JP2003326950A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003326950A JP2002138129A JP2002138129A JP2003326950A JP 2003326950 A JP2003326950 A JP 2003326950A JP 2002138129 A JP2002138129 A JP 2002138129A JP 2002138129 A JP2002138129 A JP 2002138129A JP 2003326950 A JP2003326950 A JP 2003326950A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を落とすことなく、こもり音の発生し
ない車両用空調装置を提供する。 【解決手段】 ドア12の回転軸12aが両開口部17
a、11の間に配置されると共に、ドア12がどこに位
置しても常時開の開口部17aを塞がぬよう、ドア12
の回転軸12a近傍に常時開の開口部17aに対応した
切り欠き12cを設けている。そして、ドア12によっ
て開閉される開口部11を閉じた状態で、切り欠き12
cによって生じる窪み部12cに空調風が回り込まぬよ
う、切り欠き12cに対応した風向板18を突出させて
窪み部12cに蓋をしている。これにより、常時開の開
口部17aへ風がスムーズに流入することから風流れの
乱れが無くなり低周波(200〜500Hz)のこもり
音が発生しない車両用空調装置とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内の計器盤左
右両端部に配置されて、冷房時には乗員頭部に向けて冷
風を吹き出し、暖房時には車両側面窓ガラスに向けて温
風を吹き出して曇り止めを行うサイドフェイス吹出口を
有し、特に、どの吹出モードでもサイドフェイス吹出口
から風が得られる構造の車両用空調装置において、サイ
ドフェイス吹出口への空調空気の配風構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば特開平10−1
66838号公報に開示された車両用空調装置がある。
この車両用空調装置は、計器盤部のセンタフェイス吹出
口に接続されるセンタフェイス開口部と、計器盤部のサ
イドフェイス吹出口に接続されるサイドフェイス開口部
と、乗員足元のフット吹出口に接続されるフット開口部
と、車両前面窓ガラスに向けて風を吹き出すデフロスタ
吹出口に接続されるデフロスタ開口部とを備えている。
【0003】そして、空調ユニットの吹出モード切換機
構簡素化のために、センタフェイス開口部とフット開口
部とを隣接して設け、このセンタフェイス開口部とフッ
ト開口部への空気の流れを1枚のフェイスフット切換用
ドアにより制御し、このセンタフェイス開口部とフット
開口部の両方に通じるフェイスフット共通の空気通路と
デフロスタ開口部への空気流れを1枚のデフロスタドア
により制御している。
【0004】それと共に、デフロスタドアの回転軸の近
傍に常時開の開口部を形成し、この開口部をサイドフェ
イス開口部に連通させることにより、どの吹出モードで
もサイドフェイス吹出口から風が得られる構造とした空
調ユニットのレイアウト構成が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構造の空
調ユニットにおいて、乗員足元に風を吹き出すフットモ
ード時にサイドフェイス吹出口から低周波(200〜5
00Hz)のこもり音が発生するという問題がある。従
来、このこもり音に対し、空調ユニットのサイドフェイ
ス開口部から車室内左右両端部のサイドフェイス吹出口
までを接続するサイドフェイスダクト内に柔らかいパッ
キン(ウレタン材)を貼って音を吸収するという対策が
講じられている。
【0006】図7(a)は従来のサイドフェイスダクト
30を示す斜視図であり、(b)は(a)図中のB−B
断面図である。ダクト30の内面にパッキン31が貼ら
れている。また、図8は従来のパッキン貼付での効果を
示すグラフである。グラフに示すように問題となる低周
波、特に400〜500Hz付近で低減効果があり、聴
感でも問題ないレベルに改善される。しかし、このダク
ト内面へのパッキン貼付は対策効果があるものの、狭い
ダクト内にパッキンを手貼りするのは非常に生産性が悪
いという問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の問題に鑑みて成され
たものであり、その目的は、生産性を落とすことなく、
こもり音の発生しない車両用空調装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。請求項1
に記載の発明では、常時開の開口部(17a)と、ドア
(12)によって開閉される開口部(11)とが隣接し
てあり、ドア(12)の回転軸(12a)が両開口部
(17a、11)の間に配置されると共に、ドア(1
2)がどこに位置しても常時開の開口部(17a)を塞
がぬよう、ドア(12)の回転軸(12a)近傍に常時
開の開口部(17a)に対応した切り欠き(12c)ま
たは開口を設けた車両用空調装置において、ドア(1
2)によって開閉される開口部(11)を閉じた状態
で、切り欠き(12c)または開口によって生じる窪み
部(12c)に空調風が回り込まぬよう、切り欠き(1
2c)または開口に対応した風向板(18)を突出させ
て窪み部(12c)に蓋をしたことを特徴とする。
【0009】図6は、図3の本発明の実施形態に対応す
る従来の空調ユニットの要部詳細断面図である。また、
図6・図3とも乗員足元に風を吹き出すフットモード時
の状態で、空調空気の流れを白抜き矢印で示す。これら
の空調ユニットは、サイドフェイス開口部(17)に連
通する常時開の開口部(17a)をドア(12)の回転
軸(12a)の近傍に形成することにより、どの吹出モ
ードでもサイドフェイス吹出口から風が得られる構造と
したものである。
【0010】暖房用熱交換器で加熱された空調空気は、
フット吹出口への入口孔(14)に流入すると同時に、
サイドフェイス開口部(17)に連通する常時開の開口
部(17a)にも流入する。この際、図6に示す従来で
は、ドア(12)の回転軸(12a)の近傍に設けた常
時開の開口部(17a)に対応した切り欠き(12c)
が窪み部となり、ここへ空調空気の一部が回り込んで風
流れの乱れが発生し、そのまま開口部(17a)からそ
の先の図示しないサイドフェイスダクトへと流れてゆ
く。
【0011】風流れが乱れた状態でダクト内へ流入する
と、低周波(200〜500Hz)のこもり音がダクト
に共鳴して増幅され、聴感で聞き取れるようになること
で問題となっている。しかし、本発明の実施形態として
図3に示すように、ドア(12)の切り欠き(12c)
でできる窪み部に風向板(18)を突出させて蓋をする
ことにより、風流れの乱れが無くなり低周波(200〜
500Hz)のこもり音が発生しない車両用空調装置と
することができる。
【0012】請求項2に記載の発明では、風向板(1
8)を、空調ケース(2)に一体に設けたことを特徴と
する。これにより、生産性を落とすことなく、こもり音
の発生しない車両用空調装置とすることができる。
【0013】請求項3に記載の発明では、常時開の開口
部(17a)とはサイドフェイス開口部(17、17
a)の一部であり、ドア(12)によって開閉される開
口部(11)とは車両前面窓ガラスに向けて風を吹き出
すデフロスタ吹出口に接続されるデフロスタ開口部(1
1)であることを特徴とする。
【0014】これは、同じ条件ならば他の開口部にも本
発明を適用することが可能であり、従来技術に記したよ
うに空調ユニットの吹出モード切換機構簡素化と、どの
吹出モードでもサイドフェイス吹出口から風が得られる
構造化により、サイドフェイス開口部(17a)とデフ
ロスタ開口部(11)との間の部分に適用して好適であ
る。
【0015】因みに、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示す一例であり、図3・図6中で説明しなかった符号も
後述する発明の実施形態の中で説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態における
車両用空調装置の構造概要を示す平面図であり、図2は
図1中A−Aで示す空調ユニットの断面図であり、フッ
ト吹出モードの状態を示す。また、図3は図2の空調ユ
ニット断面図の要部詳細であり、図4は図3中のW矢視
図である。
【0017】本実施形態の車両用空調装置の通風系は、
大別して、空調ユニット1と送風機ユニット20との2
つの部分に分かれている(図1参照)。送風機ユニット
20は車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席
側へオフセットして配置されており、これに対し、空調
ユニット1は車室内の計器盤下方部のうち、左右方向の
略中央部に配置されている。
【0018】送風機ユニット20は周知の如く内気(車
室内空気)と外気(車室外空気)とを切換導入する図示
しない内外気切換箱と、この内外気切換箱から導入され
る空気を送風する送風機21とから構成されている。こ
の送風機21は周知の遠心多翼ファン(シロッコファ
ン)を電動モータにて回転駆動するものである。
【0019】空調ユニット1は、1つの共通の空調ケー
ス2内に蒸発器(冷房用熱交換器)3とヒータコア(暖
房用熱交換器)4を両方とも一体的に内蔵するタイプの
ものである。空調ケース2はポリプロピレンのような、
ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品か
らなり、図2の上下方向(車両上下方向)に分割面を有
する左右2分割のケースからなる。この左右2分割のケ
ースは、上記熱交換器3・4、後述のドア等の機器を収
納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段によ
り一体に結合されて空調ケース2を構成する。
【0020】空調ユニット1は、車室内の計器盤下方部
の略中央部に、車両の前後及び上下方向に対して、図2
に示す形態で配置され、そして、空調ケース2の、最も
車両前方部の部位には、空気流入口5が配設されてい
る。この空気流入口5には、前述の送風機ユニット20
から送風される空調空気が流入する。この空気流入口5
は助手席前方の部位に配置される送風機ユニット20の
空気出口部に接続するために、空調ケース2のうち、助
手席側の側面に開口している(本実施形態は左ハンドル
車用の車両用空調装置を示す)。
【0021】空調ケース2内において、空気流入口5の
部位に蒸発器3が空気通路の全域を横切るように配置さ
れている。この蒸発器3は周知のごとく冷凍サイクルの
冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸収して、空調空気を冷
却するものである。ここで、蒸発器3は図2に示すよう
に、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長手方向
が向く形態で空調ケース2内に設置されている。
【0022】蒸発器3は、本実施形態では周知の積層型
のものであって、アルミニウム等の金属薄板を2枚張り
合わせて構成した偏平チューブ間にコルゲートフィンを
介在させて多数積層配置し、一体ろう付けしたものであ
る。そして、蒸発器3の空気流れ下流側(車両後方側)
に、所定の間隔を開けてヒータコア4が隣接配置されて
いる。
【0023】このヒータコア4は、蒸発器3を通過した
冷風を再加熱するものであって、その内部に高温のエン
ジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空
気を加熱するものである。このヒータコア4も蒸発器3
と同様に、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長
手方向が向く形態で空調ケース2内に設置されている。
【0024】また、ヒータコア4も周知のものであり、
本実施形態ではアルミニウム等の金属薄板を溶接等によ
り断面偏平状に接合してなる偏平チューブ間にコルゲー
トフィンを介在して多数積層配置し、一体ろう付けした
ものである。また、空調ケース2内で、ヒータコア4の
上方部位には、このヒータコア4をバイパスして空気
(冷風)が流れる冷風バイパス通路6が形成されてい
る。
【0025】空調ケース2内で、ヒータコア4と蒸発器
3との間には、ヒータコア4で加熱される温風とヒータ
コア4をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイパス通
路6を流れる冷風)との風量割合を調整する平板状のエ
アミックスドア7が配置されている。このエアミックス
ドア7は、板部7bが水平方向に配置された回転軸7a
に一体に結合されており、この回転軸7aにて車両上下
方向に回動可能になっている。
【0026】このエアミックスドア7は上記風量割合の
調整により空気温度を調整する温度調整手段を成す。回
転軸7aは、空調ケース2に回動自在に支持され、かつ
回転軸7aの一端部は空調ケース2の外部に突出して、
図示しないリンク機構に結合されて、空調装置の温度制
御機構(サーボモータのようなアクチュエータ等)によ
り回動操作されるようになっている。
【0027】そして、空調ケース2内において、ヒータ
コア4の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒータ
コア4との間に所定間隔を開けて上下方向に延びる壁面
8が空調ケース2に一体成形されている。この壁面8に
よりヒータコア4の直後から上方に向かう温風通路9が
形成され、この温風通路9の下流側(上方側)はヒータ
コア4の上方部において冷風バイパス通路6と合流し、
冷風と温風の混合を行う冷温風混合空間10を形成して
いる。
【0028】空調ケース2の上面部において、車両前方
側の部位にはデフロスタ開口部11が開口している。こ
のデフロスタ開口部11は冷温風混合空間10から温度
制御された空調空気が流通するものであって、図示しな
いデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続さ
れ、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて
風を吹き出す。尚、このデフロスタ開口部11は、本発
明でいうドアによって開閉される開口部であり、後述す
るセンタフェイス開口部13、サイドフェイス開口部1
7・17aに対する他の開口部である。
【0029】空調ケース2内には、第1の入口穴14が
形成され、この入口穴14の下流に形成された空間に、
センタフェイス開口部13、サイドフェイス開口部17
と第2の入口穴15aとが形成されている。そして、デ
フロスタ開口部11と入口穴14とは、デフロスタドア
12によって選択的に開閉される。すなわち、デフロス
タ開口部11と入口穴14はデフロスタドア12によっ
て開閉される。このデフロスタドア12は、板部12b
が水平方向に配置された回転軸12aに一体に結合され
ており、この回転軸12aにて車両上下方向に回動可能
になっている。
【0030】また、入口穴15aの下流側に前席用フッ
ト開口部15bと後席用フット開口部15cとが設けら
れている。そして、センタフェイス開口部13、サイド
フェイス開口部17と入口穴15aとは、フェイスフッ
ト切換用ドア16によって選択的に開閉される。
【0031】すなわち、センタフェイス開口部13、サ
イドフェイス開口部17とフット開口部15b・15c
とはフェイスフット切換用ドア16によって開閉され
る。このフェイスフット切換用ドア16は、板部16b
が水平方向に配置された回転軸16aに一体に結合され
ており、この回転軸16aにて車両上下方向に回動可能
になっている。
【0032】また、デフロスタドア12とフェイスフッ
ト切換用ドア16は、吹出モード切換用のドア手段であ
って、図示しないリンク機構に連結されて、吹出モード
切換機構(サーボモータのようなアクチュエータ)によ
り連動操作されるようになっている。センタフェイス開
口部13とサイドフェイス開口部17は、右側用(本実
施形態では助手席側用)と左側用(本実施形態では運転
席側用)とに分けられている(図1参照)。
【0033】そして、センタフェイス開口部13は図示
しないセンタフェイスダクトを介し、計器盤左右方向の
中央部上方側に配置されているセンタフェイス吹出口に
接続され、この吹出口から車室内中央部の乗員頭部に向
けて風を吹き出す。また、サイドフェイス開口部17は
後述する常時開の開口部17aと一緒にされ、図示しな
いサイドフェイスダクトを介し、計器盤左右両端部の上
方側に配置されているサイドフェイス吹出口に接続さ
れ、この吹出口から車室内左右両側部の乗員頭部側また
は車両側面窓ガラスに向けて風を吹き出す。
【0034】サイドフェイス吹出口は周知な如く手動操
作される風向き変更装置を備えており、この風向き変更
装置の風向板の方向調整により、吹出空気を車室内左右
両側部の乗員頭部側または車両側面窓ガラスに向けて風
を吹き出すことが可能になっている。また、フット開口
部15b・15cは夫々図示しないフットダクトを介し
てフット吹出口に接続され、そのフット吹出口から前席
および後席の乗員足元に温風を吹き出す。
【0035】尚、上述した各ドア7・12・16は、い
ずれも各回転軸7a・12a・16aおよび各回転軸7
a・12a・16aと一体に結合された各板部7b・1
2b・16bを有する。この各回転軸16a・21a・
25aは長さが略同一である。また各板部7b・12b
・16bは、樹脂または金属製のドア基板を有し、この
基板の表裏両面にウレタンフォームのような弾性シール
材を貼着した構造である。
【0036】次に、本実施形態の特徴構成を説明する。
本実施形態の空調ユニット1は、サイドフェイス開口部
17に連通する常時開の開口部17aをデフロスタドア
12の回転軸12aの近傍に形成することにより、どの
吹出モードでもサイドフェイス吹出口から風が得られる
構造としたものである。
【0037】このように常時開の開口部17aと、デフ
ロスタドア12によって開閉されるデフロスタ開口部1
1とが隣接してあり、デフロスタドア12の回転軸12
aが両開口部17a、11の間に配置されていると共
に、デフロスタドア12がどこに位置しても常時開の開
口部17aを塞がぬよう、デフロスタドア12の回転軸
12a近傍に常時開の開口部17aに対応した切り欠き
12cを設けている。
【0038】そして、デフロスタドア12によって開閉
されるデフロスタ開口部11を閉じた状態で、切り欠き
12cによって生じる窪み部12cに空調風が回り込ま
ぬよう、切り欠き12cに対応した風向板18を突出さ
せて窪み部12cに蓋をしている。この風向板18は、
空調ケース2に一体成形して設けたものである。
【0039】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。車両用空調装置は、周知のように、空調操
作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号及び
空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される
電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御装置
の出力信号により各ドア7、12、16の位置が制御さ
れる。
【0040】図2はフット吹出モードが設定された状態
を示しており、デフロスタドア12によりデフロスタ開
口部11が閉じられ、センタフェイス開口部13、サイ
ドフェイス開口部17、フット開口部15b・15cに
連通する入口穴14は開放される。また、フェイスフッ
ト切換用ドア16によりセンタフェイス開口部13、サ
イドフェイス開口部17が閉じられ、入口穴15aが開
放される。
【0041】従って、送風機ユニット20からの送風空
気は主にフット開口部15b・15cから前席および後
席の乗員足元に向かって吹き出し暖房作用を行うと共
に、一部の送風空気は常時開の開口部17aからサイド
フェイスダクトを介して乗員頭部側または車両側面窓ガ
ラスに向けて風を吹き出す。図2のフット吹出モードで
は、エアミックスドア7は最大暖房位置に操作された状
態を示しているが、エアミックスドア7をこの最大暖房
位置から最大冷房側へ回動操作することにより、吹出空
気温度を任意に調整できる。
【0042】次に図示はしないが、デフロスタ吹出モー
ドが設定された状態を説明する。デフロスタドア12に
よりデフロスタ開口部11が開放され、センタフェイス
開口部13、サイドフェイス開口部17、フット開口部
15b・15cに連通する入口穴14は閉じられる。従
って、送風機ユニット20からの送風空気は主にデフロ
スタ開口部11から車両前面窓ガラスに向かって吹き出
され、前面窓ガラスの曇り止めを行うと共に、一部の送
風空気は常時開の開口部17aからサイドフェイスダク
トを介して車両側面窓ガラスに向けて風を吹き出され、
側面窓ガラスの曇り止めを行う。
【0043】また、上記したデフロスタ吹出モードの状
態からデフロスタドア12を所定量だけ反時計方向に回
動操作して、デフロスタ開口部11の開度を小さくする
と共に、入口穴14の開度を大きくすることにより、デ
フロスタ開口部20への吹出風量を減少して、フット開
口部15b・15cへの吹出風量を増加することがで
き、フットデフロスタ吹出モードが得られる。
【0044】次に、フェイス吹出モードが設定された状
態を説明する。デフロスタドア12は、デフロスタ開口
部11を閉塞する。フェイスフット切換用ドア16は、
フット開口部15b・15cへの入口穴15aを閉塞し
て、センタフェイス開口部13、サイドフェイス開口部
17を開放する。従って、送風空気はセンタフェイス開
口部13・サイドフェイス開口部17・常時開の開口部
17aを通ってセンタフェイス吹出口、サイドフェイス
吹出口から乗員頭部に向かって吹き出される。
【0045】また、上記したフェイス吹出モードの状態
からフェイスフット切換用ドア16を所定量だけ反時計
方向に回動操作して、センタフェイス開口部13、サイ
ドフェイス開口部17とフット開口部15b・15cへ
の入口穴15aとの中間位置とする。更に、エアミック
スドア7は最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操
作する。
【0046】この状態では、送風機ユニット20からの
送風空気が空気流入口5より空調ユニット1内に流入
し、蒸発器3にて冷却されて冷風となる。そして、この
冷風がエアミックスドア7により冷風バイパス通路6を
流れる部分とヒータコア4で再加熱される部分とに振り
分けられる。
【0047】そして、ヒータコア4で加熱された温風は
温風通路9を上昇した後に、冷温風混合空間10に向か
う。冷温風混合空間10では、冷風バイパス通路6から
の冷風と温風通路9からの温風とが混合されるが、冷風
は主にフェイス開口部13、17側に流れ、温風は主に
フット開口部15b・15c側に流れる。
【0048】これにより、フット開口部15b・15c
側へ向かう空気の温度よりも、フェイス開口部13、1
7へ向かう空気の温度が低くなる。その結果、乗員の頭
部に吹き出される吹出空気温度が乗員の足元に吹き出さ
れる吹出空気温度より低くなり、バイレベル吹出モード
として頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
【0049】次に、本実施形態の特徴について述べる。
常時開の開口部17aと、ドア12によって開閉される
開口部11とが隣接してあり、ドア12の回転軸12a
が両開口部17a、11の間に配置されると共に、ドア
12がどこに位置しても常時開の開口部17aを塞がぬ
よう、ドア12の回転軸12a近傍に常時開の開口部1
7aに対応した切り欠き12cを設けている。
【0050】そして、ドア12によって開閉される開口
部11を閉じた状態で、切り欠き12cによって生じる
窪み部12cに空調風が回り込まぬよう、切り欠き12
cに対応した風向板18を突出させて窪み部12cに蓋
をしている。これにより、常時開の開口部17aへ風が
スムーズに流入することから風流れの乱れが無くなり低
周波(200〜500Hz)のこもり音が発生しない車
両用空調装置とすることができる。
【0051】図5は本発明での効果を示すグラフであ
る。グラフに示すように問題となる低周波、特に400
〜500Hz付近で低減効果があり、聴感でも問題ない
レベルに改善される。また、風向板18を、空調ケース
2に一体成形にて設けている。これにより、生産性を落
とすことなく、こもり音の発生しない車両用空調装置と
することができる。
【0052】また、常時開の開口部17aとしてサイド
フェイス開口部17a、ドア12によって開閉される開
口部11としてデフロスタ開口部11に適用している。
これは、同じ条件ならば他の開口部にも本発明を適用す
ることが可能であり、空調ユニットの吹出モード切換機
構簡素化と、どの吹出モードでもサイドフェイス吹出口
から風が得られる構造化により、サイドフェイス開口部
17aとデフロスタ開口部11との間の部分に適用して
好適である。
【0053】(その他の実施形態)上記実施形態では、
デフロスタドア12に矩形の切欠き12cを設けている
が、これに限るものではなく、通風を妨げなければ三角
形や丸穴等の他の形状であっても良いし、切り抜きによ
る開口であっても良い。また、窪み部12cに空調ケー
ス2の外壁を突入させ、窪み部12cを埋めるものであ
っても良い。また、本発明は、空調ユニット1内に蒸発
器(冷房用熱交換器)3を配設しないタイプの空調装置
に適用しても良い。
【0054】また、上記実施形態では、空調ユニット1
の車両前後、左右、上下方向を規定したが、これに限ら
ず、他の向きであってもよい。また,上記実施形態で
は、左右のサイドフェイス開口部17・17aのそれぞ
れの開口面積を略同一としたが、風量配分のためそれぞ
れの開口面積が異なる構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の
構造概要を示す平面図である。
【図2】図1中A−Aで示す空調ユニットの断面図で、
フット吹出モードの状態を示す。
【図3】図2の空調ユニット断面図の要部詳細である。
【図4】図3中のW矢視図である。
【図5】本発明での効果を示すグラフである。
【図6】図3に対応する従来の空調ユニットの要部詳細
断面図である。
【図7】(a)は従来のサイドフェイスダクトを示す斜
視図であり、(b)は(a)図中のB−B断面図であ
る。
【図8】従来のパッキン貼付での効果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2 空調ケース 4 ヒータコア(暖房用熱交換器) 7 エアミックスドア(温度調整手段) 11 デフロスタ開口部(他の開口部、ドアによって開
閉される開口部) 12 デフロスタドア(ドア) 12a 回転軸 12c 切り欠き、窪み部 13 センタフェイス開口部 17 サイドフェイス開口部 17a サイドフェイス開口部(常時開の開口部) 18 風向板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路を形成する空調ケース(2)
    と、 前記空調ケース(2)内に設けられ、空調空気を加熱す
    る暖房用熱交換器(4)と、 この暖房用熱交換器(4)による空調空気の加熱量を調
    整して空気温度を調整する温度調整手段(7)と、 前記空調ケース(2)に設けられ、車室内中央部から乗
    員頭部側に向けて風を吹き出すセンタフェイス吹出口に
    接続されるセンタフェイス開口部(13)と、 前記空調ケース(2)に設けられ、車室内左右両端部か
    ら乗員頭部側及び車両側面窓ガラスに向けて風を吹き出
    すサイドフェイス吹出口に接続されるサイドフェイス開
    口部(17、17a)と前記空調ケース(2)に設けら
    れ、前記センタフェイス開口部(13)および前記サイ
    ドフェイス開口部(17)以外の他の開口部(11)を
    備え、 常時開の開口部(17a)と、ドア(12)によって開
    閉される開口部(11)とが隣接してあり、前記ドア
    (12)の回転軸(12a)が前記両開口部(17a、
    11)の間に配置されると共に、前記ドア(12)がど
    こに位置しても前記常時開の開口部(17a)を塞がぬ
    よう、前記ドア(12)の回転軸(12a)近傍に前記
    常時開の開口部(17a)に対応した切り欠き(12
    c)または開口を設けた車両用空調装置において、 前記ドア(12)によって開閉される開口部(11)を
    閉じた状態で、前記切り欠き(12c)または開口によ
    って生じる窪み部(12c)に空調風が巻き込まぬよ
    う、前記切り欠き(12c)または開口に対応した風向
    板(18)を突出させて前記窪み部(12c)に蓋をし
    たことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記風向板(18)を、前記空調ケース
    (2)に一体に設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記常時開の開口部(17a)とは前記
    サイドフェイス開口部(17、17a)の一部であり、
    前記ドア(12)によって開閉される開口部(11)と
    は車両前面窓ガラスに向けて風を吹き出すデフロスタ吹
    出口に接続されるデフロスタ開口部(11)であること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
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