JP3447284B1 - 防火区画用スクリーンシャッター - Google Patents

防火区画用スクリーンシャッター

Info

Publication number
JP3447284B1
JP3447284B1 JP2002239619A JP2002239619A JP3447284B1 JP 3447284 B1 JP3447284 B1 JP 3447284B1 JP 2002239619 A JP2002239619 A JP 2002239619A JP 2002239619 A JP2002239619 A JP 2002239619A JP 3447284 B1 JP3447284 B1 JP 3447284B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screen curtain
screen
curtain
door
lock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002239619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003310777A (ja
Inventor
道夫 谷
克三 登根
清巳 安原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Glass Fiber Co Ltd
Original Assignee
Unitika Glass Fiber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=28677537&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3447284(B1) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Unitika Glass Fiber Co Ltd filed Critical Unitika Glass Fiber Co Ltd
Priority to JP2002239619A priority Critical patent/JP3447284B1/ja
Priority to KR1020020086826A priority patent/KR100930544B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP3447284B1 publication Critical patent/JP3447284B1/ja
Publication of JP2003310777A publication Critical patent/JP2003310777A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E06DOORS, WINDOWS, SHUTTERS, OR ROLLER BLINDS IN GENERAL; LADDERS
    • E06BFIXED OR MOVABLE CLOSURES FOR OPENINGS IN BUILDINGS, VEHICLES, FENCES OR LIKE ENCLOSURES IN GENERAL, e.g. DOORS, WINDOWS, BLINDS, GATES
    • E06B9/00Screening or protective devices for wall or similar openings, with or without operating or securing mechanisms; Closures of similar construction
    • E06B9/02Shutters, movable grilles, or other safety closing devices, e.g. against burglary
    • E06B9/08Roll-type closures
    • E06B9/11Roller shutters
    • E06B9/13Roller shutters with closing members of one piece, e.g. of corrugated sheet metal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)
  • Emergency Lowering Means (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 間口の狭い場所やエレベーターの扉前、階段
室の出入り口などであっても使用可能な避難扉を備えて
これら場所に好ましく設置できるとともに、スクリーン
幕の幕面に扉機能をもたせる必要のない避難扉を備えて
スクリーン幕の繰り出し・巻き取り動作も安定化させる
ことができる防火区画用スクリーンシャッターを提供す
る。 【解決手段】 スクリーン幕5を展開状態として防火区
画を形成する防火区画形成手段および当該幕を昇降動作
可能として、上昇した幕下が避難通路となる昇降式の避
難扉とする扉形成手段を備え、扉形成手段は、スクリー
ン幕を繰り出し巻き上げするドラム8、スクリーン幕を
繰り出し方向に付勢する降下用ウエイト10、スクリー
ン幕を巻き上げる方向に付勢するねじりバネ25、スク
リーン幕の降下速度を減速する減速手段31、並びにス
クリーン幕の上昇時にこれと減速手段とを切り離すクラ
ッチ手段32とを有する昇降速度調整手段33を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間口の狭い場所や
エレベーターの扉前、階段室の出入り口などであっても
使用可能な避難扉を備えてこれら場所に好ましく設置で
きるとともに、スクリーン幕の幕面に扉機能をもたせる
必要のない避難扉を備えてスクリーン幕の繰り出し・巻
き取り動作も安定化させることができる防火区画用スク
リーンシャッターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の防火区画用スクリーンシャッター
は図14に示すように、天井部iに取り付けられたブラ
ケットaに軸受bを介して回転自在に支持され、スクリ
ーン幕cが巻き取られているドラムdと、クラッチ付き
の回転伝達機構で構成された開閉機eとを、チェーン・
スプロケット機構fを介して連結し、クラッチの切り離
しによる回転伝達機構の自由回転、ひいてはドラムdの
自由回転により、スクリーン幕cの繰り出し始端に設け
たウエイトの重さを利用してスクリーン幕cを繰り出し
て床に向かって降下させ、ウエイトの着床により天井部
iから床にわたってスクリーン幕cを展開して防火区画
を形成するようになっていた。展開したスクリーン幕c
を天井部iに格納する場合には、開閉機eの回転伝達機
構のクラッチを繋ぎ、その後取っ手gを手動で回して回
転伝達機構を駆動したり、モータhで回転伝達機構を駆
動してスクリーン幕cをドラムdに巻き取るようにして
いた。
【0003】またスクリーン幕cには避難通路を確保す
るために、スクリーン幕cに対して前後に折り返すよう
に開閉される扉式の避難扉や、スクリーン幕cに沿って
左右にスライドされて開閉される引き戸式の避難扉が設
けられていた。そして火災発生時には、火災報知信号が
開閉機eに入力されてクラッチが切り離され、このクラ
ッチの切り離しによりスクリーン幕cがウエイトの重さ
でドラムdから繰り出されて床まで降下され、これによ
って防火区画が形成され、また避難者は、スクリーン幕
cの扉式の避難扉を前後に押し引きしたり、あるいは引
き戸式の避難扉を左右に押し引きすることで開放して、
避難するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の防火
区画用スクリーンシャッターにあっては、避難扉が引き
戸式の場合、引き戸の開放により確保される避難通路の
左右いずれか一方に、引き開けられた引き戸を格納でき
る引き戸分のスペースが必要であり、スクリーン幕cの
横幅として避難扉の2枚分以上必要となってスクリーン
幕cの幅が長大化し、特に、エレベータの扉前や階段室
の出入り口などの間口の狭い場所に当該スクリーンシャ
ッターを設置することができないという課題があった。
また、避難扉が前後に開かれる扉式の場合は、避難扉の
前後に当該扉を開閉することができるスペースが必要で
あり、この扉式の避難扉を備えたスクリーンシャッター
も、エレベータの扉前や階段の段差がすぐに始まる階段
室の出入り口などには設置し難いという課題があった。
【0005】さらにこれら形式の避難扉にあっては、引
き戸式や扉式にするためにスクリーン幕c、特にその幕
面に対してスライド機構や折り返し機構などの扉機能を
もたせる必要があって構造が複雑化し、このようなスク
リーン幕cの幕面の構造の複雑化はスクリーン幕cのド
ラムdへの巻き取り動作やドラムdからの繰り出し動作
に支障を生じさせるおそれもあった。
【0006】本発明は従来の課題に鑑みて創案されたも
ので、間口の狭い場所やエレベーターの扉前、階段室の
出入り口などであっても使用可能な避難扉を備えてこれ
ら場所に好ましく設置できるとともに、スクリーン幕の
幕面に扉機能をもたせる必要のない避難扉を備えてスク
リーン幕の繰り出し・巻き取り動作も安定化させること
ができる防火区画用スクリーンシャッターを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる防火区画
用スクリーンシャッターは、スクリーン幕を展開状態と
して防火区画を形成する防火区画形成手段と、上記スク
リーン幕を昇降動作可能として、上昇した当該スクリー
ン幕下が避難通路となる昇降式の避難扉とする扉形成手
段とを備えた防火区画用スクリーンシャッターであっ
て、前記扉形成手段が、前記スクリーン幕に接続され、
その降下速度を減速する減速手段と、該減速手段と上記
スクリーン幕との間に設けられ、該スクリーン幕の上昇
時にこれと該減速手段とを切り離すクラッチ手段とを有
する昇降速度調整手段を備えることを特徴とする。
【0008】また、前記防火区画形成手段が、天井から
降下された前記スクリーン幕を床に係脱自在に係止する
展開状態維持手段を有することを特徴とする。
【0009】また、前記防火区画形成手段が、前記スク
リーン幕を天井に係脱自在に係止するロック手段と、解
除信号に応じて上記スクリーン幕を上記天井から離脱さ
せるために上記ロック手段を離脱作動させるロック解除
手段とからなるスクリーン幕格納手段を有することを特
徴とする。
【0010】
【0011】
【0012】さらにまた、前記減速手段が、前記スクリ
ーン幕に接続され、該スクリーン幕の降下速度を増速し
て出力する増速手段と、該増速手段に接続され、これよ
り伝達される出力速度に応じて制動力を発生する遠心力
ブレーキとからなることを特徴とする。
【0013】
【0014】また、前記展開状態維持手段は、スクリー
ン幕の両側を天井から床面まで昇降可能にガイドするガ
イドと、スクリーン幕下部の両端にあって、前記ガイド
の下部に形成した横穴に突出して、前記スクリーン幕を
展開状態にロックする左右一対のロック手段と、手動操
作により前記ロック手段によるロックを解除するための
ロック解除手段を備えたことを特徴とする。
【0015】またさらに、前記ロック解除手段が前記ウ
エイトの中央一箇所で操作されることで、左右のロック
手段のロック解除を同時に行えるものであることを特徴
とする。
【0016】またさらに、前記遠心力ブレーキに連繋し
て前記スクリーン幕の近傍に配置され、ブレーキのロッ
クオン、ロックオフするための手動ロック操作ボタン及
びロック解除用手動操作ボタンを設けたことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる防火区画
用スクリーンシャッターの好適な一実施形態を、添付図
面を参照して詳細に説明する。図1および図2に示すよ
うに本実施形態にかかる防火区画用スクリーンシャッタ
ー1は、建物内部の向かい合う柱2間や壁間、特に間口
の狭い場所や階段室の出入り口、さらにはエレベーター
の扉前のこれら柱2間で天井3から床4にわたって展開
されて防火区画を形成するスクリーン幕5と、天井部6
に設置され、上記間口や出入り口、エレベーター扉前の
上方枠を成すボックス7内に回転自在に設けられ、スク
リーン幕5が繰り出し巻き上げ可能に巻回されたドラム
8と、柱2などに高さ方向に沿って設けられて上記間口
や出入り口、エレベーター扉前の左右の側方枠を成し、
ドラム8から繰り出され巻き上げられて昇降されるスク
リーン幕5の両側縁の移動を案内するガイド9と、スク
リーン幕5の下縁に設けられ、スクリーン幕5を繰り出
し方向に付勢して降下させつつ最終的に床4に接地され
る降下用ウエイト10とから主に構成され、上記ボック
ス7およびガイド9とからなる三方枠内において天井部
6のドラム8と着床した降下用ウエイト10との間にス
クリーン幕5を展開状態として防火区画を形成する防火
区画形成手段が備えられる。
【0018】防火区画形成手段を構成する降下用ウエイ
ト10と、中空筒体状に形成され、スクリーン幕5の両
側縁の移動を案内するためにそれらが挿入されるスリッ
ト9bが形成されたガイド9との間には図1、図3およ
び図4に示すように、天井部6から降下されたスクリー
ン幕5を床4側であるガイド9の下端9a位置に係脱自
在に係止し、降下用ウエイト10の着床状態を維持して
スクリーン幕5の展開状態を維持する展開状態維持手段
18が備えられる。
【0019】この展開状態維持手段18は、ガイド下端
9aにスリット9bに隣接させて形成された横穴11
と、スクリーン幕5の左右幅方向に沿う降下用ウエイト
10の長さ方向両端に形成されたシリンダ室12内にス
ライド自在に設けられ、その鍔部13aの一方に横穴1
1に向かって進退自在に進出されて当該横穴11に挿抜
自在に挿入される係止ロッド部13bを有するととも
に、鍔部13aを挟んで係止ロッド部13bと反対側に
解除操作ピン14を有する操作ロッド部13cが形成さ
れたロッド13と、シリンダ室12内に降下用ウエイト
10とロッド13の鍔部13aとの間に挟み込んで設け
られ、鍔部13aを介してロッド13を降下用ウエイト
10外方へ押圧付勢して係止ロッド部13bを横穴11
に向かって進出させるスプリング15と、降下用ウエイ
ト10にその回動軸17aが回動自在に支持され、係合
端16aが解除操作ピン14に係合されるとともに、解
除力入力部16bが降下用ウエイト10外方に延出さ
れ、解除力入力部16bを操作することで解除操作ピン
14を介して、スプリング15に抗してロッド13をス
ライドさせて係止ロッド部13bを横穴11から後退さ
せて抜き出す解除レバー17とから構成される。この解
除レバー17は、スクリーン幕5を挟んで降下用ウエイ
ト10の両側に一対設けられ、スクリーン幕5のいずれ
の側からも操作できるようになっている。
【0020】特に係止ロッド部13bは、横穴11に向
かって僅かに先細りとなるテーパ面13dで形成され、
これにより横穴11への挿入を確実化できるとともに、
横穴11からの抜き出しを円滑に行えるようになってい
る。展開状態維持手段18は、スプリング15で常時横
穴11に向けて付勢されている係止ロッド部13bが、
降下用ウエイト10の着床で自動的に横穴11に挿入さ
れて降下用ウエイト10の着床状態を維持し、これによ
りスクリーン幕5が床4側に係止されるとともに、解除
レバー17の操作で係止ロッド部13bが横穴11から
後退されると、これによってスクリーン幕5は床4側か
ら離脱されるようになっている。
【0021】また、本実施形態の防火区画用スクリーン
シャッター1にあっては図1および図5に示すように、
防火区画形成手段を構成するスクリーン幕5、図示例に
あってはその降下用ウエイト10と、スクリーン幕5を
巻き取るドラム8を支持するボックス7との間に、常時
はスクリーン幕5のドラム8への巻き取り状態を維持
し、解除信号である火災報知信号に応じて巻き取り状態
を解除してスクリーン幕5の展開を可能とするスクリー
ン幕格納手段19が備えられる。
【0022】このスクリーン幕格納手段19は、降下用
ウエイト10の一方の側面にほぼ水平に窪ませて形成さ
れたロック孔20と、ボックス7に形成された中空室2
1内にスライド自在に設けられ、その鍔部22aの一方
にロック孔20に向かって進退自在に進出されて当該ロ
ック孔20に挿抜自在に挿入されるロックヘッド部22
bを有するとともに、鍔部22aを挟んでロックヘッド
部22bと反対側にスライド軸部22cが形成されたシ
ャフト22と、中空室21内にボックス7とシャフト2
2の鍔部22aとの間に挟み込んで設けられ、鍔部22
aを介してシャフト22をボックス7外方へ押圧付勢し
てロックヘッド部22bをロック孔20に向かって進出
させるバネ23とからなるロック手段、並びにボックス
7にスライド軸部22cを囲繞して設けられ、火災報知
信号が入力されることで励磁されて、バネ23に抗して
シャフト22をスライドさせてロックヘッド部22bを
ロック孔20から後退させて抜き出すロック解除手段と
してのソレノイド24とから構成される。
【0023】特にロックヘッド部22bは、スクリーン
幕5の昇降方向下側が斜めに切除された形態を有し、水
平な上側が降下用ウエイト10の下降を規制する規制部
22dをなすとともに、ボックス7側から外方へ向かう
に従って順次上向きに傾斜された下側は、ロックヘッド
部22bをロック孔20に自動的に係合させるために、
降下用ウエイト10で押圧してシャフト22を後退させ
る押圧部22eとなっている。これにより降下用ウエイ
ト10の下降は規制部22dによって阻止される一方
で、スクリーン幕5の巻き上げに伴う降下用ウエイト1
0の上昇に際しては、降下用ウエイト10の上端肩部1
0aがロックヘッド部22bの押圧部22eに当接する
と、ロックヘッド部22bはバネ23に抗してボックス
7側に向かって後退し、その後継続する降下用ウエイト
10の上昇によってロック孔20がロックヘッド部22
b位置に達すると、バネ23によりロックヘッド部22
bが降下用ウエイト10に向かって進出されて当該ロッ
ク孔20に挿入され、これにより降下用ウエイト10が
シャフト22と係合されるようになっている。
【0024】このように構成したスクリーン幕格納手段
19は、スクリーン幕5を巻き上げて格納する操作で
は、バネ23で常時ロック孔20に向けて付勢されてい
るロックヘッド部22bが降下用ウエイト10の上昇で
自動的にロック孔20に挿入されることでスクリーン幕
5の巻き上げに伴う格納動作が行われ、また降下用ウエ
イト10の降下を阻止するロック孔20とロックヘッド
部22bの係合により、スクリーン幕5は天井部6に係
止されてその格納状態が維持され、さらに、火災報知信
号によりソレノイド24が励磁されてロックヘッド部2
2bがバネ23に抗してロック孔20から後退されて離
脱されることで、スクリーン幕5は天井部6から離脱さ
れるようになっている。スライド軸部22cを移動させ
るソレノイド24については、火災報知信号の入力の際
に励磁される設定としても、火災報知信号の入力後継続
的にその励磁状態が維持される設定としても、いずれで
あってもよい。
【0025】図示例にあっては、スクリーン幕格納手段
19はボックス7の中央部に設置されているが、その設
置位置は問わない。また、スクリーン幕5を天井部6に
係脱自在に係止するロック手段の構成としては、上述し
たシャフト22を降下用ウエイト10に対して係脱させ
るものに限らず、シャフト22をドラム8に対して係脱
自在に係止させるようにしてもよく、このようにしても
ドラム8の回転の阻止によりスクリーン幕5を天井部6
に係脱自在に係止することができる。
【0026】さらに本実施形態の防火区画用スクリーン
シャッター1にあっては図6〜図8に示すように、上記
スクリーン幕5を昇降動作可能として、上昇したスクリ
ーン幕5下が避難通路となる昇降式の避難扉にする扉形
成手段が備えられる。この扉形成手段は、上述した降下
用ウエイト10と、上記ドラム8に備えられて、スクリ
ーン幕5を巻き上げる方向に当該ドラム8を付勢する付
勢手段としてのねじりバネ25とから主に構成される。
【0027】扉形成手段に適用されるドラム8は、両端
部が細径で形成され、そのうちの一端部がボックス7内
に設けられたブラケット7aに固定状態で取り付けられ
た固定軸27と、固定軸27を取り囲んで設けられ、ス
クリーン幕5が巻き付けられる中空筒体28と、中空筒
体28の一端に固設されるとともに固定軸27の一端部
にラジアル軸受29aを介して回転自在に支持され、固
定軸27に対して中空筒体28を相対回転可能とするリ
ング部材29と、ボックス7内に設けられた軸受26に
軸部30aが回転自在に支持されるとともに、ロッド支
持部30bが中空筒体28の他端に固設されかつラジア
ル・スラスト軸受30cを介して固定軸27の他端部に
対し相対回転可能に挿入されたボス30とから構成さ
れ、ねじりバネ25はその一端が固定軸27の一端部側
に、他端がボス30に固定して設けられる。
【0028】これにより、中空筒体28は、ブラケット
7aおよび軸受26によりその両端がボックス7に支持
され、またラジアル軸受29aおよびラジアル・スラス
ト軸受30cを介して固定軸27に対し回転することが
できる。そして、スクリーン幕5の巻き上げ繰り出しの
ために中空筒体28が正逆回転される際、この中空筒体
28の回転は、軸受26に支持された軸部30aに入力
され、この軸部30aは自在に正逆回転される。そして
この中空筒体28の回転が生じた際、中空筒体28とと
もに回転するボス30と回転しない固定軸27との間に
掛け渡されたねじりバネ25には、これらボス30と固
定軸27の相対回転に応じたねじりトルクが発生し、こ
のねじりトルクによってドラム8にスクリーン幕5を巻
き上げる方向の付勢力が加えられるようになっている。
【0029】このねじりトルクは、スクリーン幕5がド
ラム8に巻き取られたときには得られずあるいは小さ
く、スクリーン幕5が繰り出されて降下用ウエイト10
が着床した状態で最も大きくなる。そして、このねじり
トルクと降下用ウエイト10の重さとのバランスを好適
に設定することにより、着床している降下用ウエイト1
0を持ち上げることでスクリーン幕5がドラム8に巻き
取られて上昇する一方で、その上昇過程で小さくなるね
じりトルクに対し降下用ウエイト10の重さが勝るよう
になると今度はスクリーン幕5が下降を開始し最終的に
降下用ウエイト10が再度着床されて防火区画が形成さ
れるという、防火区画を形成すべく展開状態とされるス
クリーン幕5に、上昇した当該スクリーン幕5下が避難
通路となる昇降式の避難扉の機能が付与される。
【0030】ねじりバネ25が発生するねじりトルクは
あくまでも、降下用ウエイト10およびスクリーン幕5
の自重よって降下されるスクリーン幕5の展開を妨げる
ものではなく、避難扉としてスクリーン幕5を開放する
ために着床状態の降下用ウエイト10を持ち上げる際の
持ち上げの勢いを補助する程度に設定される。また他方
で、ねじりバネ25のねじりトルクは、スクリーン幕格
納手段19でスクリーン幕5を天井部6のボックス7に
係止すべくスクリーン幕5を高い位置まで持ち上げて降
下用ウエイト10の重みがほとんどスクリーン幕5やド
ラム8に作用しないように支持した状態では、その時点
でのねじりトルクによってスクリーン幕5を巻き取って
ロックヘッド部22bがロック孔20に係止されるよう
に、シャフト22を付勢するバネ23を収縮させること
ができる程度の巻き取り力が得られるように設定され
る。
【0031】さらに、扉形成手段には、スクリーン幕
5、図示例にあってはスクリーン幕5が巻回される上記
ドラム8のボス30の軸部30aに接続され、スクリー
ン幕5の降下速度を減速する減速手段31と、この減速
手段31とボス30との間に設けられ、スクリーン幕5
の上昇動作時にはボス30と減速手段31との接続を切
り離してボス30、ひいてはドラム8の回転をフリーと
するクラッチ手段32とからなる昇降速度調整手段33
が備えられる。減速手段31としては例えば、スクリー
ン幕5、具体的にはこれが巻回されるドラム8のボス3
0に接続され、スクリーン幕5の降下速度に対応するボ
ス30の回転速度を増速して出力する増速手段34と、
増速手段34に接続され、その出力速度に応じて制動力
を発生する遠心力ブレーキ35とから構成される。
【0032】遠心力ブレーキ35としては図9に例示す
るように、軸部30aに連結されて回転駆動されるディ
スク36と、支軸37によりその一端がディスク36に
回動自在に連結され、他端が支軸37周りに制動ドラム
38に向かって揺動されるブレーキシュー39とを備
え、ボス30によりディスク36が回転されることでブ
レーキシュー39の他端に発生する遠心力が当該ブレー
キシュー39を制動ドラム38に押し付け、これにより
相当の制動力を発生するものなど、各種の周知の遠心力
ブレーキを適用することができ、要するにドラム8の回
転によって当該ドラム8を制動させ得るものであれば、
その構造は問わない。
【0033】また増速手段34は、周知の歯車減速機な
ど、ボス30の回転速度を増速して遠心力ブレーキ35
に伝達することができるものであれば、その構造は問わ
ない。増速手段34は、天井部6から床4までという比
較的短い距離ではスクリーン幕5の下降に伴うドラム8
の回転速度はさほど上がらず、またこれに加えて、ねじ
りバネ25との関係で降下用ウエイト10が比較的軽量
に設定されてこの面からもドラム8の回転速度が上がら
ないことを考慮して、低速度のドラム8回転を増速して
遠心力ブレーキ35のブレーキシュー39を適切に制動
ドラム38に押し付けることができるようにし、これに
よって遠心力ブレーキ35の制動作用を保証できるよう
になっている。従って、増速手段34は、ドラム8の回
転速度が十分に速い場合には必要とされない。
【0034】そしてこの減速手段31を作動・非作動と
する切り換えを行うためにクラッチ手段32が備えられ
る。このクラッチ手段32としては、一方向回転時には
自動的に接続されて回転伝達を行い、反対方向回転時に
は自動的に切り離されて回転伝達を遮断する、周知のワ
ンウエイクラッチなどが採用される。本実施形態ではこ
のワンウエイクラッチは、スクリーン幕5の降下時に減
速手段31を作動させるべく接続されて回転伝達を行
い、スクリーン幕5の上昇時にはその上昇動作を妨げな
いよう減速手段31を非作動とするために切り離され、
減速手段31への回転伝達を遮断する。これにより、ス
クリーン幕5の速い上昇動作と緩やかな下降動作とを確
保し、スクリーン幕5下に適切な避難通路を形成するよ
うになっている。また緩やかな下降動作により、降下用
ウエイト10が落下するようなスクリーン幕5の挙動を
抑止でき、スクリーン幕5下の避難通路を避難する避難
者への安全が確保される。
【0035】以上の構成を備えた本実施形態にかかる防
火区画用スクリーンシャッター1の作用について説明す
ると、常時はスクリーン幕5はドラム8に巻き取られ、
スクリーン幕格納手段19のシャフト22が降下用ウエ
イト10のロック孔20に係合されていて、これにより
スクリーン幕5は天井部6に係脱自在に係止されて格納
された状態にある。火災発生などによる火災報知信号に
応じてソレノイド24が励磁されると、シャフト22が
ロック孔20から抜き出されてスクリーン幕5は天井部
6から離脱される。この際、減速手段31を構成する遠
心力ブレーキ35や増速手段34は、以前のスクリーン
幕5の巻き上げ動作の際にクラッチ手段32が切り離さ
れていることからボス30との接続が断たれている。従
って、ドラム8はシャフト22がロック孔20から後退
した時点では回転自由であり、天井部6から離脱された
スクリーン幕5は降下用ウエイト10の重さを利用し
て、床4に向かって下降を開始する。
【0036】スクリーン幕5が下降し始めるとすぐにク
ラッチ手段32が接続状態となり、ドラム8の回転が遠
心力ブレーキ35に入力される。スクリーン幕5の降下
速度が上がると、遠心力ブレーキ35のブレーキシュー
39が制動ドラム38に適宜に押し付けられ、これによ
り降下用ウエイト10の落下するような下降が阻止され
て、この時点でスクリーン幕5下を避難通路として避難
する避難者に向かって降下用ウエイト10が落ちるよう
な事態を防ぐことができ、避難行動の安全を確保するこ
とができる。降下を続けるスクリーン幕5は、降下用ウ
エイト10が着床することで展開状態とされ、防火区画
を形成する。このとき、降下用ウエイト10の着床に応
じて展開状態維持手段18のロッド13がガイド9の横
穴11に係合し、これにより天井3から降下されたスク
リーン幕5が床4側に係脱自在に係止される。
【0037】このように降下用ウエイト10を介して床
4に係止されたスクリーン幕5には、ドラム8に組み込
まれたねじりバネ25のトルクも作用するため、当該ス
クリーン幕5を床4と天井3との間で相当のテンション
をもってゆるみなく張りわたすことができるとともに、
火災発生側と避難側との差圧でスクリーン幕5にはらみ
が生じるようなことがあっても、ねじりバネ25の弾性
で融通を利かせることができる。従って、防火区画とし
て良好な封鎖性能を発揮させることができる。
【0038】さらに上記従来技術にあっては、降下用ウ
エイトの重量のみによってその着床状態を確保してスク
リーン幕の展開状態を維持するようにしていたため、降
下用ウエイトを相当の剛性を有する重量物とする必要が
あったが、本実施形態にあっては、ロッド13の横穴1
1への係合でスクリーン幕5の展開状態を維持できるの
で、降下用ウエイト10を軽量化でき、避難行動の際の
安全性を高めることができる。
【0039】次いで、スクリーン幕5による防火区画の
封鎖状態で当該スクリーン幕5を昇降動作させて避難通
路を確保する際には、操作レバー17を操作することに
より展開状態維持手段18のロッド13を横穴11から
抜き出してスクリーン幕5を床4から離脱させ、降下用
ウエイト10を持ち上げあるいは跳ね上げる。降下用ウ
エイト10を持ち上げると、スクリーン幕5はねじりバ
ネ25のねじりトルクの作用も手伝って上昇する。この
際、スクリーン幕5の上昇動作の開始によってクラッチ
手段32が切り離されて、遠心力ブレーキ35とドラム
8のボス30との接続が断たれる。従って、ドラム8は
スクリーン幕5が上昇する限り回転自由であり、スクリ
ーン幕5はドラム8に速やかに巻き上げられてスクリー
ン幕5下に避難通路が形成され、これを通って避難する
ことができる。
【0040】降下用ウエイト10の持ち上げは、ねじり
バネ25のトルクによって助けることができるので、軽
い操作でスクリーン幕5を上昇させることができる。ス
クリーン幕5の上昇過程で、ねじりバネ25のトルクが
次第に小さくなって降下用ウエイト10の重さが勝る
と、今度はスクリーン幕5は反対に下降し始め、その後
はスクリーン幕5を繰り出して展開するときと同様に、
降下用ウエイト10が着床し展開状態維持手段18が働
いて、スクリーン幕5は防火区画を封鎖する。
【0041】他方、一旦下降させたスクリーン幕5を天
井部6へ格納する際には、スクリーン幕5を高い位置ま
で持ち上げて降下用ウエイト10の重みがほとんどスク
リーン幕5やドラム8に作用しないように支持すれば、
ねじりバネ25のねじりトルクによってスクリーン幕5
が自動的にドラム8に巻き取られるとともに、この過程
でシャフト22がロック孔20に係合し、これによりス
クリーン幕5をボックス7内に格納することができる。
このように本実施形態にあっては、スクリーン幕5の繰
り出し・巻き上げ動作に関して、回転方向に応じて自動
的に断続されるクラッチ手段32の切り離し状態で、繰
り出し動作はソレノイド24による解除動作によること
とし、また巻き上げ動作はねじりバネ25のねじりトル
クによることとしたので、上記従来技術の回転伝達機構
を備えた開閉機やモータ等を省略することができる。
【0042】そして特に本実施形態にかかる防火区画用
スクリーンシャッター1にあっては、防火区画を形成す
べく昇降動作されるスクリーン幕5の当該昇降動作を利
用して避難扉を形成するようにしたので、引き戸式や扉
式のように避難扉の開閉のために必要となるスペースを
特段に確保する必要がなくなり、間口の狭い場所やエレ
ベータの扉前、階段室の出入り口と行った場所でも適切
に設備することができて、このような場所に対する防火
区画の形成と避難扉の設置という両方の要請に一挙に応
えることができる。
【0043】また、避難扉がスクリーン幕5自体である
ので、従来技術のようにスクリーンの幕面にスライド機
構や折り返し機構などの扉機能をもたせる必要がまった
くなくて構造が簡単であるとともに、このように構造が
簡単であることからスクリーン幕5の繰り出し動作や巻
き取り動作に支障を生じさせる要因がなく、きわめて安
定した作動を保証することができて防災設備としてきわ
めてすぐれた性能を発揮させることができる。
【0044】さらに、以上説明した本実施形態にあって
は、防火区画形成手段を構成するスクリーン幕5や、ド
ラム8、降下用ウエイト10、展開状態維持手段18、
ロック手段とロック解除手段とからなるスクリーン幕格
納手段19、さらに扉形成手段として機能するねじりバ
ネ25、増速手段34および遠心力ブレーキ35を備え
る減速手段31とクラッチ手段32とからなる昇降速度
調整手段33のすべてが、上方枠であるボックス7や左
右一対の側方枠であるガイド9、あるいはそれらの間に
組み込まれていて、これらボックス7やガイド9でなる
三方枠内に防火区画用スクリーンシャッター1全体を一
体に収めることが可能であり、一体型として設置するこ
とができて施工性に優れるとともに、コンパクトに設置
することができる。特に、エレベーターの扉前への適用
については、当該エレベーター設備の三方枠に組み込ん
で、防火・防煙性能を有するエレベーター設備として提
供することができる。
【0045】次に図10、図11を用いて本発明の他の
実施形態を説明する。図において前記実施形態と同一箇
所には同一符号を用いて、その説明を省略し、異なる箇
所あるいは新たに付加された箇所にのみ異なる符号を用
いて説明する。
【0046】まず、図10において、上述する遠心力ブ
レーキ35の支軸37(図9参照)には手動ロックワイ
ヤー50、及びロック解除用のワイヤー51が連繋し、
各ワイヤー50,51は、ガイド9に沿って、あるいは
ガイド9近傍の手動操作可能な位置に配置した手動ロッ
ク操作ボタン52、及びロック解除用手動操作ボタン5
3に接続されている。
【0047】これにより、手動ロックワイヤー50に接
続された手動ロックボタン52を操作することより、支
軸37の回転をロックし、スクリーン幕5の降下を一時
停止する機能を具備している。
【0048】他方、ロック解除用ワイヤー51に接続さ
れたロック解除用手動操作ボタン53を操作することに
より、手動ロックボタン52の操作によるブレーキ支軸
37のロックを解除し、スクリーン5を再降下させる機
能も具備している。
【0049】図11は、前記各ワイヤー50,51とブ
レーキ支軸37との関係を示すものであり、これらワイ
ヤー50,51は、ソレノイド式駆動装置54に接続さ
れている。
【0050】この駆動装置54は、上述のスクリーン幕
格納手段9と連動して通常状態で前記ブレーキ支軸37
に係合してこれをロックし、火災報知信号によりロック
解除するためのものであり、以下の基本構成を具備して
いる。
【0051】すなわち、駆動装置54は、ケース55
と、ケース55の中段位置にあってL字形のヨーク56
aに支持され、かつ着磁面を上部に向けて固定されたソ
レノイド56と、ヨーク56aの頂部を支点としてソレ
ノイド56の頂部に離接可能に頃動支持された逆L字形
のアクチュエータ57と、ケース55の上部位置に進退
可能に軸止され、アクチュエータ57の上部に一体に突
設された係止突起57aに係合することで常時突出位置
に保持されるプランジャ58と、プランジャ58の外周
囲に配置され、プランジャ58を後退方向に付勢するコ
イルバネ59とを備えている。
【0052】この構造の駆動装置54における通常状態
では、ソレノイド56は消磁され、アクチュエータ57
は図中想像線に示すごとく、ソレノイド56の上部より
離間し、プランジャ58を突出させた状態に保持する。
プランジャ58の先端は同じく想像線で示すように突出
状態で前記ブレーキ支軸37の端部外周に係合し、これ
によってブレーキ支軸37の回転をロックする。
【0053】この状態から、火災報知信号がソレノイド
56に入力されることにより、アクチュエータ57は図
中実線で示すごとくソレノイド56側に吸着され、係止
突起57aがプランジャ58から掛け外され、コイルバ
ネ59のバネ圧により、プランジャ58は急速に後退
し、ブレーキ支軸37に対するロックを解除する。
【0054】以上の構成に加え、駆動装置55には、ケ
ース55の背面における前記ブレーキ支軸37との反対
位置上部にはピン60を支点として手動ロックレバー6
1が垂設され、その下端を前記ケース55を横方向に貫
通して配置された前記手動ロックワイヤー50の端部に
連結している。
【0055】これに対し、プランジャ58のケース55
からの後部突出端にはアタッチメント62を介して前記
手動ロックレバー61の上部前面に接している。またロ
ックレバー61の下端とケース55の後部壁面間におい
て、手動ロックワイヤー50の外周には小径のコイルバ
ネ63が介在されている。このコイルバネ63は、前記
アタッチメント62とレバー61間のガタ止めと、ワイ
ヤー50の矢印に示す引張り時に小さな抵抗を与える機
能とを具備している。
【0056】さらに前記アクチュエータ57の先端垂直
部57bには、前記ロック解除用ワイヤー51の端部が
連結されている。そして、ケース55の前部側にはL形
をしたバネ取付金具64が突出配置され、これの垂直壁
64aと前記アクチュエータ57側の垂直部57bとの
間において、ワイヤー51の外周には小径のコイルバネ
65が介在されている。このコイルバネ65は、常時ア
クチュエータ57をソレノイド56の上方に離間させる
機能及びワイヤー51の矢印に示す引張り時に小さな抵
抗を与える機能とを具備している。
【0057】以上の構成において、前記手動ロックボタ
ン52を操作することにより、手動ロックワイヤー50
は矢印方向に引かれ、アタッチメント62を介してプラ
ンジャ58を再び前進方向に移動させ、ブレーキ支軸3
7の回転をロックすることになり、スクリーン幕5の下
降を停止させる。
【0058】また、この状態で、前記ロック解除用手動
操作ボタン53を操作することにより、アクチュエータ
57の垂直部57bは前部側に引かれ、その結果支点部
を基点にソレノイド56側に頃動し、係止突起57aが
掛け外され、再びプランジャ58が急速に後退し、この
結果、再度ロックが掛けはずれ、スクリーン幕5は下降
する。
【0059】なお、図11中符号66はケース55の上
部内側にあって、プランジャ58のロック、非ロック状
態を検出するためのマイクロスイッチである。
【0060】次に、前記展開状態維持手段18の他の実
施形態を図12,13を用いて説明する。なお本実施形
態において、前記実施形態と共通する箇所には同一符号
を付し、異なる箇所にのみ異なる符号を用いて説明す
る。
【0061】図において、展開状態維持手段18は、ガ
イド9の下端9aにおいて、スリット9bに隣接させて
形成された横穴11に対向して降下用ウエイト10の長
さ方向両端に固定配置したシリンダ70と、シリンダ7
0内にあって、前記横穴11に向けて挿抜可能に設けら
れたロッド71と、シリンダ70内にあって、ロッド7
1の外周に介挿され、その鍔部71aを押しつけること
によりロッド71の先端部を横穴11に向けて突出付勢
する圧縮コイルバネ72とを備えている。ロッド70の
後部はシリンダ70の後端に突出しその突出端に設けた
フランジ70bはワイヤー73に連結されている。
【0062】ワイヤー73は、左右のロッド71(図で
は向って左側のロッド70のみを示す)を連結するもの
で、ウエイト10の側面にピン74を介して揺動可能に
支持された略く字形のレバー75にコマ76を介して連
結している。
【0063】レバー75の一端部75aは図12(a)
に示すように、ウエイト10の下面より床面4側に向け
て突出しているとともに、他端部75bはウエイト10
の側面に配置された引張りコイルバネ77に連結してい
る。
【0064】引張りコイルバネ77のバネ力は前記シリ
ンダ70内に設けた圧縮コイルバネ72のバネ圧よりも
大きく設定されており、また、ウエイト10の重量より
も小さく設定されており、これにより、図12(a)に
示すように、ウエイト10及びスクリーン幕5が床面4
から離れている状態では、引張りコイルバネ77のバネ
力により、両側のロッド71はシリンダ70内に引込ま
れ、またワイヤー73の中央側はたるみが生じており、
さらにはレバー75の一端部75aは床面4側に向けて
突出している。
【0065】この状態から、ウエイト10が着床する
と、図12(b)に示すように、レバー75の一端部7
5aは床面4に度当りし、引張りコイルバネ77のバネ
力に抗してピン74を支点として回動して、床面4位置
に固定される。これによって、ワイヤー73のロッド連
結端側にはたるみが生じ、圧縮コイルバネ72に対する
規制が解消され、バネ圧をロッド71に作用させて突出
側に付勢し、同図(b)及び図13に示すごとく、横穴
11内に突出し、スクリーン幕5を閉鎖状態にロックす
る。
【0066】この状態からロック解除するためには、ワ
イヤー73の中央側を引くことにより、両側のロッド7
1を同時にシリンダ70内に没入させ、ロック解除され
ることになるのである。
【0067】したがって、本実施形態では、スクリーン
幕5の幅が広いと場合であっても、ロック解除する際に
ワイヤー73の中央を引張り上げることにより、左右同
時にロッド72によるロックを解除でき、操作を迅速に
行うことができるほか、スクリーン幕5の降下時にロッ
ド72の先端が左右のガイド9に接触することを防止で
きる。
【0068】なお、ロック解除時におけるワイヤー73
の引上げ操作は直接手で行ってもよいが、例えばレバー
などにより、ワイヤー73の左右を同時に巻上げる機構
をウエイト10の中央に設け、この機構に付属する注意
表示などを近傍に配置しておくことで、避難者が迅速に
対応して操作可能となる。
【0069】
【発明の効果】以上要するに、本発明にかかる防火区画
用スクリーンシャッターにあっては、防火区画を形成す
べく昇降動作されるスクリーン幕の当該昇降動作を利用
して避難扉を形成するようにしたので、間口の狭い場所
やエレベータの扉前、階段室の出入り口と行った場所で
も適切に設備することができて、このような場所に対す
る防火区画の形成と避難扉の設置という両方の要請に一
挙に応えることができる。また、避難扉がスクリーン幕
自体であるので、構造が簡単であるとともに、このよう
に構造が簡単であることからスクリーン幕の繰り出し動
作や巻き取り動作に支障を生じさせる要因がなく、安定
した作動を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる防火区画用スクリーンシャッタ
ーの好適な一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1に示した防火区画用スクリーンシャッター
の側断面図である。
【図3】図1に示した防火区画用スクリーンシャッター
に適用される展開状態維持手段の一例を示す断面図であ
る。
【図4】図3に示した展開状態維持手段の平面断面図で
ある。
【図5】図1に示した防火区画用スクリーンシャッター
に適用されるロック手段およびロック解除手段の一例を
示す断面図である。
【図6】図1に示した防火区画用スクリーンシャッター
に適用されるドラムの構造の一例を示す断面図である。
【図7】図6に示したドラムの構造のA部拡大断面図で
ある。
【図8】図6に示したドラムの構造のB部拡大図であ
る。
【図9】図1に示した防火区画用スクリーンシャッター
に適用される遠心力ブレーキの構造の一例を示す断面図
である。
【図10】展開状態維持手段の他の実施形態における防
火区画用スクリーンシャッターの全体構成を示す正面図
である。
【図11】図10に示したワイヤーとブレーキ支軸のロ
ック用駆動装置との関係を示す拡大図である。
【図12】(a),(b)は展開状態維持手段の他の実
施形態における非着床時と着床時の状態を示す部分側断
面図である。
【図13】同着床時における平断面図である。
【図14】従来の防火区画用スクリーンシャッターの構
成を説明するための説明図である。
【符号の説明】
3 天井 4 床 5 スクリーン幕 8 ドラム 9 ガイド 10 降下用ウエイト 11 横穴 12,71 ロッド(ロック手段) 17 解除レバー(ロック解除手段) 18 展開状態維持手段 19 スクリーン幕格納手段 20 ロック孔 22 シャフト 24 ソレノイド 25 ねじりバネ 31 減速手段 32 クラッチ手段 34 増速手段 35 遠心力ブレーキ 52 手動ロック操作ボタン 53 ロック解除用手動操作ボタン 73,75,76 ロック解除手段(73 ワイヤー、
75 レバー、76引張りコイルバネ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 清巳 東京都港区芝大門2丁目12番地9号 ユ ニチカグラスファイバー株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−337337(JP,A) 特開2000−51380(JP,A) 特開2001−120678(JP,A) 実開 昭56−171955(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 2/00 - 2/24 E06B 9/00 - 9/54

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリーン幕を展開状態として防火区画
    を形成する防火区画形成手段と、上記スクリーン幕を昇
    降動作可能として、上昇した当該スクリーン幕下が避難
    通路となる昇降式の避難扉とする扉形成手段とを備えた
    防火区画用スクリーンシャッターであって、 前記扉形成手段が、前記スクリーン幕に接続され、その
    降下速度を減速する減速手段と、該減速手段と上記スク
    リーン幕との間に設けられ、該スクリーン幕の上昇時に
    これと該減速手段とを切り離すクラッチ手段とを有する
    昇降速度調整手段を備える ことを特徴とする防火区画用
    スクリーンシャッター。
  2. 【請求項2】 前記防火区画形成手段が、天井から降下
    された前記スクリーン幕を床に係脱自在に係止する展開
    状態維持手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の防火区画用スクリーンシャッター。
  3. 【請求項3】 前記防火区画形成手段が、前記スクリー
    ン幕を天井に係脱自在に係止するロック手段と、解除信
    号に応じて上記スクリーン幕を上記天井から離脱させる
    ために上記ロック手段を離脱作動させるロック解除手段
    とからなるスクリーン幕格納手段を有することを特徴と
    する請求項2に記載の防火区画用スクリーンシャッタ
    ー。
  4. 【請求項4】 前記減速手段が、前記スクリーン幕に接
    続され、該スクリーン幕の降下速度を増速して出力する
    増速手段と、該増速手段に接続され、これより伝達され
    る出力速度に応じて制動力を発生する遠心力ブレーキと
    からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項
    に記載の防火区画用スクリーンシャッター。
  5. 【請求項5】 前記展開状態維持手段は、スクリーン幕
    の両側を天井から床面まで昇降可能にガイドするガイド
    と、スクリーン幕下部の両端にあって、前記ガイドの下
    部に形成した横穴に突出して、前記スクリーン幕を展開
    状態にロックする左右一対のロック手段と、手動操作に
    より前記ロック手段によるロックを解除するためのロッ
    ク解除手段を備えたことを特徴とする請求項2〜4いず
    れかの項に記載の防火区画用スクリーンシャッター。
  6. 【請求項6】 前記ロック解除手段が前記ウエイトの中
    央一箇所で操作されることで、左右のロック手段のロッ
    ク解除を同時に行えるものであることを特徴とする請求
    記載の防火区画用スクリーンシャッター。
  7. 【請求項7】 前記遠心力ブレーキに連繋して前記スク
    リーン幕の近傍に配置され、ブレーキのロックオン、ロ
    ックオフするための手動ロック操作ボタン及びロック解
    除用手動操作ボタンを設けたことを特徴とする請求項
    〜6いずれかの項に記載の防火区画用スクリーンシャッ
    ター。
JP2002239619A 2002-02-25 2002-08-20 防火区画用スクリーンシャッター Expired - Fee Related JP3447284B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002239619A JP3447284B1 (ja) 2002-02-25 2002-08-20 防火区画用スクリーンシャッター
KR1020020086826A KR100930544B1 (ko) 2002-02-25 2002-12-30 방화 구획용 스크린 셔터

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002047746 2002-02-25
JP2002-47746 2002-02-25
JP2002239619A JP3447284B1 (ja) 2002-02-25 2002-08-20 防火区画用スクリーンシャッター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3447284B1 true JP3447284B1 (ja) 2003-09-16
JP2003310777A JP2003310777A (ja) 2003-11-05

Family

ID=28677537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002239619A Expired - Fee Related JP3447284B1 (ja) 2002-02-25 2002-08-20 防火区画用スクリーンシャッター

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3447284B1 (ja)
KR (1) KR100930544B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112310494A (zh) * 2019-08-01 2021-02-02 韩国品耐科技股份有限公司 防止火灾扩散的化成设备系统

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4643235B2 (ja) * 2004-11-30 2011-03-02 文化シヤッター株式会社 減速機付き開閉装置
JP4754233B2 (ja) * 2005-02-09 2011-08-24 文化シヤッター株式会社 ブレーキ手段付き開閉装置
KR100674374B1 (ko) * 2005-09-22 2007-01-30 주식회사 예건 도어스 시스템 방화스크린의 비상문 개폐 시스템
JP4701199B2 (ja) * 2007-03-19 2011-06-15 ユニチカ設備技術株式会社 防火防煙区画用スクリーンシャッター
JP4896924B2 (ja) * 2008-05-28 2012-03-14 文化シヤッター株式会社 シャッター装置のシャッターカーテン停止装置
JP5556125B2 (ja) * 2009-10-29 2014-07-23 株式会社大林組 スクリーン装置、及びスクリーンの錘部材の引き上がり防止機構
KR101055294B1 (ko) * 2011-06-22 2011-08-09 (주) 크로텍 화재 피난 대피시설
KR101448221B1 (ko) * 2011-09-20 2014-10-08 윤재섭 장착과 사용이 용이한 어닝
KR101351776B1 (ko) * 2012-04-26 2014-01-15 예성산업개발주식회사 수동겸용 터널사고용 진입차단장치
CN105298362A (zh) * 2014-06-25 2016-02-03 陈仁多 楼梯窗口堵烟系统
JP6325918B2 (ja) * 2014-07-01 2018-05-16 サンユウテック株式会社 防火シャッタ用安全装置
KR101654343B1 (ko) 2015-03-04 2016-09-05 이세일 구획형 스크린 셔터장치
KR101644626B1 (ko) 2015-03-04 2016-08-01 이세일 밀폐형 스크린 셔터장치
KR101637979B1 (ko) * 2015-03-19 2016-07-11 김상근 방화겸용 롤스크린
KR101780418B1 (ko) 2015-06-22 2017-09-21 이세일 구획형 스크린 셔터장치
JP7260423B2 (ja) * 2019-07-03 2023-04-18 文化シヤッター株式会社 施錠装置付きシャッター装置
KR102591755B1 (ko) * 2023-04-11 2023-10-20 주식회사 월드세이프 질식포를 이용한 볼라드 장착식 전기자동차 화재진압장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR930000599Y1 (ko) * 1988-11-02 1993-02-10 세이조 하야시구찌 스크리인 장치
KR0130518Y1 (ko) * 1995-11-06 1998-12-15 유태유 방화샤터의 폐쇄장치
DE69722889T2 (de) * 1996-03-26 2003-12-04 Ohbayashi Corp Wasserdichte schirmvorrichtung von begehbarer art
KR200266333Y1 (ko) 2001-10-16 2002-02-28 전홍우 방화용 자동셔터

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112310494A (zh) * 2019-08-01 2021-02-02 韩国品耐科技股份有限公司 防止火灾扩散的化成设备系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003310777A (ja) 2003-11-05
KR100930544B1 (ko) 2009-12-09
KR20030070527A (ko) 2003-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3447284B1 (ja) 防火区画用スクリーンシャッター
RU2558517C2 (ru) Устройство для аварийной эвакуации
AU2005275639B2 (en) Life saving implement
US6112800A (en) Window treatment safety clutch
JPH09165982A (ja) 少なくともほぼ垂直方向に動く遮蔽要素を作動するための装置
JP4704772B2 (ja) ブラインド
KR101131484B1 (ko) 긴급대피용 피난장치
US4503933A (en) Building evacuation device
JP5292174B2 (ja) 袖扉連動防火防煙シャッター装置
US487395A (en) mannheim
JP4788337B2 (ja) エレベータ用防火防煙シャッター装置及びそれを備えたエレベータ装置
KR200357968Y1 (ko) 피난용 난간
JPS6140429B2 (ja)
JP4117214B2 (ja) 防火用スクリーンシャッター
US6739431B1 (en) Elevator escape device
KR20110054882A (ko) 비상용 피난 사다리
US20210228915A1 (en) Escape systems for descending a person from a window
JP2008132347A (ja) 防火用スクリーンシャッター
US3850262A (en) Escape machine
JP2005027955A (ja) 無人開口避難装置
JP2010106524A (ja) 開閉装置の機械式開閉体停止装置
KR102603237B1 (ko) 비상탈출 사다리용 완강 어셈블리 및 이를 이용한 비상탈출 사다리 장치
JP2003267644A (ja) エレベータ用防火・防煙シャッター
CN116281519A (zh) 一种高层逃生系统及其使用方法
JPH0332375Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3447284

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees