JP3448345B2 - 板材の2枚送出し方法、及び、板材の2枚送出し装置 - Google Patents

板材の2枚送出し方法、及び、板材の2枚送出し装置

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JP3448345B2 JP11948894A JP11948894A JP3448345B2 JP 3448345 B2 JP3448345 B2 JP 3448345B2 JP 11948894 A JP11948894 A JP 11948894A JP 11948894 A JP11948894 A JP 11948894A JP 3448345 B2 JP3448345 B2 JP 3448345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、矩形状の板材を上側
から2枚同時に送出す為の板材の2枚送出し方法、及
び、板材の2枚送出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、作業性の向上の観点から、矩
形状の板材をカットするに際して、2枚の板材を同時に
カットするカット技術がある。このカット技術を用いる
為には、カッタ装置に2枚の板材を同時に供給しなくて
はならない。この為、板材の送出し側では、従来、第1
の板材送出し装置から1枚の板材を分離した状態で中間
ステーションまで送出し、この中間ステーションまで搬
送されてきた板材上に、第2の板材送出し装置から1枚
分離した状態で送出されてきた板材を重ね合わせ、この
様に2枚重ね合わされた板材を、この中間ステーション
からカッタ装置まで搬送する様に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来におい
て2枚の板材を送り出す場合には、1枚の板材を分離し
て送り出す様に構成された板材の分離送り装置を2台用
意する必要がある。この為、この板材の2枚送出し装置
は大型化せざるを得ず、コストの点でも、また、工場に
おけるレイアウトの点でも問題であり、解決が要望され
ている。
【0004】
【発明の目的】この発明は、上述した事情に鑑みてなさ
れたもので、この発明の目的は、2枚の板材を、重ねあ
った状態で同時に送り出す事の出来る板材の2枚送出し
方法、及び、板材の2枚送出し装置を提供する事であ
る。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上述した課題を解決し、目
的を達成する為、この発明に係わる板材の2枚送出し方
法は、請求項1の記載によれば、矩形状の板材を上側か
ら2枚同時に送出す為の送出し方法であって、最上層の
板材を吸引して持ち上げる第1の工程と、この持ち上げ
た最上層の板材を前方に向けて所定距離だけ搬送する第
2の工程と、次層の板材を吸引して持ち上げる第3の工
程と、最上層及び次層の板材を重ねた状態で前方に搬送
する第4の工程と、次層の板材を最上層の板材より速く
搬送する事により、最上層及び次層の板材を実質的にず
れなく重ね合った状態とする第5の工程とを具備する事
を特徴としている。また、この発明に係わる板材の2枚
送出し装置は、請求項5の記載によれば、矩形状の板材
を上側から2枚同時に送出す為の送出し装置であって、
前記板材の搬送方向に関して後方部の略中央部の上方に
配設され、該板材を吸引すると共に、この吸引した板材
を前方に向けて搬送する為の後方吸引搬送手段と、この
後方吸引搬送手段の一側に上下動可能に配設され、前記
板材の後方部の一側端部を吸引する為の側部吸引手段
と、前記後方吸引搬送手段の他側に上下動可能に配設さ
れ、前記板材の後方部の他側端部を押圧係止する為の押
圧係止手段と、積層された板材の前方に配設され、これ
に載置された板材を吸引して前方に向けて搬送する為の
前下方吸引搬送手段と、最上層の板材を吸引して持ち上
げ、所定距離だけ前方に向けて搬送した後、次層の板材
を吸引して持ち上げ、最上層の板材の下方に重ねた後、
2枚の板材を同時に前方に向けて搬送させ、搬送途中で
該次層の板材を前記前下吸引搬送手段により吸引搬送さ
せると共に、該前下吸引搬送手段により搬送される次層
の板材を、前記後方吸引搬送手段による前記最上層の板
材よりも速く搬送させる制御手段とを具備し、該最上層
の板材と次層の板材とを実質的にずれなく重なり合った
状態で2枚同時に前方に向けて搬送する事を特徴として
いる。
【0006】
【実施例】以下に、この発明に係わる板材の2枚送出し
装置の一実施例の構成を添付図面を参照して説明する。
【0007】先ず、この板材の2枚送出し装置10は、
図1にその概略構成を示す様に、多数の板材12が積層
された載置台(図示せず)を備え、この載置台を取り囲
んだ状態で取り付け枠14が配設されている。ここで、
この載置台上には、板材12がその長手方向を図中左右
方向に設定された状態(即ち、各板材12の長辺が図中
左右方向に沿い、短辺が図面に直交する状態)で載置さ
れており、分離取り出し装置10は、最上層の板材12
aを図中左方に(即ち、板材12の長手方向に沿って)
分離送出すことができる様に構成されている。
【0008】そして、この2枚送出し装置10は、載置
台上の最上層の板材12aの、これの送出し方向(図中
左方向)に関して後方部(図中右方部)であって、これ
の短辺の略中央部の直上方に配設され、この板材12a
を吸引すると共に、この吸引した板材12aを前方に向
けて搬送する為の後方吸引搬送機構16と、この後方吸
引搬送機構16より、送出し方向に関して前方に配設さ
れ、この板材12aを吸引すると共に、この吸引した板
材12aを前方に向けて搬送する為の前方吸引搬送機構
18とを備えている。
【0009】また、この2枚送出し装置10は、この後
方吸引搬送機構16の、板材12aの短辺としての後端
縁に沿う一側(図2における左側)に上下動可能に配設
され、板材12aの後方部の一側端部(図2における左
側端部)を吸引する為の側部吸引機構20と、後方吸引
搬送機構16の、板材12aの短辺としての後端縁に沿
う他側(図2における右側)に上下動可能に配設され、
板材12aの後方部の他側端部(図2における右側端
部)を押圧係止する為の押圧係止機構22とを備えてい
る。
【0010】ここで、図1に示す様に、後方吸引搬送機
構16は、上述した取り付け枠14の、板材12aの搬
送方向に沿って水平に延びる横枠部14aに、搬送方向
に沿って移動可能に取り付けられ、また、前方吸引搬送
機構18も横枠部14aに、搬送方向に沿って移動可能
に取り付けられている。このように後方及び前方の吸引
搬送機構16,18を搬送方向に沿って適宜移動する事
により、分離送出ししようとする板材12aの長手方向
の長さに応じて、この板材12aの長手方向に沿う後端
及び前端を、夫々確実に吸引することができる事にな
る。
【0011】一方、載置台上に載置された板材12の前
方には、最上層の板材12aと略面一に設定された状態
で、前下方吸引搬送機構24が配設されている。ここ
で、この前下方吸引搬送機構24の送出し面は、一定高
さに保持されている。従って、この実施例においては、
載置台は、板材12aが1枚づつ送出される毎に、その
厚さ分だけ上昇駆動され、常に、最上層の板材12aが
前下方吸引搬送機構24の送出し面と面一になる様に構
成されている。
【0012】次に、後方及び前方の吸引搬送機構16,
18を説明するが、これら後方及び前方の吸引搬送機構
16,18は、実質的に同一に構成されている。従っ
て、後方吸引搬送機構16を代表して説明し、前方吸引
搬送機構18の説明を省略する。
【0013】即ち、この後方吸引搬送機構16は、横枠
部14a上を送出し方向に沿って移動可能に支持された
可動ブロック26と、この可動ブロック26に伸縮自在
なベローズ28を介して吊り下げられた吸引搬送ユニッ
ト30と、可動ブロック26上に取り付けられ、この吸
引搬送ユニット30に負圧を発生させる負圧発生ユニッ
ト32とを概略備えて構成されている。
【0014】ここで、吸引搬送ユニット30は、ベロー
ズ28に連結され、下面に開口34aが形成されたユニ
ットハウジング34と、この開口34aを実質的に閉塞
すると共に、この開口34aを介して下方に僅かに突出
した状態で取り付けられたエンンレスベルト36と、こ
のエンドレスベルト36をエンドレス走行させる駆動モ
ータ38とを備えており、エンドレスベルト36には、
図示していないが、多数の吸引孔が厚さ方向に貫通した
状態で形成されており、上述した負圧発生ユニット32
で発生した負圧が、これら吸引孔に作用する様に構成さ
れている。
【0015】従って、この吸引搬送ユニット30におい
ては、エンドレスベルト36が停止していようがエンド
レス走行していようが、負圧発生ユニット32が起動し
て負圧を発生した場合には、エンドレスベルト36の開
口34aから下方に突出した部分には負圧が作用し、こ
の負圧により、ここに板材12aが吸引される事にな
る。
【0016】尚、負圧発生ユニット32は、ブロア40
及びブロアモータ42とを備えた公知の構成であり、そ
の説明を省略する。また、後方吸引搬送機構16におけ
る駆動モータ38と、前方吸引搬送機構18における駆
動モータ38とは、互い同期した状態で回転する様に構
成されている。即ち、後方吸引搬送機構16に吸引され
て搬送される板材12aの送出し速度と、前方吸引搬送
機構18に吸引されて搬送される板材12aの送出し速
度は、互いに同一の速度(v1 )に設定されている。
【0017】また、図2に示す様に、上述した側部吸引
機構20は、横枠部14aに垂直方向に沿って延びる様
に取り付けられたエアーシリンダ44と、このエアーシ
リンダ44から下方に向けて突出駆動されるピストンロ
ッド46と、このピストンロッド46の下端に取り付け
られた取り付けブロック48と、この取り付けブロック
48に取り付けられ、下面が吸引開口として開放された
吸引パッド50と、この吸引パッド50に下端が連接さ
れたベローズ52と、このベローズ52の上端に連接さ
れた負圧発生ユニット54とを備えて構成されている。
【0018】このように側部吸引機構20は構成されて
いるので、負圧発生ユニット54の起動に伴う吸引パッ
ド50の吸引動作と、この吸引パッド50の上下動と
は、互いに独立した状態で実行される事になる。
【0019】一方、上述した押圧係止機構22は、ユニ
ットハウジング34の後面であって、図2における右側
端部に取り付けられている。この押圧係止機構22は、
ユニットハウジング34に垂直方向に沿って延びる様に
取り付けられたエアーシリンダ56と、このエアーシリ
ンダ56から下方に向けて突出駆動されるピストンロッ
ド58と、このピストンロッド58の下端に固定され、
図1に示す様に正面視で略L字状に形成された係止部材
60とを備えて構成されている。ここで、係止部材60
は、最上層の板材12aの後端縁の上面に上方から係止
するに十分な長さを有する様に形成されている。
【0020】また、上述した前下方吸引搬送機構24
は、上述した前方吸引搬送機構18を上下反転した構成
となる様に設定されているので、その説明を省略する。
ここで、図3に示す様に、これら後方吸引搬送機構16
と、前方吸引搬送機構18と、側部吸引機構20と、押
圧係止機構22と、前下方吸引搬送機構24とは、この
分離送出し装置10の全体制御を司る制御ユニット62
に接続され、その駆動状態を制御される様に構成されて
いる。
【0021】以下に、図4乃至図21を参照して、この
発明に係わる板材の2枚送出し方法の一実施例の手順と
しての、この制御ユニット62における2枚送出し時の
制御動作を詳細に説明する。即ち、この制御ユニット6
2においては、2枚の板材12a,12bを同時に前方
に配設されたカッタ機構64に向けて送り出し、同時に
2枚の板材12a,12bを切断する事が出来る様に、
その制御内容を規定されている。
【0022】先ず、図4及び図5に示す様に、板材12
の分離送出し動作が開始される前の待機状態において、
後方及び前方の吸引搬送機構16,18、並びに、前下
方吸引搬送機構24は、夫々の吸引及び搬送動作を停止
されており、また、側部吸引機構20の吸引パッド5
0、及び、押圧係止機構22の係止部材60は、夫々、
後方吸引搬送機構16のエンドレスベルト36の下面よ
りも上方に変位されている。
【0023】この図4及び図5に示す待機状態から、最
上層の板材12aの分離送出し動作が先ず最初に開始さ
れる。
【0024】この最上層の板材12aの分離送出し動作
の開始が指示されると、先ず、側部吸引機構20及び押
圧係止機構22を夫々起動する。これにより、側部吸引
機構20においては、エアーシリンダ44がピストンロ
ッド46を下方に押し出し、これに伴い吸引パッド50
が下降する。また、押圧係止機構22においては、エア
ーシリンダ56がピストンロッド58を下方に押し出
し、これに伴い係止部材60が下降する。このようにし
て、図6及び図7に示す様に、吸引パッド50及び係止
部材60が、最上層の板材12aの後端部における両側
部分に、夫々上方から当接する。そして、側部吸引機構
20の負圧発生ユニット54を起動し、吸引パッド50
による最上層の板材12aの後方部の一側端部(図2に
おける左側端部)の吸引動作を開始する。
【0025】この後、側部吸引機構20のエアーシリン
ダ44のみを逆方向に起動して、吸引パッド50を上昇
駆動する。また、後方及び前方の吸引搬送機構16,1
8、並びに、前下方吸引搬送機構24の負圧発生ユニッ
ト32を夫々起動して、板材12aを吸引可能な状態と
する。ここで、係止部材60は板材12aに係止したま
まの状態であるので、この吸引パッド50の上昇駆動に
応じて、図8及び図9に示す様に、最上層の板材12a
は、係止部材60に係止されている後方部の右側端部を
除いて、後方及び前方の吸引搬送機構16,18に吸引
される事になる。即ち、最上層の板材12aは、次層の
板材12bから実質的に上方に分離される事になる。
【0026】この後、押圧係止機構22のエアーシリン
ダ56を逆方向に起動して、係止部材60を上昇駆動す
る。これにより、最上層の板材12aの後方部の右側端
部も後方吸引搬送機構16に吸引され、この様にして、
図10及び図11に示す様に、最上層の板材12aは、
次層の板材12bから完全に分離されて上方に持ち上げ
られ、後方及び前方の吸引搬送機構16,18に吸引・
保持される事になる。尚、この完全分離状態で、吸引パ
ッド50は図11に示す様に、エンドレスベルト36の
下面よりも上方に位置する状態で停止されており、ま
た、負圧発生ユニット54の駆動も停止されている。従
って、この側部吸引機構20による吸引動作は一旦、停
止された状態にもたらされている。
【0027】この後、後方及び前方の吸引搬送機構1
6,18における駆動モータ38を夫々起動して、夫々
のエンドレスベルト36をエンドレスに走行駆動する。
これにより、後方及び前方の吸引搬送機構16,18に
共に吸引されていた板材12aは図12及び図13に示
す様に、前方に向けて(即ち、自身の長手方向に沿っ
て)搬送される事になる。
【0028】ここで、図12に示す様に、板材12aの
後端が、後方吸引搬送機構16の搬送方向に沿う中間部
に至った時点で、後方及び前方の吸引搬送機構16,1
8における駆動モータ38の駆動を夫々停止する。この
後、側部吸引機構20及び押圧係止機構22を夫々再び
起動する。これにより、上述した様にして、吸引パッド
50及び係止部材60が共に下降する。このようにし
て、図14及び図15に示す様に、吸引パッド50及び
係止部材60が、次層の板材12bの後端部における両
側部分に、夫々上方から当接する。そして、側部吸引機
構20の負圧発生ユニット54を起動し、吸引パッド5
0による次層の板材12bの後方部の一側端部(図2に
おける左側端部)の吸引動作を開始する。
【0029】この後、側部吸引機構20のエアーシリン
ダ44のみを逆方向に起動して、吸引パッド50を上昇
駆動する。ここで、係止部材60は次層の板材12bに
係止したままの状態であるので、この吸引パッド50の
上昇駆動に応じて、図16及び図17に示す様に、次層
の板材12bは、吸引パッド50に吸引された後方部の
左側端部のみが、後方吸引搬送機構16に吸引される事
になる。
【0030】この後、押圧係止機構22のエアーシリン
ダ56を逆方向に起動して、係止部材60を上昇駆動す
る。これにより、次層の板材12bの後方部の右側端部
も後方吸引搬送機構16に吸引され、この様にして、図
18及び図19に示す様に、次層の板材12bの後方部
は、最上層の板材12aの後方部に密着し、次層の板材
12bの前方部は、最上層の板材12aの前方部から自
重により垂れ下がった状態で、第3層目の板材12cか
ら完全に分離されて上方に持ち上げられる事になる。
【0031】この状態から、後方及び前方の吸引搬送機
構16,18及び前下方吸引搬送機構24の駆動モータ
38を共に起動して、3本のエンドレスベルト36をエ
ンドレスに走行駆動する。これにより、後方及び前方の
吸引搬送機構16,18に共に吸引されていた最上層の
板材12a及び次層の板材12bは、共に、前方に向け
て(即ち、自身の長手方向に沿って)搬送される事にな
る。そして、次層の板材12bの先端が、前下方吸引搬
送機構24のエンドレスベルト36にかかった時点か
ら、この次層の板材12bは前下方吸引搬送機構24の
エンドレスベルト36に吸引され、これの走行に応じて
前方に搬送される事になる。
【0032】ここで、後方及び前方の吸引搬送機構1
6,18におけるエンドレスベルト36の走行速度(v
1 )よりも、前下方吸引搬送機構24におけるエンドレ
スベルト36の走行速度(v2 )は、速く設定されてい
る。この為、図18に示す様に、最上層及び次層の板材
12a,12bの前方への搬送開始時においては、次層
の板材12bよりも前方に所定距離(即ち、後方吸引搬
送機構16の搬送方向に沿う半分の長さ)だけ前方に偏
位していた状態が、最上層の板材12aが前方吸引搬送
機構18から外れて、次層の板材12b上に乗った状態
で搬送される事になった時点で、図20に示す様に、2
枚の板材12a,12bは互いに完全に重なり合った状
態に矯正される事になる。
【0033】この様にして、前下方吸引搬送機構24の
搬送駆動に基づき、2枚の板材12a,12bは、完全
にずれなく重なり合った状態で、カッタ機構64に向け
て搬送され、このカッタ機構64により2枚の板材12
a,12bは同時に切断される事になる。
【0034】この様にして、この実施例においては、最
上層の板材12aは、次層の板材12bから完全に分離
された状態で取り出され、しかも、これの長手方向に沿
って搬送される事になる。また、次層の板材12bも、
最上層の板材12aの取り出し動作に引き続いて、第3
層目の板材12cから完全に分離された状態で取り出さ
れ、しかも、同様にこれの長手方向に沿って搬送される
事になる。そして、搬送途中で最上層の板材12aと次
層の板材12bとは互いの搬送速度(v1 ,v2 )の差
分に基づき完全に重ね合わされる事になる。この様にし
て、結果として、2枚の板材12a,12bが、第3層
目の板材12cから完全に分離された状態で取り出さ
れ、次工程に送出される事になる。
【0035】この結果、この実施例においては、次工程
におけるカッタ機構64での板材のカット処理が、2枚
の板材に同時になされる事となり、1枚の板材毎にカッ
トする事と比較して、作業時間の短縮化を図ることがで
き、従って、その作業性が高まる事になる。
【0036】この発明は、上述した一実施例の構成に限
定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能である。
【0037】例えば、上述した実施例の制御動作におい
ては、最上層の板材12aと次層の板材12bとは、前
下方吸引搬送機構24のみにより前方に向けて同時に搬
送される状態において、完全にずれのない状態で重なり
合う様に設定されているが、この発明は、この様な構成
に限定されることなく、両者は実質的にずれのない状態
で重なり合う様に設定されれば良いものである。
【0038】また、上述した実施例においては、搬送方
向は板材12の長手方向と一致する様に説明したが、こ
の発明は、この様な構成に限定されることなく、例え
ば、搬送方向は板材12の長手方向に直交する方向と一
致する様に構成してもよいものである。
【0039】
【発明の効果】以上詳述した様に、この発明によれば、
2枚の板材を、重ねあった状態で同時に送り出す事の出
来る板材の2枚送出し方法、及び、板材の2枚送出し装
置が提供される事になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる板材の2枚送出し装置の一実
施例の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示す板材の2枚送出し装置の構成を具体
的に示す右側面図である。
【図3】図1及び図2に示す2枚送出し装置の制御系の
構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す板材の2枚送出し装置を、待機状態
で概略的に示す正面図である。
【図5】図2に示す板材の2枚送出し装置を、待機状態
で概略的に示す右側面図である。
【図6】図1に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パッ
ド及び係止部材が下降した状態で概略的に示す正面図で
ある。
【図7】図2に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パッ
ド及び係止部材が下降した状態で概略的に示す右側面図
である。
【図8】図1に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パッ
ドのみを上昇させた状態で概略的に示す正面図である。
【図9】図2に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パッ
ドのみを上昇させた状態で概略的に示す右側面図であ
る。
【図10】図1に示す板材の2枚送出し装置を、係止部
材を更に上昇させた状態で概略的に示す正面図である。
【図11】図2に示す板材の2枚送出し装置を、係止部
材を更に上昇させた状態で概略的に示す右側面図であ
る。
【図12】図1に示す板材の2枚送出し装置を、最上層
の板材を前方に所定距離だけ搬送させた状態で概略的に
示す正面図である。
【図13】図2に示す板材の2枚送出し装置を、最上層
の板材を前方に所定距離だけ搬送させた状態で概略的に
示す右側面図である。
【図14】図1に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パ
ッド及び係止部材を再び下降した状態で概略的に示す正
面図である。
【図15】図2に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パ
ッド及び係止部材を再び下降した状態で概略的に示す右
側面図である。
【図16】図1に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パ
ッドのみを再び上昇した状態で概略的に示す正面図であ
る。
【図17】図2に示す板材の2枚送出し装置を、吸引パ
ッドのみを再び上昇した状態で概略的に示す右側面図で
ある。
【図18】図1に示す板材の2枚送出し装置を、係止部
材を更に再び上昇した状態で概略的に示す正面図であ
る。
【図19】図2に示す板材の2枚送出し装置を、係止部
材を更に再び上昇した状態で概略的に示す右側面図であ
る。
【図20】図1に示す板材の2枚送出し装置を、最上層
の板材及び次層の板材を共に前下方吸引搬送機構により
前方に向けて搬送している状態で概略的に示す正面図で
ある。
【図21】図2に示す板材の2枚送出し装置を、最上層
の板材及び次層の板材を共に前下方吸引搬送機構により
前方に向けて搬送している状態で概略的に示す右側面図
である。
【符号の説明】
10 2枚送出し装置 12 板材 12a 最上層の板材 12b 次層の板材 12c 第3層目の板材 14 取り付け枠 14a 横枠部 16 後方吸引搬送機構 18 前方吸引搬送機構 20 側部吸引機構 22 押圧係止機構 24 前下方吸引搬送機構 26 可動ブロック 28 ベローズ 30 吸引搬送ユニット 32 負圧発生ユニット 34 ユニットハウジング 34a 開口 36 エンドレスベルト 38 駆動モータ 40 ブロア 42 ブロアモータ 44 エアーシリンダ 46 ピストンロッド 48 取り付けブロック 50 吸引パッド 52 ベローズ 54 負圧発生ユニット 56 エアーシリンダ 58 ピストンロッド 60 係止部材 62 制御ユニット 64 カッタ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/12 330 B65H 5/10 B65H 39/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形状の板材を上側から2枚同時に送出す
    為の送出し方法であって、 最上層の板材を吸引して持ち上げる第1の工程と、 この持ち上げた最上層の板材を前方に向けて所定距離だ
    け搬送する第2の工程と、 次層の板材を吸引して持ち上げる第3の工程と、 最上層及び次層の板材を重ねた状態で前方に搬送する第
    4の工程と、 次層の板材を最上層の板材より速く搬送する事により、
    最上層及び次層の板材を実質的にずれなく重ね合った状
    態とする第5の工程とを具備する事を特徴とする板材の
    2枚送出し方法。
  2. 【請求項2】前記第1の工程は、 前記最上層の板材の後方部の、これの短辺に沿う一側端
    部を上方から係止する第1のサブ工程と、 前記板材の後方部を、所定の高さ位置に固定された吸引
    搬送手段により全体的に上方に向けて吸引する第2のサ
    ブ工程と、 前記最上層の板材の後方部の、これの短辺に沿う他側端
    部を、上下動可能な可動吸引手段により吸引して、これ
    を持ち上げて、該他側端部を前記吸引搬送手段に吸引さ
    せる第3のサブ工程と、 前記一側端部の係止を解除して、該一側端部を前記吸引
    搬送手段に吸引させる第4のサブ工程とを備えて、 前記最上層の板材の、これの長手方向に沿う後方部を吸
    引する事により持ち上げる事を特徴とする請求項1に記
    載の板材の2枚送出し方法。
  3. 【請求項3】前記吸引搬送手段は、前記板材を、これの
    長手方向に沿って搬送する様に構成され、 前記第2の工程では、持ち上げた最上層の板材を、これ
    の長手方向に沿って前方に向けて所定距離だけ搬送され
    る事を特徴とする請求項2に記載の板材の2枚送出し方
    法。
  4. 【請求項4】前記第2の工程では、前記最上層の板材
    を、これの後端縁が前記吸引搬送手段の前記長手方向に
    沿う中央部に至るまで搬送される事を特徴とする請求孔
    3に記載の板材の2枚送出し方法。
  5. 【請求項5】矩形状の板材を上側から2枚同時に送出す
    為の送出し装置であって、 前記板材の搬送方向に関して後方部の略中央部の上方に
    配設され、該板材を吸引すると共に、この吸引した板材
    を前方に向けて搬送する為の後方吸引搬送手段と、 この後方吸引搬送手段の一側に上下動可能に配設され、
    前記板材の後方部の一側端部を吸引する為の側部吸引手
    段と、 前記後方吸引搬送手段の他側に上下動可能に配設され、
    前記板材の後方部の他側端部を押圧係止する為の押圧係
    止手段と、 積層された板材の前方に配設され、これに載置された板
    材を吸引して前方に向けて搬送する為の前下方吸引搬送
    手段と、 最上層の板材を吸引して持ち上げ、所定距離だけ前方に
    向けて搬送した後、次層の板材を吸引して持ち上げ、最
    上層の板材の下方に重ねた後、2枚の板材を同時に前方
    に向けて搬送させ、搬送途中で該次層の板材を前記前下
    吸引搬送手段により吸引搬送させると共に、該前下吸引
    搬送手段により搬送される次層の板材を、前記後方吸引
    搬送手段による前記最上層の板材よりも速く搬送させる
    制御手段とを具備し、 該最上層の板材と次層の板材とを実質的にずれなく重な
    り合った状態で2枚同時に前方に向けて搬送する事を特
    徴とする板材の2枚送り装置。
  6. 【請求項6】前記搬送方向は、前記板材の長手方向に一
    致する様に設定されている事を特徴とする請求項5に記
    載の板材の2枚送り装置。
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