JP3446951B2 - 無機質粉末及びそれが充填された樹脂組成物 - Google Patents

無機質粉末及びそれが充填された樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機質粉末及びそ
れが充填された樹脂組成物に関するものであり、電子・
電気機器等の絶縁封止材、各種基板の製造に好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ICの高機能化及び高速化の進展
に伴い、その発熱量は増大傾向にある。これを受け、封
止材に対しても高熱放散性の要求が高まっており、それ
を構成するエポキシ樹脂とフィラーの両面から検討が進
められている。従来、高熱伝導性フィラーとしては、窒
化アルミニウム、窒化ケイ素及び酸化アルミニウム(ア
ルミナ)が主として使用されているが、これらには一長
一短がある。
【0003】窒化アルミニウム、窒化ケイ素は、それ自
身が100W/m・K以上の高い熱伝導性を有すること
から、封止材の高熱伝導化が可能な反面、非球状かつ非
酸化物であることから、封止材の流動性が低下する、成
型時の金型摩耗性が激しい、空気中の水分と反応してア
ンモニアを発生する、等の問題が懸念され、本格的に普
及されるまでには至っていない。
【0004】これに対し、アルミナは水分と反応しない
のでアンモニア発生の心配はないが、流動性と金型摩耗
性については、上記窒化物と同等レベルであり、まだま
だ改善の余地があった。そこで、特開平5−29461
3号公報、特開平11−147711号公報のように、
アルミナ粒子を球状化して用いる提案がなされている
が、まだ十分ではなく、高熱伝導性と共に高流動性・低
金型摩耗性を有する封止材の開発が待たれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、その目的は、高熱伝導性・高流動
性・低金型摩耗性を有する封止材等の樹脂組成物と、そ
れに用いられる無機質粉末を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、平
均粒子径1.0μm以下で、その平均球形度が0.90
以上である球状シリカ粉末と、粒子径範囲1〜96μm
の粒子を主体とし、その平均球形度が0.85以上であ
る球状アルミナ粉末とを含み、球状シリカ粉末の含有率
が3〜30%の混合粉末からなることを特徴とする無機
質粉末である。また、本発明は、この無機質粉末を含有
してなることを特徴とする樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0008】本発明の無機質粉末は、球状アルミナ粉末
と、その球状アルミナ粉末よりも微粒かつ平均球形度の
大きい球状シリカ粉末とから構成されている。このよう
にする理由は、アルミナ自身の熱伝導率は、30W/m
・K程度と上記窒化物に比べて小さいが、その充填量を
樹脂組成物(以下、樹脂組成物と封止材を特に区別する
必要がないときには、「封止材」ともいう。)の高流動
性と低金型摩耗性を損なわせない範囲で可及的に高め、
封止材の高熱伝導化を実現させるためである。
【0009】本発明で使用される球状アルミナ粉末は、
粒子径範囲1〜96μmの粒子を主体とし、その平均球
形度が0.85以上のものである。球状アルミナ粉末
は、主として封止材への高熱伝導付与材として機能させ
るものであるが、封止材の高流動性・低金型摩耗性を損
なわせないために、上記粒子径範囲と平均球形度にする
必要がある。
【0010】球状アルミナ粉末に96μm超の粒子が多
量に含まれていると、流動性が低下し、また成型時の金
型摩耗量が増大する。本発明においては、96μm超の
粒子は皆無であることが好ましい。また、1μm未満の
粒子も高流動性を発現させるためにできるだけ存在させ
ない方が好ましいが、3%程度量までは許容できる。
【0011】また、球状アルミナ粉末の平均球形度が
0.85未満では、封止材の流動性が低下し、金型摩耗
量が増大する。好ましい平均球形度は0.90以上であ
る。
【0012】本発明で使用される球状シリカ粉末は、主
として封止材の高流動化及び低金型摩耗化として機能す
るものであり、シリカ質以外の超微粉ではこの効果を十
分に発現させることは困難である。
【0013】本発明においては、球状シリカ粉末の平均
粒子径が1.0μmをこえると封止材の流動性が低下す
る。また、平均球形度が0.90未満であっても封止材
の流動性が損なわれ、金型摩耗量が増大するようにな
る。特に好ましい平均球形度は0.95以上であり、上
記球状アルミナ粉末よりも大きいことである。特に好ま
しい平均粒子径は0.2〜0.8μmである。
【0014】球状アルミナ粉末と球状シリカ粉末の構成
比率については、本発明の無機質粉末中、球状シリカ粉
末の含有率が3〜30%、残部が実質的に球状アルミナ
粉末であることが好ましい。球状シリカ粉末の含有率が
30%超では封止材の熱伝導性が低下し、3%未満では
高流動性が損なわれる。
【0015】本発明の樹脂組成物の用途が、封止材であ
るときは、実質的に上記球状アルミナ粉末と上記球状シ
リカ粉末とで構成された無機質粉末が好適であるが、封
止材以外の用途、例えばICやLSIなどの発熱部品の
冷却用として用いられる放熱部材においては、柔軟性を
発現させるために更にBN粉末等を含有させることがで
きる。
【0016】本発明における粉末の粒子径は、レーザー
回折式粒度分布測定機を用いて測定することができる。
球状アルミナ粉末の測定には、例えばシーラスグラニュ
ロメーター「モデル920」を、また球状シリカ粉末に
は、例えばコールター社製レーザー回折散乱法粒度分布
測定装置「LS−230」が使用される。
【0017】また、平均球形度は、粒子の投影像により
粒子形状を分析し、投影面積と粒子の投影周囲長と同じ
円周を持つ円の面積との比を用いて、以下の手順によっ
て測定することができる。
【0018】走査型電子顕微鏡(例えば日本電子社製
「JSM−T200型」)と画像解析装置(例えば日本
アビオニクス社製)を用い、電子顕微鏡で得られたSE
M写真の画像解析を行って測定する。測定粒子数は10
0個以上とする。
【0019】まず、粒子の投影面積(A)と周囲長(P
M)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積
を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとなる。
そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持
つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2である
から、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の
真円度は、A/B=A×4π/(PM)2として算出す
る。このようにして得られた100個以上の粒子の真円
度を求めその平均値を平均球形度とする。
【0020】本発明の無機質粉末は、既存の溶射技術
(例えば「製鋼窯炉に対する溶射捕集技術について」製
鉄研究1982第310号)を基本とし、水素、天然ガ
ス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタン等の燃料ガ
スと、酸素等の助燃ガスとで形成された高温火炎中に原
料粉末を投入し、熱分解、溶融球状化させて球状アルミ
ナ粉末と球状シリカ粉末とをそれぞれ製造し、それらを
混合することによって製造することができる。
【0021】本発明で使用される球状アルミナ粉末又は
球状シリカ粉末の製造工程概略図の一例を図1に示し
た。図1は、高温火炎の形成ないしは高温火炎の形成と
共に原料粉末を高温火炎中に噴射することのできるバー
ナー2が設置された溶融炉1と、溶融処理物の捕集系で
ある重力沈降室6、サイクロン7、バグフィルター8と
から構成されている。なお、3は燃料ガス供給管、4は
助燃ガス供給管、5は原料粉末供給管、9はブロワーで
ある。所定の製品粉末は、捕集系内でのオンライン分
級、又は捕集物のオフライン分級で得ることができる。
【0022】球状アルミナ粉末製造用原料としては、水
酸化アルミニウム粉末が好適である。その原料粒度は製
品粒度に概ね反映するので、予め原料粒度を製品粒度に
調整しておくことが望ましいが、球状化処理後に分級処
理して粒度調整を行ってもよい。水酸化アルミニウム粉
末の高温火炎中への供給は、乾式又は水等でスラリー化
した湿式でもよいが、製品の平均球形度は火炎温度に強
く依存するので、できるだけ2000℃以上の高温火炎
中に供給することが好ましい。
【0023】一方、球状シリカ粉末製造用原料として
は、水晶、天然珪石等のシリカ質原料を、1μm以下の
粒子割合が15〜50%、5μm以上の粒子割合が50
〜80%の粒度構成に調整し、それを高温火炎中に供給
することが好ましい。
【0024】次に、本発明の樹脂組成物について説明す
る。
【0025】本発明の樹脂組成物は、本発明の無機質粉
末を樹脂に充填させてなるものである。充填量には特に
制限がないが、樹脂組成物の用途が封止材である場合、
高熱伝導性・高流動性・低金型摩耗性を実現させるため
に、樹脂組成物中の割合が70〜75vol.%である
ことが好ましい。これよりも少ない充填量では、高熱伝
導率の発現が困難となる一方、また多いと流動性の低下
や金型摩耗量の増大につながる。
【0026】本発明で使用される樹脂としては、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の
ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンス
ルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶
ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、
マレイミド変性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニ
トリル−アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アク
リロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム−ス
チレン)樹脂などをあげることができる。
【0027】これらの中、封止材用樹脂としては、1分
子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が好ま
しい。その具体例をあげれば、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂を
エポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF及びビスフェノールSなどのグリシジルエーテル、
フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒド
リンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポ
キシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多官能エポキ
シ樹脂、β−ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、
1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,
7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビスヒド
ロキシビフェニル型エポキシ樹脂、更には難燃性を付与
するために臭素などのハロゲンを導入したエポキシ樹脂
などである。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点
からは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン
骨格のエポキシ樹脂が好適である。
【0028】エポキシ樹脂の硬化剤については、エポキ
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、
レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノ
ール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、オ
クチルフェノール等の群から選ばれた1種又は2種以上
の混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又
はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られ
るノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹
脂、ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェ
ノール化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の
3官能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や
無水ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジア
ミン、ジアミノフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン等の芳香族アミンなどをあげることができる。
【0029】エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させ
るために、8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン−7、トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルア
ミン、2−メチルイミダゾールなどの硬化促進剤を使用
することが望ましい。また、特に高い耐湿信頼性と高温
放置安定性が要求される場合には、各種イオントラップ
剤の添加が有効である。イオントラップ剤としては、協
和化学社製商品名「DHF−4A」、「KW−200
0」、「KW−2100」、東亞合成化学工業社製商品
名「IXE−600」などがある。
【0030】更に、本発明の樹脂組成物には、以下の成
分を必要に応じて配合することができる。すなわち、低
応力化剤として、シリコーンゴム、ポリサルファイドゴ
ム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブ
ロックコポリマーや飽和型エラストマー等のゴム状物
質、各種熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂等や、更にはエ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂の一部又は全部をアミノシ
リコーン、エポキシシリコーン、アルコキシシリコーン
等で変性した樹脂などである。また、シランカップリン
グ剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシ
シラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン等のアミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシ
ラン等の疎水性シラン化合物やメルカプトシランなど、
表面処理剤として、Zrキレート、チタネートカップリ
ング剤、アルミニウム系カップリング剤など、難燃助剤
として、Sb23、Sb24、Sb25など、難燃剤と
して、ハロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物など、着色
剤として、カーボンブラック、酸化鉄、染料、顔料など
である。更には、離型剤として、天然ワックス類、合成
ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステ
ル類、パラフィンなどを配合することができる。
【0031】本発明の樹脂組成物は、上記諸材料をブレ
ンダーやミキサーで混合した後、加熱ロール、ニーダ
ー、一軸又は二軸押出機、バンバリーミキサーなどによ
って溶融混練し、冷却後に粉砕することによって製造す
ることができる。
【0032】本発明の樹脂組成物を用いて半導体素子を
封止するには、トランスファーモールド、マルチプラン
ジャーなどの成型法を採用することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0034】実施例1〜10 比較例1〜15 図1に示される装置を用い、球状アルミナ粉末及び球状
シリカ粉末を種々製造した。
【0035】球状アルミナ粉末は、粒子径1〜200μ
mの水酸化アルミニウム粉末を、燃料ガス(LPG)と
助燃ガス(酸素)とにより形成されている高温火炎中
に、その供給量を種々変化させて供給し、熱分解・球状
化処理を行った。火炎形成条件と原料供給量を変えて球
状化率を調節すると共に、分級処理を行って種々の粒子
径範囲をもつ球状アルミナ粉末の8種類(A1〜A8)
を製造した。その粒子径範囲と平均球形度を表2に示
す。
【0036】球状シリカ粉末は、燃料ガス(LPG)1
0Nm3/hrと助燃ガス(酸素)25Nm3/hrとで
形成された高温火炎中に、天然珪石粉末(平均粒径5μ
m)を供給して球状化処理を行い、サイクロン及びバグ
フィルターから捕集された粉体を適宜分級・混合操作を
行い、10種類の球状シリカ粉末(S1〜S10)を製
造した。その平均粒子径と平均球形度を表2に示す。
【0037】更に、市販品として、昭和電工社製球状ア
ルミナ粉末「CBグレード」(記号イ)、アルコア化成
社製非球状アルミナ粉末「CT4000SG−R」(記
号ロ)について配合量を質量比で9:1となるように調
製した。また、電気化学工業社製破砕窒化ケイ素粉末
「SN−F2」(記号ハ)、破砕結晶シリカ粉末(調製
品)(記号ニ)、及び電気化学工業社製破砕シリカ粉末
「FS−784」(記号ホ)を準備し、平均粒子径15
μmに調整した。それらを表2に示す。
【0038】上記で準備された粉末を種々組み合わせて
無機質粉末となし、それを表1に示される樹脂配合物
に、表3及び表4に示される割合で充填し封止材を調製
した。得られた封止材の(1)熱伝導率、(2)流動性
及び(3)金型摩耗性を以下に従い測定した。それらの
結果を表5に示す。
【0039】(1)熱伝導率は、封止材を直径28m
m、厚さ3mmの円盤状に成型した後、熱伝導率測定装
置(アグネ社製「ARC−TC−1型」を用い、室温に
て温度傾斜法にて測定した。 (2)流動性は、スパイラルフロー金型を用い、EMM
I−66(EpoxyMolding Materia
l Institute;Society of Pl
astic Industry)に準拠して行った。成
型温度は175℃、成型圧力は7.4MPa、成型時間
は90秒である。 (3)金型摩耗性は、厚み6mm、孔径3mmのアルミ
ニウム製ディスクの孔に175℃に加熱された封止材を
150cm3通過させた後のディスクの質量減少量を摩
耗量として測定した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】表から明らかなように、本発明の無機質粉
末の充填された封止材は、高熱伝導性・高流動性・低金
型摩耗性であることがわかる。すなわち、無機質粉末が
70〜75vol.%と極めて高充填され、高熱伝導性
を示しているにも拘わらず高流動性を示し、しかも金型
摩耗量は、結晶シリカ粉末・破砕シリカ粉末・窒化ケイ
素粉末を用いた場合に比べて、4分の1から10分の1
程度であり、市販球状アルミナ粉末と比較しても半分以
下である。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、高熱伝導性・高流動性
・低金型摩耗性を有する封止材等の樹脂組成物と、その
製造に好適な無機質粉末が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】球状アルミナ粉末又は球状シリカ粉末の製造工
程概略図
【符号の説明】
1 溶融炉 2 バーナー 3 燃料ガス供給管 4 助燃ガス供給管 5 原料粉末供給管 6 重力沈降室 7 サイクロン 8 バグフィルター 9 ブロワー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08K 3/22 C08K 3/36 C08L 1/00 - 101/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径1.0μm以下で、その平均
    球形度が0.90以上である球状シリカ粉末と、粒子径
    範囲1〜96μmの粒子を主体とし、その平均球形度が
    0.85以上である球状アルミナ粉末とを含み、球状シ
    リカ粉末の含有率が3〜30%の混合粉末からなること
    を特徴とする無機質粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無機質粉末を含有してな
    ることを特徴とする樹脂組成物。
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