JP3443054B2 - 表面性状測定機用検出器 - Google Patents

表面性状測定機用検出器

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JP3443054B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B5/00Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques
    • G01B5/28Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring roughness or irregularity of surfaces
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B3/00Measuring instruments characterised by the use of mechanical techniques
    • G01B3/22Feeler-pin gauges, e.g. dial gauges

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の表面粗
さ、うねり、形状等を測定する表面性状測定機に用いら
れ、先端に触針を有する検出器に関する。
【0002】
【背景技術】表面性状測定機は、触針を先端に有する検
出器を備え、この触針を測定表面に沿って移動させるこ
とで触針の変位をデータとして取り込む測定機である。
この表面性状測定機で用いられる検出器は、略筒状のケ
ーシングの内部に長尺状のアーム部材が回動自在に取り
付けられ、このアーム部材の先端部に触針が備えられた
スタイラスアームが取り付けられている。触針の変位は
アーム部材に設けられた検出部で検出される。
【0003】アーム部材をケーシング内に回動自在に支
持するため、従来では、アーム部材の回動中心にピボッ
ト軸を固定し、このピボット軸の先端を底部軸孔で係止
する有底円筒状の軸受をケーシングに固定した構造があ
る(特開平11-248404号)。また、従来では、測定に際
して、触針が測定表面に押圧されなければならないの
で、アーム部材を付勢するばねがケーシング内に設けら
れている(特開平11-190605号)。測定によっては、異
なる種類のスタイラスアームを用いなければならないた
め、スタイラスアームは、アーム部材の端部に形成され
た凹部に挿抜自在とされる。
【0004】一般に、表面性状測定機を用いて、スキッ
ド付き測定とスキッドレス測定とが行われる。そのた
め、表面性状測定機用検出器では、触針を覆うように、
スキッドがケーシングに取り付けられている。このスキ
ッドのケーシングへの取り付けはボルトで行われ、スキ
ッドが検出器本体に対して着脱自在とされる。
【0005】スキッドをケーシングに固定して測定を行
う,スキッド付き測定は、測定表面にうねりと粗さがあ
る場合に、うねりの成分を取り除いて粗さの成分のみの
データを検出するために用いられる。測定にあたり、触
針とスキッドとの双方を測定表面に接触させながら検出
器を移動する。スキッドを検出器本体から取り外して測
定を行う,スキッドレス測定は、うねり等を含め、測定
表面の全ての凹凸データを検出して被測定物の断面形状
や真直度等の測定を行うために用いられる。測定にあた
り、触針のみを測定表面に接触させながら検出器を移動
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】表面性状測定機、特
に、表面粗さ測定機において、測定力が0.75mNという微
少な値を実現することが望まれているが、従来では、微
少測定圧の実現は、測定条件に応じた測定姿勢やスタイ
ラスアームの交換時に生じる不具合に起因して制約され
るという問題点がある。つまり、特開平11-248404号で
示される従来例では、微少圧測定に対応できるものの、
スタイラスアームの挿抜に際してアーム部材に固定され
たピボット軸の先端と軸受の軸孔との間に力がかかるた
め、軸受の耐久性に問題がある。さらに、スタイラスア
ームの交換時に大きな挿抜力が加えられると、この挿抜
力に耐えられないため、特別な機構を別途設ける必要が
ある。
【0007】軸受の耐久性を向上させるため、一般に、
軸受として玉軸受を使用することがある。表面性状測定
機で適用される検出器では、玉軸受を用いるにあたり、
アーム部材の回動中心の両側にピボット軸をそれぞれ固
定し、これらのピボット軸にそれぞれ係合する玉軸受を
ケーシングの内部に配置することが考えられる。ここ
で、互いに対向する玉軸受でピボット軸を十分に係合す
るため、一方の玉軸受をケーシング側に固定し、他方の
玉軸受を一端がケーシングに固定された板ばねの他端に
押し当てることが好ましい。しかし、玉軸受を単に板ば
ねの他端部で押し当てる構造では、スタイラスアームの
挿抜によって板ばねと当接する玉軸受がずれる虞れがあ
り、玉軸受の位置ずれに伴って測定圧が変化するという
不都合が生じる。特に、微少測定圧の表面性状測定機用
検出器においては、この玉軸受の位置ずれに伴って生じ
る測定圧変化によって、スタイラスアームが固定してし
まい、回動不能となる不都合を生じる。
【0008】また、特開平11-190605号で示される従来
例では、触針の測定表面に対する押圧力はアーム部材を
付勢するばねのばね力によって決定されるため、スタイ
ラスアームを交換する際に必要とされる測定圧の微少な
変更を十分に行えるものではなかった。
【0009】さらに、従来例では、スキッド付き測定と
スキッドレス測定とはスキッドを検出器のケーシングに
対して取り付け、あるいは、取り外すことによって行わ
れるが、いずれの場合も、検出器から出力されたデータ
の処理にあたって、スキッド取付の有無に応じて真直度
補正の有効/無効の切り換えや、表面粗さ計算と表面形
状の切り換え等を行う必要があり、煩雑且つ間違いを生
じやすいという問題があった。さらに、検出器から出力
されたデータを保存した後に再計算を行おうとする際
に、そのデータがスキッド付きかスキッドレスのいずれ
で収集したデータであるかの区別がつきにくいという問
題があった。
【0010】本発明の目的は、測定条件に応じた微少な
値の測定力でも正確で精度の高い測定を行える表面性状
測定機用検出器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の表面性状測定機
用検出器は、先端に触針を有するスタイラスアームが着
脱自在に取り付けられたアーム部材を回動自在にケーシ
ングに支持した表面性状測定機用検出器において、前記
アーム部材の回動中心の両側にピボット軸をそれぞれ取
り付け、これらのピボット軸のうち一方のピボット軸の
先端部と係合する玉軸受を前記ケーシングに固定し、他
方のピボット軸の先端部と係合する玉軸受を板ばねを介
して前記ケーシングに取り付け、この板ばねは、前記玉
軸受を前記ピボット軸に付勢するとともに、その一端部
を前記ケーシングに固定し、その他端部を前記玉軸受に
固定し、この玉軸受は前記板ばねに追随して可動する構
造としたことを特徴とする。
【0012】この発明において、触針を測定表面に接触
させながら検出器を移動させると、触針は測定表面の凹
凸表面に沿って変位され、この変位はスタイラスアーム
及びアーム部材の回動(揺動)運動として伝達される。
アーム部材では、その両側の回動中心にピボット軸がそ
れぞれ取り付けられおり、これらのピボット軸は、その
両側から玉軸受で支持される。本発明では、軸受として
玉軸受を使用することで、回動トルクを低減することが
でき、しかも、幅広く軸を支持することで、スタイラス
交換が可能となり、ヒステリシスの微量化、低測定力が
可能となる。
【0013】しかも、2個の玉軸受のうち1つは板ばね
の端部に固定され、板ばねに追随して可動する構造とし
たため、高精度のピボット玉軸受のスライド摺動が不要
となり、低コスト化が図れる。その上、アーム部材から
スタイラスアームを挿抜する際に、軸受部分に力がかか
っても、玉軸受はピボット軸に対してずれることがない
ので、回動トルクの変動が抑えられ、測定圧が変化する
ことがない。
【0014】また、本発明の表面性状測定機用検出器
は、前記構成に加え、前記スタイラスアーム及び前記ア
ーム部材の重量を前記アーム部材の回動中心で釣り合わ
せるバランスウェイトを、前記スタイラスアーム及び前
記アーム部材の少なくとも一方で軸方向移動可能に取り
付けたことを特徴とする。この発明において、スタイラ
スアームを種類の異なるものに交換すると、アーム部材
及びスタイラスアームの重量中心が変わるが、この場
合、バランスウェイトを軸方向にスライドさせること
で、測定圧の微少な調整が可能となる。
【0015】ここで、前記バランスウェイトは、前記ア
ーム部材の端部に配置されるウェイト本体と、このウェ
イト本体に基端が固定され前記アーム部材の長手方向に
延びて形成された雌ねじ部に螺合されるねじ部と、を備
えた構成が好ましい。この構成では、バランスウェイト
がウェイト本体とねじ部とから構成されるため、ウェイ
ト本体を回動してねじ部のねじ込み量を調整すること
で、バランスウェイトを簡単にスライドさせることがで
きる。
【0016】さらに、本発明の表面性状測定機用検出器
は、前記構成に加え、前記ケーシングに先端部が前記触
針の近傍に配置されるスキッドを着脱自在に取り付け、
記スキッドの前記ケーシングへの着脱の有無を検知す
る検知スイッチを備えたことを特徴とする。
【0017】この発明において、スキッドの装着の有無
を検知スイッチで検知することで、検出器から出力され
たデータの処理にあたって、スキッド取付の有無の応じ
た、真直度補正有効/無効の切り換えや、表面粗さ計算
と表面形状計算の切り換え等を自動的に行うことが可能
となるため、操作が容易になるとともに、間違いを回避
することができる。さらに、検出器から出力されたデー
タを保存する際に、前記検知スイッチから出力された出
力信号を合わせて保存することで、そのデータがスキッ
ド付きかスキッドレスのいずれで収集したデータである
かの区別が容易となり、再計算時にも真直度補正有効/
無効の切り換えや、表面粗さ計算と表面形状計算の切り
換え等を自動的に行うことが可能となるため、操作が容
易となるとともに間違いを回避することができる。
【0018】ここで、前記検知スイッチとしては、リミ
ットスイッチ、圧電素子を用いた圧感スイッチを例示す
ることができる。検知スイッチとしてリミットスイッチ
を用いれば、検知スイッチの構造を簡易なものにするこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる検出器が用いられた表面性状測定機の概略斜視図で
ある。図1において、表面性状測定機は、被測定物の測
定表面の性状を測定する検出器10と、この検出器10
を測定表面に沿って進退させる駆動部20とを備えて構
成されている。駆動部20は、箱形のケーシング21内
に断面略門型のスライダガイド22を長手方向に沿って
固定し、このスライダガイド22に検出器10が取り付
けられたスライダ23を長手方向に摺動自在に設け、こ
のスライダ23を前記長手方向に沿って進退させる進退
機構24を設けた構造である。
【0020】進退機構24は、ケーシング21内に配置
された送りねじ軸25と、この送りねじ軸25に螺合さ
れスライダ23と連結部材26を介して連結されたナッ
ト部材27と、送りねじ軸25を回転駆動する回転駆動
機構28とを備えて構成されている。送りねじ軸25
は、スライダガイド22の長手方向と平行に配置され、
その両端部が軸受を介して回動自在にケーシング21に
固定されている。回転駆動機構28は、送りねじ軸25
と平行に配置されたモータ29と、このモータの正逆方
向の回転を送りねじ軸25に伝達する第1及び第2の歯
車30,31とから構成されている。送りねじ軸25及
びモータ29は、ケーシング21の内部に設けられた取
付ブロック21Aに取り付けられている。
【0021】スライダ23は、その内側面が断面コ字形
に形成されており、互いに対向する内側面の一側面が第
1基準面とされる。この第1基準面は、スライダガイド
22の一の外側面(第1基準面22A)に当接される。
これらの第1基準面同士でスライダ23とスライダガイ
ド22とが位置決めするために、スライダ23の一側部
には2枚の位置決め用板ばね32が取り付けられられて
いる。この位置決め用板ばね32の開放端部にはスライ
ダ23とスライダガイド22との円滑な摺動を確保する
ためのパッド33が取り付けられている。このパッド3
3はテフロン等の摩擦係数の小さい素材を用いて形成さ
れる。
【0022】スライダ23は、断面コ字形の内側面のう
ち前記第1基準面と直交する面が第2基準面23Bとさ
れ、この第2基準面23Bは、スライダガイド22の第
1基準面22Aと直交する外側面(第2基準面22B)
に当接される。図2において、スライダ23の開口端部
(図2では一側のみ示す)にはスライダ23の抜け止め
をする保持ブロック34がねじ35で取り付けられ、こ
の保持ブロック34にはスライダ23の第2基準面をス
ライダガイド22の第2基準面に当接させるための位置
決め用板ばね36がねじ37で取り付けられている。こ
の位置決め用板ばね36にはスライダ23とスライダガ
イド22との円滑な摺動を確保するためのパッド38が
取り付けられている。このパッド38はテフロン等の摩
擦係数の小さい素材を用いて形成される。
【0023】検出器10と駆動部20との連結構造が図
3に示されている。図3において、検出器10は、スラ
イダガイド22の開口部に長手方向に沿って収納されて
おり、その先端側が駆動部20の端面から露出されてい
る。検出器10は、略筒状のケーシング11を有する検
出器本体12の内部に表面性状測定用の触針13を揺動
自在に支持し、この触針13の先端部の周囲を覆うスキ
ッド14をケーシング11に取り付けた構造である。検
出器本体12は、その基端に略円筒状のコネクタ12A
を備え、このコネクタ12Aがコネクタ取付部材40に
着脱自在に取り付けられている。コネクタ取付部材40
は、第1の板ばね41、第2の板ばね42及びコイルば
ね43を介して駆動部側取付部材44に連結され、この
駆動部側取付部材44は保持ブロック34に取り付けら
れている。駆動側取付部材44を中心としてコネクタ取
付部材40及び検出器10が回動自在とされ、コネクタ
取付部材40及び検出器10の回動範囲が保持ブロック
34に取り付けられたストッパ50で規制される。
【0024】コネクタ取付部材40と駆動部側取付部材
44との連結構造が図4及び図5に拡大して示されてい
る。図4において、第1の板ばね41及び第2の板ばね
42は、スキッド14を測定表面に押圧するために検出
器10を一方向Pに回転付勢するものである。このう
ち、第1の板ばね41は、検出器側の一端部がコネクタ
取付部材40に固定され、その他端側が駆動部側取付部
材44に固定されるものであって、主に、検出器10を
保持する保持用付勢手段として機能する。
【0025】第2の板ばね42は、第1の板ばね41と
所定間隔をもって並んで配置され、検出器10側の一端
部がコネクタ取付部材40に取付ねじ45で取り付けら
れている。第1の板ばね41と第2の板ばね42との一
端部同士にはスペーサ46が介装されており、これらの
一端部は互いに所定間隔離されている。この第2の板ば
ね42は、検出器10を測定表面側に加圧する加圧用付
勢手段として機能するものであり、第2の板ばね42の
他端部が第1の板ばね41の他端部に近接することで第
2の板ばね42の一端部にばね力が生じ、検出器10が
付勢される力が大きくなる。
【0026】第2の板ばね42の他端部は、付勢力制御
手段としての調整ねじ部材47が駆動部側取付部材44
に取り付けられている。この調整ねじ部材47は、その
頭部47Aと駆動部側取付部材44との間で第1の板ば
ね41の他端部と第2の板ばね42の他端部とを挟持す
る構成であり、そのねじ込み量を調整することで第2の
板ばね42の他端部と第1の板ばね41の他端部とを近
接離隔させるものである。
【0027】調整ねじ部材47のねじ込み量を最大限に
大きくすると、第2の板ばね42の他端部が第1の板ば
ね41の他端部に最も近接(当接)して検出器10に所
定の付勢力が付与される。すると、検出器10は前記一
方向に回動するが、その回動がストッパ50で規制され
る(図5参照)。ここで、ストッパ50は、検出器10
の付勢方向の移動(前記一方向の回動)を規制してスキ
ッドレス測定を行う規制手段として機能する。調整ねじ
部材47のねじ部先端には抜け止め用のリング47Bが
設けられている。
【0028】コイルばね43は、その一端部がコネクタ
取付部材40の凹部40Aに支持され、その他端部が駆
動部側取付部材44の孔部44Aに支持された圧縮ばね
である。このばね43は、常時、コネクタ取付部材40
を駆動部側取付部材44から離隔する方向(検出器10
を前記一方向に回動する方向)に付勢する補助付勢手段
として機能する。駆動部側取付部材44の孔部44Aに
は、ばね力調整ねじ48が螺合されており、このばね力
調整ねじ48の頭部がコイルばね43の他端部に当接さ
れる。このばね力調整ねじ48のねじ込み量を調整する
ことで、コイルばね43は、その長さが変更されて付勢
力の調整が行われる。
【0029】本実施形態の検出器10の内部構造が図6
から図8に示されている。全体構成を示す図6におい
て、検出器本体12は、ケーシング11の内部に軸受部
51を介して回動(揺動)自在に略角柱状のアーム部材
52を支持し、触針13を先端に有するスタイラスアー
ム53をアーム部材52に着脱自在に取り付け、触針1
3の上下方向の進退量を検出する検出部54をケーシン
グ11の内部に設けた構造である。ケーシング11の先
端部にはスキッド14がボルト55によって着脱自在に
取り付けられており、このスキッド14は、その先端部
分が触針13を覆うとともに中央部から基端にかけてス
タイラスアーム53を収納するための凹部14Aが形成
されている。
【0030】スタイラスアーム53は、略軸状の本体の
先端部分に触針13を備え、その基端部分がスタイラス
取付具56でアーム部材52に取り付けられている。ア
ーム部材52の長手方向に沿ってスタイラスアーム53
が取り付けられている。スタイラス取付具56は、アー
ム部材52の先端部に形成された凹部52Aとの間でス
タイラスアーム53の基端部を挟持するばね部材56A
を備えて構成され、スタイラスアーム53はアーム部材
52に対して挿抜可能とされる。
【0031】ケーシング12は、筒状部材12Aと、こ
の筒状部材12Aの内部に設けられた取付ブロック57
とを備えており、この取付ブロック57に対して筒状部
材12Aは取り外し可能とされる。取付ブロック57
と、この取付ブロック57において互いに所定間隔離れ
て埋設された2個の検出コイル58と、これらの検出コ
イル58にそれぞれ対応するようにアーム部材52に埋
設された2個のコア蓋59とを備えて検出部54が構成
され、この検出部54は、触針13の進退に伴うアーム
部材52の変位量を触針13の変位量として検出する。
【0032】アーム部材52の先端部と取付ブロック5
7との間には、触針13を常時測定表面側に付勢するた
めのコイルばね60が介装されている。触針13は、コ
イルばね60によって、常時、その先端がスキッド14
の先端部より突出するようにされている。このコイルば
ね60の一端部には、ばね力調整ねじ61が当接され、
このばね力調整ねじ61は、取付ブロック57に螺合さ
れている。このばね力調整ねじ61のねじ込み量を調整
することで、コイルばね60は、その長さが変更されて
付勢力の調整が行われる。
【0033】取付ブロック57のスキッド14に対向し
た部分には、リミットスイッチ62が取り付けられてい
る。このリミットスイッチ62は、スキッド14のケー
シング12への着脱の有無をボルト55を介して検知す
るものであり、ボルト55の先端部に当接可能とされる
検知板62Aと、この検知板62Aをボルト55が押し
たことを検知するスイッチ本体62Bとを備えて構成さ
れる。
【0034】スイッチ本体62Bは、図示しないデータ
処理回路と接続されており、ボルト55の先端部が検知
板62Aに当接した場合には、スキッド付き測定を行う
ため、駆動部20の真直度補正機能を無効にする信号を
データ処理回路に送り、ボルト55の先端部が検知板6
2Aに当接していない場合には、スキッドレス測定を行
うため、駆動部20の真直度補正機能を有効とする信号
をデータ処理回路に送る。なお、図6は、ボルト55で
スキッド14がケーシング11に取り付けられた状態を
示すものであり、検知板62Aは、スイッチ本体62B
に当接されている。
【0035】アーム部材52の基端側には第1のバラン
スウェイト63が設けられ、スタイラスアーム53には
第2のバランスウェイト64が設けられている。これら
のバランスウェイト63,64は、スタイラスアーム5
3及びアーム部材52の重量を軸受部51を中心として
釣り合わせるものである。第1のバランスウェイト63
は、アーム部材52の基端部と取付ブロック57との間
のスペースに配置される略円柱状のウェイト本体65
と、このウェイト本体65の端面軸芯部に同軸上に固定
されたねじ部66とから構成され、このねじ部66は、
アーム部材52の長手方向に延びて形成された雌ねじ部
52Bに螺合される。第1のバランスウェイト65は、
そのねじ込み量を調整することで、軸方向移動自在とさ
れる。
【0036】第1のバランスウェイト63の軸方向での
位置決めをする位置決めねじ67がアーム部材52に取
り付けられている。この位置決めねじ67は、雌ねじ部
52Bと直交する方向に延びて配置されている。第2の
バランスウェイト64は、内周部がスタイラスアーム5
3に係合され、かつ、軸方向移動自在とされた筒状部材
である。
【0037】軸受部51の詳細な構造が図7及び図8に
示されている。これらの図において、アーム部材52の
両側にはピボット軸68がそれぞれ取り付けられてい
る。図では、ピボット軸68は、両端に円錐部が形成さ
れアーム部材52を貫通した1本の円柱部材から形成さ
れており、回り止めねじ69で回り止めされているが、
本実施形態では、2本のピボット軸をアーム部材52の
両側面に接着等で固定したものでもよい。
【0038】これらのピボット軸68の先端部には、そ
れぞれ玉軸受70が係合されている。これらの玉軸受7
0は、それぞれ筒状ケーシング71と、複数のボールを
有する軸受機構72とを備えて構成されており、このう
ち、一方の玉軸受70は取付ブロック57に止めねじ7
3に固定され、他方の玉軸受70は取付ブロック57に
軸方向摺動自在に設けられている。他方の玉軸受70
は、ピボット軸68とは反対側の端面にキャップ74が
設けられ、このキャップ74には、玉軸受70をピボッ
ト軸68に向けて付勢する板ばね75の一端部が接着剤
等によって固定されている。この板ばね75の他端部
は、2本のねじ76で取付ブロック57に固定されてい
る。
【0039】このように構成された本実施形態の作用を
説明する。まず、スキッドレス測定を行うには、スキッ
ド14をケーシング12から取り外す。これにより、ボ
ルト55の先端部が検知板62Aに当接することがない
から、リミットスイッチ62からスキッドレスの信号が
出力され、これによって図示しないデータ処理回路にお
いて、駆動部20の真直度補正機能が「有効」に切り換
えられるとともに、計算処理が表面粗さ計算ではなく、
表面形状計算に切り換えられる。さらに、検出器10か
ら出力されたデータの保存時には、スキッドレスの信号
が合わせて保存される。次に、調整ねじ部材47によっ
て所定の付勢力を検出器10に付与する。
【0040】調整ねじ部材47を最大限ねじ込むと、第
2の板ばね42の他端部が第1の板ばね41の他端部に
最も近接(当接)することになり、第2の板ばね42の
一端部が第1の板ばね41の一端部から離隔する方向に
付勢される。コネクタ取付部材40及び検出器10は、
所定の付勢力をもって一方向Pに回動されるが、コネク
タ取付部材40が保持ブロック34に設けられたストッ
パ50に当接して検出器10が当該一方向に動かなくな
る。この際、コネクタ取付部材40及び検出器10は、
第1の板ばね41、第2の板ばね42及びコイルばね4
3をもって大きな付勢力で付勢されているため、前記一
方向Pとは逆方向にも回動できなくなる。
【0041】この状態で検出器10による測定を行う。
被測定物に表面性状測定機をセットし、駆動部20を操
作して測定表面に触針13の先端を接触させて検出器1
0を移動させる。駆動部20を操作するにあたり、モー
タ29を作動させると、モータ29の回転が第1及び第
2の歯車30,31を介して送りねじ軸25に伝達され
る。送りねじ軸25が回転すると、ナット部材27が送
りねじ軸25の軸線に沿って移動し、このナット部材2
7の移動に伴ってスライダ23がスライダガイド22の
上を移動する。
【0042】スライダ23に駆動部側取付部材44及び
コネクタ取付部材40等を介して取り付けられた検出器
10は、スライダ23と一体になって移動する。この
際、検出器10の触針13は、被測定物の測定表面の凹
凸に応じて変位することになり、この変位はスタイラス
アーム53及びアーム部材52の回動運動として伝達さ
れる。
【0043】アーム部材52の回動運動を検出部54が
検知して触針13の変位量としてデータ処理回路に送ら
れる。このデータ処理回路では、駆動部20の真直度補
正機能が「有効」に切り換えられるとともに、計算処理
が表面粗さ計算ではなく、表面形状計算に切り換えられ
る。さらに、検出器10から出力されたデータの保存時
には、スキッドレスの信号が抱き合わせで保存される。
アーム部材52では、その両側の回動中心に設けられた
ピボット軸68がそれぞれ玉軸受で円滑に支持されるた
め、回動トルクが低減される。
【0044】これに対して、スキッド付き測定を行うに
は、スキッド14をボルト55によってケーシング11
に取り付ける。これにより、ボルト55の先端部が検知
板62Aに当接するため、リミットスイッチ62からス
キッド有りの信号が出力され、これによって図示しない
データ処理回路において、駆動部20の真直度補正機能
が「無効」に切り換えられるとともに、計算処理が表面
形状計算ではなく、表面粗さ計算に切り換えられ。さら
に、検出器10から出力されたデータの保存時には、ス
キッド有りの信号が抱き合わせで保存される。
【0045】次に、調整ねじ部材47のねじ込み量を緩
くして所定未満の付勢力を検出器10に付与する。する
と、スキッド14は、検出器10に生じる付勢力によっ
て付勢されるが、検出器10の付勢方向の移動がストッ
パ50では規制されることがない。この状態において、
被測定物に表面性状測定機をセットし、駆動部20を操
作して測定表面に触針13の先端及びスキッド14を接
触させて検出器10を移動させる。
【0046】スキッド14は測定表面のうねりに沿って
変位され、この変位はスタイラスアーム53及びアーム
部材52の回動運動として伝達される。アーム部材52
の回動運動を検出部54が検知して触針13のスキッド
14に対する相対変位量としてデータ処理回路に送られ
る。このデータ処理回路では、駆動部20の真直度補正
機能を無効として処理されるので、スキッド14に対す
る触針13の変位が表面粗さ等のデータとして検出され
る。
【0047】ここで、スタイラスアーム53を種類の異
なるものに交換する場合があるが、この場合には、スタ
イラスアーム53をアーム部材52から抜き、新しいス
タイラスアーム53をアーム部材52のスタイラス取付
具56に挿入する。このスタイラスアーム53の挿抜に
際に、軸受部51に力がかかっても、一方の玉軸受70
は板ばね75に固定されているため、この玉軸受70は
板ばね75に対してずれることがなく、以降、測定圧が
変化することがない。さらに、新しいスタイラスアーム
53を装着したら、バランスウェイト64で釣り合いを
とる。通常、第1のバランスウェイト63は、基準とす
るスタイラスアームを装着した時にバランスがとれるよ
うに前もって調整・固定しておき、一般的なスタイラス
アームの装着時には、第2のバランスウェイト64での
みバランス調整を行う。一方、例えば、特に、軽量で特
殊なスタイラスアームを装着する必要が生じた場合に
は、第1のバランスウェイト63によりバランス調整が
必要となるが、この場合には、取付ブロック57に対し
て筒状部材12Aを取り外す。
【0048】前述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。即ち、本実施形態では、スタイラスア
ーム53が着脱自在に取り付けられたアーム部材52を
回動自在にケーシング11に支持し、アーム部材52の
回動中心の両側にピボット軸68をそれぞれ取り付け、
これらのピボット軸68を玉軸受70で係合したから、
軸受としてピボット軸受を使用することで、軸受部分の
回動トルクが低減され、幅広く軸を支持することで、ス
タイラス交換が可能となり、ヒステリシスの微量化、低
測定力が可能となる。
【0049】しかも、これらのピボット軸68のうち一
方のピボット軸68の先端部と係合する玉軸受70をケ
ーシング11に固定し、他方のピボット軸68の先端部
と係合する玉軸受70を板ばね75を介してケーシング
11に取り付け、この板ばね75は、玉軸受70をピボ
ット軸68に付勢するとともに、その一端部をケーシン
グ11に固定し、その他端部を玉軸受70に固定したか
ら、板ばね75に固定された玉軸受70は板ばね75に
追随して可動する構造としたため、高精度のピボット玉
軸受のスライド摺動が不要となり、低コスト化が図れ
る。その上、アーム部材52からスタイラスアーム53
を挿抜する際に、軸受部分に力がかかっても、玉軸受7
0は板ばね75に対してずれることがないので、測定圧
が変化することがない。
【0050】また、本実施形態では、スタイラスアーム
53及びアーム部材52の重量を軸受部51で釣り合わ
せるバランスウェイト63,64を設けたから、スタイ
ラスアーム53を種類の異なるものに交換する際に、ア
ーム部材52及びスタイラスアーム53の重量中心が変
わっても、バランスウェイト63,64を軸方向にスラ
イドさせることで、測定圧の微少な調整が行える。従っ
て、本実施形態では、高精度測定を達成することができ
る。
【0051】さらに、バランスウェイトを第1のバラン
スウェイト63と、第2のバランスウェイト64との2
種類用意したので、これらのバランスウェイト63,6
4を調整することで、測低圧の微調整が容易に行える。
第1のバランスウェイト63は、アーム部材52の端部
側に配置されるウェイト本体65と、このウェイト本体
65に基端が固定されアーム部材52の長手方向に延び
て形成された雌ねじ部52Bに螺合されるねじ部66
と、を備えて構成されたので、ウェイト本体65を回動
してねじ部66のねじ込み量を調整することで、第1の
バランスウェイト63を簡単にスライドさせることがで
きる。
【0052】しかも、第1のバランスウェイト63の軸
方向での位置決めをする位置決めねじ67をアーム部材
52に取り付けたから、位置決めされた後では、第1の
バランスウェイト63が誤って動くことがなく、この点
からも、微少測定圧を確保して高精度の測定を行うこと
ができる。第2のバランスウェイト64は、内周部がス
タイラスアーム53に係合され、かつ、軸方向移動自在
とされた筒状部材から構成したから、その構造が簡易で
あるだけでなく、ケーシング11の筒状部材11Aを取
り外すことなく簡単に操作できる。
【0053】さらに、本実施形態は、スキッド14のケ
ーシング11への着脱の有無を検知する検知スイッチ6
2を備えたから、検知スイッチ62でスキッド14が装
着されていないことを確認した場合には、検出されるデ
ータに対して真直度補正が行われるとともに、表面形状
研鑽が行われ、スキッド14が装着されていることを確
認した場合には、検出されたデータに対して真直度補正
が行われずに表面粗さ計算が行われることで、スキッド
14の装着有無に伴う複雑な計算指定の間違いを回避す
ることができる。検知スイッチ62として、リミットス
イッチを用いたため、検知スイッチ62の構造を簡易な
ものにすることができる。
【0054】さらに、表面性状測定機において、触針1
3とスキッド14とを先端に有する検出器10と、この
検出器10を測定表面に沿って移動させる駆動部20
と、スキッド14を測定表面に押圧するために検出器1
0を付勢する付勢手段41,42と、この付勢手段4
1,42の付勢力を調整する付勢力制御手段47と、を
備えて表面性状測定機を構成したので、付勢力制御手段
47を制御することで、スキッド14の押圧力を容易に
制御することができる。そのため、スキッドを種類の異
なるスキッドに交換する場合では、交換したスキッドに
合わせてスキッド14の押圧力を制御することができ
る。
【0055】しかも、本実施形態の表面性状測定機は、
付勢力制御手段47で所定の付勢力を検出器10に付与
した際に検出器10の付勢方向の移動を規制する規制手
段50を備えて構成したので、付勢力制御手段47を操
作することで、スキッド付き測定とスキッドレス測定と
の切り替えを容易に行える。
【0056】また、付勢手段は、検出器10を主に保持
する保持用付勢手段41と、検出器10を測定表面側に
加圧する加圧用付勢手段42とを備えて構成したから、
必要最低限の付勢力を保持用付勢手段41で確保し、調
整用の付勢力を加圧用付勢手段42で調整することで、
検出器10の付勢力の調整が容易に行える。
【0057】さらに、保持用付勢手段41と加圧用付勢
手段42とは、第1及び第2の板ばねから構成したか
ら、付勢手段自体の構造を簡易なものにできる。板ばね
は測定機等で汎用される部材であり、比較的安価に手に
入れることができるので、測定機の製造コストを低くす
ることができる。その上、付勢力制御手段は、第2の板
ばね42の他端部を第1の板ばね41の他端部側に近接
離隔する調整ねじ部材から構成したので、調整ねじ部材
47のねじ込み量を調整することで、検出器10の付勢
力を簡単に制御することができる。しかも、規制手段5
0は、調整ねじ部材47をねじ込んで検出器10の付勢
力が大きくなった際に検出器10の付勢方向の移動を規
制するストッパであるため、その構造自体を簡易なもの
にできる。
【0058】また、検出器10の先端側を測定表面側に
付勢する補助付勢手段43を備えて表面性状測定機が構
成されたから、付勢手段41,42に加えて補助付勢手
段43によって、検出器10に与える付勢力を微調整す
ることができる。その上、この補助付勢手段43を、検
出器側と駆動部側との間に設けられたコイルばねとした
から、装置の構造を簡単なものにできる。
【0059】さらに、コイルばね43は、その端部がば
ね力調整ねじ48に当接しているため、このばね力調整
ねじ48のねじ込み量を変えることで、コイルばね43
の付勢力の微調整が容易にできる。
【0060】また、検出器10を保持したスライダ23
は、スライダガイド22に沿って進退され、このスライ
ダガイド22は、スライダ23と当接する面に第1及び
第2の基準面が形成されているため、スライダガイドを
丸軸の棒状部材から形成した場合に比べて、高い剛性を
保持できる。このため、スライダガイド22に沿って進
退される検出器10の移動方向の真直度を得ることがで
きる。
【0061】また、スライダ23は、位置決め用板ばね
32,36により、常にスライダガイド22の基準面に
付勢されているから、スライダ23とスライダガイド2
2との間にクリアランスがあっても、そのスライダ23
の位置を一定に保持することができる。そのため、摺動
部のクリアランスによってスライダ23、つまり、検出
器10の姿勢が変わることを防止できる。スライダガイ
ド22及びスライダ23は、断面略コ字状に形成されて
いるので、剛性を高く保持できる。スライダガイド22
がケーシング21に一体的に固定されているため、ケー
シング21の剛性をスライダガイド22によって強化で
きる。
【0062】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前
記実施形態では、検知スイッチ62をリミットスイッチ
から構成したが、本発明では、検知スイッチを圧電素子
を用いたスイッチ等としてもよい。さらに、バランスウ
ェイト63,64を2種類用意したが、これらのバラン
スウェイト63,64のうち一方のみを用いてもよく、
あるいは、第3のバランスウェイトとして第2のバラン
スウェイト64と同様構造のものを用いてもよい。さら
に、バランスウェイト63は、アーム部材52から長手
方向に突出した雄ねじに螺合したナット部材から構成し
てもよい。
【0063】また、前記付勢手段は、検出器10を主に
保持する保持用付勢手段41と、検出器10を測定表面
側に加圧する加圧用付勢手段42とを備えて構成した
が、本発明では、付勢手段を1つとしてもよく、あるい
は、設けないものでもよい。仮に、付勢手段を保持用付
勢手段41と加圧用付勢手段42とから構成した場合で
も、これらの付勢手段を必ずしも板ばねから構成するこ
とを要しない。例えば、板ばねに代えてコイルばねを用
いてもよい。その上、付勢力制御手段として調整ねじ部
材47を用いたが、本発明では、モータ及び歯車機構を
用いて自動的に付勢手段の付勢力を調整するものでもよ
い。
【0064】さらに、補助付勢手段43を必ずしも設け
ることを要しないが、補助付勢手段43を設ける場合に
あっては、コイルばねに代えて板ばねを用いてもよい。
また、本実施形態では、検出器10を保持したスライダ
23を、丸軸の棒状部材からなるスライダガイドで進退
させる構成でもよい。
【0065】また、検出器10を負の付勢方向に付勢
し、コネクタ取付部材40に押し当てることにより、検
出器10の移動を規制してもよい。さらに、付勢力調整
手段は、コネクタ取付部材40と駆動側取付部44を相
互に締結あるいは固定するものであってもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、測定条件に応じた微少
な値の測定力でも正確で精度の高い測定を行うことがで
きる。即ち、本発明は、先端に触針を有するスタイラス
アームが着脱自在に取り付けられたアーム部材を回動自
在にケーシングに支持し、前記アーム部材の回動中心の
両側にピボット軸をそれぞれ取り付け、これらのピボッ
ト軸のうち一方のピボット軸の先端部と係合する玉軸受
を前記ケーシングに固定し、他方のピボット軸の先端部
と係合する玉軸受を板ばねを介して前記ケーシングに取
り付けたから、軸受として玉軸受を使用することで、回
動トルクを低減することができ、しかも、幅広く軸を支
持することで、スタイラス交換が可能となり、ヒステリ
シスの微量化、低測定力が可能となる。しかも、2個の
玉軸受のうち1つは板ばねの端部に固定され、板ばねに
追随して可動する構造としたため、高精度のピボット玉
軸受のスライド摺動が不要となり、低コスト化が図れ
る。その上、アーム部材からスタイラスアームを挿抜す
る際に、軸受部分に力がかかっても、玉軸受は板ばねに
対してずれることがないので、測定圧が変化することが
ない。
【0067】また、本発明は、前記構成に加え、前記ス
タイラスアーム及び前記アーム部材の重量を前記アーム
部材の回動中心で釣り合わせるバランスウェイトを、前
記スタイラスアーム及び前記アーム部材の少なくとも一
方で軸方向移動可能に取り付けたから、スタイラスアー
ムを種類の異なるものに交換した際に、アーム部材及び
スタイラスアームの重量中心が変わっても、バランスウ
ェイトを軸方向にスライドさせることで、測定圧の微少
な調整が可能となる。
【0068】さらに、本発明は、前記構成に加え、前記
ケーシングに先端部が前記触針の近傍に配置されるスキ
ッドを着脱自在に取り付け、前記スキッドの前記ケーシ
ングへの着脱の有無を検知する検知スイッチを備えたか
ら、スキッドの装着の有無を検知スイッチで検知するこ
とで、検出されるデータの計算処理を自動化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用された表面性状測定
機の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1中IIで示す矢示図である。
【図3】前記表面性状測定機の断面図である。
【図4】検出器を付勢するための構造を示す断面図であ
る。
【図5】図4と同様の図であって、スキッドレス測定を
行う状態を示す断面図である。
【図6】前記実施形態の断面図である。
【図7】前記実施形態の要部を示す断面図である。
【図8】図7中、VIII-VIII線に沿った矢示断面図であ
る。
【符号の説明】
10 検出器 11 ケーシング 13 触針 14 スキッド 20 駆動部 52 アーム部材 53 スタイラスアーム 54 検出部 55 ボルト 62 検知スイッチ(リミットスイッチ) 63 第1のバランスウェイト 64 第2のバランスウェイト 65 ウェイト本体 66 ねじ部 68 ピボット軸 70 玉軸受 75 板ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−248404(JP,A) 特開 平6−258004(JP,A) 特開 平11−190621(JP,A) 特開 平2−151254(JP,A) 実開 平3−122308(JP,U) 国際公開96/12929(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/30 G01B 5/28 G01B 7/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に触針を有するスタイラスアームが
    着脱自在に取り付けられたアーム部材を回動自在にケー
    シングに支持した表面性状測定機用検出器において、 前記アーム部材の回動中心の両側にピボット軸をそれぞ
    れ取り付け、これらのピボット軸のうち一方のピボット
    軸の先端部と係合する玉軸受を前記ケーシングに固定
    し、他方のピボット軸の先端部と係合する玉軸受を板ば
    ねを介して前記ケーシングに取り付け、この板ばねは、
    前記玉軸受を前記ピボット軸に付勢するとともに、その
    一端部を前記ケーシングに固定し、その他端部を前記玉
    軸受に固定し、この玉軸受は前記板ばねに追随して可動
    する構造としたことを特徴とする表面性状測定機用検出
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表面性状測定機用検出
    器において、 前記スタイラスアーム及び前記アーム部材の重量を前記
    アーム部材の回動中心で釣り合わせるバランスウェイト
    を、前記スタイラスアーム及び前記アーム部材の少なく
    とも一方で軸方向移動可能に取り付けたことを特徴とす
    る表面性状測定機用検出器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の表面性状測定機用検出
    器において、前記バランスウェイトは、前記アーム部材
    の端部に配置されるウェイト本体と、このウェイト本体
    に基端が固定され前記アーム部材の長手方向に延びて形
    成された雌ねじ部に螺合されるねじ部と、を備えたこと
    を特徴とする表面性状測定機用検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の表面
    性状測定機用検出器において、 前記 ケーシングに先端部が前記触針の近傍に配置される
    スキッドを着脱自在に取り付け、前記スキッドの前記ケ
    ーシングへの着脱の有無を検知する検知スイッチを備え
    たことを特徴とする表面性状測定機用検出器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の表面性状測定機用検出
    器において、前記検知スイッチは、リミットスイッチを
    備えて構成されていることを特徴とする表面性状測定機
    用検出器。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の表面性状測定機
    用検出器において、前記検知スイッチから出力された出
    力信号が、真直度補正機能の有効あるいは無効を切り換
    える指示信号として使用されることを特徴とする表面性
    状測定機用検出器。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載の表面性状測定機
    用検出器において、前記検知スイッチから出力された出
    力信号が、表面粗さ計算と表面形状計算を切り換える指
    示信号として使用されることを特徴とする表面性状測定
    機用検出器。
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