JP3447900B2

JP3447900B2 - ナビゲーション装置

Info

Publication number: JP3447900B2
Application number: JP24313496A
Authority: JP
Inventors: 英之瀧下; 徹江崎
Original assignee: Alpine Electronics Inc
Current assignee: Alpine Electronics Inc
Priority date: 1996-09-13
Filing date: 1996-09-13
Publication date: 2003-09-16
Anticipated expiration: 2016-09-13
Also published as: JPH1089990A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はナビゲーション装置
に係わり、特に目的地までの誘導経路を探索してディス
プレイ画面に表示すると共に、車両が誘導経路上の交差
点に接近した時、立体的な交差点拡大図及び進行方向を
矢印で表示するナビゲーション装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両の走行案内を行い、運転者が所望の
目的地に容易に到達できるようにしたナビゲーション装
置は、車両の位置を検出してＣＤ−ＲＯＭから車両位置
周辺の地図データを読み出し、地図画像をディスプレイ
画面に描画するとともに該地図画像上の所定箇所に車両
位置マーク（自車位置マーク）を重ねて描画する。そし
て、車両の移動により現在位置が変化するに従い、画面
の自車位置マークを移動したり、或いは自車位置マーク
は画面中央等の所定位置に固定して地図をスクロールし
て、常に、車両位置周辺の地図情報が一目で判るように
なっている。

【０００３】かかるナビゲーション装置は、出発地から
目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路を地図上に
表示すると共に交差点案内（交差点拡大図、進行方向の
表示）を行う経路誘導機能を備えている。出発地と目的
地を入力すると、ナビゲーション装置の誘導経路制御部
は自動的に最適の誘導経路を決定し、該誘導経路を構成
するノード（経緯度）を誘導経路メモリに連続して記憶
する。そして、実際の走行時には、誘導経路メモリに記
憶されたノード列の中から画面の地図表示エリアに入っ
ている誘導経路をサーチし、該誘導経路を他の道路と識
別可能に表示すると共に、接近中の交差点より所定距離
内に入ると交差点案内図（交差点拡大図と該交差点での
進行方向を示す矢印）を表示し、いずれの道路を走行す
れば良いか、交差点でどの方向に進んだら良いかが判る
ようになっている。

【０００４】図１６はかかる交差点拡大図の第１の表示
方法説明図であり、ＣＭは自車マーク、ＲＴ（点線）は
誘導経路、ＥＬＩは交差点Ｑにおける交差点拡大図であ
る。交差点拡大図ＥＬＩは交差点構成リンクＢ１〜Ｂ４
を所定太さのリンク図形で表現し、しかる後、透視変換
して表示したものであり、各リンクにはその方向の行先
名（大宮、所沢、浦和駅、日本橋）が表示され、又、誘
導経路方向を示す矢印ＡＲＲが表示される。図１７は第
２の交差点拡大図の表示方法説明図である。交差点が連
続する場所などでも、右左折に迷ったり、車線変更に困
らないように、曲がる交差点の手前300mのポイントで曲
がる方向ＴＤと共に、その周辺を拡大表示し、かつ、目
印になりやすいガソリンスタンドや銀行などのランドマ
ークＬＭ１〜ＬＭ６を付して表示する。尚、図１７に示
したランドマークは一例であり、ガソリンスタンド、銀
行、ファミリーレストラン、自動車営業所等に応じて多
数のランドマークが用意されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上の従来の第１、第
２の交差点拡大図表示方法では、実際の道路の模式的な
平面図形を表示すると共に、矢印で進行方向を示すもの
であり、運転者が視覚を通して前方を眺めたイメージ図
形でない。このため、交差点拡大図より一目で進行方向
を把握しにくい問題がある。又、第２の方法では、目印
のランドマークを表示して道路周辺の建物（ビル等）の
状況をより運転者に認識しやすいようにしているが、建
物の図形がないため、建物が多数存在する場合、どの建
物のどの階に該ランドマークに応じた会社、店舗等があ
るのか把握しにくい問題がある。

【０００６】以上から本発明の第１の目的は、立体的に
交差点拡大図を表示すると共に進行方向矢印を表示して
運転者に容易に進行方向を認識できるようにすることで
ある。本発明の第２の目的は、交差点周辺の建物、道路
を立体的に表示すると共に、会社、店舗が所在する建物
やその階数を認識できる態様でランドマークを表示して
交差点周辺の建物の状況をより運転者に認識しやすくさ
せることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的は、本発
明によれば、目的地までの誘導経路を探索してディスプ
レイ画面に表示すると共に、車両が誘導経路上の交差点
に接近した時、交差点拡大図及び進行方向を矢印で表示
するナビゲーション装置において、指示された地点周辺
の建物や道路の平面形状及び建物の高さデータを含む詳
細地図情報を記憶する詳細地図情報記憶手段、前記詳細
地図情報を用いて交差点拡大図を立体的に表示するため
の画像処理を行う画像処理手段、画像処理により得られ
た画像情報に基づいて交差点拡大図を立体的に表示する
表示手段を備え、前記画像処理手段は車両位置の前方あ
るいは後方の所定の高さにあるポイントを視点として交
差点を眺めた交差点立体図を前記建物及び道路の平面形
状データと高さデータを用いて鳥瞰処理により作成する
と共に、車両が交差点に接近するにつれて前記視点位置
を高くすることにより達成される。この場合、進行方向
を示す矢印を道路上に貼り付け、矢印を含めて鳥瞰処理
することにより、交差点立体図の道路上に進行方向矢印
を表示する。

【０００８】又、上記第１の目的は、本発明によれば、
目的地までの誘導経路を探索してディスプレイ画面に表
示すると共に、車両が誘導経路上の交差点に接近した
時、交差点拡大図及び進行方向を矢印で表示するナビゲ
ーション装置において、指示された地点周辺の建物や道
路の平面形状を表示可能に作成した詳細地図情報を記憶
する詳細地図情報記憶手段、建物毎に、建物の位置、建
物の階数、建物名を記憶する建物情報記憶手段、詳細地
図情報を用いて交差点拡大図を立体的に表示するための
画像処理を行う画像処理手段、画像処理により得られた
画像情報に基づいて交差点拡大図を立体的に表示する表
示手段を備え、画像処理手段は車両位置の前方あるいは
後方の所定の高さにあるポイントを視点として交差点を
眺めた交差点立体図を前記建物及び道路の平面形状デー
タと階数より換算した建物の高さを用いて鳥瞰処理によ
り作成するナビゲーション装置により達成される。

【０００９】上記第２の目的は、本発明によれば、建物
情報に建物の使用者名、使用者を表すランドマークを特
定するシンボルコードを付加し、該シンボルコードに応
じたランドマークを建物図形内あるいは建物の周辺空間
部に表示することにより、あるいは、建物情報に建物の
使用者名、使用者を表すランドマークを特定するシンボ
ルコード、使用者が所在する階数を付加し、該シンボル
コードに応じたランドマークを使用者が所在する階数に
応じた位置に表示することにより達成される。

【００１０】

【発明の実施の形態】

（Ａ）本発明の概略図１は本発明の概略を説明するための交差点立体表示例
である。１は指示された地点周辺の建物や道路の平面形
状を表示可能に作成した詳細地図情報を記憶する詳細地
図情報記憶部、２は建物毎に、建物の位置、建物の階
数、建物名等を記憶する建物情報記憶部、３は詳細地図
情報及び建物情報を用いて交差点拡大図を立体的に表示
するための画像処理を行う画像処理部、４は画像処理に
より得られた画像情報に基づいて交差点拡大図を立体的
に表示する表示部である。

【００１１】詳細地図情報に建物の高さデータを含ませ
ておき、画像処理部３は車両が交差点から設定距離範囲
内に入った時、車両位置の前方あるいは後方の所定の高
さにあるポイントを視点とし、該視点より交差点ＣＲＰ
を眺めた時の交差点立体図を建物ＢＬ及び道路ＲＤの平
面形状データと高さデータを用いて鳥瞰処理により作成
して表示部４に表示する。この場合、画像処理部３は進
行方向を示す矢印を道路上に貼り付け、矢印を含めて鳥
瞰処理することにより、交差点立体図の道路上に進行方
向矢印ＡＲＲを表示する。又、画像処理部３は、車両が
交差点ＣＲＰに接近するにつれて前記視点位置を高く
し、かつ、交差点が画面中心に位置するように交差点立
体図を表示する。

【００１２】以上では、建物の高さデータを詳細地図情
報に持たせた場合であるが、建物情報に含まれる建物の
階数を高さに換算して交差点立体図を作成、表示するこ
ともできる。すなわち、画像処理部３は、車両が交差点
から設定距離範囲内に入った時、車両位置の前後の所定
の高さにあるポイントを視点とし、該視点より交差点を
眺めた交差点立体図を建物及び道路の平面形状データと
階数より換算した建物の高さを用いて鳥瞰処理により作
成して表示する。又、建物情報に建物の使用者名、使用
者を表すランドマークを特定するシンボルコードを記憶
し、該シンボルコードに応じたランドマークＬＭ１を建
物図形内あるいは建物の周辺空間部に表示し、あるい
は、建物情報に建物の使用者名、使用者を表すランドマ
ークを特定するシンボルコード、使用者が所在する階数
を記憶し、該シンボルコードに応じたランドマークＬＭ
２を使用者が所在する階数に応じた位置に表示する

【００１３】（Ｂ）ナビゲーションシステム（ａ）全体の構成図２は本発明のナビゲーションシステムの構成図で、１
０１はナビゲーション制御装置、１０２はリモコン、１
０３はディスプレイ装置、１０４は地図情報を記憶する
ＣＤ−ＲＯＭ、１０６はＧＰＳ受信機、１０７はマルチ
ビームアンテナ、１０８は自立航法用センサで振動ジャ
イロ等の車両回転角度を検出する相対方位センサ（角度
センサ）１０８ａ、所定走行距離毎に１個のパルスを発
生する距離センサ１０８ｂを備えている。

【００１４】（ｂ）ＣＤ−ＲＯＭの記録内容ＣＤ−ＲＯＭ１０４には、通常の地図情報のほかに、
タウンページデータ、市街地詳細地図情報、ラン
ドマーク図形情報等が記録されている。市街地詳細地図
情報は、市街地について、建物の一つ一つの形、道路の
幅、信号の位置、一方通行の向き、袋小路などまでリア
ルに把握できるように建物、道路等の位置及び平面形状
を含む詳細地図情報である。

【００１５】(b-1) 通常の地図情報通常の地図情報は、(1) 道路レイヤと、(2) 地図上のオ
ブジェクトを表示するための背景レイヤと、(3) 市町村
名など文字を表示するための文字レイヤと、(4) ＩＩＳ
（Integrated Information Service)情報を記憶するＩ
ＩＳレイヤなどから構成されている。このうち、道路レ
イヤは図３に示すように道路リンクデータＲＬＤＴ、ノ
ードデータＮＤＤＴ、交差点データＣＲＤＴを有してい
る。道路リンクデータＲＬＤＴは該当道路の属性情報を
与えるもので、道路リンク上の全ノ−ド数、道路を構成
する各ノ−ドの番号、道路番号（道路名）、道路の種別
（国道、高速道路、県道、その他の別）等のデータより
構成されている。又、交差点データＣＲＤＴは地図上の
各交差点毎に、該交差点に連結するリンク上のノードの
うち該交差点に最も近いノ−ド（交差点構成ノ−ドとい
う）の集合であり、ノ−ドデータＮＤＤＴは道路を構成
する全ノ−ド（ランドマークのある場所もノードと定義
する）のリストであり、ノ−ド毎に位置情報（経度、緯
度）、該ノ−ドが交差点であるか否かの交差点識別フラ
グＦ_CR、ランドマーク情報ＬＭＩ、ノ−ドが交差点であ
れば交差点データを指し、交差点でなければ該ノ−ドが
属する道路リンクを指すポインタ等で構成されている。
ランドマーク情報ＬＭＩは、ノードにおけるランドマー
ク数、ランドマークを特定するシンボルコード、ランド
マークの位置、ランドマークが接する道路名称を含んで
いる。

【００１６】(b-2) 市街地詳細地図情報市街地詳細地図情報は所定の経度幅、緯度幅に区切られ
た１枚単位（ユニット）に分割されている。各ユニット
の絶対経緯度座標（Ｘ，Ｙ）上の範囲は、図４に示す如
く、対角頂点Ｅ，Ｆの絶対経緯度座標（Ｘ_T1，Ｙ_T1），
（Ｘ_T2，Ｙ_T2）で管理されている。各ユニットの地図図
形データは、道路、建物、公園等多数の平面図形を定義
するものであり、図４（a）、（b）に示す如く、線、
ポリゴン（多角形）などのプリミティブ種別、色、線
種、塗り潰しか否かなどの属性のほか、線の場合には
折点、ポリゴンの場合には頂点という具合に、各要素点
Ｇ₁〜Ｇ_nの経緯度座標列（ｘ₁，ｙ₁）、（ｘ₂，ｙ
₂）、・・・、（ｘ_n，ｙ_n）を含んでいる。又、建
物を示す図形データには該建物の高さデータＨが含まれ
ている。この詳細地図情報を用いることにより指示した
地点（自車位置、目的地）周辺の詳細な市街地図を図５
に示すように、25m/50mスケールで表示することがで
き、又、交差点拡大図を立体的に表示することができ
る。

【００１７】(b-3) タウンページデータタウンページデータには、電話番号入力により該電話
番号の施設（各種店舗、営業所、銀行等）を検索してそ
の周辺地図を表示するための電話番号データベース、
施設（店舗、営業所、銀行等）毎にその名称、職業（ジ
ャンル）、位置データ（経緯度）等を網羅した施設デー
タベース、建物データベース等がある。建物データベ
ースは、図６に示すように、建物（ビル）毎に、位置
（経緯度）、名称、階数、各階の使用者（会社、テナン
ト等）、使用者の詳細情報（会社、テナント名、電話番
号、住所、使用者の所在階数、ランドマークを特定する
シンボルコード）を網羅する。

【００１８】タウンページデータを用いて種々の地図検
索／表示、詳細インフォメーションの表示ができる。た
とえば、ユーザがリモコン１０２のメニュー操作で、電
話番号入力による地図表示を要求し、所望の施設（例え
ばデパート）の電話番号を入力すると、ナビゲーション
制御装置１０１は電話番号別データベースを参照して入
力された電話番号を有するデパート名を求め、ついで、
施設データベースを参照してデパートの位置データを求
め、該位置データに基づいてデパート周辺の地図をＣＤ
−ＲＯＭ１０４から読み出してディスプレイ画面に表示
する（電話番号検索）。

【００１９】又、ユーザがリモコン１０２のメニュー操
作で、周辺情報検索による地図表示を要求すると、ナビ
ゲーション制御装置１０１は職業別分類リストを表示す
る。ついで、ユーザが所定の職業名（例えばデパート）
を選択すると、ナビゲーション制御装置１０１は施設デ
ータベースを参照して、自動車位置から１Ｋｍ圏内にあ
るデパートを検索してデパート名リストを表示し、ユー
ザが所望のデパート名を選択すると、施設データベース
を参照して選択されたデパートの場所を地図上に表示す
る（周辺情報検索）。

【００２０】さらに、ユーザがリモコン１０２のメニュ
ー操作で、５０音入力による地図表示を要求し、所望の
施設（例えばデパート）の名称を５０音入力すると、ナ
ビゲーション制御装置１０１は名称の一部だけでも部分
一致検索により施設名データベースを参照してデパート
名を求め、ついで、施設データベースを参照して指示さ
れたデパートの位置データを求め、該位置データに基づ
いてデパート周辺の地図をＣＤ−ＲＯＭ１０４から読み
出してディスプレイ画面に表示する（５０音検索）。
又、市街地詳細地図情報に基づいて、図７（ａ）に示す
ように市街地詳細地図を表示し、目標のビルを決めてセ
ットアップメニューから”インフォメーション”を選ぶ
と、建物データベースを参照して図７（ｂ）に示すよう
にそのビルの会社名やテナント名を５０音順にリストア
ップし、さらに、図７（ｃ）に示すようの会社／テナン
ト毎の部署名、住所、電話番号を表示する（詳細インフ
ォメーション表示）。

【００２１】(b-4) ランドマーク図形情報ランドマークは会社、店舗を表示するマークである。ラ
ンドマーク図形情報は、図８に示すように、ランドマー
クを特定するシンボルコードとランドマークイメージの
格納場所を指すポインタの対応テーブルＬＭＴと、ラン
ドマークイメージデータ記憶部ＬＭＭで構成されてい
る。走行中にガソリンスタンドに立ち寄りたくなった
時、あるいは、ファミリーレストランで食事がしたくな
った時等において、「ルートサイド最寄り検索」により
ガソリンスタンドあるいはファミリーレストラン等を指
定すると、地図情報のノードデータＮＤＤＴ（図３参
照）に含まれるランドマーク情報ＬＭＩを参照して自車
位置から１０Ｋｍ圏内にある指定されたガソリンスタン
ドやファミリーレストランを検索し、図９に示すように
地図上のその位置にランドマーク図形情報を用いてラン
ドマークを表示する。

【００２２】（ｃ）ナビゲーション装置ナビゲーション制御装置１０１（図２）において、１１
は地図読出制御部であり、リモコン１０２のジョイス
ティックキーや地図の縮小／拡大キー等で地図の移動操
作や地図選択操作がなされた時にフォーカス位置（画面
中心位置）を計算すると共に、自車位置あるいはフォ
ーカス位置あるいは指定された施設位置等に基づいてＣ
Ｄ−ＲＯＭ４より所定の地図情報を読み出したり、指
定された地点や接近交差点周辺の市街地詳細地図情報や
所定のタウンページデータを読み出すものである。

【００２３】１２はＣＤ−ＲＯＭ４から読み出された通
常の地図情報や市街地詳細地図情報、タウンページデー
タ、ランドマーク図形データを記憶する地図バッファで
ある。１３は地図描画部であり、地図バッファに記憶さ
れた通常の地図情報を用いて地図画像を発生するもの、
１４は地図画像を記憶するＶＲＡＭ、１５は画面中心位
置（自車位置、フォーカス位置）に基づいてＶＲＡＭ１
４より切り出す１画面分の位置を変えて自車位置の移動
あるいはフォーカス移動に従って地図をスクロール表示
する読出制御部である。

【００２４】１６は交差点案内部であり、実際の経路誘
導時に自車が交差点より所定距離内に接近した時、該交
差点の立体図と進行方向をディスプレイ画面に表示する
と共に、音声で進行方向を知らせるものである。１７は
リモコンの操作に応じてた信号を受信して各部に指示す
るリモコン制御部、１８はＧＰＳ受信機からのＧＰＳデ
ータを記憶するＧＰＳデータ記憶部、１９は自立航法セ
ンサ出力に基づいて自車位置、走行方位を計算する車両
位置・方位計算部、２０は適宜マップマッチング処理を
行って自車位置を修正するマップマッチング制御部であ
る。

【００２５】２１は誘導経路制御部であり、入力され
た目的地までの誘導経路の計算処理、車両が誘導経路
より外れた時（オフルート）、現車両位置から目的地ま
での誘導経路の再計算処理、自車位置と誘導経路上の
交差点までの距離を計算し、該距離が設定距離Ｌ１以下
になった時、接近交差点名や交差点立体図描画開始指示
を出力する処理等を行うもの、２２は誘導経路を記憶す
る誘導経路メモリ、２３は誘導経路描画部である。誘導
経路メモリ２２には、誘導経路制御部２１により探索さ
れた誘導経路上の全ノードの位置データが出発地から目
的地まで記憶される。誘導経路描画部２３は地図を表示
する際、誘導経路メモリ２２より誘導経路情報（ノード
列）を読み出して地図上に描画する。２４は各種メニュ
ー画面（操作画面）を表示する操作画面発生部、２５は
自車マーク、フォーカス等の各種マークを表示するマー
ク発生部、２６は画像合成部である。

【００２６】（ｄ）交差点の立体表示 (d-1) 交差点の立体表示制御図１０は交差点立体表示説明図であり、ＣＲＰは交差
点、ＢＬはビル、ＲＤは道路、ＬＭ１、ＬＭ２はランド
マークである。地図読み出し制御部１１は誘導経路制御
部２１より車両が交差点ＣＰＲから設定距離Ｌ１の範囲
内に入ったことが通知されると、ＣＤ−ＲＯＭ４より交
差点周辺の市街地詳細地図情報とタウンページデータに
おける施設データベースを地図バッファ１２に読み出
す。ついで、交差点案内部１６の画像処理部１６ａは、
車両位置の前方あるいは後方の所定の高さにあるポイン
トを視点とし、該視点より交差点ＣＰＲを眺めた時の交
差点立体図を、該交差点周辺の市街地詳細地図情報に含
まれる建物及び道路の平面形状データと建物の高さデー
タを用いて鳥瞰処理により作成して図１０（ａ）に示す
ように表示する。

【００２７】この場合、画像処理部１６ａは進行方向を
示す矢印を道路上に貼り付け、矢印を含めて鳥瞰処理す
ることにより進行方向矢印ＡＲＲを表示する。又、交差
点案内部１６の画像処理部１６ａは、車両が交差点ＣＲ
Ｐに接近するにつれて前記視点位置を高くし、かつ、交
差点が画面中心に位置するように交差点立体図を図１０
（ｂ）に示すように作成、表示する。そして、車両が交
差点ＣＰＲに接近して交差点からＬ２（＜Ｌ１）の範囲
内に入ると、交差点の真上から交差点を眺めた図形をデ
フォルメして図１０（ｃ）に示すように表示する。

【００２８】(d-2) 鳥瞰処理図１１乃至図１２は鳥瞰処理の説明図であり、進行方向
を視線方向とし、かつ自動車位置より後方（前方であっ
てもよい）で、所定の高さにあるポイントを視点とみな
し、該視点より建物、道路を眺めた時の地図画像（鳥瞰
図）を描画する場合について説明する。ただし、説明の
都合上、建物、道路は高さゼロとして説明する。

【００２９】図１１（ａ）における自動車位置Ｐ
（ｘ₁，ｙ₁）を中心にして車両進行方向θ分平面地図
（建物、道路の平面形状）ＰＭを回転する。すなわち車
両進行方向ＣＦＤがＸ軸方向と一致するように次式

【数１】により地図データ（ｘ，ｙ）に回転座標変換処理を施
す。図１１（ｂ）は座標変換後の平面地図ＰＭ′であ
る。

【００３０】しかる後、進行方向ＣＦＤを視線方向と
し、かつ自動車位置Ｐより後方で、所定の高さにあるポ
イントＱ（図１２（ａ））を視点とみなして以下の投影
変換処理を行う。以下では、図１２（ａ）に示すように
自動車位置の後方ｚ₂で、高さｚ₁のポイントＱ（ｘ₁−
ｚ₂，ｙ₁，ｚ₁）が視点位置であるとして説明する。

【００３１】まず、視点Ｑより回転後の地図を眺めた
時、視線がＹp−Ｚp平面と交差するポイントの位置デー
タｚ″，ｙ″を、投影変換処理により求める。ｚ″，
ｙ″を求めるための変換式は、次式ｚ″＝ｚ₁(ｘ′−ｘ₁)／(ｘ′−ｘ₁＋ｚ₂)・・(2) ｙ″＝ｚ₁(ｙ′−ｙ₁)／(ｘ′−ｘ₁＋ｚ₂)・・(3) で与えられるから、視点より前方に存在し、かつ視野角
度±４５⁰内に存在する回転後の全ポイントの地図デー
タ(ｘ′，ｙ′）を(2),(3)式によりＹp−Ｚp座標系の
座標値（ｙ″，ｚ″）に変換する。

【００３２】尚、(2),(3)式は図１２（ｂ），（ｃ）を
参照すると以下のようにして得られる。すなわち、図１
２（ｂ）を参照すると、回転後の任意のポイントＭ′
（ｘ′，ｙ′）のＹp−Ｚp平面におけるＹp軸座標値
ｙ″は、三角形の相似により (ｘ′−ｘ₁＋ｚ₂)：(ｙ′−ｙ₁)＝ｚ₁：ｙ″ が成立するから、ｙ″を求めれば（3）式が得られる。
又、図１２（ｃ）を参照すると、回転後の任意のポイン
トＭ′のＹp−Ｚp平面におけるＺp軸座標値ｚ″は、三
角形の相似により (ｘ′−ｘ₁＋ｚ₂)：ｚ₁＝(ｘ′−ｘ₁)：ｚ″ が成立するから、ｚ″を求めれば（2）式が得られる。

【００３３】以上により投影変換処理が完了すれば、得
られた図形データ（ｙ″，ｚ″）をディスプレイ装置４
に送って鳥瞰図を表示する。図１３は鳥瞰図の説明図で
あり、ＣＭは自車マークである。以上では、建物、道路
は高さゼロの平面図形であるとして説明したが、市街地
詳細地図情報には建物の高さデータＨが含まれているか
ら、Ｚ方向に建物高さ分平行移動した平面形状について
同様の処理を施すことにより、建物の上部平面図形のＹ
p−Ｚp座標系の座標値（ｙ″，ｚ″）が求まる。そし
て、建物下部平面形状と上部平面形状の対応する頂点を
結び、Ｘ座標値の大きな図形から順次メモリに上書きす
れば、図１０に示す交差点立体図を描画することができ
る。

【００３４】(d-3) 真上から交差点を眺めた図形のデフ
ォルメ処理交差点の真上から交差点を眺めた図形は略平面図形にな
り立体間が伴わない。そこで、図１４に示すように平面
図形をデフォルメ処理した図形を描画する。図１４にお
いてＢＬ１，ＢＬ２はビルの平面図形であり、ＣＰは交
差点中心点である。交差点中心ＣＰと各ビルＢＬ１，Ｂ
Ｌ２の頂点Ｖ１，Ｖ２を結んだ直線の方向をθ₁、θ₂と
すれば、θ₁方向にビルＢＬ１の平面図形を距離ｄだけ
変位させ、変位図形と元の図形の対応頂点を結んでビル
ＢＬ１の立体図を作成する。同様に、θ₂方向にビルＢ
Ｌ２の平面図形を距離ｄだけ変位させ、変位図形と元の
図形の対応頂点を結んでビルＢＬ２の立体図を作成す
る。以上は、第３、第４象限に位置する建物のデフォル
メ処理であるが、第１、第２象限に位置する建物に対し
ても同様のデフォルメ処理を施して交差点立体図を描画
する。以上のようにすれば、図１０（ｃ）に示す交差点
立体図を描画できる。

【００３５】(d-4) 矢印表示図１５は車両進行方向を示す矢印の描画方法説明図であ
る。図１５に示すように進行方向を示す矢印図形ＡＲＲ
を道路ＲＤ上に貼り付ける。この矢印図形ＡＲＲに既に
説明した鳥瞰処理を施して描画すれば、図１０（ａ），
（ｂ），（ｃ）に示すように交差点立体図に矢印を付加
して描画することができる。

【００３６】（ｅ）交差点立体図におけるランドマーク
表示タウンページデータの建物データベースには図６におい
て既に説明したように建物（ビル）毎に、位置（経緯
度）、名称、階数、各階の使用者（会社、テナント
等）、使用者の詳細情報（会社・テナント名、電話番
号、住所、使用者の所在階数、ランドマークを特定する
シンボルコード）が網羅されている。このため、交差点
立体図に描画されているビルの位置データに基づいて建
物データベースを参照すれば、ビル名称、ビルの階数、
各階の使用者（会社、テナント等）、使用者の詳細情報
（会社・テナント名、電話番号、住所、使用者の所在階
数、ランドマークを特定するシンボルコード）を求める
ことができる。

【００３７】そこで、使用者詳細情報にシンボルコード
が含まれていれば、該シンボルコードに応じたランドマ
ークＬＭ２を図１０（ａ）に示すようにビル図形内の使
用者の所在階数に応じた位置に描画する。この場合、必
ずしもランドマークを使用者の所在階数に応じた位置に
表示する必要はなく、所在階数に関係なくビル図形内の
任意の位置に表示したり、屋上に立てて表示することも
できる。又、ガソリンスタンドのように建物の前に空間
が存在する場合には、該空間にランドマークＬＭ１を図
１０（ａ）〜（ｃ）に示すように表示することもでき
る。ランドマークを建物図形内あるいは建物の周辺空間
部に表示するかは、建物データベースにランドマーク表
示位置データを含ませることにより制御できる。

【００３８】（ｆ）変形例以上では、建物の高さデータを市街地詳細地図データに
含ませたが、建物データベースに高さデータを含ませる
こともできる。又、建物データベースに含まれる建物の
階数を建物の高さに換算し、該高さを用いて鳥瞰処理し
て交差点立体図形を描画することもできる。たとえば、
１フロアの高さを３ｍとして階数より建物の高さを推定
し、推定高さを用いて鳥瞰処理することもできる。以
上、本発明を実施例により説明したが、本発明は請求の
範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能で
あり、本発明はこれらを排除するものではない。

【００３９】

【発明の効果】以上本発明によれば、運転者が前方を眺
めたイメージで立体的に交差点拡大図を表示すると共に
進行方向矢印を表示するようにしたから、運転者に容易
に進行方向を認識させることができる。本発明によれ
ば、交差点周辺の建物、道路を立体的に表示すると共
に、会社やテナントが所在する建物、所在階数を認識で
きる態様でランドマークを表示するようにしたから、交
差点周辺の建物の状況をより運転者に認識しやすくさせ
ることができ、進行方向の把握を容易にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の概略説明図である。

【図２】ナビゲーション装置の構成図である。

【図３】地図データ中の道路データの構成を示す説明図
である。

【図４】詳細地図図形データの説明図である。

【図５】市街詳細地図の説明図である。

【図６】建物データ説明図である。

【図７】詳細インフォメーション表示説明図である。

【図８】ランドマーク図形情報説明図である。

【図９】ランドマーク表示例説明図である。

【図１０】交差点立体表示説明図である。

【図１１】鳥瞰処理説明図（その１）である。

【図１２】鳥瞰処理説明図（その２）である。

【図１３】鳥瞰図説明図である。

【図１４】真上から見た平面図のデフォルメ処理説明図
である。

【図１５】矢印表示説明図である。

【図１６】従来の第１の交差点案内図説明図である。

【図１７】従来の第２の交差点案内図説明図である。

【符号の説明】

１・・詳細地図情報記憶部２・・建物情報記憶部３・・画像処理部４・・表示部ＣＲＰ・・交差点ＢＬ・・建物（ビル）ＲＤ・・道路ＬＤ１，ＬＤ２・・ランドマークＡＲＲ・・進行方向矢印

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01C 21/00 - 21/36 G01C 23/00 - 25/00 G08G 1/00 - 9/02 G09B 23/00 - 29/14

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】目的地までの誘導経路を探索してディス
プレイ画面に表示すると共に、車両が誘導経路上の交差
点に接近した時、交差点拡大図及び進行方向を矢印で表
示するナビゲーション装置において、指示された地点周辺の建物や道路の平面形状及び建物の
高さデータを含む詳細地図情報を記憶する詳細地図情報
記憶手段、前記詳細地図情報を用いて交差点拡大図を立体的に表示
するための画像処理を行う画像処理手段、画像処理により得られた画像情報に基づいて交差点拡大
図を立体的に表示する表示手段、を備え、前記画像処理手段は車両位置の前方あるいは後
方の所定の高さにあるポイントを視点として交差点を眺
めた交差点立体図を前記建物及び道路の平面形状データ
と高さデータを用いて鳥瞰処理により作成すると共に、
車両が交差点に接近するにつれて前記視点位置を高くす
る、ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】前記画像処理手段は、進行方向を示す矢
印を道路上に貼り付け、矢印を含めて鳥瞰処理する、ことを特徴とする請求項１記載のナビゲーション装置。
【請求項３】目的地までの誘導経路を探索してディス
プレイ画面に表示すると共に、車両が誘導経路上の交差
点に接近した時、交差点拡大図及び進行方向を矢印で表
示するナビゲーション装置において、指示された地点周辺の建物や道路の平面形状を表示可能
に作成した詳細地図情報を記憶する詳細地図情報記憶手
段、建物毎に、建物の位置、建物の階数、建物名を記憶する
建物情報記憶手段、詳細地図情報を用いて交差点拡大図
を立体的に表示するための画像処理を行う画像処理手
段、画像処理により得られた画像情報に基づいて交差点拡大
図を立体的に表示する表示手段を備え、画像処理手段は車両位置の前方あるいは後方の所定の高
さにあるポイントを視点として交差点を眺めた交差点立
体図を前記建物及び道路の平面形状データと階数より換
算した建物の高さを用いて鳥瞰処理により作成すること
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項４】前記建物情報に建物の各階の使用者名、
使用者を表すランドマークを特定するシンボルコードを
付加し、前記表示手段は該シンボルコードに応じたラン
ドマークを建物図形内あるいは建物の周辺空間部に表示
することを特徴とする請求項３記載のナビゲーション装
置。
【請求項５】前記建物情報に建物の各階の使用者名、
使用者を表すランドマークを特定するシンボルコード、
使用者が所在する階数を付加し、前記表示手段は該シン
ボルコードに応じたランドマークを使用者が所在する階
数に応じた位置に表示することを特徴とする請求項３記
載のナビゲーション装置。