JP3462306B2 - 冷陰極放電ランプおよびランプの点灯装置ならびに照明装置 - Google Patents
冷陰極放電ランプおよびランプの点灯装置ならびに照明装置Info
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Description
置あるいはファクシミリや複写機などのOA機器におい
て使用される冷陰極放電ランプおよびこのランプの点灯
装置ならびにこれらランプと点灯装置を装着したバック
ライト装置や原稿読取装置などの照明装置に関する。
ファクシミリなどのOA機器は薄型化や小形軽量化の要
望が強く、これに伴いこれら機器に装着される放電ラン
プや点灯装置なども小形化がすすめられている。たとえ
ば液晶表示装置のバックライトなどに装着されるランプ
はガラス管バルブの外径が5mm以下で、全長が200
〜250mmの細長いものが使用されている。そして、
最近では機器の、さらに一層の小形軽量化が望まれてい
る。
放電ランプは、機器への機械的な支持と電気的な接続が
必要なため、管状のバルブの両端部に金属製や合成樹脂
製の筒状体からなる口金やキャップが設けられている。
そして、上記バルブ内部の放電電極と接続しバルブ端部
の封着部から導出された外部導入線は、ろう付や溶接な
どの手段で直接に金属製の口金に接続している。
製の筒状キャップを取着したものは、封着部から導出さ
れた外部導入線にリード線を接続し、この封着部および
接続部をキャップで覆った状態の、通常、リード線タイ
プと呼ばれる形態をなしていて、容易に装置に取付けで
きる作用効果を有している。
熱陰極形あるいは冷陰極形のものがあるが、フィラメン
トコイルを使用する熱陰極形のものは、電極のスペース
が大きくなってランプのバルブ細径化が困難となり小形
化にも限度があり、板状や筒状の電極を使用する冷陰極
形のものが注目されつつある。
うな冷陰極形の電極が設けられるとともにバルブの外端
部に口金を付けたものが多く採用されている。たとえば
この図5において、1はガラス管バルブ、2はこのバル
ブ1の端部を気密に閉塞した封着部で、この封着部2に
は先端部にニッケルなどの金属板から形成した冷陰極か
らなる電極3を支持したリード線4が気密に封着されて
いる。また、上記バルブ1内面には蛍光体膜11が形成
され、内部には放電媒体としてキセノンやネオンなどの
希ガスが所定圧封入されている。また、封着部2にはこ
の封着部2を覆うように黄銅製などの金属板からなる導
電性有底筒状の口金5が接着剤6を介して接合されてお
り、上記電極3はこの口金5の筒状部内に位置した状態
にある。
発生装置としてのインバータに接続して点灯させると、
外部から電気エネルギーを受けることにより発生した初
期プラズマのイオンによって電極3から二次電子が放出
され、バルブ1内の電極3、3間で放電が開始される。
そして、電子エネルギーによって励起された希ガスの共
鳴遷移により可視光を発して冷陰極放電ランプの機能を
果たす。しかし、冷陰極を用いた低圧放電ランプはラン
プ電流が5〜25mA程度の低電流であり、従来から始
動電圧を高くしないと点灯しないという問題があった。
開口部先端の端縁51部分が電極3より突出し電極3の
全部を覆う形態であると、口金5が陽光柱側に位置して
プラズマ中の正イオンが口金5先端方向に生じる電界の
影響を受けることによると考えられる。しかも、口金5
先端の開口部端縁51と電極2の先端部の間隔が大きく
なるにつれて始動電圧が高くなるので、始動用のトラン
スを大きくする必要がありインバーターが大きくなる欠
点があった。
や液晶表示装置などの表示機器やファクシミリなどのO
A機器などの市場動向は薄型化や小形軽量化の要望が強
く、放電ランプとともに点灯装置に使用されるインバー
ターの改良が進められ、その手段として始動用トランス
の小形化が最善策とされている。この始動用トランスの
小形化は、放電ランプLの始動電圧を下げることによっ
て達せられるものである。しかし、金属など導電性の口
金5を備え冷陰極を用いた低圧放電ランプにおいては、
上述したように口金5方向の電界の影響によると考えら
れる始動電圧上昇の傾向があった。
低圧放電ランプの端部に金属など導電性の口金が備えら
れたランプにおいて、比較的低い始動電圧によって始動
が可能な放電ランプおよびこのランプの点灯装置ならび
に照明装置を提供することを目的とする。
の冷陰極放電ランプは、ガラス管バルブと、このバルブ
内に封装された冷陰極電極および希ガスと、上記電極に
電気的に接続しているとともに上記バルブの外端部に絶
縁性材料を介し固定されその先端の開口部端縁が上記バ
ルブ内の電極より突出しない位置にある導電性部材から
なる口金とを具備していることを特徴としている。
置は、点灯回路と、この点灯回路の出力側に接続された
請求項1に記載の冷陰極放電ランプとを具備しているこ
とを特徴としている。
求項1に記載の冷陰極放電ランプと、この放電ランプの
口金部が装着されるソケット部と、上記請求項2に記載
の点灯装置とを具備していることを特徴としている。
が口金先端の開口部先端より突出しているので、口金方
向へ生じる電界が減少して電極方向に生じる電界より小
さくなり、電極近傍におけるプラズマイオンは容易に電
極に衝突して二次電子放出を行い、始動電圧を低下させ
ることができる。
って全体が覆われていないので、導電性部材方向へ生じ
る電界が減少して電極方向に生じる電界より小さくなる
ので、電極近傍における初期プラズマのイオンは容易に
電極に衝突して二次電子を放出し放電を開始するので、
始動電圧を口金を有していないランプの電圧レベルにま
で引き下げることができる。
を低くするこができるので、点灯回路のインバータ装置
の始動用トランスなどの容量を小さくでき点灯装置を小
形軽量化できる。
の点灯装置を組込んだ照明装置も小形軽量化できる。
する。図1は冷陰極形の低圧放電ランプおよび点灯装置
の説明図、図2は図1のランプの端部を拡大して示す断
面正面図である。
費電力が約2W、外径が約4.8mm、長さが約220
mmのソーダライムガラスあるいは鉛ガラスなどの軟質
ガラスからなる直管形の管状バルブ1の両端に封止部2
が形成してある。そして、両端の封止部2、2には、そ
れぞれ先端にニッケル(Ni)あるいはその合金などで
形成した円筒形状や板状の冷陰極形の電極3、3を接続
した外径が約0.4mmの銅メッキした鉄線や鉄合金線
などからなるリード線4、4が気密に封着されている。
ン(Xe)やネオン(Ne)などの希ガスが数十〜20
0トール、たとえば100トール封入されている。ま
た、バルブ1の内面には所定の発光領域を有する蛍光体
膜11が形成されている。
端部には黄銅やアルミニウムなどの導電性部材からなる
金属板で有底円筒状に形成した口金5が被せられ、シリ
コーン樹脂などからなる誘電体の絶縁性材料層9および
シリコン樹脂などを主成分とする電気絶縁性の接着剤6
を介して接合されている。
バルブ1外の口金5との関係は、口金5の開口部端縁5
1から電極3側がバルブ1の中央部方向に約3mm突出
(Amm)していて、すなわち、口金5は電極3全体を
覆っていない状態にある。
たリード線4は口金5の頂部に半田付7や溶接により導
電的に接続してある。
5内の絶縁性材料9が、電極グローの移動などで生じる
電極付近の不安定な発光を遮蔽して、安定した陽光柱の
発光のみを供給できる効果がある。なお、図1において
8はバルブ1の外面に形成された近接導体である。ま
た、CはランプLの点灯装置でEは電源、Sはスイッ
チ、HFは高周波電力発生装置としてのインバータ、B
1〜B3は配線をそれぞれ示し、B1およびB2は電極
3、3と、B3の配線は一方(右方)の電極3(B2)
と分岐して近接導体8に接続されている。
す点灯装置Cでもって点灯される。すなわち、スイッチ
Sの投入によって電源Eに通じるとインバーターHFか
ら配線B1、B2、B3を通じてソケット(図示しな
い。)に装着されたランプL両端の口金5、5および近
接導体8に数十kHzの高周波電圧が印加され、まず、
近接している配線B1側の電極3(左方)と配線B3の
近接導体8間にグロー放電が生起し、この放電が配線B
1側の電極3(左方)と配線B2側の電極3(右方)間
へと移行して、初期プラズマのイオンによって電極3か
ら二次電子が放出され、電極3、3(右左)間で放電が
開始される。そして、バルブ1内の希ガスを励起して紫
外線が発生し、この紫外線がバルブ1の内面に形成した
蛍光体膜11で変換され可視光となってバルブ1の外表
面から放射される。
部端縁51から突出することによって、口金方向に生じ
る電界が減少して電極方向に生じる電界より小さくなる
ので、電極近傍における初期プラズマのイオンは容易に
電極に衝突して二次電子放出を行い始動電圧を低下させ
ることができ、放電ランプLの点灯が容易に行えるとと
もに始動用トランスを小形軽量化して点灯装置の小形化
とコストダウンを図ることができる。
が突出していることは陽光柱の起点でもある電極3から
の発光を有効に活用でき、有効発光長を長くできる。
(このランプはバルブ1端部と口金5との間に絶縁性材
料層9が形成されていない。)を用い電極3に対して口
金5の開口部端縁51を移動(±Amm)させて、その
始動電圧(ここでは実効電圧値で示す)(Vrms)を
調べたところ図3に示すような結果を得た。なお、図3
において横軸は電極3先端から口金5の開口部端縁51
までの距離Ammを示し、−Ammは電極3先端が口金
5の開口部端縁51から突出している場合、+Ammは
電極3先端が口金5の開口部端縁51内に没している場
合(電極3が口金5で覆われる)を表す。また、縦軸は
始動電圧(実効電圧値)(Vrms)を示す。
金5の開口部端縁51から0.5mm以上突出していれ
ば、始動電圧(実効電圧値)(Vrms)は1000V
以下の口金5なし時の電界の影響のない状態となり、始
動電圧の低下が図れたことが分かった。
び点灯装置Cは、照明装置に組込まれ使用される。図4
はランプが装着された照明装置Dを分解して示す斜視図
で、この図4においてD1は基体、D2はこの基体D1
に設けられた反射鏡で放電ランプLが装着されている。
また、基体D1の背面には点灯装置Cが、反射鏡D2の
開口部には光拡散板D3が取付けられている。そして、
この照明装置Dは、パソコンやテレビなどの液晶表示装
置のバックライトとして、あるいはディスプレイの表示
板のバックライトや通常の照明用の器具として使用さ
れ、点灯装置Cが小形化されるところから、これら装置
も小形軽量化が可能となる。
い。たとえば、低圧放電ランプは希ガス封入の蛍光ラン
プに限らず、他の種類の放電ランプ装置や紫外線放射ラ
ンプなど他の種の低圧放電ランプにも適用ができ、ま
た、放電媒体として水銀などの発光物質を封入した放電
ランプなどでもよい。
バルブ外端部への接合と機器のソケットへの係合を備え
たものであれば他の形状でもよく、バルブへはメカニカ
ル的な接合であっても差支えない。
ず、他の回路方式の点灯であっても、もちろん適用して
小形軽量化が図れるものである。
ものに限らず、必ずしも基体、反射鏡および光拡散板の
三者が揃つていなくてもよく、また、点灯装置が一体化
されていなくてもよい。さらにまた、照明装置は液晶表
示装置、液晶テレビや装飾装置などのバックライト用の
ほか、ファクシミリなどの読取り装置、複写機の露光用
などのOA機器用あるいは通常の照明用の器具や灯具な
どに装着して、照明装置としてひろく使用できることは
いうまでもない。
プの始動電圧を低下させることができるとともに、口金
全長をも短くして有効発光長を長くできる。
のインバータ装置のトランスなどの容量を小さくして点
灯装置の小形軽量化ができる。
イトなどの照明装置を小形軽量化できる。
置の説明図である。
である。
Ammと、始動電圧(Vrms)との関係を対比して示
すグラフである。
置を分解して示す斜視図である。
して示す断面正面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス管バルブと、このバルブ内に封装
された冷陰極電極および希ガスと、上記電極に電気的に
接続しているとともに上記バルブの外端部に絶縁性材料
を介し固定されその先端の開口部端縁が上記バルブ内の
電極より突出しない位置にある導電性部材からなる口金
とを具備していることを特徴とする冷陰極放電ランプ。 - 【請求項2】 点灯回路と、この点灯回路の出力側に接
続された請求項1に記載の冷陰極放電ランプとを具備し
ていることを特徴とするランプの点灯装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の冷陰極放電ランプと、
この放電ランプの口金部が装着されるソケット部と、上
記請求項2に記載の点灯装置とを具備していることを特
徴とする照明装置。
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