JP2876493B2 - 車両動態計測方法 - Google Patents

車両動態計測方法

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JP2876493B2 JP7958791A JP7958791A JP2876493B2 JP 2876493 B2 JP2876493 B2 JP 2876493B2 JP 7958791 A JP7958791 A JP 7958791A JP 7958791 A JP7958791 A JP 7958791A JP 2876493 B2 JP2876493 B2 JP 2876493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路上に設置され、車
両の速度、通過台数、車種(普通車/大型車)等必要な
交通情報を計測、収集する車両動態計測装置における計
測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両動態計測装置は、ビ
デオカメラを用いて、道路上の車両の動向を俯瞰するよ
うに撮影した原画像データと背景データとを画像処理し
て、車両の速度、通過台数、車種(普通車/大型車)な
どを計測し、出力できるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両動態計測装置では、夜間はヘッドライトをペア
検出して車両の追跡、計測を行なっているが、雨天時に
起きるヘッドライトの路面反射を車両と判定してしまう
場合があった。
【0004】また、画角の関係上ヘッドライトが斜めに
存在するため、走査線毎に処理を行なうとヘッドライト
をペアで検出することが難しく、特にヘッドランプに代
えてまたは同時に点灯するスモールランプ等のような輝
度が低く画素数の少ないランプの場合困難であった。
【0005】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、夜間雨天時のヘッドライトの路面反射
等に影響を受けずに正確な車両の速度、通過台数、車種
(普通車/大型車)など必要な交通情報を計測、収集す
ることのできる車両動態計測方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、走査線毎の平均輝度をもとにした閾値を
用いて夜間雨天時のヘッドライトの路面反射の影響を除
去するようにしたものである。
【0007】本発明はまた、画角によるずれを上下のみ
を補正する簡易座標変換を行なうことによりスモールラ
ンプ等の検出ができるようにしたものである。
【0008】
【作用】本発明は、上記のような構成により、第1に
は、夜間雨天時のヘッドライトの路面反射の影響を受け
ることなく、正確な車両の計測ができる効果がある。
【0009】第2には、ヘッドライトだけでなく、輝度
が低く画素数の少ないスモールランプ等の検出ができる
ようになり、正確な車両の計測ができる効果がある。
【0010】
【実施例】
第1実施例 図1は本発明の第1の実施例の構成を示すものである。
図1において、1はビデオカメラ、2は車両動態計測装
置本体、3は第1の入力画像のための画像メモリ、4は
第2の入力画像のための画像メモリ、5は第3の入力画
像のための画像メモリ、6は第4の入力画像のための画
像メモリ、7は映像データA/D変換部、8は画像デー
タ処理部、9はデータ出力部である。
【0011】次に上記実施例の動作について説明する。
上記実施例において、ビデオカメラ1を用いて撮像した
映像情報を車両動態計測装置本体2に伝送する。車両動
態計測装置本体2では、この情報を映像データA/D変
換部7を用いてデジタルデータに変換する。そして、あ
る一定の間隔で撮像された2画面分のデジタルデータを
画像メモリ3,4に格納する。また、画像メモリ5に
は、車両の存在していない状態の情報(背景データ)が
格納される。そして、これら画像メモリ3,4,5のデ
ータを用いて画像データ処理部8で、夜間の場合は走査
線毎の平均輝度をもとにした閾値を用いて画像処理を行
ない、画像メモリ6に処理結果を書き込む。そしてこの
画像データから車両の抽出を行ない、この処理を連続的
に行なうことによって、車両の追跡、走行速度等をデー
タ出力部9から出力するとともに、現在の道路上の状態
を判定し、この情報をもとに背景データの更新を行な
う。
【0012】次に、夜間雨天時のヘッドライトの路面反
射を除去して計測する方法について説明する。図2は夜
間雨天時のヘッドライトの路面反射を示したものであ
る。この図から分かるように、自動車等の車両21のヘ
ッドライトの路面反射22は、ビデオカメラ1から遠い
撮像位置では路面に長く延びた状態になっており、路面
反射22の輝度は比較的低い。車両21が次第にビデオ
カメラ1に近づいてくると、路面反射22は短くなり、
路面反射の輝度は高くなっていく。そして車両21が2
番目の撮像位置に達すると、その位置での車両21’の
ヘッドライトの路面反射22’はスポット状態になり、
その輝度はヘッドライト並に高くなる。
【0013】22のような路面反射に対しては、画像デ
ータの輝度の閾値を走査線毎の平均値を用いて変化させ
ることにより、ヘッドライトの光か路面反射による光か
の区別ができるので、その影響を取り除くことが可能で
ある。また22’のような路面反射に対しては、車両の
前縁候補と判定された位置から後方に平均車長分だけ前
縁候補を計測していき、その後方の位置に車両の前縁候
補が存在する場合は、前部の前縁候補は路面反射、後部
の前縁候補は車両と判定することができる。
【0014】次に、このような夜間雨天時のヘッドライ
トの路面反射を除去する方法の基本アルゴリズムについ
て図3を参照しながら説明する。まず、走査線毎の輝度
の平均値を求める(ステップ31,32)。次に、この
輝度平均値をもとに走査線毎の閾値を作成し、加工画面
作成を行なう(ステップ33)。これを計測走査線分行
なう(ステップ34,35,36)。次に、走査線毎に
車両の前縁(ヘッドライト部)の抽出を行なう(ステッ
プ37)。そして、その走査線上に前縁候補が存在する
かどうかを判定する(ステップ38)。存在すると判定
した場合には、平均車長分後方分について車両の前縁
(ヘッドライト部)の検出を行ない(ステップ39)、
前縁候補が存在するかどうかの判定を行ない(ステップ
40)、平均車長分後方に前縁候補が存在しなければ、
検出した前縁候補は車両の前縁と判定する。そして車両
の前縁と判定されたものについて車両の追跡処理を行な
い(ステップ41)、これを計測走査線分行なう(ステ
ップ42,43)。
【0015】このように、上記実施例によれば、夜間雨
天時にはヘッドライトの路面反射の影響を除去すること
ができるので、天候にかかわらず正確な車両の先頭位置
を抽出することができ、夜間の車両の計測速度精度を高
めることができるという利点を有する。
【0016】第2実施例 図4は本発明の第2実施例における簡易座標変換の概念
を示したものである。一般に、車両動態計測装置での画
像データは、車線の正面から撮像できる場合は少なく、
(a)に示すように斜めからの映像が多い。従来におい
て、夜間の場合は車両のペアのヘッドライトを追跡する
わけであるが、画像処理が走査線単位で行なわれるの
で、加工画面を座標変換して両方のヘッドライトを同じ
走査線上にのせるようにしている。座標変換する前の座
標を(X,Y)、座標変換した座標を(X’,Y’)、
回転角度をθとすると、座標変換は通常は次式(1)を
用いて行なわれている。
【0017】 X’=Xcosθ+Ysinθ Y’=Xsinθ+Ycosθ ・・・(1)
【0018】しかしながら、このような式を用いて変換
を行なうと処理時間が多くかかり、リアルタイムで処理
を行なう本装置では不適当である。したがって本発明で
は、(b)に示すように、同じ走査線上にのせるように
車線中央を基準として上下座標のみを移動させる方法を
用いる。これを簡易座標変換と呼ぶ。この簡易座標変換
は、画角上の傾きをm、車線中央のX方向の座標をcと
すると、次式(2)のように表すことができる。
【0019】 X’=X Y’=Y+m*(X−c) ・・・(2)
【0020】次に、このような簡易座標変換を用いてス
モールランプ等を検出するための基本アルゴリズムにつ
いて、図5を参照しながら説明する。まず、上記第1の
実施例に示した方法を用い、微分処理、背景差分、フレ
ーム差分等を行なって車両前部の抽出を行ない、抽出デ
ータを作成する(ステップ51)。次に画素単位で車両
抽出データと閾値との比較を行なう(ステップ52,5
3,54)。次に閾値より大きい場合には“0”を式2
を用いて簡易座標変換を行なった座標位置に書き込む
(ステップ55,56)。これを全車両抽出データにつ
いて行ない、加工画面を作成する(ステップ57,5
8,59,60)。
【0021】このように、上記実施例によれば、ヘッド
ライトだけでなく、輝度が低く画素数の少ないスモール
ランプ等の検出ができるようになり、夜間の車両の計測
速度精度を高めることができるという利点を有する。
【0022】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、以下に示す効果を有する。第1に夜間雨天時のヘッ
ドライトの路面反射の影響を除去することができるの
で、天候にかかわらず正確な車両の先頭位置を抽出する
ことができ、夜間の車両の計測速度精度を高めることが
できる。
【0023】第2にヘッドライトだけでなく、輝度が低
く画素数の少ないスモールランプ等の検出ができるよう
になり、正確な車両の計測ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を実施するための車両動
態計測装置のブロック図
【図2】同第1の実施例における夜間雨天時のヘッドラ
イトの路面反射を示す模式図
【図3】同第1の実施例における動作フローチャート
【図4】本発明の第2の実施例における簡易座標変換の
概念を示す模式図 (a)は原画 (b)は簡易座標変換した図
【図5】同第2の実施例における動作フローチャート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオカメラを用いて、道路上の車両の
    動向を俯瞰するように撮影した画像データを画像処理し
    て、車両の動態を計測、収集する車両動態計測方法にお
    いて、夜間には、前記ビデオカメラにより車両のヘッド
    ライトの光を検出して走査線毎の平均輝度を計算し、平
    均輝度に一定値を加算したものを閾値とし、夜間に検出
    された光の輝度が前記閾値を越えていればヘッドライト
    の光と判定し、前記閾値を越えていなければヘッドライ
    トの路面反射による光と判定する車両動態計測方法。
  2. 【請求項2】 ビデオカメラを用いて、道路上の車両の
    動向を俯瞰するように撮影した画像データを画像処理し
    て、車両の動態を計測、収集する車両動態計測方法にお
    いて、夜間には、前記ビデオカメラにより車両のヘッド
    ライトの光を検出して走査線毎の平均輝度を計算し、平
    均輝度に一定値を加算したものを閾値とし、夜間に検出
    された光の輝度が前記閾値を越えている場合に、さらに
    平均車長分だけ後方においても光を検出し、同様な輝度
    が検出された場合には、先に検出された光はヘッドライ
    トの路面反射による光と判定し、検出されない場合に
    は、先に検出された光はヘッドライトの光と判定する車
    両動態計測方法。
  3. 【請求項3】 ビデオカメラを用いて、道路上の車両の
    動向を俯瞰するように撮影した画像データを画像処理し
    て、車両の動態を計測、収集する際に、夜間雨天時に
    は、走査線毎の平均輝度をもとにした閾値を用いる請求
    項1記載の方法を用いるとともに、画角によるずれを上
    下方向のみを補正する簡易座標変換を行なうことによ
    り、ヘッドライトによる車両の追跡、計測を容易にする
    車両動態計測方法。
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JP4947592B2 (ja) * 2007-07-26 2012-06-06 コイト電工株式会社 車両検出装置
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