JPH04196009A - 導電性ペーストとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、例えば積層セラミックコンデンサの内部電
極や積層チップインダクタの導体パターン等を形成する
ために使用する導電性ペーストとその製造方法に関する
ものである。

［従来の技術］ 例えば積層セラミックコンデンサは、一般に、誘電体グ
リーンシート上に導電性ペーストからなる内部電極をス
クリーン印刷法等により印刷し、この導電性ペーストか
らなる内部電極を乾燥させた後、誘電体グリーンシート
を積層・熱圧着し、これを所望の寸法にカットし、脱バ
インダー・焼成という手順を経て製造されている。

ここで、誘電体グリーンシートとしては、一般に、誘電
体粉末・バインダー・溶剤等を混練した誘電体スラリー
をＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）フィルム上に
ドクターブレード法等を用いて２０〜３０ｕｍの厚さに
塗布し、乾燥させたものが使用されている。

また、導電性ペーストとしては、一般に、ニトロセルロ
ース等の樹脂をケトン、トルエン、アルコール等の溶剤
で溶解し、これにＡｇ等の金属粉末を混合して混練し、
更にナフサ等の希釈剤によって希釈し、粘度調整したも
のが使用されている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、積層セラミックコンデンサの場合、最近の小
型化・大容量化の要求に伴って誘電体グリーンシートの
厚みを薄くし、積層数を多くする必要が生じている。

しかしながら、誘電体グリーンシートの厚みを、例えば
１０〜２０μｍと極めて薄くし、この誘電体グリーンシ
ート上に上記した導電性ペーストを印刷すると、導電性
ペースト中のン容剤によるシートアタックによってこの
印刷した部分の機械的強度が大幅に低下し、穴が開いた
り、切れたりして、使用できなくなることがあるという
問題点があった。

また、ここまで劣化しなくても、シートアタックの発生
した部分は弱くなっているので、積層圧着時に誘電体グ
リーンシートが導電体パターンの喰い込みによって局部
的に薄（なる。

そして、この薄くなった部分は、製品になった段階で、
使用中に電界が集中して劣化が急速に進行しやすいので
、製品の信頼性を低下させるという問題点があった。

この発明は、グリーンシートに対してシー１〜アタツク
を生じさせない導電性ペースｉ・とその製造方法を提供
することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る導電性ペーストは、金属粉末を含有して
いる有機バインダーを水中にコロイド状に分散させてな
るものである。

ここで、金属粉末としては、導体となる全てのものを使
用することができ、そのようなものとしては、例えばＡ
　ｇ　、　Ｐ　ｄ、　、　Ａ　ｇ　−Ｐ　ｄ　、　Ｃｕ
　。

Ｎｉ、Ｚｎ、Ｐｔ、Ａｕ等の粉末を挙げることができる
。Ａｇ−Ｐｄは合金、混合粉、共沈粉のいずれであって
もよい。

また、有機バインダーとしては、水中にコロイド状に分
散させることができる全てのものを使用することができ
、そのようなものとしては、例えば植物油、牛油、パラ
フィン、鉱油、石油、ワセリン、固形パラフィン、マシ
ン油、シリコーン、脂肪酸エステル、流動パラフィン、
クレオソート油、アスファルト、スピンドル油、ケロシ
ン、ベンジン、ナフサ、セチルアルコール０−ジクロル
ベンゼン、ビーワックス、本ろう、塩化パラフィン、カ
ンデリラワックス、カルナバろう、ベンゼン、キジロー
ル、ラノリン、ジメチルフタレート、Ｏ−フェニルフェ
ノール、ＣＳ２、トリクレン、ＣＣ１．、オレイルアル
コール、オレイン酸、ステアリン酸を挙げることができ
る。

金属粉末を含有している有機バインダーを水中にコロイ
ド状に分散させる方法としては、金属粉末を有機バイン
ダーで混練し、これを乳化剤、界面活性剤等とともに水
中で撹拌して分散させる方法を挙げることができる。

また、有機バインダーとしては、上記した以外に、水中
で乳化重合させたコロイド状の酢酸ビニル重合体等を使
用してもよい。

このようなコロイド状の重合体は、単量体と金属粉末と
を混練し、この混練によって得られた混合物と水とを撹
拌してこの混合物をエマルジョン化させ、更に重合触媒
を加えて撹拌することによってエマルジョン化させた混
合物中の単量体を重合させることによって得ることがで
きる。

この場合、重合触媒は使用する単量体の種類によって相
違するが、単量体が酢酸ビニルモノマーの場合はベルオ
キソ硫酸アンモニウム塩を使用することができる。

［作用］ グリーンシートにこの発明に係る導電性ペーストを印刷
した場合、グリーンシートと金属粉末を含有している有
機バインダーとの間に水が介在しているので、グリーン
シートの有機バインダーに金属粉末を含有している有機
バインダーの瀉剤が作用しない。

なお、金属粉末は有機バインダーによって水から遮断さ
れているので、水中の酸素によって酸化するおそれはな
い。

［実施例］ 実施例１ 酢酸ビニルモノマーに微量のピロガロール（安定剤）等
を添加して混合し、更に重量比で４０％のＡｇ粉末（電
極材料）を添加し、これらを混練した。この混練は酢酸
ビニルモノマーの重合を防ぐために冷暗所で行なった。

次に、この混練によって得られた混合物に水を３０％添
加し、ＮＨ４ＯＨを加えてＰＨ＝９〜ｌＯに調整し、重
合触媒としてベルオキソ硫酸アンモニウム塩を加えて撹
拌しながら乳化重合させ、Ａｇ粉を含有する酢酸ビニル
のエマルジョンを得た。

以上の様にして得られた導電性ペーストを用いてシート
アタックの評価を行なった。

シートアタックの評価を行なうために使用したグリーン
シートはＰＶＢ　（ポリビニルブチラール）をバインダ
ーとし、エタノール：トルエン＝１＝１の混合温媒を用
いてシート化した、厚さ２０μｍのものである。

評価方法はグリーンシートに導電性ペーストをスクリー
ン印刷し、１２０℃で１０分乾燥した後のグリーンシー
トの切れ数（シートアタックが発生して作業中に切れて
しまった試料の数）を調べた。結果は第１表に示す通り
となった。

実施例２ Ａｇ粉末の添加量を５０ｗｔ％とした以外は実施例１と
全く同様とした。結果は第１表に示す通りとなった。

比較例１ Ａｇ粉末１００部に対してα−テルピネオールで溶解し
たニトロセルロース８部を加え、三本ローラーで混練し
、更に粘度調整の為に希釈剤として石油系ナフサを添加
して導電性ペーストを得た。

次に、誘電体グリーンシート上に前記導電性ペーストを
スクリーン印刷法で印刷して内部電極を形成した。

次に、内部電極を印刷形成した誘電体グリーンシートを
熱風乾燥機中に入れ、１２０℃で１０分間加熱し、内部
電極中の溶剤及び希釈剤を蒸発させた。

次に、実施例１と同様に、乾燥した後の誘電体グリーン
シートの切れ数で導電性ペーストの評価を行なった。結
果は第１表に示す通りとなった。

以上、実施例１．２及び比較例１の結果から明らかなよ
うに、実施例１，２では従来の導電性ペーストで充分に
防止できなかったシートアタックによる不良発生が皆無
となり、製品の不良率が改善されることがわかる。

［発明の効果］ この発明によれば、極めて薄いセラミックグリーンシー
ト上に導電性ペーストを印刷しても、導電性ペースト中
の有機バインダーがグリーンシートに対してシートアタ
ックを生じることがなく、従って、積層密度が高（、信
頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることができる
という効果がある。

代理人　弁理士　窪　１）法　明

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．金属粉末を含有している有機バインダーを水中にコ
   ロイド状に分散させてなる導電性ペースト。
2. ２．前記有機バインダーが重合体であることを特徴とす
   る請求項１記載の導電性ペースト。
3. ３．単量体と金属粉末とを混練し、この混練によって得
   られた混合物と水とを撹拌してこの混合物をエマルジョ
   ン化させ、更に重合触媒を加えて撹拌することによって
   エマルジョン化させた混合物中の単量体を重合させるこ
   とを特徴とする導電性ペーストの製造方法。