JP3458127B2 - 空調用吹出口装置 - Google Patents

空調用吹出口装置

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JP3458127B2
JP3458127B2 JP2000265988A JP2000265988A JP3458127B2 JP 3458127 B2 JP3458127 B2 JP 3458127B2 JP 2000265988 A JP2000265988 A JP 2000265988A JP 2000265988 A JP2000265988 A JP 2000265988A JP 3458127 B2 JP3458127 B2 JP 3458127B2
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秀樹 馬場
豊 石田
孝史 小池
純一 樋口
明 田淵
洋三郎 辻川
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森六株式会社
大塚化学ホールディングス株式会社
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/34Nozzles; Air-diffusers
    • B60H1/3414Nozzles; Air-diffusers with means for adjusting the air stream direction
    • B60H1/3428Nozzles; Air-diffusers with means for adjusting the air stream direction using a set of pivoting shutters and a pivoting frame

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,自動車におけるイ
ンストルメント・パネル等に取付けられる空調用吹出口
装置に関し,特に,ブレード及びこれを囲むハウジング
の何れか一方を,軸孔を有する一次成形品として第1の
合成樹脂の一次射出により成形し,その一次成形品をセ
ットした二次成形型内でブレード及びハウジングの何れ
か他方を,前記軸孔に対応した支軸を有する二次成形品
として第2の合成樹脂の二次射出により成形して,その
成形と同時に軸孔と支軸とが嵌合状態になるようにし,
その嵌合によりブレードをハウジング内で回動可能とし
たものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】斯かる空調用吹出口装置は,例えば特開
平10−82554号公報に開示されているように既に
知られており,このものでは,軸孔付きハウジングを一
次成形し,支軸付きブレードを二次成形するようにして
いる。
【0003】またこの従来装置では,ハウジングとブレ
ードの構成材料を,その両者が二次成形時に融着しない
ように異系の合成樹脂材で且つ二次射出材が一次射出材
よりも低融点のもの(例えばハウジングにABS樹脂,
ブレードにポリプロピレン樹脂)を選択している。
【0004】更にこの従来装置では,ブレードの熱変形
を考慮し,ブレードが収縮した際の抜け防止のために,
ブレーキの支軸に余剰軸部を設けて,これをハウジング
の外側に突出させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
装置のようにハウジング及びブレードを異系材料とした
ものでは,リサイクルの際にハウジングとブレードを分
離する工程が必要となり,そのコストと手間を考慮する
とリサイクル利用は実際上困難である。
【0006】またリサイクルを考慮してハウジング及び
ブレードを同系材料とすると,軸孔と支軸の成形収縮率
が略同じとなり,軸孔に支軸が強く密接して両者が融着
したり或いはブレードの回動フィーリングの調整が困難
である等の問題がある。
【0007】また特にブレード収縮による抜け防止のた
めにブレードの支軸に余剰軸部を設けた構造では,その
余剰軸部がハウジングの外側に突出してしまい,特に固
定支持体に対しハウジング自体を回動させて配風を行う
タイプの吹出口装置においては,余剰軸部が,ハウジン
グの回動の障害となったり或いはハウジング回動の際に
車室内に露出して体裁を損なう等の問題がある。
【0008】本発明は,以上のような諸事情に鑑みてな
されたものであり,リサイクルを考慮してハウジング及
びブレードを同系材料としても,簡単な構成で軸孔の成
形収縮率を支軸のそれよりも小さくできるようにして軸
孔に支軸が融着しないようにし,しかもブレードの回動
フィーリングも調整容易とした空調用吹出口装置を提供
することを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1の発明は,ブレード及びこれを囲むハウジ
ングの何れか一方を,軸孔を有する一次成形品として第
1の合成樹脂の一次射出により成形し,その一次成形品
をセットした二次成形型内でブレード及びハウジングの
何れか他方を,前記軸孔に対応した支軸を有する二次成
形品として第2の合成樹脂の二次射出により成形して,
その成形と同時に軸孔と支軸とが嵌合状態になるように
し,その嵌合によりブレードをハウジング内で回動可能
とした空調用吹出口装置において,前記第1及び第2の
合成樹脂を同系の合成樹脂とし,そのうち第1の合成樹
脂に,射出成形後の冷却固化時における収縮を抑制する
ための添加剤を加えて,前記軸孔の成形収縮率を前記支
軸のそれより小さくなるよう設定したことを特徴とす
る。この特徴によれば,リサイクルを考慮してハウジン
グ及びブレードを同系材料としても,一次射出される第
1の合成樹脂に上記添加剤を加えるだけの簡単な構成
で,軸孔の成形収縮率を支軸のそれよりも小さくできる
ため,軸孔に支軸が融着するのを効果的に防止でき,し
かも上記添加剤の配合量を適宜調整するだけでブレード
の回動フィーリングが容易に調整可能となる。
【0010】また請求項2の発明は,ブレード及びこれ
を囲むハウジングの何れか一方を,軸孔を有する一次成
形品として第1の合成樹脂の一次射出により成形し,そ
の一次成形品をセットした二次成形型内でブレード及び
ハウジングの何れか他方を,前記軸孔に対応した支軸を
有する二次成形品として第2の合成樹脂の二次射出によ
り成形して,その成形と同時に軸孔と支軸とが嵌合状態
になるようにし,その嵌合によりブレードをハウジング
内で回動可能とした空調用吹出口装置において,前記第
1及び第2の合成樹脂を同系の合成樹脂とし,それら第
1及び第2の合成樹脂に,射出成形後の冷却固化時にお
ける収縮を抑制するための添加剤をそれぞれ加えると共
に,その両合成樹脂への前記添加剤の配合比を相異なら
せて,前記軸孔の成形収縮率を前記支軸のそれより小さ
くなるよう設定したことを特徴とする。この特徴によれ
ば,リサイクルを考慮してハウジング及びブレードを同
系材料としても,一次射出される第1の合成樹脂と,二
次射出される第2の合成樹脂とに上記添加剤を配合比を
相異ならせて加えるだけの簡単な構成で,軸孔の成形収
縮率を支軸のそれよりも小さくできるため,軸孔に支軸
が融着するのを効果的に防止できる。しかも両合成樹脂
に添加剤をそれぞれ加えて軸孔及び支軸双方の成形収縮
率をそれぞれ変えることができるから,ブレードの回動
フィーリングがより容易に調整可能となる。
【0011】さらに請求項3の発明は,請求項2の発明
の上記特徴に加えて,前記一次成形品がハウジング,前
記二次成形品がブレードであり,該ブレードに形成され
た前記支軸は,該ハウジングの外面より突き出していな
いことを特徴とする。これにより,装置の外観体裁が良
好になると共にその小型化が図られ,例えば固定支持体
に対しハウジング自体を回動させて配風を行うタイプの
吹出口装置に適用されても,支軸がハウジングの回動の
障害となったり或いはハウジング回動の際に車室内に露
出して体裁を損なう虞れはない。またブレードへ前記添
加剤を添加することにより,そのブレードの成形収縮を
適度に抑制するよう制御可能であるから,支軸をハウジ
ング外面より突出させなくても,該支軸の軸孔からの抜
け出しを効果的に回避できる。
【0012】さらに請求項4の発明は,請求項1〜3の
各発明の上記特徴に加えて,前記第1及び第2の合成樹
脂の何れか一方をポリエチレンとし,またその他方をポ
リプロピレンとしたことを特徴とし,これにより,ハウ
ジング及びブレードの材料選択に当り,リサイクル材と
して一般的なポリエチレン及びポリプロピレンを組み合
わせて使用できるため,リサイクルが頗る容易となる。
【0013】さらに請求項5の発明は,請求項1〜4の
各発明の上記特徴に加えて,前記添加剤が成形品の耐熱
強度を高める機能を有することを特徴とし,これによ
り,添加剤が加えられた成形品の耐熱強度が向上するの
で,その成形品の材料として比較的安価な低耐熱性の合
成樹脂材を選択可能となって製品単価を低減できる。
【0014】尚,本発明において「成形収縮率」とは,
射出成型後の冷却固化によっても成形品が全く収縮しな
い場合を想定した基準寸法に対する,成形品の実際の収
縮変化量の比率をいい,この成形収縮率が小さいほど収
縮の程度が低い,即ち収縮しにくいと言える。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0016】添付図面において,図1は,本発明の第1
実施例による空調用吹出口装置の一部破断斜視図,図2
は図1の2−2線断面図,図3は二次射出によるブレー
ド成形時の説明図,図4は,第2実施例を示す図2対応
断面図である。
【0017】先ず,図1において,1は,第1実施例の
自動車の空調用吹出口装置を示し,それは,第1の合成
樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)により一次射出成形
された筒状のハウジング2と,このハウジング2内で前
記第1の合成樹脂と同系の第2の合成樹脂(例えばポリ
エチレン樹脂)の二次射出成形されて互いに並列する多
数枚のブレード3,3…とから構成される。この二次射
出成形後に全ブレード3,3…は1本のリンク4により
相互に連結される。ハウジング2は,図示しない自動車
のインストルメントパネル等の固定の支持体に固着さ
れ,図1,2において左端に送風ダクト(図示せず)が
接続されて,矢印A方向に通風されようになっている。
【0018】図1,2に示すように,ハウジング2の成
形時,その上,下壁には,上下に並ぶ,ブレード3,3
…と同数対のボス5,5;5,5…が内端をそれぞれハ
ウジング2内面に突出させて左右方向に配列するように
形成され,各上下一対のボス5,5は互いに同軸の軸孔
6,6を有する。それら軸孔6,6は,図示例では盲孔
に形成され,従って該軸孔6,6に嵌合する後述の支軸
9,9がハウジング2の外面に突出することはない。
【0019】また各ブレード3は,ブレード本体7と,
このブレード本体7の上下両端に一体に突設される上下
一対の支軸9,9とから構成され,それら支軸9,9
は,対応する前記軸孔6,6に回動及び摺動可能に嵌合
し,その嵌合により各ブレード3がハウジング2内で回
動可能となる。その各支軸9の,ハウジング2内方に臨
む基端には,前記ブレード本体7の厚みよりも大径で対
応する前記ボス5の内端面に対向接触するフランジ8
が,それぞれ継ぎ目無く一体に形成される。
【0020】また各ブレード本体7の,支軸9から通風
方向Aと反対側を向く後部一側には,連結ピン10を介
して相互に連結した1対のアーム11,11が突設さ
れ,更に一部のブレード本体7の通風方向Aを向く前端
にはノブ12が形成される。
【0021】このような構造の多数枚のブレード3,3
…の成形に当っては,予めハウジング成形金型(図示せ
ず)によりハウジング2を第1の合成樹脂により一次射
出成形しておく。
【0022】次いで,図3に示すようにブレード成形金
型13に,既に成形されたハウジング2を設置して,そ
の軸孔6,6及びボス5,5内端面を金型13内のキャ
ビティ14に臨ませ,そしてこのキャビティ14に第2
の合成樹脂を射出充填する。こうして二次射出が完了
し,全ブレード3,3…が一挙に成形され,その成形と
同時に各軸孔6と支軸9とが嵌合状態となる。そして冷
却後,金型13を開いてハウジング2と共にブレード
3,3…を金型13から取出す。
【0023】その後,リンク4に一体に形成された多数
のC字状弾性連結子4a,4a…を全ブレード3,3…
の各連結ピン10に弾力的に係合することにより,全ブ
レード3,3…を相互に連結する。かくして,一個のノ
ブ12を指先で左右へ揺動させれば,全ブレード3,3
…が各支軸9,9を中心として一斉に左右方向へ回動
し,これによりハウジング2からの空気の吹出し方向を
調節できる。
【0024】ところで,この第1実施例では,ハウジン
グ2及びブレード3の成形材料選択に当り,リサイクル
材として一般的な同系材料,即ちポリプロピレン樹脂及
びポリエチレン樹脂を組み合わせて使用しており,これ
により,リサイクルが頗る容易である。
【0025】またこの第1実施例の第1の実施形態で
は,一次射出される第1の合成樹脂(例えばポリプロピ
レン樹脂)にだけ,射出成形後の冷却固化時における収
縮を抑制するための添加剤を加えて,一次成形品(従っ
て軸孔6)の成形収縮率を二次成形品(従って支軸9)
のそれより小さくなるようにしている。これにより,二
次成形後に樹脂を冷却固化させる際に軸孔6よりも支軸
9の収縮率の方が大きくなることから,軸孔6が支軸9
を必要以上に締め付ける虞れがなくなり,その軸孔6と
支軸9間に不要な高面圧が作用しないため,該軸孔6に
支軸9が融着するのを効果的に防止できる。しかも第1
の合成樹脂への上記添加剤の配合量を適宜調整するだけ
で,軸孔6と支軸9間に働く摩擦トルク,延いてはブレ
ード3の回動フィーリング(回動操作抵抗)を容易に調
整できるから,ブレード3を所望の回動位置に保持可能
である。
【0026】前記添加剤としては,これを合成樹脂に添
加することで上記冷却固化の際の収縮を抑制する作用を
発揮する物質であればよく,例えばタルク,ガラス繊
維,チタン酸カリウム,珪酸カルシウム繊維等の少なく
とも1つが適宜選ばれる。また前記添加剤には,チタン
酸カリウム繊維等のような,リサイクルに用いても物性
が低下しないものが好ましい。
【0027】また特にチタン酸カリウムは,短繊維材状
のものが望ましく,これを合成樹脂に添加することで成
形品の耐熱強度が高まって耐熱温度を上げることがで
き,従って空調用吹出口装置の耐熱条件をクリアする上
で有利である。さらにチタン酸カリウムは,これが添加
された成形品の外観を向上させて,装置の商品性を高め
ることができる利点をもたらす。またこのようなチタン
酸カリウムが特にブレード3の構成樹脂に添加される
と,ブレード3の剛性を向上させる作用を奏し,ブレー
ド本体の薄肉化が可能となり,その軽量化,コスト低
減,並びに吹出口開口面積の増加を図ることができる。
【0028】また,この第1実施例の第2の実施形態に
おいては,一次射出される第1の合成樹脂(例えばポリ
プロピレン樹脂)のみならず,二次射出される第2の合
成樹脂(例えばポリエチレン樹脂)にも前記添加剤を加
えると共に,その両合成樹脂への添加剤の配合比を相異
ならせて,一次成形品(従って軸孔6)の成形収縮率を
二次成形品(従って支軸9)のそれより小さくなるよう
にしている。これにより,先の実施形態と同様,二次成
形後に樹脂を冷却固化させる際に軸孔6よりも支軸9の
収縮率の方が大きくなることから,軸孔6が支軸9を必
要以上に締め付ける虞れはなくなり,該軸孔6に支軸9
が融着するのを効果的に防止できる。
【0029】しかも両合成樹脂に添加剤をそれぞれ加え
て軸孔6及び支軸9双方の成形収縮率をそれぞれ変える
ことができるから,ブレード3の回動フィーリングがよ
り容易に調整可能となる。このフィーリング調整に当た
っては,例えば,初めにブレード3が耐熱要件を満たす
添加剤量を割り出し,それに+αしておく。そして,最
も良い回動フィーリングをもたらすであろうハウジング
2の添加剤量を決定し,後は+αしたブレード3の添加
剤量を増減して回動フィーリングの微調整を行うことに
より,他部品と合わせ構造をもつハウジング2の添加剤
量を調整することなく(即ちハウジング2の収縮(寸
法)を変えることなく),回動フィーリングの調整可能
となる。
【0030】また以上の第1実施例では,一次成形品が
ハウジング2,二次成形品がブレード3であるが,該ブ
レード3に形成される支軸9がハウジング2の外面より
突出(露出)していないので,装置の外観体裁が良好に
なると共にその小型化が図られる。この場合,特に前記
第2の実施形態のようにブレード3にも前記添加剤を添
加すれば,そのブレード3の成形収縮を適度に抑制する
よう制御可能であるから,支軸9をハウジング2外面よ
り突出させなくても,該支軸9の軸孔6からの抜け出し
を効果的に回避できる。
【0031】また特に耐熱性を要求されるブレード3
に,添加剤として前記チタン酸カリウムを添加した場合
には,ブレード3の構成材料として比較的安価な低耐熱
性の合成樹脂材を選択しても,該ブレード3の必要な耐
熱強度を確保できて製品単価の低減が可能となる。
【0032】また図4には,本発明の第2実施例が示さ
れる。この実施例では,ハウジング2自体を固定支持
体,例えば自動車のインストルメント・パネルPに対し
枢軸15回りに回動可能に支持して配風を行うタイプの
吹出口装置に適用される。前記枢軸15は,支軸9と略
直交するように配置されており,ブレード3と同様,回
動支持部に働く摩擦トルクにより所望の回動位置に保持
可能である。またインストルメント・パネルPの,ハウ
ジング2を収容する孔部Paは,前記枢軸15を中心と
する円弧面状に形成され,またハウジング2の外面も,
該孔部Paに略沿う円弧面状に形成される。その他の,
ハウジング2及びブレード3の構造は,第1実施例と基
本的に同様であるので,第1実施例で対応する主要部の
参照符号を付すに留め,説明を省略する。
【0033】この第2実施例でも,支軸9はハウジング
2の外面より突出していない。このため,支軸9がハウ
ジング2の枢軸15回りの回動の障害となったり或いは
ハウジング2回動の際に車室内に露出して体裁を損なう
ような虞れはない。
【0034】以上本発明の実施例を説明したが,本発明
は,これら実施例に限定されるものではなく,種々の実
施例が可能である。例えば前記実施例では,軸孔6を有
する一次成形品としてハウジング2が,また支軸9を有
する二次成形品としてブレード3がそれぞれ選定されて
ハウジング2を一次成形した後にブレード2を二次成形
するようにしたが,本発明(請求項1,2)では,軸孔
を有する一次成形品としてブレードを先ず第1の合成樹
脂の一次射出により成形し,次いで,支軸を有する二次
成形品としてハウジングを第2の合成樹脂の二次射出に
より成形するようにしてもよい。
【0035】また前記実施例では,軸孔6を盲孔とした
が,本発明では,軸孔6を貫通孔に形成してもよく,そ
の場合,支軸9の長さは,該軸が軸孔6より外方に突き
出すことのないように設定される。
【0036】また前記実施例では,ブレード及びハウジ
ングを構成する同系樹脂としてオレフィン系樹脂,即ち
オレフィン化合物(一般的にCn 2nで表記され,二重
結合(エチレン結合)を1つ持つものを基本としている
エチレン,プロピレン,ブチレン等)の単独重合体を用
いたが,本発明は,オレフィン系以外の同系樹脂,例え
ばスチレン系,アミド系,PET系等の樹脂について
も,その各系内の二種の樹脂を適宜組み合わせて適用可
能である。尚,混合してもリサイクル材として再利用可
能な樹脂の組み合わせ系のうち,ポリエチレン(オレフ
ィン系)とポリスチレン(スチレン系)のような,厳密
な意味では同系と言えない樹脂の組み合わせ系について
も,本発明では広義の意味で「同系」として扱い,本発
明を適用可能とする。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば,
ブレード及びハウジングの何れか一方を,軸孔を有する
一次成形品として第1の合成樹脂の一次射出により成形
し,その一次成形品をセットした二次成形型内でブレー
ド及びハウジングの何れか他方を,支軸を有する二次成
形品として第2の合成樹脂の二次射出により成形して,
その成形と同時に軸孔と支軸とが嵌合状態になるように
した空調用吹出口装置において,第1及び第2の合成樹
脂を同系の合成樹脂とし,そのうち第1の合成樹脂に,
射出成形後の冷却固化時における収縮抑制のための添加
剤を加えて,軸孔の成形収縮率を支軸のそれより小さく
なるようにしたので,リサイクルを考慮してハウジング
及びブレードを同系材料としても,一次射出される第1
の合成樹脂に上記添加剤を加えるだけの簡単な構成で,
軸孔の成形収縮率を支軸のそれよりも小さくで,これに
より,軸孔に支軸が融着するのを効果的に防止でき,し
かも上記添加剤の配合量を適宜調整するだけでブレード
の回動フィーリングを容易に調整できる。
【0038】また請求項2の発明によれば,前記空調用
吹出口装置において,第1及び第2の合成樹脂を同系の
合成樹脂とし,それら第1及び第2の合成樹脂に,射出
成形後の冷却固化時における収縮抑制のための添加剤を
それぞれ加えると共に,その両合成樹脂への添加剤の配
合比を相異ならせて,軸孔の成形収縮率を支軸のそれよ
り小さくなるようにしたので,リサイクルを考慮してハ
ウジング及びブレードを同系材料としても,一次射出さ
れる第1の合成樹脂と,二次射出される第2の合成樹脂
とに添加剤を配合比を相異ならせて加えるだけの簡単な
構成で,軸孔の成形収縮率を支軸のそれよりも小さくで
き,これにより,軸孔に支軸が融着するのを効果的に防
止でき,しかも両合成樹脂に添加剤をそれぞれ加えて軸
孔及び支軸双方の成形収縮率をそれぞれ変えることがで
きるから,ブレードの回動フィーリングがより容易に調
整可能となる。
【0039】さらに請求項3の発明によれば,二次成形
されるブレードの支軸がハウジングの外面より突き出し
ていないので,装置の外観体裁が良好になると共にその
小型化が図られ,例えば固定支持枠に対しハウジング自
体を回動させて配風を行うタイプの吹出口装置に適用さ
れても,支軸がハウジングの回動の障害となったり或い
はハウジング回動の際に車室内に露出して体裁を損なう
虞れはない。またブレードへの前記添加剤の添加によ
り,そのブレードの成形収縮を適度に抑制するよう制御
可能であるから,支軸をハウジング外面より突出させな
くても,該支軸の軸孔からの抜け出しを効果的に回避で
きる。
【0040】さらに請求項4の発明によれば,ハウジン
グ及びブレードの材料選択に当り,リサイクル材として
一般的なポリエチレン及びポリプロピレンを組み合わせ
て使用できるため,リサイクルが頗る容易となる。
【0041】さらに請求項5の発明によれば,前記添加
剤が成形品の耐熱強度を高める機能を有するので,この
添加剤が加えられた成形品の耐熱強度が向上し,例えば
その成形品が耐熱性を要求されるブレードである場合に
は,そのブレード材料として比較的安価な低耐熱性の合
成樹脂材を選択可能となって製品単価を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る空調用吹出口装置の
一部破断斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】二次射出によるブレード成形時の説明図
【図4】第2実施例を示す図2対応断面図
【符号の説明】
1 空調用吹出口装置 2 ハウジング 3 ブレード 5 ボス 6 軸孔 7 ブレード本体 8 フランジ 9 支軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 孝史 群馬県邑楽郡明和町大輪446−7 森六 株式会社内 (72)発明者 樋口 純一 群馬県邑楽郡明和町大輪446−7 森六 株式会社内 (72)発明者 田淵 明 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社内 (72)発明者 辻川 洋三郎 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−225153(JP,A) 特開 平11−315172(JP,A) 特開2000−56108(JP,A) 特公 昭59−48745(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/34 F24F 13/15

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレード(3)及びこれを囲むハウジン
    グ(2)の何れか一方を,軸孔(6)を有する一次成形
    品(2)として第1の合成樹脂の一次射出により成形
    し,その一次成形品(2)をセットした二次成形型(1
    3)内でブレード(3)及びハウジング(2)の何れか
    他方を,前記軸孔(6)に対応した支軸(9)を有する
    二次成形品(3)として第2の合成樹脂の二次射出によ
    り成形して,その成形と同時に軸孔(6)と支軸(9)
    とが嵌合状態になるようにし,その嵌合によりブレード
    (3)をハウジング(2)内で回動可能とした空調用吹
    出口装置において,前記第1及び第2の合成樹脂を同系
    の合成樹脂とし,そのうち第1の合成樹脂に,射出成形
    後の冷却固化時における収縮を抑制するための添加剤を
    加えて,前記軸孔(6)の成形収縮率を前記支軸(9)
    のそれより小さくなるよう設定したことを特徴とする,
    空調用吹出口装置。
  2. 【請求項2】 ブレード(3)及びこれを囲むハウジン
    グ(2)の何れか一方を,軸孔(6)を有する一次成形
    品(2)として第1の合成樹脂の一次射出により成形
    し,その一次成形品(2)をセットした二次成形型(1
    3)内でブレード(3)及びハウジング(2)の何れか
    他方を,前記軸孔(6)に対応した支軸(9)を有する
    二次成形品(3)として第2の合成樹脂の二次射出によ
    り成形して,その成形と同時に軸孔(6)と支軸(9)
    とが嵌合状態になるようにし,その嵌合によりブレード
    (3)をハウジング(2)内で回動可能とした空調用吹
    出口装置において,前記第1及び第2の合成樹脂を同系
    の合成樹脂とし,それら第1及び第2の合成樹脂に,射
    出成形後の冷却固化時における収縮を抑制するための添
    加剤をそれぞれ加えると共に,その両合成樹脂への前記
    添加剤の配合比を相異ならせて,前記軸孔(6)の成形
    収縮率を前記支軸(9)のそれより小さくなるよう設定
    したことを特徴とする,空調用吹出口装置。
  3. 【請求項3】 前記一次成形品がハウジング(2),前
    記二次成形品がブレード(3)であり,該ブレード
    (3)に形成された前記支軸(9)は,該ハウジング
    (2)の外面より突き出していないことを特徴とする,
    請求項2に記載の空調用吹出口装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の合成樹脂の何れか一
    方をポリエチレンとし,またその他方をポリプロピレン
    としたことを特徴とする,請求項1,2又は3に記載の
    空調用吹出口装置。
  5. 【請求項5】 前記添加剤は,成形品の耐熱強度を高め
    る機能を有することを特徴とする,請求項1〜4の何れ
    かに記載の空調用吹出口装置。
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