JP3461356B2 - 1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン誘導体 - Google Patents

1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン誘導体

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JP3461356B2 JP50831397A JP50831397A JP3461356B2 JP 3461356 B2 JP3461356 B2 JP 3461356B2 JP 50831397 A JP50831397 A JP 50831397A JP 50831397 A JP50831397 A JP 50831397A JP 3461356 B2 JP3461356 B2 JP 3461356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はジアザビシクロ化合物及びその薬剤学的に許
容される塩に係り、より詳細には、新規な1,9−ジアザ
ビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン誘導体及びその薬
剤学的に許容される塩に関する。さらに本発明は、該ジ
アザビシクロ化合物又はその薬剤学的に許容される塩を
活性成分として含有する循環器官用薬に関する。
産業上の利用可能性 本発明のジアザビシクロ化合物は、下記式(A): 式中、破線は二重結合又は単結合を表す、 で示される1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン環を基
本骨格として有する新規化合物である。
したがって、本発明の第一の態様は、下記一般式
(I): 式中、R1は下記: (1)低級アルキル基又は低級アルケニル基であって、
これらの基はシアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ
基、低級アルキルスルフィニル基又は低級アルキルスル
ホニル基で置換されていてもよく、 (2)ヘテロアリール基で置換されていてもよい低級ア
シル基、 (3)低級アルキル基又は低級アルコキシカルボニル基
で置換されていてもよいヘテロシクリル基、および、 (4)ヘテロアリール基で置換されたカルボニル基 より選択される基であり、 R2はヒドロキシ基であり、 R3は低級アルコキシカルボニル基であり、 R4及びR7は、互いに同一であって、水素原子、又はハ
ロゲン、シアノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ニトロ基、アリール基若しくは低級アシル基で置換
されていてもよいフェニル基であり、そして、 R5及びR6は、互いに同一であって、水素原子又は低級
アルキル基である、 で示される新規な1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
3,8−ジエン化合物又はその薬剤学的に許容される塩を
提供する。
具体的には、本発明は下記式(I−a): 式中、Raは低級アルキル基であり、R1,R4,R5,R6及びR
7は上記と同じ意味を有する、 で示される1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−
ジエン化合物又はその薬剤学的に許容される塩を提供す
る。
より具体的には、本発明は下記式(I−b): 式中、Ra,R1,R4及びR7は上記と同じ意味を有する、 で示される1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−
ジエン化合物又はその薬剤学的に許容される塩を提供す
る。
さらに具体的には、本発明は下記式(I−c): 式中、Ra,R1,R5及びR6は上記と同じ意味を有する、 で示される1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−
ジエン化合物又はその薬剤学的に許容される塩を提供す
る。
本発明の第二の態様は、活性成分として、該1,9−ジ
アザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン化合物又はそ
の薬剤学的に許容される塩よりなる循環器官用薬を提供
する。
本発明の第三の態様は、該1,9−ジアザビシクロ[4.
3.0]ノナ−3,8−ジエン化合物又はその薬剤学的に許容
される塩の医薬としての使用又はヒトにおける循環器系
疾患の治療方法を提供するものである。
発明の詳細な説明 本発明の化合物が一又はそれ以上の不斉炭素を有する
ときは、通常の手段によるジアステレオマー混合物の分
割によってそれらの光学活性体を得ることができる(後
記実施例参照)。したがって、当該光学活性体および立
体異性体混合物もまた本発明の化合物の範囲に包含され
るものである。
本発明の化合物は、有機酸または無機酸を用いて薬剤
学的に許容される酸付加塩に変換することができる。こ
のような有機酸の例には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等の脂肪酸;
安息香酸、p−ニトロ安息香酸等の置換又は未置換の安
息香酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸等の(ハロ)低級アルキルスルホン酸;ベンゼンス
ルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸、p−ブロモ
ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2,4,6−ト
リイソプロピルベンゼンスルホン酸等の置換又は未置換
のアリールスルホン酸;ジフェニルリン酸等の有機リン
酸が含まれる。無機酸の例には、塩酸、硫酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸、ホウフッ化水素酸、過塩素酸、亜硝
酸等が含まれる。
本発明の化合物の代表例を示せば、以下のとおりであ
る。
6,8−ジエトキシカルボニル−3,4−ジメチルビシクロ
[4.3.0]−1,9−ジアザノナ−3,8−ジエン−7−オー
ル(後記化合物29); 6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ジフェニル−1,9
−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン−7−オ
ール(後記化合物31); 6,8−ジエトキシカルボニル−3(又は4)−メチル
−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン−
7−オール(後記化合物35); 6,8−ジメトキシカルボニル−3(又は4)−メチル
ビシクロ[4.3.0]−1,9−ジアザノナ−3,8−ジエン−
7−オール(後記化合物36); 6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ビス(3−ニトロ
フェニル)−7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物48); 6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ジ(4−シアノ)
フェニル−7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ[4.
3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物50); 2,5−ビス−(4−アセチルフェニル)−6,8−ジメト
キシカルボニル−7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシク
ロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物51); 6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ジ−p−トリル−
7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
3,8−ジエン(後記化合物52); 6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ジ(4−ニトロ)
フェニル−7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ[4.
3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物53); 7−アミノ−6,8−ジエトキシカルボニル−3,4−ジメ
チル−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエ
ン及びその塩酸塩(後記化合物81); 6,8−ジエトキシカルボニル−3,4−ジメチル−7−メ
ルカプト−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−
ジエン(後記化合物82); 7−アミノ−6,8−ジメトキシカルボニル−2,5−ジフ
ェニル−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジ
エン及びその塩酸塩(後記化合物94); 3,4−ジメチル−6−エトキシカルボニル−7−ヒド
ロキシ−8−ヒドロキシメチル−1,9−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物104); 3,4−ジメチル−6,8−ジプロポキシカルボニル−7−
ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8
−ジエン(後記化合物124); (−)−3,4−ジメチル−6,8−ジプロポキシカルボニ
ル−7−ヒドロキシ−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノ
ナ−3,8−ジエン(後記化合物126); 2,5−ジフェニル−8−グアニジノカルボニル−7−
ヒドロキシ−6−メトキシカルボニル−1,9−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物17
4); 2,5−ジフェニル−6−エトキシカルボニル−7−ヒ
ドロキシ−8−プロポキシカルボニル−1,9−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物13
9); 8−シアノ−3,4−ジメチル−7−ヒドロキシ−6−
プロポキシカルボニル−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]
ノナ−3,8−ジエン(後記化合物164); 2,5−ジフェニル−7−ヒドロキシ−6−メトキシカ
ルボニル−8−(4−メチルピペラジニル)カルボニル
−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン及
びその塩酸塩(後記化合物168); 2,5−ジフェニル−7−ヒドロキシ−6−メトキシカ
ルボニル−8−(2−ピリジル)アセチル−1,9−ジア
ザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物17
1); 8−ジエチルカルバモイル−2,5−ジフェニル−7−
ヒドロキシ−6−メトキシカルボニル−1,9−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物17
3); 8−((4S)−4,5−ジヒドロ−4−メトキシカルボ
ニル−2−オキサゾリル)−2,5−ジフェニル−7−ヒ
ドロキシ−6−メトキシカルボニル−1,9−ジアザビシ
クロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物186); 8−(2,2−ジシアノエテニル)−3,4−ジメチル−7
−ヒドロキシ−6−プロポキシカルボニル−1,9−ジア
ザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物19
3); 3,4−ジメチル−7−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロ
キシ−2−ニトロエチル)−6−プロポキシカルボニル
−1,9−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン
(後記化合物199); 2,5−ジフェニル−7−ヒドロキシ−6−メトキシカ
ルボニル−8−メチル−スルフィニルメチル−1,9−ジ
アザビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8−ジエン(後記化合物
205); 8−[(p−カルボキシメチル)フェノキシ]メチル
−2,5−ジフェニル−7−ヒドロキシ−6−メトキシカ
ルボニル−1,9−ジアザジビシクロ[4.3.0]ノナ−3,8
−ジエン(後記化合物209) 本発明の化合物は、後記薬理試験の結果から明らかな
ように、虚血、無酸素症又は低酸素症に起因する循環器
障害に対し、心臓保護効果を有する。例えば、本発明の
化合物は脳、肝臓、心臓等で、脳梗塞、心筋梗塞、又は
狭心症による血流障害が生じた場合に見られる組織損傷
の発生を防ぎ、循環器機能の回復を促進する。
虚血、無酸素症又は低酸素症に起因する循環器障害に
対する優れた薬物療法はこれまで確立されていなかった
が、本発明の化合物はかかる分野において新しい有効な
薬物療法の可能性を提供するものである。
したがって、本発明の第四の態様は、式(I)の化合
物またはその薬剤学的に許容される塩を活性成分として
含有する循環器官用薬を提供するものである。
本明細書中において、基又は化合物に用いられる「低
級」なる語は、この語が付された基又は化合物が1個な
いし7個の炭素原子、好ましくは1個ないし4個の炭素
原子を有することを意味する。
「低級アルキル」とは、直鎖状または分枝鎖状のアル
キルを意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n
−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチ
ル等を含むことができる。これらのうち、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、及びtert−ブチルが好ましく使用
される。
「低級アルケニル」とは、直鎖又は分枝鎖状のアルケ
ニルを意味し、例えば、アリル、2−メチルアリル、エ
テニル、1−メチルエテニル、1−プロペニル、2−プ
ロペニル基、2−ブテニル等を含むことができる。
「低級アルキニル」には、例えばプロパルギル、2−
メチルプロパルギル、エチニル等を含むことができる。
「低級アルコキシ」とは、「低級アルキル」基が上記
の意味を有する低級アルキル置換オキシ基を意味する。
そのような例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロ
ポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオ
キシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソ
ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、イソヘプチルオ
キシ等が含まれる。これらのなかでも、メトキシ、エト
キシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、又はtert−ブトキ
シが好ましく使用される。
「低級アシル」とは、低級脂肪酸のカルボキシル基か
ら水酸基を除いて得られる残りの原子団を意味し、例え
ばアセチル、プロピオニル、ブチリル等の低級アルカノ
イル基を包含することができる。
「低級アルコキシカルボニル」には、例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニ
ル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボ
ニル等を包含することができる。
「低級アシルオキシ」とは、低級脂肪酸のカルボキシ
ル基から水素原子を除いて得られる残りの原子団を意味
し、例えばアセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイ
ルオキシ等を含むことができる。
「低級アルキルチオ」、「低級アルキルスルフィニ
ル」及び「低級アルキルスルホニル」とは、これらの基
においてそれぞれ「低級アルキル」基が上記と同じ意味
を有するものを意味する。
「ハロゲン原子」としては、塩素、ヨウ素、臭素、又
はフッ素を挙げることができる。
「アリール」とは、例えばアルキル基のような置換基
を少なくとも1個有していてもよい単環式又は多環式の
アリール基を意味する。例として、フェニル、トリル、
キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が含まれ
る。
「アリールオキシ」には、フェノキシ、トリルオキシ、
キシリルオキシ、α−ナフチルオキシ、β−ナフチルオ
キシ等が含まれる。
「ヘテロシクリル」とは、塩素原子、硫黄原子、酸素
原子のような複素原子を少なくとも1個含む、3員環な
いし8員環、好ましくは5員環又は6員環のヘテロシク
リル基を意味する。例としては、アゼチジニル、ピロリ
ジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピペリジニ
ル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、及びテトラヒドロ
ピリミジニルのような、窒素原子を1ないし4個含むヘ
テロシクリル基;モルホリニルのような、酸素原子1な
いし2個と窒素原子1ないし3個を含むヘテロシクリル
基;及びチアゾリジニルのような、硫黄原子1ないし3
個と窒素原子1ないし3個を含むヘテロシクリル基等が
含まれる。
「ヘテロアリール」とは、窒素原子、硫黄原子、酸素
原子のような複素原子を少なくとも1個含む、5員環な
いし6員環の芳香族環基を意味する。例として、イミダ
ゾリル、ピリジニル及びピペラジルのような、窒素原子
を1ないし4個含む基;オキサゾリルのような、酸素原
子1ないし2個と窒素原子1ないし3個を含む基;及び
チアゾリルやチアジアゾリルのような、硫黄原子1ない
し3個と窒素原子1ないし3個を含む基等が含まれる。
本発明の式(I)の化合物は、以下に示す工程に従い
製造することができる。
工程1: 式中、Ra,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有す
る。
本工程1に従って、本発明の式(I)の化合物のう
ち、置換基R1及びR3が同一の低級アルコキシカルボニル
基であり、R2がオキソ基である式(V)のジアザビシク
ロ化合物が、式(III)の1,3−ビス(ジアゾ)−1,3−
ジ−(低級)アルコキシカルボニル−2−プロパノン誘
導体と、式(IV)の1,3−ブタジエン誘導体(IV)との
ディールスアルダー反応により製造される。
反応は通常、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル溶媒;ベンゼン、トル
エン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素溶媒;ジ
クロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶
媒;N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメ
チルスルホキシド等の不活性な溶媒中で、式(III)で
示される化合物と、これに対して約0.2ないし5倍モル
量の式(IV)で示される化合物とを反応させることによ
り行うことができる。
反応温度及び反応時間は特に限定されるものではな
く、使用する出発原料により種々異なる。好ましくは、
封管中使用する溶媒の沸点の温度にて反応を行うことが
できる。かかる条件下で、反応は数時間ないし数日間で
終了することができる。かくして得られた式(V)の化
合物は、ディールスアルダー反応によって一般的に製造
される化合物と同様に、単一のエンド付加生成物であ
る。得られた化合物は、ろ過、デカンテーション、抽
出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマトグラフィー又は薄
層クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華等といった
通常用いられる手段により単離精製することができる
が、精製することなく反応混合物をそのまま次の反応に
用いることもできる。
上記工程1において、出発化合物として使用する式
(III)の1,3−ビス(ジアゾ)−1,3−ジ−(低級)ア
ルコキシカルボニル−2−プロパノン誘導体は、例えば
後記する実施例に示す方法に従って、市販されているア
セトンジカルボン酸ジ(低級)アルキルエステルをジア
ゾ化反応させることにより製造することができる。
工程2: 式中、Ra,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有す
る。
本発明の式(I)の化合物のうち、置換基R1及びR3
同一の低級アルコキシカルボニル基であり、R2がヒドロ
キシ基である式(VI)のジアザビシクロ化合物は、上記
工程1で得られた式(V)の化合物の還元反応、すなわ
ち、7位のオキソ基をヒドロキシ基に還元することによ
り製造される。本工程では、その反応条件により、式
(VII)の化合物をも製造することができる。
反応は、上記例示した不活性溶媒中で、カルボニル化
合物の還元によりアルコールを生成する通常の手段、例
えば0.25ないし2倍モル量の還元剤を使用して、氷冷
下、必要に応じて触媒として塩化セリウム(III)・七
水和物を存在させ実施することができる。
本工程において使用しうる還元剤としては、例えば、
水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化アルミニウムリチウム等が含まれる。
この還元工程において、反応温度を室温ないし溶媒の
沸点の範囲とすると、式(VI)の化合物と一緒に式(VI
I)の化合物を得ることができる。
かくして製造された式(VI)の化合物及び式(VII)
の化合物は、ろ過、デカンテーション、抽出、洗浄、溶
媒留去、カラムクロマトグラフィー又は薄層クロマトグ
ラフィー、再結晶、蒸留、昇華等といった通常用いられ
る手段により単離精製することができるが、精製するこ
となく反応混合物をそのまま次の反応に用いることもで
きる。
本工程で得られる式(VI)の化合物には、7位ヒドロ
キシ基がα−ならびにβ−配置のものがあり、これらα
−配置化合物とβ−配置化合物は通常の手段によって分
離可能である(後記実施例4参照)。したがって、これ
らα−配置及びβ−配置化合物の各々と、その立体異性
体混合物は全て本発明の化合物に包含される。
本工程で得られる式(VI)の化合物は優れた心臓保護
作用を示し、また以下に述べるような、本発明のその他
のジアザビシクロ化合物を製造する出発化合物としても
用いることができる。
工程3: 式中、R21はメルカプト基、アミノ基、モノ−若しく
はジ−(低級)アルキルアミノ基又は低級アシルオキシ
基であり、Ra,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有す
る。
工程3は、上記工程2で得られた式(VI)のジアザビ
シクロ化合物を、以下の反応により変換して、本発明の
式(I)の化合物の置換基R1およびR3が同一の低級アル
コキシカルボニル基であり、R2がメルカプト基、アミノ
基、モノ−もしくはジ−(低級)アルキルアミノ基又は
低級アシルオキシ基である式(VIII)の化合物を製造す
る工程である。
(1):R21=メルカプト基: R21がメルカプト基である式(VIII)の化合物は以下
のようにして製造することができる。
まず、前記例示した不活性溶媒中、塩基の存在下で、
式(VI)の化合物を塩化メシルのようなヒドロキシ基の
活性化試薬と反応させて、7位のヒドロキシ基をメシル
基のような活性化された基により置換させた中間化合物
を製造する。次いで、この中間体をチオ酢酸カリウムと
反応させて対応するチオエステル誘導体を得、最後にこ
のチオエステル体を加水分解することにより、R21がメ
ルカプト基である式(VIII)の化合物が製造される。
上記の反応で使用される塩基は、有機塩基でも無機塩
基でもよく、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム
等のアルカリ金属;カルシウム等のアルカリ土類金属;
水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;水素化カ
ルシウム等のアルカリ土類金属水素化物;水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水素化物;炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属
炭酸水素塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、カリウム第三級ブトキシド等のアルカリ金属アル
コキシド;酢酸ナトリウム等のアルカリ金属アルカノイ
ル;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土
類金属炭酸塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、
N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン等のトリ(低
級)アルキルアミン;ピリジン、ピコリン、ルチジン、
N,N−ジ(低級)アルキルアミノピリジン(例えばN,N−
ジメチルピリジン)等のピリジン誘導体;キノリン;N−
(低級)アルキルモルホリン(例えばN−メチルモルホ
リン);N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン(例え
ばN,N−ジメチルベンジルアミン)等が挙げられる。
(2):R21=アミノ基又はモノ−若しくはジ−(低級)
アルキルアミノ基: R21がアミノ基又はモノ−若しくはジ−(低級)アル
キルアミノ基である式(VIII)の化合物は、7位のヒド
ロキシ基をメシル基などの活性化された基により置換さ
れた上記の中間化合物を、前記例示した不活性溶媒中で
アンモニア、又はモノ−若しくはジ−(低級)アルキル
アミンと反応させることにより製造することができる。
(3):R21=低級アシルオキシ基: R21が低級アシルオキシ基である式(VIII)の化合物
は、前記例示した不活性溶媒中、前記した塩基の存在下
で、式(VI)で示される化合物と、低級脂肪酸の酸無水
物若しくは酸塩化物等とを反応させることにより製造さ
れる。
かくして得られた式(VIII)の化合物は、ろ過、デカ
ンテーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマト
グラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸
留、昇華等といった通常用いられる手段により単離精製
することができるが、精製することなく反応混合物をそ
のまま次の反応に用いることもできる。
工程4: 式中、R11及びR31は、共にヒドロキシメチル基である
か、又は一方が低級アルコキシカルボニル基であるとき
他方はヒドロキシメチル基であり、R22はヒドロキシ
基、メルカプト基、アミノ基、モノ−若しくはジ−(低
級)アルキルアミノ基又は低級アシルオキシ基であり、
Ra,R2,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有する。
本発明の式(I)の化合物のうち、R1及び/又はR3
ヒドロキシメチル基である式(X)のジアザビシクロ化
合物は、式(IX)の化合物の還元反応により得ることが
できる。
式(IX)の化合物と、水素化アルミニウムリチウム、
水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホウ素トリエ
チルリチウム等の還元剤との反応は、前記例示した不活
性溶媒中で実施することができる。
式(IX)の化合物のR4が水素原子である場合には、還
元剤に水素化アルミニウムリチウム又は水素化ジイソブ
チルアルミニウムを用いることにより8位のアルコキシ
カルボニル基を優先的にヒドロキシメチル基に還元する
ことができ、水素化ホウ素トリエチルリチウムを用いる
ことにより6位のアルコキシカルボニル基を優先的にヒ
ドロキシメチル基に還元することができる。さらに、式
(IX)の化合物のR4が水素原子以外の場合には、6位の
アルコキシカルボニル基よりも8位のアルコキシカルボ
ニル基の方が優先的にヒドロキシメチル基に還元するこ
とができる。
式(IX)の化合物のR2がオキソ基のとき、本工程によ
って当該オキソ基はヒドロキシ基に変換される。
式(IX)の化合物のR2がヒドロキシ基、メルカプト
基、アミノ基又はモノ−(低級)アルキルアミノ基であ
る場合には、還元反応に付す前にこれらの基を通常行わ
れる方法によって保護しておき、反応後に脱保護しても
よい。
かくして得られた式(X)の化合物は、ろ過、デカン
テーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマトグ
ラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、
昇華等といった通常用いられる手段により単離精製する
ことができるが、精製することなく反応混合物をそのま
ま次の反応に用いることもできる。
工程5: 式中、Rb及びRcは、共に水素原子、または同一若しく
は異なる置換又は非置換の低級アルキル基であり、Ra,R
2,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有する。
工程5は、式(IX)の化合物の6位及び/又は8位の
エステル基を他のエステル基に交換して、式(XI)で示
されるエステル体を得る工程である。
まず、式(IX)で示される化合物を、酸又はアルカリ
で加水分解して置換基Rb及び/又はRcが水素原子である
式(XI)の化合物を製造する。次いで、このカルボン酸
化合物をジシクロヘキシルカルボジイミドのような縮合
剤の存在下、低級脂肪族アルコール類で処理するか、あ
るいは塩化チオニルと反応させて酸塩化物に変換した
後、塩基存在下に低級脂肪族アルコール類で処理するこ
とにより、式(XI)で示される化合物を製造することが
できる。
本工程において、式(IX)の化合物の置換基R4がフェ
ニル基のような嵩高い基である場合には、8位のカルボ
キシ基の反応が優先的に進行する。かくして本工程によ
り、RbとRcが同一又は異なる置換又は非置換の低級アル
キル基である式(XI)の化合物が得られる。
出発化合物(IX)の置換基R2がヒドロキシ基、メルカ
プト基、アミノ基又はモノ−(低級)アルキルアミノ基
である場合には、反応に付す前にこれらの基を通常行わ
れる方法によって保護しておき、反応後に脱保護しても
よい。
本工程で使用される低級脂肪族アルコール類として
は、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、t−ブタノール等を挙げることができ、これらのア
ルコール類は、ニトロ基;アミノ基;エチルアミノ基、
ジエチルアミノ基等のモノ−又はジ−(低級)アルキル
アミノ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基等の低級アルコキシカルボニル基;フェニル基、α−
ナフチル基等のアリール基;アゼチジニル基、ピロリジ
ニル基、イミダゾリル基、イミダゾリジニル基、ピペリ
ジニル基、ピラゾリジニル基、ピペラジニル基、テトラ
ヒドロピリミジニル基、モルホリニル基、チアゾリジニ
ル基等のヘテロシクリル基;イミダゾリル基、ピリジニ
ル基、ピペラジル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、
チアジアゾリル基等のヘテロアリール基で置換されてい
てもよい。
かくして製造された式(XI)の化合物は、ろ過、デカ
ンテーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマト
グラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸
留、昇華等といった通常用いられる手段により単離精製
することができるが、精製することなく反応混合物をそ
のまま次の反応に用いることもできる。
また、本発明の式(I)の化合物のうち、置換基R1
水素原子、R2がオキソ基であり、R3がエステル交換され
た低級アルコキシカルボニル基である式(XII)の化合
物は、下記反応式: 式中、Ra,Rb,R4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有す
る、 に示すとおり、出発化合物(IX)のうち7位がオキソ基
である式(V)の化合物を、触媒、例えばチタニウム・
テトライソプロポキシドの存在下、溶媒の沸点程度の加
熱条件下で置換又は非置換の低級脂肪族アルコール類と
反応させることにより製造することができる。
かくして得られた式(XII)の化合物は、ろ過、デカ
ンテーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマト
グラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸
留、昇華等といった通常用いられる手段により単離精製
することができるが、精製することなく反応混合物をそ
のまま次の反応に用いることもできる。
工程6: 式中、R12は、アミノ基、モノ−若しくはジ−(低
級)アルキルアミノ基、グアニジノ基、アリール基、ヘ
テロシクリル基若しくはヘテロアリール基で置換された
カルボニル基若しくはチオカルボニル基;シアノ基;又
は置換若しくは非置換の低級アシル基であり、Ra,R2,
R4,R5,R6及びR7は前記と同様の意味を有する。
本工程6は、工程5で得られた、8位にカルボキシ基
を有する式(XIII)の化合物から、本発明の式(I)の
化合物のうち、置換基R1が上記の各種置換基より選択さ
れる式(XIV)のジアザビシクロ化合物を、以下に示す
方法により製造する工程である。
(1):R12=アミノ基、モノ−若しくはジ−(低級)ア
ルキルアミノ基、グアニジノ基又はヘテロシクリル基で
置換されたカルボニル基: R12がアミノ基、モノ−もしくはジ−(低級)アルキ
ルアミノ基、グアニジノ基又はヘテロシクリル基で置換
されたカルボニル基である式(XIV)の化合物は、カル
ボキシル基を予め活性化した式(XIII)の化合物を用
い、アミド生成反応に付すことより製造することができ
る。
例えば、工程1に例示した適当な不活性溶媒中で、式
(XIII)の化合物を塩化チオニルと反応させて酸塩化物
とし、この酸塩化物を適当な塩基の存在下、対応するア
ミン類で処理することによって目的とする式(XIV)の
化合物が得られる。
また、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水剤の
存在下、式(XIII)の化合物をアミン類と反応させるこ
とによっても同様に式(XIV)の化合物を得ることがで
きる。
好適なアミン類としては、アンモニア、ジエチルアミ
ン、グアニジン、N−メチルピペリジン、モルホリン、
N−メチルピペラジン等を挙げることができる。
(2):R12=アリール基又はヘテロアリール基で置換さ
れたカルボニル基: R12がアリール基又はヘテロアリール基で置換された
カルボニル基である式(XIV)の化合物は、式(XIII)
の化合物の酸塩化物を、n−ブチルリチウム等の塩基存
在下、ハロゲン化されたアリール化合物又はヘテロアリ
ール化合物と反応させることにより製造することができ
る。
好適なハロゲン化されたアリール化合物又はヘテロア
リール化合物としては、更に他の置換基によって置換さ
れていてもよいクロロベンゼン、ブロムベンゼン、2−
ブロムベンゼン及び2−ブロムピリジン等を挙げること
ができる。
(3):R12=アミノ基、モノ−若しくはジ−(低級)ア
ルキルアミノ基、グアニジノ基、アリール基、ヘテロシ
クリル基又はヘテロアリール基で置換されたチオカルボ
ニル基: R12がアミノ基、モノ−若しくはジ−(低級)アルキ
ルアミノ基、グアニジノ基、アリール基、ヘテロシクリ
ル基又はヘテロアリール基で置換されたチオカルボニル
基である式(XIV)の化合物は、R12が前記した各種の置
換基で置換されたカルボニル基である式(XIV)の化合
物を、ローソン試薬[(MeO−C6H4P(=S)S)]と
反応させることにより製造することができる。
(4):R12=シアノ基: R12がシアノ基である式(XIV)の化合物は、工程6−
(1)で得られたR12がカルバモイル基である式(XIV)
の化合物を、適当な塩基の存在下、塩化チオニル又はオ
キシ塩化リン等の脱水剤と反応させることにより製造す
ることができる。
(5):R12=置換若しくは非置換の低級アシル基: R12が置換若しくは非置換の低級アシル基である式(X
IV)の化合物は、式(XIII)の化合物のカルボキシル基
を特開昭59−144794号記載の方法により活性化した後、
種々の置換基で置換されていてもよいグリニャール試薬
又はリチウム試薬と反応させることにより製造すること
ができる。
適切なグリニャール試薬としては、ヨウ化低級アルキ
ルマグネシウムを例示することができ、リチウム試薬と
しては低級アルキルリチウムを例示することができる。
これら試薬における低級アルキル基は、ニトロ基、アミ
ノ基、モノ−若しくはジ−(低級)アルキルアミノ基、
低級アルコキシカルボニル基、アリール基例えばフェニ
ル基、トリル基、キシリル基、α−ナフチル基及びβ−
ナフチル基等;ヘテロシクリル基例えばアゼチジニル
基、ピロリジニル基、イミダソリニル基、イミダゾリジ
ニル基、ピペリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペラジ
ニル基、テトラヒドロピリミジニル基、モルホリニル基
及びチアゾリジニル等;又はヘテロアリール基例えばイ
ミダゾリル基、ピリジル基、ピペラジル基、オキサゾリ
ル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基等で置換されて
いてもよい。
また、8位のカルボキシル基を予めカルボニルジイミ
ダゾール等のカルボン酸活性化試薬で活性化した式(XI
II)の化合物を、水素化ナトリウム等の適当な塩基存在
下、ニトロ置換低級アルカンと反応させることによっ
て、R12がニトロ置換低級アシル基である式(XIV)の化
合物を得ることもできる。
出発化合物(XIII)の置換基R2がヒドロキシ基、メル
カプト基又はアミノ基である場合には、反応に付す前に
これらの基を通常行われる方法によって保護しておき、
反応後に脱保護してもよい。
かくして得られた式(XIV)の化合物は、ろ過、デカ
ンテーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマト
グラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸
留、昇華等といった通常用いられる手段により単離精製
することができるが、精製することなく反応混合物をそ
のまま次の反応に用いることもできる。
工程7: 式中、R13は、低級アルキル基又は低級アルコキシカ
ルボニル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基又
はヘテロアリール基であり、Ra,R2,R4,R5,R6及びR7は前
記と同じ意味を有する。
本工程7は、8位にカルボキシル基を有する式(XII
I)の化合物から、本発明の式(I)の化合物のうち、
置換基R1が上記の各種置換基より選択される式(XV)の
ジアザビシクロ化合物を以下に示す方法により得る工程
である。
(1):R13=1,3−オキサゾリン−2−イル基: R13が1,3−オキサゾリン−2−イル基である式(XV)
の化合物は、式(XIII)の化合物を、トリエチルアミン
等の適当な塩基存在下に、ヒドロキシエチルアミン、ト
リフェニルホスフィン及び四塩化炭素と反応させること
により得ることができる。
(2):R13=1,2,4−トリアゾール−3−イル基: R13が1,2,4−トリアゾール−3−イル基である式(X
V)の化合物は、式(XIII)の化合物を、N−ジメトキ
シメチル−N,N−ジメチルアミンと反応させ、次いで得
られた化合物をヒドラジンで処理することにより製造す
ることができる。
(3):R13=4−メトキシカルボニル−1,3−オキサゾ
リン−2−イル基又は4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリ
ン−2−イル基: R13が4−メトキシカルボニル−1,3−オキサゾリン−
2−イル基又は4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリン−2
−イル基である式(XV)の化合物は、工程6−(1)に
記載した方法と同様の方法により予めカルボキシル基を
活性化した式(XIII)の化合物と、セリンのメチルエス
テル又は2,2−ジメチルアミノエタノールとを反応さ
せ、次いで得られた化合物を塩化チオニルで処理するこ
とによって製造することができる。
(4):R13=1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基: R13が1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基である式
(XV)の化合物は、工程6−(4)に従って8位にシア
ノ基を有する式(XIV)の化合物を得、次いで、この化
合物をアルカリ存在下ヒドロキシルアミンで処理し、更
に三フッ化ホウ素・エーテル錯体及びオルトギ酸エチル
で処理することにより得ることができる。
(5):R13=1,3−イミダゾリン−2−イル基: R13が1,3−イミダゾリン−2−イル基である式(XV)
の化合物は、工程6−(3)で得られた式(XIV)のチ
オカルバモイル化合物をエチレンジアミンと反応させる
ことにより製造することができる。
(6):R13=1,2,4−チアジアゾール−5−イル基: R13が1,2,4−チアジアゾール−5−イル基である式
(XV)の化合物は、工程6−(3)で得られた式(XI
V)をチオカルバモイル化合物をN−ジメトキシメチル
−N,N−ジメチルアミンと反応させ、得られる化合物を
o−(メシチレンスルフォニル)ヒドロキシルアミンで
処理することにより製造することができる。
(7):R13=1,3−チアゾリン−2−イル基: R13が1,3−チアゾリン−2−イル基である式(XV)の
化合物は、工程6−(3)で得られた式(XIV)のチオ
カルバモイル化合物をヨウ化メチルと反応させ、得られ
た化合物を適当な塩基存在下、システアミン塩酸塩と処
理することにより製造することができる。
(8):R13=4−エトキシカルボニル−1,3−チアゾー
ル−2−イル基: R13が4−エトキシカルボニル−1,3−チアゾール−2
−イル基である式(XV)の化合物は、工程6−(3)で
得られた式(XIV)のチオカルバモイル化合物をブロモ
ピルビン酸エチルと反応させることにより製造すること
ができる。
(9):R13=1,3−イミダゾール−2−イル基: R13が1,3−イミダゾール−2−イル基である式(XV)
の化合物は、工程6−(3)で得られた式(XIV)のチ
オカルバモイル化合物をヨウ化メチルと反応させ、得ら
れた化合物をアミノアセトアルデヒドジメチルアセター
ルと反応させ、更に酸で処理することにより製造するこ
とができる。
出発化合物(XIII)の置換基R2がヒドロキシ基、メル
カプト基又はアミノ基である場合には、反応に付す前に
これらの基を通常行われる方法によって保護しておき、
反応後に脱保護してもよい。
かくして得られた式(XV)の化合物は、ろ過、デカン
テーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマトグ
ラフィー、薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇
華等といった通常用いられる手段により単離精製するこ
とができるが、精製することなく反応混合物をそのまま
次の反応に用いることもできる。
工程8: 式中、R14は、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、モノ
−若しくはジ−(低級)アルキルアミノ基、低級アシル
オキシ基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、アリール
オキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキル
チオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルス
ルホニル基、アリール基、ヘテロシクリル基又はヘテロ
アリール基で置換されていてもよい低級アルキル基、低
級アルケニル基又は低級アルキニル基であり、Ra,R22,R
4,R5,R6及びR7は前記と同じ意味を有する。
本工程8は、工程4で得られた、6位がアルコキシカ
ルボニル基であり、8位がヒドロキシメチル基である式
(XVI)の化合物から、本発明の式(I)の化合物のう
ち、置換基R1が上記の各種置換基より選択される式(XV
II)のジアザビシクロ化合物を以下に示す方法により得
る工程である。
(1):R14=アミノ基又はモノ−若しくはジ−(低級)
アルキルアミノ基で置換された低級アルキル基: 8位がヒドロキシメチル基である式(XVI)の化合物
を、メシルクロライドで処理して該ヒドロキシメチル基
を活性化させた後、アンモニア又はモノ−若しくはジ−
(低級)アルキルアミンで処理することにより、R14
アミノ基又はモノ−若しくはジ−(低級)アルキルアミ
ノ基で置換された低級アルキル基である式(XVII)の化
合物が得られる。
(2):R14=低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフ
ィニル基又は低級アルキルスルホニル基で置換された低
級アルキル基: 式(XVI)の化合物をトリブチルホスフィン等の還元
剤の存在下にジメチルジスルフィド等の低級アルキル置
換ジスルフィドで処理することにより、R14が低級アル
キルチオ置換の低級アルキル基である式(XVII)の化合
物が得られる。次いで、得られた上記化合物を過酸化水
素で処理することにより、R14が低級アルキルスルフィ
ニル基又は低級アルキルスルホニル基である式(XVII)
の化合物が得られる。
(3):R14=ヒドロキシ基、ニトロ基、アリール基、低
級アルコキシカルボニル基又はシアノ基で置換されてい
てもよい低級アルキル基、低級アルケニル基又は低級ア
ルキニル基: 式(XVI)の化合物を、二酸化マンガン、クロム酸、D
MSO等の通常の酸化試薬、あるいはn−Pr4NRuO4および
N−メチルモルホリン・N−オキシドによる酸化反応に
付すことにより、式(XVI)の化合物の8位ヒドロキシ
メチル基をホルミル基に変換する。これにより得られた
8位にホルミル基を有する式(XVI)の化合物(すなわ
ち中間化合物)を、ルイス酸の存在下、ニトロメタン等
のニトロアルカン化合物で処理することにより、R14
ヒドロキシ基及びニトロ基で置換された低級アルキル基
である式(XVII)の化合物が得られる。次いで、この化
合物をジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等の脱
水試薬で脱水反応に付すことにより、R14がニトロ基で
置換された低級アルケニル基である式(XVII)の化合物
が得られる。
上記で得られた式(XVII)の化合物を水素化ホウ素ナ
トリウムで処理することにより、R14がニトロ基で置換
された低級アルキル基である式(XVII)の化合物に変換
することができる。
8位にホルミル基を有する式(XVI)の中間化合物
を、マロノニトリルと反応させることにより、R14がシ
アノ基でジ置換された低級アルケニル基である式(XVI
I)の化合物が得られる。この化合物は、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)の存在下ニ
トロメタンと処理することにより、R14がシアノ基でジ
置換及びニトロ基で置換された低級アルキル基である式
(XVII)の化合物に変換することができる。
8位にホルミル基を有する(XVI)の中間化合物に対
してウィティヒ反応を行うことにより、R14が上記の各
種置換基で置換されたアルケニル基である式(XVII)の
化合物を得ることができる。
(4):R14=低級アルキルスルホニル基で置換された低
級アルケニル基: R14が低級アルキルスルホニル基で置換された低級ア
ルケニル基である式(XVII)の化合物は、8位にホルミ
ル基を有する中間化合物(XVI)を、ナトリウムメトキ
シド等の適当な塩基存在下、(EtO)2P(O)CH2SO2CH3
等のウィティヒ試薬と反応させることにより製造するこ
とができる。
(5):R14=ヘテロシクリル基で置換された低級アルキ
ル基: R14がヘテロシクリル基で置換された低級アルキル基
である式(XVII)の化合物は、工程8−(3)で得られ
た8位にホルミル基を有する中間化合物(XVI)を還元
的アミノ化反応、例えば、水素化シアノホウ素ナトリウ
ムの存在下にアゼチジン、ピペリジン、ピペラジン又は
N−(低級)アルキルピペラジン等のヘテロシクリル誘
導体との反応に付すことにより製造することができる。
(6):R14=低級アシルオキシ基で置換された低級アル
キル基: R14が低級アシルオキシ基で置換された低級アルキル
基である式(XVII)の化合物は、式(XVI)の化合物を
適当な塩基存在下、低級脂肪族カルボン酸の酸無水物と
反応させることにより製造することができる。
(7):R14=アリールオキシ基で置換された低級アルキ
ル基: R14がアリールオキシ基で置換された低級アルキル基
である式(XVII)の化合物は、前記工程1に例示した不
活性溶媒中、トリフェニルホスフィン及びジ(低級)ア
ルキルアゾジカルボキシレートの存在下、式(XVI)の
化合物と置換又は非置換のアリールアルコールとの反応
により製造することができる。
出発化合物(XVI)の置換基R22がヒドロキシ基、メル
カプト基又はアミノ基である場合には、反応に付す前に
これらの基を通常行われる方法によって保護しておき、
反応後に脱保護してもよい。
かくして得られた式(XVII)の化合物は、ろ過、デカ
ンテーション、抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマト
グラフィー又は薄層クロマトグラフィー、再結晶、蒸
留、昇華等といった通常用いられる手段により単離精製
することができるが、精製することなく反応混合物をそ
のまま次の反応に用いることもできる。
工程9(その他の化合物): (1):R1がカルボキシル基であり、R2が水素原子であ
り、R3は存在せず、6位と7位の間に二重結合が存在す
る式(I)の化合物: この化合物は、式(VI)の化合物をアルコール性溶媒
中で水酸化ナトリウムと反応させることにより得ること
ができる。
(2):R1及びR3がカルバモイル基であり、R2がヒドロ
キシ基である式(I)の化合物: この化合物は、式(VI)の化合物をアルコール性溶媒
中でアンモニアと反応させることにより得ることができ
る。
出発化合物の7位の置換基がヒドロキシ基、メルカプ
ト基又はアミノ基である場合には、反応に付す前にこれ
らの基を通常行われる方法によって保護しておき、反応
後に脱保護してもよい。
得られたこれら化合物は、ろ過、デカンテーション、
抽出、洗浄、溶媒留去、カラムクロマトグラフィー、薄
層クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華等といった
通常用いられる手段により単離精製することができる。
かくして製造される本発明の式(I)で示される化合
物は、有機酸又は無機酸を用いて薬剤学的に許容しうる
酸付加塩とすることができる。有機酸の例には、ギ酸、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、トリフルオロ酢酸、トリク
ロロ酢酸等の低級脂肪酸;安息香酸、p−ニトロ安息香
酸等の置換又は未置換の安息香酸;メタンスルホン酸、
トリフルオロメタンスルホン酸等の(ハロ)低級アルキ
ルスルホン酸;ベンゼンスルホン酸、p−ニトロベンゼ
ンスルホン酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスル
ホン酸等の置換又は未置換のアリールスルホン酸;ジフ
ェニルリン酸等の有機リン酸が含まれる。無機酸の例に
は、塩酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、ホウフッ
化水素酸、過塩素酸、亜硝酸等が含まれる。
本発明による式(I)の化合物は、その有効量を含有
する薬剤学的に許容しうる組成物の形態でヒトに経口投
与することができる。投与量は患者の年齢、体重及び症
状等に応じて広範囲に変更し得るが、例えば、10〜1000
mgを1日1回又は2〜3回に分けて経口投与するのが好
ましい。
本発明による循環器官用薬の経口投与製剤としては、
錠剤、カプセル剤、散剤、トローチ剤、液剤が含まれ
る。これら製剤は、製薬製剤分野における当業者に自体
公知の方法により製造することができる。例えば、本発
明の式(I)の化合物をデンプン、マンニトール、乳糖
等の賦形剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、
ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤;結晶セルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊
剤;タルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤;軽
質無水ケイ酸等の流動性向上剤等と適宜混合して錠剤、
カプセル剤、散剤、顆粒剤又はトローチ剤等の製剤とす
ることができる。
また、本発明による式(I)の化合物は注射剤として
投与することもできる。そのような製剤としては、例え
ば、通常用いられる界面活性剤又は分散剤により該化合
物を予め生理食塩水に分散又は溶解した注射液や、注射
用の結晶製剤又は凍結乾燥粉末製剤を例示することがで
きる。かかる製剤には通常用いられるpH調整剤や安定化
剤を含有させてもよい。
かかる注射剤の投与量範囲及び投与経路は特に限定さ
れず、患者の年齢、体重、症状に応じて変動させてよ
く、静脈内、動脈内、皮下又は腹腔内に、一気に又は点
滴により投与することができる。
以下に製剤例及び実施例を記載し、本発明を更に詳細
に説明する。
以下の記載においては、下記記号はそれぞれ以下の意
味を有する。
Me :メチル基 Et :エチル基 Pr :プロピル基 Bu :ブチル基 Hex:ヘキシル基 Ac :アセチル基 Ph :フェニル基 Py :ピリジル基 製造例1: アセトンジカルボン酸ジエチル28.6g(141mmol)及び
p−ドデシルベンゼンスルホンアジド101.9g(290mmo
l)のアセトニトリル90ml溶液に、氷冷下トリエチルア
ミン40.4ml(290mmol)を加え、室温にて2時間撹拌し
た。溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル)
により精製して、化合物(1)35.9g(定量的)を淡黄
色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.31(t,3H,J=6.9Hz)、1.31
(t,3H,J=6.9Hz)、4.28(q,2H,J=6.9Hz)、4.28(q,
2H,J=6.9Hz) 製造例2: 製造例1と実質的に同様の方法により化合物(2)を
得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.83(s,3H)、3.83(s,3H) 実施例1: 製造例1で得られた化合物(1)6.18g(24.3mmol)
及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン10g(121.7mmol)
のテトラヒドロフラン4ml溶液を、封管中80℃にて12日
間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物(3)4.
26g(56.9%)を淡黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(t,3H,J=6.9Hz)、1.38
(t,3H,J=6.9Hz)、1.70(s,3H)、1.74(s,3H)、2.3
5(d,1H,J=16.8Hz)、3.08(d,1H,J=16.8Hz)、4.16
−4.28(m,2H)、4.34−4.42(m,4H) 実施例2 製造例2で得られた化合物(2)0.5g(2.2mmol)及
び1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン2.23g(10.8mmo
l)のテトラヒドロフラン4ml溶液を、封管中80℃にて6
日間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物(4)
357mg(39.9%)を無色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.67(s,3H)、3.88(s,3H)、
4.86(d,1H,J=5.6Hz)、5.72(d,1H,J=2.0Hz)、6.01
−6.05(m,1H)、6.14−6.20(m,1H)、7.20−7.29(m,
5H)、7.44−7.51(m,5H) 実施例3 上記工程1、実施例1及び実施例2と実質的に同様の
方法により、表1に列記する式(V)の化合物を得た。
以下は、表1に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物(15): 1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(t,3H,J=6.9Hz)、1.38
(t,3H,J=6.9Hz)、2.39−2.49(m,1H)、3.31(dd,1
H,J=5.9,17.2Hz)、3.55(s,3H)、4.12−4.42(m,4
H)、5.68−5.69(m,1H)、5.72−5.83(m,1H)、6.17
−6.24(m,1H) 実施例4: 実施例1で得られた化合物(3)4.26g(13.8mmol)
のテトラヒドロフラン200ml溶液を、水素化ホウ素リチ
ウム301mg(13.8mmol)のテトラヒドロフラン60ml懸濁
液に窒素気流下、0℃で滴下して加えた。滴下後反応混
合物を室温にて1時間撹拌した。次いで、反応混合物に
水28mlを加え溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を酢
酸エチルに溶解し有機層を1規定塩酸、5%重曹水、及
び飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン)によ
り精製して、化合物(29)2.525g(58.9%)を淡黄色結
晶として、また化合物(30)0.569g(13.3%)を淡黄色
油状物として得た。
化合物(29): 1H−NMR(CDCl3)δ:1.24(t,3H,J=6.9Hz)、1.35
(t,3H,J=6.9Hz)、1.63(s,3H)、1.70(s,3H)、2.4
4(d,1H,J=16.8Hz)、2.85(d,1H,J=16.8Hz)、3.07
(brs,1H)、4.06−4.24(m,4H)、4.32(q,2H,J=6.9H
z)、5.19(s,1H) 化合物(30): 1H−NMR(CDCl3)δ:1.28(t,3H,J=6.9Hz)、1.34
(t,3H,J=6.9Hz)、1.60(s,3H)、1.62(s,3H)、2.2
2(d,1H,J=16.5Hz)、2.41(d,1H,J=16.5Hz)、4.13
(s,2H)、4.21−4.42(m,5H)、4.87(s,1H) 実施例5: 実施例2で得られた化合物(4)0.357g(0.88mmol)
のテトラヒドロフラン4.5ml溶液を、水素化ホウ素リチ
ウム19mg(0.88mmol)のテトラヒドロフラン2ml懸濁液
に窒素気流下、0℃で滴下して加えた。その後同温度で
反応混合物を1時間撹拌した。次いで、反応混合物に飽
和塩化アンモニウム水を加え、溶媒を酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧下留去し得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセト
ン)により精製し、化合物(31)0.148g(41%)を無色
結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.16(d,1H,J=8.2Hz)、3.73
(s,3H)、3.82(s,3H)、4.59−4.60(m,1H)、5.11
(d,1H,J=8.2Hz)、5.67(s,1H)、5.89(s,2H)、7.2
6−7.57(m,10H) 実施例6: 上記工程2、実施例4及び及び実施例5に記載した方
法と実質的に同様の方法で、表2及び3に列記する本発
明の式(VI)及び(VII)の化合物を得た。
以下は、表2及び3に列記した中の代表的な化合物の
物理化学的データである。
化合物32: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.42(s,9H)、1.55(s,9H)、
1.62(s,3H)、1.70(s,3H)、2.33(d,1H,J=16.8H
z)、2.75(d,1H,J=16.8Hz)、2.85(d,1H,J=3.0H
z)、4.08(s,2H)、5.19(d,1H,J=3.0Hz) 化合物33: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.86−0.91(6H,m)、1.23−1.3
9(12H,m)、1.54−1.82(10H,m)、2.43(d,1H,J=16.
8Hz)、2.84(d,1H,J=16.8Hz)、2.94(d,1H,J=3.9H
z)、4.14−4.09(4H,m)、4.24(t,2H,J=6.9Hz)、5.
17(d,1H,J=3.9Hz) 化合物34: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.64(s,3H)、1.70(s,3H)、
2.44(d,1H,J=17.0Hz)、2.87(d,1H,J=17.0Hz)、2.
97(d,1H,J=3.3Hz)、3.73(s,3H)、3.85(s,3H)、
4.03−4.18(m,2H)、5.18(d,1H,J=3.3Hz) 化合物35: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(t,3H,J=6.9Hz)、1.35
(t,3H,J=6.9Hz)、1.71(s,1.5H),1.77(s,1.5H)、
2.46−2.61(m,1H)、2.80−2.88(m,2H)、4.09−4.37
(m,6H)、5.17(s,1H)、5.40−5.52(m,1H) 化合物36: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.71(s,1.5H)、1.77(s,1.5
H)、2.45−2.63(m,1H)、2.87(d,1H,J=17.2Hz)、
3.73(s,1.5H)、3.84(s,1.5H)、4.08−4.24(m,2
H)、5.15(s,1H)、5.41−5.49(m,H) 化合物37: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.14−1.38(m,7H)、1.45−1.6
1(m,2H)、2.13−2.25(m,1H)、3.18−3.31(m,2
H)、4.19−4.39(m,4H)、4.61−4.68(m,1H)、5.03
(d,1H,J=5.6Hz)、6.00(dd,1H,J1=7.2Hz,J2=5.5H
z)、6.45(dd,1H,J1=7.2Hz,J3=7.2Hz) 化合物38: 1H−NMR(CDCl3)δ:2.68(dd,1H,J=5.6,17.2Hz)、
2.90−2.96(m,2H)、3.74(s,3H)、3.85(s,3H)、4.
26−4.38(m,2H)、5.15(d,1H,J=3.6Hz)、5.71−5.8
7(m,2H) 化合物39: 1H−NMR(D2O)δ:3.74(s,3H)、3.80(s,3H)、4.4
1−4.72(m,2H)、4.85(d,1H,J=6.9Hz)、5.29(s,1
H)、5.96−6.02(m,1H)、6.10−6.14(m,1H)、7.88
−7.93(m,1H)、8.47(d,1H,J=8.3Hz)、8.60−8.66
(m,2H) 化合物40: 1H−NMR(D2O)δ:3.62(s,3H)、3.73(s,3H)、4.9
6(dd,1H,J=2.0,5.6Hz)、5.19(s,1H)、5.83(d,1H,
J=2.3Hz)、5.98(ddd,1H,J=2.3,5.6,9.9Hz)、6.09
(dd,1H,J=2.3,9.9Hz)、7.79−8.89(m,8H) 化合物41: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.29(d,3H,J=6.6Hz)、1.52
(d,3H,J=6.9Hz)、2.75(d,1H,J=4.3Hz)、3.24−3.
34(m,1H)、3.69(s,3H)、3.85(s,3H)、4.46−4.48
(m,1H)、5.26(d,1H,J=4.3Hz)、5.52(dd,1H,J=3.
0,10.2Hz)、5.54−5.86(m,1H) 化合物42: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.84−0.91(m,6H)、1.26−1.3
6(m,17H)、1.70−1.80(m,1H)、2.09−2.19(m,1
H)、2.33−2.41(m,1H)、2.55−2.63(m,1H)、3.18
−3.25(m,1H)、3.67(s,3H)、3.84(s,3H)、4.33−
4.36(m,1H)、5.23(d,1H,J=4.6Hz)、5.68(dd,1H,J
=2.3,10.6Hz)、5.96(ddd,1H,J=1.7,6.3,10.6Hz) 化合物43: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.27(t,3H,J=6.9Hz)、1.35
(t,3H,J=6.9Hz)、1.96(s,3H)、3.09(brs,1H)、
4.18−4.47(m,6H)、5.34−5.40(m,2H)、5.89−6.09
(m,2H) 化合物45: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(t,3H,J=7.3Hz)、1.35
(t,3H,J=7.3Hz)、3.35(s,3H)、4.13−4.25(m,2
H)、4.28−4.37(m,2H)、4.42−4.56(m,2H)、4.80
(d,1H、J=4.6Hz)、4.88(d,1H,J=10.2Hz)、5.31
(d,1H,J=10.2Hz)、6.07−6.20(m,2H) 化合物46: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.98(d,1H,J=8.9Hz)、1.43
(s,9H)、1.51(s,9H)、4.52(dd,1H,J=2.3,4.6H
z)、4.99(d,1H,J=8.9Hz)、5.63−5.65(m,1H)、5.
87−5.94(m,2H)、7.35−7.58(m,10H) 化合物47: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.14(d,1H,J=7.9Hz)、1.24
(t,3H,J=7.3Hz)、1.33(t,3H,J=7.3Hz)、4.14−4.
34(m,4H)、4.57−4.59(m,1H)、5.09(d,1H,J=7.9H
z)、5.69(d,1H,J=2.0Hz)、5.86−5.94(m,2H)、7.
27−7.58(m,10H) 化合物48: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.72(d,0.5H,J=6.3Hz)、3.44
(d,0.5H,J=1.7Hz)、3.74(s,1.5H)、3.75(s,1.5
H)、3.86(s,1.5H)、3.89(s,1.5H)、4.72−4.73
(m,0.5H)、4.82(dd,0.5H,J=2.3,5.3Hz)、4.87(d,
0.5H,J=1.7Hz)、5.16(d,0.5H,J=1.7Hz)、5.49(d,
0.5H,J=2.0Hz)、5.81(s,0.5H)、5.95−6.08(m,2
H)、7.41−8.40(m,8H) 化合物49: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.30(d,1H,J=7.6Hz)、3.74
(s,3H)、3.81(s,3H)、4.54−4.57(m,1H)、5.11
(d,1H,J=7.6Hz)、5.62(s,1H)、5.82−5.92(m,2
H)、7.23−7.47(m,8H) 化合物50: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.68(d,1H,J=6.3Hz)、3.76
(s,3H)、3.84(s,3H)、4.62−4.64(m,1H)、5.13
(d,1H,J=6.3Hz)、5.72(s,1H)、5.89−5.90(m,2
H)、7.49(d,2H,J=8.6Hz)、7.55(d,2H,J=8.6H
z)、7.63(d,2H,J=8.6Hz)、7.75(d,2H,J=8.6Hz) 化合物51: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.51(d,1H,J=7.3Hz)、2.57
(s,3H)、2.65(s,3H)、3.74(s,3H)、3.84(s,3
H)、4.66(d,1H,J=4.3Hz)、5.14(d,1H,J=7.3H
z)、5.75(s,1H)、5.86−5.95(m,2H)、7.54(d,2H,
J=8.2Hz)、7.65(d,2H,J=8.2Hz)、7.87(d,2H,J=
8.2Hz)、8.05(d,2H,J=8.2Hz) 化合物52: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.20(d,1H,J=8.3Hz)、2.31
(s,3H)、2.39(s,3H)、3.72(s,3H)、3.81(s,3
H)、4.55−4.57(m,1H)、5.09(d,1H,J=8.3Hz)、5.
62(s,1H)、5.83−5.87(m,2H)、7.12(d,2H,J=8.3H
z)、7.25(d,2H,J=8.3Hz)、7.39(d,2H,J=7.9H
z)、7.44(d,2H,J=7.9Hz) 化合物53: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.73(d,1H,J=5.9Hz)、3.76
(s,3H)、3.86(s,3H)、4.71−4.72(m,1H)、5.16
(d,1H,J=5.9Hz)、5.79(s,1H)、5.90−5.93(m,2
H)、7.56(d,2H,J=8.9Hz)、7.71(d,2H,J=8.9H
z)、8.11(d,2H,J=8.9Hz)、8.33(d,2H,J=8.9Hz) 化合物54: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.21(d,1H,J=8.3Hz)、3.73
(s,3H)、3.77(s,3H)、3.81(s,3H)、3.85(s,3
H)、4.53−4.55(m,1H)、5.09(d,1H,J=8.3Hz)、5.
59−5.61(m,1H)、5.82−5.92(m,2H)、6.83(d,2H,J
=8.6Hz)、6.97(d,2H,J=8.9Hz)、7.40(d,2H,J=8.
9Hz)、7.47(d,2H,J=8.6Hz) 化合物71: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.87(s,3H)、4.90−4.92(m,1
H)、5.92−5.94(m,1H)、6.02−6.08(m,1H)、6.99
(s,1H)、7.16−7.35(m,10H) 実施例7 工程3に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表4に列記する本発明の式(VIII)の化合物を得た。
以下は、表4に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物81: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.26−1.40(6H,m)、1.60(3H,
s)、1.64(3H,s)、2.35−2.56(2H,m)、4.02−4.19
(2H,m)、4.34−4.44(4H,m)、4.71(1H,s)、8.65
(3H,s) 化合物82: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.21(t,1.5H,J=7.0Hz)、1.28
−1,38(4.5H,m)、1.57−1.59(3H,m)、1.65(1.5H,
s)、1.71(1.5H,s)、1.96(d,0.5H,J=8.5Hz)、2.10
(d,0.5H,J=9.9Hz)、2.26(d,0.5H,J=16.1Hz)、2.4
0(d,0.5H,J=16.1Hz)、2.53(d,0.5H,J=16.4Hz)、
3.00(d,0.5H,J=16.4Hz)、4.05(d,0.5H,J=9.9H
z)、4.11−4.37(4H,m)、4.46(d,0.5H,J=8.5Hz) 化合物83: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(t,3H,J=7.3Hz)、1.32
(t,3H,J=7.3Hz)、1.64(s,3H)、1.70(s,3H)、2.1
3(s,3H)、2.40−2.49(m,2H)、4.14−4.35(m,6
H)、6.27(s,1H) 化合物94: 1H−NMR(D2O)δ:3.73(s,3H)、4.00(s,3H)、4.5
4(s,1H)、4.64(s,1H)、5.65(s,1H)、6.07(s,2
H)、7.46−7.60(m,10H) 実施例8: 工程4に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表5に列記する本発明の式(X)の化合物を得た。
以下は、表5に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物103: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(d,1H,J=18.4Hz)、1.59
(3H,s)、1.62(3H,s)、2.47(d,1H,J=18.4Hz)、3.
42(d,1H,J=12.2Hz)、3.58−3.76(3H,m)、4.21−4.
39(5H,m)、5.20(1H,s) 化合物104: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.26(t,3H,J=7.0Hz)、1.61
(3H,s)、1.67(3H,s)、2.09(d,1H,J=16.8Hz)、2.
51−2.70(2H,m)、3.13(1H,s)、3.75−3.92(2H,
m)、4.20(q,2H,J=6.9Hz)、4.40(2H,s)、5.18(1
H,s) 化合物105: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.35(t,3H,J=7.2Hz)、1.62−
1.73(7H,m)、1.93(1H,s)、2.76(d,1H,J=17.4H
z)、3.23(1H,s)、3.55−3.66(2H,m)、3.88(d,1H,
J=17.4Hz)、4.08(d,1H,J=17.4Hz)、4.32(q,2H,J
=7.2Hz)、5.35(1H,s) 化合物115: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.68(brs,2H)、3.81(s,3
H)、4.30(s,2H)、4.56(dd,1H,J=2.6,5.0Hz)、4.8
1(s,1H)、5.50(d,1H,J=2.0Hz)、5.77−5.89(m,2
H)、7.28−7.60(m,10H) 実施例9: 化合物(29)310mg(1mmol)のプロパノール10ml溶液
にTi[OCH(CH34142mg(0.5mmol)を加えて、反
応混合物を窒素気流下18時間還流した。反応混合物を室
温に冷却後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−ア
セトン)により精製し、化合物(124)230mg(68%)を
淡黄色結晶として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(t,3H,J=7.6Hz)、0.96
(t,3H,J=7.6Hz)、1.56−1.82(10H,m)、2.43(d,1
H,J=16.8Hz)、2.82−2.88(m,2H)、4.06−4.11(4H,
m)、4.21(t,2H,J=6.9Hz)、5.19(d,1H,J=3.6Hz) 実施例10: 上記工程5及び実施例9に記載した方法と実質的に同
様の方法により、表6に列記する本発明の式(XI)の化
合物を得た。
以下は、表6に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物125: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(t,3H,J=7.9Hz)、0.97
(t,3H,J=7.9Hz)、1.63(brs,3H)、1.70(brs,3
H)、1.60−1.80(m,4H)、2.44(d,1H,J=16.8Hz)、
2.82−2.92(m,2H)、4.07−4.12(m,6H)、4.22(t,2
H,J=6.9Hz)、5.19(d,1H,J=4.0Hz) 化合物126: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(t,3H,J=7.3Hz)、0.97
(t,3H,J=7.6Hz)、1.44(brs,3H)、1.47(brs,3
H)、1.57−1.82(m,4H)、2.45(d,1H,J=16.5Hz)、
2.86(brd,1H,J=16.8Hz)、3.22(d,1H,J=4.3Hz)、
4.07−4.10(m,6H)、4.21(t,2H,J=5.6Hz)、5.18
(d,1H,J=4.3Hz) 化合物127: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.26(t,3H,J=7.3Hz)、1.59
(d,3H,J=6.9Hz)、1.64(s,3H)、1.71(s,3H)、2.0
5(s,1H)、2.46(d,1H,J=16.2Hz)、2.89(brd,1H,J
=17.2Hz)、3.12(d,1H,J=3.0Hz)、3.77(s,3H)、
4.11−4.23(m,4H)、5.22(d,1H,J=3.0Hz)、5.36
(q,1H,J=6.9Hz) 化合物128: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.24(t,3H,J=7.3Hz)、1.59
(d,3H,J=6.9Hz)、1.63(s,1H)、1.71(s,1H)、2.0
5(s,1H)、2.46(d,1H,J=16.8Hz)、2.71(d,1H,J=
4.0Hz)、2.87(brd,1H,J=17.2Hz)、3.76(s,3H)、
4.14−4.23(m,2H)、5.21(d,1H,J=4.0Hz)、5.28
(q,1H,J=6.9Hz) 化合物129: 1H−NMR(DMSO−d6)δ:1.13(t,3H,J=7.3Hz)、1.6
1(s,3H)、1.66(s,3H)、2.32(d,1H,J=16.8Hz)、
2.69(d,1H,J=16.8Hz)、3.98(s,2H)、4.05−4.13
(m,2H)、4.73(s,1H) 化合物132: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.08(s,3H)、3.87(s,3H)、
4.42(dd,1H,J=2.3,6.3Hz)、5.62(d,1H,J=2.3H
z)、5.77(dd,1H,J=2.3,9.9Hz)、5.91(ddd,1H,J=
2.3,5.9,9.9Hz)、6.17(s,1H)、7.18−7.64(m,10H) 化合物133: 1H−NMR(D2O)δ:2.75(s,6H)、3.33−3.36(m,2
H)、3.75(s,3H)、4.36−4.40(m,2H)、4.58−4.64
(m,1H)、5.18(s,1H)、5.54(s,1H)、5.79(s,2
H)、7.19−7.54(m,10H) 化合物139: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H,J=7.3Hz)、1.20
(d,1H,J=8.2Hz)、1.33(t,3H,J=6.9Hz)、1.57−1.
70(m,2H)、4.09(t,2H,J=6.9Hz)、4.19−4.36(m,2
H)、4.58(s,1H)、5.08(d,1H,J=8.2Hz)、5.69(s,
1H)、5.90(d,2H,J=2.6Hz)、7.25−7.57(m,10H) 化合物140: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.88(t,3H,J=7.3Hz)、1.11
(d,1H,J=8.3Hz)、1.57−1.71(m,2H)、3.82(s,3
H)、4.09(t,2H,J=6.9Hz)、4.58−4.60(m,1H)、5.
08(d,1H,J=8.3Hz)、5.68(s,1H)、5.89−5.90(m,2
H)、7.28−7.58(m,10H) 実施例11: 工程5に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表7に列記する本発明の式(XII)の化合物を得た。
以下は、表7に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物146: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.00(t,3H,J=7.4Hz)、1.77−
1.87(8H,m)、3.21−3.32(2H,m)、4.33(t,2H,J=6.
9Hz)、4.52−4.53(2H,m)、7.00(1H,s) 実施例12: 工程6に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表8に列記する本発明の式(XIV)の化合物を得た。
以下は、表8に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物164: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(t,3H,J=7.4Hz)、1.58−
1.71(8H,m)、2.39(d,1H,J=16.5Hz)、2.75−2.86
(2H,m)、4.01−4.17(4H,m)、5.08(d,1H,J=7.2H
z) 化合物166: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.24(d,1H,J=6.9Hz)、2.26
(s,3H)、3.82(s,3H)、4.56−4.59(m,1H)、5.17
(d,1H,J=6.9Hz)、5.66(s,1H)、5.88−5.98(m,2
H)、7.22−7.60(m,10H) 化合物167: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.37(d,1H,J=7.9Hz)、3.86
(s,3H)、4.60(dd,1H,J=2.3,5.9Hz)、5.26(d,1H,J
=7.9Hz)、5.42及び5.60(ABq,2H,J=14.5Hz)、5.67
−5.68(m,1H)、5.91(dd,1H,J=2.3,10.9Hz)、6.01
(ddd,1H,J=2.3,5.6,10.2Hz)、7.27−7.54(m,10H) 化合物168: 1H−NMR(D2O)δ:2.84(s,3H)、2.89−3.28(m,4
H)、3.84(s,3H)、4.50−4.71(m,4H)、5.25(s,1
H)、5.55(s,1H)、5.87−5.96(m,2H)、7.23−7.62
(m,10H) 化合物169: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.09(d,1H,J=10.6Hz)、3.87
(s,3H)、4.59(dd,1H,J=2.3,5.6Hz)、4.95(d,1H,J
=10.6Hz)、5.59−5.61(m,1H)、5.89(dd,1H,J=2.
3,10.6Hz)、5.97(ddd,1H,J=2.0,5.6,10.6Hz)、7.28
−7.54(m,10H) 化合物170: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.38(s,6H)、3.81(s,3H)、
4.07−4.14(m,2H)、4.61−4.64(m,1H)、5.41(s,1
H)、5.70(d,1H,J=2.3Hz)、5.93(dd,1H,J=2.3,10.
2Hz)、6.02(ddd,1H,J=2.0,5.6,10.2Hz)、7.20−7.3
4(m,4H)、7.37−7.60(m,6H)、7.88(d,2H,J=8.6H
z)、8.08(d,2H,J=8.6Hz) 化合物171: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H)、4.19(s,1H)、
4.54−4.60(m,1H)、5.22(s,1H)、5.66−5.67(m,1
H)、5.84−5.99(m,2H)、6.87−7.63(m,13H)、8.42
(d,1H,J=4.0Hz) 化合物172: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.82(s,3H)、4.58(s,1H)、
5.12(brs,1H)、5.18(s,1H)、5.60(s,1H)、5.83−
5.87(m,2H)、6.25(brs,1H)、7.28−7.64(m,10H) 化合物173: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.98(t,3H,J=6.9Hz)、1.07
(t,3H,J=7.3Hz)、2.54(d,1H,J=3.6Hz)、3.31(q,
2H,J=6.9Hz)、3.42−3.61(m,2H)3.82(s,3H)、4.5
6(dd,1H,J=2.3,5.3Hz)、5.15(d,1H,J=3.6Hz)、5.
56−5.57(m,1H)、5.86(dd,1H,J=2.0,10.6Hz)、5.9
4(ddd,1H,J=2.3,5.6,10.6Hz)、7.22−7.57(m,10H) 化合物174: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.75(s,3H)、4.56−4.58(m,1
H)、5.19(s,1H)、5.54(s,1H)、5.73−5.78(m,2
H)、6.94(s,4H)、7.16−7.49(m,10H) 化合物177: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.56(brs,1H)、3.66(s,3
H)、4.43−4.45(m,1H)、4.79(s,1H)、5.49(s,1
H)、5.77−5.86(m,2H)、7.08−7.63(m,12H)、8.34
−8.37(m,2H) 実施例13: 工程7に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表9に列記する本発明の式(XV)の化合物を得た。
以下は、表9に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物185: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.21(s,3H)、1.27(s,3H)、
1.73(brs,1H)、3.82(s,1H)、3.94(s,2H)、4.58
(dd,1H,J=2.3,4.6Hz)、5.16(s,1H)、5.65(d,1H,J
=2.0Hz)、5.79−5.91(m,2H)、7.22−7.57(m,10H) 化合物186: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.55(brs,1H)、3.74(dd,1H,J
=4.0,11.5Hz)、3.78(s,3H)、3.81(s,3H)、3.90
(dd,1H,J=3.3,11.5Hz)、4.57−4.59(m,1H)、4.91
−4.96(m,1H)、5.17(d,1H,J=5.0Hz)、5.62(s,1
H)、5.85−5.94(m,2H)、7.14−7.60(m,10H) 化合物187: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.38(d,1H,J=8.3Hz)、3.80
(s,3H)、4.63−4.65(m,1H)、5.31(d,1H,J=8.3H
z)、5.69(s,1H)、5.89−5.95(m,2H)、7.25−7.62
(m,10H)、8.58(s,1H) 実施例14 工程8に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表10に列記する本発明の式(XVII)の化合物を得た。
以下は、表10に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物190: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(t,3H,J=7.4Hz)、1.01
(t,3H,J=7.2Hz)、1.42−1.74(8H,m)、2.13(d,1H,
J=17Hz)、2.55(d,1H,J=17Hz)、3.35(1H,s)、3.6
6−3.88(6H,m)、4.11(t,2H,J=6.6Hz)、5.23(1H,
s) 化合物191: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.59−
1.72(8H,m)、2.26(d,1H,J=16.8Hz)、2.54(3H,
s)、2.70(d,1H,J=16.8Hz)、3.50(d,1H,J=13.8H
z)、3.84−3,97(2H,m)、4.05−4.18(3H,m)、4.89
(d,1H,J=6.8Hz)、5.55(d,1H,J=6.8Hz) 化合物192: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.61−
1.68(8H,m)、2.17(d,1H,J=16.8Hz)、2.56(d,1H,J
=16.8Hz)、2.67(3H,s)、3.60(d,1H,J=13.2Hz)、
3.80−3.95(2H,m)、4.01−4.14(3H,m)、4.89(d,1
H,J=6.9Hz)、5.10(d,1H,J=6.9Hz) 化合物193: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(t,3H,J=7.4Hz)、1.58−
1.75(8H,m)、2.56(d,1H,J=16.8Hz)、2.92−3.10
(2H,m)、4.09−4.35(4H,m)、5.41(d,1H,J=6.9H
z)、7.57(1H,s) 化合物194: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(t,3H,J=7.2Hz)、1.60−
1.68(8H,m)、2.13(d,1H,J=6.3Hz)、2.25(d,1H,J
=16.8Hz)、2.67(d,1H,J=16.8Hz)、3.84−4.16(4
H,m)、5.12(d,1H,J=6.3Hz)、5.35(d,1H,J=11.2H
z)、5.69(d,1H,J=17.8Hz)、6.51(dd,1H,J=11.2,1
7.8Hz) 化合物195: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.87−0.94(3H,m)、1.32(d,
0.5H,J=6.2Hz)、1.57−1.68(8H,m)、2.12(d,0.5H,
J=17.1Hz)、2.28−2.38(1H,m)、2.53(d,0.5H,J=1
7.1Hz)、2.73(d,0.5H,J=16.5Hz)、3.87−4.02(2H,
m)、4.06−4.16(2H,m)、4.84(d,0.5H,J=6.9Hz)、
6.35(d,0.5H,J=12.2Hz)、6.72(d,0.5H,J=12.2H
z)、6.92(d,0.5H,J=16.8Hz)、7.03(d,0.5H,J=16.
8Hz)、7.20−7.43(5H,m) 化合物196: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.88−0.94(3H,m)、1.59−1.7
2(8H,m)、2.25−2.31(1H,m)、2.50(d,0.5H,J=16.
8Hz)、2.68(d,0.5H,J=16.4Hz)、2.82(d,0.5H,J=
6.9Hz)、2.89(d,0.5H,J=16.8Hz)、3.95−4.17(4H,
m)、5.11−5.15(1H,m)、5.44(d,0.5H,J=6.9Hz)、
5.68(d,0.5H,J=16.4Hz)、6.99(d,0.5H,J=11.8H
z)、7.14(d,0.5H,J=16.4Hz) 化合物197: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(t,3H,J=7.4Hz)、1.29
(t,3H,J=7.1Hz)、1.60−1.69(8H,m)、2.04−2.36
(2H,m)、2.71(d,1H,J=15.8Hz)、4.01−4.25(6H,
m)、5.10(d,1H,J=5.9Hz)、6.21(d,1H,J=16.1H
z)、7.45(d,1H,J=16.1Hz) 化合物198: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.59−
1.71(8H,m)、2.31−2.39(2H,m)、2.72(d,1H,J=1
6.2Hz)、4.05−4.22(4H,m)、5.17(d,1H,J=6.9H
z)、7.44(d,1H,J=13.5Hz)、7.82(d,1H,J=13.5H
z) 化合物199: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.62−
1.69(8H,m)、2.08(d,2H,J=16.3Hz)、2.58(d,1H,J
=16.3Hz)、2.74(1H,s)、3.27(1H,s)、3.76−3.95
(2H,m)、4.05−4.19(2H,m)、4.63−4.86(2H,m)、
5.16−5.29(2H,m) 化合物200: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.60−
1.72(m,8H)、2.00(d,1H,J=16.8Hz)、2.45−2.58
(m,2H)、2.88−3.12(m,2H)、3.73−3.89(m,2H)、
4.04−4.19(m,2H)、4.59−4.77(m,2H)、5.05(s,1
H) 化合物201: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.92(t,3H,J=7.4Hz)、1.61−
1.69(m,8H)、2.00−2.08(m,1H)、2.51−2.63(m,1
H)、2.90−3.15(m,1H)、3.80−4.03(m,3H)、4.03
−4.20(m,2H)、4.55(d,0.5H,J=7.2Hz)、4.71−4.8
7(m,1.5H)、4.97−5.06(m,1H)、5.20(d,1H,J=10.
2Hz) 化合物202: 1H−NMR(CDCl3)δ:2.40(s,1.8H)、2.47(s,1.2
H)、3.20及び3.52(ABq,1.8H,J=13.9Hz)、3.64−3.7
1(m,1.2H)、3.76(s,3H)、4.34−4.50(m,3H)、4.7
8(d,0.6H,J=5.9Hz)、4.97(d,0.4H,J=7.3Hz)、5.7
9−5.96(m,2H)、7.13−7.20(m,3H)、7.23−7.35
(m,2H) 化合物203: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.86(d,1H,J=9.6Hz)、1.97
(s,3H)、3.16及び3.29(ABq、2H,J=14.2Hz)、3.80
(s,3H)、4.56(dd,1H,J=2.3,5.0Hz)、4.90(d,1H,J
=9.6Hz)、5.53(d,1H,J=2.3Hz)、5.77(ddd,1H,J=
2.3,5.3,10.2Hz)、5.86(dd,1H,J=2.0,10.2Hz)、7.2
8−7.60(m,10H) 化合物204: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.94(d,1H,J=8.6Hz)、2.85
(s,3H)、3.78及び3.99(ABq,2H,J=14.3Hz)、3.83
(s,3H)、4.58(dd,1H,J=2.6,5.6Hz)、5.00(d,1H,J
=8.6Hz)、5.58(d,1H,J=2.0Hz)、5.79(dd,1H,J=
2.6,10.2Hz)、5.83−5.91(m,1H)、7.26−7.59(m,10
H) 化合物205: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.45(d,0.3H,J=7.9Hz)、2.44
(s,2.1H)、2.48(s,0.9H)、3.10(d,0.7H,J=6.3H
z)、3.27及び3.90(ABq,0.6H,J=13.5Hz)、3.60及び
3.80(ABq,1.4H,J=13.5Hz)、3.80(s,3H)、4.56−4.
59(m,1H)、4.65(d,0.7H,J=5.9Hz)、4.88(d,0.3H,
J=7.6Hz)、5.52(s,0.7H)、5.61(s,0.3H)、5.75−
5.88(m,2H)、7.19−7.60(m,10H) 化合物206: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.95(d,1H,J=10.6Hz)、2.86
(s,3H)、3.85(s,3H)、4.60(dd,1H,J=2.3,5.0H
z)、4.98(d,1H,J=10.6Hz)、5.59(d,1H,J=1.7H
z)、5.87−5.98(m,2H)、6.44(d,1H,J=15.5Hz)、
7.29−7.57(m,10H) 化合物207: 1H−NMR(CDCl3)δ:1.09(d,1H,J=8.9Hz)、1.62
(brs,1H)、3.82(s,2.4H)、3.84(s,0.6H)、4.48−
4.69(m,3H)、4.90(d,1H,J=8.2Hz)、5.02(brs,0.8
H)、5.21(d,0.2H,J=6.9Hz)、5.47−5.49(m,1H)、
5.79−5.98(m,2H)、7.28−7.58(m,10H) 化合物208: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.01−3.07(m,2H)、3.21及び
3.44(ABq,2H,J=13.5Hz)、3.49−3.63(m,2H)、3.79
(s,3H)、4.29−4.34(m,1H)、4.53(dd,1H,J=2.6,
5.0Hz)、4.79(s,1H)、5.48(d,1H,J=2.0Hz)、5.74
−5.86(m,2H)、7.25−7.58(m,10H) 化合物209: 1H−NMR(CDCl3)δ:3.50(s,3H)、3.55(s,2H)、
4.52(dd,1H,J=2.3,5.3Hz)、4.69及び4.75(ABq,2H,J
=13.2Hz)、4.80(s,1H)、5.55(d,1H,J=2.3Hz)、
5.73−5.80(m,1H)、5.86(dd,1H,J=2.3,10.2Hz)、
6.86(d,2H,J=8.6Hz)、7.13(d,2H,J=8.6Hz)、7.28
−7.60(m,10H) 化合物213: 1H−NMR(CDCl3)δ:0.91(d,1H,J=9.6Hz)、1.99
(s,3H)、3.81(s,3H)、4.54−4.56(m,1H)、4.69及
び4.75(ABq,2H,J=12.9Hz)、4.76(d,1H,J=9.6H
z)、5.51−5.52(m,1H)、5.77−5.89(m,2H)、7.28
−7.59(m,10H) 実施例15: 工程9に記載した方法と実質的に同様の方法により、
表11に列記する本発明の式(I)の化合物を得た。
以下は、表11に列記した中の代表的な化合物の物理化
学的データである。
化合物214: 1H−NMR(DMSO−d6)δ:1.75(s,3H)、1.77(s,3
H)、3.34(s,2H)、4.58(s,2H)、6.47(s,1H)、12.
55(brs,1H) 化合物215: 1H−NMR(DMSO−d6)δ:1.57(s,3H)、1.63(brs,1
H)、2.33−2.37(m,1H)、3.79及び3.96(ABq,2H,J=1
6.8Hz)、4.90(d,1H,J=6.9Hz)、5.84(d,1H,J=6.9H
z)、7.01−7.23(m,4H) 薬理試験: 単離したラット心臓の虚血/再灌流モデルにおける心
臓保護作用: 方法: (1):単離灌流心臓の作成 Sprague−Dawley系雄性ラット(300〜500g)を使用し
た。ラットは、ヘパリン(静脈内、1000U/kg)投与後、
40mg/kgのペントバルビタール・ナトリウム(腹腔内)
で麻酔した。心臓を摘出して速やかにランゲンドルフ装
置に移し、クレブス−ヘンセライト(Krebs−Henselei
t)重炭酸緩衝液(118mM NaCl、4.7mM KCl、2.55mM CaC
l2、1.18mM KH2PO4、24.88mM NaHCO3、11.1mM glucos
e)を使用して、酸素95%と二酸化炭素5%の混合ガス
を通気して酸素化し、定圧(75mmHg)で灌流した。循環
機能のパラメーターの測定は、以下のように行った。
生理食塩水を充填したラテックスバルーンを左心室内
へ挿入し、血圧トランスデューサーを介して左心室圧
(LVP)を測定した。LV終期拡張期圧が5〜10mmHgとな
るようバルーン容積を調整した。心拍数は心収縮記録計
により測定し、灌流量は体外型電磁血流チューブを用い
て測定した。
(2):実験プロトコール: 平衡のため、最初の15〜20分間心臓に対し灌流を行っ
た。そして、虚血開始15分前に試験化合物の投与を開始
した。灌流液の流れを停止することにより全体的な虚血
を惹起し、これを25分間保持した。虚血の間、心臓は37
℃の緩衝液に浸しておいた。次いで試験化合物を用いて
再灌流を開始し、30分間心臓を回復させた。心機能の測
定は、試験化合物投与前、虚血前及び再灌流後に実施し
た。試験化合物は灌流液中で0.04%濃度のジメチルスル
ホキシド(DMSO)に溶解した10-5モルの濃度を投与し、
0.04%DMSO単独のベヒクルとの比較を行った。
(3):試験化合物の心臓保護効果の評価 試験化合物の心臓保護効果は、30分間の再灌流後のLV
Pの回復の程度に基づき評価した。
結果: 試験化合物によるLVPの回復を下表12に示す。虚血前
のLVPを100%と想定し、LVPの回復をLVDP(left ventri
cular developed pressure)のパーセンテージによって
表す。
下表13は、対照薬としてのプロプラノロールと比較
し、プロプラノロールによる回復を100%とした場合の
試験化合物によるLVDPのパーセンテージを示す。
毒性試験: (1):体重20ないし23gのICR系雄性マウスを10匹使用
し毒性試験を行った。本発明の化合物(29)、(31)、
(124)、(171)及び(199)の各10%ポリエチレング
リコール400水溶液をマウスに皮下投与し、1週間にわ
たる観察を行った。
その結果、本発明の化合物の10ml/kgの投与でマウス
は異常なく生存した。
(2):4週齢のICR系雄性マウスを使用し急性毒性試験
を行った。本発明の化合物を含有する0.025規定塩酸−
生理食塩水を、実験前16時間絶食させたマウスに経口投
与した。投与後14日間マウスの全体的行動を観察した。
リッチフィールド・ウィルコクソン法によってLD50値を
求めた。表12及び13に列記した化合物を試験した。いず
れの化合物もLD50値は100mg/kg以上であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 471/04 108 A61K 31/4355 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 式中、R1は、下記: (1)低級アルキル基又は低級アルケニル基であって、
    これらの基はシアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ
    基、低級アルキルスルフィニル基又は低級アルキルスル
    ホニル基で置換されていてもよく、 (2)ヘテロアリール基で置換されていてもよい低級ア
    シル基、 (3)低級アルキル基又は低級アルコキシカルボニル基
    で置換されていてもよいヘテロシクリル基、および、 (4)ヘテロアリール基で置換されたカルボニル基 より選択される基であり、 R2はヒドロキシ基であり R3は低級アルコキシカルボニル基であり、 R4及びR7は、互いに同一であって、水素原子、又はハロ
    ゲン、シアノ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
    ニトロ基、アリール基若しくは低級アシル基で置換され
    ていてもよいフェニル基であり、そして、 R5およびR6は、互いに同一であって、水素原子又は低級
    アルキル基である、 で示されるジアサビシクロ化合物及びその薬剤学的に許
    容される塩。
  2. 【請求項2】式(I−a): 式中、Raは低級アルキル基であり、R1、R4、R5、R6及び
    R7は請求項1に記載の定義と同じ意味を有する、 で示される請求項1のジアザビシクロ化合部又はその薬
    剤学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】式(I−b): 式中、Raは請求項2に記載の定義と同一であり、R1、R4
    及びR7は請求項1に記載の定義と同じ意味を有する、 で示される請求項1のジアザビシクロ化合部又はその薬
    剤学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】次式(I−c): 式中、Raは請求項2に記載の定義と同一であり、R1、R5
    及びR6は請求項1に記載の定義と同じ意味を有する、 で示される請求項1のジアザビシクロ化合部又はその薬
    剤学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】薬剤学的に許容されるキャリヤ又は賦形剤
    と混合した活性成分として請求項1に記載の式(I)の
    化合物よりなる循環器用薬。
  6. 【請求項6】薬剤学的に許容されるキャリヤ又は賦形剤
    と混合した活性成分として請求項2ないし4のいずれか
    に記載の化合物よりなる循環器用薬。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の式(I)の化合物又はそ
    の薬剤学的に許容される塩を含有してなる医薬。
  8. 【請求項8】請求項2乃至4のいずれかに記載の化合物
    を含有してなる医薬。
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