JP3448945B2 - 非粘着性熱可塑性樹脂の改質方法 - Google Patents

非粘着性熱可塑性樹脂の改質方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非粘着性熱可塑性樹脂
に能率良く耐衝撃性を付与するため熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂をポリマーブレンドするに際し、ブレンドして得
られる複合樹脂において熱可塑性ポリウレタン樹脂によ
る粘着性を防止すべく、熱可塑性ポリウレタン樹脂の重
合の際に滑剤を予め配合しておく方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタン樹脂は、可とう
性、耐衝撃性、機械的強度等に優れており、非粘着性の
熱可塑性樹脂とポリマーブレンドして、能率良く耐衝撃
性の付与を行っていた。しかし、ポリマーブレンドして
得られる複合樹脂は、熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有
するため、粘着性が大で射出成形による成形加工性が悪
く、金型からの離型性に劣るという欠点があった。この
射出成形時の金型からの離型性を改良するため、種々の
滑剤が複合樹脂に添加されていた。熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂、非粘着性熱可塑性樹脂及び滑剤等の3成分を混
合する方法として、いずれか2成分を混練りした後に更
に残り1成分を加えて混練りする方法と、3成分を同時
に混練りする方法が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂と非粘着性熱可塑性樹脂を混練りした後に
更に滑剤を加えて混練りする方法では、滑剤の影響で混
練り状態が悪く滑剤の分散性も悪くなり、得られる複合
樹脂は均一性に劣っている。その結果、得られた複合樹
脂を射出成形した場合、金型粘着性や金型付着性を示す
ので好ましくない。他の方法として、非粘着性熱可塑性
樹脂と滑剤を混練りした後に更に熱可塑性ポリウレタン
樹脂を加えて混練りする方法では、滑剤を含有する非粘
着性熱可塑性樹脂と熱可塑性ポリウレタン樹脂を混練り
する為、熱可塑性ポリウレタン樹脂が均一に分散しにく
く、得られる複合樹脂の耐衝撃性は劣っている。これら
の3成分をいずれの方法で混練りしても、得られる複合
樹脂の中で熱可塑性ポリウレタン樹脂、滑剤は分散性が
悪く均一性が劣っている。従って、このようにして得ら
れた複合樹脂を射出成形した場合、金型粘着性や金型付
着性を示し、成型品にウェルドラインや収縮ヒズミ等が
発生し、機械的強度や耐衝撃性が劣っている。一方、こ
れに使用される滑剤についても種々検討されて来た。そ
の中で、代表的な滑剤として飽和脂肪酸ビスアマイドが
あり、実際によく使用される滑剤としてエチレンビスス
テアリン酸アマイド(以下、EBSと略す)があるが、
これを熱可塑性ポリウレタン樹脂及び非粘着性熱可塑性
樹脂と混練りしても、非粘着性熱可塑性樹脂に成形加工
時の離型性や耐衝撃性を能率良く付与することは困難で
ある。本発明の目的は、成形加工時の金型からの離型性
を悪化させないで、非粘着性熱可塑性樹脂の耐衝撃性や
機械的強度などを能率よく改善する方法を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の非粘着性熱可塑性樹脂の改質方法は、滑剤
の存在下で長鎖ジヒドロキシル化合物と有機ジイソシア
ネートとを場合により短鎖ジオールと共に反応させて得
られる滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂を、非粘着性
熱可塑性樹脂にポリマーブレンドすることを特徴とす
る。
【0005】本発明における滑剤としては、下記一般
式:Cn2n+1CONHCH2 CH2 CH2 CH2 CH
2 CH2 NHCOCn2n+1(式中、17≦n≦21)
で表わされる飽和脂肪酸ビスアマイドが好ましい。この
滑剤はヘキサメチレンジアミンと特定の飽和脂肪酸から
得られるものである。飽和脂肪酸成分は炭素数18〜2
2のものであり、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキ
ン酸、及びベヘン酸等が挙げられる。このうち特に、ヘ
キサメチレンビスステアリン酸アマイドC1735CON
HCH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 NHCOC17
35(日本化成製、以下HMBSと略す)が好ましい。
滑剤添加の目的は複合樹脂中に配合される熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂の粘着性を改良するためであり、複合樹脂
に配合すべき滑剤の全量を予め熱可塑性ポリウレタン樹
脂合成の際に均一に含有させることによって、その目的
は達成される。
【0006】本発明における滑剤含有熱可塑性ポリウレ
タン樹脂は、滑剤の存在下で、長鎖ジヒドロキシル化合
物と有機ジイソシアネートとを反応させて得られるも
の、あるいは好ましくは長鎖ジヒドロキシル化合物と短
鎖ジオールと有機ジイソシアネートとを反応させて得ら
れるものである。これには、酸化防止剤、加水分解防止
剤などを添加してもよい。長鎖ジヒドロキシル化合物
(a)としては分子量が750〜3000のものが好ま
しく、短鎖ジオールとしては分子量が500以下のもの
が好ましい。また、これら(a)、(b)と有機ジイソ
シアネート(c)とは以下の関係を満足することが特に
好ましい。 a:b=1:0〜1:3.5 (モル比) (a+b):c=1:0.9〜1:1.3(モル比) 長鎖ジヒドロキシル化合物としては、具体的には、ポリ
エステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリ
オキシテトラメチレングリコール、ポリカーボネートジ
オール等が挙げられる。短鎖ジオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール等が挙げられる。有機ジイソシアネートとし
ては、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トルエンジイソシアネート、2,2´−ジメチル−4,
4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、パラフェニ
レンジイソシアネート等が挙げられる。長鎖ジヒドロキ
シル化合物と有機ジイソシアネートとを場合により短鎖
ジオールと共に2軸押出機で混練りして重合させる際
に、2軸押出機のベント部より滑剤を得られる熱可塑性
ポリウレタン樹脂に対し0.5〜2.5重量%となるよ
うな量で添加するのが好ましく、1.0〜1.5重量%
添加するのが更に好ましい。滑剤の添加量が2.5重量
%を越えると混練り時に滑り易く、その効果と経済性か
ら見て有用でない。また逆に、0.5重量%未満では得
られる複合樹脂の射出成形時の金型離型性が劣る。
【0007】また本発明における非粘着性熱可塑性樹脂
とは、ポリオキシメチレン(以下、POMと略す)、ポ
リ塩化ビニル/ポリウレタン共重合体(以下、PVC/
PUと略す)、ポリブチレンテレフタレート(以下、P
BTと略す)、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹
脂(以下、ABSと略す)等の、射出成形などの際に金
型粘着性や金型付着性を示さない樹脂である。本発明に
おける滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂は、特にPO
Mの改質に有用である。
【0008】本発明は、複合樹脂に配合すべき滑剤の全
量を予め含有した熱可塑性ポリウレタン樹脂と非粘着性
熱可塑性樹脂とをポリマーブレンドする方法において、
例えば、滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂を80℃で
4時間以上予備乾燥し、熱可塑性ポリウレタン樹脂の含
有量が複合樹脂全体の中で好ましくは5〜50重量%に
なるよう非粘着性熱可塑性樹脂とポリマーブレンド(例
えば、ドライブレンドし次いで45mmφかつL/D=
33の2軸押出機等で混練り)して複合樹脂を製造す
る。特に、複合樹脂全体の中で熱可塑性ポリウレタン樹
脂の配合量は、耐衝撃性と経済性の点から、10〜40
重量%の範囲であることが好ましい。2軸押出機での混
練り条件は、例えば、原料供給部180〜190℃、混
練部200〜210℃、輸送部180〜190℃、ダイ
ヘッド部190〜210℃で、スクリュー回転数100
〜300rpmである。さらに混合装置としては、例え
ば、単軸押出機、2軸押出機、ニーダー及びバンバリー
ミキサー等があるが、特に好ましいのは2軸押出機であ
る。
【0009】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の方法によ
り、滑剤は熱可塑性ポリウレタン樹脂を介して複合樹脂
中に均一に分散するように配合されるので、成形加工時
の金型からの離型性を悪化させないで非粘着性熱可塑性
樹脂の耐衝撃性や機械的強度などを能率よく改善した複
合樹脂を提供することが可能となった。
【0010】
【実施例】本発明について実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものでは
ない。以下の実施例及び比較例により得られた複合樹脂
のペレットはインラインスクリュー式射出成形機により
120×120×2(mm)のシートに成形され、この
時の金型の突出しピンにかかる応力を測定し、それを離
型性として評価した。 評価基準 11kgf/cm2 以下 :○(非常に優れている) 12〜19kgf/cm2 :△(良好である) 20kgf/cm2 以上 :×(劣っている) また、耐衝撃特性は、ASTM−D−256に準じて、
ノッチ付アイゾット衝撃強度を測定した。さらに、得ら
れたシートについて、ASTM−D−638に準じて引
張試験を実施し、引張り強さ(以下、TBと略す)と破
断時の伸び(以下、EBと略す)を測定した。合成例、
実施例及び比較例において、「部」、「%」はそれぞれ
「重量部」、「重量%」を意味する。
【0011】合成例1 水酸基価56.5のポリブチレンアジぺートジオールを
70℃に保温した貯槽から定量ポンプを介し21.6k
g/hrで、また、1,4−ブタンジオールも同様に
1.46kg/hrで、さらにこれとは別に4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネートを55℃に保温した
貯槽から同様に6.73kg/hrのフィード量で、2
軸押出機のホッパー部のミキシングヘッドに供給した。
ミキシングヘッドでこれらの3成分は混合され2軸押出
機のホッパー部に供給された。なお途中ベント部からH
MBSを定量フィーダーにて0.24kg/hrのフィ
ード量で添加して2軸押出機により重合した。得られた
滑剤含有ポリブチレンアジぺート系熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂は2軸押出機のダイヘッド部からストランド状に
吐出し、冷却水槽で冷却されペレタイザーでペレット化
した。このようにして連続的にHMBS0.8%含有の
ポリブチレンアジぺート系熱可塑性ポリウレタン樹脂
(以下、PBA系TPUと略す)を得た。2軸押出機の
温度は原料供給部180℃、混練部200℃、輸送部1
80℃、ダイヘツド部190℃で、スクリュー回転数は
300rpmであった。
【0012】合成例2〜9 滑剤の種類及びその添加量以外は合成例1と同様にし
て、HMBS1.0%の滑剤含有PBA系TPU、HM
BS1.5%の滑剤含有PBA系TPU、HMBS2.
0%の滑剤含有PBA系TPU、HMBB1.0%の滑
剤含有PBA系TPU、EBS1.0%の滑剤含有PB
A系TPU、GMS1.0%の滑剤含有PBA系TP
U、GTS1.0%の滑剤含有PBA系TPU、及びS
S1.0%の滑剤含有PBA系TPUを合成した。
【0013】合成例10 水酸基価56.5のポリブチレンアジペートジオールを
23.0kg/hrで、1,4−ブタンジオールを2.
28kg/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネートを9.32kg/hrで、さらにHMBSを
0.35kg/hrのフィード量で、合成例1と同様に
連続的にHMBS1.0%含有のPBA系TPUを得
た。2軸押出機の温度は原料供給部190℃、混練部2
05℃、輸送部185℃、ダイヘッド部200℃で、ス
クリュー回転数は300rpmであった。
【0014】合成例11 水酸基価55.7のポリブチレンアジペートジオールを
20.0kg/hrで、1,4−ブタンジオールを3.
16kg/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネートを11.4kg/hrで、さらにHMBSを
0.35kg/hrのフィード量で、合成例1と同様に
連続的にHMBS1.0%含有のPBA系TPUを得
た。2軸押出機の温度は原料供給部190℃、混練部2
10℃、輸送部190℃、ダイヘッド部210℃で、ス
クリュー回転数は250rpmであった。
【0015】合成例12 水酸基価112.5のポリエーテルジオールを15.9
kg/hrで、1,4−ブタンジオールを2.58kg
/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
トを11.2kg/hrで、さらにHMBSを0.3k
g/hrのフィード量で、合成例1と同様に連続的にH
MBS1.0%含有のポリエーテル系熱可塑性ポリウレ
タン樹脂(以下、PE系TPUと略す)を得ることが出
来た。2軸押出機の温度は原料供給部190℃、混練部
200℃、輸送部190℃、ダイヘッド部200℃で、
スクリュー回転数は250rpmであった。
【0016】合成例13 滑剤がHMBBである以外は合成例12と同様に重合
し、HMBB1.0%含有のPE系TPUを得ることが
出来た。
【0017】合成例14 水酸基価56.2のポリカプロラクトンジオールを2
2.9kg/hrで、1,4−ブタンジオールを1.0
3kg/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートを5.74kg/hrで、さらにHMBAを
0.3kg/hrのフィード量で、合成例1と同様に連
続的にHMBA1.0%含有のポリカプロラクトン系熱
可塑性ポリウレタン樹脂(以下、PCL系TPUと略
す)を得ることが出来た。
【0018】合成例15 水酸基価55.8のポリカプロラクトンジオールを1
9.8kg/hrで、1,4−ブタンジオールを1.9
6kg/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートを7.93kg/hrで、さらにHMBBを
0.3kg/hrのフィード量で、合成例1と同様に連
続的にHMBB1.0%含有のPCL系TPUを得るこ
とが出来た。この際の2軸押出機の温度は原料供給部1
80℃、混練部200℃、輸送部185℃、ダイヘッド
部195℃で、スクリュー回転数は250rpmであっ
た。
【0019】合成例16 水酸基価56.0のポリカーボネートジオールを20.
9kg/hrで、1,4−ブタンジオールを1.60k
g/hrで、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートを7.20kg/hrで、HMBSを0.3kg/
hrのフィード量で、合成例1と同様に連続的にHMB
S1.0%含有のポリカーボネート系熱可塑性ポリウレ
タン樹脂(以下、PCD系TPUと略す)を得ることが
出来た。この際の2軸押出機の温度は原料供給部190
℃、混練部200℃、輸送部190℃、ダイヘッド部2
00℃で、スクリュー回転数は250rpmであった。
【0020】実施例1〜17 合成例で得られた滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂の
ペレットを80℃で4時間予備乾燥し、これを非粘着性
熱可塑性樹脂とドライブレンドし、2軸押出機で混練り
造粒した。このようにして得られた複合樹脂のペレット
を80℃で4時間予備乾燥し、インラインスクリュー式
射出成形機(東洋機械金属製:PLASTER TM−
130G2 、L/D=20)にて120×120×2
(mm)のシートに成形した。この時の金型の突出しピ
ンにかかる応力を測定した。さらにノッチ付アイゾット
衝撃強度の測定と引張試験を行った。各原料の種類、使
用量、及び得られた複合樹脂の各性能の測定結果をまと
めて表1に示す。
【0021】比較例1、2及び16 熱可塑性ポリウレタン樹脂を80℃で4時間予備乾燥
し、次いで非粘着性熱可塑性樹脂とドライブレンドし、
2軸押出機で混練り造粒した。得られたペレットを再度
80℃で4時間予備乾燥し、次いで滑剤とドライブレン
ドし、再度、2軸押出機で混練り造粒した。このように
して得られた複合樹脂を実施例1と同様にしてシートに
成形し各試験を行った。各原料の種類、使用量、及び得
られた複合樹脂の各性能の測定結果を表2に示す。
【0022】比較例3〜6、13〜15 熱可塑性ポリウレタン樹脂を80℃で4時間予備乾燥
し、次いでこれと非粘着性熱可塑性樹脂と滑剤の3成分
をドライブレンドし、2軸押出機で混練り造粒した。こ
のようにして得られた複合樹脂を実施例1と同様にして
シートに成形し各試験を行った。各原料の種類、使用
量、及び得られた複合樹脂の各性能の測定結果を表2に
示す。
【0023】比較例7〜10 合成例で得られた滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂を
80℃で4時間予備乾燥し、これを非粘着性熱可塑性樹
脂とドライブレンドし、2軸押出機で混練り造粒した。
得られた複合樹脂を実施例1と同様にしてシートに成形
し各試験を行った。各原料の種類、使用量、及び得られ
た複合樹脂の各性能の測定結果を表3に示す。
【0024】比較例11及び12 滑剤が熱可塑性ポリウレタン樹脂に対し表2に示す添加
量になるように、非粘着性熱可塑性樹脂に滑剤をドライ
ブレンドし、2軸押出機で混練り造粒した。滑剤含有非
粘着性熱可塑性樹脂に予め80℃で4時間乾燥した熱可
塑性ポリウレタン樹脂をドライブレンドし、再度、2軸
押出機で混練り造粒した。得られた複合樹脂を実施例1
と同様にしてシートに成形し各試験を行った。各原料の
種類、使用量、及び得られた複合樹脂の各性能の測定結
果を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】但し、表1、表2及び表3中、 (1)非粘着性熱可塑性樹脂 POM:ポリプラスチックス製ジュラコンM90−44 PBT:三菱化成製PBT5010 ABS:旭ダウ製スタイラック200 PVC/PU:日本ポリウレタン工業製ドミナスP−9
00F (2)比較例の熱可塑性ポリウレタン樹脂 P480RNAT:日本ポリウレタン工業製PBA系T
PU P485RNAT:日本ポリウレタン工業製PBA系T
PU P490RNAT:日本ポリウレタン工業製PBA系T
PU P390RNAT:日本ポリウレタン工業製PE系TP
U P580RNAT:日本ポリウレタン工業製PCL系T
PU P585RNAT:日本ポリウレタン工業製PCL系T
PU P985RNAT:日本ポリウレタン工業製PCD系T
PU (3)滑剤 HMBS:ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド
(日本化成製) C1735CONH(CH26 NHCOC1735 HMBB:ヘキサメチレンビスベヘン酸アマイド(日本
化成製) C2143CONH(CH26 NHCOC2143 TrMBS:トリメチレンビスステアリン酸アマイド
(日本化成製) C1735CONHCH2 CH2 CH2 NHCOC1735 EBS:エチレンビスステアリン酸アマイド(日本化成
製) C1735CONHCH2 CH2 NHCOC1735 GMS:グリセリンモノステアリン酸エステル C1735COOCH2 CH(OH)CH2 OH GTS:グリセリントリステアリン酸エステル
【化1】 SS:ステアリルステアリン酸エステル C1735COOC1837 (4)滑剤の添加量は熱可塑性ポリウレタン樹脂に対す
る量であり、滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂(熱可
塑性ポリウレタン樹脂分として)、熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂の配合量は、複合樹脂全体の中での含有量であ
る。 (5)ブレンド方法 A:(滑剤+非粘着性熱可塑性樹脂)+熱可塑性ポリウ
レタン樹脂 B:(熱可塑性ポリウレタン樹脂+非粘着性熱可塑性樹
脂)+滑剤 C:熱可塑性ポリウレタン樹脂+非粘着性熱可塑性樹脂
+滑剤 但し、( )内を先に混練りするものとする。
【0029】表1、表2及び表3より、本発明の方法に
より得られた複合樹脂は、射出成形時の突出しピンにか
かる応力が低く離型性に優れ、衝撃強度も比較例にくら
べて改善されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滑剤の存在下で長鎖ジヒドロキシル化合
    物と有機ジイソシアネートとを反応させて得られる滑剤
    含有熱可塑性ポリウレタン樹脂を、非粘着性熱可塑性樹
    脂にポリマーブレンドすることを特徴とする非粘着性熱
    可塑性樹脂の改質方法。
  2. 【請求項2】 滑剤の存在下で長鎖ジヒドロキシル化合
    物と短鎖ジオールと有機ジイソシアネートとを反応させ
    て得られる滑剤含有熱可塑性ポリウレタン樹脂を、非粘
    着性熱可塑性樹脂にポリマーブレンドすることを特徴と
    する非粘着性熱可塑性樹脂の改質方法。
  3. 【請求項3】 前記滑剤が一般式:Cn2n+1CONH
    (CH26 NHCOCn2n+1(式中、17≦n≦2
    1)で表わされる飽和脂肪酸ビスアマイドであり、かつ
    その添加量が熱可塑性ポリウレタン樹脂に対して0.5
    〜2.5重量%である請求項1又は2に記載の非粘着性
    熱可塑性樹脂の改質方法。
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