JP2002252314A - 球状無機質粉末及びその用途 - Google Patents

球状無機質粉末及びその用途

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Abstract

(57)【要約】 【課題】粗大粒子を含むことなく、充填材の高充填域に
おいても、樹脂の種類を問わずに、半導体封止材の流動
性を大幅に向上させることができる球状無機質粉末と、
それを用いた樹脂組成物、特に半導体封止材を提供す
る。 【解決手段】最大粒径がaμm(30≦a≦70)であ
り、粉末の頻度粒度分布において、bμm、cμm、d
μmの3つの極大値を有し、それぞれ0.40a≦b≦
0.70a、0.10b≦c≦0.30b、0.20≦
d≦0.80の範囲であり、しかもそれぞれの極大値を
構成する粒子の含有率がbμm(40〜60%)、cμ
m(30〜50%)、dμm(3%以上)であることを
特徴とする球状無機質粉末。これを用いた樹脂組成物、
半導体封止材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状無機質粉末及
びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体産業においては、半導体の
高集積化が進むにつれ、半導体チップの封止材の高性能
化が求められ、特に電気絶縁性、低膨張率などの機能が
要求されている。これらの要求を満たすため、エポキシ
樹脂に溶融処理された無機質粒子、特に溶融シリカ粒子
をフィラーとして充填した半導体封止材が一般に用いら
れている。そして、この無機質粒子が球状の形状を持っ
たものであると、高充填することが可能となり、しかも
封止する際の流動性や耐金型摩耗性にも優れており、現
在では球状無機質粒子が賞用されている。
【0003】一方、高集積化が進むにつれ、半導体チッ
プは大型化、配線の微細化並びに多層化等が進み、また
その実装方法も配線基板などへの高密度実装に好適な表
面実装が主流になり、パッケージもそのサイズが小型薄
型化の方向に進みつつある。このような超薄型パッケー
ジの樹脂の厚みは従来よりも極端に薄くなるため、従来
のパッケージに充填されているフィラーサイズでは、そ
の粒子サイズが大きすぎるため浸透成形することが不可
能となる。
【0004】薄型パッケージでフィラーの充填を維持す
るためには、フィラーの最大粒子を樹脂厚以下に調整す
る必要がある。従来はフィラー粒径を調整するために、
一定粒度分布を有するフィラーを篩や分級機などにより
粗粒子を排除し、所望する最大粒径のフィラーに調整し
てきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように調整することで、フィラーの有する粒度分布は狭
くなり、球状無機質粒子であっても半導体封止材の流動
性が低下し、様々な成形性不良を引き起こすという問題
がある。
【0006】以上のように、従来のフィラーを充填させ
た半導体封止材では超薄型パッケージへの適用は困難で
あり、粒子サイズを小さくしても樹脂中への高充填時に
高流動性を保てるようなフィラーはまだない。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、フィラーにおける最大粒子を種々に調整し、樹脂へ
の充填量及び流動性に与える影響について検討した結
果、樹脂中へフィラーを高充填する際に、それぞれの最
大粒子径に対応したある特定の粒度分布を有する球状無
機質粉末からなるフィラーが高流動性を発現することを
突き止め、それを用いた半導体封止材は、85%以上の
高充填時における成形性が大幅に改善され、しかも樹脂
の種類を問わず同様の挙動を示すことを見いだし、本発
明に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は以下のとおりである。 (請求項1)最大粒径がaμm(30≦a≦70)であ
り、粉末の頻度粒度分布において、bμm、cμm、d
μmの3つの極大値を有し、それぞれ0.40a≦b≦
0.70a、0.10b≦c≦0.30b、0.20≦
d≦0.80の範囲であり、しかもそれぞれの極大値を
構成する粒子の含有率がbμm(40〜60%)、cμ
m(30〜50%)、dμm(3%以上)であることを
特徴とする球状無機質粉末。 (請求項2)球状無機質粉末が非晶質シリカであること
を特徴とする請求項1記載の球状無機質粉末。 (請求項3)請求項1又は2記載の球状無機質粉末が充
填されてなることを特徴とする樹脂組成物。 (請求項4)請求項3記載の樹脂組成物からなることを
特徴とする半導体封止材。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0010】本発明の球状無機質粉末は、所望するフィ
ラーの最大粒径aμmが30≦a≦70である時に適用
される。ここで示す最大粒径とは水篩法で篩上に残る残
量が0.5%未満である粒径を表している。a<30の
場合、bμmとcμmの粒度幅を狭く調整することが困
難となり、a>70の場合は従来のフィラーに対し封止
材の流動性助長効果が大きくはない。
【0011】本発明の球状無機質粉末は、所望するフィ
ラーの最大粒径がaμmである時、レーザー回折法で得
られる粉末の頻度粒度分布において、bμm、cμm、
dμmの3つの極大値を有し、それぞれ0.40a≦b
≦0.70a、0.10b≦c≦0.30b、0.20
≦d≦1.0の範囲であることを特徴とする。これらの
範囲に極大値を有するように設計された球状無機質粉末
はこれまでに存在せず、これらの範囲の全てに極大値を
有させることが、フィラー高充填時における樹脂組成
物、特に封止材の優れた成形性を確保する意味で非常に
重要である。
【0012】bμmの極大値に含まれる粒子成分は、充
填時の核となる粒子成分である。最大粒径aμmに対し
て0.70a<bとなると、モールド時のチップ損傷の
発生や、金型ゲート部の目詰まりなどの問題を生じる。
特に0.40a≦b≦0.70aの領域であることが好
ましい。実際に単一の粒径を有する無機質粉末を調整す
るのは困難であるが、極大値を0.40a≦b≦0.7
0aの領域とすることにより、粒子の粒径がその極大値
からある程度の幅を持っても、aμm超の粒子が混入す
ることなく、粉末を調整することが容易となる。また、
b<0.40aとなると、最大粒径aμmで比較した場
合、成形性での優位さが低下する。
【0013】0.10b≦c≦0.30bの極大値に含
まれる粒子成分は、bμmの極大値に含まれる粒子によ
り構成された粒子骨格の間を通過することが可能であ
り、高充填を可能とする。とくに、0.10b≦c≦
0.25bの極大値を持つとより高充填が可能となり、
中でも0.10b≦c≦0.20bであることが好まし
い。これら2つの極大値を同時に有することで、最大粒
径aμmにおいてのこれまでにないフィラー高充填時の
高流動性を達成することができる。
【0014】一方、0.20≦d≦0.80の極大値に
含まれる粒子成分は、bμmの極大値とcμmの極大値
の粒子による粒子充填間の隙間を埋めることができるこ
とから、球状無機質充填材における最密充填が向上し、
流動性及びバリ特性を著しく向上させることができる。
【0015】本発明の球状無機質粉末は、b、c、dμ
mの極大値を構成する粒子の含有率がそれぞれbμm
(40〜60%)、cμm(30〜50%)、dμm
(3%以上)であることが重要である。ここで示す粒子
含有率は、粉末の頻度粒度分布における各極大値間の極
小値で区切り、極大値を含んでいる頻度値の累計であ
る。つまり、bμmとcμmの極大値間の極小値がeμ
m、cμmとdμmの極大値間の極小値がfμmであっ
た場合、0〜fμmでの累積値がdμmの極大値の粒子
含有率、f〜eμmでの累積値がcμmの極大値の粒子
含有率、eμm以上の累積値がbμmの極大値の粒子含
有率となる。粒子含有率をそれぞれ所定量に調整するこ
とで、粒子の最密充填がより向上され、優れた成形性を
得ることができる。dμmの極大値を構成する粒子は、
最密充填を向上させるために3%以上であることが必要
であり、好ましくは5〜15%であるとより流動性向上
に効果がある。
【0016】本発明の球状無機質粉末の最大粒径は水篩
法にて測定する。水篩法は、測定する粉末200gを種
々の目開きの篩に入れ、シャワー水をかけながら篩い分
けをした後、篩上残分をアルミニウム製容器に洗い流し
乾燥する。得られた乾燥物の質量を測定し、その篩上残
分の割合を算出した。
【0017】本発明の球状無機質粉末の粒度分布特性
は、レーザー散乱光法による粒度測定法に基づく値であ
り、コールター粒度測定器(モデルLS−230;コー
ルター社製)にて測定した。
【0018】本発明の球状無機質粉末における「球状」
の程度としては、真円度にて表される値が0.90以上
であることが好ましい。この真円度は、走査型電子顕微
鏡(日本電子社製「JSM−T200型」)と画像解析
装置(日本アビオニクス社製)を用いて測定した。先
ず、粉末のSEM写真から粒子の投影面積(A)と周囲
長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円
の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bと
して表示できる。
【0019】そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一
の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=
πr2であるから、B=π×(PM/2π)2 となり、
個々の粒子の真円度は、真円度=A/B=A×4π/
(PM)2として算出する。この様にして得られた10
0個以上の粒子の真円度を求めその平均値を平均球形度
とする。
【0020】本発明が対象としている球状無機質粉末
は、シリカ、アルミナ、チタニア等の単体ないしはそれ
らを成分とする複合物であるが、本発明の用途が封止剤
である場合、非晶質シリカが特に好ましい。非晶質シリ
カを用いることによって、低熱膨張性、高破壊靭性、高
曲げ強度、耐はんだリフロー性、金型の低摩耗性の特性
を高度に発現させることができる利点がある。
【0021】本発明の球状無機質粉末は、樹脂組成物中
に85%(質量%、以下同じ)以上含有させて使用する
ことが可能である。本発明の球状無機質粉末の用途が半
導体封止材である場合、(A)エポキシ樹脂、(B)エ
ポキシ樹脂の硬化剤、及び(C)本発明の球状無機質粉
末としたとき、(A)、(B)及び(C)の合計量に対
し85〜95%の含有率であることが好ましい。特に、
85〜95%含有するときに、本発明の球状無機質粉末
の効果が著しい。(C)成分の割合が80%よりも少な
くなると、樹脂組成物特に半導体封止材の破壊靱性値と
曲げ強度が小さくなり、吸水率の上昇や、耐はんだリフ
ロー性が低下する。一方、95%よりも多くなると、良
好な流動性を保持することが困難となり、成形性が悪化
する危険がある。
【0022】本発明で使用される樹脂としては、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の
ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンス
ルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶
ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、
マレイミド変成樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニ
トリルーアクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アク
リロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴムース
チレン)樹脂等を挙げることができる。
【0023】これらの中、半導体封止材用樹脂として
は、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹
脂が好ましい。その具体例をあげれば、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラッ
ク樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビス
フェノールF及びビスフェノールSなどのグリシジルエ
ーテル、フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポク
ロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステ
ル酸エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多官
能エポキシ樹脂、βーナフトールノボラック型エオキシ
樹脂、1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹
脂、2,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、
ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、更には難燃
性を付与するために臭素などのハロゲンを導入したエポ
キシ樹脂等である。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー
性の点からは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフ
タレン骨格のエポキシ樹脂等が好適である。
【0024】エポキシ樹脂の硬化剤については、エポキ
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、
レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノ
ール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、オ
クチルフェノール等の群から選ばれた1種又は2種以上
の混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又
はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られ
るノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹
脂、ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェ
ノール化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の
3官能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や
無水ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニル
スルホン等の芳香族アミンなどがあげることができる。
【0025】本発明の半導体封止材には、次の成分を必
要に応じて配合することができる。すなわち、低応力化
剤として、シリコ−ンゴム、ポリサルファイドゴム、ア
クリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロック
コポリマ−や飽和型エラストマ−等のゴム状物質、各種
熱可塑性樹脂、シリコ−ン樹脂等の樹脂状物質、更には
エポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂の一部又は全部をアミノ
シリコ−ン、エポキシシリコ−ン、アルコキシシリコ−
ンなどで変性した樹脂など、シランカップリング剤とし
て、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピルトリエ
トキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のア
ミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の
疎水性シラン化合物やメルカプトシランなど、表面処理
剤として、Zrキレ−ト、チタネ−トカップリング剤、
アルミニウム系カップリング剤など、難燃助剤として、
Sb23、Sb24、Sb25など、難燃剤として、ハ
ロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物など、着色剤とし
て、カ−ボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などであ
る。更には、ワックス等の離型剤を添加することができ
る。その具体例をあげれば、天然ワックス類、合成ワッ
クス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル
類、パラフィンなどである
【0026】特に、高い耐湿信頼性や高温放置安定性が
要求される場合には、各種イオントラップ剤の添加が有
効である。イオントラップ剤の具体例としては、協和化
学社製商品名「DHF−4A」、「KW−2000」、
「KW−2100」や東亜合成化学工業社製商品名「I
XE−600」などでがある。
【0027】本発明の半導体封止材には、エポキシ樹脂
とエポキシ樹脂の硬化剤との反応を促進させるために硬
化促進剤を配合することができる。その硬化促進剤とし
ては、1,8ージアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ンー7,トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルア
ミン、2−メチルイミダゾール等がある。
【0028】本発明の半導体封止材は、上記諸材料をブ
レンダーやミキサーで混合した後、加熱ロ−ル、ニーダ
ー、1軸又は2軸押出機、バンバリーミキサーなどによ
って溶融混練し、冷却後に粉砕することによって製造す
ることができる。
【0029】本発明の半導体封止材を用いて、半導体を
封止するには、トランスファーモールド、マルチプラン
ジャー等の公知の成形法を採用すればよく、これによっ
て耐熱性、強度、耐湿性、熱伝導等の特性を付与させる
ことができ、しかも充填材の充填率が高いにもかかわら
ず流動性が良好となる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例をあげて更に
具体的に説明する。
【0031】実施例1〜7 比較例1〜12 表1に示す単一の極大値を有する〜の9種の球状シ
リカ粉末を製造し、それらを表2、3に示す種々の割合
で混合し粉体A〜Sを製造した。粉体A〜Sにおいて、
bμm、cμm、dμmの極大値およびそれぞれの極大
値の粒子含有率を表中に示した。これらの粉体A〜Sの
真円度は全て0.90以上の値であった。また、表2、
3の粉末は全て30μm、53μm、67μmの篩によ
る水篩法を行い、篩上残分量を測定した。篩上残分が
0.05%未満の場合は表中に○で示し、篩上残分が
0.05%以上の場合は×で示した。この水篩の結果よ
り、篩上残分が○で示された篩目開きを最大粒径aμm
とし、表中に示した。
【0032】ついで、粉体A〜Sを用い、半導体封止材
を調合した場合の流動性助長効果を以下に従い評価し
た。実施例の結果を表2に、比較例の結果を表3に示し
た。
【0033】流動性助長効果試験 粉体A〜Sを表4に示す配合で各材料と共にドライブレ
ンドした後、これをロール表面温度100℃のミキシン
グロールを用い、5分間混練・冷却・粉砕した後、スパ
イラルフローの測定を行った。測定は、スパイラルフロ
ー金型を用い、EMMI−66(Epoxy Mold
ing Material Institude ;
Society of Plastic Indust
ry)に準拠して行った。成形温度は175℃、成形圧
力は7.5MPa、成形時間は90秒である。また、バ
リの測定は2μm、5μm、10μm、30μmのスリ
ットを持つバリ測定用金型を用い、成形温度は175
℃、成形圧力は7.5MPaで成形した際にスリットに
流れ出た樹脂をノギスで測定し、それぞれのスリットで
測定された値を平均しバリ長さとした。
【0034】表から明らかなように、本発明の球状無機
質粉末の配合された半導体封止材は、球状無機質粉末の
充填率が85%以上の高充填とした時に、最大粒径67
μmで流動性が100cm以上を示し、最大粒径53μ
mでは流動性が80cm以上を示し、最大粒径30μm
に低下させても流動性が70cm以上の流動性を保つこ
とが示された。また、バリ特性においてもいずれも5m
m以下であることが示された。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、粗大粒子を含むことな
く、充填材の高充填域においても、樹脂の種類を問わず
に、半導体封止材の流動性を大幅に向上させることがで
きる球状無機質粉末と、それを用いた半導体封止材が提
供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G072 AA26 BB07 HH16 TT01 TT02 UU01 UU09 4J002 BD121 BN061 BN121 BN151 CC031 CC161 CC181 CD001 CD011 CD051 CD061 CD071 CD101 CD111 CD121 CD151 CF061 CF071 CF161 CF211 CG001 CM041 CN011 CN031 CP031 DE136 DE146 DJ016 FA086 FD016 GJ02 GQ01 GQ05 4M109 EA02 EB13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大粒径がaμm(30≦a≦70)で
    あり、粉末の頻度粒度分布において、bμm、cμm、
    dμmの3つの極大値を有し、それぞれ0.40a≦b
    ≦0.70a、0.10b≦c≦0.30b、0.20
    ≦d≦0.80の範囲であり、しかもそれぞれの極大値
    を構成する粒子の含有率がbμm(40〜60%)、c
    μm(30〜50%)、dμm(3%以上)であること
    を特徴とする球状無機質粉末。
  2. 【請求項2】 球状無機質粉末が非晶質シリカであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の球状無機質粉末。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の球状無機質粉末が
    充填されてなることを特徴とする樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の樹脂組成物からなること
    を特徴とする半導体封止材。
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