JP3672994B2 - 白線検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD(Charge Coupled Device )等の固体撮像素子により得られた画像データを用い、走行路面上の白線レーンマークを検出する白線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路上の白線レーンマークを画像処理技術を用いて抽出する場合、一般に白線レーンマークが走行路面より明るいことを利用している。例えば図9の画像に対してエッジ強調することで図10に示すように白線レーンマークと道路面の境界を抽出し、そのエッジ点を抽出することで白線レーンマークを抽出する方法がある。図11に従来のエッジ検出手順の一例を示す。
【0003】
図11のステップ301では、画像の明るさを示す水平走査方向の画像データについて、i番目のデータDi と(i−1)番目のデータDi-1 とから、差の絶対値ΔDi を算出する。続くステップ302では、差の絶対値ΔDi としきい値Aの比較を行う。ここで、しきい値Aは画像データがエッジとして有効かどうかを判断するための値である。ΔDi ≦Aの場合、データDi はエッジではないとみなし、ステップ303に進む。ステップ303では、エッジデータEDi を「0」にクリアする。また、ΔDi >Aの場合、データDi はエッジであるとみなし、ステップ304に進む。ステップ304では、エッジデータEDi に「1」をセットする。ここで、EDi =0は、その時のデータDi が白線エッジでないことを意味し、EDi =1は、その時のデータDi が白線エッジであることを意味する。
【0004】
また、図12は、上記エッジ検出処理を実現するための回路例を示す。図12において、CCDカメラからのアナログ画像信号はA/D変換器71にてA/D変換される。デジタル画像データはラッチ回路72,73に直列に入力され、ラッチ回路72ではデータDi が、ラッチ回路73ではデータDi-1 が出力される。また、データDi ,Di-1 は演算回路74に入力され、同演算回路74では各データの差の絶対値ΔDi が算出される(ΔDi =|Di −Di-1 |)。
【0005】
差の絶対値ΔDi は比較器75に入力され、同比較器75では差の絶対値ΔDi と所定のしきい値Aとが比較される。この場合、差の絶対値ΔDi がしきい値Aより大きければ、真のエッジであるとみなされ比較器75の出力は「1」となる。差の絶対値ΔDi がしきい値A以下であれば、真のエッジでないとみなされ比較器75の出力は「0」となる。比較器75から出力されるエッジデータはエッジデータメモリ76に保存される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の白線検出装置では、以下に示す問題を生ずる。つまり、夜間及びトンネル内においては対向車のヘッドライトや街路灯の明かりがCCDカメラの視野に入るとブルーミングとスミアという現象を起こし、図13,14に示すようにCCDの電荷転送方向である画面の縦方向に明るい筋を発生する。これを、従来の方法でエッジ強調を行うと、図15に示すようにブルーミングやスミアによる明るい筋も白線レーンマークと同様にエッジを呈する。そのため、ブルーミングやスミアによるエッジは白線レーンマーク抽出に対してノイズとなり、白線レーンマーク抽出の精度が悪くなる。
【0007】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的は、明るい光源により発生するブルーミングやスミアの影響を排除し、白線レーンマークを安定に抽出することができる白線検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
夜間やトンネル内における対向車のヘッドライトや街路灯などの明るい光源により発生するブルーミングや強いスミアは、固体撮像素子(CCD)による明るさ飽和レベルに達している。これに対して、白線レーンマークの明るさはCCDの飽和レベルに達することは稀である。図16は、白線レーンマークとブルーミング及びスミアによる明るい筋の両者を含む領域の走査線α,β方向の明るさを示す。
【0009】
そこで、本発明では、エッジ強調を行う場合に画像の明るさを考慮し、もし明るさが飽和レベルに近ければそのエッジデータはブルーミングと強いスミアによる偽のエッジデータであるとみなし、白線レーンマークのエッジとはしないようにする。このとき、図中の判定値(しきい値B)は明るさの飽和レベルの90〜95%程度が望ましい。これにより、ブルーミングや強いスミアの影響を排除することができ、安定した白線検出が実現できる。
【0011】
一方、夜間における対向車のヘッドライトや街路灯などによりブルーミングが発生するとCCDの電荷の転送方向にスミアが発生する。光源の光が強く、且つ、その光の方向がCCDカメラの光軸方向にあれば強いスミアが発生するが、そうでないときは弱いスミアが発生する。このような弱いスミアが発生する場合、請求項1に記載した手法にて偽のエッジデータが無効化(排除)される。
【0012】
つまり、スミアはブルーミングの発生している場所でCCDの電荷転送方向に発生する。そのため、弱いスミアによる偽のエッジデータはブルーミングの発生している位置にてCCDの電荷転送方向に現れる。よって、ブルーミングの発生している位置のCCDの電荷転送方向にあるエッジを排除すれば弱いスミアの影響を排除できる。そこで、請求項1に記載の発明では、判定手段は、画像データの明るさが所定の判定値よりも明るいか否かを判定する。記憶手段は、画像データの明るさが判定値よりも明るい場合、その位置を記憶する。エッジデータ無効化手段は、CCDの電荷転送方向について前記記憶手段により記憶された位置と同じ位置のエッジデータを無効とする。その結果、ブルーミングやスミアにより発生する偽の白線エッジデータが確実に排除でき、白線レーンマークを安定して抽出することができる。
ところで、上述したブルーミングやスミアによる白線の誤検出は、暗闇となる夜間やトンネル内にて生じ易い。そこで、請求項3に記載した発明のように、自車両のヘッドライトの点灯に伴って、本発明の要旨であるエッジデータの無効化処理を実施するようにしてもよい。また、請求項4に記載した発明のように、ブルーミングやスミアレベルを判定するための判定値(しきい値B)を暗闇かそうでないかに応じて可変に設定するようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。先ず最初に略述すれば、本実施の形態における白線レーンマーク検出装置では、CCDカメラにより得られたアナログ画像信号をエッジ検出回路に取り込み、同エッジ検出回路においてアナログ画像信号の明るさの変化に基づき白線エッジを検出する。この際、エッジ検出回路では、CCDの飽和レベル付近に達する画像データを無効化し、画像内におけるブルーミングやスミアに起因する白線の誤検出を防止する。そして、白線エッジデータを用いて走行路面上の白線レーンマークを抽出する。図1は本実施の形態におけるエッジ検出回路の構成を示す。
【0014】
図1のエッジ検出回路10において、CCDカメラからのアナログ画像信号はA/D変換器11に入力される。同A/D変換器11ではアナログ画像信号がA/D変換され、デジタル画像データが出力される。ここで、デジタル画像データDi は画像内における水平走査方向のi番目の画素の明るさを示すデータである。デジタル画像データはラッチ回路12,13に直列に入力され、ラッチ回路12ではデータDi が、ラッチ回路13ではデータDi-1 が出力される。また、データDi ,Di-1 は演算回路14に入力され、同演算回路14では各データの差の絶対値ΔDi が算出される(ΔDi =|Di −Di-1 |)。
【0015】
差の絶対値ΔDi は比較器15に入力され、同比較器15では差の絶対値ΔDi と所定のしきい値Aとが比較される。ここで、しきい値Aは画像データがエッジとして有効かどうかを判断するための値である。この場合、差の絶対値ΔDi がしきい値Aより大きければ、比較器15の出力は「1」となる。このことは、画像データDi が白線エッジを含む可能性があることを意味する。差の絶対値ΔDi がしきい値A以下であれば、比較器15の出力は「0」となる。このことは、画像データDi が白線エッジを含まないことを意味する。
【0016】
一方、比較器16には、画像データDi 及びしきい値Bが入力され、比較器17には、画像データDi-1 及びしきい値Bが入力される。ここで、しきい値Bは、ブルーミングとスミアレベルを判定するための判定値であり、CCDの明るさの飽和レベルの95%程度に設定されている。このとき、Di-1 <Bであれば比較器16の出力は「1」になり、Di-1 ≧Bであれば比較器16の出力は「0」になる。また、Di <Bであれば比較器17の出力は「1」になり、Di ≧Bであれば比較器17の出力は「0」になる。
【0017】
つまり、画像データDi ,Di-1 の明るさがしきい値B以上となることは、当該画像データDi ,Di-1 がブルーミング又はスミアであることを意味する。従って、かかる場合には、その時のエッジデータを無効化すべく、比較器16,17の出力が「0」に固定される。
【0018】
比較器15〜17の出力はANDゲート18に入力され、ANDゲート18では比較器15〜17の出力が共に「1」であればエッジデータEDi として「1」が出力される。エッジデータEDi が「1」であることは、画像データDi が真の白線エッジであることを意味する。また、比較器15〜17の出力のいずれかが「0」であれば、エッジデータEDi として「0」が出力される。エッジデータEDi が「0」であることは、画像データDi が偽の白線エッジであることを意味する。ANDゲート18から出力されたエッジデータEDi は、エッジデータメモリ19に保存される。
【0019】
次に、上記エッジ検出回路10により実現されるエッジ検出手順について、図2のフローチャートを用いて説明する。
図2において、先ず画像データDi ,Di-1 の差の絶対値ΔDi を算出し(ステップ101)、差の絶対値ΔDi がしきい値A(エッジとして有効かどうかを判定する値)よりも大きいか否かを判別する(ステップ102)。ΔDi ≦Aであれば、今回の画像データDi はエッジではないとしてエッジデータEDi を「0」にクリアする(ステップ104)。
【0020】
ΔDi >Aであれば(ステップ102がYESの場合)、画像データDi が白線エッジである可能性があるとしてステップ103に進む。ステップ103では、i番目の画像データDi がしきい値Bよりも小さく、且つ(i−1)番目の画像データDi-1 がしきい値Bよりも小さいか否かを判別する。このとき、ステップ102,103が共に肯定判別されれば、エッジデータEDi に「1」をセットする(ステップ105)。また、ステップ102,103のいずれかが否定判別されれば、エッジデータEDi を「0」にクリアする(ステップ104)。
【0021】
そして、上記のように求められエッジデータEDi を用い、図示しないCPUにより白線決定処理が行われる。この白線決定処理を略述すれば、先ず前記エッジデータメモリ19に保存されている白線エッジデータについて、白線が直線状とみなし得る自車両に近い所定範囲(例えば、画面の下1/3)の画素に対してハフ変換を行う。これにより、画像上の比較的多数の画素を連ねる複数の直線が得られる。また、かかる処理にて得られた直線を基に、自車両に近い画像位置から遠い位置へ前記直線近傍の一定範囲内に画素が存在することを確認し、これら画素を白線レーンマークとして決定する。この場合、湾曲或いは断続する白線についても、確実且つ容易に白線レーンマークを検索できる。
【0022】
次に、本実施の形態における効果を説明する。
(a)夜間及びトンネル内においては対向車のヘッドライトや街路灯の明かりがCCDカメラの視野に入るとブルーミングとスミアという現象を起こし、白線エッジを誤検出してしまうという問題を生じる。しかし、上記のようなエッジ検出手順によれば、画像データDi の明るさに基づいてブルーミングやスミアによるエッジデータが無効化され、ブルーミングや強いスミア等の影響が排除できる。その結果、白線エッジの誤検出を防止することができ、白線レーンマークを安定して抽出することができる。
【0023】
(b)本実施の形態では、従来のエッジ検出回路(図12参照)に対し、主に比較器16,17及びANDゲート18を追加したことを特徴とするが、このような簡単な回路でブルーミングとスミアによる偽のエッジデータを排除することができる。
【0024】
(c)本実施の形態では、図1に示すエッジ検出回路10を構成したため、高速に白線エッジを検出することができる。即ち、1画面分の画像をメモリに取り込み、その後メモリデータを用いてエッジ検出を行う場合には、画像を取り込む時間と、その後のエッジ検出処理にかかる時間とが不可欠になるが、本構成では画像を取り込みながらエッジを検出することができ、エッジ検出処理にかかる時間を必要とせず処理時間が短縮化できる。但し、画像をメモリに取り込み、その後CPUによりエッジ検出処理を実施することも勿論可能である。この場合、前記図2のアルゴリズムに従って演算が行われる。
【0025】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、水平走査方向のi,(i−1)番目の画像データDi ,Di-1 の値がブルーミングやスミアの判定レベル(しきい値B)より大きいか否かを判定し、その判定結果からブルーミングやスミアを白線エッジから無効化したが、これを下記のように変更する。つまり、図3に示すように、画像信号の暗から明、明から暗への変化は1画素の間にはできないことがある。従って、図3のような場合、隣合う画像データDi ,Di-1 だけではブルーミングとスミアによるエッジにも関わらず排除されないことになる。
【0026】
そこで、本第2の実施の形態では、画像信号の立ち上がりを考慮し、ブルーミングやスミアの判定を行う画像の領域を拡げて構成する。図4は、本実施の形態におけるエッジ検出回路を示す。図4について、前記第1の実施の形態におけるエッジ検出回路(図1)との相違点を中心に説明する。なお、図4では、前記図1と共通の構成に対して同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0027】
図4のエッジ検出回路20において、A/D変換器11にてA/D変換されたデジタル画像データは、ラッチ回路21,22,23,24,25を通り、この際、ラッチ回路21ではデータDi+1 が、ラッチ回路22ではデータDi が、ラッチ回路23ではデータDi-1 が、ラッチ回路24ではデータDi-2 が、ラッチ回路25ではデータDi-3 が出力される。
【0028】
演算回路14では、データDi ,Di-1 から差の絶対値ΔDi が求められ、比較器15では、前記差の絶対値ΔDi としきい値A (エッジとして有効かどうかを判定するための値)とが大小比較される。このとき、ΔDi >Aであれば、比較器15の出力は「1」となる(図1と同様)。
【0029】
併せて、本エッジ検出回路20では、比較器26,27,28,29が設けられている。そして、比較器26では、データDi+1 がしきい値B(ブルーミングやスミアの判定レベル)よりも小さいか否かが判定され、比較器27では、データDi がしきい値Bよりも小さいか否かが判定される。また、比較器28では、データDi-1 がしきい値Bよりも小さいか否かが判定され、比較器29では、データDi-2 がしきい値Bよりも小さいか否かが判定される。各比較器26〜29の比較動作は、前記比較器15の比較動作と平行して行われる。
【0030】
比較器15及び比較器26〜29の出力はANDゲート18に入力される。そして、比較器15,26〜29の出力が全て「1」の時、画像データDi は有効なエッジと判定され、ANDゲートから出力されるエッジデータEDi は「1」となる。
【0031】
かかる場合、明るい光源によるブルーミングや強いスミアによってデータDi+1 ,Di ,Di-1 ,Di-2 のいずれかがしきい値Bよりも大きくなれば、それに対応する比較器26〜29の出力が「0」となり、ANDゲート18から出力されるエッジデータEDi が無効化される。つまり、ブルーミングや強いスミアによる白線の誤検出が回避される。
【0032】
本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態にて記載した効果に加えて、以下に示す効果を奏する。画像信号の暗から明、明から暗への変化が1画素の間にはできない場合であっても、その変化状態によるエッジの誤検出が防止される。つまり、ブルーミングとスミアの判定値(レベルB)との比較を行う画像の領域を拡げることにより、画像信号の立ち上がりを考慮して確実にブルーミングやスミアによる偽のエッジデータを排除することができる。
【0033】
(第3の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第3の実施の形態を説明する。本実施の形態では、白線検出回路でエッジを抽出する際、アップエッジとダウンエッジとに分けて抽出する。ここで、アップエッジとは、画像を左から右へ横方向に走査していった場合、明るさが暗から明へと変化する時に相当し、ダウンエッジとは、画像を左から右へ横方向に走査していった場合、明るさが明から暗へと変化する時に相当する。そして、アップエッジとダウンエッジとについてペアリングを行い、白線レーンマークを抽出する。即ち、アップエッジとダウンエッジとが所定の間隔でアップエッジ、ダウンエッジの順に存在した場合、ペアリングできたとしアップエッジとダウンエッジの中点、又は、ダウンエッジの位置、又はアップエッジの位置を白線レーンマークのエッジ位置とする。
【0034】
なお、本実施の形態では、水平走査方向のi番目の画像データDi と、これに対して前後にn画素だけ離れた(i−n),(i+n)番目の画像データDi-n ,Di+n とに着目して、これらの相対的な明るさの差により上記各エッジを検出する。
【0035】
図5は、本実施の形態におけるエッジ検出回路を示す。図5のエッジ検出回路30は、直列に接続された2つのn段シフトレジスタ31,32を有し、これらレジスタ31,32にCCDカメラからのDi+n 信号が入力されると、シフトレジスタ31からはDi 信号が、シフトレジスタ32からはDi-n 信号が得られる。なお、この場合の各信号Di-n ,Di ,Di+n はCCDカメラのアナログ出力を図略のA/D変換器でデジタル化したものである。上記各信号Di ,Di-n ,Di+n はそれぞれ加算器33,34,35に入力され、この加算器33〜35ではDi ,Di-n ,Di+n にしきい値THL(エッジとして有効かどうかを判定するための値)が加算される。
【0036】
加算後の各信号(Di-n +THL),(Di +THL),(Di+n +THL)と上記信号Di-n ,Di ,Di+n とは、比較器36,37,38,39に入力されて相互に比較される。このとき、比較器37の出力は、Di+n >Di +THLの時に「1」レベルとなり、比較器38の出力は、Di+n >Di-n +THLの時に「1」レベルとなる。これら比較器37,38の出力はANDゲート43に入力される。一方、比較器36の出力は、Di-n >Di +THLの時に「1」レベルとなり、比較器39の出力は、Di-n >Di+n +THLの時に「1」レベルとなる。これら比較器36,39の出力はANDゲート44に入力される。
【0037】
上記比較器36〜39による比較動作と平行して、比較器40,41,42では、データDi+n ,Di ,Di-1 としきい値B(ブルーミングとスミアの判定レベル)とがそれぞれに大小比較される。このとき、Di+n <B,Di <B,Di-1 <Bであれば、それに対応する比較器40〜42の出力が「1」となる。また、Di+n ≧B,Di ≧B,Di-1 ≧Bであれば、それに対応する比較器40〜42の出力が「0」となる。データDi+n ,Di ,Di-1 がしきい値B以上となることは、データDi がブルーミングやスミアであることを意味する。
【0038】
前記比較器40〜42の出力は、ANDゲート43及び44に入力される。しかして、ANDゲート43の出力が「1」の時、アップエッジが生じていると判定され、44の出力が「1」の時、ダウンエッジが生じていると判定される。このアップエッジ及びダウンエッジの判定結果は図示しないメモリに保存される。
【0039】
本実施の形態によれば、既述した各実施の形態にて記載した効果に加えて、以下に示す効果を奏する。つまり、本実施の形態では、白線エッジの検出に際して、アップエッジとダウンエッジとを特定するようにした。そのため、白線レーンマークのエッジ検出の能力が向上する。この際、画像データDi+n ,Di ,Di-1 の明るさがしきい値Bよりも大きければ、ブルーミング又は強いスミアによる偽のエッジデータとして排除するようにしたため、常に正確なエッジデータが抽出できる。
【0040】
(第4の実施の形態)
次に、請求項1に記載の発明を具体化した第4の実施の形態について説明する。つまり、本実施の形態では、画像内の明るい光源に対応する画像の横位置を特定し、その位置を記憶しておく。そして、CCDの電荷転送方向について明るい光源に対応する横位置のエッジデータを無効とする。以下、図6,7のエッジ検出処理に従って、本実施の形態の構成を詳述する。なお、図6,7のエッジ検出処理は、メモリに取り込まれた画像についてCPUにより所定周期で実施される処理に相当する。ここで、画像の大きさは横方向の画素数がyoko、縦方向の画素数がtateであり、CCDの電荷転送方向は縦方向であるとする。
【0041】
まず、図6のステップ201では横方向の画素番号を示すiを「1」に、縦方向の画素番号を示すjを「0」に、ブルーミングの数を示すkを「0」に、ブルーミングの位置を保存する配列posi[]の最初の配列posi[0]を「−1」に、それぞれ初期化する。ステップ202では、画像データDj,i がしきい値B(ブルーミングとスミアの判定レベル)よりも小さいか否かを判別する。Dj,i <Bであればステップ203に進み、Dj,i ≧Bであればステップ206に進む。
【0042】
Dj,i <Bの場合、画像データDj,i はブルーミング又はスミアによるものではない。そのため、ステップ203では、画像データDj,i 及びDj,i-1 の差の絶対値ΔDj,i を求める。続くステップ204では、差の絶対値ΔDj,i がしきい値A(エッジとして有効かどうかを判定する値)よりも大きいか否かを判別する。ΔDj,i >Aであれば、画像データDj,i は真のエッジであるとしてステップ205に進み、エッジデータEDj,i に「1」をセットする。ΔDj,i ≦Aであれば、画像データDj,i は真のエッジではないとしてステップ210に進み、エッジデータEDj,i を「0」にクリアする。
【0043】
一方、前記ステップ202でDj,i ≧Bの場合、画像データDj,i がブルーミングによるものとみなしてステップ206に進み、以下のステップ206〜209でブルーミング又はスミアの発生している位置iを配列posi[]に保存する。この時、同じ位置を重複して保存しないよう確認しながら、ブルーミングの位置を保存する。
【0044】
つまり、ステップ206ではn=0とする。ステップ207では、既に保存されている配列posi[n]と、現時点でブルーミングが確認された横位置i(ステップ202が否定判別された時の横位置)とを比較する。そして、iがブルーミング位置として既に保存されたものであれば、即ち、ステップ207が肯定判別されれば、新たに保存する必要はないのでステップ210に進む。posi[n]とブルーミングのあった横位置iが異なり、ステップ207が否定判別されればステップ208に進む。この場合、ステップ208,208’の処理により、既に保存されているブルーミングの数kまでposi[n]とiとが比較される。そして、全て異なっていればステップ209に進み、k個目のブルーミングの横位置として現時点の横位置iをposi[k]に保存すると共に、ブルーミングの数kを「1」加算する。
【0045】
ステップ210では、画像データDj,i はエッジではないとしてEDj,i =0とする。こうしてステップ202〜210では、画像データDj,i がエッジかエッジではないかの判定とブルーミングによる明るい点かどうかの判定が行われ、その判定結果が記憶される。
【0046】
その後、ステップ211では、画像の横方向全体の判定が終了していないか否か、即ち、iが横方向の最終画素番号yokoよりも小さいか否かを判別する。横方向全体の判定が終了していなければ、iが横方向の最終画素番号yokoより小さくなり、ステップ211を肯定判別してステップ212に進む。ステップ212ではiを「1」加算し、その後ステップ202に戻る。横方向全体の判定が終了していれば、iが横方向の最終画素番号yokoより大きくなり、ステップ211を否定判別してステップ213に進む。
【0047】
ステップ213では、画像の縦方向全体の判定が終了していないか否か、即ち、jが縦方向の最終画素番号tateよりも小さいか否かを判別する。縦方向全体の判定が終了していなければ、jが縦方向の最終画素番号tateより小さくなり、ステップ213を肯定判別してステップ214に進む。ステップ214ではjを「1」加算し、その後ステップ202に戻る。縦方向全体の判定が終了していれば、jが縦方向の最終画素番号tateより大きくなり、ステップ213を否定判別して図7のステップ215に進む。
【0048】
図7のステップ215以降の処理では、ブルーミングが確認された位置(posi[])の縦方向のエッジを偽エッジとして無効化(排除)する処理を行う。即ち、明るい光源によりブルーミングが発生すると、このブルーミングの上下方向にスミアが生じる。このとき、光源の明るさが強いか、又はその光の向きがCCDカメラの光軸に一致すれば、強いスミアが発生するが、そうでなけば弱いスミアが発生する。例えば夜間における街路灯などでは弱いスミアが発生する。従って、上記スミア206〜209で確認されたブルーミングの位置を手掛かりとして、偽のエッジデータを無効化する。
【0049】
詳述すれば、ステップ215では、ブルーミング位置を検索するためのnを「0」に初期化し、続くステップ216では、縦方向の画素番号jを「0」に初期化する。ステップ217では、n個目(当初はn=0)のブルーミングの位置posi[n]をiに代入する。ステップ218では、ブルーミング位置に相当するデータDj,i がスミアによる偽エッジであるとして、該当位置のエッジデータEDj,i を「0」に変更する。
【0050】
ステップ219では、縦方向全体の変更が終了していないか否かを判別する。縦方向全体の判定が終了していなければ、jが縦方向の最終画素番号tateより小さくなり、ステップ219を肯定判別してステップ220に進む。ステップ220ではjを「1」加算し、その後ステップ218に戻る。縦方向全体の変更が終了していれば、jが縦方向の最終画素番号tateより大きくなり、ステップ219を否定判別してステップ221に進む。
【0051】
ステップ221ではnを「1」加算し、続くステップ222では、ブルーミング数k個すべての変更が終了したか否かを判別する。nがkより小さければ(n<kの場合)、ブルーミング数k個すべての変更が終了していないとしてステップ216に戻る。nがkより大きければ(n≧kの場合)、ブルーミング数k個すべての変更が終了しているとして処理を終了する。
【0052】
以上詳述した第4の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
(a)本実施の形態では、画像データの明るさが所定の判定値(しきい値B)よりも明るい場合、その位置をブルーミングの位置として記憶し、当該記憶された位置のCCDの電荷転送方向(画像の縦方向)についてエッジデータを無効化するようにした。その結果、ブルーミングやスミアにより発生する偽の白線エッジデータが確実に排除でき、白線レーンマークを安定に抽出することができる。かかる場合、例えスミアが弱いものであっても、そのスミアによる白線エッジの誤検出が回避できる。
【0053】
(b)特に、図6,7のエッジ検出処理によれば、同一のブルーミング位置を重複して保存しないよう、過去データを確認しながらブルーミング位置を判定するようにした(ステップ206〜209)。その結果、ブルーミング位置が適正に保存できると共に、保存メモリ量を削減することができる。
【0054】
(第5の実施の形態)
次に、画像を取り込みながらエッジを抽出するようにした第5の実施の形態について説明する。本実施の形態では、CCDカメラからのアナログ画像信号をA/D変換したデジタル画像に対して随時、偽のエッジデータを無効化(排除)し、エッジ検出処理の高速化を図る。
【0055】
この場合、スミアを発生させる明るい光源は、通常図13又は図14に示すように、自車走行路を示すレーンマークより上方にある。故に、光源を検知してからそれより下方のデータに対してスミアによる偽エッジの排除処理を行えばレーンマーク抽出には十分である。要するに、白線検出の開始当初は画面の下1/3を使い、画面内で垂直方向に延びるものを排除すると共に、画面中央の消失点に延びるものを白線レーンマークとして抽出する。その後、画面1/3の白線データに基づいて画面全体の白線レーンマークを抽出する。そして、下記に示すエッジ検出に際しては、既に確認されている白線レーンマークの概要に従って、その近辺についてエッジ検出を実施する。
【0056】
図8は本実施の形態におけるエッジ検出回路の一例を示す。以下、図8の回路の動作を説明する。なお、図8のエッジ検出回路50において、画像データDi ,Di-1 からエッジレベルを判定する構成は、既述した回路例(例えば図1)と同等であり、ここでは説明を省略する。つまり、比較器15は、画像データDi ,Di-1 の差の絶対値ΔDi と所定のしきい値Aとの比較結果に応じた2値信号を出力するものであり、ΔDi >Aであれば「1」を、ΔDi ≦Aであれば「0」を出力する。
【0057】
また、上記差の絶対値ΔDi としきい値Aの比較動作と平行して、ブルーミングの発生した画像の横位置ではエッジデータが無効化される。詳しくは、比較器51では、データDi としきい値B(ブルーミングとスミアの判定レベル)とが比較される。データDi がしきいBよりも大きい場合、データDi はブルーミングとみなされ、比較器51の出力は「1」となる。カウンタ52は、水平走査の開始時に出力される水平同期信号HDでリセットされ、A/D変換器で画像をサンプリングするためのクロックをカウントする。この場合、比較器51の出力が「1」になった時、カウンタ52のカウント値YPが「BP」としてレジスタ53に保存される。ここで、カウント値YPがブルーミングの横位置に相当する。
【0058】
比較器54は、前記レジスタ53に保存されたBP値と横位置のカウンタ52のYP値とを随時比較し、BP=YPのとき「0」を、それ以外は「1」を出力する。比較器15,54の出力はANDゲート18に入力される。そして、比較器15,54の出力が共に「1」の場合、画像データDi は有効なエッジ(真のエッジ)と判定され、ANDゲート18から出力されるエッジデータEDi は「1」となる。比較器15,54の出力のいずれかが「0」の場合、画像データDi は有効でないエッジ(偽のエッジ)と判定され、ANDゲート18から出力されるエッジデータEDi は「0」となる。
【0059】
要するに、明るい光源によりブルーミングが発生すると、その旨が比較器51にて判別され、その時の横位置のカウント値YPがレジスタ53に保存される。そして、CCDの電荷転送方向(画像の縦方向)に対する水平走査時において、レジスタ53に保存されたYP値になる毎に、エッジデータが無効化されることとなる。
【0060】
本実施の形態によれば、前記第4の実施の形態で記載した効果に加えて、次の効果を奏する。つまり、第4の実施の形態で既述したソフト処理では、所定時間毎に画像をメモリに取り込み、その取り込まれた1枚の画像に対してエッジ検出を行う。そのため、1回当たりの処理時間が嵩むことになる。しかし、本実施の形態の構成によれば、画像を取り込みながらエッジを抽出することにより、1画面分の画像を取り込むだけの時間で処理を終えることができ、第4の実施の形態で既述したソフト処理にかかる時間の無駄を省くことができる。
【0061】
なお、本発明は、上記実施の形態の他に次の様態にて具体化できる。
(1)上述したブルーミングやスミアによる白線の誤検出は、暗闇となる夜間やトンネル内にて生じ易い。そこで、例えば自車両のヘッドライトの点灯に伴って、本発明の要旨であるエッジデータの無効化処理を実施するようにしてもよい。また、暗闇かそうでないかに応じてブルーミングやスミアを判定するための判定値(しきい値B)を可変に設定するようにしてもよい。
【0062】
(2)図8に示すエッジ検出回路10の一部のみをソフト処理に変更してもよい。例えば図8のレジスタ53をRAMにて構成し、比較器51,54及びANDゲート18をCPUにより構成する。この場合、エッジデータを無効化するための構成だけがCPUにより演算されることとなり、演算負荷の軽減並びに回路構成の簡略化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるエッジ検出回路を示す構成図。
【図2】エッジ検出手順を示すフローチャート。
【図3】スミアの明るさの変化を示す図。
【図4】第2の実施の形態におけるエッジ検出回路を示す構成図。
【図5】第3の実施の形態におけるエッジ検出回路を示す構成図。
【図6】第4の実施の形態におけるエッジ検出処理を示すフローチャート。
【図7】図6に続き、エッジ検出処理を示すフローチャート。
【図8】第5の実施の形態におけるエッジ検出回路を示す構成図。
【図9】道路の画像例を示す図。
【図10】図9の道路画像からエッジを抽出した例を示す図。
【図11】従来技術におけるエッジ検出手順を示すフローチャート。
【図12】従来技術におけるエッジ検出回路を示す構成図。
【図13】夜間における道路画像を示す図。
【図14】夜間における道路画像を示す図。
【図15】図13,14の画像からエッジを抽出した例を示す図。
【図16】夜間の道路走査線方向の明るさ示す図。
【符号の説明】
10,20,30…判定手段,エッジデータ無効化手段を構成するエッジ検出回路、50…判定手段,記憶手段,エッジデータ無効化手段を構成するエッジ検出回路。
Claims (4)
- 固体撮像素子により得られた走行路面の画像中において画像データの明るさの変化に応じて白線エッジを判定し、当該白線エッジに基づいて走行路面上の白線を検出する白線検出装置であって、
前記画像データの明るさが所定の判定値よりも明るいか否かを判定する判定手段と、 前記画像データの明るさが前記の判定値よりも明るい場合、その位置を記憶する記憶手段と、
前記固体撮像素子の電荷転送方向について前記記憶手段により記憶された位置と同じ位置のエッジデータを無効とするエッジデータ無効化手段と
を備えることを特徴とする白線検出装置。 - 請求項1に記載の白線検出装置において、
前記判定手段による判定値は、前記固体撮像素子の飽和レベル付近であることを特徴とする白線検出装置。 - 請求項1又は2に記載の白線検出装置において、
自車両のヘッドライトの点灯に伴って、前記判定手段は前記画像データの明るさが所定の判定値よりも明るいか否かを判定し、前記エッジデータ無効化手段は前記画像データの明るさが前記の判定値よりも明るい場合にその時のエッジデータを無効とする白線検出装置。 - 固体撮像素子により得られた走行路面の画像中において画像データの明るさの変化に応じて白線エッジを判定し、当該白線エッジに基づいて走行路面上の白線を検出する白線検出装置であって、
ブルーミングやスミアを判定するための判定値を暗闇かそうでないかに応じて可変に設定する手段と、
前記の判定値よりも前記画像データの明るさが明るいか否かを判定する判定手段と、 前記の判定値よりも前記画像データの明るさが明るい場合、その時のエッジデータを無効とするエッジデータ無効化手段とを備えることを特徴とする白線検出装置。
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