JP5672856B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、MOSFETや絶縁ゲート型電界効果バイポーラトランジスタ(以下、IGBTという)などの半導体素子を備えた半導体装置に関するものである。
イグナイタなどに使用されるIGBTなどの半導体スイッチング素子は、入力の信号を受けて2次側に高電圧を発生させるものである。このような半導体スイッチング素子では、高電圧で使用されるが故に素子自体にL負荷サージなどのように短時間に瞬間的に高電圧の跳ね返りが発生することがあり、それに耐え得る構造であることが要求される。サージには様々なモードがあり、数μsecから数nsecで数kVの電圧が半導体スイッチング素子に印加される。
そこで、サージ耐量を得るために、通常オンオフ動作が行われるメインセルの一部にサージが集中しないようにする構造が提案されている。例えば、IGBTのゲート−コレクタ間もしくはゲート−エミッタ間の電圧をツェナーダイオードでクランプしてメインセルをソフトオンさせてサージを抜く構造が提案され、特に、高速、高電圧のサージに耐えられるようにメインセルより外周耐圧部でサージを抜く構造が特許文献1に提案されている。
具体的には、特許文献1では、ツェナーダイオード群を内蔵するフィールドプレートが備えられた半導体装置が提案されている。この半導体装置では、MOSFETやIGBTなどの半導体スイッチング素子が形成されたセル部を囲むようにフィールドプレートが備えられ、サージが印加されたときのツェナーダイオード群の動作抵抗を低減させつつ、ブレークダウン時のコーナー部における外周耐圧部の電流密度を低減させるようにしている。
フィールドプレートは、セル部を囲む外周耐圧部に、セル部の輪郭に沿った方向と平行な方向を長手方向(以下、単に長手方向という)とする平行部を備え、この平行部に対して長手方向に沿って複数のツェナーダイオードを形成した構造とされている。平行部は、セル部から外周に向かう方向に複数本並列的に、つまり多重に配置され、各平行部から斜めに延設された連結部を介して、各平行部が外周方向において隣り合っている平行部の長手方向において隣り合っている平行部に対して接続されている。このため、セル部に形成された半導体素子のゲート電極に電気的に接続された平行部(最もセル部側の平行部)から半導体基板に接続された平行部(最も外周側の平行部)に至るまでに、各平行部が階段状に配置された構造とされている。これにより、例えばIGBTのゲート−コレクタ間をツェナーダイオード群の降伏電圧にクランプし、IGBTのゲート−コレクタ間に降伏電圧を超える電圧が印加されないようにしている。
このような構造の半導体装置では、フィールドプレートは、階段状に接続された各平行部に含まれるツェナーダイオード群の降伏電圧の総和によってゲート−コレクタ間のクランプ電圧を規定する役割と、外周方向において並列的に並べられた複数の平行部によってバルク、つまり半導体装置におけるシリコン部全域の耐圧を決める役割が有る。そして、特許文献1に開示されている半導体装置では、外周方向において並列的に並べられた複数の平行部それぞれに対して同数のツェナーダイオードを配置した構造としている。
特開2003−174165号公報
しかしながら、イグナイタの高効率化などから半導体スイッチング素子に対する要求が高まり、要求されるサージ耐量が高くなる傾向がある。このため、上記特許文献1に示すのような半導体装置での耐サージ設計では部分的に電界強度の偏りが生じて耐量の仕様を満足できない可能性がある。
本発明は上記点に鑑みて、更にサージ耐量を大きくすることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、外周耐圧部には、半導体基板と電気的に接続されている最外周側のプレート(17g)と、セル部に形成されたゲート電極(7)と電気的に接続されている最内周側のプレート(17a)とを含む導電性の複数のフィールドプレート(17)が形成されており、複数のフィールドプレートは、セル部の輪郭に沿う平行方向を長手方向としてセル部から外周耐圧部の外周側に向かって複数本並べられて配置された平行部(30)と、該平行部それぞれから斜め方向に延設された連結部(33)とを有し、平行部と連結部とが交互に接続されることにより、一方向に向かって階段状に形成されており、平行部には、ツェナーダイオードが逆方向に直列接続されたツェナーダイオード対を複数段形成したツェナーダイオード群(18a〜18e)が備えられ、複数本並べられて配置された平行部それぞれに備えられたツェナーダイオード対の段数は、セル部に近い側から該セル部の外周に向かって増やされていることを特徴としている。
このように、平行部のツェナーダイオード対の段数がセル部側から外周に向かって増加させるようにすると、サージ耐量を増加させられることが可能になる。
このような構造の半導体装置については、高電圧印加がなされるイグナイタの駆動に適用される
その場合、請求項に記載したように、複数本並べられて配置された平行部のうち最もセル部側に位置する2本の平行部(30a、30b)に備えられたツェナーダイオード対の段数の差である段数差を複数本並べられて配置された平行部に対して形成されるツェナーダイオード対の総数で割った段数比は、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には9%以下、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系のイグナイタに使用される場合には7.5%以下、半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には6%以下とされるようにすると好ましい。
このように、イグナイタの適用電圧に応じて段数比を設定し、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系であれば段数比が9%以下、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系であれば段数比が7.5%以下、半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系であれば段数比が6%以下となるようにすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
また、請求項またはに記載したように、複数本並べられて配置された平行部のうち最もセル部側に位置する2本の平行部(30a、30b)に備えられたツェナーダイオード対の段数の差である段数差は、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には9段以下、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系のイグナイタに使用される場合には8段以下、半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には5段以下とされるようにすると好ましい。
このように、イグナイタの適用電圧に応じてツェナーダイオード対の段数差を設定し、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系であれば段数差の絶対値が9段以下、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系であれば段数差の絶対値が8段以下、半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系であれば段数差の絶対値が5段以下となるようにすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
さらに、請求項に記載したように、複数本並べられて配置された平行部の本数は、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には4本以上、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系もしくは半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には5本以上とされると好ましい。
このように、イグナイタの適用電圧に応じてツェナーダイオード対が形成される平行部の本数を設定し、半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系の場合には本数を4本以上、半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系または半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系の場合には本数を5本以上にすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の平面図である。 図1の主要部の断面図である。 図1中の外周耐圧部の一部拡大図である。 (a)は、図1中の外周耐圧部Bの直線部B1の一部拡大図、(b)は、フィールドプレートの模式図である。 図1中の外周耐圧部Bの直線部B1の詳細構造を示した部分拡大図である。 600V系のイグナイタに対して半導体装置を適用した場合のツェナーダイオード対の段数比に対するサージ耐量(電圧)の関係を示した図である。 500V系、600V系、700V系のイグナイタに対して半導体装置を適用した場合のツェナーダイオード対の段数比に対するサージ耐量(電圧)の関係を示した図である。 500V系、600V系、700V系のイグナイタに半導体装置を適用した場合の平行部30aと平行部30bそれぞれに備えられるツェナーダイオード対の段数差の絶対数に対するサージ耐量の関係を示した図である。 500V系、600V系、700V系のイグナイタに半導体装置を適用した場合のツェナーダイオード対が備えられる平行部30の本数を変化させた場合のサージ耐量の関係を示した図である。 (a)、(b)は、平行部30の本数を4本とした場合のレイアウト図、平行部30の本数を5本とした場合のレイアウト図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に、本発明の一実施形態を適用した半導体装置の平面図を示す。また、図2に、図1のI−I’断面図を示すと共に、図3に、図1の領域Rの拡大模式図を示す。
図1において、中央部がIGBTを構成する半導体素子が形成されているセル部Aであり、セル部Aの周りでセル部Aの外周に沿った形状で外周耐圧部Bが形成されている。図2の断面図では、図の右側部分がセル部Aであり、セル部Aの左側が外周耐圧部Bである。
図2の半導体基板1において、p+型層1Aの上にn-型層1Bが形成されている。そして、この半導体基板1はp+型層1A側の表面を裏面1a、n-型層1B側の表面を主表面1bとし、裏面1a上にはコレクタ電極2が形成されている。
セル部Aでは、n-型層1Bの表層部にp型ウェル3が形成されており、このp型ウェル3よりも接合深さが浅く、p型ウェル3と重なってp型ベース領域4が形成されている。さらに、このp型ベース領域4の内部にはn+型ソース領域5が形成されている。また、n-型層1Bの上面にはゲート絶縁膜6を介してポリシリコン等からなるゲート電極7が設けられている。そして、このゲート電極7の下に位置するn+型ソース領域5とn-型層1Bとに挟まれたp型ベース領域4がチャネル領域8となっている。
また、p型ベース領域4の表層部のうち、n+型ソース領域5に対してチャネル領域8の反対側にはn+型ソース領域5と重なってp+型領域9が形成されている。そして、n-型層1Bの表面上に形成されたBPSGまたはPSG等からなる層間絶縁膜10の上にAl合金等からなるエミッタ電極11が設けられている。このエミッタ電極11は層間絶縁膜10に形成されたコンタクトホール12を通して、n+型ソース領域5、p+型領域9と電気的に接続されている。
このように、p型ベース領域4とn+型ソース領域5とp+型領域9とを有し、p+型領域9の上のエミッタ電極11と、p型ベース領域4の上のゲート電極7とを有する構造を1セルとして、セル部Aは、これらが複数設置された構成となっている。
一方、外周耐圧部Bでは、n-型層1Bの表層部のうち、最外周のセルの周りにp型ウェル3と接合深さが等しい外周p型ウェル13が形成されている。また、n-型層1Bの表層部の最外周側にはn+型コンタクト領域15が形成されている。
そして、n-型層1Bの上には絶縁膜としてのフィールド酸化膜16が形成されており、このフィールド酸化膜16の上で外周p型ウェル13からn+型コンタクト領域15のセル部側端部の間に例えばポリシリコンよりなるフィールドプレート17a〜17g及びツェナーダイオード群18a〜18eが形成されている。さらに、フィールドプレート17a〜17g上を含めてフィールド酸化膜16の上に層間絶縁膜10が形成されている。この層間絶縁膜10の上にゲート電極7に繋がるゲート配線19が設けられており、このゲート配線19は層間絶縁膜10に形成されたコンタクトホール20を通してフィールドプレート17aと電気的に接続されている。また、層間絶縁膜10上の最外周側には等電位プレート21が設けられている。この等電位プレート21はフィールドプレート17gと、n+型コンタクト領域15とに電気的に接続されている。
図4(a)は、図1中の外周耐圧部Bの直線部B1の一部拡大図であり、図4(b)は、フィールドプレート17の構造を模式的に示した図である。フィールドプレート17aは、紙面下側のセル部A側に配置され、セル部Aの輪郭に沿ってセル部Aを囲むように一周形成されていて、ゲート配線19と電気的に接続されている。また、フィールドプレート17gは、最外周において外周耐圧部Bの外側の輪郭に沿ってセル部Aを囲むように一周形成されていて、等電位プレート21を介してn-型層1Bと電気的に接続されている。このため、フィールドプレート17gは、等電位プレート21およびn-型層1Bからp+型層1Aを通じてコレクタ電極2と電気的に接続されている。
そして、フィールドプレート17aとフィールドプレート17gとの間に複数のフィールドプレート17b〜17fが配置されており、これらはセル部の輪郭(外周耐圧部の内側の各辺)に沿った方向と平行とされた平行部30(30a〜30e)と、各平行部から斜め方向(図4(a)の場合は紙面右上方向)に延設された連結部33(33a〜33f)とを有し、平行部30a〜30gと連結部33a〜33fとが交互に接続され、一方向に向かって階段状に形成されている。なお、これらのフィールドプレート17b〜17fの間は互いに電気的に絶縁されている。
最もセル部A側に配置されたフィールドプレート17aと最外周側に配置されたフィールドプレート17gの間に配置される平行部30b〜30fには、帯状に複数のツェナーダイオード群18a〜18eが形成されている。具体的には、帯状の複数のツェナーダイオード群18a〜18eは、例えばP(リン)が注入されたn型領域31と、例えばB(ボロン)が注入されたp型領域32とが交互に複数配置されることにより形成されている。このような構成により、n型領域31とp型領域32の順に形成された部分で構成されるpn接合の逆方向接続とp型領域32とn型領域31の順に形成された部分で構成されるpn接合の順方向接続とによって、ツェナーダイオードが逆方向に直列接続されたツェナーダイオード対が構成される(図4(a)中にはツェナーダイオード対を模式的に示してあるが、実際には図示した数よりも多数配置されている)。このため、ツェナーダイオード群18a〜18eは、このようなツェナーダイオード対が複数個連続的に形成されて直接接続された構成となっている。
例えば、セル部Aから半導体基板1の外周方向に向かって順に並んでいる平行部30a〜30e、連結部33a〜33fを1つのブロックZとし、外周耐圧部BはこのブロックZが複数配置された構成となっている。なお、図4中のZ1、Z2、Z3、…等がブロックZである。
ブロックZ1内のツェナーダイオード群18aを含む平行部30aは、紙面右隣のブロックZ2内のツェナーダイオード群18bを含む平行部30bと連結部33bを介して接続されている。このツェナーダイオード群18bを含む平行部30bは、さらに右隣のブロックZ3(図4(b)参照)内のツェナーダイオード群18cを含む平行部30cと連結部33cを介して接続されている。このようにしてツェナーダイオード群18eを含む平行部30eまで連結部33d、33eを介して接続されている。
したがって、図4(b)に示すようにゲート配線19に接続されたフィールドプレート17aから等電位プレート21に接続されたフィールドプレート17gに向かって、ブロックZ1内のツェナーダイオード群18a、ブロックZ2内のツェナーダイオード群18b、ブロックZ3内のツェナーダイオード群18c、ブロックZ4内のツェナーダイオード群18d、ブロックZ5内のツェナーダイオード群18eが順にセル部Aから外周に向かう方向に対して傾斜し、一方向に階段状に接続された構成となっている。
このように、1つのブロックZ内でツェナーダイオード群18a〜18eを接続するのではなく、複数のブロックZ間で、外周に沿った方向に対して斜めの方向で階段状に接続されている。これにより、外周耐圧部の面積を増大させることなく、外周耐圧部の直線状の辺に対して垂直な方向でのツェナーダイオード群18a〜18eの幅を広げることができる。そして、これらのツェナーダイオード群18a〜18eを含む平行部30a〜30eに接続される連結部33b〜33eの幅も広くすることができる。これにより、図4(b)に示すようにゲート配線19に接続されたフィールドプレート17aから等電位プレート21に接続されたフィールドプレート17gに至る電気的に接続された領域の抵抗値を低減させ、高周波サージが印加されたときでも、ツェナーダイオード群18a〜18eに瞬時に大電流を流すことができる。このため、ゲート電極7を充電することができ、サージを素子のオン状態で吸収することができる。
また、ツェナーダイオード群18a〜18eを含む平行部30a〜30eや、連結部33b〜33e等を有するフィールドプレート17a〜17gのポリシリコン層が、外周耐圧部B全体において、セル部Aから外周に向かう方向で一定間隔に配置されていることから、サージが印加された場合、外周耐圧部Bにおける電界集中を緩和することができる。
このように、上記のような構造を適用することで、基本的には、半導体装置の高周波サージに対する耐量を向上させることができる。しかしながら、上述したように、イグナイタの高効率化などから半導体スイッチング素子に対する要求が高まり、要求されるサージ耐量が高くなる傾向があるため、上記構造とするだけでは部分的に電界強度の偏りが生じて耐量の仕様を満足できない可能性がある。このため、本実施形態では、さらに更にサージ耐量を大きくすることが可能な半導体装置とすべく、平行部30a〜30eに形成されたツェナーダイオード群18a〜18eの段数について下記のように構成している。これについて、本発明者らの試作検討結果等を踏まえて説明する。
上述したように、フィールドプレート17は、階段状に接続された各平行部30a〜30eに含まれるツェナーダイオード群18a〜18eの降伏電圧の総和によってゲート−コレクタ間のクランプ電圧を規定する役割と、外周方向において並列的に並べられた複数の平行部30a〜30eによってバルク、つまり半導体装置におけるシリコン部全域の耐圧を決める役割が有る。ゲート−コレクタ間のクランプ電圧としてツェナーダイオード群18a〜18eに要求される耐圧で、ツェナーダイオード対の段数の総数が決まる。また、ツェナーダイオード群18a〜18eが形成された平行部30a〜30eのうち最もセル部A側の位置の平行部30aに備えられるツェナーダイオード対の段数については、バルク外周の耐圧によって制約があるため、多くの数にすることができない。
このため、平行部30a〜30eのツェナーダイオード対の段数をセル部A側から外周に向かって増加させるようにすると、サージ耐量を増加させることが可能になると想定される。このような知見に基づいて、平行部30a〜30eに備えられた各ツェナーダイオード群18a〜18eに含まれるツェナーダイオード対の段数について、サージ耐量との関係を調べた。その結果、平行部30a〜30eのツェナーダイオード対の段数を一定にする場合と比較して、段数を変化させ、セル部A側の段数を少なくし、セル部A側から外周に向かって段数を増加させるようにすると、サージ耐量を増加させられるということが確認された。これについて、図5〜図10を参照して説明する。
図5は、図1中の外周耐圧部Bの直線部B1の詳細構造を示した部分拡大図である。この図に示されるように、各平行部30a〜30eには、n型領域31とp型領域32とが交互に複数配置されることでツェナーダイオード対が複数段備えられている。また、平行部30a〜30eのツェナーダイオード対の段数をセル部A側から外周に向かって増加させてある。以下の説明では、図5に示したように、ツェナーダイオード群18a〜18eが形成された平行部30a〜30eのうち最もセル部A側に位置する二本の平行部30a、30bそれぞれに備えられたツェナーダイオード対の段数の差のことをツェナーダイオード対段数差という。また、ゲート−コレクタ間に配置するL負荷サージなどに対する耐性を得るためのクランプ用のツェナーダイオード対の総数、つまりツェナーダイオード群18a〜18eに備えられるツェナーダイオード対の総数のことをツェナーダイオード対総数という。このツェナーダイオード対総数については、ブロックZの1つ分に含まれるツェナーダイオード対の総数と等しい。
図6は、600V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合のツェナーダイオード対の段数比に対するサージ耐量(電圧)の関係を示した図である。この図のX軸となるツェナーダイオード対の段数比とは、ツェナーダイオード対総数とツェナーダイオード対段数差との比を示している。また、この図のY軸では、サージ耐量(電圧)の最大値が40kVとなっている。測定限界値が40kVであるために、それ以上の数値が示されていないが、実際には40kV以上あることを意味している。600V系のイグナイタの場合、例えばツェナーダイオード対総数が100段程度とされる。
この図に示されるように、600V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合には、段数比が7.5%以下であると所望のサージ耐量が得られるが、7.5%を超えるとサージ耐量が低下することが判る。つまり、平行部30aと平行部30bそれぞれに備えられるツェナーダイオード対の段数差が多くなり過ぎると、サージ耐量が得られなくなる。
図7は、500V系、600V系、700V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合のツェナーダイオード対の段数比に対するサージ耐量(電圧)の関係を示した図である。図中(1)が700V系、(2)が600V系、(3)が500V系の上記関係を示している。700V系のイグナイタの場合、例えばツェナーダイオード対総数が120段程度、500V系のイグナイタの場合、例えばツェナーダイオード対総数が80段程度とされる。
この図に示されるように、イグナイタの適用電圧に応じて段数比に対するサージ耐量(電圧)の関係が変わり、500V系であれば段数比が9%以下、600V系であれば段数比が7.5%以下、700V系であれば段数比が6%以下であれば所望のサージ耐量が得られる。このため、500V系であれば段数比が9%以下、600V系であれば段数比が7.5%以下、700V系であれば段数比が6%以下となるように、ツェナーダイオード対の段数比を設定すると好ましい。
図8は、500V系、600V系、700V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合の平行部30aと平行部30bそれぞれに備えられるツェナーダイオード対の段数差の絶対数に対するサージ耐量の関係を調べた結果を示してある。この図に示されるように、ツェナーダイオード対の段数差の絶対数が多くなるとサージ耐量が低下することが判る。具体的には、500V系であれば段数差の絶対値が9段以下、600V系であれば段数差の絶対値が8段以下、700V系であれば段数差の絶対値が5段以下であれば所望のサージ耐量が得られ、それを超えるとサージ耐量が低下する。このため、ツェナーダイオード対の段数差の絶対値を、500V系であれば9段以下、600V系であれば8段以下、700V系であれば5段以下となるように設定すると好ましい。
図9は、500V系、600V系、700V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合の平行部30の本数を変化させた場合のサージ耐量の関係を調べた結果を示してある。図10(a)、(b)は、平行部30の本数をの4本とした場合のレイアウト図、上記と同様に平行部30の本数を5本とした場合のレイアウト図である。
図10(a)、(b)に示すように、平行部30の本数を変化させることもできるが、その場合には、図9に示されるように、本数に応じてサージ耐量が変わる。これは、平行部30の本数を増やすことによりツェナーダイオード対を配置できる領域が増え、平行部30のうち隣り合うもの同士に備えられたツェナーダイオード群18a〜18eに含まれるツェナーダイオード対の段差数を少なくすることが可能になるためである。具体的には、500V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合には、平行部30の本数を4本にしてもサージ耐量が得られるが、600V系、700V系のイグナイタに上記構成の半導体装置を適用した場合には、平行部30の本数を5本にしないとサージ耐量が得られない可能性がある。このため、500V系の場合には平行部30の本数を4本以上、600V系または700V系の場合には平行部30の本数を5本以上にすると好ましい。
以上説明したように、平行部30a〜30eのツェナーダイオード対の段数がセル部A側から外周に向かって増加させるようにすると、サージ耐量を増加させられることが可能になる。
特に、イグナイタの適用電圧に応じて段数比を設定し、500V系であれば段数比が9%以下、600V系であれば段数比が7.5%以下、700V系であれば段数比が6%以下となるようにすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
また、イグナイタの適用電圧に応じてツェナーダイオード対の段数差を設定し、500V系であれば段数差の絶対値が9段以下、600V系であれば段数差の絶対値が8段以下、700V系であれば段数差の絶対値が5段以下となるようにすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
さらに、イグナイタの適用電圧に応じてツェナーダイオード対が形成される平行部30の本数を設定し、500V系の場合には平行部30の本数を4本以上、600V系または700V系の場合には平行部30の本数を5本以上にすることで、大きなサージ耐量を得ることが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、図4(a)(b)に示すように、ゲート配線19に電気的に接続されているフィールドプレート17aからn-型層1Bと電気的に接続されたフィールドプレート17gに向かって、各連結部33を紙面右上方向に傾斜して階段状に接続させていたが、左上方向に傾斜して接続させることもできる。
また、各ツェナーダイオード群18a〜18eに含まれるツェナーダイオード対の段数及びn型領域31の幅、p型領域32の幅は任意に設定することができ、また、1ブロック内のツェナーダイオード対の段数の総数や、全体のブロック数は任意に設定することができる。
また、本実施形態では、図1に示すようにセル部が略五角形状である半導体装置を例に挙げて説明していたが、セル部が略矩形状やその他の形状である半導体装置に本発明を適用することができる。
A セル部
B 外周耐圧部
1 半導体基板
1A p+型基板
1B n-型層
2 コレクタ電極
3 p型ウェル
7 ゲート電極
13 外周p型ウェル
15 n+型コンタクト領域
16 フィールド酸化膜
17 フィールドプレート
18 ツェナーダイオード
21 等電位プレート
30 平行部
31 n型領域
32 p型領域
33 連結部

Claims (4)

  1. 半導体基板(1)に、半導体素子が形成されたセル部(A)と、該セル部の外周に配置された外周耐圧部(B)とを備え、
    前記外周耐圧部には、前記半導体基板と電気的に接続されている最外周側のプレート(17g)と、前記セル部に形成されたゲート電極(7)と電気的に接続されている最内周側のプレート(17a)とを含む導電性の複数のフィールドプレート(17)が形成されており、
    前記複数のフィールドプレートは、前記セル部の輪郭に沿う平行方向を長手方向として前記セル部から前記外周耐圧部の外周側に向かって複数本並べられて配置された平行部(30)と、該平行部それぞれから斜め方向に延設された連結部(33)とを有し、前記平行部と前記連結部とが交互に接続されることにより、一方向に向かって階段状に形成されており、
    前記平行部には、ツェナーダイオードが逆方向に直列接続されたツェナーダイオード対を複数段形成したツェナーダイオード群(18a〜18e)が備えられ、複数本並べられて配置された前記平行部それぞれに備えられた前記ツェナーダイオード対の段数は、前記セル部に近い側から該セル部の外周に向かって増やされている半導体装置を高電圧印加がなされるイグナイタの駆動に適用したイグナイタ駆動用の半導体装置であって、
    前記複数本並べられて配置された前記平行部のうち最もセル部側に位置する2本の平行部(30a、30b)に備えられた前記ツェナーダイオード対の段数の差である段数差を前記複数本並べられて配置された前記平行部に対して形成されるツェナーダイオード対の総数で割った段数比は、前記半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には9%以下、前記半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系のイグナイタに使用される場合には7.5%以下、前記半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には6%以下とされていることを特徴とするイグナイタ駆動用の半導体装置。
  2. 前記複数本並べられて配置された前記平行部のうち最もセル部側に位置する2本の平行部(30a、30b)に備えられた前記ツェナーダイオード対の段数の差である段数差は、前記半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には9段以下、前記半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系のイグナイタに使用される場合には8段以下、前記半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には5段以下とされていることを特徴とする請求項に記載のイグナイタ駆動用の半導体装置。
  3. 記複数本並べられて配置された前記平行部のうち最もセル部側に位置する2本の平行部(30a、30b)に備えられた前記ツェナーダイオード対の段数の差である段数差は、前記半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には9段以下、前記半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系のイグナイタに使用される場合には8段以下、前記半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には5段以下とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のイグナイタ駆動用の半導体装置。
  4. 前記複数本並べられて配置された前記平行部の本数は、前記半導体素子として要求される耐圧が500Vである500V系のイグナイタに使用される場合には4本以上、前記半導体素子として要求される耐圧が600Vである600V系もしくは前記半導体素子として要求される耐圧が700Vである700V系のイグナイタに使用される場合には5本以上とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のイグナイタ駆動用の半導体装置。
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