JP3442082B2 - 透明導電膜、低反射透明導電膜および表示装置 - Google Patents

透明導電膜、低反射透明導電膜および表示装置

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JP3442082B2 JP50142898A JP50142898A JP3442082B2 JP 3442082 B2 JP3442082 B2 JP 3442082B2 JP 50142898 A JP50142898 A JP 50142898A JP 50142898 A JP50142898 A JP 50142898A JP 3442082 B2 JP3442082 B2 JP 3442082B2
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謙二 安達
一倫 森
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    • Y10S428/922Static electricity metal bleed-off metallic stock

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この本発明は、透明性、調色性、導電性が高く、帯電
防止効果・電磁波遮蔽効果に優れ、耐塩水性、耐酸性、
耐酸化性、耐紫外線性などの耐久性も著しく改善された
透明導電膜、前記の特性に加えて反射防止効果にも優れ
た低反射透明導電膜、およびこの低反射透明導電膜が表
示面に形成された電磁波遮蔽性の表示装置、並びに透明
導電膜の製造方法に関する。
背景技術 一般にガラスやプラスチックなど誘電率の高い透明材
料は、静電気を帯び易く、また電磁波を透過し易い。特
にTVブラウン管やコンピュータのディスプレイなどとし
て多用されている陰極線管やプラズマディスプレイなど
は、表示面に発生する静電気により埃が付着して視認性
が低下する他、電磁波を輻射して周囲に影響を及ぼす可
能性がある。このため、従来からTVブラウン管やコンピ
ュータディスプレイなどに用いられる陰極線管やプラズ
マディスプレイなどの表示面には、帯電防止および/ま
たは電磁波遮蔽のために、透明導電膜が貼着されてい
る。
従来の透明導電膜は、酸化インジウムなどの透明な導
電性酸化物をスパッタ法や蒸着法などにより表示面上に
形成し、これを表示装置の表示面に貼着するか、また
は、アンチモンドープ酸化錫とシリカゾル系バインダー
との分散液を表示面の前面に塗布するなどの方法によっ
て形成されている。また、前記の透明導電層の上層およ
び/または下層に、この透明導電層とは屈折率が異なる
透明性反射防止層を少なくとも1層積層し、複数の薄膜
面で反射することによって生じる干渉効果を利用して反
射を防止する機能を付加した透明導電膜も用いられてい
る。
表示装置の表示面に、帯電を防止するばかりでなく電
磁波を遮蔽するような高い導電性を有する透明導電膜を
形成する従来の方法としては、表示面を蒸着釜に入れ、
酸化インジウム化合物や酸化錫化合物をこれに蒸着して
形成する方法(PVD法)や、インジウムや錫の有機化合
物または塩溶液などを熱分解して表示面上に透明導電膜
を形成する方法(CVD法)などが知られている。
上記の各種方法で形成した透明導電膜は、帯電防止膜
としてのみ用いる場合には膜厚が薄くてもよいので十分
に透明であるが、電磁波の遮蔽層や電極膜などとして用
いる場合には高い導電性が要求されるので膜厚をある程
度厚くせざるを得ず、このため透明性が低下して画面が
暗くなるとともに、特定の光波長に吸収を生じて導電膜
が着色し、透過画像の色相が不自然に変化するという問
題があった。また、前記のPVD法やCVD法を用いる場合
は、膜を形成するのに真空や高温を必要とするため、大
面積の基板に透明導電膜を形成する際には設備投資が高
額となり、効率も悪く、製造費が嵩むという問題があっ
た。
設備投資を抑制し、効率よく大型の基板に透明導電膜
を形成するために、塗布による方法が提案された。例え
ば有機インジウム化合物を含む塗料が特開昭52−1497号
公報に、インジウム塩や錫塩を水または有機溶剤に溶解
した塗料が特開昭63−64012号公報、特開昭55−51737号
公報、特開昭58−82407号公報、特開昭57−36714号公
報、および特開昭60−220507号公報に記載されている。
しかし、これらの塗料を用いて透明導電膜を形成するに
は、基板に塗布した後350℃以上の高温での熱処理が必
要となるので、使用できる基板の材質に制限があり、ま
た製造工程上にも制約が多い。
酸化錫または酸化インジウムなど、透明導電性酸化物
の微粒子やコロイドをポリマー溶液やバインダー樹脂に
分散させた塗料も、特公昭35−6616号公報、特開昭57−
85866号公報、特開昭58−91777号公報、および特開昭62
−278705号公報に記載されている。この塗料を用いれ
ば、比較的低温度で透明導電膜を形成することができる
とされる。
しかし、前記のいずれの透明導電膜も、実用的な透明
度を得ようとすれば塗膜の膜厚を薄くする必要があり、
薄くすれば導電性が低下するので、帯電防止のみを目的
とした用途には使用できても、電磁波遮蔽の目的には不
十分となり、膜厚を厚くすると透明性が低下して画面が
暗くなるので、用途が限られることになる。
電磁波遮蔽効果と反射防止効果に優れた透明導電膜と
して、平均粒径2〜200nmの金属微粒子からなる透明導
電層と、これより屈折率が低い透明被膜とからなるもの
が特開平8−77832号公報に記載されている。この透明
導電膜は、電磁波遮蔽効果は期待できるものの、金属の
光透過スペクトルに依存して透過光の特定波長に吸収を
生じ、導電膜が着色し、透過画像の色相が不自然に変化
するという問題が解決できず、また反射防止効果も期待
できなかった。
前記の他に、単に導電膜を形成する目的であれば、感
光性樹脂中に還元金属コロイド粒子を分散させた塗料を
塗布する方法が特開平4−23484号公報に、また導電性
ペーストを用いて誘電体グリーンシート上にスクリーン
印刷法により印刷する方法が特開平4−196009号公報に
記載されているが、これらはいずれも不透明であって、
透明導電膜を得ることはできない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもの
であって、従ってその目的は、安価に製造できて透明
性、調色性、導電性が高く、帯電防止効果・電磁波遮蔽
効果に優れ、透過画像の色調が調整され、更に耐塩水
性、耐酸性、耐酸化性、耐紫外線性などの耐久性にも優
れた透明導電膜、前記の特性に加えて反射防止効果にも
優れた低反射透明導電膜、およびこの低反射透明導電膜
が表示面に形成された電磁波遮蔽性の表示装置、並びに
透明導電膜の製造方法を提供することにある。
発明の開示 本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、少なくとも2種の金属を10重量%以上含有し
てなる透明導電層を有する透明導電膜が、比較的安価に
製造できてしかも透明性、調色性、導電性が高く、帯電
防止効果・電磁波遮蔽効果に優れ、透過画像の色調が調
整でき、かつ耐塩水性、耐酸性、耐酸化性、耐紫外線性
などの耐久性にも優れていることを見いだし本発明に到
達した。
従って本発明は、少なくとも2種の金属を合計で10重
量%以上含有する透明導電層を有することを特徴とする
透明導電膜を提供する。
前記において、透明導電層中の少なくとも2種の金属
は、銀、金、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジ
ウム、イリジウム、オスミウム、レニウムおよびニッケ
ルからなる群から選ばれたものであることが好ましい。
前記において、透明導電層中の少なくとも2種の金属
の内の1種は、銀であることが好ましい。
前記において、前記の透明導電層中の少なくとも2種
の金属の内の1種は、パラジウムであることが好まし
い。
前記において、透明導電層はパラジウムと銀とを含
み、かつPd:Agの比率が、30〜99重量%:70〜1重量%で
あることが好ましい。
前記において、透明導電層中の金属の少なくとも一部
は、融合して連続した金属薄膜を形成してなることが好
ましい。
前記において、透明導電層中の少なくとも2種の金属
の少なくとも一部は、合金を形成してなることが好まし
い。
前記において、透明導電層は、平均粒径が100nm以下
である少なくとも2種の金属微粒子を含有する透明導電
層用塗料を基材に塗布した後、150〜250℃の範囲内の温
度で焼付けて形成されたものであることが好ましい。こ
の透明導電層用塗料は、アルコールを45重量%以上含有
するものであることが好ましい。
本発明はまた、前記の透明導電膜の上層および/また
は下層に、前記透明導電層の屈折率とは異なる屈折率を
有する透明薄膜が少なくとも1層設けられたことを特徴
とする低反射透明導電膜を提供する。
前記において、透明薄膜は、SiO2を含有するものであ
ることが好ましい。
前記において、低反射透明導電膜は、その最外層に透
明凹凸層が形成されてなることが好ましい。
前記において、低反射透明導電膜は、それを構成する
少なくとも何れか1層に着色材が含有されてなることが
好ましい。
本発明は更に、前記の何れかに記載した低反射透明導
電膜が表示面に形成されてなることを特徴とする表示装
置を提供する。
本発明は更に、銀、金、銅、白金、パラジウム、ルテ
ニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム
およびニッケルからなる群から選ばれた少なくとも2種
の金属微粒子を含有し、かつ、これらの金属微粒子の平
均粒径が100nm以下である透明導電層用塗料を、基材に
塗布し、その後、150〜250℃の範囲内の温度で焼付け、
透明導電層とすることを特徴とする透明導電膜の製造方
法を提供する。
図面の簡単な説明 図1は、本発明にかかわる好ましい低反射透明導電膜
および表示装置を示す断面図であり、図2は、本発明の
好ましい実施例におけるX線回折図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明を実施するための最良の形態の一例を添付の図
1によって説明する。図1において、この低反射透明導
電膜10は、表示装置の表示面3の前面に形成されてい
て、表示面3の側から順次、透明導電層1と、この透明
導電層1の屈折率とは異なる屈折率を有する透明薄膜2
とが積層されてなっている。
この透明導電層1は、パラジウムと銀とを合計で10重
量%以上含有してなっている。このパラジウムと銀との
混合割合は、Pd:Agの比率で、好ましくは30〜99重量%:
70〜1重量%の範囲内とされる。このパラジウムと銀と
は、それぞれが独立した微粒子として透明導電層1中に
含有されていてもよいが、好ましくは、それらの少なく
とも一部が融合して連続した金属薄膜を形成し、かつそ
の少なくとも一部がパラジウムと銀とからなる合金を形
成している。
この透明導電層1は、パラジウムと銀とが微粒子とし
て存在している場合には各微粒子が互いに接触し、また
は少なくともこれらの一部が融合して連続した合金薄膜
を形成しているので導電性が高く、従って帯電防止効果
・電磁波遮蔽効果が優れているばかりでなく、透明性が
高く、しかも金属の一部がパラジウムであることから、
塩水や日光などの金属腐食性環境下においても導電性が
失われることなく、耐塩水性、耐酸性、耐酸化性、耐紫
外線性などを含む耐久性にも優れている。また、金属の
一部として銀を含んでいるので、十分な導電性を確保し
ながら、パラジウムのみを使用する場合に比べ、安価に
製造できる。
この透明導電層1は、平均粒径が何れも好ましくは20
nm以下のパラジウム微粒子と銀微粒子とを含有し、かつ
好ましくはアルコールを45重量%以上含有する塗料を表
示面3の上にスピンコーターを用いて塗布し、好ましく
は150〜250℃の温度で焼付けることにより形成される。
この塗料は、含有される金属微粒子の平均粒径が何れも
20nm以下とされているので、焼付け温度が150〜250℃と
低くても、粒子が互いに融合して少なくとも部分的に合
金薄膜が形成されることが本発明者らによって見いださ
れた。またこの塗料中のアルコールは、金属微粒子を含
む塗料の粘度と界面張力を低下して均一な厚みの塗膜を
形成すると共に、金属微粒子の二次粒子化を防止する上
で特に有効であることがわかった。
図1に示した本発明の好ましい低反射透明導電膜10
は、前記の透明導電層1の上層に、この透明導電層1の
屈折率とは異なる屈折率を有する透明薄膜2が1層設け
られている。この透明薄膜2は、例えば屈折率が比較的
低いSiO2などから形成されたものであって、透明導電層
1の上層にこの透明薄膜2が設けられたことによって、
低反射透明導電膜10は外光の反射が有効に防止され、前
記の透明性、帯電防止性、電磁波遮蔽性、耐久性に加え
て、反射防止性も付与されることになる。
本発明の更に好ましい低反射透明導電膜においては、
その最外層に透明凹凸層が形成されている。この透明凹
凸層は、好ましくは低屈折率透明膜からなり、表面に凹
凸のプロファイルが形成されたものであって、低反射透
明導電膜の表面反射光を散乱させ、表示面に防眩性を与
える効果がある。
本発明の更に好ましい低反射透明導電膜においては、
透明導電層1または透明薄膜2の少なくとも何れか1層
に着色材が含有されていてもよい。この着色材は、透明
導電層に含有されている金属の種類に由来して可視光の
波長帯域である400nm〜800nmの範囲内の特定波長帯域に
吸収があり、透過画像が不自然な色に見える場合にこの
色相を調整する目的、および/または透過画像のコント
ラストを改善する目的で添加されるものであり、これに
よって視認性がいっそう改善された低反射透明導電膜を
得ることができる。
本発明の好ましい表示装置は、図1に示すように、表
示面3の前面に前記の低反射透明導電膜10が形成されて
なるものであり、これによって本発明の表示装置は、帯
電が防止されて埃などの付着が防止され、電磁波が効果
的に遮蔽されて各種の電磁波障害が防止され、しかも画
面の透明性が高いので透過画像が明るく、外光反射が効
果的に防止されて視認性が高く透過画像が鮮明であり、
色相が調整されて透過画像が自然な色に見える。しか
も、過酷な環境条件下に長期間にわたって特性の劣化が
防止される。
次に、本発明の各構成要素について詳しく説明する。
本発明の透明導電膜は、基本的に、少なくとも2種の
金属を合計で10重量%以上含有した透明導電層を有する
ものである。
前記において、好適に用いることができる金属の例と
しては、導電性が良好で腐食性が比較的少ないもの、例
えば銀、金、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジ
ウム、イリジウム、オスミウム、レニウムおよびニッケ
ルなどを挙げることができる。これら金属の少なくとも
2種の組み合わせは任意であるが、可視光の波長帯域で
ある400nm〜800nmの範囲内において透明性が高く、特定
波長の吸収が少なく、従って透過画像の色相が自然で、
しかも良好な導電性が得られるものを選択することが好
ましい。
前記の透明導電層において、少なくとも2種の金属の
内の1種は銀であることが好ましい。この理由は、銀が
コロイド状分散液として比較的容易かつ安価に入手可能
であり、導電性が高く帯電防止性・電磁波遮蔽性に優
れ、しかも透明性の高い導電層が形成できるからであ
る。
銀と組み合わせる金属としては、パラジウムを用いる
ことが好ましい。この理由は、パラジウムは導電性が高
くかつ化学的に安定であって、塩化、硫化、酸化雰囲気
などに耐性が高く、また可視光の波長帯域である400nm
〜800nmの範囲内で特定波長帯に吸収がないので透過光
の色相が変化せず、透過画像の見易さを損なうことがな
いからである。
銀は耐塩水性、耐酸性などの点で耐久性が比較的低い
金属であるが、これをパラジウムと組み合わせて用いる
と、透明導電層の成膜時の150℃〜250℃の比較的低い焼
付け温度においてもパラジウムと銀とが融合してPd−Ag
合金を形成するために耐塩水性、耐酸性などの耐久性に
優れた透明導電膜が得られる。
パラジウムと銀とを併用する場合、その配合比率は、
Pd:Agで30〜99重量%:70〜1重量%の範囲内とすること
が好ましい。パラジウムの配合比率が高くなると透明導
電膜の耐塩水性、耐酸性などの耐久性が向上する。
透明導電層の金属の少なくとも一部として銀を用いる
場合は、これと組み合わせて例えば金を用いてもよい。
銀は可視光帯域の短波長側に特有の吸収を有し、透過画
像がやや黄色味に着色して見える傾向があるが、これに
比較的少量の金を配合すると、可視光帯域における透過
スペクトルの波形が平坦化され、透過画像の色相の偏り
が補正される。
透明導電層中の金属の含有量を10重量%以上とする理
由は、含有量が10重量%未満では導電性が低下し、実質
的な電磁波遮蔽効果を得ることが困難になるからであ
る。
透明導電層中の金属は、それぞれ独立に微粒子の形態
で存在してもよく、または少なくとも一部が融合して連
続した金属薄膜を形成していてもよく、更に少なくとも
2種の金属の少なくとも一部が融合することによって合
金化し、合金薄膜を形成していてもよく、または微粒子
と合金薄膜とが混在した状態であってもよい。
前記の透明導電層は、平均粒径が100nm以下である少
なくとも2種の金属微粒子を含有する透明導電層用塗料
を基材に塗布した後、150〜250℃の温度で焼付けること
によって形成することができる。金属微粒子の平均粒径
が10nm以下である場合は、150〜250℃の比較的低い焼付
け温度によっても粒子相互の融合と合金化とが促進さ
れ、優れた導電性と透明性とを共に有する透明導電層が
形成される。金属微粒子の融合と合金化の観点から、特
に金属微粒子の平均粒径は20nm以下であることが好まし
い。
一方、透明導電層用塗料中の金属微粒子の平均粒径が
100nmを越えると、塗膜の光吸収が大となり、実用的な
透明度を有する透明導電膜を得ることが困難になる。
前記の透明導電層用塗料は、少なくとも2種の金属微
粒子を含有すると共に、アルコールを45重量%以上含有
することが好ましい。アルコールは、金属微粒子を含む
塗料の粘度と界面張力を低下して均一な厚みの塗膜を形
成すると共に、金属微粒子の二次粒子化を防止する上で
特に有効である。この効果は、アルコールの含量が45重
量%未満では十分に発揮されない。
前記の透明導電層用塗料に用いることができるアルコ
ールの種類は特に限定されるものではないが、低級アル
コール、高級アルコール、グリコール類などが使用でき
る。特に塗料の粘度と界面張力を低下させる観点から炭
素数1〜4の低級アルコール、例えば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール、またはこれ
らの2種以上の混合物を用いることが好ましい。
前記の透明導電層用塗料は、少なくとも2種の金属微
粒子とアルコールの他に、透明導電膜の透明性を更に向
上させるなどのために、ケイ素、アルミニウム、ジルコ
ニウム、セリウム、チタン、イットリウム、亜鉛、マグ
ネシウム、インジウム、錫、アンチモン、ガリウムなど
の酸化物、複合酸化物、または窒化物、特にインジウム
や錫の酸化物、複合酸化物または窒化物を主成分とする
無機性の微粒子を含んでいてもよい。これらの無機微粒
子の平均粒径は、前記と同様の理由から100nm以下、特
に50nm以下とすることが好ましい。
前記の透明導電層用塗料はまた、透明導電膜の膜強度
を向上させるためにバインダー成分を含んでいてもよ
い。用いることができるバインダー成分の例としては、
例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ブチラール樹脂、紫
外線硬化樹脂などの有機系合成樹脂、ケイ素、チタン、
ジルコニウムなどの金属アルコキシドの加水分解物、ま
たはシリコーンモノマー、シリコーンオリゴマーなどの
有機・無機系バインダー成分を挙げることができる。
特に式、 M(OR)mRn (式中、MはSi、TiまたはZrであり、RはC1〜C4のアル
キル基であり、mは1〜4の整数であり、nは0〜3の
整数であり、かつm+nは4である)で表される化合
物、またはその部分加水分解物の1種またはそれ以上の
混合物をバインダーとして用いることが好ましい。
バインダー成分は、過剰に配合すると透明導電膜の導
電性が低下するので、通常は10重量%以下の範囲内で配
合することが好ましい。
前記バインダー成分と金属微粒子との親和性を高める
ために、金属微粒子の表面は、シリコーンカップリング
剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤
や、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、リン酸エステル
塩、スルホン酸塩、ポリスルホン酸塩などの親油化表面
処理剤で処理されていてもよい。
更に前記の透明導電層用塗料は、必要なら金属微粒子
の塗料中での分散安定性を保つために各種界面活性剤が
添加され、および/またはpHが調整されていてもよい。
この目的に使用できる界面活性剤の例としては、例えば
ポリカルボン酸塩系、スルホン塩系、リン酸エステル系
などのアニオン界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、セルロ
ーズなどの高分子系界面活性剤、またはアミン塩系など
のカチオン界面活性剤を挙げることができる。またpHの
調整は無機酸、無機アルカリ、有機アルカリなどを添加
して行うことができる。更に、前記の分散安定剤の他に
ガラスやプラスチックなどの表示面基材に対する濡れ性
や密着性を調整するためにシリコーン系界面活性剤やフ
ッ素系界面活性剤を添加することもできる。
透明導電層用塗料の製造方法は特に限定されるもので
はない。例えば少なくとも2種の金属微粒子を含有する
コロイド液を、必要に応じて前記のアルコール、無機物
微粒子、バインダーなどと混合し、超音波分散機やサン
ドミルなどの通常用いられる分散技術により均一に分散
して製造することができる。
透明導電層は、例えば次の方法により形成することが
できる。その一つは、平均粒径が100nm以下であるそれ
ぞれの金属微粒子を単独で含むコロイド状分散液、例え
ば銀ゾルとパラジウムゾルとを別個に調製し、これらを
所定割合に混合し、かつ必要に応じて前記のアルコー
ル、透明性無機物微粒子および/またはバインダーなど
を添加し、少なくとも2種の金属微粒子を含む透明導電
層用塗料を調製し、この塗料を、例えば表示面などの基
材上に、乾燥後の透明導電層中の前記金属が合計で10重
量%以上となるような膜厚に均一に塗布し、乾燥し、例
えば150℃〜250℃の範囲内の一定温度で例えば1時間焼
付ける。
透明導電層を形成する一つの方法は、例えばそれぞれ
平均粒径が100nm以下である金属微粒子を単独で含み、
かつ必要に応じて前記のアルコール、透明性無機物微粒
子および/またはバインダーなどを含むコロイド状分散
液、例えば銀ゾルとパラジウムゾルとからそれぞれの透
明導電層用塗料を別個に調製し、これらの塗料を基材上
に順次、乾燥後の透明導電層中のそれぞれの金属の割合
が所定の値となるような膜厚に均一に塗布し、乾燥し、
焼付ける方法である。この方法において、塗布する順序
に特別な制限はない。
前記の透明導電層用塗料を表示面などの基材に塗布
し、焼付けて成膜することによって本発明の透明導電膜
を形成することができる。塗布は一般に、スピンコーテ
ィング、ロールコーティング、ナイフコーティング、バ
ーコーティング、スプレーコーティング、メニスカスコ
ーティング、ディップコーティング、グラビア印刷法な
ど、公知の任意の薄膜塗布技術を用いて行うことができ
る。この内、スピンコーティングは、短時間で均一な厚
みの薄膜を形成することができるので特に好ましい塗布
法である。
塗布後に塗膜を乾燥し、150℃〜250℃で焼付けること
によって基材の表面に透明導電層が形成される。得られ
た透明導電層は平滑な被膜を形成していてもよく、また
凹凸のある薄片構造や網目構造や羽毛構造を形成してい
てもよい。
透明導電層用塗料は前記のようにきわめて微細な粒径
の金属微粒子を含んでいるので、塗膜を形成したとき、
驚くべきことに通常の粗粒子では融合し得ない150℃〜2
50℃の低い焼成温度においても少なくとも一部が融合し
て連続した金属薄膜が形成されることがわかった。この
ことは顕微鏡による観察で明らかになる。また、例え
ば、20nm以下の平均粒径を有するパラジウム微粒子およ
び銀微粒子を含む塗膜を175℃の焼付け温度で焼成した
とき、薄膜の表面電気抵抗が100〜1000Ω/□という低
い値となり、粒界抵抗の減少を示していることからも知
ることができる。この現象は特に比較的融点が低い銀粒
子が存在する場合に顕著であるので、銀粒子の添加量が
数重量%程度であっても、例えばパラジウム微粒子を単
独で用いた場合に比較して薄膜の表面電気抵抗が大きく
改善されることがわかった。
また、少なくとも2種の金属微粒子が融合して生成し
た金属薄膜においては、合金が生成されていることがわ
かった。これは例えば前記のパラジウム微粒子および銀
微粒子を含む塗膜を175℃で焼成した試料についてX線
回折を行うと、図2に示すように、パラジウムならびに
銀の存在に由来するピークは認められず、Pd−Ag合金に
由来する単一のピークが観察されたことからも明かであ
る。この合金の生成によって本発明の透明導電膜は、高
い導電性を有しながら、高度な耐塩水性、耐酸性、耐酸
化性、耐紫外線性などの耐久性を獲得することになる。
透明導層の膜厚は5nm〜200nmの範囲内とすることが好
ましい。特に、膜厚を5nm〜50nmの範囲内とすること
で、必要かつ十分な帯電防止性能および電磁波遮蔽性能
を確保しながら良好な透明性が得られるようになる。膜
厚が5nm未満では十分な電磁波遮蔽性能が得難くなるば
かりでなく、均一な膜形成が困難となり、一方、膜厚が
200nmを越えると、導電性は問題ないが透明性が低下
し、透過画像の視認性が低下することになる。
透明導電膜における少なくとも2種の金属の合計の含
有量に関しては、前記の膜厚を考慮して、求める電磁波
遮蔽効果を満足するように設計される。
一般に、電磁波遮蔽効果は、下記の式1によって表さ
れる。
(式中、S(dB)は電磁波遮蔽効果、ρ(Ω・cm)は導
電膜の体積固有抵抗、f(MHz)は電磁波周波数、t(c
m)は導電膜の膜厚を表す。) ここで膜厚tは、前記のようにきわめて薄くされるの
で、式1において膜厚tの項を無視すれば電磁波遮蔽効
果Sは近似的に下記の式2で表すことができる。
式2:S(dB)=50+10log(1/ρf) すなわち、透明導電膜の体積固有抵抗値(ρ)は、可
能な限り小さくするほうが広範な周波数の電磁波に対し
てより大きい遮蔽効果を現す。一般に、電磁波遮蔽効果
は、S>30dBであれば有効、S>60dBであれば優良とみ
なされる。規制対象となる電磁波の周波数は一般に10kH
z〜1000MHzの範囲とされるので、200nm以下の膜厚で良
好な電磁波遮蔽効果を得るには、透明導電層の体積固有
抵抗値(ρ)を103Ω・cm以下とすることが望ましい。
この条件を充たすためには、透明導電層が金属を合計
で10重量%以上含有することが好ましい。金属含有量が
10重量%未満では導電性が低下し、実質的な電磁波遮蔽
効果を得ることが困難になるからである。
前記の透明導電層は、含有されているパラジウム以外
の金属に由来して着色している場合、紫外線照射、赤外
線照射、マイクロウエーブ照射、エックス線照射、ガン
マ線照射などのエネルギー照射により、透明導電膜中の
金属に特有の光吸収を抑制し、色相を調整することもで
きる。
本発明の透明導電膜は、前記の透明導電層の単一層で
形成されていてもよく、又は複数の透明導電層または導
電機能を有しない透明薄膜層との積層物から形成されて
いてもよい。
次に、本発明の低反射透明導電膜について説明する。
この低反射透明導電膜は、前記の透明導電膜の上層お
よび/または下層に、前記透明導電層の屈折率とは異な
る屈折率を有する透明薄膜が1層以上形成されている。
この透明薄膜は、膜の界面における外光反射を干渉効果
によって除去または軽減し、透明導電膜に反射防止効果
を付与するために用いられるものである。この透明薄膜
は、必ずしも1層に限定されるものではなく、多層に形
成されていてもよい。
一般に、多層薄膜における界面反射防止能は、薄膜の
屈折率と膜厚、および積層薄膜の層数により決定される
ため、本発明の低反射透明導電膜においても、積層膜の
層数を考慮して透明導電膜および透明薄膜の厚みを適宜
設計することにより、効果的な反射防止効果を付与する
ことができる。
透明薄膜は、単に多層薄膜における界面反射を防止す
るのみならず、表示装置の表示面に用いたとき表面を外
力から保護する効果も期待される。そこで、実用上十分
な強度を有しかつ屈折率が透明導電膜より低い透明薄膜
を透明導電膜の上層に設けることが好ましい。これによ
って、陰極線管、プラズマディスプレイなどの表示装置
に用いることができる実用的な低反射透明導電膜が得ら
れる。
前記の透明薄膜を形成する素材としては、例えばポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラー
ル樹脂などの熱可塑性、熱硬化性、または光・電子線硬
化性樹脂;ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウ
ムなどの金属アルコキシドの加水分解物;シリコーンモ
ノマーまたはシリコーンオリゴマーなどを挙げることが
でき、これらは単独で、または混合して用いることがで
きる。
特に好ましい透明薄膜は、膜の表面硬度が高く、屈折
率が比較的低いSiO2の薄膜である。このSiO2薄膜を形成
し得る素材の例としては、例えば下式 Si(OR)mRn (式中、RはC1〜C4のアルキル基であり、mは1〜4の
整数であり、nは0〜3の整数であり、かつm+nは4
である) で表される化合物、またはその部分加水分解物の1種ま
たはそれ以上の混合物を挙げることができる。この化合
物の例として、特にテトラエトキシシラン(Si(OC
2H5)は、薄膜形成性、透明性、膜強度および反射
防止性能の観点から好適に用いられる。
前記の透明薄膜は、透明導電膜と異なる屈折率に設定
できるのであれば、各種樹脂、金属酸化物、複合酸化
物、または窒化物など、または焼付けによってこれらを
生成することができる前駆体などを含んでいてもよい。
透明薄膜の形成は、透明導電膜の形成に用いた方法と
同様に、前記の成分を含む塗布液(透明薄膜塗料)を均
一に塗布して成膜する方法によって行うことができる。
塗布は、スピンコーティング、ロールコーティング、ナ
イフコーティング、バーコーティング、スプレーコーテ
ィング、メニスカスコーティング、ディップコーティン
グ、グラビア印刷法などによることができるが、特にス
ピンコーティングが好ましい。塗布後は塗膜を乾燥し、
好ましくは焼き付けまたは光・電子線照射することによ
って強固な膜が形成される。
本発明の低反射透明導電膜は、その最上層に透明凹凸
層、すなわち凹凸のプロファイルを有する透明膜が形成
されていてもよい。この透明凹凸層は、低反射透明導電
膜の表面反射光を散乱させ、表示面に防眩性を与える効
果がある。十分な防眩性を与えるためには、グロス値
(光沢度)を平坦面のグロス値より10%〜40%、好まし
くは20%〜40%の範囲内で低下させるように凹凸面を形
成することが好ましい。グロス値が40%を越えて低下す
ると、これに伴ってヘーズ値が3%以上となることが多
く、この場合には膜面が白味を帯びて透過画像の解像度
など視認性が低下する弊害が生じる。
透明凹凸層の凹凸面の形状は、目的に応じて、外光の
映り込みが少なく、かつ透過画像が鮮明に見えるように
適宜に選択することができる。代表的な形状としては、
例えば面上に多数の半球状または角錘状突起または凹陥
が規則的または不規則的に分布した形状、多数の畝状の
凹凸が簾状または波形に配列された形状、平面に規則的
または不規則的な溝が多数形成された形状などを挙げる
ことができる。
前記のいずれの形状であっても、グロス値の低下を20
%〜40%の範囲内とするためには、凹凸の高低差(凸部
の山頂と凹部の谷底の高低差)は、平均で0.01μm〜1
μmの範囲内とすることが好ましい。この高低差が0.01
μm未満の場合は、実質的に平坦面と同等となって十分
な防眩効果を得ることができない。また、高低差が1μ
mを越えると、ヘーズが増大し、透過画像の解像度を低
下させることになる。
透明薄膜の上面に透明凹凸層を形成するには、例えば
透明薄膜上に、粘度を適当に調整した透明性塗料をスプ
レーしてディスクリート層(微粒層)を形成し、焼き付
ける方法を用いることができる。また、例えば透明性微
粒子、例えばSiO2微粒子と媒体とを含む透明性塗料を透
明薄膜上に均一な厚みに塗布し、溶剤を揮発させて透明
性微粒子による凹凸を形成してもよい。更に、型押し技
術またはエッチング技術によって、平坦な透明薄膜の表
面に凹凸を形成することもできる。
透明凹凸層の屈折率を透明導電層と異なる屈折率に設
定すれば、この透明凹凸層は、外光反射の散乱ばかりで
なく、層間反射の防止にも有効となる。また、この透明
凹凸層も透明薄膜と同様にハードコート性とすることが
膜強度および反射防止性の点から好ましい。これらの観
点から、透明凹凸層は、透明薄膜を形成したものと同様
の塗料、例えばテトラエトキシシラン塗料を用いて形成
することが膜強度および反射防止性の点から好ましい。
本発明の低反射透明導電膜は、これを構成する少なく
とも何れか1層に着色材が含有されていてもよい。この
着色材は、透明導電層に含まれる金属に由来して光の透
過スペクトルに偏りが生じる場合に、マスキングによっ
て透過画像の色相を自然に見えるように調整したり、透
過画像の色彩コントラストを改善するために添加される
ものである。例えば金属の1種として銀を用いた場合、
銀は400nm〜530nmの短波長可視光に吸収があるため透明
導電層が黄色味に着色し、透過画像の色相が不自然に見
える。着色材の添加はこれを補正して可視光の全波長帯
域にわたって光の透過スペクトルを平坦化し、透過画像
の色相を改善する効果がある。
本発明の低反射透明導電膜に好適に用いることができ
る着色材は、青色、紫色、または黒色の着色材である。
このうち、紫色顔料と青色顔料は透過画像の調色に特に
有効であり、黒色顔料は調色効果もあるが、透過画像の
色彩コントラストを高める効果もある。
好適に用いることができる着色材の例としては、例え
ば、フタロシアニンブルー、シアニンブルー、インダン
スロンブルー、ジオキサジンバイオレット、アニリンブ
ラック、アルカリブルー、酸化チタン、酸化クロム、鉄
黒、コバルトブルー、セルリアンブルー、クロム酸亜
鉛、群青、マンガンバイオレット、コバルトバイオレッ
ト、紺青、カーボンブラックなどの有機および無機顔
料、ならびにアゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ
イド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キ
ノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染
料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染
料、ナフタルイミド染料、ペリノン染料などの青色、紫
色、または黒色系の染料を挙げることができる。
しかし本発明の低反射透明導電膜は、画面を特定の色
に着色するなどの目的で前記の調色用以外の色相の着色
材を含んでいてもよい。
また、上記の通常の着色材の他に、例えば3原色以外
の可視光を選択的に吸収するフィルター効果を有するも
の(例えば、特開平1−320742号公報、特開平3−1153
2号公報、特開平3−254048号公報など参照)、可視光
の透過率を全般にわたって低下させることにより高コン
トラスト効果を得るもの(例えば、特開平6−80903号
公報など参照)、積層体の光干渉による反射防止膜にお
ける最小反射率と略一致する着色材を用いて反射防止効
果を得るもの(例えば、特開平5−203804号公報など参
照)、または特定波長の可視光を吸収して目に優しい自
然な画像を得るもの(例えば、特開平7−151903号公報
など参照)など、従来から透明導電膜または陰極線管の
表示面に用いられまたは提案されている着色材も使用可
能である。
本発明の低反射透明導電膜は、例えば陰極線管、プラ
ズマディスプレイ、液晶表示装置、タッチパネル、電光
表示装置など各種表示装置の表示面、自動車・建物など
の窓、電子レンジの覗き窓などに有効に適用することが
できる。
本発明の表示装置は、前記の低反射透明導電膜が表示
面に形成されてなっている。この表示装置は、表示面の
帯電が防止されているので画像表示面に埃などが付着せ
ず、電磁波が遮蔽されるので各種の電磁波障害が防止さ
れ、光透過性に優れているので画像が明るく、膜圧が均
一なので表示面の外観が改善され、反射が抑制されてい
るので視認性が良好であり、しかも塩水や日光などの金
属腐食性環境においても導電性が失われることなく、耐
塩水性、耐酸性、耐酸化性、耐紫外線性などを含む耐久
性が高い。
特に透明導電膜がパラジウムを含む本発明の表示装置
は、海上輸送時の海水やオペレーターの汗などからもた
らされる食塩分などのハロゲン塩や、温泉地などにおけ
る硫化水素ガス、更に大気中のSOxガス、酸性雨などの
酸性液体、紫外線照射などにより発生するオゾンなどの
酸化性ガスなどに対しても耐性が高く、これらの劣化因
子を含む環境下に置かれても、長期にわたって帯電防止
性、電磁波遮蔽性、反射防止性、色相、膜強度などの初
期性能を維持することができる。
実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明は如何なる観点からもこれらの実施例によって限定
されるものではない。
実施例および比較例に共通の原液として、下記のもの
を調製した。
(パラジウム水性ゾル) 0.15ミリモル/lの塩化パラジウムを含む水溶液と、0.
024ミリモル/lの水素化ホウ素ナトリウムを含む水溶液
とを混合し、得られたコロイド状分散液を濃縮し、0.18
9モル/lのパラジウム微粒子(平均粒径10nm)を含む水
性ゾルを得た。
(白金水性ゾル) 0.25ミリモル/lの塩化白金酸水和物を含む水溶液と、
0.15ミリモル/lの水素化ホウ素ナトリウムを含む水溶液
とを混合し、得られたコロイド状分散液を濃縮し、0.10
3モル/lの白金微粒子(平均粒径10nm)を含む水性ゾル
を得た。
(銀水性ゾル) クエン酸ナトリウム二水和物(14g)、硫酸第一鉄
(7.5g)を溶解させた水溶液(60g)を5℃に保持した
状態で、これに硝酸銀(2.5g)を溶解した水溶液(25
g)を加え、赤褐色の銀ゾルを得た。この銀ゾルを遠心
分離により水洗して不純物を除去した後、純水を加えて
0.185モル/lの銀微粒子(平均粒径10nm)を含む水性ゾ
ルを得た。
(透明薄膜塗料) テトラエトキシシラン(0.8g)と0.1N塩酸(0.8g)と
エチルアルコール(98.4g)とを混合し、均一な水溶液
とした。
(実施例1) 透明導電膜塗料の調製: パラジウム水性ゾル 15g 銀水性ゾル 35g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、得られた混合液を超音波分散機
(BRANSON ULTRASONICS社製「ソニファイヤー450」)で
分散し、実施例1の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料をブラウン管の表示面にスピン
コーターを用いて塗布し、乾燥後、この塗布面に前記の
透明薄膜塗料を、同様にスピンコーターを用いて塗布
し、このブラウン管を乾燥機に入れ、150℃で1時間焼
付け処理して低反射透明導電膜を形成することにより、
反射防止、高導電膜を有する実施例1の陰極線管を作成
した。
(実施例2) 透明導電膜塗料の調製: パラジウム水性ゾル 35g 銀水性ゾル 15g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、実施例1と同様に処理して実施
例2の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を用い、実施例1と同様に処理
して反射防止、高導電膜を有する実施例2の陰極線管を
作成した。
(実施例3) 透明導電膜塗料の調製: パラジウム水性ゾル 45g 銀水性ゾル 5g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、実施例1と同様に処理して実施
例3の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を用い、実施例1と同様に処理
して反射防止、高導電膜を有する実施例3の陰極線管を
作成した。
(実施例4) 透明導電膜塗料の調製: パラジウム水性ゾル 25g 銀水性ゾル 25g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、実施例1と同様に処理して実施
例4の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を用い、実施例1と同様に処理
して反射防止、高導電膜を有する実施例4の陰極線管を
作成した。
(実施例5) 透明導電膜塗料の調製: パラジウム水性ゾル 12.5g 白金水性ゾル 12.5g 銀水性ゾル 25g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、実施例1と同様に処理して実施
例5の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を用い、実施例1と同様に処理
して反射防止、高導電膜を有する実施例5の陰極線管を
作成した。
(比較例1) 透明導電膜塗料の調製: 銀水性ゾル 50g イソプロピルアルコール 10g エチルアルコール 40g 上記の成分を混合し、実施例1と同様に処理して比較
例1の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を用い、実施例1と同様に処理
して反射防止、高導電膜を有する比較例1の陰極線管を
作成した。
(比較例2) 透明導電膜塗料の調製: アンチモンドープ酸化スズ微粉末(住友大阪セメント
社製、平均粒径0.01μm) 1.5g 純水 78.5g ブチルセロソルブ 10.0g IPA 10.0g 上記の成分を配合し、超音波分散機(BRANSON ULTRAS
ONICS社製「ソニファイヤー405」)で分散し、比較例2
の透明導電膜塗料を調製した。
成膜: 上記の透明導電膜塗料を、ブラウン管の表示面にスピ
ンコーターを用いて塗布し、乾燥後、前記の透明薄膜塗
料を、同様にスピンコーターを用いて塗布し、乾燥機に
より150℃で1時間焼付けて低反射透明導電膜を形成す
ることによって反射防止・高導電膜を有する比較例2の
陰極線管を作成した。
上記実施例1〜実施例5、および比較例1,比較例2の
透明導電膜塗料における含有金属の種類および金属含有
量を表1に示す。
(評価測定) 陰極線管上に形成された低反射透明導電膜の性能を下
記の装置または方法で測定した。
透過率 :東京電色社製「Automatic Haze Meter H I
II DP」 ヘーズ :東京電色社製「Automatic Haze meter H I
II DP」 表面抵抗:三菱化学社製「ロレスタAP」(4端子法) 透過率差:日立製作所社製「U−3500」型自記分光光
度計を用い、可視光領域での最大透過率と最小透過率と
の差を求めた。
(可視光領域における最大−最小透過率差が小さいほど
透過率がよりフラットになり、透過画像の色相が鮮明と
なる。特に10%以下では、透過画像の色彩が黒色に近づ
き、より高度な鮮明さを持つようになる。) 反射率:EG&G GAMMASCIENTIFIC社製「MODEL C−11」 電磁波遮蔽性:0.5MHz基準で前記式1により計算 耐塩水性:塩水浸漬3日後の0.5MHz電磁波遮蔽性 面間距離:X線回折装置により導電材料の面間距離の測
定を行った。
X線測定値は、実施例1〜実施例5ならびに比較例1
は(1,1,1)面、また比較例2は(1,1,0)面における面
間距離を示し、また()内の値は理論値を示す。
測定結果を表2および表3に示す。
表2および表3の結果から、少なくとも2種の金属を
合計で10重量%以上含有する透明導電層を有する低反射
透明導電膜が表示面に形成された実施例1〜実施例5の
陰極線管試料は、いずれも好適な透過率を有し、透過率
差が小さく、反射率が小さく、かつヘーズが実質的に認
められないので、透過画像が明るく、透過画像の色相が
自然で、かつ鮮明であることがわかる。また、表面抵抗
が小さいので帯電防止効果が高くまた電磁波遮蔽性が優
れている。更に耐塩水性が優れていることから、耐久性
にも優れていることがわかる。
X線測定よる面間距離の測定結果から、実施例1〜美
施例5の透明導電層における金属は、いずれも単一物質
のピークとして検出され、かつそれそれPd:Ag=3:7、P
d:Ag=7:3、Pd:Ag=9:1、Pd:Ag=5:5、およびPd:Pt:Ag
=2.5:2.5:5.0の比率からなる合金の面間距離(理論
値)とほぼ一致しており、これらの2種または3種の金
属が透明導電層中で合金を形成していることが示され
た。
これに対して従来公知の低反射透明導電膜を有する比
較例1の陰極線管は、単一の金属(Ag)微粒子からなる
透明導電層を有するので可視光透過スペクトルにおける
透過率差が大であり、色相が偏って透過画像色が不自然
に見え、また反射率が高くヘーズも認められるので視認
性が劣っている。更に耐塩水性が著しく低いので耐久性
が劣る。一方、比較例2の陰極線管は、透明導電層がア
ンチモンドープ酸化スズからなるものであり、反射率が
高くヘーズも認められるため視認性が劣る。また表面抵
抗が高く電磁波遮蔽性が劣るので、本発明の陰極線管に
比べて本質的に低反射電磁波遮蔽性表示装置としての価
値が低い。
産業上の利用可能性 以上説明したように本発明の透明導電膜は、少なくと
も2種の金属を合計で10重量%以上含有する透明導電層
を有するものであるので、透明性、調色性、導電性が高
く、帯電防止効果・電磁波遮蔽効果に優れ、透過画像の
色調が調整され、更に耐塩水性、耐酸性、耐酸化性、耐
紫外線性などの耐久性にも優れていて、各種表示装置の
帯電防止、電磁波遮蔽に有利に使用できる。
本発明の低反射透明導電膜は、前記の透明導電層の上
層および/または下層に、前記透明導電層の屈折率とは
異なる屈折率を有する透明薄膜が少なくとも1層設けら
れたものであるので、前記の特性に加えて反射防止性が
付与され、帯電防止効果・電磁波遮蔽効果に優れ、透過
画像の色調が調整され、更に耐塩水性、耐酸性、耐酸化
性、耐紫外線性などの耐久性に優れていると共に外光反
射やヘーズも抑制され、鮮明で視認性の良好な透過画像
が得られる。
本発明の表示装置は、前記の低反射透明導電膜が表示
面に形成されてなるものであるので、画像表示面に埃な
どが付着せず、電磁波が効果的に遮蔽されているので各
種の電磁波障害が防止され、光透過性に優れているので
画像が明るく、膜厚が均一なので表示面の外観が改善さ
れ、反射が抑制されているので視認性が良好であり、し
かも塩水や日光などの金属腐食性環境においても導電性
が失われることなく、耐塩水性、耐酸性、耐酸化性、耐
紫外線性などを含む耐久性が高い。
従って本発明の透明導電膜および低反射透明導電膜
は、テレビジョンやコンピュータディスプレイなどの陰
極線管、プラズマディスプレイ、液晶表示装置、タッチ
パネル、電光表示装置など各種表示装置や太陽電池など
の透明電極、透明発熱体などの透明導電性部材、電磁波
を輻射する機器、またはガラスや建材などに装着して手
術室、放送スタジオ、OA施設、自動車・建物などの窓、
電子レンジの覗き窓などに有利に適用することができ
る。
また本発明の表示装置は、劣悪な環境下にも耐性が高
く、長期にわたって、反射防止性・帯電防止性・電磁波
遮蔽性を維持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 一郎 千葉県習志野市津田沼3−7−9 (72)発明者 若林 淳美 千葉県市川市湊新田1−4−2−402 (56)参考文献 特開 昭61−24101(JP,A) 特開 平9−291335(JP,A) 特開 平8−77832(JP,A) 特開 平2−189813(JP,A) 特開 平6−49269(JP,A) 特開 平7−10599(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 5/00 - 5/16 C09D 5/24 H01B 1/00 - 1/24 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀、金、銅、白金、パラジウム、ルテニウ
    ム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、レニウムおよ
    びニッケルからなる群から選ばれた少なくとも2種の金
    属微粒子を合計で10重量%以上含有し、かつ、これらの
    金属微粒子の平均粒径は100nm以下である透明導電層を
    有することを特徴とする透明導電膜。
  2. 【請求項2】前記の透明導電層中の少なくとも2種の金
    属微粒子の内の1種が銀であることを特徴とする請求の
    範囲第1項記載の透明導電膜。
  3. 【請求項3】前記の透明導電層中の少なくとも2種の金
    属微粒子の内の1種がパラジウムであることを特徴とす
    る請求の範囲第1項記載の透明導電膜。
  4. 【請求項4】前記の透明導電層がパラジウムと銀とを含
    み、かつパラジウム:銀の比率が、30〜99重量%:70〜
    1重量%であることを特徴とする請求の範囲第1項記載
    の透明導電膜。
  5. 【請求項5】前記の透明導電層中の金属の一部が、融合
    して連続した金属薄膜を形成してなることを特徴とする
    請求の範囲第1項記載の透明導電膜。
  6. 【請求項6】前記の透明導電層中の金属の一部が、合金
    を形成してなることを特徴とする請求の範囲第1項記載
    の透明導電膜。
  7. 【請求項7】前記の透明導電層が、銀、金、銅、白金、
    パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オス
    ミウム、レニウムおよびニッケルからなる群から選ばれ
    た少なくとも2種の金属微粒子を含有し、かつ、これら
    の金属微粒子の平均粒径が100nm以下である透明導電層
    用塗料を基材に塗布した後、150〜250℃の範囲内の温度
    で焼付けて形成されたものであることを特徴とする請求
    の範囲第1項記載の透明導電膜。
  8. 【請求項8】前記の透明導電層用塗料が、アルコールを
    45重量%以上含有するものであることを特徴とする請求
    の範囲第7項記載の透明導電膜。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項〜第8項の何れかに記載
    の透明導電膜の上層、または下層、または上層および下
    層に、前記透明導電層の屈折率とは異なる屈折率を有す
    る透明薄膜が少なくとも1層設けられたことを特徴とす
    る低反射透明導電膜。
  10. 【請求項10】前記の透明薄膜が、SiO2を含有するもの
    であることを特徴とする請求の範囲第9項記載の低反射
    透明導電膜。
  11. 【請求項11】前記の低反射透明導電膜の最外層に透明
    凹凸層が形成されたことを特徴とする請求の範囲第9項
    記載の低反射透明導電膜。
  12. 【請求項12】前記の低反射透明導電膜を構成する少な
    くとも何れか1層に着色材が含有されたことを特徴とす
    る請求の範囲第9項記載の低反射透明導電膜。
  13. 【請求項13】請求の範囲第9項〜第12項の何れかに記
    載された低反射透明導電膜が表示面に形成されたことを
    特徴とする表示装置。
  14. 【請求項14】透明導電層を有する透明導電膜の製造方
    法であって、 銀、金、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウ
    ム、イリジウム、オスミウム、レニウムおよびニッケル
    からなる群から選ばれた少なくとも2種の金属微粒子を
    含有し、かつ、これらの金属微粒子の平均粒径が100nm
    以下である透明導電層用塗料を、基材に塗布し、その
    後、150〜250℃の範囲内の温度で焼付け、透明導電層と
    することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
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