JP3462370B2 - GaN系結晶成長用基板およびその用途 - Google Patents
GaN系結晶成長用基板およびその用途Info
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Description
用基板と、それを用いたGaN系結晶基板の製造方法に
関するものである。
aN系結晶)の厚膜成長方法としては、サファイア基板
上にZnO等のバッファ層を形成し、その上にハイドラ
イド気相エピタキシャル成長法(以下、「HVPE」)
でGaN系結晶を成長させる方法がある。また、その改
良技術として、サファイア基板に代えて、スピネル、L
GO、LAO、ZnO、SiC等の基板を用いる方法等
がある。
は、サファイア結晶とGaN系結晶との間の格子定数の
違いから、大きな転位密度(1×109 cm-2〜1×1
010cm-2程度)のGaN系結晶しか得られないといっ
た、結晶品質上の問題がある。ここで転位とは、基板上
にGaN系結晶層を成長させるときに、格子定数が合致
していない(格子不整合)状態で成長させた場合に発生
する欠陥であり、これら転位は結晶欠陥であるため非発
光再結合中心として働いたり、そこが電流のパスとして
働き漏れ電流の原因になるなど、当該GaN系結晶を発
光素子に用いた場合に発光特性や寿命特性を低下させる
原因となる。
サファイア基板上にGaN系結晶層を厚膜に成長させる
と、GaN系結晶とサファイア基板との熱膨張係数の違
いから界面に多大のストレスが掛かり、GaN系結晶の
厚膜が割れ、大型基板が得られないという、面積や厚さ
の問題がある。
えば、特開平7−277884号公報「半導体用単結晶
の製造方法」では、サファイア基板の裏面に切り欠き溝
を形成し、GaN系結晶の厚膜より割れやすい易劈開性
の基板として、GaN系結晶の厚膜にはクラックを発生
させないようにしている。しかし、場合によっては、サ
ファイア基板だけが割れるのではなく、GaN系結晶の
厚膜までもが共割れすることが問題となっていた。
の欠陥を内包しない高品質なGaN系結晶基板を割れる
ことなく製造し得るGaN系結晶成長用基板を提供し、
またそれを用いたGaN系結晶基板の製造方法を提供す
ることである。
有するものである。 (1)GaN系結晶が成長可能なベース基板の一方の面
に、部分的にマスク層が設けられてマスク領域と非マス
ク領域とが形成され、マスク層はそれ自身の表面から実
質的にGaN系結晶が成長し得ない材料からなり、ベー
ス基板の他方の面には、ベース基板に反りが生じようと
するときに割れを誘発する破壊誘導部が設けられ、該破
壊誘導部は、割れ面の起点となりかつ割れ面がマスク領
域に到達するように形成されているGaN系結晶成長用
基板。
状の脆弱部である上記(1)記載のGaN系結晶成長用
基板。
するGaN系結晶の〈1−100〉方向に延びる帯状領
域を有するものである上記(1)記載のGaN系結晶成
長用基板。
である上記(1)または(3)記載のGaN系結晶成長
用基板。
脆弱部であって、この破壊誘導部が、ベース基板の面を
該基板の〈11−20〉方向に横切るように形成されて
いる上記(4)記載のGaN系結晶成長用基板。
て、破壊誘導部から発生したR面がマスク領域に到達す
るように、破壊誘導部の位置が決定されている上記
(4)または(5)記載のGaN系結晶成長用基板。
マスク層の下層側に、nX GaY Al Z N(0≦X≦
1、0≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)からな
る薄膜層が、ベース基板に直接またはバッファ層を介し
て形成されている上記(1)記載のGaN系結晶成長用
基板。
載のGaN系結晶成長用基板を用い、該基板上の非マス
ク領域を出発点としてマスク層上を覆うまでGaN系結
晶層を成長させる工程を有することを特徴とするGaN
系結晶基板の製造方法。
などの六方格子結晶の格子面を4つのミラー指数(hk
il)によって指定する場合があれば、記載の便宜上、
指数が負のときには、その指数の前にマイナス記号を付
けて表記するものとし、この負の指数に関する表記方法
以外は、一般的なミラー指数の表記方法に準じる。従っ
て、GaN系結晶の場合では、C軸に平行なプリズム面
(特異面)は6面あるが、例えば、その1つの面は(1
−100)と表記し、6面を等価な面としてまとめる場
合には{1−100}と表記する。また、前記{1−1
00}面に垂直でかつC軸に平行な面を等価的にまとめ
て{11−20}と表記する。また、(1−100)面
に垂直な方向は〔1−100〕、それと等価な方向の集
合を〈1−100〉とし、(11−20)面に垂直な方
向は〔11−20〕、それと等価な方向の集合を〈11
−20〉と表記する。但し、図面では、指数が負である
場合には、その指数の上にマイナス記号を付けて表記
し、ミラー指数の表記方法に全て準じる。
もにベース基板面(該ベース基板面上にGaN系結晶の
薄膜層が設けられる場合には該薄膜層の上面)中の領域
である。マスク層の上面の領域は、マスク領域に等しい
ものとみなし、同義として説明に用いる。
aN結晶)とサファイア結晶基板との格子定数及び熱膨
張係数の違いに起因するGaN系結晶層のクラック対策
として、図5(a)に示すように、ベース基板1上に、
格子状にパターニングしたマスク層2を設け、基板面が
露出している非マスク領域11だけにGaN系結晶を成
長させ、ベース基板面全体に対してチップサイズのGa
N系結晶層30を点在させることによってクラックを防
止することを提案している(特開平7−273367号
公報)。
結果、点在的に成長させたGaN系結晶層30をさらに
成長させると、図5(b)に示すように、厚さ方向だけ
でなく、各GaN系結晶層30からマスク層2上へ向け
ての横方向へも成長が行われることが確認された。しか
も、厚さ方向(C軸方向)と同じ程度の成長速度があ
り、結晶方位依存性が判明した。
N系結晶中に存在する転位は、ベース基板を含む下地か
ら継承するか、何れかの成長界面で発生し、結晶成長と
共に成長する特性があるが、図5(b)に示す如く、マ
スク層2の上に当たる領域(≒マスク領域として、以
下、この領域もマスク領域と呼ぶ)には発生源となる下
地(成長界面)が存在しないので、無転位状態となるこ
とを知見した。また、上述の横方向の成長をさらに進め
ると、図5(c)に示す如く、GaN系結晶はマスク層
2の上を完全に覆ってマスク層を埋め込み、このマスク
領域には非常に欠陥の少ない、クラックの無い大型且つ
厚膜のGaN系結晶3が得られる事を見いだした。
いGaN系結晶層が得られることがわかったが、それと
同時に本発明者らは、この厚いGaN系結晶層とベース
基板との間の熱膨張係数の差によって積層体全体に反り
が生じることを新たに見いだし、これを改善すべき問題
とした。
し、積層体全体に反りが生じようとしたときに、ベース
基板が自ら割れて応力を解消し反りを防止するよう、割
れを誘発するための破壊誘導部をベース基板の裏面に設
けている。しかも、破壊誘導部とマスク層とを対応させ
ることによって、破壊誘導部を起点として発生させた割
れ面を、マスク領域(マスク層下面)に到達させてそこ
で割れを止め、GaN系結晶の厚膜層の共割れを防止し
ている。即ち、マスク層の上面を高品質なGaN系結晶
層の横方向の成長に利用しながら、該マスク層の本体
は、割れ面の進行を止める障壁として利用している。ま
た、マスク層と破壊誘導部とは、互いを考慮した形成パ
ターンとして形成されており、これら2つによって割れ
の好ましい起点と終点が構成されている。
明の実施の形態につき説明する。本発明によるGaN系
結晶成長用基板では、図1に示すように、ベース基板1
の一方の面(以下、「おもて面」とも呼ぶ)1aに、部
分的にマスク層2を設けてマスク領域12と非マスク領
域11とを形成し、ベース基板1の他方の面(以下、
「裏面」とも呼ぶ)1bには、ベース基板に反りが生じ
ようとするときに割れを誘発する破壊誘導部1cを設け
る。破壊誘導部1cは、割れ面1dの起点となり、かつ
その割れ面がマスク領域に到達するように形成されてい
る。この構成によって、GaN系結晶の厚膜層3(図
中、一点鎖線)を成長させて、全体に反りが生じようと
したとき、破壊誘導部から割れを発生させることがで
き、しかも割れ面をマスク層で止めることができる。即
ち、GaN系結晶の厚膜層3が共割れすることなく、反
りを防止できるのである。
ものであればよく、例えば、従来からGaN系結晶を成
長させる際に汎用されている、サファイア、水晶、Si
C等を用いてもよい。なかでも、サファイアのC面、A
面、6H−SiC基板、特にC面サファイア基板が好ま
しい。
にGaN系結晶が成長し得ない材料を用いる。このよう
な材料としては、例えば非晶質体が例示され、さらにこ
の非晶質体としてSi、Ti、Ta、Zr等の窒化物や
酸化物等が例示される。特に、耐熱性に優れると共に成
膜及びエッチング除去が比較的容易なSiO2 膜が好適
に使用できる。
CVD等の方法により基板全表面を覆うように形成した
後、通常のフォトリソグラフィー技術によって光感光性
レジストのパターニングを行い、エッチングによって基
板の一部を露出させる等の手段で形成される。
が、ベース基板上に成長するGaN系結晶の〈1−10
0〉方向に延びる帯状領域を少なくとも有するものとす
るのが好ましい。即ち、マスク領域と非マスク領域との
境界線が、〈1−100〉方向の線分を有するように形
成するのが好ましい。これによって、GaN系結晶の
{11−20}面が、マスク層の上面に沿って成長する
面として確保される。{11−20}面はオフファセッ
トな面であるため、ファセットな{1−100}面に比
べて高速に成長する面である。
ましい形成パターンとすることに加えて、マスク層に対
応して形成される破壊誘導部のことも考慮して形成する
のが好ましい。即ち、マスク層の形成パターンを、マス
ク領域と非マスク領域とが交互に配列された平行縞状の
パターンや、〈11−20〉方向と〈1−100〉方向
とに直交する格子状のパターンとすることによって、マ
スク層上にはGaN系結晶を高速に成長させながら、そ
れらに応じて形成された破壊誘導部も、好ましく割れを
発生させ得るパターンとなる。
晶の厚膜層を形成して積層体全体に反りが生じようとし
たときに、ベース基板に割れを誘発し得るものであれば
よく、切欠き溝や帯状の脆弱部などが例示される。切欠
き溝は、形状的に応力集中が起こり得る断面形状のもの
であればよく、例えば、図2(a)に示すV字状の溝1
cや、図2(b)に示すU字状の溝1cなどが挙げられ
る。帯状の脆弱部は、図2(c)に示すように、ベース
基板1の裏面1bに帯状の領域1cとして形成され、適
当な深さまで機械的強度が周囲よりも低いように変質さ
せた態様である。
グ、ドライエッチング、ダイシング、スクライビングな
どが挙げられ、特にスクライビングが簡便で好ましい方
法である。切欠き溝の最深部(溝の底)からベース基板
のおもて面1aまでの厚さは3〜100μm、好ましく
は5〜20μmとすればよい。厚さが3μm未満であれ
ば基板としての強度がなく、100μmを超えると易破
壊性が充分に付与できない場合がある。
ーやエキシマレーザーなどの高出力レーザーを形成部位
に照射することで形成でき、レーザー光を走査すること
により、帯状にも格子状にも形成することができる。
が、切欠き溝や脆弱に形成された帯が、ベース基板の裏
面を、外周上の一点から外周上の他の点まで直線的に横
切るパターンとする方がより易破壊性が増す。またその
とき、切欠き溝、脆弱に形成された帯の本数は、ベース
基板の規模に応じて、最も好ましく割れが発生するよう
に決定すればよく、適宜間隔をおいた縞状のパターンと
するのが好ましい。
層の形成パターンを考慮する他に、破壊誘導部から発生
する割れ面が該ベース基板のへき開面となるように形成
するのが、易破壊性が大となって好ましい態様である。
その場合には、ベース基板のへき開面とマスク領域との
関係、即ち、ベース基板の結晶方位とその上に成長する
GaN系結晶の結晶方位との関係を考慮し、破壊誘導部
から発生した割れ面(へき開面)が、マスク領域に到達
するように、破壊誘導部およびマスク層を形成するのが
好ましい。また、前記したように、マスク層もこの点を
考慮して形成するのが好ましい。
イア基板は、その上に成長するGaN系結晶との間に、
a軸に関する特殊な関係がある。図3は、C面サファイ
ア基板上にGaN結晶が成長したときの状態をC面方向
から見た図であって、サファイア結晶とそのa軸(a1
〜a3 )を一点鎖線で、GaN結晶とそのa軸(a1〜
a3 )を太線で示しており、C軸を共通軸として、サフ
ァイア結晶とGaN結晶とを重ね合わせて示している。
同図に示すように、サファイア結晶上にGaN系結晶を
エピタキシャル成長させたとき、サファイア結晶のa軸
に対してGaN系結晶のa軸は、C軸を中心に30°回
転した関係となる。
{1−102}がある。例えばC面サファイア基板を用
い、R面を割れ面として利用する場合では、図3に示す
ように、C面サファイア基板におけるR面は、サファイ
ア結晶における〈11−20〉方向の直線を交線として
そのC面と角度57.6°をなして交わる。図3では、
R面は〈11−20〉方向の直線を基線として紙面に対
して立ち上がっており、C軸との交点は示していない。
上記のとおり、C面サファイア基板とGaN系結晶とは
a軸が30°回転した関係にあるから、C面サファイア
基板のR面は、GaN系結晶のC面とは、GaN系結晶
における〈1−100〉方向の直線を交線として交わ
る。
基板を用いた場合、破壊誘導部は、C面サファイア基板
のC面における〈11−20〉方向の直線に沿って該C
面を横切るパターンとし、R面を割れ面とする割れを発
生させることが好ましい一態様であり、特に、図4に示
すように、破壊誘導部1cから発生したR面(割れ面)
がマスク領域に到達するように、破壊誘導部1cを、マ
スク領域の直下ではなく、斜め57.6°下方に位置さ
せるのが好ましい一態様として挙げることができる。
6H−SiC基板を用いる場合でも、上記C面サファイ
ア基板の場合と同様、各基板のへき開面を割れ面として
利用するのが好ましく、それぞれ、破壊誘導部からへき
開面を割れ面とする割れを発生させ、へき開をマスク層
で止めるようにする態様が好ましい。
層の形成前に、InX GaY AlZN(0≦X≦1、0
≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)からなる薄膜
層を、直接またはZnOなどの公知のバッファ層を介し
て形成してもよい。これによって、GaN系結晶の厚膜
層の結晶品質が向上する。
説明のGaN系結晶成長用基板を用いてGaN系結晶を
成長させる製造方法である。GaN系結晶の成長は、ベ
ース基板の非マスク部が出発点となって始まる。成長を
続けると、図5(a)に示すように、マスク層同士の間
はGaN系結晶によって充填され、さらに図5(b)に
示すように、GaN系結晶はマスク層の上面よりも高く
膨出する。このとき、GaN系結晶は高さ方向(C軸方
向)だけでなく、前記膨出部の側面を出発点として横方
向へも成長が始まる。やがて隣の非マスク部を出発点と
する成長結晶と合流し、ついには図5(c)に示すよう
に、マスク層2上を完全に覆うと共に厚さ方向への成長
が継続して行き、厚膜のGaN系結晶層3が形成され
る。GaN系結晶の成長後、温度を室温へもどす際に、
熱膨張係数の差から全体に反りが発生しようとするが、
図1または図4に示すようにベース基板だけが好ましく
割れて反ることなく、厚膜のGaN系結晶層が得られ
る。GaN系結晶基板は、この厚膜の層をベース基板ご
と用いる態様から、他の層を全て除去し厚膜のGaN系
結晶層だけを用いる態様まで自由である。
成長させるべき物質は、InX Ga Y AlZ N(0≦X
≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)で示
されるGaN系の化合物半導体が挙げられる。特に、厚
膜層として有用なものには、GaNが挙げられる。
はなく、HVPE、MOVPE、MBEなどが例示でき
るが、とりわけHVPEは成長速度が非常に大きいとい
う利点があるため好ましい。
系基板を用い、該基板上にクラッド層と活性層とからな
る発光部等及び電極を形成することで、LEDやLD等
の発光素子を製造することができる。
す。本実施例では、ベース基板としてC面サファイア基
板を用いて本発明によるGaN系結晶成長用基板を製作
し、それを用いてGaN結晶基板を製造した。
示すように、直径2インチ、厚さ330μm、C面サフ
ァイア基板上に、MOVPE装置を使って、厚さ30n
mのGaNバッファ層(図示せず)を低温成長させ、続
いて1.5μmのGaN結晶の薄膜層(図示せず)を成
長させた。さらにその上に、SiO2 薄膜からなるマス
ク層2を直線状の縞模様となるようスパッタリング法で
形成した。マスク層2は、〈1−100〉方向に延びる
帯状として形成し、厚さ0.5μm、帯幅5μm、縞模
様における帯の中心間ピッチを20μmとした。
導部としてV字状の溝を縞模様となるようスクライバー
によって形成し、本発明のGaN系結晶成長用基板を得
た。V字状の溝は、〈11−20〉方向に延びるように
形成し、へき開面での割れを誘発させるように設定し
た。中心間ピッチはマスク層と同じ20μmとし、マス
クの斜め下方57.6°に位置するように形成した。溝
の深さは10μm、V字の開く角度は90°である。
系結晶成長用基板をHVPE装置に装填し、非マスク領
域を出発点として200μmのGaN結晶層を形成し
た。GaN結晶はマスク層上を横方向にも成長しマスク
層を完全に覆った。全体の温度を室温へ降下させる途
中、C面サファイア基板に破壊誘導部から割れが発生
し、積層体全体の反りは発生しなかった。割れ面は、へ
き開面に沿った斜めの面であり、マスク層に到達して止
まっていた。なお、マスク層も割れているものもあった
が、その場合でも割れはマスク層とGaN結晶層との界
面で止まっていた。
し、マスク層を内部に含む厚さ200μmのGaN結晶
基板を得た。該GaN結晶基板は、無転位部位を含んだ
平坦で高品質なGaN結晶基板であった。
導部とを互いに関連づけて構成することによって、先
ず、マスク領域には転位などの欠陥を内包しない高品質
なGaN系結晶が高速に成長できる。しかも、GaN系
結晶を厚膜に成長させて反りが生じるような内部応力が
発生すれば、破壊誘導部からベース基板が割れ、内部応
力が緩和されて反りの発生が抑制される。その割れ面は
マスク層で止まる。従って、厚膜で、しかも転位などの
欠陥を内包しない高品質なGaN系結晶基板を製造する
ことができる。
図である。
結晶との間の、a軸についての関係を示す図である。
様例を示す図である。
を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 GaN系結晶が成長可能なベース基板の
一方の面に、部分的にマスク層が設けられてマスク領域
と非マスク領域とが形成され、マスク層はそれ自身の表
面から実質的にGaN系結晶が成長し得ない材料からな
り、ベース基板の他方の面には、ベース基板に反りが生
じようとするときに割れを誘発する破壊誘導部が設けら
れ、該破壊誘導部は、割れ面の起点となりかつ割れ面が
マスク領域に到達するように形成されているGaN系結
晶成長用基板。 - 【請求項2】 破壊誘導部が、切欠き溝、または帯状の
脆弱部である請求項1記載のGaN系結晶成長用基板。 - 【請求項3】 マスク領域が、ベース基板上に成長する
GaN系結晶の〈1−100〉方向に延びる帯状領域を
有するものである請求項1記載のGaN系結晶成長用基
板。 - 【請求項4】 ベース基板が、C面サファイア基板であ
る請求項1または3記載のGaN系結晶成長用基板。 - 【請求項5】 破壊誘導部が切欠き溝または帯状の脆弱
部であって、この破壊誘導部が、ベース基板の面を該基
板の〈11−20〉方向に横切るように形成されている
請求項4記載のGaN系結晶成長用基板。 - 【請求項6】 割れ面がベース基板のR面であって、破
壊誘導部から発生したR面がマスク領域に到達するよう
に、破壊誘導部の位置が決定されている請求項4または
5記載のGaN系結晶成長用基板。 - 【請求項7】 ベース基板の一方の面全面に、かつマス
ク層の下層側に、nX GaY AlZ N(0≦X≦1、0
≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)からなる薄膜
層が、ベース基板に直接またはバッファ層を介して形成
されている請求項1記載のGaN系結晶成長用基板。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のGaN
系結晶成長用基板を用い、該基板上の非マスク領域を出
発点としてマスク層上を覆うまでGaN系結晶層を成長
させる工程を有することを特徴とするGaN系結晶基板
の製造方法。
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