JP3458230B2 - 綴具セット及び綴具 - Google Patents

綴具セット及び綴具

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JP3458230B2
JP3458230B2 JP2001001845A JP2001001845A JP3458230B2 JP 3458230 B2 JP3458230 B2 JP 3458230B2 JP 2001001845 A JP2001001845 A JP 2001001845A JP 2001001845 A JP2001001845 A JP 2001001845A JP 3458230 B2 JP3458230 B2 JP 3458230B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、ファイリング
用の綴具に関するものであり、特に、バインダ用のリー
フやクリヤーポケットを綴じるために用いられるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】 二本の主部材による簡易な構造の綴
具に関する技術としては、以下のものがある。 ・特開平11-348481号 ・実開昭51-133517号 ・実公昭47-14971号 ・特開平8-252997号 ・特開2000-71665号 ・実願2000-3014号 これらの中で、実願2000-3014号は、主部材同士を
完全に分離できる構造とする一方で、櫛部の先端に球状
からなる突起部と溝を設けることで、バインダー用のリ
ーフ等を綴じるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 前記した各技術で
は、全体の構造を簡単にするために、主部材同士をいか
にして一体化させるのかが問題であった。そして、主部
材同士が一体化した状態の綴具に新しくリーフを差し入
れる際、前記した実願2000-3014号では、二つの主部材
を完全に分離することし、これによりリーフの差し替え
を容易にするものであった。 この実願2000-3014号の構造は、主部材を分離させ
やすい点で優れたものであった。しかし、主部材同士を
完全に分離する形態では、一方の主部材を紛失してしま
うおそれがある。また、使用者の一部には完全に分離す
る形態を望まない者が存在した。 一方、主部材同士を完全に分離させない形態では、
櫛部の開閉を容易に行うことができず、リーフの差し替
えが困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段及びその効果】(1.綴具
セット)そこで、この発明は、前記課題を解決するため
に、複数の櫛部2を有する2本の主部材1が連結する綴
具と、綴りを開放するために用いる開放キー7による綴
具セットであって、 ・前記櫛部2の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が生ず
る嵌合手段を設け、 ・この櫛部2の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝6を
形成し、 ・前記開放キー7は、この貫通溝6から櫛部2の端まで
の嵌合幅W2と略同一の幅の切欠き部72を有し、 ・前記嵌合手段によって櫛部2を嵌め合わせた状態にお
いて、櫛部2の先端が接する嵌合面8を、前記切欠き部
72がまたぐ態様で開放キー7を差込み、 ・この開放キー7をこじることで櫛部2の嵌合を開放す
ることを特徴とするものである。
【0005】この発明は、2本の主部材(1a、1b)
を連結したものである。これにより主部材1の一方を紛
失してしまうおそれがなくなる。一方、主部材同士を連
結させることによる櫛部2の開閉が困難な点を、開放キ
ー7を用いることで解決したものである。
【0006】すなわち、この綴具は櫛部2の先端に嵌合
手段を設けることで櫛部2同士を結合させる。これによ
りバインダーとして使用できる。一方、綴じたリーフの
差し替えを行う場合は、この櫛部2同士の結合を開放さ
せる必要がある。この場合、主部材1同士は連結してい
るので、前記した実願2000-3014号のように、主部材1
同士を引き離す態様で櫛部2の結合を開放することはで
きない。そこで、この櫛部2の先端に貫通溝6を設け、
この貫通溝6に開放キー7を差込み、櫛部先端の結合
(嵌合)を解くことととした。
【0007】この貫通溝6の作用効果を図2・図3・図
7を用いて説明する。図2は、綴具と開放キー7を示し
たものであり、綴具における櫛部2の先端が接する嵌合
面8をこの開放キー7がまたぐ態様で、差し込まれる様
子を示したものである。
【0008】そして、図3は、開放キー7が差し込まれ
た状態における櫛部2の先端、その断面を示したもので
ある(開放キー7を差し込む方向から見た図)。図3
(a)は櫛部2の先端が嵌合している嵌合面8を、また
ぐ態様で開放キー7を差し込んだ状態である。同図
(b)は、この開放キー7をこじる(左にひねった)状
態である。同図(c)は、更に開放キー7をこじり(ひ
ねり)、櫛部2の嵌合が開放された様子である。図7
は、図3とは異なるこじり方をしたときの開放の態様を
示すものである。
【0009】図2に示す、櫛部2aの先端に設けられた
窪みが貫通溝6であり、この貫通溝6に差し込む開放キ
ー7の一片を挿入片71、挿入片71の両端に切欠き部
72、更にその両側を外片74とする。以下、挿入した
開放キー7をこじることによる嵌合の開放の様子を説明
する。なお、この発明において「開放キー7をこじる」
とは、貫通溝6に挿入片71を差し込んだ状態で開放キ
ー7を「ひねる」、「ねじる」、「倒す」など、差し込
んだ開放キー7の様々な動きを意味する。そして、以
下、開放キー7の動きについては「こじる」の下位概念
として「ひねる」や「倒す」等の用語を用いる。
【0010】図3(b)、(c)に示すように、この開
放キー7がひねられると外片74は左側の櫛部2bと接
する(接点31)。一方、貫通溝6に差し込まれる挿入
片71は右側の櫛部2aと接する(接点32)。そし
て、開放キー7が更にひねられると、この接点31が支
点、接点32が作用点として働き、櫛部先端の嵌合が解
かれ、櫛部2が左右に広げられる。
【0011】この発明は、櫛部2の先端に貫通溝6を設
け、この貫通溝6に開放キー7を差し込むことで、開放
キー7の支点と作用点の位置を固定し、安定した状態で
開放キー7をひねることが出来るようにしたものであ
る。
【0012】また、開放キー7をひねっても、いずれか
一方の櫛部2を挟む形態では嵌合を開放させることがで
きない。この発明を実施するには、ひねった開放キー7
は櫛部2aと櫛部2bの双方と接する必要がある。 そ
して、この貫通溝6は櫛部2aと櫛部2bの境に存在す
るので、この貫通溝6に開放キー7を差し込み・ひねる
ことで、一方の櫛部2bに支点31を、他方の櫛部2a
に作用点32を配置できるようにしたものである。
【0013】更に、開放キー7に設ける切欠き部72を
貫通溝6から櫛部2の端までの嵌合幅W2と略同一の幅
とすると、小さなひねりで櫛部2の嵌合を開放すること
ができる。
【0014】なお、開放キー7に設ける切欠き部72の
切欠幅W7が前記嵌合幅W2より大きい場合は、図3
(b)の符号33に示すように、貫通溝6内で開放キー
7の挿入片71が櫛部2bと接し(接点33)、この点
が支点となる形態でも実施可能である。また、この貫通
溝6を設ける位置は、櫛部2の先端の一部であれば特に
制限はなく、図3に示すように櫛部2aの下側で実施可
能である。また、櫛部2aの上側や中央に配する形態で
も実施可能である。また、この貫通溝6は櫛部2a、櫛
部2bのいずれか一方、もしくは、双方に設ける形態で
実施可能である。
【0015】主部材1を連結する手段としては、蝶番な
どを用いることも可能であるが、製造コストや構造の簡
略化を考慮すると、この連結手段としては、二つの主部
材1と一体成形されたヒンジ5を用いる形態が望まし
い。
【0016】開放キー7の形状に制限はないが、掴みや
すさや、製造の容易さを考慮すると、板状のものが望ま
しく、また、掴みやすいように形状に丸みを設けた形態
でもよい。
【0017】☆ また、挿入した開放キー7は、図7に
示すようにをこじることによっても、嵌合を開放するこ
とができる。(図7は嵌合した櫛部(2)を横からから
見た図)図7(a)は開放キー7の挿入片71を貫通溝
6に挿入した状態、図7(b)は挿入した開放キー7
を、図3に示すようにひねることなく、櫛部2aの方向
に倒す態様でこじるもの。図7(c)は更に開放キー7
を倒し、嵌合を開放した状態を示すものである。
【0018】図7(b)に示すように、開放キー7を櫛
部2aの方向に倒す(こじる)と符号31が支点、符号
32が作用点として機能し、嵌合を開放する方向に力が
生ずる。そして、更に開放キー7を倒すことで図7
(c)に示すように嵌合を開放できるものである。な
お、開放キー7を倒す方向は櫛部2b方向でもよい。
【0019】(2) この発明は、嵌合した櫛部2を開
放キー7によって、その嵌合を解くものである。その実
施形態としては、嵌合した櫛部2を一つごとに開放する
形態で実施可能である。しかし、この発明の望ましい実
施形態としては、前記した綴具と開放キー7による綴具
セットであって、・嵌合手段を有する隣り合う櫛部2の
先端に、向かい合う態様で前記貫通溝6を設け、・前記
開放キー7には、二つの切欠き部72を設け、かつ、こ
の切欠き部72同士の挿入幅W5が、前記した向かい合
う貫通溝6同士の貫通幅W6と略同一であることを特徴
とするものである。これにより、開放キー7は隣合う二
つの櫛部2の嵌合を一度に開放することが出来るので、
開放作業が一層容易・迅速に行える。
【0020】(2−1) また、この発明の望ましい実
施形態としては、前記した綴具における主部材1の厚み
Tを、リーフを折り返すことができるように適宜に薄く
したものである。これにより、この綴具に差し込んだリ
ーフを、180°に開くのみならず、折り返すこと(3
60°開くこと)が可能となり、この綴具の用途が広が
る。なお、「主部材1の厚みT」とは、図6(a)に示
すように、主部材1aと主部材1bとを合わせた状態に
おける厚みをいう。
【0021】(2−2) なお、開放キーの厚みである
板厚T7は、前記した貫通溝6の縦寸61と略同一、も
しくは多少薄い形態で実施することができる。更に、こ
の板厚T7を貫通溝6の縦寸61より厚くした形態であ
っても、強引に開放キーを差し込む形態で実施可能であ
る。
【0022】(3) 更に、この発明では図7で説明し
たように、開放キー7をこじる態様(倒す態様)でも実
施可能である。そして、この場合開放キー7に設けた切
欠き部72は接合面8を必ずしもまたぐ必要はなく、次
のように実施することができる。
【0023】複数の櫛部2を有する2本の主部材1が連
結する綴具と、綴りを開放するために用いる開放キー7
による綴具セットであって、 ・前記櫛部2の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が生ず
る嵌合手段を設け、 ・この櫛部2の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝6を
形成し、 ・嵌合手段を有する隣り合う櫛部2の先端に、向かい合
う態様で前記貫通溝6を設け、 ・前記開放キー7には、二つの切欠き部72を設け、か
つ、この切欠き部72同士の挿入幅W5が、前記した向
かい合う貫通溝6同士の貫通幅W6と略同一であり、 ・前記嵌合手段によって櫛部2を嵌め合わせた状態にお
いて、前記向かい合う二つの貫通溝6に開放キー7を差
込み、 ・この開放キー7をこじることで櫛部2の嵌合を開放す
ることを特徴とするものである。
【0024】このように向かい合う貫通溝6に開放キー
7を差込み(より具体的には開放キー7の挿入片71を
差込み)、これを倒す方向にこじることでも嵌合手段を
開放することは可能である。この実施形態では、開放キ
ー7には外片74を設ける必要がなく、開放キー7のコ
ンパクト化を可能にする。
【0025】(4.綴具)以上説明した綴具は開放キー
7により、その嵌合を開放しやすくしたものである。し
かし、この綴具の嵌合を開放する手段は、開放キー7の
みならず、ボールペン等の筆記用具の先を綴じた状態の
櫛部2に強引に差し込むことでも可能である。そこで、
この発明における望ましい綴具の実施形態は、 ・複数の櫛部2を有する2本の主部材1がヒンジ5によ
って連結された綴具であって、 ・リーフを折り返すことができるように主部材の厚みT
を適宜に薄くし、 ・櫛部2の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が生ずる嵌
合手段を設け、 ・この櫛部2の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝6を
形成したことを特徴とするものである。
【0026】これにより、前記した綴具セットの発明の
実施が可能になる。特に、この綴具は、文房具などを用
いて強引にその嵌合を開放するのみならず、前記した開
放キー7を用いて容易に嵌合を開放できるものである。
更に、この発明は主部材1の厚みTを適宜に薄くするの
で、リーフの折返しが可能である。
【0027】(4−1) 隣合う櫛部2に嵌合手段で設
けることの効果を説明する。図4に示す主部材1の長さ
はA4サイズのリーフに対応したものである。しかし、
この発明における主部材1は、更に短い寸法であっても
実施可能である。例えば、櫛部2が3〜15個程度のも
のである。このように櫛部2を3〜15つ程度有する綴
具は、リーフのサイズを問わず、リーフの中心を綴じる
形態や、また、綴具を二つ用いてリーフの両端を綴じる
形態として利用される。
【0028】この短い寸法の綴具は、図4に示す綴具に
おいて、隣合う嵌合手段を有する櫛部2の間を切断する
ことで生産することができる。そして、このように嵌合
手段を有する櫛部2の間を切断することで、両端に嵌合
手段と貫通溝6を有した綴具を生産できる。
【0029】(4−2) この綴具をA4サイズやB5
サイズのリーフのバインダーとして用いる場合、主部材
1は櫛部2を26個から30個程度有する形態で実施可
能である。
【0030】(5) また、この発明の望ましい実施形
態の一つとしては、前記した綴具であって、 ・嵌合手段を有し、かつ、向かい合う態様で設けられた
貫通溝6を有する2つの櫛部2を適宜な間隔で配し、 ・嵌合手段を設けない櫛部2には、嵌合手段より引き離
す抵抗が小さい挿入手段を設け、 ・主部材1を連結するヒンジ5を適宜な間隔で配し、か
つ、少なくとも前記嵌合手段を設けた櫛部2を支える部
分にヒンジ5を設けたことを特徴とするものである。
【0031】 この実施形態では、嵌合手段を有する
櫛部2を適宜な間隔で配する。嵌合手段を有する櫛部2
kと挿入手段を有する櫛部2sを適宜な間隔で交互に配
したものを図5に示す。これにより、綴具としてリーフ
を保持する最低限の力を確保する一方で、嵌合手段を設
けた櫛部2の数を減らし、嵌合を解く作業回数を少なく
することができる。 更に、この実施形態では、嵌合手
段を設けない櫛部2の先端には挿入手段を設ける。この
挿入手段は、前記した嵌合手段より引き離す抵抗が小さ
なものであり、この挿入手段を開放させるため(引き離
すため)に前記した開放キー7を用いる必要がない、そ
の一方で、櫛部先端のズレを防止する作用を有するもの
である。
【0032】このように、嵌合手段と挿入手段を適宜に
組合わせることで、櫛部2全体として一体化する十分な
力を確保すると同時に、出来るだけ嵌合手段を設ける数
を減らし、この嵌合手段を開放する作業(リーフの差し
替え作業)を容易・迅速に行えるようにしたものであ
る。
【0033】 また、この実施形態では、貫通溝6を
向かい合う態様で設ける。これにより、前記(2)で述
べたように、開放キー7を用いて二つの嵌合手段を一度
に開放することができる。
【0034】 また、この発明の実施形態としては、
2本の主部材1の全面にヒンジ5を設けて、主部材1を
連結させる形態で実施可能である。この形態は主部材同
士の連結が強固である。一方、主部材1にヒンジ5を設
ける部分と設けない部分とを交互に配する形態でも実施
可能である。これにより、連結した2本の主部材1の柔
軟性を高めることが可能となり、綴具が曲げられたとき
に、綴具が折れる危険を低減することができる。特に、
この実施形態では、「前記嵌合手段を設けた櫛部2を支
える部分にヒンジ5を設けた」ものである。これによ
り、連結が最も必要な部分にのみヒンジ5を配すること
で、主部材同士を強固に連結しつつ、綴具全体としての
柔軟性を高めたものである。
【0035】(5−1)そして、この発明の実施形態に
おける「貫通溝6を有する2つの櫛部2を配する適宜な
間隔」としては、2から5つの櫛部2の間隔が望まし
い。
【0036】(6) これまで述べた櫛部先端に用いる
嵌合手段に特に制限はなく、綴具の用途、求められる嵌
合力などを考慮して決める。例えば、櫛部2の先端に磁
石を設ける形態や、また、フックを用いて、櫛部同士を
嵌め合わせる形態である。
【0037】ここで、この発明の望ましい実施形態の一
つとしては、前記した綴具であって、 ・前記嵌合手段が、一方の櫛部2aの先端に球状からな
る突起部3aを設け、他方の櫛部2bの先端には前記突
起部3aの球幅W3より適宜に小さな嵌合溝3bを設け
たことを特徴とし、 ・前記挿入手段が、一方の櫛部2の先端に棒状部4aを
設け、他方の櫛部2bの先端には前記棒状部4aの棒幅
W4と略同一の幅の挿入溝4bを設けたことを特徴とす
るものである。
【0038】この嵌合手段・挿入手段であれば、櫛部2
とその先端の嵌合部・挿入部とを一体成形することが可
能となり製造コストが低い。また、複数回の嵌合・開放
を行っても嵌合力が低下することがない。特に、この実
施形態であれば、以下の理由により金型の製作が容易で
ある利点がある。まず、櫛部2bに設ける嵌合溝3bと
挿入溝4bは同じ幅で作成する。次に、全ての櫛部2a
の先端には挿入手段の棒状部4aを作成する。そして、
嵌合手段を設ける櫛部2aの金型を削り、棒状部4aの
先端を球状として突起部3aを作成する。このように、
この実施形態であれば、全ての櫛部2に挿入手段を設け
ておき、その後適宜に挿入手段を嵌合手段に変更できる
利点がある。
【0039】(6−1) 櫛部2の先端に設ける突起部
3aと棒状部4aとは、いずれか一方の主部材1に限定
して設ける必要はなく、主部材1aと主部材1bの双方
に突起部3aと棒状部4aを混在するように配してもよ
い。
【0040】(6−2) 更に、この発明の望ましい実
施形態としては、前記した綴具であって、櫛部2の先端
面10に内側に開くテーパーを設けたことを特徴とする
ものが望ましい。これにより、図6に示すように櫛部2
同士、主部材1同士を密着させる方向に力(F)が作用
することとなり、綴具としての一体化する力を向上させ
ることが可能となる。
【0041】(7) 前記挿入手段は、嵌合手段に比べ
櫛部2を引き離す抵抗は小さいものの、先端のズレを防
止する作用を有するものである。そして、この挿入手段
による櫛部2の保持力(引き離す抵抗の力)は全ての挿
入手段において均一である必要はなく、その保持力に強
弱を設けることができる。ここで、挿入手段の保持力に
程度を設け、強い方を中挿入手段、弱い方を小挿入手段
とする。そこで、この発明の望ましい実施形態として
は、前記した綴具であって、 ・前記挿入手段において、引き離す抵抗の大きさの異な
る中挿入手段と小挿入手段を設け、 ・嵌合手段を設けた櫛部2の隣に位置する挿入手段を設
けた櫛部2に、中挿入手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0042】嵌合手段を設けた櫛部2が開放キーで開放
されるときには、その隣にある保持力の大きな挿入手段
も併せて開放される。これは、開放キーをひねることに
よる櫛部2の捩れが主部材1を通じて隣の櫛部2に伝わ
り、この隣の櫛部2も捩れるために、その結合が開放さ
れる。すなわち、嵌合手段を設けた櫛部2の隣に位置す
る櫛部2は、その他の櫛部2の保持力より、大きなもの
でも開放が困難にならない。そこで、この嵌合手段を設
けた櫛部2の隣には中挿入手段の櫛部を設け、その他の
櫛部2には小挿入手段の櫛部を設けることで、綴具全体
の保持力を向上させる一方で、櫛部2の開放の困難さを
できるだけ小さくしたものである。
【0043】(8) また、この発明にかかる綴具は、
A4やB5に対応した寸法の綴具のみではない。この発
明の綴具の実施形態としては、これまで説明した綴具に
おける嵌合手段を設けた櫛部2と櫛部2の間を切断し、
得られることを特徴とする、3個から15個程度の櫛部
2を有する綴具が含まれる。
【0044】(9) そして、このようにして得られた
綴具の構成は、3個から15個程度の櫛部2を有する2
本の主部材1がヒンジ5によって連結された綴具であっ
て、 ・リーフを折り返すことができるように主部材1の厚み
Tを適宜に薄くし、 ・主部材1の両端の櫛部2の先端に、引き離すのに適宜
な抵抗が生ずる嵌合手段を設け、この櫛部2の先端の一
部に切欠きを設けて貫通溝6を形成し、 ・嵌合手段を設けない櫛部2には、嵌合手段より引き離
す抵抗が小さい挿入手段を設け、 ・主部材1のうち、少なくとも前記嵌合手段を設けた主
部材1の両端の櫛部2を支える部分にヒンジ5を設けた
ことを特徴とするものである。この小さいサイズの綴具
はいずれのサイズのリーフにも用いることが出来る。
【0045】更に、この綴具の望ましい実施形態として
は、前記した挿入手段において、少なくとも5個の櫛部
2を有し、かつ、保持力の大きな挿入手段と小さな挿入
手段を設け、嵌合手段を設けた櫛部2kの隣には、保持
力の大きな挿入手段を設けたことを特徴とするものであ
る。これにより、綴具全体としての保持力を高くする一
方で、櫛部2の開放が容易な綴具とすることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】(全体構成)この発明の実施形態
を図面を参照して説明する。図4は、2本の主部材1か
らなる綴具が一体化した状態(櫛部2同士が嵌合した状
態)を表すものである。図5は、綴具が開放された状態
を表すものである。ここで、突起部3aもしくは棒状部
4aを有する主部材を主部材1a・その櫛部2を櫛部2
aとし、他方を主部材1b・その櫛部2を櫛部2bとす
る。
【0047】 この図5が示すように、この綴具は櫛
部2を有する主部材1aと主部材1bとが、完全に分離
するのではなく、適宜に間隔を設けたヒンジ5によって
連結される。このヒンジを符号5として示す。このヒン
ジ5は嵌合手段を設けた櫛部2(櫛部2k)を支える部
分に設ける。
【0048】 「櫛部2」とは、図に示されるように
半円のリング状をなしたものであり、リーフに設けられ
た穴を通過するものである。その形状は必ずしも半円形
に限られるものでなく、楕円やくの字型、また、コの字
型であってもよく、用途に合わせて適宜に決められる。
「主部材1」とは、この櫛部2を保持する略直線状の部
材である。
【0049】 櫛部2aの先端には、嵌合手段と挿入
手段が適宜に配置される。ここで、嵌合手段を設けた櫛
部2には、符号に「k」を付して示し、挿入手段を設け
た櫛部2には、「s」の文字を示す。図4において、嵌
合手段を設けた櫛部2kを網点をして示す。
【0050】図5では主部材1の一端に位置する櫛部2
に嵌合手段を設ける。これを櫛部2kと示す。そして、
この櫛部2kから内側に、挿入手段を有する4つの櫛部
2sを設け、更に、その内側に、嵌合手段を有する2つ
の櫛部2kを設けたものである。これを繰り返して全部
の櫛部2に、嵌合手段もしくは挿入手段を設ける。そし
て、この嵌合手段を設けた櫛部2を支える主部材1を支
える部分にヒンジ5を設ける。この嵌合手段と挿入手段
の配置は、綴具の用途、求められる主部材1の柔軟性な
どを考慮して適宜に決定する。綴具全体のバランス、保
持力を考慮すると、両端の櫛部2には嵌合手段を設ける
のが望ましく、また、挿入手段を設ける櫛部2は2個か
ら5個が望ましい。
【0051】また、櫛部2kと櫛部2sとの配置は常に
同じ間隔である必要はなく、綴具全体のバランスが保て
るよう、2つや3つの挿入手段や嵌合手段を適宜に配置
すれば足りる。例えば、櫛部2が26個であるB5サイ
ズのリーフ用綴具の場合、両端の櫛部2に嵌合手段を設
け、更に、その内側の4つの櫛部2には挿入手段、その
内側の2つ櫛部2に嵌合手段、3つの櫛部2に挿入手
段、2つ櫛部2に嵌合手段、中央の2つの櫛部2に挿入
手段を配置する態様等である。
【0052】(嵌合手段の説明)図1は、図5に示した
主部材1aの櫛部2aと主部材1bの櫛部2bとが離れ
た状態であって、櫛部2の先端を拡大したものである。
図では、3つの櫛部2のうち奥側の二つの櫛部2に嵌合
手段を設け、手前の櫛部2に挿入手段を設けたものであ
る。図1では、この嵌合手段として櫛部2akの先端に
球状の突起部3aを設け、櫛部2bkの先端には、この
突起部3aの球幅W3より適宜に小さな幅の嵌合溝3b
を設けたものである。
【0053】一方、挿入手段として手前の櫛部2asに
は球状の突起部3aを設けず、引っかかりのない棒状部
4aを設ける。そして、櫛部2bsには、この棒状部4
aの棒幅W4と略同一の幅の挿入溝4bをその先端に設
ける。この棒状部4aは溝4bに挿入されることで、櫛
部2の先端がズレることを防止するものである。
【0054】 ここで、突起部3aの球幅W3より
「適宜に小さな嵌合溝3b」の幅の値は、その用途およ
び素材に基づいて決定されるものである。例えば、プラ
スチックからなる嵌合手段の場合、嵌合溝3bは突起部
3aの球幅W3より0.05〜0.3mm程度小さな範
囲で実施が可能である。そして、保持力及び嵌め易さ・
取り外しの容易さ等を考えると、その値は0.1mm程
度が望ましい。
【0055】この突起部3aと嵌合溝3bにより、極め
て簡単で作りやすい形状ながらも、適宜な保持力を得ら
れ、また、着脱可能な嵌合手段とすることができる。ま
た、球幅W3を嵌合溝3bより、0.1mm程度小さく
すると、嵌合の際に「カチッ」と心地よい音がして、嵌
合できたことを利用者に知らせることができる。
【0056】 また、「棒幅W4の幅を挿入溝4bの
幅と略同一にする」とは、棒状部4aを挿入溝4bから
引き抜く際に、ある程度の抵抗が生ずるほどに同一にす
るという意味である。そして、その抵抗は、前記嵌合手
段における突起部3aを嵌合溝3bから引き抜く力より
も小さいものであり、その一方で、後述する開放キー7
や筆記用具を差込むことなくその結合を開放できる程度
のものである。連結手段であるヒンジ5は、屈曲可能な
柔軟性に富む部分であって、このヒンジ5は屈曲部51
を中心として主部材1aと主部材1bの開閉を可能とす
る。その構成は、薄いプラスチックで形成され、主部材
1と一体成形する。
【0057】このヒンジ5は、主部材1aと主部材1b
の間であって、嵌合手段を設けた櫛部2akを支える部
分に設ける。この「櫛部2akを支える部分」とは、図
1に示す、2つの櫛部2akとその間の領域、その両端
を点線で示す部分である。
【0058】(貫通孔)嵌合手段を設けた櫛部2akの
先端には、開放キー7の一片を差し込むための貫通溝6
を設ける。この実施形態では、貫通溝6を隣合う櫛部2
aの先端に向かい合う形態で設ける(図1、図2参
照)。
【0059】 貫通溝6の形態としては、後述する開
放キー7を差込み、この開放キー7をこじることでこの
貫通溝6の一辺に嵌合(結合)を開放する力が生ずるも
のであればよい。図では、櫛部2aの先端の角をほぼ直
角に削り取ることで、略直方体の切欠きを設けたもので
ある。この貫通溝6の大きさは、開放キー7の大きさに
よって決定される。
【0060】 図では、貫通溝6の縦方向の縦寸6
1、横方向の横寸62とする。ここで横寸62があまり
に大きくては、嵌合幅W2が小さくなってしまう。一
方、あまりに小さくては差し込む開放キー7を安定させ
ることができない。そこで、この横溝62は櫛部2の幅
に対して10〜60%程度の幅で実施することができ、
30〜50%程度が望ましい。なお、向かい合う貫通溝
6の貫通幅W6は、図2を用いて後述する。
【0061】(結合図)図1に示した櫛部同士が結合し
た状態を図2に示す(その全体図は図4参照)。図に示
すように、櫛部2aと櫛部2bとは、ヒンジ5を中心に
閉じた状態となり、櫛部2の先端がそれぞれ、嵌合・挿
入したものである。
【0062】(開放キー7)この発明において、嵌合手
段を設けた櫛部同士の結合を開放するために用いる嵌合
キーを図2に示す。この開放キー7は、板状であって、
その板の板厚T7は、前記した貫通溝6の縦寸61と略
同一とする。そして、この板状の開放キー7は、櫛部同
士の嵌合面8をまたぐための切欠き部72を二つ有し、
この切欠き部72によって、中央に挿入片71、外側に
外片74を形成する。ここで、「嵌合面8」とは図2、
図3で示すように、嵌合手段を有し、かつ、貫通溝6を
設けた櫛部2akの先端と、櫛部2bkの先端が接する
面をいう。
【0063】 開放キー7の挿入片71は、向かい合
う貫通溝6の嵌合幅W6と略同一の幅を有する(図2、
挿入片71の幅を挿入幅W5として示す)。これによ
り、一枚の板である開放キー7の挿入片71を二つの櫛
部2kの貫通溝6に一度に差し込むことが可能となる。
【0064】 この挿入片71の両側には切欠き部7
2を設ける。この切欠き部72の切欠幅W7は、前記嵌
合幅W2と略同一とする。そして、この切欠き部72の
外側の外片74は櫛部2と櫛部2の間に差し込まれるも
のなので、その外片74の幅は櫛部同士の間隔である櫛
間隔K2より小さくする。
【0065】 開放キー7の板厚T7は、貫通溝6の
縦寸61と略同一とする。なお、挿入片71の片先(先
端)は、挿入しやすいように、その厚みを薄くする。
【0066】 以上説明した開放キー7を嵌合した櫛
部2kに差し込むことで、貫通溝6には挿入片71が、
貫通溝6と反対側には外片74がそれぞれ配置され、こ
の挿入片71と外片74とで櫛部2の嵌合面8を挟む。
そして、この開放キー7をこじることで図3および図7
に示した作用によって、嵌合手段による嵌合が開放され
る。特に、図に示すように二つの切欠き部72を有し、
さらに、この切欠き部72と切欠き部との幅が向かい合
う貫通溝6同士の貫通溝W6と略同一である場合は、一
度に二つの櫛部2kの嵌合を開放できる利点がある。
【0067】 「開放キー7をこじる」方向は、嵌合
手段が開放する方向である。その一態様としては、図7
に示すように開放キー7を櫛部2a方向に倒す方向であ
る。また、他の態様としては、図2・図3に示すよう
に、開放キー7を差し込んだ方向を軸77とし、この軸
77を中心として、左もしくは右に回転させる方向であ
る。
【0068】 この実施形態では、開放キーに設ける
切欠き部72は二つである。この切欠き部72の数は、
嵌合手段を設けた櫛部2kの形態によって適宜に決めら
れる。例えば、嵌合手段を設けた櫛部2kが3つ並ぶ実
施形態であれば、この開放キーに切欠き部72を3つ設
ける形態とする。
【0069】(中・小挿入手段)また、この実施形態で
は、挿入手段における櫛部2sを引き離す抵抗の大きさ
に差を設ける。そして、挿入手段のうち抵抗の大きなも
の(中挿入手段)と抵抗の小さなもの(小挿入手段)を
適宜に配する。
【0070】「抵抗に差を設ける手段」としては、図1
に示す、棒幅W4と挿入溝4bの幅を調節する。前記し
たように、棒幅W4と挿入溝4bの幅は略同一である
が、中挿入手段を設けた挿入溝4bの幅を、小挿入手段
を設けた挿入溝4bの幅よりわずかに小さくする。もし
くは、中挿入手段における棒幅W4を小挿入手段におけ
る棒幅W4よりわずかに大きくする。これにより、挿入
手段の抵抗に差を設ける。
【0071】(中・小挿入手段の配置)中挿入手段と小
挿入手段の配置を図2を用いて説明する。図2では、嵌
合手段を設けた櫛部2kと櫛部2kの間に4つの挿入手
段を設けた櫛部2sを配したものである。ここで、櫛部
2を開放するときの抵抗の程度にあわせて、嵌合手段を
「強」、中挿入手段を「中」、小挿入手段を「小」とす
ると、図2に示す綴具は、「小・中・強・強・中・小・
小・中・強・」と配置したものである。このように、嵌
合手段を設けた櫛部2kの隣に中挿入手段を設ける。こ
れにより、前記(6)で述べたように、綴具全体の保持
力を向上させる一方で、櫛部2の開放の困難さをできる
だけ小さくすることができる。
【0072】(主部材1の厚みT) この発明では、一体化した主部材1の厚みTを、リ
ーフを折り返すことができるように適宜に薄くすること
が望ましい。この主部材1の厚みTが大きいと、その綴
具を用いたバインダーはリーフを折り返して使用するこ
とができない。そこで、この発明は、この厚みTを適宜
に薄くし、リーフを折り返すことができるようにしたも
のである。ここで、「適宜な」とは、この綴具によって
綴じられるリーフをほぼ360°折り返すのに適宜なと
いう意味であり、その「適宜な薄さ」は、主部材1の強
度、櫛部2の大きさ、挟みこむリーフの厚みなどを考慮
して定められるものである。
【0073】例えば、主部材1が強度の低い素材からな
る場合、主部材1は、綴具としての強度を保つために厚
く作らなくてはならない。一方、金属などの強度の高い
素材の場合、主部材1を薄く作ることができる。
【0074】 ここで、B5・A4サイズのリーフ用
であって、プラスチックからなる綴具の場合、この厚み
は、1.0〜5.0mm程度の範囲で実施が可能であ
る。そして、主部材1の強度を優先し、リーフを薄くす
る形態では2.0〜5.0mm程度の範囲が望ましい。
一方、主部材1の強度より、リーフの折り返し易さを優
先する場合は、1.0〜3.0mm程度の範囲が望まし
い。よって、以上を考慮すると2.0〜3.0mm程度
の範囲が適している。
【0075】 この主部材1の厚みTを薄くする形態
としては、主部材1aと主部材1bとを同じ厚みとする
必要はなく、二つの主部材の合計の厚みが適宜な厚みで
あれば良い。例えば、主部材1aと主部材1bに異なる
強度の素材を用いて、強度の高い主部材1aを薄くし、
強度の低い主部材1bを厚くするといった形態である。
【0076】(テーパー)次に、この発明における櫛部
2の先端について説明する。図6aは、櫛部2kが嵌合
した状態の断面図を示すものである。なお、このテーパ
ーを用いる形態は図に示す嵌合手段を用いた櫛部2kの
みならず、挿入手段を設けた櫛部2sに共通である。
【0077】図6bは、櫛部2の先端を拡大したもので
ある。ここで、櫛部2bの先端面10bには、内側に少
しだけ開くようにテーパーを設ける。このテーパーの角
度をテーパー角θとする。これにより、この先端面10
bと先端面10aとが嵌合すると、その両面が最初に接
する接点12を中心として内側に力Fが働く。そして、
接点12を中心として先端面10同士が近づく。最終的
に、図6cに示すように、この先端面10bと先端面1
0aとが接する。
【0078】この先端面10同士を接しさせる力Fの作
用を、図6aに示す櫛部2の断面全体で考えると、この
力Fは、この櫛部2aと櫛部2bとを通じ、主部材1同
士を密着させる力F’となる。よって、この形態では、
前記櫛部2bの先端にテーパーを設けることにより、主
部材1を一体化させる力を向上できる。ここで、このテ
−パー角θがあまりに小さくては、このテーパーによる
効果を得られない。一方、あまりに大きくては、櫛部2
の先端面10同士が接することができなくなってしま
う。それでは、バインダーとしての使用に際して、この
櫛部2の先端がズレ易くなってしまい望ましくない。そ
こで、このテ−パー角θは、1°〜5°程度の範囲が望
ましく、3°程度が適している。
【0079】なお、テ−パーを設けるのは、櫛部2bに
限定されるものでなく、どちらの櫛部2に設けてもよ
い。また、双方の櫛部(2a、2b)に設けてもよく、
その場合は、櫛部2bの先端面10bと櫛部2aの先端
面10aとで形成される角度が、上記範囲内のテーパー
角θであればよい。更に、テーパーを設けた櫛部2と設
けない櫛部2が混在する形態でもよい。
【0080】また、このテーパー角θは、先端面10の
全体に設ける必要なない。図1に示す櫛部2bの先端
は、外側にテーパーを設けないストレート部を、その内
側にテーパーをつけたテーパー部を設けたものである。
【0081】(綴具の使用方法)この発明にかかる綴具
セットの使用方法を以下説明する。 図5に示す、櫛部2が開放された状態で、リーフの
穴を各櫛部2に通し、櫛部2を閉じる。閉じた状態を図
4に示す。櫛部2は嵌合手段によって容易に離れない。
これにより、バインダーとして使用する。 リーフの差し替えをする場合、使用者は開放キー7
を用いて嵌合手段を設けた櫛部2kを開放する。 (A) 綴具の端にある嵌合手段を設けた櫛部2kに
は、開放キー7のいずれか一方の切欠き部72を用いて
嵌合を開放する。 (B) 次に、使用者は次の嵌合手段を有する櫛部2k
に開放キーを移動させ、向かい合う貫通溝6に挿入片7
1を差込み、また、その櫛部2kの側面に外片74を配
し、この開放キーをこじることで嵌合を開放する。 (C)〜(E) 使用者は、開放キーを移動させて、前
記(B)を繰り返し(端の嵌合手段は前記(A)によ
り)、各嵌合手段を開放する。
【0082】(短い綴具) 更に、この発明における綴具は、図4、図5に示し
た櫛部2を20個〜30個程度有する綴具のみならず、
櫛部2を3個〜15個程度有する短い綴具として実施す
ることも可能である。この短い綴具を図4を用いて説明
する。
【0083】 図4に示す綴具は、両端を除き、嵌合
手段を有する櫛部2kは二つ隣合う状態で配される。そ
こで、この隣合う櫛部2kの間の主部材1を切断する。
図では切断後の綴具を抜き出して下方に示す。
【0084】この切断後の綴具は、その櫛部2が6つあ
り、その両端は嵌合手段を有する櫛部2kである。そし
て、両端以外の櫛部2は、挿入手段を有する櫛部2sで
ある。この短い綴具は両端にのみ嵌合手段を有する。両
端であれば、特に開放キー7を用いなくても開放でき
る。よって、この綴具の嵌合手段の開放は容易である。
更に、この綴具においても、その櫛部2kの嵌合面に
は、貫通溝6が設けられているので、開放キーを用いて
開放することも可能である。
【0085】また、全体としては、両端に嵌合手段を、
中央には挿入手段を有しているので、適宜な保持力を有
した綴具である。更に、両端の櫛部2kを支える部分の
みがヒンジ5で連結されているので、綴具全体の柔軟性
も高い。
【0086】
【発明の効果】 この発明は、開放キー7を用いるこ
とで、櫛部先端に設けた嵌合手段の開放が容易に行え
る。 嵌合手段を設けた櫛部2kと、挿入手段を設けた櫛
部2sとを適宜に組合せることで、リーフを確実に保持
することを可能にすると同時に、リーフの差し替えを容
易にする。 主部材1を連結するヒンジ5を適宜な間隔をもって
配することで、綴具全体の柔軟性を高める。 嵌合手段を有する櫛部2kと櫛部2kの間を切断す
ることで、両端にのみ嵌合手段を有し、かつ、両端にの
みヒンジ5を有した短い綴具を生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 櫛部2の先端部分の拡大図(開放状態)
【図2】 櫛部2の先端部分の拡大図(結合状態)
【図3】 開放キーの作用説明図(ひねる)
【図4】 綴具の全体図(結合状態)
【図5】 綴具の全体図(開放状態)
【図6a】 櫛部2断面の断面図(テーパーの作用説明
図)
【図6b】 櫛部2先端の拡大図
【図6c】 櫛部2先端の拡大図
【図7】 開放キーの作用説明図2(倒す)
【符号の説明】
1 主部材 2 櫛部 3a 突起部 3b 嵌合溝 4a 棒状部 4b 挿入溝 5 ヒンジ 6 貫通溝 7 開放キー 72 切欠き部 8 嵌合面 T 厚み T7 板厚 W2 嵌合幅 W3 球幅 W4 棒幅 W5 挿入幅 W6 貫通幅 W7 切欠幅 K2 櫛間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−240184(JP,A) 特開2000−289376(JP,A) 実開 平4−76486(JP,U) 特表2002−502728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42F 13/16 - 13/28

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の櫛部(2)を有する2本の主部材
    (1)が連結する綴具と、綴りを開放するために用いる
    開放キー(7)による綴具セットであって、 ・前記櫛部(2)の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が
    生ずる嵌合手段を設け、 ・この櫛部(2)の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝
    (6)を形成し、 ・前記開放キー(7)は、この貫通溝(6)から櫛部
    (2)の端までの嵌合幅(W2)と略同一の幅の切欠き
    部(72)を有し、 ・前記嵌合手段によって櫛部(2)を嵌め合わせた状態
    において、櫛部(2)の先端が接する嵌合面(8)を、
    前記切欠き部(72)がまたぐ態様で開放キー(7)を
    差込み、 ・この開放キー(7)をこじることで櫛部(2)の嵌合
    を開放することを特徴とするもの。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した綴具と開放キー(7)
    による綴具セットであって、 ・嵌合手段を有する隣り合う櫛部(2)の先端に、向か
    い合う態様で前記貫通溝(6)を設け、 ・前記開放キー(7)には、二つの切欠き部(72)を
    設け、かつ、この切欠き部(72)同士の挿入幅(W
    5)が、前記した向かい合う貫通溝(6)同士の貫通幅
    (W6)と略同一であることを特徴とするもの。
  3. 【請求項3】複数の櫛部(2)を有する2本の主部材
    (1)が連結する綴具と、綴りを開放するために用いる
    開放キー(7)による綴具セットであって、 ・前記櫛部(2)の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が
    生ずる嵌合手段を設け、 ・この櫛部(2)の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝
    (6)を形成し、 ・嵌合手段を有する隣り合う櫛部(2)の先端に、向か
    い合う態様で前記貫通溝(6)を設け、 ・前記開放キー(7)には、二つの切欠き部(72)を
    設け、かつ、この切欠き部(72)同士の挿入幅(W
    5)が、前記した向かい合う貫通溝(6)同士の貫通幅
    (W6)と略同一であり、 ・前記嵌合手段によって櫛部(2)を嵌め合わせた状態
    において、前記向かい合う二つの貫通溝(6)に開放キ
    ー(7)を差込み、 ・この開放キー(7)をこじることで櫛部(2)の嵌合
    を開放することを特徴とするもの。
  4. 【請求項4】複数の櫛部(2)を有する2本の主部材が
    ヒンジ(5)によって連結された綴具であって、 ・リーフを折り返すことができるように主部材(1)の
    厚み(T)を適宜に薄くし、 ・櫛部(2)の先端に、引き離すのに適宜な抵抗が生ず
    る嵌合手段を設け、 ・この櫛部(2)の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝
    (6)を形成したことを特徴とするもの。
  5. 【請求項5】請求項4に記載した綴具であって、 ・嵌合手段を有し、かつ、向かい合う態様で設けられた
    貫通溝(6)を有する2つの櫛部(2)を適宜な間隔で
    配し、 ・嵌合手段を設けない櫛部(2)には、嵌合手段より引
    き離す抵抗が小さい挿入手段を設け、 ・主部材(1)を連結するヒンジ(5)を適宜な間隔で
    配し、かつ、少なくとも前記嵌合手段を設けた櫛部
    (2)を支える部分にヒンジ(5)を設けたことを特徴
    とするもの。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5に記載した綴具で
    あって、 ・前記嵌合手段が、一方の櫛部(2a)の先端に球状か
    らなる突起部(3a)を設け、他方の櫛部(2b)の先
    端には前記突起部(3a)の球幅(W3)より適宜に小
    さな嵌合溝(3b)を設けたことを特徴とし、 ・前記挿入手段が、一方の櫛部(2a)の先端に棒状部
    (4a)を設け、他方の櫛部(2b)の先端には前記棒
    状部(4a)の棒幅(W4)と略同一の幅の挿入溝(4
    b)を設けたことを特徴とするもの。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6に記載した綴具で
    あって、 ・前記挿入手段において、引き離す抵抗の大きさの異な
    る中挿入手段と小挿入手段を設け、 ・嵌合手段を設けた櫛部(2)の隣に位置する挿入手段
    を設けた櫛部(2)に、中挿入手段を設けたことを特徴
    とするもの。
  8. 【請求項8】請求項4ないし請求項7のいずれかに記載
    した綴具を、嵌合手段を設けた櫛部(2)と櫛部(2)
    の間で切断し得られることを特徴とする、3個から15
    個程度の櫛部(2)を有する綴具。
  9. 【請求項9】3個から15個程度の櫛部(2)を有する
    2本の主部材(1)がヒンジ(5)によって連結された
    綴具であって、 ・リーフを折り返すことができるように主部材(1)の
    厚み(T)を適宜に薄くし、 ・主部材(1)の両端の櫛部(2)の先端に、引き離す
    のに適宜な抵抗が生ずる嵌合手段を設け、この櫛部
    (2)の先端の一部に切欠きを設けて貫通溝(6)を形
    成し、 ・嵌合手段を設けない櫛部(2)には、嵌合手段より引
    き離す抵抗が小さい挿入手段を設け、 ・主部材(1)のうち、少なくとも前記嵌合手段を設け
    た主部材(1)の両端の櫛部(2)を支える部分にヒン
    ジ(5)を設けたことを特徴とするもの。
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