JP3452076B2 - 車輌用距離検出装置 - Google Patents

車輌用距離検出装置

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JP3452076B2 JP26923493A JP26923493A JP3452076B2 JP 3452076 B2 JP3452076 B2 JP 3452076B2 JP 26923493 A JP26923493 A JP 26923493A JP 26923493 A JP26923493 A JP 26923493A JP 3452076 B2 JP3452076 B2 JP 3452076B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、撮像系の感度を調整し
て適正な画像信号を得ることにより、距離検出の精度を
向上する車輌用距離検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】人や物を運ぶ手段の1つである自動車等
の車輌は、その利便性と快適性から現代社会においてな
くてはならない存在となっている。そこで、自動車の持
つ優れた点を犠牲にすることなく、自動的に事故を回避
することのできる技術の開発が従来より進められてい
る。 【0003】自動車の衝突を自動的に回避するために
は、走行の障害となる物体を検出することがまず第一に
重要であり、一方、自動車の走行には、検出した障害物
が道路上の何処に存在しているのかを知る必要がある。 【0004】従って、最近では、電荷結合素子(CC
D)等の固体撮像素子(イメージセンサ)を用いたカメ
ラ等を車輌に搭載して車外の対象風景を撮像し、この撮
像した画像を画像処理して車輌から対象物までの距離を
求める計測技術が有力な手段として採用されるようにな
っており、例えば、特開昭59−197816号公報に
は、2台のTVカメラを車輌前方に取り付け、各々のT
Vカメラの画像について、2次元的な輝度分布パターン
から障害物を検出し、次に、2つの画像上における障害
物の位置のずれを求め、三角測量の原理によって障害物
の3次元位置を算出する、いわゆるステレオ法による車
間距離検出装置が開示されている。 【0005】この場合、前記ステレオ法のような2台以
上のカメラを使用して左右画像における同一物体の位置
の相対的なずれから距離を求める技術では、日向や影、
トンネルへの進入といったように急激な明度変化に遭遇
すると、左右画像のコントラストが不均一となって距離
検出の精度が低下する。 【0006】このため、特開昭58−122418号公
報には、イメージセンサからの出力信号の平均値を走査
毎に求め、前回走査の平均値と基準信号とを比較してそ
の偏差分が零となるように絞りの開度を調整する、いわ
ゆるオートアイリスによる感度調整の技術が開示されて
おり、また、特開昭60−61609号公報には、カメ
ラのアナログ信号からAC成分を抽出してピークホール
ド回路により十分なコントラストがあるか否かを検出
し、コントラストが弱い場合でもある一定値となるよう
ゲインを制御する技術が開示されている。 【0007】さらに、特開昭60−78312号公報に
は、イメージセンサからのアナログ信号の最大値と最小
値をサンプルホールドし、最大値と最小値との間におい
てイメージ信号を所定レベル数にA/D変換してイメー
ジ信号の直流分を実質的に除去することにより、イメー
ジ信号のコントラストが小さい場合であっても、イメー
ジ信号の特徴を浮き上がらせて像の相対位置のずれの検
出を行ない、対象物までの距離を算出する技術が開示さ
れている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、左右画
像のコントラストが弱い場合に、輝度平均やゲイン制御
等によりカメラの感度を調整する技術では、回路構成が
複雑となるばかりでなく、アナログ回路を使用するため
ノイズ成分を完全に除去することが困難であり、ダイナ
ミックレンジを広くとれない。さらには、処理に時間を
要することから、逆光や真昼の非常に照度の高い状態か
らトンネル内に進入したときのように急激に照度が変化
するような状態に対応できないおそれがある。 【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、車外の対象を撮像する撮像手段の感度を高速で調整
し、外界の照度変化にも適正な画像を得て距離検出の精
度を向上することのできる車輌用距離検出装置を提供す
ることを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、車輌に搭載し
た撮像系によって車外の対象を撮像し、撮像した画像を
データ処理して画像全体に渡る距離分布を算出する車輌
用距離検出装置において、前記撮像系の感度を調整する
感度調整手段に、前記撮像系によって撮像した画像の画
素毎のデジタルデータを、感度オーバーを表わす基準デ
ータと比較する第1の比較器と、前記デジタルデータ
を、感度アンダーを表わす基準データと比較する第2の
比較器と、前記第1の比較器の出力をアップカウント
し、前記第2の比較器の出力をダウンカウントする計数
器と、所定領域に渡って計数した前記計数器の計数値が
正の値のとき、前記撮像系の感度を下げるよう前記撮像
系へ感度調整信号を出力し、前記計数値が負の値のと
き、前記撮像系の感度を上げるよう前記撮像系へ感度調
整信号を出力する感度コントローラとを備えたことを特
徴とする。 【0011】 【0012】 【作用】本発明では、車輌に搭載した撮像系によって撮
像した画像の画素毎のデジタルデータを、第1の比較器
で感度オーバーを表わす基準データと比較すると共に、
第2の比較器で感度アンダーを表わす基準データと比較
し、計数器で、第1の比較器の出力をアップカウント
し、第2の比較器の出力をダウンカウントする。そし
て、所定の領域に渡って計数した計数器の計数値が正の
値のとき、感度コントローラから撮像系へ撮像系の感度
を下げるよう感度調整信号を出力し、計数値が負の値の
とき、感度コントローラから撮像系へ撮像系の感度を上
げるよう感度調整信号を出力することで、撮像系の感度
を調整する。 【0013】 【0014】 【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係わり、図1は車輌用
距離検出装置の回路構成図、図2は距離検出装置の全体
構成図、図3は車輌の正面図、図4はカメラと被写体と
の関係を示す説明図、図5はシティブロック距離計算回
路の説明図、図6は最小値検出回路のブロック図、図7
は距離検出処理のフローチャート、図8はシフトレジス
タ内の保存順序を示す説明図、図9はシティブロック距
離計算回路の動作を示すタイミングチャート、図10は
ずれ量決定部の動作を示すタイミングチャート、図11
は全体の動作を示すタイミングチャート、図12は車載
のCCDカメラで撮像した画像の例を示す説明図、図1
3は距離画像の例を示す説明図である。 【0015】図2において、符号1は自動車などの車輌
であり、この車輌1に、車外の設置範囲内の対象を撮像
して距離を検出する距離検出装置2が搭載されている。
この距離検出装置2は、例えば図示しない道路・障害物
認識装置などに接続されて障害物監視装置を構成し、運
転者に対する警告、車体の自動衝突回避等の動作を行な
うことができるようになっている。 【0016】前記距離検出装置2は、車外の対象を撮像
する撮像系としてのステレオ光学系10と、このステレ
オ光学系10の感度を調整して適正な画像を撮像できる
よう制御するための感度調整手段としての感度調整装置
15と、前記ステレオ光学系10によって撮像した画像
を処理し、画像全体に渡る距離分布を算出するステレオ
画像処理装置20とを備えており、このステレオ画像処
理装置20で算出した3次元の距離情報が、例えば道路
・障害物認識装置等に取り込まれ、道路形状及び車輌1
に対する障害物が認識される。 【0017】前記ステレオ光学系10は、例えば電荷結
合素子(CCD)等の固体撮像素子を用いたカメラによ
り構成され、図3に示すように、遠距離の左右画像用と
しての2台のCCDカメラ11a,11b(代表してC
CDカメラ11と表記する場合もある)が、それぞれ車
室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられると
ともに、近距離の左右画像用としての2台のCCDカメ
ラ12a,12b(代表してCCDカメラ12と表記す
る場合もある)が、それぞれ、遠距離用のCCDカメラ
11a,11bの内側に一定の間隔をもって取り付けら
れている。 【0018】前記ステレオ光学系10として、直近から
例えば100m遠方までの距離計測を行なう場合、車室
内のCCDカメラ11,12の取付位置を、例えば、車
輌1のボンネット先端から2mとすると、実際には前方
2mから100mまでの位置を計測できれば良い。 【0019】すなわち、図4に示すように、遠距離用の
2台のCCDカメラ11a、11bの取付間隔をrとし
て、2台のカメラ11a,11bの設置面から距離Dに
ある点Pを撮影する場合、2台のカメラ11a,11b
の焦点距離を共にfとすると、点Pの像は、それぞれの
カメラについて焦点位置からfだけ離れた投影面に写
る。 【0020】このとき、右のCCDカメラ11bにおけ
る像の位置から左のCCDカメラ11aにおける像の位
置までの距離は、r+xとなり、このxをずれ量とする
と、点Pまでの距離Dは、ずれ量xから以下の式で求め
ることができる。 【0021】 D=r・f/x (1) この左右画像のずれ量xを検出するには、左右画像にお
ける同一物体の像を見つけ出す必要があり、次に述べる
ステレオ画像処理装置20では、画像を小領域に分割
し、それぞれの小領域内の輝度あるいは色のパターンを
左右画像で比較して一致する領域を見つけ出し、全画面
に渡って距離分布を求める。すなわち、従来のように、
エッジ、線分、特殊な形等、何らかの特徴を抽出し、そ
れらの特徴が一致する部分を見つけ出すことによる情報
量の低下を避けるのである。 【0022】左右画像の一致度は、右画像、左画像のi
番目画素の輝度(色を用いても良い)を、それぞれ、A
i、Biとすると、例えば、以下の(2)式に示すシテ
ィブロック距離Hによって評価することができ、平均値
の採用による情報量の低下もなく、乗算がないことから
演算速度を向上させることができる。 【0023】 H=Σ|Ai−Bi| (2) また、分割すべき小領域の大きさとしては、大きすぎる
と、その領域内に遠方物体と近くの物体が混在する可能
性が高くなり、検出される距離が曖昧になる。画像の距
離分布を得るためにも領域は小さい方が良いが、小さす
ぎると、一致度を調べるための情報量が不足する。 【0024】このため、例えば、100m先にある幅
1.7mの車輌が、隣の車線の車輌と同じ領域内に含ま
れないように、4つに分割される画素数を領域横幅の最
大値とすると、前記ステレオ光学系10に対して4画素
となる。この値を基準に最適な画素数を実際の画像で試
行した結果、縦横共に4画素となる。 【0025】以下の説明では、画像を4×4の小領域で
分割して左右画像の一致度を調べるものとし、ステレオ
光学系10は、遠距離用のCCDカメラ11で代表する
ものとする。 【0026】図1に示すように、ステレオ画像処理装置
20は、前記ステレオ光学系10で撮像したアナログ画
像をデジタル画像に変換する画像変換部30、この画像
変換部30からの画像データに対し、左右画像のずれ量
xを決定するためのシティブロック距離Hを画素を一つ
ずつずらしながら次々と計算する一致度計算部としての
シティブロック距離計算部40、シティブロック距離H
の最小値HMIN 及び最大値HMAX を検出する最小・最大
値検出部50、この最小・最大値検出部50で得られた
最小値HMIN が左右小領域の一致を示すものであるか否
かをチェックしてずれ量xを決定するずれ量決定部60
を備えている。 【0027】前記画像変換部30には、左右画像用のC
CDカメラ11a,11bに対応してA/Dコンバータ
31a,31bが備えられ、各CCDカメラ11a,1
1bからのアナログ信号が、各A/Dコンバータ31
a,31bでデジタル信号に変換され、さらに、各A/
Dコンバータ31a,31bの出力がルックアップテー
ブル(LUT)32a,32bに入力されるようになっ
ている。 【0028】前記A/Dコンバータ31a,31bは、
例えば8ビットの分解能を有し、CCDカメラ11から
のアナログ画像を、所定の輝度階調を有するデジタル画
像に変換する。すなわち、処理の高速化のため画像の二
値化を行なうと、左右画像の一致度を計算するための情
報が著しく失われるため、例えば256階調のグレース
ケールに変換するのである。 【0029】また、前記LUT32a,32bはROM
上に構成され、前記各A/Dコンバータ31a,31b
でデジタル量に変換されたデジタル画像のデータのビッ
ト数と同じビット数のアドレスをそれぞれ有し、入力デ
ータと等しいアドレスの内容に、輝度補正やCCDアン
プの固有ゲインの補正を施したデータが書き込まれてい
る。従って、例えば8ビットの画像データを、前記LU
T32a,32bのアドレスとして与えると、低輝度部
分のコントラストを上げたり、左右のCCDカメラ11
a,11bの特性の違いを補正した8ビットのデータを
読み出すことができる。 【0030】そして、LUT32a,32bで変換され
たデジタル画像信号は、後述する#1アドレスコントロ
ーラ86によってアドレス指定され、画像メモリ33
a,33bに記録される。この画像メモリ33は、シテ
ィブロック距離計算部40で画像の一部を繰り返し取り
出して処理するため、比較的低速のメモリから構成する
ことができ、コスト低減を図ることができる。 【0031】この場合、前記CCDカメラ11a,11
bには、感度調整装置15が接続されており、前記画像
メモリ33a,33bに記録される画像を適正なものと
して常に正確なシティブロック距離Hを算出することが
できるようになっている。 【0032】前記感度調整装置15には、左画像用のA
/Dコンバータ31aに接続されるコンパレータ16
a,17a、これらのコンパレータ16a,17aから
の出力をアップカウントあるいはダウンカウントするア
ップダウンカウンタ18a、右画像用のA/Dコンバー
タ31bに接続されるコンパレータ16b,17b、こ
れらのコンパレータ16b,17bからの出力をアップ
カウントあるいはダウンカウントするアップダウンカウ
ンタ18bが備えられている。 【0033】前記各コンパレータ16a,16b(代表
してコンパレータ16と表記する場合もある)は、各A
/Dコンバータ31a,31bからの画素毎の各デジタ
ルデータと、感度オーバーを表わす基準データDOVRと
を比較する第1の比較器であり、各デジタルデータがこ
の基準データDOVRを越えると、各コンパレータ16
a,16bの各出力がオンとなって計数器としての各ア
ップダウンカウンタ18a,18b(代表してアップダ
ウンカウンタ18と表記する場合もある)でアップカウ
ントされる。 【0034】また、前記各コンパレータ17a,17b
(代表してコンパレータ17と表記する場合もある)
は、各A/Dコンバータ31a,31bからの画素毎の
各デジタルデータと、感度アンダーを表わす基準データ
DUDRとを比較する第2の比較器であり、各デジタルデ
ータがこの基準データDUDRより小さくなると、各コン
パレータ17a,17bの各出力がオンとなって前記ア
ップダウンカウンタ18a,18bでダウンカウントさ
れる。 【0035】さらに、前記感度調整装置15には、前記
各アップダウンカウンタ18a,18bの計数値に基づ
いて前記CCDカメラ11a,11bの感度を調整する
感度コントローラ19が備えられ、前記各アップダウン
カウンタ18a,18bの計数値の、例えば合計値が正
の値のとき感度を上げ、負の値のとき感度を上げるよ
う、各CCDカメラ11a,11bに感度調整信号を出
力する。 【0036】すなわち、逆光や真昼の非常に照度の高い
状態からトンネル内に進入したときのように急激に照度
が変化する場合にも、輝度平均処理等による従来の感度
調整に対し、簡単な回路構成で高速に処理することがで
き、広いダイナミックレンジを得ることができる。 【0037】一方、ステレオ画像処理装置20のシティ
ブロック距離計算部40では、前記画像変換部30の左
画像用の画像メモリ33aに、共通バス80を介して2
組の入力バッファメモリ41a,41bが接続されると
ともに、右画像用の画像メモリ33bに、共通バス80
を介して2組の入力バッファメモリ42a,42bが接
続されている。 【0038】前記各入力バッファメモリ41a,41
b,42a,42bは、シティブロック距離計算の速度
に応じた比較的小容量の入出力が分離した高速タイプで
あり、これらの入力バッファメモリ41a,41b,4
2a,42b、及び、画像メモリ33a,33bに、ク
ロック発生回路85から供給されるクロックに従って#
1アドレスコントローラ86から発生されるアドレスが
共通に与えられる。 【0039】前記左画像用の各入力バッファメモリ41
a,41bには、2組の例えば8段構成のシフトレジス
タ43a,43bが接続され、右画像用の各入力バッフ
ァメモリ42a,42bには、同様に、2組の例えば8
段構成のシフトレジスタ44a,44bが接続されてい
る。さらに、これら4組のシフトレジスタ43a,43
b,44a,44bには、シティブロック距離を計算す
るシティブロック距離計算回路45が接続されており、
これら4組のシフトレジスタ43a,43b,44a,
44bと前記各入力バッファメモリ41a,41b,4
2a,42bとの間のデータ転送は、#2アドレスコン
トローラ87によって制御される。 【0040】また、前記右画像用のシフトレジスタ44
a、44bには、後述するずれ量決定部60の2組の1
0段構成のシフトレジスタ64a,64bが接続されて
おり、次の小領域のデータ転送が始まると、シティブロ
ック距離Hの計算の終わった古いデータはこれらのシフ
トレジスタ64a,64bに送られ、ずれ量xの決定の
際に用いられる。 【0041】また、シティブロック距離計算回路45
は、加減算器に入出力ラッチをつなげてワンチップ化し
た高速CMOS型演算器46を組み合わせており、図5
に詳細が示されるように、演算器46を16個ピラミッ
ド状に接続したパイプライン構造で、例えば8画素分を
同時に入力して計算するようになっている。このピラミ
ッド型構造の初段は、絶対値演算器、2段〜4段は、そ
れぞれ、第1加算器、第2加算器、第3加算器を構成
し、最終段は総和加算器となっている。 【0042】尚、図5においては、絶対値計算と1,2
段目の加算器は半分のみ表示している。 【0043】このシティブロック距離Hの計算をコンピ
ュータのソフトウエアで行なう場合、右画像の一つの小
領域に対して左画像の小領域を次々に探索し、これを右
画像の小領域全部について行なう必要があり、この計算
を例えば0.08秒で行なうとすると、一画素当たり例
えば5ステップのプログラムで、500MIPS(Mega
Instruction Per Second )の能力が要求される。これ
は現在の一般的なシスク(CISC)タイプのマイクロ
プロセッサでは実現不可能な数字であり、リスク(RI
SC)プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DS
P)、あるいは、並列プロセッサなどを用いなければな
らなくなる。 【0044】前記最小・最大値検出部50は、シティブ
ロック距離Hの最小値HMIN を検出する最小値検出回路
51とシティブロック距離Hの最大値HMAX を検出する
最大値検出回路52とを備えており、前記シティブロッ
ク距離計算回路45で使用する演算器46を最小値、最
大値検出用として2個使用した構成となっており、シテ
ィブロック距離Hの出力と同期が取られるようになって
いる。 【0045】図6に示すように、最小値検出回路51
は、具体的には、Aレジスタ46a、Bレジスタ46
b、及び、算術論理演算ユニット(ALU)46cから
なる演算器46に、Cラッチ53,ラッチ54,Dラッ
チ55を接続して構成され、シティブロック距離計算回
路45からの出力が、Aレジスタ46aと、Cラッチ5
3を介してBレジスタ46bとに入力され、ALU46
cの出力の最上位ビット(MSB)がラッチ54に出力
される。このラッチ54の出力は、Bレジスタ46b及
びDラッチ55に出力され、演算器46での最小値計算
の途中の値が、Bレジスタ46bに保存されるととも
に、そのときのずれ量xがDラッチ55に保存されるよ
うになっている。 【0046】尚、最大値検出回路52については、論理
が逆になることと、ずれ量xを保存しないこと以外は、
最小値検出回路51と同様の構成である。 【0047】前述したようにシティブロック距離Hは、
一つの右画像小領域に対し、左画像小領域を1画素ずつ
ずらしながら順次計算されていく。そこで、シティブロ
ック距離Hの値が出力される毎に、これまでの値の最大
値HMAX 、最小値HMIN と比較、更新することによっ
て、最後のシティブロック距離Hの出力とほぼ同時に、
その小領域におけるシティブロック距離Hの最大値HMA
X 、最小値HMIN が求まるようになっている。 【0048】前記ずれ量決定部60は、比較的小規模の
RISCプロセッサとして構成され、演算器61を中心
として、2本の16ビット幅データバス62a,62
b、ずれ量xを保持するラッチ63a、第1の規定値と
してのしきい値Ha を保持するラッチ63b、第2の規
定値としてのしきい値Hb を保持するラッチ63c、第
3の規定値としてのしきい値Hc を保持するラッチ63
d、右画像の輝度データを保持する2組のシフトレジス
タ64a,64b、演算器61の出力を受けてずれ量x
または”0”を出力するスイッチ回路65、そして出力
された結果を一時保存する出力バッファメモリ66a,
66b、回路の動作タイミングや演算器61の機能の制
御プログラムが書き込まれた16ビット幅のROM67
が備えられている。 【0049】前記演算器61は、ALU70を中心とし
て、Aレジスタ71、Bレジスタ72、Fレジスタ7
3、及び、セレクタ74からなり、前記データバス62
a(以下、Aバス62aとする)にAレジスタ71が接
続されるとともに、前記データバス62b(以下、Bバ
ス62bとする)にBレジスタ72が接続され、ALU
70の演算結果で前記スイッチ回路65を作動し、ずれ
量xまたは“0”が前記出力バッファメモリ66a,6
6bに格納されるようになっている。 【0050】前記Aバス62aには、各しきい値Ha 、
Hb 、Hc を保持するラッチ63b,63c,63d、
前記最大値検出回路52が接続され、前記Bバス62b
には、前記最小値検出回路51が接続されている。さら
に、前記Aバス62a及びBバス62bには、前記各シ
フトレジスタ64a,64bが接続されている。 【0051】また、前記スイッチ回路65には、前記演
算器61が接続されるとともに、前記ラッチ63aを介
して前記最小値検出回路51が接続され、後述する3つ
のチェック条件が演算器61で判定され、その判定結果
に応じて前記出力バッファメモリ66a,66bへの出
力が切り換えられる。 【0052】このずれ量決定部60では、得られたシテ
ィブロック距離Hの最小値HMIN が本当に左右小領域の
一致を示しているものかどうかチェックを行い、条件を
満たしたもののみ、出力バッファメモリ66a,66b
の対応する画素の位置にずれ量xを出力する。 【0053】すなわち、シティブロック距離Hが最小と
なるずれ量が求めるずれ量xとなる訳であるが、以下の
3つのチェック条件を満足した場合にずれ量xを出力
し、満足しない場合には、データを採用せずに“0”を
出力する。 【0054】(1)HMIN ≦Ha (HMIN >Ha のとき
には距離を検出できず。) (2)HMAX −HMIN ≧Hb (得られた最小値HMIN が
ノイズによる揺らぎより明らかに低くなっていることを
チェックするための条件であり、最小値HMINの近傍の
値との差でなく、最大値HMAX との差をチェック対象と
することにより、 曲面などの緩やかに輝度の変わる物
体に対しても距離検出が行なえる。) (3)右画像の小領域内の横方向の隣接画素間の輝度差
>Hc (しきい値Hc を大きくするとエッジ検出となる
が、輝度が緩やかに変化している場合にも対応可能なよ
うに、しきい値Hc は通常のエッジ検出レベルよりはず
っと低くしてある。この条件は、輝度変化のない部分で
は、距離検出が行なえないという基本的な原理に基づい
ており、小領域中の画素毎に行なわれるため、小領域の
中でも実際に距離の検出された画素のみが採用されるこ
とになり、自然な結果が得られる。)尚、このずれ量決
定の処理も、通常のマイクロプロセッサでソフト的に行
おうとすると、例えば27MIPSの速さが必要とな
り、実行不可能である。 【0055】以上のずれ量決定部60から出力される最
終結果である距離分布情報は、道路・障害物認識装置な
どの外部装置へのインターフェースとなるデュアルポー
トメモリ90へ共通バス80を介して書き込まれる。 【0056】次に、距離検出装置2の動作について説明
する。 【0057】図7は、ステレオ画像処理装置20におけ
る距離検出処理のフローチャートであり、まず、ステッ
プS101で左右のCCDカメラ11a,11bによって撮
像した画像を入力すると、ステップS102へ進み、入力し
たアナログ画像をA/Dコンバータ31a,31bでデ
ジタル量に変換する。このA/D変換された画像データ
は、感度調整装置15の各コンパレータ16,17に入
力される。 【0058】前記感度調整装置15では、前記各A/D
コンバータ31a,31bからのデジタルデータを、コ
ンパレータ16で感度オーバーを表わす基準データDOV
Rと比較するとともに、コンパレータ17で感度アンダ
ーを表わす基準データDUDRと比較し、比較結果をアッ
プダウンカウンタ18でカウントする。 【0059】例えば、前記各A/Dコンバータ31a,
31bからのデジタルデータが8ビットの場合、感度オ
ーバーを示す基準データDOVRを”255”、感度アン
ダーを示す基準データDUDRを”0”とし、前記各A/
Dコンバータ31a,31bからのデジタルデータを各
基準データDOVR,DUDRと画素毎に比較し、感度オーバ
ーあるいは感度アンダーのデータが表れる毎にオンとな
るコンパレータ16,17の出力をアップダウンカウン
タ18でアップカウントあるいはダウンカウントする。 【0060】そして、所定領域に渡って計数した結果、
例えば1画面分に対する計数結果が正の値で感度オーバ
ーのときには、PID制御等によりCCDカメラの絞り
を絞るか、あるいはシャッタースピードを上げ、感度を
下げるよう制御し、計数結果が負の値で感度アンダーの
ときには、絞りを開けるか、あるいはシャッタースピー
ドを下げ、感度を上げるよう制御する。尚、CCDカメ
ラの絞りとシャッタースピードとを同時に制御するよう
にして良い。 【0061】これにより、走行状態における外界照度が
大きく変化した場合においても、左右のCCDカメラ1
1a,11bの感度が適切に調整される。この場合、感
度オーバー、感度アンダーの領域をなくすように動作す
るため、より本質的、より確実な感度調整を行なうこと
ができる。 【0062】このように、CCDカメラ11a,11b
の感度が適切に調整された状態で撮像された画像が、前
記各A/Dコンバータ31a,31bによってデジタル
画像に変換されると、LUT32a,32bで、低輝度
部分のコントラスト増強、左右のCCDカメラ11a,
11bの特性補償等が行なわれ、画像メモリ33a,3
3bに記録される。尚、前記画像メモリ33a,33b
に記憶される画像は、CCDカメラ11a,11bのC
CD素子の全ラインのうち、その後の処理に必要なライ
ンのみであり、例えば0.1秒に1回の割合(テレビ画
像で3枚に1枚の割合)で書き換えられる。 【0063】その後、各画像メモリ33a,33bに記
録された画像データは、ステップS103で、左右画像用の
画像メモリ33a,33bから入力バッファメモリ41
a,41b,42a,42bへ、共通バス80を介し
て、例えば4ラインずつ左右画像データが読み込まれ、
読み込んだ左右画像のマッチング、すなわち一致度の評
価が行なわれる。その際、左右の画像毎に、前記画像メ
モリ33a,33bから前記入力バッファメモリ41
a,41b,42a,42bへの読み込み動作と、シフ
トレジスタ43a,43b,44a,44bに対する書
き込み動作とが交互に行なわれる。 【0064】例えば、左画像では、画像メモリ33aか
ら一方の入力バッファメモリ41aに画像データが読み
込まれている間に、他方の入力バッファメモリ41bか
らシフトレジスタ43bへ読み込んだ画像データの書き
出しが行なわれ、右画像では、画像メモリ33bから一
方の入力バッファメモリ42aに画像データが読み込ま
れている間に、他方の入力バッファメモリ42bからシ
フトレジスタ44bへ読み込んだ画像データの書き出し
が行なわれる。 【0065】そして、図8に示すように、前記シフトレ
ジスタ43a,43b,44a,44bには、左右の4
×4画素の小領域の画像データ(1,1)…(4,4)
が保存され、一方のシフトレジスタ43a(44a)に
は1、2ラインのデータが、もう一方のシフトレジスタ
43b(44b)には3、4ラインのデータが、それぞ
れ1画素毎に奇数ライン、偶数ラインの順序で入る。 【0066】前記各シフトレジスタ43a,43b,4
4a,44bは、それぞれが独立した転送ラインを持
ち、4×4画素のデータは例えば8クロックで転送され
る。そして、これらのシフトレジスタ43a,43b,
44a,44bは、8段のうちの偶数段の内容を同時に
シティブロック距離計算回路45に出力し、シティブロ
ック距離Hの計算が始まると、右画像のデータはシフト
レジスタ44a,44b内に保持されて、クロック毎に
奇数ライン、偶数ラインのデータが交互に出力され、一
方、左画像のデータはシフトレジスタ43a,43bに
転送され続け、奇数ライン、偶数ラインのデータが交互
に出力されつつ、2クロック毎に1画素分右のほうにず
れたデータに置き換わっていく。この動作を、例えば1
00画素分ずれるまで(200クロック)繰り返す。 【0067】その後、一つの小領域に対する転送が終了
すると、#2アドレスコントローラ87内の左画像用ア
ドレスカウンタに右画像用アドレスカウンタの内容(次
の4×4画素の小領域の先頭アドレス)がセットされ、
次の小領域の処理が始まる。シティブロック距離計算回
路45では、図9のタイミングチャートに示すように、
まず、ピラミッド型構造初段の絶対値演算器に8画素分
のデータを入力し、左右画像の輝度差の絶対値を計算す
る。すなわち、右画素の輝度から対応する左画素の輝度
を引き算し、結果が負になった場合、演算命令を変える
ことにより、引く方と引かれる方を逆にして再び引き算
を行なうことにより、絶対値の計算を行なう。従って、
初段では引き算を2回行なう場合がある。 【0068】次いで、初段を通過すると、2段目から4
段目までの第1ないし第3加算器で二つの同時入力デー
タを加算して出力する。そして、最終段の総和加算器で
二つの連続するデータを加え合わせて総和を計算し、必
要とする16画素分のシティブロック距離Hを2クロッ
ク毎に最小・最大値検出部50へ出力する。 【0069】次に、ステップS104へ進み、前記ステップ
S103で算出したシティブロック距離Hの最大値HMAX 、
最小値HMIN を検出する。前述したように、この最大値
HMAX の検出と最小値HMIN の検出とは、互いに論理が
逆になることと、ずれ量を保存しないこと以外は、全く
同じであるため、以下、代表して最小値HMIN の検出に
ついて説明する。 【0070】まず、最初に出力されてきたシティブロッ
ク距離H(ずれ量x=0)が、図6に示す最小値検出回
路51のCラッチ53を介して、演算器46のBレジス
タ46bに入力される。次のクロックで出力されてきた
シティブロック距離H(ずれ量x=1)は、Cラッチ5
3と演算器46のAレジスタ46aとに入れられ、演算
器46では、同時に、Bレジスタ46bとの比較演算が
始まる。 【0071】前記演算器46での比較演算の結果、Bレ
ジスタ46bの内容よりもAレジスタ46aの内容の方
が小さければ、次のクロックのときに、Cラッチ53の
内容(すなわちAレジスタ46aの内容)がBレジスタ
46bに送られ、このときのずれ量xがDラッチ55に
保存される。このクロックで同時に、次のシティブロッ
ク距離H(ずれ量x=2)がAレジスタ46aとCラッ
チ53に入れられ、再び比較演算が始まる。 【0072】このようにして、計算途中での最小値が常
にBレジスタ46bに、そのときのずれ量xがDラッチ
55に保存されながら、ずれ量xが100になるまで計
算が続けられる。計算が終了すると(最後のシティブロ
ック距離Hが出力されてから1クロック後)、Bレジス
タ46bとDラッチ55の内容はずれ量決定部60に読
み込まれる。 【0073】この間に、前述したシティブロック距離計
算回路45では次の小領域の初期値が読み込まれ、時間
の無駄を生じないようになっており、一つのシティブロ
ック距離Hを計算するのに、例えば4クロックかかる
が、パイプライン構造をとっているため、2クロック毎
に新たな計算結果が得られる。 【0074】ステップS105では、前記ステップS104でシ
ティブロック距離Hの最小値HMIN、最大値HMAX が確
定すると、ずれ量決定部60にて、前述した3つの条件
がチェックされ、ずれ量xが決定される。 【0075】すなわち、図10のタイミングチャートに
示すように、Bバス62bを介して最小値HMIN が演算
器61のBレジスタ72にラッチされるとともに、この
Bレジスタ72の値と比較されるしきい値Ha がAバス
62aを介してAレジスタ71にラッチされる。そして
ALU70で両者が比較され、しきい値Ha よりも最小
値HMIN の方が大きければ、スイッチ回路65がリセッ
トされ、以後のチェックの如何に係わらず常に0が出力
されるようになる。 【0076】次に、Aレジスタ71に最大値HMAX がラ
ッチされ、このAレジスタ71にラッチされた最大値H
MAX とBレジスタ72に保存されている最小値HMIN と
の差が計算されて、その結果がFレジスタ73に出力さ
れる。次のクロックでAレジスタ71にしきい値Hb が
ラッチされ、Fレジスタ73の値と比較される。Aレジ
スタ71にラッチされたしきい値Hb よりもFレジスタ
73の内容の方が小さければ同様にスイッチ回路65が
リセットされる。 【0077】次のクロックからは、隣接画素間の輝度差
の計算が始まる。輝度データが保存されている2組のシ
フトレジスタ64a,64bは10段構成であり、それ
ぞれ、シティブロック距離計算部40の1,2ライン用
のシフトレジスタ44aと、3,4ライン用のシフトレ
ジスタ44bの後段に接続されている。前記シフトレジ
スタ64a,64bの出力は最後の段とその2つ手前の
段から取り出され、それぞれが、Aバス62aとBバス
62bとに出力される。 【0078】輝度差の計算が始まるとき、前記シフトレ
ジスタ64a,64bの各段には小領域中の各場所の輝
度データが保持されており、初めに前回の小領域の第4
行第1列の輝度データと、今回の小領域の第1行第1列
の輝度データとが、演算器61のAレジスタ71とBレ
ジスタ72とにラッチされる。 【0079】そして、Aレジスタ71の内容とBレジス
タ72の内容の差の絶対値が計算され、結果がFレジス
タ73に保存される。次のクロックでAレジスタ71に
しきい値Hc がラッチされ、Fレジスタ73の値と比較
される。 【0080】前記演算器61での比較結果、Aレジスタ
の内容(しきい値Hc )よりもFレジスタ73の内容
(輝度差の絶対値)のほうが大きければ、前記スイッチ
回路65からずれ量xあるいは”0”が出力され、、A
レジスタの内容よりもFレジスタ73の内容のほうが小
さければ”0”が出力されて、出力バッファメモリ66
a,66bの該当する小領域の第1行第1列に当たる位
置に書き込まれる。 【0081】前記演算器61で隣接画素間の輝度差とし
きい値Hc との比較が行なわれている間に、シフトレジ
スタ64a,64bは1段シフトする。そして今度は、
前回の小領域の第4行第2列と、今回の小領域の第1行
第2列の輝度データに対して計算を始める。このように
して小領域の第1列、第2列に対し交互に計算を行なっ
た後、第3列、第4列に対して同様に計算を進める。 【0082】計算中は、シフトレジスタ64a,64b
の最終段と最初の段がつながってリングレジスタになっ
ており、小領域全体を計算した後にシフトクロックが2
回追加されるとレジスタの内容が計算前の状態に戻り、
次の小領域の輝度データが転送され終わったときに、最
終段とその前の段に今回の小領域の第4行のデータが留
められる。 【0083】このように、ずれ量決定のための計算中に
次のデータをAバス62a,Bバス62bに用意した
り、結果の書き込みを行なうため、計算に必要な2クロ
ックのみで一つのデータが処理される。この結果、初め
に行なう最小値HMIN 、最大値HMAX のチェックを含め
ても、例えば43クロックで全ての計算が終了する。す
なわち、一つの小領域に対して、シティブロック距離H
の最小値HMIN 、最大値HMAX を求めるのに要する時間
は充分に余裕があり、さらに機能を追加することも可能
である。 【0084】そして、ずれ量xが決定されると、ステッ
プS106で、出力バッファメモリ66a,66bからデュ
アルポートメモリ90へ、ずれ量xを距離分布情報とし
て出力し、ステレオ画像処理装置20における処理が終
了する。前記出力バッファメモリ66a,66bは、前
述した入力バッファメモリ41a,41b,42a,4
2bと同様、例えば4ライン分の容量があり、2組の一
方に書き込んでいる間にもう一方から前記デュアルポー
トメモリ90へ距離分布情報を送り出す。 【0085】次に、ステレオ画像処理装置20のシステ
ム全体のタイミングについて、図11に示すタイミング
チャートに従って説明する。 【0086】まず初めに、同期を取っている左右のCC
Dカメラ11a,11bからのフィールド信号を0.1
秒毎(3画面に1画面の割合)に、画像メモリ33a,
33bに書き込む。 【0087】次に、取り込み終了信号を受けて、4ライ
ン毎のブロック転送が始まる。この転送は、右画像、左
画像、結果の距離分布像の順に3ブロック転送する。 【0088】この間に、一方の入出力バッファメモリに
対してずれ量xの計算が行われる。そして、ずれ量xの
計算時間を考慮し、所定時間待機してからもう一方の入
出力バッファメモリに対して転送を始める。 【0089】一つの右画像の4×4画素の小領域に対す
るシティブロック距離Hの計算は、左画像について10
0画素ずらしながら計算するため、100回行われる。
一つの領域のシティブロック距離Hが計算されている間
に、その前の領域のずれ量xが各チェックを経て距離分
布として出力される。 【0090】処理すべきライン数を200とすると4ラ
イン分の処理を50回繰り返すことになり、計算の開始
時に最初のデータを転送するための4ライン分の処理時
間、計算終了後に最後の結果を画像認識部に転送するた
めの4ライン分の処理時間と、計8ライン分の処理時間
がさらに必要となる。 【0091】最初の入力画像ラインの転送を開始してか
ら最後の距離分布を転送し終わるまでの時間は、実際の
回路動作の結果、0.076秒である。 【0092】以上説明したステレオ画像処理装置20か
ら出力される距離分布情報は、画像のような形態をして
おり(距離画像)、左右2台のCCDカメラ11a,1
1bで撮影した画像、例えば図12に示すような画像
(図12は片方のカメラで撮像した画像を示す)を前記
ステレオ画像処理装置20で処理すると、図13のよう
な画像となる。 【0093】図13に示す画像例では、画像サイズは横
400画素×縦200画素であり、距離データを持って
いるのは黒点の部分で、これは図12の画像の各画素の
うち、左右方向に隣合う画素間で明暗変化が大きい部分
である。画像上の座標系は、図13に示すように、左上
隅を原点として横方向をi座標軸,縦方向をj座標軸と
し、単位は画素である。 【0094】この場合、図12に示す画像は、感度調整
装置15により、左右のCCDカメラ11a,11bの
感度を調整して撮像した画像であり、この画像を記録し
た画像メモリ33のデータを処理して得られる図13の
距離画像は、車外の照度が急激に変化するような状況で
あっても、正確な距離分布を示すものとなる。 【0095】そして、この距離画像からは、CCDカメ
ラ11の取付け位置と焦点距離などのレンズパラメータ
を用いて各画素に対応する物体のXYZ空間における3
次元位置を算出することができ、情報量の低下なく車外
の対象物までの距離を正確に検出することができる。 【0096】尚、前記ずれ量xによる距離分布情報から
XYZ空間における3次元位置への計算は、ステレオ画
像処理装置20内で処理しても良く、ステレオ画像処理
装置20から外部に出力されるデータ形式は、接続する
外部装置との兼ね合いで定めれば良い。 【0097】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
界の照度変化にも高速に対応して適正な画像を得ること
ができ、距離検出の精度を向上することができる等優れ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】車輌用距離検出装置の回路構成図 【図2】距離検出装置の全体構成図 【図3】車輌の正面図 【図4】カメラと被写体との関係を示す説明図 【図5】シティブロック距離計算回路の説明図 【図6】最小値検出回路のブロック図 【図7】距離検出処理のフローチャート 【図8】シフトレジスタ内の保存順序を示す説明図 【図9】シティブロック距離計算回路の動作を示すタイ
ミングチャート 【図10】ずれ量決定部の動作を示すタイミングチャー
ト 【図11】全体の動作を示すタイミングチャート 【図12】車載のCCDカメラで撮像した画像の例を示
す説明図 【図13】距離画像の例を示す説明図 【符号の説明】 10 ステレオ光学系(撮像系) 15 感度調整装置(感度調整手段) 16 コンパレータ(第1の比較器) 17 コンパレータ(第2の比較器) 18 アップダウンカウンタ(計数器) 19 感度コントローラ DOVR 感度オーバーを表わす基準データ DUDR 感度アンダーを表わす基準データ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G08G 1/16 G08G 1/16 C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/00 - 3/32 G01B 11/00 - 11/30 102 B60R 21/00 - 21/00 630 G06T 1/00 - 9/40 G08G 1/00 - 9/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車輌に搭載した撮像系によって車外の対
    象を撮像し、撮像した画像をデータ処理して画像全体に
    渡る距離分布を算出する車輌用距離検出装置において、前記撮像系の感度を調整する感度調整手段に、 前記撮像系によって撮像した画像の画素毎のデジタルデ
    ータを、感度オーバーを表わす基準データと比較する
    1の比較器と、 前記デジタルデータを、感度アンダーを表わす基準デー
    タと比較する第2の比較器と、 前記第1の比較器の出力をアップカウントし、前記第2
    の比較器の出力をダウンカウントする計数器と、 所定領域に渡って計数した前記計数器の計数値が正の値
    のとき、前記撮像系の感度を下げるよう前記撮像系へ感
    度調整信号を出力し、前記計数値が負の値のとき、前記
    撮像系の感度を上げるよう前記撮像系へ感度調整信号を
    出力する感度コントローラと を備えたことを特徴とする
    車輌用距離検出装置。
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