JP3443791B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
り、特に、能動素子として絶縁ゲート半導体素子を備え
た半導体装置に関する。
て、絶縁ゲート形バイポーラモードトランジスタ(IG
BT)が知られている。IGBTは、半導体素子に接続
された端子として、一対の主端子(コレクタ電極端子、
エミッタ端子)と、各主端子間に流れる電流を制御する
ための制御端子(ゲート電極端子)を備えた電圧制御型
の半導体素子として構成されている。このIGBTはコ
レクタ・エミッタ間に流れる大電流を制御端子に入力す
る小さな電力の信号で制御できるという特徴があり、家
庭用電化製品から電車などに搭載された電力変換装置ま
で広く使われている。さらに、ここ数年は、自動車の点
火装置であるイグナイタにも適用されており、従来使わ
れていたバイポーラトランジスタに置き代わりつつあ
る。
GBTのコレクタをイグニッションコイルの一次側に接
続し、エミッタを接地し、ゲート端子に点火制御信号を
入力し、点火制御信号にしたがってIGBTをオンオフ
制御し、IGBTのオン時に、バッテリからの電流をイ
グニッションコイルの一次側、IGBTのコレクタ、エ
ミッタを介して流し、IGBTのオフ時に、イグニッシ
ョンコイルの一次側を流れる電流が急激に遮断されるこ
とに伴って、イグニッションコイルの一次側に数百ボル
ト程度の電圧を誘起させ、この電圧をイグニッションコ
イルで昇圧し、イグニッションコイルの二次側から数万
ボルトの電圧を点火プラムに印加してガソリンを着火す
る構成が採用されている。
ニッションコイルの一次側から発生する過大な電圧によ
ってIGBTが破壊するのを防止するために、IGBT
には電圧制限素子が設けられている。例えば、点火プラ
グが点火に失敗した場合などにおいては、イグニッショ
ンコイルに蓄積されたエネルギーが点火プラグで消費で
きないために、イグニッションコイルにエネルギーが溜
ったままの状態となり、イグニッションコイルの一次側
から高い電圧が発生し、この電圧がIGBTのコレクタ
電極端子に印加されると、そのままではIGBTが破壊
する。このため、IGBTを高電圧回路に用いるときに
は、コレクタ電極とゲート電極とをコレクタクランプダ
イオードを介して接続し、高い電圧がコレクタ電極端子
に印加されたときに、コレクタクランプダイオードの降
伏によって電圧を制限する構成が採用されている。
を制御するに際して、エンジンの省エネルギー化やクリ
ーン化が強く求められるようになっており、高精度な点
火制御が可能なイグナイタが必要となっている。このた
め、点火プラグの状態をエンジンコントロール用のマイ
コン(マイクロコンピュータ)で常に監視し、最適な点
火制御を行なう回路が提案されている。
特開平9−317617号公報に記載されているものが
ある。この点火制御回路においては、IGBTなどで構
成されるスイッチング素子の主端子間の電圧を監視する
回路を設け、スイッチング素子の主端子間の電圧にした
がって点火プラグの状態を推定し、この推定結果を基に
エンジンの点火制御をリアルタイムに行なうようになっ
ている。なお、スイッチング素子の主端子間の電圧を監
視するものとしては、例えば、特開平5−219752
号公報が挙げられる。
スイッチング素子の主端子間の電圧をエンジン制御用の
マイコンに入力するために、スイッチング素子とマイコ
ンとの間に、電圧低減用のコンデンサや抵抗などを設け
ることが余儀なくされている。すなわち、イグナイタに
用いられるスイッチング素子の主端子間の電圧は通常、
数百ボルトにも上昇するので、この電圧をそのままマイ
コンに入力したのでは、耐圧が数ボルトのマイコンを破
壊することになる。このように、電圧低減用のコンデン
サや抵抗などを半導体素子の外部素子として設けると、
部品点数の増加によりイグナイタの小型化、低コスト化
が困難になり、この結果として、自動車の小型化、低コ
スト化が困難になる。またスイッチング素子とマイコン
との間にコンデンサや抵抗などの外部素子を設けると、
制御に遅れが生じたり、ノイズが混入したりして高精度
なエンジン制御が困難となる。
印加される電圧をこの電圧よりも低い電圧で直接検出す
ることができる半導体装置および車両用点火制御装置を
提供することになる。
に、本発明は、能動素子として機能する半導体素子と、
前記半導体素子に接続された端子として電源に接続され
る第一の主端子および第二の主端子と、前記第一の主端
子と前記第二の主端子との間に流れる電流を制御する制
御端子とを有し、前記第一の主端子と前記制御端子との
間に、前記第一の主端子と前記制御端子との間の電圧を
分圧する分圧素子と、前記分圧素子により分圧された電
圧を出力する電圧検出端子とを備えてなる半導体装置を
構成したものである。
記分圧素子により分圧された電圧をさらに分圧する補助
分圧素子を設け、前記電圧検出端子の代わりに、前記補
助分圧素子により分圧された電圧を出力する電圧検出端
子を設けることもできる。
は、前記分圧素子の代わりに、前記第2の主端子と前記
制御端子との間に、前記第2の主端子と前記制御端子と
の間の電圧を分圧する分圧素子を設け、この分圧素子に
より分圧された電圧を出力する電圧検出端子を設けるこ
ともできる。
以下の要素を付加することができる。
で構成されている。
成されている。
形成されている。
流素子は、抵抗率の異なる複数の多結晶シリコン層から
構成され、前記電圧検出端子は、前記多結晶シリコン層
のうち抵抗の低い層に接続されている。
成領域の角部に設け、この角部の分圧素子に前記電圧検
出端子を接続してなる。
導体基体と、前記半導体基体の一方の主表面側に形成さ
れた第1導電形の第1の層と、前記半導体基体の他方の
主表面側に形成されて前記第1導電形とは導電形の異な
る第2導電形の第2の層と、前記第2の層内に選択的に
形成された第1導電形による複数の第3の層と、前記第
3の層内に選択的に形成された第2導電形による第4の
層と、前記第2の層と前記第4の層との間の前記第3の
層の露出面に絶縁膜を介して形成された第1の電極と、
前記第3の層と前記第4の層とに接合して形成された第
2の電極と、前記半導体基体の一方の主表面に接合して
形成された第3の電極とを含む第一の領域と、前記第1
の層と前記第2の層を延長して前記第一の領域を包囲し
て形成された第二の領域とを備え、前記第二の領域の第
2の層には、電位が徐々に低下する電界緩和層が形成さ
れ、前記電界緩和層の指定の電位の部位に電圧検出端子
が接続されてなる半導体装置を構成したものである。
記電圧検出端子の代わりに、前記電界緩和層の指定の電
位の部位に、この部位の電圧を分圧する分圧素子が接続
され、前記電圧素子の電圧分圧点に電圧検出端子を接続
することもできる。
一次側に接続される半導体装置と、前記半導体装置の電
圧検出端子からの電圧と点火指令とにしたがって点火制
御信号を生成しこの点火制御信号を前記半導体装置の制
御端子に出力する制御手段とを備え、前記半導体制御装
置として、前記いずれかの半導体制御装置を用いて構成
された自動車用点火制御装置を構成したものである。
子間に印加された電圧が分圧されて分圧検出端子から出
力されるため、半導体素子の主端子間に印加される電圧
をこの電圧よりも低い電圧で直接検出することができ
る。このため、半導体素子の主端子間に印加される電圧
を検出するのに半導体装置の外部に電圧検出素子を設け
る必要がなく、部品点数の低減およびノイズの低減に寄
与することができる。また電圧検出端子から出力される
電圧を、点火制御信号を生成する制御手段に適する電圧
に設定することで、制御手段を、例えば、エンジンコン
トロール用のマイコンで構成した場合、電圧検出端子か
ら出力される電圧をマイコンに直接入力することができ
る。そして制御手段において、電圧検出手段から入力さ
れた電圧と点火指令とにしたがって点火制御信号を生成
することで、時間遅れが少なく、精度の高いエンジン制
御が可能となり、自動車の省燃費化および排ガスのクリ
ーン化に寄与することができる。
に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態を示
す半導体装置の回路構成図である。図1において、半導
体装置は、能動素子として機能する半導体素子であるゲ
ート絶縁形バイポーラモードトランジスタ(以下、IG
BTという。)10と、IGBT10に接続された端子
として電源に接続される第1の主端子であるコレクタ電
極端子12および第2の主端子であるエミッタ電極端子
14と、コレクタ電極端子12とエミッタ電極端子14
との間に流れる電流を制御するための制御端子であるゲ
ート電極端子16、5対のコレクタクランプダイオード
18、20、22、24、26、ゲート保護ダイオード
28、コレクタクランプダイオード24と26との接続
点に接続されたコレクタ電圧検出端子30を備えて構成
されている。コレクタクランプダイオード18〜26、
ゲート保護ダイオード28はそれぞれ2個のダイオード
のアノード側が互いに接続されて構成されており、コレ
クタクランプダイオード18〜26は互いに直列接続さ
れてコレクタ電極端子12とゲート電極端子16に接続
されている。ゲート保護ダイオード28は各ダイオード
のカソード側がゲート電極端子16とエミッタ電極端子
14にそれぞれ接続されて、IGBT10のゲート・エ
ミッタ間に高電圧が印加されたときに、この電圧によっ
て降伏し、高電圧からIGBT10を保護するようにな
っている。
〜26は、コレクタ電極端子12とゲート電極端子16
との間に高電圧が印加されたときに降伏し、コレクタ電
極・ゲート電極間に印加される電圧を許容電圧以下に制
限する電圧制限素子として機能するとともに、コレクタ
電極端子12・ゲート電極端子16間に印加された電圧
を分圧する分圧素子として機能するようになっている。
この場合、コレクタ電極端子12・ゲート電極端子16
間の電圧が5対のコレクタクランプダイオード18〜2
6によって分圧されるため、コレクタ電極端子12・ゲ
ート電極端子16間の電圧がコレクタクランプダイオー
ド26によって1/5に分圧される。このため、コレク
タ電圧検出端子30からは、接地電位に対して、コレク
タクランプダイオード26の両端に発生する分圧電圧を
加えた電圧が発生することになる。
ションコイルの一次側コイルに接続し、エミッタ電極端
子14を接地し、イグニッションコイルの一次側コイル
から400Vの電圧が発生し、この電圧がコレクタ電極
端子12に印加されたときには、コレクタ電圧検出端子
30から約80Vの電圧が出力される。すなわち、IG
BT10のコレクタ電極端子12とエミッタ電極端子1
4との間に電圧が印加されたときに、この電圧よりも低
い電圧をコレクタ電極端子30から直接検出することが
できる。
5対のコレクタクランプダイオード18〜26を設けた
ものについて述べたが、コレクタクランプダイオードの
個数を増やすことにより、コレクタ電圧検出端子30か
ら発生する電圧をさらに低くすることができる。例え
ば、コレクタクランプダイオードとなるダイオード対を
200個設け、ゲート電極端子16に接続されたダイオ
ード対から2番目のダイオード対と3番目のダイオード
対との接続点にコレクタ電圧検出端子30を接続した場
合、コレクタ電極端子12・ゲート電極端子16間に印
加された電圧を1/100に分圧した電圧をコレクタ電
圧検出端子30から検出することができる。この場合、
コレクタ電極端子12に400ボルトの電圧が印加され
たときには、コレクタ電圧検出端子30とゲート電極端
子16との間には僅か4ボルトの電圧しか発生しないた
め、コレクタ電圧検出端子30をエンジン制御用マイコ
ンの電圧入力端子に直接接続することが可能になる。
クタ電圧検出端子30をエンジン制御用マイコンの電圧
入力端子に直接接続し、この電圧と点火指令にしたがっ
てマイコンで点火制御信号を生成し、この点火制御信号
にしたがってIGBT10をオンオフ制御することで、
エンジンの点火時期を高精度に制御することが可能にな
り、自動車の省エネルギー化および排ガスのクリーン化
に寄与することができる。
体装置の外部に電圧低減用のコンデンサや抵抗などの部
品を設けることなくコレクタ電圧を検出できるため、部
品点数の低減およびイグナイタの小型化および低コスト
化に寄与することができる。
プダイオード18〜26を分圧素子として用いるものに
ついて述べたが、図2に示すように、ダイオードの代わ
りに、抵抗32、34を分圧素子および電圧制限素子と
して用いても、前記実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
抵抗値を調整することで、コレクタ電極端子12とエミ
ッタ電極端子14との間に印加された電圧よりも低い電
圧をコレクタ電圧検出端子30から検出することができ
る。
造を図3および図4にしたがって説明する。図3は図1
に示す半導体装置の平面図、図4は図3のA−B線に沿
う断面図である。図3および図4において、半導体装置
は、素子形成領域36とIGBTチップ周辺の電界強度
を緩和するターミネーション領域38を有し、素子形成
領域36には能動素子として機能する半導体素子が複数
個形成されており、各半導体素子のエミッタ電極がエミ
ッタ端子14に接続され、各半導体素子のコレクタ電極
がコレクタ電極端子12に接続され、ゲート電極がゲー
ト電極端子16に接続され、複数の半導体素子によって
単一のIGBT10が構成されている。
を構成する層として、p型のコレクタ層402、n型の
バッファ層403、n型のドリフト層404が形成され
ており、p型のコレクタ層402にはコレクタ電極40
1が接合され、コレクタ電極401にはコレクタ電極端
子12が接続されている。一方、n型のドリフト層40
4には、p型のベース層405が複数個間隔を保って形
成されており、ベース層405にはn型のエミッタ層4
06が形成されている。エミッタ層406はエミッタ電
極409に接合されており、エミッタ層406とエミッ
タ層406との間に形成されたドリフト層404は絶縁
膜を介してゲート電極408に接合されている。エミッ
タ電極409はエミッタ電極端子14に接続され、ゲー
ト電極408はゲート電極端子16に接続されている。
ベース層405に隣接して、p型のウエル層407が形
成されており、p型のウエル層407の表面には酸化膜
414が形成されている。この酸化膜414上には、p
型不純物412とn型不純物413とが交互に形成され
ており、両端のn型不純物413のうち一方のn型不純
物413にはクランプダイオード26の第1の電極41
0が接合され、この第1の電極410がゲート電極端子
16に接続されている。また他端のn型不純物413に
はクランプダイオード26の第2の電極415が接合さ
れている。第2の電極415はn型ドリフト層404内
に形成されたn+コンタクト層416に接合されてい
る。
子30を多結晶シリコンで形成されたダイオードの一部
分より引出して形成している点にある。すなわち、コレ
クタクランプダイオード18〜26はp型のウエル層4
07に接合された酸化膜414上に多結晶シリコンを用
いて形成されており、ダイオードの第1の電極410か
ら2番目の接続点となるn型不純物413にコレクタ電
圧検出端子30が接続されている。コレクタ電圧検出端
子30はエミッタ電極409と同一のプロセスで作るこ
とが可能であり、コレクタ電圧検出端子30を設けるこ
とによって製造プロセスの増加はない。
ロセスを増やすことなくコレクタ電圧検出端子30を形
成できる。
ランプダイオード18〜26を導電型と抵抗率が異なる
複数の多結晶シリコン層で形成し、電圧検出端子30
を、抵抗率の低い層に接続する構成を採用することもで
きる。
がって説明する。本実施形態は、コレクタクランプダイ
オード18〜26とコレクタ電圧検出端子30をチップ
の角部、すなわち素子形成領域36とターミネーション
領域38の角部に配置したものであり、他の構成は図3
のものと同様である。
端子30をゲート電極端子16から離して配置している
ため、各端子からの配線の引出しが容易になり、組立て
易く、組立てコストを低減できる。またコレクタクラン
プダイオード18〜26をチップの角部に配置すること
でコレクタクランプダイオード18〜26がIGBT1
0の発熱の影響を受けにくくなり、コレクタ電圧の検出
精度を高めることができる。
がって説明する。本実施形態は、コレクタクランプダイ
オード24と26との接続点に補助分圧素子として分圧
用ダイオード42、44を接続し、各分圧用ダイオード
42と44との接続点にコレクタ電圧検出端子30を接
続するようにしたものであり、他の構成は図1と同様で
ある。各分圧用ダイオード42、44は一対のダイオー
ドのアノード側を互いに接続し、コレクタクランプダイ
オード18〜26と同様に多結晶シリコンダイオードと
して構成されている。そして各分圧ダイオード42、4
4は、コレクタクランプダイオード18〜26と同様
に、ダイオード1個あたりの降伏電圧は3〜10V程度
である。
を直接エンジン制御用マイコンなどに入力する場合に
は、コレクタ電圧検出端子30の電圧を5V以下にする
ことが望ましい。このためには、コレクタクランプダイ
オード18〜26の降伏電圧を低くすればよいが、降伏
電圧を単に小さくするにはコレクタクランプダイオード
の段数を増やさなければならず、コレクタクランプダイ
オードの占める面積が大きくなってチップサイズが増大
する。
クランプダイオード18〜26によって分圧された電圧
を分圧用ダイオード42、44によってさらに分圧(1
/2に分圧)にしているため、コレクタクランプダイオ
ードの段数を増やすことなく、コレクタ電圧検出端子3
0の電圧をより低くすることができる。
として2対のダイオードを用いたものについて述べた
が、3対以上の分圧ダイオードを用いれば、さらにコレ
クタ電圧検出端子30の電圧を低くすることができる。
例えば、20対の分圧用ダイオードで1/20に分圧す
れば、コレクタ電極端子12に400Vの電圧が印加さ
れても、コレクタ電圧検出端子30の電圧を5V以下に
することができる。
42、44を用いてコレクタ電圧を分圧するものについ
て述べたが、ダイオードの代わりに、抵抗やコンデンサ
などの素子を用いて分圧することも可能である。
は、コレクタクランプダイオード18〜26を有する半
導体装置について述べたが、コレクタクランプダイオー
ドがないいわゆる汎用のIGBTに本発明を適用した実
施形態を以下に説明する。
装置の縦断面図である。図7において、半導体装置は1
対の主表面を有する半導体基体400を有し、この半導
体基体400は、半導体基体400の一方の主面側に形
成された第1導電型(p型)の第1の層としてのp型の
コレクタ層402と、半導体基体400の他方の主表面
側に形成されて第1導電型とは導電型の異なる第2導電
型(n型)の第2の層としてのn型ドリフト層404
と、p型のコレクタ層402とn型のドリフト層404
との間に形成されたn型のバッファ層403とから構成
されており、n型のドリフト層404には第1導電型
(p型)による第3の層としてp型のベース層405が
複数個選択的に形成され、ベース層405内には第2導
電型(n型)による第4の層としてn型のエミッタ層4
06が選択的に形成されている。そしてベース層405
とドリフト層404の露出面には絶縁膜を介して第1の
電極としてゲート電極408が接合され、ベース層とエ
ミッタ層406との露出面に第2の電極としてエミッタ
電極409が接合され、半導体基体400の一方の主表
面に第3の電極としてコレクタ電極401が接合されて
いる。そしてエミッタ電極409にはエミッタ電極端子
14が接続され、ゲート電極408にはゲート電極端子
16が接続されている。エミッタ電極409、ゲート電
極408、ベース層405、エミッタ層6は第1の領域
に形成されている。なお、n型のバッファ層403が無
い場合も有り、n型のバッファ層403は必須ではな
い。
1上に形成された、バッファ層402、ドリフト層40
3、ベース層404が延長して形成された第2の領域が
第1の領域を包囲するようになっている。この第2の領
域のドリフト層404には素子周辺部での電界を緩和す
るために、電界緩和層(Field Limiting
Ring)が形成されており、電界緩和層(FLR
層)はチップの中央部から周辺部に向かって徐々に電位
を低下させることにより、電界を緩和するようになって
いる。
第1の電界緩和層705、第2の電界緩和層706、第
3の電界緩和層707が形成されており、第1の電界緩
和層705には第1のフィールドプレート701が接合
され、第2の電界緩和層706には第2のフィールドプ
レート702が接合され、第3の電界緩和層707には
第3のフィールドプレート703が接合されている。そ
して各フィールドプレート間には酸化膜414が形成さ
れ、酸化膜414上には電界制御電極704が形成され
ている。この電界制御電極704はドリフト層404内
のn+コンタクト層416と接合されている。そして、
第1のフィールドプレート701がエミッタ電極端子1
4に接続され、第2のフィールドプレート702がコレ
クタ電圧検出端子30に接続されている。
緩和層の指定の電位の部位あるいは任意の電位の部位に
コレクタ電圧検出端子30を接続するようにしているた
め、コレクタ電圧検出端子30からコレクタ電圧を分圧
した電圧を出力することができる。この場合、コレクタ
電圧検出端子30は、製造プロセスの追加や構造の変更
なしに、コレクタ電圧を分圧して検出することが可能に
なる。
出端子30を第2のフィールドプレート702に接続す
るものについて述べたが、図8に示すように、第2のフ
ィールドプレート702に分割抵抗46、48を接続
し、電界緩和層によって分圧されたコレクタ電圧を分割
抵抗46、48によってさらに分圧し、分圧された電圧
をコレクタ電圧検出端子30から出力する構成を採用す
ることもできる。
がって説明する。本実施形態は、ゲート電極端子16と
エミッタ電極端子14との間に2対のゲート保護ダイオ
ード28を直列接続して挿入し、各ゲート保護ダイオー
ド28の接続点にコレクタ電圧検出端子30を接続した
ものである。コレクタ電極端子12とゲート電極端子1
6との間には5対のコレクタクランプダイオード18〜
26が接続されている。2対のゲート保護ダイオード2
8は2個のダイオードのアノード側をそれぞれ接続して
構成したものであり、コレクタクランプダイオード18
〜26と同様に多結晶シリコンで構成されている。
ード28をコレクタクランプダイオード18〜26と耐
圧を同じに設定すれば、コレクタ電圧検出端子30には
コレクタ電極端子12に印加された電圧の1/7の電圧
が発生することになる。
タ電圧検出端子30を各ゲート保護ダイオード28間に
設けたことにより、ゲート電極端子16の電圧より低い
電圧で検出することができる。そしてこの電圧がエンジ
ン制御用マイコンの電圧入出力端子に許容される電圧よ
りも低いときにはコレクタ電圧検出端子30を直接マイ
コンに接続することができる。またコレクタ電圧検出端
子30の電圧がマイコンの電圧入力端子の電圧として許
容される電圧よりも高いときには、コレクタクランプダ
イオードの数あるいはゲート保護ダイオードの数を増加
させることで、コレクタ電圧検出端子30の電圧をマイ
コンの許容電圧、例えば、5V以下にすることができ
る。
たがって説明する。本実施形態は、IGBT10を含む
半導体装置を自動車用イグニッションシステムに適応し
たものであり、この半導体装置は、制御手段としてのI
GBT駆動回路50とともに自動車用点火制御装置を構
成するようになっている。
端子30に接続されているとともにゲート抵抗52を介
してゲート電極端子16に接続されている。一方、半導
体装置のコレクタ電極端子12はイグニッションコイル
54の一次巻線(コイル)56に接続されており、イグ
ニッションコイル54の二次側巻線(コイル)58は点
火プラグ60に接続され、イグニッションコイル54の
一次側巻線56と二次側巻線58にはバッテリ62から
直流電圧が印加されるようになっている。
出端子30から得られた電圧と点火指令とにしたがって
点火制御信号を生成し、この点火制御信号をゲート抵抗
52、ゲート電極端子16を介してIGBT10のゲー
ト電極に印加し、IGBT10をオンオフ制御するよう
になっている。すなわちIGBT10のコレクタに印加
される電圧を監視しながら点火制御信号を生成し、この
点火制御信号にしたがってIGBT10のオンオフ制御
を行なうようになっている。そしてこのような制御を行
なっているときに、例えば、点火プラグ60が点火を失
敗した場合など、イグニッションコイル54に蓄積され
たエネルギーが点火プラグ60で消費できないために、
イグニッションコイル54にエネルギーが溜ったままの
状態となると、イグニッションコイル54の一次側巻線
56から高電圧が発生するが、この電圧はコレクタクラ
ンプダイオード18〜26の降伏により一定の電圧が制
限され、高電圧からIGBT10が破壊するのを防止す
ることができる。また、このとき発生するコレクタ電圧
をコレクタ電圧検出端子30から取り込むことで、点火
プラグ60が点火に失敗したことを検出することがで
き、点火の失敗に応じた点火制御信号を生成し、点火に
失敗後の動作をIGBT10に対して行なうことがで
き、精度の高いエンジン制御が可能になる。
クタ電圧を直接検出してエンジンの点火制御を行なって
いるため、自動車の小燃料化および排気ガスのクリーン
化を有効に行なうことができるとともに、コレクタ電圧
を検出するために、半導体装置の外部に高耐圧のコンデ
ンサや抵抗を設ける必要がなくなり、部品点数の低減お
よびイグナイタの低コスト化を図ることができる。
プダイオードとして5対用いるものについて述べたが、
コレクタ電圧検出端子30の電圧をさらに下げるときに
は、コレクタクランプダイオードの数を増加させたり、
コレクタクランプダイオードによって分圧された電圧を
分圧用ダイオードによってさらに分圧することも可能で
ある。
半導体素子の主端子間に印加された電圧が分圧されて分
圧検出端子から出力されるため、半導体素子の主端子間
に印加される電圧をこの電圧よりも低い電圧で直接検出
することができ、半導体素子の主端子間に印加される電
圧を検出するのに半導体装置の外部に電圧検出素子を設
ける必要がなく、部品点数の低減およびノイズの低減に
寄与することができる。
構成図である。
構成図である。
図である。
構成図である。
面図である。
面図である。
構成図である。
を自動車用イグニッションシステムに適用したときの構
成図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 能動素子として機能する半導体素子と、
前記半導体素子に接続された端子として電源に接続され
る第一の主端子および第二の主端子と、前記第一の主端
子と前記第二の主端子との間に流れる電流を制御する制
御端子とを有し、前記第一の主端子と前記制御端子との
間に、前記第一の主端子と前記制御端子との間の電圧を
分圧する分圧素子と、前記分圧素子により分圧された電
圧を出力する電圧検出端子とを備えてなる半導体装置。 - 【請求項2】 能動素子として機能する半導体素子と、
前記半導体素子に接続された端子として電源に接続され
る第一の主端子および第二の主端子と、前記第一の主端
子と前記第二の主端子との間に流れる電流を制御する制
御端子とを有し、前記第一の主端子と前記制御端子との
間に、前記第一の主端子と前記制御端子との間の電圧を
分圧する分圧素子と、前記分圧素子により分圧された電
圧をさらに分圧する補助分圧素子と、前記補助分圧素子
により分圧された電圧を出力する電圧検出端子とを備え
てなる半導体装置。 - 【請求項3】 能動素子として機能する半導体素子と、
前記半導体素子に接続された端子として電源に接続され
る第一の主端子および第二の主端子と、前記第一の主端
子と前記第二の主端子との間に流れる電流を制御する制
御端子とを有し、前記第一の主端子と前記制御端子との
間に、前記第一の主端子と前記制御端子との間の電圧を
許容電圧以下に制限する電圧制限素子と、前記第二の主
端子と前記制御端子との間に、前記第二の主端子と前記
制御端子との間の電圧を分圧する分圧素子と、前記分圧
素子により分圧された電圧を出力する電圧検出端子とを
備えてなる半導体装置。 - 【請求項4】 前記分圧素子は、複数個の整流素子で構
成されていることを特徴とする請求項1、2または3に
記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記分圧素子は、複数個の抵抗で構成さ
れていることを特徴とする請求項1、2または3に記載
の半導体装置。 - 【請求項6】 前記分圧素子は、多結晶シリコンで形成
されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいず
れか1項に記載の半導体装置。 - 【請求項7】 前記分圧素子を前記半導体素子の形成領
域の角部に設け、この角部の分圧素子に前記電圧検出端
子を接続してなることを特徴とする請求項1乃至6のう
ちいずれか1項に記載の半導体装置。 - 【請求項8】 一対の主表面を有する半導体基体と、前
記半導体基体の一方の主表面側に形成された第1導電形
の第1の層と、前記半導体基体の他方の主表面側に形成
されて前記第1導電形とは導電形の異なる第2導電形の
第2の層と、前記第2の層内に選択的に形成された第1
導電形による複数の第3の層と、前記第3の層内に選択
的に形成された第2導電形による第4の層と、前記第2
の層と前記第4の層との間の前記第3の層の露出面に絶
縁膜を介して形成された第1の電極と、前記第3の層と
前記第4の層とに接合して形成された第2の電極と、前
記半導体基体の一方の主表面に接合して形成された第3
の電極とを含む第一の領域と、 前記第1の層と前記第2の層を延長して前記第一の領域
を包囲して形成された第二の領域とを備え、 前記第二の領域の第2の層には、電界緩和層が形成さ
れ、前記電界緩和層の指定の電位の部位に電圧検出端子
が接続されてなる半導体装置。 - 【請求項9】 一対の主表面を有する半導体基体と、
前記半導体基体の一方の主表面側に形成された第1導電
形の第1の層と、前記半導体基体の他方の主表面側に形
成されて前記第1導電形とは導電形の異なる第2導電形
の第2の層と、前記第2の層内に選択的に形成された第
1導電形による複数の第3の層と、前記第3の層内に選
択的に形成された第2導電形による第4の層と、前記第
2の層と前記第4の層との間の前記第3の層の露出面に
絶縁膜を介して形成された第1の電極と、前記第3の層
と前記第4の層とに接合して形成された第2の電極と、
前記半導体基体の一方の主表面に接合して形成された第
3の電極とを含む第一の領域と、 前記第1の層と前記第2の層を延長して前記第一の領域
を包囲して形成された第二の領域とを備え、 前記第二の領域の第2の層には、電界緩和層が形成さ
れ、前記電界緩和層の指定の電位の部位に、この部位の
電圧を分圧する分圧素子が接続され、前記分圧素子の電
圧分圧点に電圧検出端子が接続されてなる半導体装置。 - 【請求項10】 イグニッションコイルの一次側に接続
される半導体装置と、前記半導体装置の電圧検出端子か
らの電圧と点火指令とに従って点火制御信号を生成しこ
の点火制御信号を前記半導体装置の制御端子に出力する
制御手段とを備え、前記半導体制御装置は、請求項1乃
至9のうちいずれか1項に記載されているものから構成
されてなる自動車用点火制御装置。
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