコンにより表
    示させる候補表示制御手段であって、該和音候補アイコ
    ンは、当該和音情報の候補の根音及び種類を表示するも
    のとを更に具備することを特徴とする請求項1に記載の
    和音進行情報表示装置。
  5. 【請求項5】前記和音候補アイコンの1つを選択する選
    択手段と、 前記時間範囲指定手段によって指定された時間範囲にお
    ける和音ブロックの表示を、選択された和音候補アイコ
    ンが表わす和音情報に対応したものに変更する変更手段
    とを更に具備することを特徴とする請求項4に記載の和
    音進行情報表示装置。
  6. 【請求項6】楽曲演奏の進行に対応して根音及び種類を
    含む和音情報を時系列的に順次配列した和音進行情報を
    表示するための和音進行情報表示方法であって、 楽曲演奏の進行に対応する時間位置を表わす時間軸及び
    該時間軸に対して二次元的に設定される和音情報展開軸
    を含む和音画面を表示するステップと、 和音進行情報を構成する各和音情報のそれぞれに対応し
    た和音ブロックを前記和音画面上に表示すると共に、該
    和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位置をその
    和音情報の根音に基づいて制御し、同和音ブロックの画
    像修飾をその和音情報の種類に基づいて制御するか、或
    いは、該和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位
    置をその和音情報の種類に基づいて制御し、同和音ブロ
    ックの画像修飾をその和音情報の根音に基づいて制御す
    るステップとから成ることを特徴とする和音進行情報表
    示方法。
  7. 【請求項7】楽曲演奏の進行に対応して根音及び種類を
    含む和音情報を時系列的に順次配列した和音進行情報を
    表示するために使用されるコンピュータ読み取り可能な
    記憶媒体であって、 楽曲演奏の進行に対応する時間位置を表わす時間軸及び
    該時間軸に対して二次元的に設定される和音情報展開軸
    を含む和音画面を表示するステップと、 和音進行情報を構成する各和音情報のそれぞれに対応し
    た和音ブロックを前記和音画面上に表示すると共に、該
    和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位置をその
    和音情報の根音に基づいて制御し、同和音ブロックの画
    像修飾をその和音情報の種類に基づいて制御するか、或
    いは、該和音ブロックの前記和音情報展開軸上の表示位
    置をその和音情報の種類に基づいて制御し、同和音ブロ
    ックの画像修飾をその和音情報の根音に基づいて制御す
    るステップとを含むプログラムを記録したことを特徴と
    する和音進行情報表示のための記録媒体。
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