JP4880268B2 - 無機粉末およびその用途 - Google Patents

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本発明は無機粉末およびその用途に関する。
近年、ICの高機能化と高速化の進展に伴って発熱量は増大の一途をたどっており、封止材にも一段と高い放熱特性が求められている。封止材とは、例えばエポキシ樹脂、シリコーンゴム等の樹脂及び/又はゴムに熱伝導性無機粉末の混合された組成物であって、IC等の電子部品を封止するのに用いられるものである。熱伝導性無機粉末としては、例えばシリカ、アルミナ等が多用されており、より高い放熱特性が得えられるように、それらの粒度構成、形状特性等を適正化して使用されている(特許文献1)。今日の要求は、更なる高い放熱特性の発現と、封止材を調整する際の例えばニーダー、ロール、金型等の混合成型機器の摩耗を軽減することである。
特開2001-226117号公報
本発明の目的は、更なる高い放熱特性を有する封止材の製造が可能で、封止材製造時の混合成型機器の摩耗を軽減することのできる無機粉末と、それをゴム及び/又は樹脂に含有させてなる組成物、例えば封止材を提供することである。本発明の目的は、球状無機質粉末と、この球状無機質粉末よりも平均粒子径が小さくしかも高熱伝導率である非球状無機質粉末との混合粉末を調整することによって達成することができる。
本発明は、平均球形度0.90以上、熱伝導率が10W/mK以上、頻度粒度分布において40〜80μmの領域、0.6〜30μmの領域及び0.6〜4μmの領域に極大ピークを有する平均粒子径が4〜90μmの球状アルミナ粉末と、平均粒子径が2μm未満であり、しかも球状アルミナ粉末よりも高熱伝導率である平均球形度0.85未満の非球状炭化珪素粉末15〜35質量%とを含む混合粉末からなり、平均粒子径が5〜50μmであることを特徴とする無機粉末をゴム及び/又は樹脂に含有させてなることを特徴とする組成物である。また、本発明は、本発明の組成物からなり、熱伝導率が4W/m・K以上、スパイラルフローが1m以上である封止材である。
本発明の無機粉末、組成物および封止材にあっては、以下の実施形態から選ばれた少なくとも一つを備えていることが好ましい。(1)頻度粒度分布において、40〜80μmの領域と0.6〜30μmの領域に少なくとも一つの極大ピークを有する無機粉末であること、特に好ましくは0.6〜4μmの領域にも更に少なくとも一つの極大ピークを有する無機粉末であること。(2)非球状無機質粉末の平均粒子径が2μm未満であり、その含有率が1〜40質量%、特に15〜35質量%である無機粉末であること。(3)球状無機質粉末がアルミナ粉末であり、非球状無機質粉末が炭化珪素粉末及び/又は窒化アルミニウム粉末である無機粉末であること。(4)組成物の熱伝導率が4W/m・K以上、スパイラルフローが1.2m以上であること。
本発明によれば、更なる高い放熱特性を有する封止材と、封止材等の製造に用いることのできる無機粉末が提供される。また、本発明の無機粉末は樹脂等の混合時に混合成型機器の摩耗を軽減させることができる。
本発明の無機粉末は、球状無機質粉末と、この球状無機質粉末よりも平均粒子径が小さくしかも高熱伝導率である非球状無機質粉末とを含む混合粉末から構成されている。無機粉末中の非球状無機質粉末の含有率は1〜40質量%、特に15〜35質量%であることが好ましく、また球状無機質粉末の含有率は60〜99質量%、特に65〜85質量%であることが好ましい。非球状無機質粉末の含有率が40質量%をこえるか、又は球状無機質粉末の配合比が60質量%未満であると、組成物の粘度が上昇し成形性が損なわれる恐れがある。また、非球状無機質粉末の含有率が1質量%未満であるか、又は球状無機質粉末の配合比が99質量%をこえると、組成物の熱伝導性を十分に高めることが困難となる。
球状無機質粉末と非球状無機質粉末の合計含有率は、95質量%以上(100質量%を含む)が好ましい。合計含有率が100質量%未満である場合、残部の粉末は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化チタン、炭化珪素、炭化硼素等から選ばれた少なくとも一種からなり、平均粒子径が5〜50μmであることが好ましい。これによって、球状無機質粉末の粒子間の空隙に、より高熱伝導率を有する非球状無機質粉末が容易に入り込むことができるので、粒子同士の点接触数の増加し熱伝導性を更に高めることができる。その結果、樹脂等の粘度を極端に高めることなく、無機粉末の高充填(高混合)が可能となるので組成物の熱伝導性(放熱特性)が一段と向上する。しかも、非球状無機質粉末よりも平均粒子径の大きな球状無機質粉末を含有させているので、混合成型機器との接触抵抗を低減することができ、その摩耗を軽減させることができる。
球状無機質粉末は、平均球形度が0.85以上、好ましくは0.90以上である。平均球形度が0.85未満では樹脂等への混合率を高めることが困難となるので十分な高熱伝導性は発現せず、敢えて混合率を高めると組成物の流動性が悪化する。また、球状無機質粉末の熱伝導率は10W/mK以上、好ましくは30W/mK以上である。熱伝導率が10W/m・K未満であると組成物の熱伝導性が十分に向上しない。無機粉末を高充填させ熱伝導性を更に高めることの配慮から、球状無機質粉末の平均粒子径は4〜90μmであることが好ましい。
球状無機質粉末は、原料粉末の火炎溶射法を基本技術とし、得られた粉末の分級・混合操作によって製造することができる(例えば特開平11−57451号公報参照)。火炎の形成には、水素、天然ガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタン等の燃料ガスと、空気、酸素等の助燃ガスとをノズルから噴霧・燃焼させることによって行うことができる。得られた球状無機質粉末は排ガスと共にブロワー等で吸引され、サイクロン、バグフィルター等の捕集装置で分級・捕集される。サイクロン品及び/又はバグフィルター品を適宜混合することによって球状無機質粉末の入手が容易となる。
非球状無機質粉末は、球状無機質粉末よりも熱伝導率が大きいこと、平均粒子径が小さいこと、平均球形度が0.85未満であることが必要である。球状無機質粉末よりも熱伝導率が小さいか又は平均粒子径が大きいと、高充填させることができないので組成物の熱伝導性を十分に高めることができない。また、非球状無機質粉末の平均球形度が0.85以上であると、点接触数が少なくなるので、これまた組成物の熱伝導性を十分に高めることができない。非球状無機質粉末の平均粒子径は2μm未満であることが望ましく、平均粒子径が2μm以上であると平均球形度が低い分、組成物の粘度が高くなる。
非球状無機質粉末は、ボールミル、アトライターミル、ローラーミル、高速回転ミル、媒体攪拌ミル等の常套の混合装置を用い、原料粉末を粉砕後、必要に応じて粒度調整することによって製造することができる。
球状無機質粉末と非球状無機質粉末の材質は、非球状無機質粉末の熱伝導率を球状無機質粉末よりも大きくなる選択をすることを除き、特に制約はない。一例をあげれば、アルミナ、酸化チタン等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化チタン、炭化珪素、炭化硼素等の非酸化物セラミックスである。なかでも、球状無機質粉末がアルミナ、非球状無機質粉末が炭化珪素及び/又は窒化アルミニウムである場合に、熱伝導性と低粘度性を一段と両立させた組成物の製造が容易となる。
本発明の無機粉末の平均粒子径は5〜50μmであることが好ましい。5μm未満では組成物が高粘度化する傾向があり、また50μmをこえると混合成型機器の摩耗が大きくなる傾向がある。無機粉末の平均粒子径が5〜50μmの範囲内にあっても、球状無機質粉末の粒度分布は、頻度粒度分布において、40〜80μmの領域と0.6〜30μmの領域とに少なくとも一つの極大ピーク(以下、40〜80μmの領域に現れる極大ピークを「極大ピーク1」、0.6〜30μmの領域に現れる極大ピークを「極大ピーク2」ともいう。)を有すること、特に0.6〜4μmの領域に少なくとも一つの極大ピーク(以下、0.6〜4μmの領域に現れる極大ピークを「極大ピーク3」ともいう。)を更に有することが好ましい。これによって、無機粉末をより高充填することが可能となり、接触点の増加により熱伝導性を更に高めることができる。また、高充填した際、同じ充填量であれば粒子同士が密に詰まるため、すべりが良くなりより流動性を高く維持することができる。球状無機質粉末と非球状無機質粉末の混合は、ボールミル、ダブルコーンブレンダー(例えばセイシン工業社製商品名「SCM−300」)等の常套の混合装置を用いて行うことができる。
本発明の組成物に用いるゴムとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体などをあげることができ、また樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、マレイミド変成樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリルーアクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴムースチレン)樹脂等をあげることができる。
これらの中、封止材としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が好ましい。その具体例をあげれば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールSなどのグリシジルエーテル、フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多官能エポキシ樹脂、βーナフトールノボラック型エオキシ樹脂、1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、更には難燃性を付与するために臭素などのハロゲンを導入したエポキシ樹脂等である。なかでも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点から、例えばオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格のエポキシ樹脂等が好適である。
エポキシ樹脂の硬化剤については、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定されず、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、オクチルフェノール等の群から選ばれた1種又は2種以上の混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られるノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹脂、ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の3官能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や無水ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン等をあげることができる。
本発明の組成物には、以下の成分を必要に応じて配合することができる。すなわち、低応力化剤として、シリコ−ンゴム、ポリサルファイドゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロックコポリマ−や飽和型エラストマ−等のゴム状物質、各種熱可塑性樹脂、シリコ−ン樹脂等の樹脂状物質、更にはエポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂の一部又は全部をアミノシリコ−ン、エポキシシリコ−ン、アルコキシシリコ−ンなどで変性した樹脂など、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の疎水性シラン化合物やメルカプトシランなど、表面処理剤として、Zrキレ−ト、チタネ−トカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤など、難燃助剤として、Sb、Sb、Sbなど、難燃剤として、ハロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物など、着色剤として、カ−ボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などである。更には、ワックス等の離型剤を添加することができ、その具体例をあげれば、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィンなどである。とくに、高い耐湿信頼性や高温放置安定性が要求される場合には、各種イオントラップ剤の添加が有効である。イオントラップ剤の市販品には、協和化学社製商品名「DHF−4A」、「KW−2000」、「KW−2100」や東亜合成化学工業社製商品名「IXE−600」などがある。
本発明の組成物には、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤との反応を促進させるために硬化促進剤を配合することができる。その硬化促進剤としては、1,8ージアザビシクロ(5,4,0)ウンデセンー7,トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等がある。
本発明の組成物は、上記材料をブレンダーやミキサーで混合した後、加熱ロ−ル、ニーダー、一軸又は二軸押出機、バンバリーミキサーなどによって溶融混練し、冷却後、粉砕することによって製造することができる。
本明細書において、平均球形度は、例えばシスメチックス社製商品名「FPIA−1000」等のフロー式粒子像分析装置を用い、次のようにして測定した。まず、粒子像から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の球形度はA/Bとして表示できる。そこで試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定するとPM=2πr、B=πrであるから、B=π×(PM/2π)となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)として算出できる。これを任意に選ばれた100個以上の粒子について測定し、その平均値を平均球形度とした。
また、平均粒子径、熱伝導率、スパイラルフロー及び摩耗量は以下のようにして測定した。
(1)平均粒子径
平均粒子径(体積平均径)と頻度粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定器(例えばシーラスグラニュロメーター社製「モデル920」)を用いて測定した。測定に際しては、前処理として、溶媒に水を用い、PIDS(Polarization Intensity Differential Scattering)濃度を45〜55質量%に調整し、200W出力のホモジナイザーで1分間分散させる。なお、水の屈折率には1.33を用い、粉末の屈折率は文献値を用いた。たとえば、非晶質シリカの屈折率には1.46、アルミナの屈折率には1.76、SiCの屈折率には2.63を用いた。
(2)極大ピーク
レーザー回折式粒度分布測定器(例えばシーラスグラニュロメーター社製「モデル920」)で得られた頻度粒度分布において、上記粒子径領域において頻度が最大の値を示す粒子径を表す。頻度が最大の値を示す粒子径とは、0.04〜2000μmの粒径範囲を116分割して得られた頻度粒度分布において、最も高い頻度を示すチャンネルにおける中央値の粒子径である、これは自動表示される。粒子径領域に2つ以上の極大ピークが存在する場合には、各極大ピークの頻度を比較し、その最大値を示す粒子径とする。しかしながら、特定粒子径の最大粒子径或いは最小粒子径が頻度の最大になる場合においては、極大ピークとはならないものとする。
(3)熱伝導率
直径28mm、厚さ3mmのくぼみの設けられた金型に組成物を流し込み、脱気後、150℃×20分で成型して得られた成形体を熱伝導率測定装置(アグネ社製商品名「ARC−TC−1型」)を用い、室温において温度傾斜法で測定した。
(4)スパイラルフロー
スパイラルフロー金型を用い、EMMI−66(EpoxyMolding Material Institute;Society of Plastic Industry)に準拠して行った。金型温度は175℃、成型圧力7.4MPa、保圧時間90秒とした。
(5)摩耗量
厚み6mm、孔径3mmのアルミニウム製ディスクの孔に175℃に加熱された組成物を加圧式押出機で150cm通過させた際のディスクの質量減少量を摩耗量とした。
実施例1
LPGと酸素ガスによって形成された火炎中にアルミナ粉末又はシリカ粉末を投入し、球状化処理を行って表1に示すアルミナ粉末又はシリカ粉末を製造した。また、市販の炭化珪素粉末又は窒化アルミニウム粉末をアトライタ−ミルで粉砕し表1に示す炭化珪素粉末、窒化アルミニウム粉末を得た。これらを表2に示す割合で混合し無機粉末を製造した。
無機粉末にエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、離型剤及びシランカップリング剤を表4に示す割合で混合し、同方向噛み合い二軸押出混練機(スクリュー径D=25mm、ニーディングディスク長10Dmm、パドル回転数150rpm、吐出量4.5kg/h、ヒーター温度105〜110℃)で加熱混練した。吐出物を冷却プレス機で冷却した後、粉砕して組成物を得、熱伝導率、スパイラルフロー及び摩耗量を測定した。それらの結果を表2に示す。
実施例2〜12
原料供給量を調節して得られた平均球形度が0.86の球状アルミナ粉末を用いたこと(実施例2)、球状無機質粉末と非球状無機質粉末との混合比を表1に示す割合に変更したこと(実施例3)、平均粒子径の異なる非球状無機質粉末を用いたこと(実施例4)、平均粒子径の異なる球状無機質粉末を用いたこと(実施例5〜7)、無機粉末の平均粒子径が異なるように球状無機質粉末の混合比を変更したこと(実施例8)、非球状無機質粉末を窒化アルミニウム粉末に変更したこと(実施例9)、非球状無機質粉末を炭化珪素と窒化アルミニウムの混合粉末に変更したこと(実施例10)、球状無機質粉末と非球状無機質粉末の平均粒子径を調整し一つの極大ピーク1を有するように変更したこと(実施例11)、球状無機質粉末と非球状無機質粉末の平均粒子径を変更したこと(実施例12)、以外は実施例1と同様にして組成物を製造し評価を行った。それらの結果を表2に示す。
比較例1〜11
球状無機質粉末として、平均球形度が0.80のアルミナ粉末(比較例1)又は熱伝導率が10W/mK未満のシリカ粉末(比較例2)を用いたこと、非球状無機質粉末として、平均粒子径が48μmの炭化珪素粉末(比較例3)、熱伝導率がアルミナ粉末よりも小さいシリカ粉末(比較例4)、又は平均球形度が0.90の炭化珪素粉末(比較例5)を用いたこと、球状無機質粉末と非球状無機質粉末の平均粒子径を変更し、無機粉末の平均粒子径を58.8μm(比較例6)、95.6μm(比較例7)又は3.5μm(比較例8)としたこと、平均粒子径が4μmのアルミナ粉末を単独で用いたこと(比較例9)、平均粒子径が45μmのアルミナ粉末を単独で用いたこと(比較例10)、平均粒子径が45μmのシリカを単独で用いたこと(比較例11)、以外は実施例1と同様にして組成物を製造し評価を行った。それらの結果を表3に示す。
Figure 0004880268
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実施例と比較例の対比から、本発明の組成物は熱伝導性、スパイラルフローが優れているので封止材に好適であることがわかる。また、組成物製造時の混合成型機器の摩耗も少ない。また、極大ピーク1と極大ピーク2を有している方が(例えば実施例1と実施例11との対比)、更には極大ピーク1と極大ピーク2と極大ピーク3を有している方が(例えば実施例1と実施例5、実施例6との対比)、組成物の熱伝導性と低粘度性を一段と両立させることが可能となることがわかる。
本発明の無機粉末は、例えば封止材のフィラー等として使用することができる。

Claims (2)

  1. 平均球形度0.90以上、熱伝導率が10W/mK以上、頻度粒度分布において40〜80μmの領域、0.6〜30μmの領域及び0.6〜4μmの領域に極大ピークを有する平均粒子径が4〜90μmの球状アルミナ粉末と、平均粒子径が2μm未満であり、しかも球状アルミナ粉末よりも高熱伝導率である平均球形度0.85未満の非球状炭化珪素粉末15〜35質量%とを含む混合粉末からなり、平均粒子径が5〜50μmであることを特徴とする無機粉末をゴム及び/又は樹脂に含有させてなることを特徴とする組成物。
  2. 請求項に記載の組成物からなり、熱伝導率が4W/mK以上、スパイラルフローが1m以上であることを特徴とする封止材。
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