JP3446520B2 - フェライト系ステンレス鋼への酸化不動態皮膜の形成方法 - Google Patents

フェライト系ステンレス鋼への酸化不動態皮膜の形成方法

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JP3446520B2 JP04558397A JP4558397A JP3446520B2 JP 3446520 B2 JP3446520 B2 JP 3446520B2 JP 04558397 A JP04558397 A JP 04558397A JP 4558397 A JP4558397 A JP 4558397A JP 3446520 B2 JP3446520 B2 JP 3446520B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェライト系ステ
ンレス鋼に対する酸化不動態皮膜の形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼は優れた耐食性を有するこ
とから、建材を始め自動車部品や家電製品、厨房用など
多方面で使用されている。これらの材料には、SUS304を
中心としたオーステナイト系ステンレス鋼が多く用いら
れている。しかし、特に臨海地域を中心とした塩素イオ
ン濃度の高い塩害地域では、クロムの含有率を高めると
ともにモリブデンを添加した耐食性の高いステンレス鋼
が使用されている。例えば、オーステナイト系のステン
レス鋼としてSUS316(18Cr-12Ni-2.5Mo-Fe)、フェライト
系のステンレス鋼としてSUS444(19Cr-2Mo-Ti,Nb-Fe)が
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記耐食性の高いステ
ンレス鋼であっても、1%以上の濃い食塩水や、0.5%
以上の強酸液や強アルカリ液が存在する環境では、耐食
性の高いフェライト系ステンレス鋼であっても容易に腐
食するという課題を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、適切な条件で
表面に酸化不動態被膜を形成して、耐食性を十分に高め
たフェライト系ステンレス鋼の製造方法としているもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、脱脂
洗浄し表面から水分を除去したフェライト系ステンレス
鋼を所定の混合ガス雰囲気中で、処理温度1000℃〜
1200℃、処理時間30分で熱処理することによっ
て、クロム酸化物が還元反応を生ずることが無く、同時
に鉄酸化物を還元して最表面にクロム酸化物を有する酸
化不動態皮膜を形成するフェライト系ステンレス鋼への
酸化不動態皮膜の形成方法としている。
【0006】請求項に記載した発明は、不活性ガスと
して、窒素が80〜88容積%、水素ガスが1〜5容積
%、一酸化炭素ガスが1〜5容積%、二酸化炭素ガスが
5〜15容積%、酸素ガスが0.05〜0.2容積%である混
合ガスを使用し、熱処理温度を1000℃〜1100
、熱処理時間を30分として、Cr酸化物を優先的に
表面に析出でき、耐久性の高い酸化不動態皮膜の形成方
法としている。
【0007】請求項に記載した発明は、不活性ガスと
して、窒素が41〜49容積%、水素ガスが14〜18
容積%、一酸化炭素ガスが14〜18容積%、二酸化炭
素ガスが17〜27容積%、酸素ガスが0.50〜1.50容積
%である混合ガスを使用し、熱処理温度を1050℃〜
1150℃、熱処理時間を30分として、Cr酸化物を
優先的に表面に析出でき、耐久性の高い酸化不動態皮膜
の形成方法としている。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図1
は、本実施例の製造方法を説明するフローチャートであ
る。先ず材料であるフェライト系ステンレス鋼の表面を
酸またはアルカリ洗いによって脱脂洗浄し、水洗する。
次に脱脂洗浄を終了した材料を適当な温度で乾燥し、表
面から水分を除去する。こうして不純物を除去して乾燥
した材料を、不活性ガスと水素と一酸化炭素と二酸化炭
素と酸素との混合ガス雰囲気中で熱処理する。このとき
の熱処理温度は、1000℃〜1200℃が適切であ
る。この熱処理によって、材料であるフェライト系ステ
ンレスは、最表面にクロム酸化物を有する酸化不動態皮
膜を形成されるものである。
【0009】このとき発明者らの実験によれば、酸化不
動態被膜を緻密なものにするめためには、フェライト系
ステンレス鋼が含有しているCrの量が多い方が望まし
いものである。また、形成した酸化不動態被膜の耐食性
を高めるためには、フェライト系ステンレス鋼にMoを
添加する方がよいものである。
【0010】図2は、発明者らが実験を繰り返して前記
CrとMoの含有率の和と孔食電位との関係を把握した
結果を示している。図2の横軸は、実験に使用している
ステンレス鋼のCrとMoの含有率を、組成式(Cr+
4Mo)での重量%で示している。また縦軸は孔食電位
を示している。孔食電位とは、孔食が発生する臨界電位
を示している。本実施例では、この孔食電位を、基準電
極を飽和KCl溶液を電解質とするカロメル電極(S.
C.E=Saturated Calomel Electrode)として測定して
いる。サンプルとしては、SUS304・SUS316・22Cr-2Mo・
20Cr-5Al-La,Ti・23Cr-15Ni-Si,Mn・18Cr-4Al-Si,Mn・2
0Cr-20Ni-2Mo・SUS444を採り上げている。それぞれの組
成(Cr+4Mo)と孔食電位は、(18,25)、
(28,120)、(30,150)、(20,5
5)、(23,50)、(18,26)、(28,12
0)、(27,100)となっている。すなわち、SUS3
04の組成は、Crが18重量%でMoは含有していない
ものである。従って(Cr+4Mo)は18重量%に相
当する。またSUS316の組成は、Crが18重量%、Mo
は2.5重量%となっている。従って(Cr+4Mo)
は28重量%に相当する。22Cr-2Moは、Crが22重量
%Moは2重量%で(Cr+4Mo)は30重量%に相
当する。20Cr-5Al-La,Tiは、Crが20重量%Moは0
で(Cr+4Mo)は20重量%に相当する。23Cr-15N
i-Siは、Crが23重量%Moは0で(Cr+4Mo)
は23重量%に相当する。18Cr-4Al-Siは、Crが18
重量%Moは0で(Cr+4Mo)は18重量%に相当
する。20Cr-20Ni-2Moは、Crが20重量%Moは2重
量%で(Cr+4Mo)は28重量%に相当する。SUS4
44は、Crが19重量%Moは2重量%となっており、
(Cr+4Mo)は27重量%に相当するものである。
この孔食電位は、数字が大きいほど、すなわち貴となる
ほど孔食が発生しにくいものである。逆に言えば、数字
が小さいほど、すなわち卑となるほど孔食が発生しやす
いものである。
【0011】前記、SUS304・SUS316・SUS444は従来技術
で説明した、耐食性の高いステンレス鋼である。22Cr-2
Moは、市販されているフェライト系ステンレス鋼では
(Cr+4Mo)の含有率が最も大きなステンレス鋼で
あり、本実施例では住友金属工業(株)製のNAR-FC-4を用
いている。20Cr-5Al-La,Tiは、微量のLaを添加するこ
とによって高温で酸化した時に生成する酸化アルミニウ
ム皮膜の耐久性が増し、耐高温酸化性に優れた鋼種とさ
れているもので、本実施例では川崎製鉄(株)製のリバー
ライトR20-5SRを用いている。23Cr-15Ni-Si,Mnは、SUS31
0よりもさらに耐酸化性を有する鋼種で、本実施例では
日本金属工業(株)製のNTK-309Bを用いている。18Cr-4Al
-Si,MnはSUH21相当のフェライト系ステンレス鋼で、ア
ルミニウムの含有量が多く耐酸化性に優れているとされ
ている。本実施例では日本金属工業(株)製のNTK-No.4L
を用いている。20Cr-20Ni-2Moは高温シーズヒーター用
のシーズ管として開発されたものであり、特に耐高温腐
食性に優れているとされている。本実施例では住友金属
工業(株)製のNAR-AH-1を用いている。またSUS444には18
Cr-2Mo(日本金属工業(株)製NTK U-2)を使用してい
る。
【0012】また、表1に前記代表的なステンレス鋼、
22Cr-2Mo・18Cr-2Mo・23Cr-15Ni-Si,Mn・20Cr-5Al-La,T
i・18Cr-4Al-Si,Mn・20Cr-20Ni-2Moについて耐食性試験
を行った結果を記載している。この耐食性試験は、食塩
水・酸・アルカリに対するものである。耐食塩水試験
は、シーズヒータに供試ステンレス鋼を巻き付けて、6
00℃に温度制御しながら、30分通電−60分停電の
サイクルを200回繰り返し、50回毎に1%の食塩水
に浸漬して、表面に発生する錆の状況から腐食の度合い
を判定している。また耐酸性水試験は、0.5%硫酸に
48時間浸漬した後、十分に水洗し、600℃で24時
間熱処理した後、表面に発生する錆の状況から腐食の度
合いを判定している。また耐アルカリ水試験は、0.5
%苛性ソーダに48時間浸漬した後、十分に水洗し、6
00℃で24時間熱処理した後、表面に発生する錆の状
況から腐食の度合いを判定している。
【0013】
【表1】 この結果、前記6種類の鋼材はメーカーの出荷状態のま
までは、食塩水・酸・アルカリ試験の全てで、表面に錆
または腐食が発生するものであり、耐食性に課題を有し
ていることを確認できるものである。
【0014】次に、これらのステンレス鋼の表面に酸化
皮膜を形成して、同様の耐食性試験を行った結果を表2
に示している。この場合、前記酸化皮膜は6種類の鋼材
を大気中で950℃で30分熱処理して形成したもので
ある。
【0015】
【表2】 この結果、アルカリ試験については、すべての鋼材で錆
の発生がほとんど見られず改良されているが、食塩水と
酸の試験ではすべて表面に錆または腐食が発生している
ものである。つまり、このような大気中での鋼材の熱処
理では依然として耐食性に課題を有するものである。こ
の原因を解明するために、表面の酸化物の組成をX線マ
イクロアナライザーを使用して解析した。この結果、表
面にはFeとMoが偏析しており、Crが存在していな
いことを確認した。
【0016】Cr系酸化物は高い化学的安定性を備えて
いることが知られているため、次にCr系酸化物を鋼材
の表面に形成する熱処理条件を検討した。つまり、熱処
理に使用する雰囲気ガスの組成と処理温度を変化させ
て、同様に表面の酸化物の組成をX線マイクロアナライ
ザーを使用して解析した。この結果、2種類の組成のガ
スが適していることを見い出した。1つは、不活性ガス
として、窒素が80〜88容積%、水素ガスが1〜5容
積%、一酸化炭素ガスが1〜5容積%、二酸化炭素ガス
が5〜15容積%、酸素ガスが0.05〜0.2容積
%、熱処理温度を1000℃〜1100℃、熱処理時間
を30分とするものである。また1つは、不活性ガスと
して、窒素が41〜49容積%、水素ガスが14〜18
容積%、一酸化炭素ガスが14〜18容積%、二酸化炭
素ガスが17〜27容積%、酸素ガスが0.50〜1.
50容積%である混合ガスを使用し、熱処理温度を10
50℃〜1150℃、熱処理時間を30分とするもので
ある。こうして作製したサンプルについて同様の耐食性
試験を行った結果を表3に示している。
【0017】
【表3】 前記熱処理の結果、表3に示しているように、22Cr-2Mo
鋼と18Cr-2Mo鋼のフェライト系ステンレス鋼について
は、食塩水と酸とアルカリ試験において表面に錆および
腐食が発生せず、格段に耐食性が向上しているものであ
る。なお不活性ガスとしては例えば、同濃度のアルゴン
などの希ガスを用いても同じ耐食性能が得られるが、よ
り安価な窒素ガスを使用しても十分な性能が得られるも
のである。
【0018】次に前記雰囲気条件で、CrとMoの組成
を変えたものについて、前述した孔食試験を行った結果
を説明する。図3は、この孔食試験の結果を示してい
る。図3のaは、前述したSUS304・SUS316・22Cr-2Mo・
20Cr-5Al-La,Ti・23Cr-15Ni-Si,Mn・18Cr-4Al-Si・20Cr
-20Ni-2Mo・SUS444についての無処理品の特性を示して
いる。またbは、フェライト系ステンレスのCrとMo
の組成を変えたものを前記雰囲気条件で処理したものの
特性を示している。図3から分かるように、CrとMo
の重量含有率の合計が組成式(Cr+4Mo)におい
て、25重量%以上のフェライト系ステンレス鋼は、無
処理品に比べて孔食電位が格段に貴となっており、耐食
性が向上しているものである。
【0019】また、前記第1の処理条件、すなわち、雰
囲気ガスの組成が不活性ガスとして、窒素が80〜88
容積%、水素ガスが1〜5容積%、一酸化炭素ガスが1
〜5容積%、二酸化炭素ガスが5〜15容積%、酸素ガ
スが0.05〜0.2容積%であり、熱処理温度を10
00℃〜1100℃、熱処理時間を30分としたものに
ついて、表面組成をX線マイクロアナライザーで測定し
たところ、表面にはCrと酸素が偏析していることが確
かめられた。また断面方向からCrと酸素の表面偏析層
を走査電子顕微鏡を用いて観察したところ、およそ3μ
mの膜厚を有しているものである。また第2の処理条
件、雰囲気ガスの組成が、不活性ガスとして、窒素が4
1〜49容積%、水素ガスが14〜18容積%、一酸化
炭素ガスが14〜18容積%、二酸化炭素ガスが17〜
27容積%、酸素ガスが0.50〜1.50容積%であ
り、熱処理温度を1050℃〜1150℃、熱処理時間
を30分としたものについても、同様な分析結果を得て
いるものである。
【0020】この膜厚は、従来知られているものに比べ
て約100倍から1000倍となっているものである。
従来知られているものとして、例えば文献(G.Okamoto:
Proc.5th Int.Cong. on Metallic Corrosion,(1972),P
8)に引用されている値や、特開平7−233476号
(発明の名称 フェライト系ステンレス鋼の酸化不動態
皮膜の形成方法)がある。これらの文献では、形成され
る酸化不動態皮膜は数nmから数10nmとされてい
る。
【0021】以上のように本実施例によれば、不活性ガ
スと水素と一酸化炭素と二酸化炭素と酸素との混合ガス
雰囲気中で、処理温度1000℃〜1200℃、処理時
間30分でフェライト系ステンレス鋼を熱処理するよう
にして、最表面にクロム酸化物を有する酸化不動態皮膜
を形成するようにしているものである。
【0022】この方法が効果的な理由は、第1に雰囲気
中に水素ガス・一酸化炭素ガス・二酸化炭素ガスが適量
含有されていることである。すなわち、これらのガス
は、表面に鉄酸化物が形成されないような還元効果を有
しているが、クロム酸化物に対する還元作用は有してい
ないものである。第2に、水素ガス・一酸化炭素ガス・
二酸化炭素が存在し、かつ少量で適量の酸素ガスが含有
されていることである。このため、酸化反応と還元反応
とが適正に平衡して行われ、フェライト系ステンレス鋼
の表面に優先的なCr酸化物不動態皮膜が形成されるも
のである。また第3に、雰囲気ガスの組成条件と熱処理
温度とが適正に組み合わされていることである。つまり
第1の熱処理条件では、不活性ガスとして窒素を80〜
88容積%、水素ガスを1〜5容積%、一酸化炭素ガス
を1〜5容積%、二酸化炭素ガスを5〜15容積%およ
び酸素ガスを0.05〜0.2容積%の混合雰囲気ガスか
ら構成し、1000℃〜1100℃の温度、30分の処
理時間で熱処理するのに対して、第2の熱処理条件で
は、不活性ガスとして窒素を41〜49容積%、水素ガ
スを14〜18容積%、一酸化炭素ガスを14〜18容
積%、二酸化炭素ガスを17〜27容積%および酸素ガ
スを0.50〜1.50容積%から構成し、1050℃〜
1150℃の温度、30分の処理時間で熱処理している
ものである。この第2の熱処理条件では、不活性ガスの
濃度は低くなるが、その分、鉄酸化物の還元効果がある
水素ガス・一酸化炭素ガス・二酸化炭素ガスの濃度を高
めているため、第1の熱処理条件に対して多少酸素ガス
の濃度を高め、やや高温側で熱処理を行っているため、
同様にCr酸化物不動態皮膜が形成されると考えられ
る。
【0023】なお前記第1の熱処理は、ガス雰囲気を調
整した電気炉のバッチ処理でも、都市ガスを雰囲気ガス
原料とした発熱型雰囲気ガス発生装置(DX装置)でも
実現可能である。また前記第2の熱処理条件について
は、同じくガス雰囲気を調整した電気炉のバッチ処理で
も、LPGと空気とを雰囲気ガス原料とした吸熱型ガス
発生装置(RX装置)でも実現可能である。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載した発明により、耐食性
を著しく向上できるフェライト系ステンレス鋼を実現で
きるものである。
【0025】請求項に記載した発明により、Cr酸化
物を優先的に表面に析出でき、耐久性の高い酸化不動態
皮膜を有するフェライト系ステンレス鋼を実現できるも
のである。
【0026】請求項に記載した発明により、Cr酸化
物を優先的に表面に析出でき、耐久性の高い酸化不動態
皮膜を有するフェライト系ステンレス鋼を実現できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるフェライト系ステンレス
鋼への酸化不動態皮膜の形成方法を説明するフローチャ
ート
【図2】同、フェライト系ステンレス鋼における、Cr
とMoの含有率と孔食電位との関係を示す特性図
【図3】同、酸化不動態皮膜を形成したフェライト系ス
テンレス鋼における、CrとMoの含有率と孔食電位と
の関係を示す特性図
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−116632(JP,A) 特開 昭60−230962(JP,A) 特開 平10−5821(JP,A) 特開 平10−18018(JP,A) 特開 平9−176824(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/10 C23C 8/12 C23C 8/14 C23C 8/16 C23C 8/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱脂洗浄し、表面から水分を除去して、
    不活性ガスと水素と一酸化炭素と二酸化炭素と酸素との
    混合ガス雰囲気中で、処理温度1000℃〜1200
    、処理時間30分で熱処理して、最表面にクロム酸化
    物を有する酸化不動態皮膜を形成するフェライト系ステ
    ンレス鋼への酸化不動態皮膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 不活性ガスとして、窒素が80〜88容
    積%、水素ガスが1〜5容積%、一酸化炭素ガスが1〜
    5容積%、二酸化炭素ガスが5〜15容積%、酸素ガス
    が0.05〜0.2容積%である混合ガスを使用し、熱処理温
    度を1000℃〜1100℃、熱処理時間を30分とし
    た請求項1に記載したフェライト系ステンレス鋼への酸
    化不動態皮膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガスとして、窒素が41〜49容
    積%、水素ガスが14〜18容積%、一酸化炭素ガスが
    14〜18容積%、二酸化炭素ガスが17〜27容積
    %、酸素ガスが0.50〜1.50容積%である混合ガスを使用
    し、熱処理温度を1050℃〜1150℃、熱処理時間
    を30分とした請求項1に記載したフェライト系ステン
    レス鋼への酸化不動態皮膜の形成方法。
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