JP3451763B2 - 正極活物質の製造方法 - Google Patents
正極活物質の製造方法Info
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Description
使用される正極活物質の製造方法に関する。
高性能化、小型化、ポータブル化が進み、供給電源とし
て使用される二次電池に対しても高エネルギー密度であ
ることが強く求められるようになっている。
次電池としては、ニッケル・カドミウム電池や鉛電池等
の水溶液系電池が挙げられる。しかし、これらの水溶液
系電池は、放電電位が低く、電池重量および電池体積が
大きく、上述の高エネルギー密度化の要求に十分に応え
ることができない。
リチウム合金を用いるリチウム二次電池が、これらの要
求を満たす電池システムとして注目され、盛んに研究が
行われている。しかし、このリチウム二次電池は、サイ
クル寿命、安全性、急速充電性能等の問題が認識される
ようになり、これが実用化に対する大きな障害になって
いる。
る電池系では、充放電の繰り返しに際して負極で金属リ
チウムが溶解、析出するが、この析出時に金属リチウム
がデンドライト状に結晶成長して正極にまで到達し、そ
の結果、内部短絡が誘発される虞れがある。また、リチ
ウム合金を負極活物質に用いる電池系では、充放電の繰
り返しに伴って負極のリチウム合金が微細化し、負極と
しての性能が損なわれる。リチウム二次電池は、このよ
うな不利な特性があることから、一部コイン型で実用化
されているに過ぎない。
池として、炭素材料のようなリチウムイオンをドープ且
つ脱ドープすることが可能な物質を負極活物質とするリ
チウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)の研究開
発が盛んに行われている。
でリチウムが金属状態で存在しないため、リチウム金属
のデンドライト状結晶成長等が起因するサイクル劣化や
安全性に対する不安がない。しかも、ニッケル・カドミ
ウム電池、ニッケル・水素電池と比較して、自己放電が
少なく、メモリー効果もないというメリットを有してい
る。
極活物質として酸化還元電位の高いリチウム化合物を用
いることにより、電池電圧が高くなり、高エネルギー密
度を発揮するようになる。そのようなリチウム化合物を
用いたかたちで、例えば8m/mVTR、CDプレーヤ
ー、ラップトップ・コンピューター、セルラーテレフォ
ン等の携帯用電子機器の電源として商品化が続々開始さ
れており、今後、この分野で大いに期待されている二次
電池である。
機器では消費電流がますます大きくなる傾向にあり、二
次電池としては高エネルギー密度であるとともに重負荷
放電にも対応できることが求められるようになってい
る。それに加えて、ユーザーからは使用が必要なときに
直ちに使用できる二次電池が望まれており、急速充電性
能の改善への要求も大きい。
電池は、重負荷条件で充放電を繰り返すと電池容量が極
端に低下するといった問題があり、重負荷特性について
はニッケル・カドミウム電池、鉛電池のような水溶液系
電池に比べて劣っていると言わざるを得ない。
るのは、まず、電解液の特性に起因していると考えられ
る。
液として、高誘電率溶媒と低粘度溶媒を混合した非水系
の溶媒に支持電解質を溶解したものが用いられている。
低粘度溶媒を用いるのは、高誘電率溶媒の粘度が比較的
高いからであり、そのような低粘度溶媒を用いても、こ
の電解液は水溶液系の電解液に比べて粘度が非常に高
く、導電率が水溶液系の電解液の1/40程度と極めて
低い。これが重負荷特性を低めている理由の一つであ
る。しかし、電解液の粘度が高いのは、非水系の溶媒を
用いている都合上基本的に回避するのは難しいと言え
る。
荷条件で充放電を繰り返すと正極活物質が微細化し、こ
れが電池容量を低下させることが知られている。非水電
解液二次電池の正極活物質としては、例えば、LiCo
O2、LiNiO2、LiNixCo(1-x)O2等のリチウ
ム含有複合酸化物が用いられている。
示される層状構造を呈している。
と、酸素層間の反発によってC軸が延び、結晶格子が膨
張する。一方、放電によってリチウムがドープされる
と、これと逆の現象が生じて結晶格子が収縮する。リチ
ウム含有複合酸化物では、特に重負荷条件で充放電が行
われると、このような結晶格子の膨張、収縮によって大
きなストレスをうけ、微細化する。正極活物質が微細化
すると、導電材との接触が悪くなり、これによって電池
容量が低下することになる。
活物質の微細化を抑制する以下のような方法が提案され
ている。まず、(1)正極活物質の粒子径を最適化する
方法(特開平5−151988号公報):正極活物質の
粒子径を特定の範囲に設定することにより、電池のサイ
クル特性が改善される、(2)正極活物質に異種金属を
添加、固溶する方法(特開昭63−121258号公
報):正極活物質に異種金属を添加することにより、正
極の過電圧を小さくすることができる、(3)正極活物
質原料を造粒する方法(特開平5−290849号公
報):原料の粒子径よりも活物質粒子径を大きくする、
等である。
径を最適化する方法では、サイクル特性は改良されるも
のの、逆に負荷特性が低下する傾向があり、実用的な方
法ではない。
溶する方法では、異種金属の存在によって過電圧が小さ
くなり、サイクル特性は改善されるが、活物質自身の充
放電性能が損なわれて電池容量が小さくなる欠点がみら
れる。
は、造粒により得られた正極活物質の粒子径は確かに大
きいが、粒子間の結着力がそれほど大きくないため、圧
縮や衝撃、振動が与えられると、粒子が崩壊し、サイク
ル特性を改良するには完全な方法ではない。
は、電池の性能をトータルに改善するものではなく、重
負荷条件下においても、良好なサイクル特性、高いエネ
ルギー密度が得られるものとするには、この他の対策を
講じる必要がある。
鑑みて提案されたものであり、重負荷条件で繰り返し充
放電されても、微細化することなく、電池に高エネルギ
ー密度、良好なサイクル特性を付与できる正極活物質の
製造方法を提供することを目的とする。
めに、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、タップ密度
がある程度大きい原料を用いることにより、重負荷条件
で充放電を行った場合でも微細化しない緻密で強固な正
極活物質が製造されるとの知見を得るに至った。
されたものであって、チウム化合物と、金属塩,金属酸
化物又は金属水酸化物のいずれかの粉末を混合、焼成し
て正極活物質を製造するに際して、前記金属塩、金属酸
化物又は金属水酸化物はニッケル及び鉄を含み、前記金
属塩,金属酸化物,金属水酸化物の粉末のタップ密度
が、1.4g/cc以上としたものである。
の粉末の粒径が、5〜40μmであることを特徴とする
ものである。
が、水酸化コバルト、水酸化ニッケルあるいはそれらの
混合物またはコバルト及びニッケルを含有する水酸化物
であることを特徴とするものである。
粉末が、ニッケル、コバルト及び鉄を含有する水酸化物
であることを特徴とするものである。
ニッケル、コバルト及びマンガンを含有する水酸化物で
あることを特徴とするものである。
酸化物の粉末が、金属塩を溶解させた水溶液にアルカリ
性水溶液を混合、攪はんして金属水酸化物の一次粒子を
生成し、これを核に混合熟成して生成された二次粒子で
あることを特徴とするものである。
LixMO2(但し、Mは1種類以上の遷移金属を表す)
は、リチウム化合物と、金属塩,金属酸化物,金属水酸
化物のいずれかの粉末を、所望の組成比に応じた混合率
で混合し、例えば600〜1100℃の温度範囲で焼成
することにより生成される。
複合酸化物を生成するに際して、金属塩,金属酸化物,
金属水酸化物の粉末としてタップ密度が1.4g/cc
以上のものを用いることとする。
試験機で測定されるものである。
ている試験箱2内に、容量20mlの目盛り付き試験管
が収容される2本の金属管3と、この金属管3を所定の
高さから落下させるための回転翼5を有して構成されて
いる。
20mlの目盛り付き試験管6(容量20ml、重さ1
5〜16g、高さA:174〜176mm、外径B:1
6〜17mm、内径:14.7〜15.7mm)に足る
大きさとされており、試験箱2内に上下可動に支持され
ている。この金属管3には、上部にツバ部7が設けら
れ、またその開口部が蓋8によって閉じられるようにな
っている。この蓋8とツバ部7とはバネ9によって連結
され、バネ9の伸展によって蓋8が外され、試験管6の
出し入れが可能となされるとともに、当該金属管3が上
下動したときにバネ9の弾性力によって蓋8が外れない
ようになっている。
配置されている。この回転翼5は、図3に示すように、
等間隔に取り付けられたカギ状の2枚の翼10を有して
なり、上記試験箱2の左右壁面を貫通している回転軸1
2,13によって所定の高さ位置に支持されている。す
なわち、この回転翼5は、2枚の翼10がそれぞれ上側
に来るときに上記金属管3のツバ部7の下面に当接し、
さらに回転することでこのツバ部7を持ち上げ、これに
よって金属管3の底部のゴム板1からの高さhが45m
mとなるような位置に支持されている。
軸13は、試験箱2の外部に設置されたモータ14に連
結され、上記回転翼5がモータ14の駆動力によってこ
の回転軸13を介して回転されるようになっている。ま
た、回転翼5を支持する他の一方の回転軸12には、カ
ウンター14が取り付けられ、これによって回転翼5の
回転回数が測定できるようになっている。
によって回転翼5が回転し2枚の翼10がツバ部7に離
接する度に、底面より45mm高い位置に持ち上げら
れ、その位置からゴム板1に落下される。そして、その
落下回数は、上記カウンター14によって測定されるこ
とになる。
は以下のようにして行う。
0g)を、20mlの目盛りつき試験管6に静かに投入
し、この時の容積(見かけ嵩密度)を目盛りによって読
み取る。そして、このようにして試料がセットされた試
験管6を金属管3の中に収容して蓋8を閉じ、回転翼5
を回転させて、金属管3を底面より45mm高い位置か
ら落下させるといった落下操作を2秒間に1回の割合で
400回行う。このように金属管3を落下させた後、試
験管3内の試料の容積(永久嵩密度)を目盛りによって
読みとり、以下の式に基づいてタップ密度を算出する。
但し、この試験は、試験管4本について行い、タップ密
度の算出はその平均値を用いて行う。
酸化物あるいは金属水酸化物の粉末として、このように
して測定されるタップ密度が1.4g/cc以上のもの
を用いる。タップ密度の大きな金属塩,金属酸化物ある
いは金属水酸化物の粉末は、通常、細かい一次粒子が緻
密に連接した球状または球状に類似した凝集体(二次粒
子)を呈している。このような粉末は、粉末同士の接触
面積が大きいので、リチウム化合物と焼成したときに焼
結反応が十分に進行し、緻密性が高く、強固なリチウム
金属複合酸化物が生成される。この緻密で強固なリチウ
ム金属複合酸化物を正極活物質とする電池では、重負荷
条件下で充放電を繰り返した場合でも正極活物質がその
緻密な形骸を維持し、微細化が抑えられる。したがっ
て、正極活物質と導電材との接触性が確保され、良好な
サイクル特性が得られることになる。
は金属水酸化物の粉末として、タップ密度が1.4g/
cc以上であるとともに平均粒径が5〜40μmのもの
を用いると、より一層緻密で強固な正極活物質が得ら
れ、電池の重負荷特性をさらに改善できることになる。
水酸化物の粉末としては、具体的には金属としてコバル
ト、ニッケル、マンガン、鉄の少なくとも1種類以上を
含むものが用いられる。
ト、ニッケル、マンガン、鉄を少なくとも1種類以上含
む炭酸塩、硝酸塩が好ましい。
させた水溶液にアルカリ性水溶液を混合、攪はんして金
属水酸化物の一次粒子を生成し、これを核に混合熟成し
て生成された二次粒子が用いられる。例えば、水酸化コ
バルト、水酸化ニッケルあるいはそれらの混合物または
コバルト及びニッケルを含有する水酸化物、ニッケル、
コバルト及び鉄を含有する水酸化物、ニッケル、コバル
ト及びマンガンを含有する水酸化物が好適である。
や金属水酸化物を熱処理して得られたものが好ましい。
複合酸化物は、以下のような負極活物質、非水電解液と
組み合わせて非水電解液二次電池に用いられる。
oO2、LiNiO2、LiNixCo1-xO2、LiNix
Mn1-xO2、LiCoxMn1-xO2、LiMnO2、Li
Mn2O4等が好ましい。
プ、脱ドープすることが可能な炭素材料が用いられる。
そのような炭素材料としては、熱分解炭素類、コークス
類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス
等)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成
体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したも
の)、炭素繊維、活性炭等が使用可能である。特に、好
ましいのは(002)面の面間隔が3.70オングスト
ローム以上、真密度1.70g/cc未満であり、且つ
空気気流中における示差熱分析で700℃以上に発熱ピ
ークを有しない炭素材料である。
とし、これを有機溶媒に溶解させた電解液が用いられ
る。
ないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、1,2−ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、
テトラヒドロフラン、ジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネート、メチルエチルカーボネート、ジプロピル
カーボネート等の単独もしくは2種類以上の混合溶媒が
使用される。
常使用されているLiClO4、LiAsF6、LiP
F6、LiBF4等が単独もしくは2種類以上を混合して
使用される。
るようにしても良い。固体電解質としても従来より公知
のものがいずれも使用可能である。
正極、負極活物質よりなる負極及び非水電解液を、例え
ば鉄製の電池缶内に収納し、当該電池缶と電池蓋をかし
め密閉して構成される。上記正極、負極はリード部材に
よってそれぞれ電池蓋、電池缶に接続され、この電池蓋
あるいは電池缶とリード部材を介して外部から通電され
るようになされる。なお、このような電池では、過充電
等の異常時に、電池の内圧上昇に応じて電池系内での電
流を遮断する、電流遮断機構を設け、安全性の向上を図
るようにしても良い。
型、ボタン型、ペーパー型等いずれでも良い。
酸化物あるいは金属水酸化物のいずれかの粉末を、混
合、焼成して正極活物質を製造するに際して、金属塩,
金属酸化物あるいは金属水酸化物のいずれかの粉末とし
てタップ密度が1.4g/cc以上のものを用いる。
金属塩,金属酸化物あるいは金属水酸化物の粉末は、通
常、細かい一次粒子が緻密に連接した球状または球状に
類似した凝集体(二次粒子)を呈している。このような
粉末は、粉末同士の接触面積が大きいので、リチウム化
合物と焼成したときに焼結反応が十分に進行し、緻密性
が高く、強固なリチウム金属複合酸化物が生成される。
を正極活物質とする電池では、重負荷条件下で充放電を
繰り返した場合でも、正極活物質がその緻密な形骸を維
持し、微細化が抑えられる。したがって、正極活物質と
導電材との接触性が確保され、良好なサイクル特性を発
揮する。
金属水酸化物の粉末として、タップ密度が1.4g/c
c以上であるとともに平均粒径が5〜40μmのものを
用いると、より一層緻密で強固な正極活物質が得られ、
そのような正極活物質を用いることで電池の重負荷特性
がさらに改善されることになる。
果に基づいて説明する。
本実施例では、まず、このような非水電解液二次電池を
作成するに当たり、正極活物質の原料となる金属水酸化
物(水酸化ニッケル・コバルト粉末Ni0.9Co0.1(O
H)2)を以下のようにして生成した。
ル:コバルト(モル比)=が9:1となるように混合、
溶解して調製した水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液を
ゆっくり攪はんしながら投入し、非常に微細な水酸化ニ
ッケル・コバルト粉末を沈澱、形成した。そして、この
形成された微細な水酸化ニッケル・コバルト粉末を核に
して、混合熟成することで二次粒子を形成した。この水
酸化ニッケル・コバルト粉末の電子顕微鏡写真を図5に
示す。このようにこの水酸化ニッケル・コバルト粉末
は、球状もしくは球状に類似した形状を呈していた。ま
た、この水酸化ニッケル・コバルト粉末は、タップ密度
が1.4g/ccであり、平均粒径が23μmであっ
た。
酸化ニッケル・コバルト粉末とリチウム水酸化物を原料
にして次のようにして作製した。
酸化リチウム粉末を、Li/(Ni+Co)(モル比)
=1/1となるように混合し、酸素存在雰囲気下、温度
750℃で5時間焼成した後、粉砕することで正極活物
質となるLiNi0.9Co0.1O2を得た。
重量%と、導電材となるグラファイト6重量%、ポリフ
ッ化ビニリデン3重量%を混合して正極合剤を調製し、
N−メチル−2−ピロリドンに分散させることで正極合
剤スラリーとした。この調製された正極合剤スラリー
を、正極集電体10であるアルミニウム箔に塗布、乾燥
した後、ローラプレス機で圧縮成形することで帯状正極
2を作製した。
を含む官能基を10〜20%導入(酸素架橋)した後、
不活性ガス中、温度1000℃で焼成することでガラス
状炭素材料に近い性質の難黒鉛化性炭素材料を生成し
た。
物質とし、これの90重量%と、結着材となるポリフッ
化ビニリデン10重量%を混合して負極合剤を調製し、
N−メチル−2−ピロリドンに分散させることで負極合
剤スラリーとした。この調製された負極合剤スラリー
を、負極集電体9である銅箔の両面に塗布、乾燥した
後、ローラープレス機で圧縮成形することで帯状負極1
を作製した。
極2を、厚さ25μmの微多孔性ポリプロピレンフィル
ムであるセパレータ3を介して、負極1、セパレータ
3、正極2の順に積層し、多数回巻回することにより渦
巻式電極体を作成した。
ル鍍金を施した鉄製の電池缶5に収納し、この渦巻式電
極体上下両面に絶縁板4を配置した。次いで、正極2、
負極1の集電を行うために、アルミニウム製リード13
を正極集電体11から導出し、電池蓋に取り付けられた
電流遮断装置8とPTC素子9よりなる安全弁装置に溶
接し、ニッケルリード12を負極集電体10から導出し
て電池缶5に溶接した。
ボネート50容量%、メチルエチルカーボネート50容
量%の混合溶媒にLiPF6を1モルなる濃度で溶解さ
せた電解液を注入した後、アスファルトを塗布したガス
ケット6を介して電池蓋7と電池缶をかしめることで電
池蓋を固定し直径18mm、高さ65mmの円筒型電池
を作成した。
平均粒径の水酸化ニッケル・コバルト(Ni0.9Co0.1
(OH)2)粉末を生成し、これとリチウム水酸化物を
原料としてLiNi0.9Co0.1O2を生成した。このよ
うにして生成されたLiNi0.9Co0.1O2を正極活物
質として用いること以外は実施例1と同様にして非水電
解液二次電池を作成した。
度、平均粒径が適正範囲から外れる水酸化ニッケル・コ
バルト(Ni0.9Co0.1(OH)2)粉末を生成し、こ
れとリチウム水酸化物を原料としてLiNi0.9Co0.1
O2を生成した。このようにして生成されたLiNi0.9
Co0.1O2を正極活物質として用いること以外は実施例
1と同様にして非水電解液二次電池を作成した。
液二次電池について、温度23℃下、充電電圧4.20
V、充電電流1000mAなる条件で2.5時間充電を
行った後、放電電流1000mA、終止電圧2.75V
なる条件で放電を行うといった充放電サイクルを繰り返
し行った。そして、その際の2サイクル目の容量(初期
容量)と300サイクル目の容量を測定し、容量維持率
(300サイクル目の容量/2サイクル目の容量×10
0)を求めた。その結果を、正極活物質の原料として用
いた水酸化ニッケル・コバルト粉末のタップ密度、平均
粒径と併せて表1に示す。
/cc以上の水酸化ニッケル・コバルト粉末を正極活物
質の原料に用いた実施例1〜実施例8の電池は、100
0mAの重負荷条件において、いずれも高い容量維持率
が得られる。
cと小さい水酸化ニッケル・コバルト粉末を正極活物質
の原料に用いた比較例1の電池は、67.1%程度の小
さい容量維持率しか得られない。
成分原料としてタップ密度が1.4g/cc以上のもの
を用いることは、重負荷に耐え得る緻密で強固な正極活
物質を得る上で有効であることがわかった。
水酸化ニッケル・コバルト粉末を正極活物質の原料に用
いた電池においても、水酸化ニッケル・コバルト粉末の
平均粒径が2μmと小さい場合(実施例4)には、正極
活物質の緻密性が十分に高まらず、容量維持率が他に比
べて小さい値になっている。また平均粒径が44μmと
大きい場合(実施例8)には、正極活物質の利用率が低
下し、初期容量が小さい値になっている。
成分原料としては、タップ密度が1.4g/cc以上で
あるとともに平均粒径が5〜40μmのものを用いるの
がより好ましいことがわかる。
に示す組成比の金属水酸化物粉末を生成し、これとリチ
ウム水酸化物粉末を原料として各種リチウム含有複合酸
化物を生成した。なお、金属水酸化物粉末は、いずれも
タップ密度が1.8g/cc、二次粒子の平均粒径が2
1μmである。
合酸化物を正極活物質として用いること以外は実施例1
と同様にして非水電解液二次電池を作成した。
池について、上述と同様な条件にて充放電サイクルを繰
り返し行い、2サイクル目の容量(初期容量)及び30
0サイクル目の容量維持率(300サイクル目の容量/
2サイクル目の容量×100)を求めた。その結果を、
正極活物質の原料として用いた金属水酸化物の組成比と
併せて表2に示す。
では正極活物質の原料として水酸化ニッケル、水酸化ニ
ッケル・コバルト、水酸化ニッケル・マンガン、水酸化
ニッケル・鉄、水酸化ニッケル・コバルト・マンガン、
水酸化ニッケル・コバルト・鉄、水酸化コバルト・マン
ガン、水酸化コバルトを用いているが、いずれを正極活
物質の原料に用いた電池においても、十分な初期容量が
得られ、容量維持率も高い値になっている。
成分原料はタップ密度が1.4g/cc以上であればそ
の組成比に依らず、同様に重負荷特性に耐え得る正極活
物質を生成できることがわかった。
生成した。
混合、溶解して調製した水溶液に、炭酸ナトリウム水溶
液をゆっくり攪はんしながら投入し、非常に微細な炭酸
ニッケル・コバルトを沈澱、形成した。そして、この形
成された微細な水酸化ニッケル・コバルトを核にして、
混合熟成することで二次粒子を形成した。この炭酸ニッ
ケル・コバルト粉末は球状もしくは球状に類似した形状
を呈しており、タップ密度が1.8g/cc、平均粒径
が21μmである。
コバルト粉末と、リチウム水酸化物粉末を原料として各
種リチウム含有複合酸化物を生成し、生成されたリチウ
ム含有複合酸化物を正極活物質として用いること以外は
実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作成した。
粒子と硝酸を反応させることで硝酸ニッケル・コバルト
粉末を生成した。この硝酸ニッケル・コバルト粉末は球
状もしくは球状に類似した形状を呈しており、タップ密
度が1.8g/cc、平均粒径が21μmである。
コバルト粉末と、リチウム水酸化物粉末を原料として各
種リチウム含有複合酸化物を生成し、生成されたリチウ
ム含有複合酸化物を正極活物質として用いること以外は
実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作成した。
子を温度250℃で熱処理することにより、酸化ニッケ
ル・コバルト粉末を生成した。この酸化ニッケル・コバ
ルト粉末は球状もしくは球状に類似した形状を呈してお
り、タップ密度が1.8g/cc、平均粒径が21μm
である。
コバルト粉末と、リチウム水酸化物粉末を原料として各
種リチウム含有複合酸化物を生成し、生成されたリチウ
ム含有複合酸化物を正極活物質として用いること以外は
実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作成した。
同様な条件にて充放電サイクルを繰り返し行い、2サイ
クル目の容量(初期容量)及び300サイクル目の容量
維持率(300サイクル目の容量/2サイクル目の容量
×100)を求めた。その結果を表3に示す。
9では正極活物質の原料として炭酸ニッケル・コバルト
粉末、硝酸ニッケル・コバルト粉末、酸化ニッケル・コ
バルト粉末を用いているが、いずれを正極活物質の原料
に用いた電池においても、十分な初期容量が得られ、容
量維持率も高い値になっている。
成分原料はタップ密度が1.4g/cc以上であれば、
金属塩、金属水酸化物、金属酸化物のいずれであって
も、同様に重負荷特性に耐え得る正極活物質を生成でき
ることがわかった。
明では、リチウム化合物と、金属塩,金属酸化物または
金属水酸化物のいずれかの粉末を混合、焼成して正極活
物質を製造するに際して、金属塩,金属酸化物,金属水
酸化物の粉末としてタップ密度が1.4g/cc以上の
ものを用いるので、緻密で強固な正極活物質が製造でき
る。このように緻密で強固な正極活物質を用いる電池で
は、重負荷条件で充放電を繰り返した場合でも、正極活
物質の形骸が維持されて微細化が抑えられ、良好なサイ
クル特性を発揮し、高エネルギー密度が得られる。
用いた測定装置を示す模式図である。
ある。
ある。
た非水電解液二次電池を示す縦断面図である。
す電子顕微鏡写真である。
Claims (4)
- 【請求項1】 リチウム化合物と、金属塩,金属酸化物
又は金属水酸化物のいずれかの粉末を混合、焼成して正
極活物質を製造するに際して、前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物はニッケル及
び鉄を含み、 前記 金属塩,金属酸化物,金属水酸化物の粉末のタップ
密度が、1.4g/cc以上であることを特徴とする非
水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 【請求項2】 前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化
物は、さらにコバルトを含むことを特徴とする請求項1
記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 【請求項3】 前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化
物は、さらにマンガンを含むことを特徴とする請求項1
記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 【請求項4】 リチウム化合物と焼成する金属水酸化物
の粉末が、金属塩を溶解させた水溶液にアルカリ性水溶
液を混合、攪はんして金属水酸化物の一次粒子を生成
し、これを核に混合熟成して生成された二次粒子である
ことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池用
正極活物質の製造方法。
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- 1994-11-29 JP JP31779294A patent/JP3451763B2/ja not_active Expired - Lifetime
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