JP3449551B2 - 直近空調ユニット - Google Patents

直近空調ユニット

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JP3449551B2 JP2000152184A JP2000152184A JP3449551B2 JP 3449551 B2 JP3449551 B2 JP 3449551B2 JP 2000152184 A JP2000152184 A JP 2000152184A JP 2000152184 A JP2000152184 A JP 2000152184A JP 3449551 B2 JP3449551 B2 JP 3449551B2
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木村恵一
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直近空調ユニットに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】室内などの空調ゾーンにダクトにより給
気するのに用いられる空調機は、従来、ケーシング内に
熱交換コイルやファンが一体に設けられ、ファンの騒音
などの面から機械室など空調ゾーンから離れた場所に設
置されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、大型で複雑
な送風ダクト工事が必要になり、ケーシングも大きくな
って大型の機械室など広い設置スペースが必要となる問
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、天井に設置されるケーシングを備え、ケ
ーシング内に、熱交換コイルを設けたコイル室と、外気
処理用全熱交換器を設けた全熱交換室を水平方向に隣接
・連通させて一体的に形成し、ケーシングに、全熱交換
室の空気を送風するファンユニットと、コイル室の空気
を空調ゾーンへ給気するファンを備えた複数の吹出ユニ
ットと、を夫々ダクトを介して連通連結し、ケーシング
のオープンスペース対向面に、コイル室に連通する還気
取入口と、全熱交換室に連通する還気取入口を、形成し
た。また、床に設置されるケーシングを備え、ケーシン
グ内に、熱交換コイルを設けたコイル室と、外気処理用
全熱交換器を設けた全熱交換室を隣接・連通させて一体
的に形成し、ケーシングに、全熱交換室の空気を送風す
るファンユニットと、コイル室の空気を空調ゾーンへ給
気するファンを備えた複数の吹出ユニットと、を夫々ダ
クトを介して連通連結し、ケーシングに、コイル室に連
通する還気取入口と、全熱交換室に連通する還気取入口
を、形成した。さらに、熱交換コイルが複数の分岐ヘッ
ダを備え、所定の分岐ヘッダの熱媒を流通・停止させる
ことによりコイル全体の熱媒流量を調整するように構成
した。熱交換コイルの伝熱管を楕円管にした。さらに、
空調ゾーンからケーシングへの逆流を防止するダンパ機
構を設けた。
【0005】
【実施例】図1〜図4は、本発明の直近空調ユニットの
一例を示し、この空調ユニットは、天井に設置されるケ
ーシング1を備え、ケーシング1内に、空気を熱媒で熱
交換する熱交換コイル12を設けたコイル室2と、外気
を還気で熱交換する外気処理用全熱交換器13を設けた
全熱交換室3を水平方向に隣接・連通させて一体的に形
成し、ケーシング1に、全熱交換室3の空気を送風する
ファンユニット4と、コイル室2の空気を空調ゾーンへ
給気するファン17を備えた複数の吹出ユニット5と、
を夫々ダクト6を介して連通連結したものである。ケー
シング1の天井設置面以外のオープンスペース対向面1
aには、コイル室2に連通する還気取入口7と、全熱交
換室3に連通する還気取入口8を、形成し、ケーシング
1の全熱交換室面には、ファンユニット4に連通する外
気口9と排気口10を形成し、ケーシング1のコイル室
面には、吹出ユニット5に連通する複数の給気口11を
形成する。
【0006】全熱交換室3には、外気口9からコイル室
2へ外気を送る外気路14と、還気取入口8から排気口
10へ還気を送る還気路15と、を設け、外気路14と
還気路15にまたがって全熱交換器13を設ける。コイ
ル室2に連通する還気取入口7は、全熱交換器13と熱
交換コイル12の間に配置する。全熱交換器13は、外
周四面が通気面を成す直方体状に形成し、長手方向を水
平状にして配置する。ファンユニット4は、全熱交換室
3へ外気を給気する外気ファン18を備えたのものと、
全熱交換室3から還気を排気する排気ファン19を備え
たのものを、別個又は一体に設ける。
【0007】吹出ユニット5は、風量制御自在なファン
17を備え、天井内等に分散配置される。吹出ユニット
5の吹出口16は、ケーシング18に一体に設ける、又
は、複数のダクトを介して連通連結する。吹出口16
は、空調ゾーンの天井板に設置する。ファン17は回転
速度制御自在な単相モータ等を備え、この各モータに図
示省略の制御器から別個に回転速度の指令を出して風量
を無段階又は段階的に制御する。これにより、VAVユ
ニットを用いずにファン自体で風量調節してきめ細かく
空調でき、圧力損失がなくファンの小型化を図れ低騒音
となる。さらに、無段階で回転制御する場合は、風量や
湿度の調節、間欠運転、極微風運転なども容易となる。
また、風量変化や熱負荷変化に応じて熱媒流量が自動的
に変化するように制御する制御とすることにより、さら
に省エネ化を図り得る。なお、吹出ユニット5の数の増
減変更は自由である。
【0008】このファン17の駆動により、還気取入口
7から吸込まれた空調ゾーンの還気は、外気路14から
の外気とともにフィルタを経て熱交換コイル12を通過
し、冷却又は加熱されて冷風又は温風となって吹出ユニ
ット5から空調ゾーンに給気される。一方、ファンユニ
ット4の排気ファン19の駆動により、還気取入口8か
ら吸込まれた空調ゾーンの還気は、全熱交換器13を通
過しファンユニット4を介して屋外に排出される。ファ
ンユニット4の外気ファン18の駆動により、外気は、
屋外からファンユニット4を介して外気口9に送られ
て、全熱交換器13を通過し還気取入口7から吸込まれ
た還気と混合される。
【0009】図4〜図6に示すように、熱交換コイル1
2は、複数の分岐ヘッダ25を備え、所定の分岐ヘッダ
25の熱媒を流通・停止させることによりコイル全体の
熱媒流量を調整するように構成したもので、熱負荷の変
化に応じて、適宜のバルブ27を止めることにより、流
通している熱媒流速を落とさずに、コイル全体の熱媒流
量を増減調整できる。
【0010】熱交換コイル12は、多数のプレートフィ
ン28を所定間隔で平行に並設して成るフィン群23
と、途中の管部29が複数段・複数列でこのフィン群2
3に挿着され通風方向たる管部列方向へ向かいつつ蛇行
する多数の伝熱管24と、これら伝熱管24の一端部に
連通連結される複数の熱媒流入側の分岐ヘッダ25と、
これら伝熱管24の他端部に連通連結される1つ又は複
数の熱媒流出側の合流ヘッダ26と、を備える。図4〜
図6の白抜き矢印はプレートフィンの間を通るコイル通
風空気の風向を示している。冷水や温水その他各種の熱
媒は、分岐ヘッダ25から入って分流し、多数の伝熱管
24を通って、合流ヘッダ26に合流して出るが、その
際、コイル通風空気と熱媒は、フィン群23と伝熱管2
4を介して熱交換される。
【0011】図6は、フィン群23の伝熱管挿着面方向
(管部の軸心方向)から見たもので、白丸で示す管部2
9、29の間の線は、管部29、29を連通連結する反
転部を示し、実線が手前側、点線が奥側のもので、熱交
換コイル12の各伝熱管24を、熱媒が水平乃至上向き
に流れるように設ける。この例では、さらに、フィン群
23の伝熱管挿着面方向から見て、伝熱管24がその途
中で管部段方向乃至熱媒上流側に(好ましくは複数回)
向かうように、かつ互いに異なる分岐ヘッダ25に連結
された伝熱管24の管部29が少なくとも1つずつ(図
6の二点鎖線で囲んだゾーンの如く)一段乃至二段毎に
含まれるように、構成する。これにより、コイルのパス
が増して伝熱管有効長を長くとることができ、一つの分
岐ヘッダ25の熱媒流通のみでもほぼ全段にわたって熱
媒の流れる管部29が含まれるので、バイパス空気が少
なくてコイル通風空気との交換熱量を多くとれ、熱交換
能力が高い。さらに、互いに異なる分岐ヘッダ25に連
結された伝熱管24の管部29が少なくとも1つずつ、
管部段方向の端部近傍段を除いて、一段毎に含まれるよ
うに構成することにより、コイル内の風量・風速分布に
合わせた無駄の少ない一層効率的な熱交換を行える。
【0012】なお、前記実施例において熱媒が下向きに
も流れるようにしてもよい。分岐ヘッダ25の数は図例
に限定されるものではなく変更自由であり、1本とする
も自由である。また、前記各実施例において、伝熱管2
4は、図7のように楕円管に形成し楕円長軸を風向と略
平行にするのが好ましいが、円形管でもよい。フィン群
23の伝熱管挿着面方向から見て管部29の配列を千鳥
状や格子状等に変更するも自由であり、風向の変更も自
由である。また、熱媒とコイル通風空気が向流でなく並
流となるようにしてもよい。
【0013】図8と図9は、図1の実施例のものを床置
形にしたものであって、この直近空調ユニットは、床に
設置されるケーシング1を備え、ケーシング1内に、熱
交換コイル12を設けたコイル室2と、外気処理用全熱
交換器13を設けた全熱交換室3を水平方向に隣接・連
通させて一体的に形成し、ケーシング1に、全熱交換室
3の空気を送風するファンユニット4と、コイル室2の
空気を空調ゾーンへ給気するファン17を備えた複数の
吹出ユニット5と、を夫々ダクト6を介して連通連結
し、ケーシング1に、コイル室2に連通する還気取入口
7と、全熱交換室3に連通する還気取入口8を、形成し
たものである。この場合、外気口9、排気口10、還気
取入口8及び還気取入口7は、ケーシング1の上面に形
成する。これ以外の構成は図1の実施例と略同じであ
る。
【0014】この図1と図8の実施例において、空調ゾ
ーンからケーシング1への逆流を防止するダンパ機構B
を設ける。図10に示すように、ダンパ機構Bは、ファ
ン17による送風にて揺動開放して通気状態とする開閉
板30を、吹出ユニット5のダクト6の接続口に設け
て、構成する。開閉板30は、その一端縁部を軸にして
揺動するように懸垂状に設け、非送風状態では自重でダ
クト接続口を密閉状に遮断し、送風状態では風圧により
揺動してダクト接続口を開放するように、構成する。こ
れにより、吹出口16、ダクト接続口を通じて空調ゾー
ンの空気が、空調ユニットのケーシング1に逆流するの
を防止する。なお、ダンパ機構Bは、吹出ユニット5で
なくダクトやダクト同士を連結する図示省略のチャンバ
など任意の部位に設けるも自由である。
【0015】
【発明の効果】請求項1と2の発明では、ファン(騒音
源)の分散化により、空調ユニットの騒音がなくなり、
かつコンパクトとなって設置スペースをとらず、空調ゾ
ーン直近の天井に容易に設置でき、しかもケーシングへ
の全熱交換器の設置が容易で、外気処理用の空調機や換
気ユニットが不要となる。空調ゾーン直近設置により大
型で複雑なダクト工事が不要となりコストダウンを図れ
る。オープンスペース対向面に還気取入口があるのでス
ムーズに還気取入できメンテナンスも容易である。微少
な流量制御が可能で、大温度差少水量運転での少負荷時
の温度差を保証でき、省水量、省エネを図れる。コイル
のパスが増して伝熱管有効長を長くとることができ、一
つの分岐ヘッダ25の熱媒流通のみでもほぼ全段にわた
って熱媒の流れる管部29が含まれるので、バイパス空
気が少なくてコイル通風空気との交換熱量を多くとれ、
熱交換能力が高い。請求項3の発明では、圧力損失が減
少して小型のファンを用いることができ騒音低減とコン
パクト化を図れる。請求項4の発明では、運転中に適宜
の吹出口の吹出しを止めた場合でも、その吹出口からの
空気の逆流を防止でき、安定した空調運転を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面断面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】全体構成を示す簡略平面図である。
【図4】熱交換コイルの斜視図である。
【図5】同上の簡略平面図である。
【図6】同上の簡略側面図である。
【図7】同上の要部側面図である。
【図8】他の実施例を示す側面図である。
【図9】同上の平面図である。
【図10】ダンパ機構を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 1a オープンスペース対向面 2 コイル室 3 全熱交換室 4 ファンユニット 5 吹出ユニット 6 ダクト 7 還気取入口 8 還気取入口 12 熱交換コイル 13 全熱交換器 17 ファン 24 伝熱管 25 分岐ヘッダ B ダンパ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−71789(JP,A) 特開 平4−52429(JP,A) 特開 平8−200980(JP,A) 特開 平11−248196(JP,A) 特開2001−280859(JP,A) 実開 昭53−27666(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 3/00 - 3/16 F28D 1/047

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井に設置されるケーシング1を備え、
    このケーシング1内に、熱交換コイル12を設けたコイ
    ル室2と、外気処理用全熱交換器13を設けた全熱交換
    室3を隣接・連通させて一体的に形成し、前記ケーシン
    グ1に、前記全熱交換室3の空気を送風するファンユニ
    ット4と、前記コイル室2の空気を空調ゾーンへ給気す
    るファン17を備えた複数の吹出ユニット5と、を夫々
    ダクト6を介して連通連結し、前記ケーシング1のオー
    プンスペース対向面1aに、前記コイル室2に連通する
    還気取入口7と、前記全熱交換室3に連通する還気取入
    口8を、形成し、前記熱交換コイル4が、フィン群23
    と、途中の管部29が複数段・複数列でこのフィン群2
    3に挿着され通風方向たる管部列方向へ向かいつつ蛇行
    する多数の伝熱管24と、これら伝熱管24の一端部に
    連通連結される複数の熱媒流入側の分岐ヘッダ25と、
    を備え、前記フィン群23の伝熱管挿着面方向から見
    て、前記伝熱管24がその途中で管部段方向乃至熱媒上
    流側に向かうように、かつ互いに異なる前記分岐ヘッダ
    25に連結された前記伝熱管24の管部29が少なくと
    も1つずつ一段乃至二段毎に含まれるように、構成し、
    かつ所定の前記分岐ヘッダ25の熱媒を流通・停止させ
    ることによりコイル全体の熱媒流量を調整するように構
    成したことを特徴とする直近空調ユニット。
  2. 【請求項2】 床に設置されるケーシング1を備え、
    ケーシング1内に、熱交換コイル12を設けたコイル
    室2と、外気処理用全熱交換器13を設けた全熱交換室
    3を隣接・連通させて一体的に形成し、前記ケーシング
    1に、前記全熱交換室3の空気を送風するファンユニッ
    ト4と、前記コイル室2の空気を空調ゾーンへ給気する
    ファン17を備えた複数の吹出ユニット5と、を夫々ダ
    クト6を介して連通連結し、前記ケーシング1に、前記
    コイル室2に連通する還気取入口7と、前記全熱交換室
    3に連通する還気取入口8を、形成し、前記熱交換コイ
    ル4が、フィン群23と、途中の管部29が複数段・複
    数列でこのフィン群23に挿着され通風方向たる管部列
    方向へ向かいつつ蛇行する多数の伝熱管24と、これら
    伝熱管24の一端部に連通連結される複数の熱媒流入側
    の分岐ヘッダ25と、を備え、前記フィン群23の伝熱
    管挿着面方向から見て、前記伝熱管24がその途中で管
    部段方向乃至熱媒上流側に向かうように、かつ互いに異
    なる前記分 岐ヘッダ25に連結された前記伝熱管24の
    管部29が少なくとも1つずつ一段乃至二段毎に含まれ
    るように、構成し、かつ所定の前記分岐ヘッダ25の熱
    媒を流通・停止させることによりコイル全体の熱媒流量
    を調整するように構成したことを特徴とする直近空調ユ
    ニット。
  3. 【請求項3】 熱交換コイル4の伝熱管24を楕円管に
    した請求項1又は2記載の直近空調ユニット。
  4. 【請求項4】 空調ゾーンからケーシング1への逆流を
    防止するダンパ機構Bを設けた請求項1、2又は3記載
    の直近空調ユニット。
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JP2011027344A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Chofu Seisakusho Co Ltd 空気温調機
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