JP3442073B2 - 中枢神経賦活剤 - Google Patents

中枢神経賦活剤

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正信 羽賀
啓爾 和田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、中枢神経賦活剤に関する。特には、本発明
は、ミカン科植物の植物体処理物若しくはその抽出処理
物又はリモノイド類を含有する中枢神経賦活剤に関す
る。
背景技術 ミカン科(Rutaceae)に属する植物、例えばキハダ
(Phellodendron amurense)の周皮を除いた樹皮であ
るオウバク(黄柏)あるいはそれを粉末としたオウバク
末(黄柏末)は、従来から健胃薬として用いられてい
る。しかしながら、従来、それらを中枢神経の賦活を目
的として使用することはなかった。本発明者は、意外に
も、ミカン科植物の植物体処理物又はその抽出処理物に
中枢神経賦活作用があることを見い出した。
更に、本発明者は、前記のミカン科植物の植物体処理
物、特にはその抽出処理物を食品に添加すると著しい嗜
好向上作用を有することも見い出した。
本発明は、これらの知見に基づくものである。
発明の開示 従って、本発明は、ミカン科(Rutaceae)に属する植
物の植物体若しくはその乾燥物、又はそれらいずれかの
低級アルカン不溶部、前記低級アルカン不溶部の低級脂
肪酸エステル抽出物、前記低級脂肪酸エステル抽出物の
低級脂肪酸エステル−ハロゲン化低級アルカン可溶部、
前記低級脂肪酸エステル−ハロゲン化低級アルカン可溶
部のリモニン分画及び前記低級脂肪酸エステル−ハロゲ
ン化低級アルカン可溶部のオバクノン分画からなる群か
ら選んだ抽出処理物(但し、ミカン属に属する植物の植
物体及びその乾燥物を除く)を含有することを特徴とす
る、中枢神経賦活剤に関する。
なお、前記記載「(但し、ミカン属に属する植物の植
物体及びその乾燥物を除く)」とは、ミカン属に属する
植物の植物体又はその乾燥物を有効成分とする中枢神経
賦活剤が、本発明の範囲に含まれないことを意味し、従
って、ミカン属に属する植物の植物体又はその乾燥物の
いずれかに由来する各種抽出処理物を有効成分とする中
枢神経賦活剤は、本発明の範囲に含まれる。
更に、本発明は、リモノイド類を含有することを特徴
とする、中枢神経賦活剤にも関する。
発明を実施するための最良の形態 本発明で用いるミカン科(Rutaceae)に属する植物と
は、キハダ属(Phellodendron)に属する植物[例え
ば、キハダ(Phellodendron amu−rense Ruprech
t)]、ミカン属(Citrus)に属する植物[例えば、レ
モン(Citruslimon BURM.f.)、オレンジ(Citrus si
nensis OSBECK.)、グレープフルーツ(Citrus pa−r
adishi MACF.)]、ゴシュユ属(Evodia)に属する植
物[例えば、ゴシュユ(Evodia ru−taecarpa Hook.f
il.et THOMSON)]、ハクセン属(Dictamnus)に属す
る植物[例えば、ハクセン(Dictamnus albus L.subs
p.dasycarpus KITAGAWA)]である。
好ましい植物は、キハダ及びその変種[オオバノキハ
ダ、ケキハダ(P.amurense Rupr.var.japonicum(Maxi
m.)Ohwi)、ヒロハノキハダ(P.amurenseRupr.var.sac
halinense Fr.Schm.)、ミヤマキハダ(P.amurense R
upr.var.lava−llei(Dode)Sprague)等]、シナキハ
ダ(P.chinense Schneid)及びその変種[P.chineseSc
hneid.forma gla−brinsculum(Schneid.)Hsiao、P.c
hinense Schneid.var.omei−ense Huang、P.chinense
Schneid.var.yunnanense Huang、P.chinense Schne
id.var.falcatum Huang等]、タイワンキハダ(P.wils
onii Hayata et Kanehira)、ゴシュユ、ハクセン等
である。
本発明においては、前記植物体の全体若しくはその一
部、又はそれらの混合物を原料として用いる。植物体の
部位としては、茎、葉、果実又は果皮、更には、樹皮
(特にはキハダ属植物)、根(特にはハクセン属植物)
又は種子(特にはミカン属植物)が好ましい。
前記の植物体を、例えば、破砕、粉砕若しくはペース
ト化又は果汁化した植物体処理物、あるいはそれらを乾
燥して粉末状とした植物体処理物を調製して用いること
ができる。
好ましい植物体処理物は、キハダの周皮を除いた樹皮
を粉砕乾燥して粉末化したオウバク末(後述するリモニ
ン及びオバクノンの両者が高含量で共存し、その両者が
相互に作用を強め合うものと考えられる)、又はグレー
プフルーツ、オレンジ等の柑橘類の濃縮果汁、粉末果
汁、あるいはそれらの種子(リモニン含量が高い)であ
る。
本発明においては、前記植物体処理物の抽出処理物を
用いることもできる。本発明において用いることのでき
る抽出処理物は、前記植物体処理物の低級アルカン不溶
部、前記低級アルカン不溶部の低級脂肪酸エステル抽出
物、前記低級脂肪酸エステル抽出物の低級脂肪酸エステ
ル−ハロゲン化低級アルカン可溶部、前記低級脂肪酸エ
ステル−ハロゲン化低級アルカン可溶部のリモニン分
画、又は前記低級脂肪酸エステル−ハロゲン化低級アル
カン可溶部のオバクノン分画、あるいはそれらの混合物
である。
抽出工程は、例えば以下のとおりに実施することがで
きる。
最初に、植物体処理物を低級アルカン[即ち、炭素数
5〜8個(好ましくは5〜7個)のアルカン、例えば、
ペンタン、ヘプタン又はヘキサン、特にはn−ヘキサ
ン]で還流下に抽出する。抽出物残渣又はその乾燥体
(以下、「アルカン抽出残渣」と称する)には中枢神経
賦活活性及び食品の嗜好向上活性が認められる。
前記のアルカン抽出残渣を低級脂肪酸エステル(例え
ば、酢酸、プロピオン酸又は酪酸の低級アルキルエステ
ル、好ましくは酢酸エステル、特には酢酸エチル)で還
流下に抽出する。抽出液又はその乾燥体(以下、「低級
脂肪酸エステル抽出物」と称する)には中枢神経賦活活
性及び食品の嗜好向上活性が認められる。
更に、前記の低級脂肪酸エステル抽出物を低級脂肪酸
エステル(例えば、前記した化合物、好ましくは酢酸エ
ステル、特には酢酸エチル)−ハロゲン化低級アルカン
(例えば、炭素数1〜4個の低級アルカンの塩化物、特
にはクロロホルム)で、場合により両者の混合比を徐々
に変化させながらクロマトグラフィ処理し、リモニンを
含有する分画(以下、リモニン分画と称する)又はオバ
クノンを含有する分画(以下、オバクノン分画と称す
る)を得る。これらのリモニン分画及びオバクノン分画
には中枢神経賦活活性及び食品の嗜好向上活性が認めら
れる。
本発明の中枢神経賦活剤及び食品添加剤には、前記の
植物体処理物又は抽出処理物を単独で又はそれらを組み
合わせて含有させることができる。
更に、本発明の中枢神経賦活剤及び食品添加剤は、リ
モノイド類を含有するものであることができる。リモノ
イド類は、ミカン科、ニガキ科(Simaroubaceae)又は
センダン科(Meliaceae)等に属する植物に含まれる苦
味を有する四環式トリテルペンの酸化誘導体及びその配
糖体である。リモノイド類に属する好ましい化合物は、
リモニン又はオバクノン及びその配糖体である。リモノ
イド類は、前記又は同様の各種抽出処理物から分離精製
したものでも、化学合成したものでも、あるいは化学的
又は生物化学的に誘導したものでも、更には生物化学的
に合成したものでもよい。
本発明の中枢神経賦活剤は、経口投与用の各種の剤
形、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロッ
プ剤、エリキシル剤又は懸濁剤として用いることができ
る。これらの製剤は、常法によって調製することができ
る。
本発明の中枢神経賦活剤は、有効成分である前記の植
物体処理物若しくは抽出処理物又はリモノイド類(リモ
ニン、オバクノン等)の他に、医薬的に許容される担
体、例えば、一般的な経口用無毒性担体、結合剤、滑沢
剤、崩壊剤、着色剤、甘味料、香料及び/又は防腐剤等
を含有することができる。
本発明による中枢神経賦活剤は、哺乳類(特にヒト)
に経口投与させることができる。投与対象者は眠気又は
倦怠感を有する者で、その除去あるいは緩和を必要とす
る者である。更に、本発明による中枢神経賦活剤を老人
性痴呆症薬として用いることもできる。本発明の中枢神
経賦活剤の投与量は、患者、治療すべき症状及び/又は
剤形によって変化するが、一般的には、前記の植物体処
理物若しくは抽出処理物に関しては(オウバク末とし
て)、1日当たり、10〜200mg/kg、好ましくは20〜150m
g/kgであり、そしてリモノイド類に関しては、1日当た
り、0.05〜10.0mg/kg、好ましくは0.1〜5.0mg/kgであれ
ば期待する効果が得られる。場合によっては増量するこ
とも可能である。これらの投与量を、1日に1回〜数回
に分けて投与することができる。
本発明の食品添加剤を各種の食品に添加すると嗜好を
向上させることができる。ここで嗜好向上性とは、食品
本来の味覚に加えて、清涼感、爽やか感、さっぱり感、
すっきり感、及び/又ははっきり感を付与することを言
う。
本発明の食品添加剤を添加して嗜好が特に向上する食
品は特に制限されないが、本発明の食品添加剤を添加す
るのが好ましい食品としては、例えば、菓子類[例え
ば、糖菓(例えば、キャンディー、ゼリー)、ガム類、
アン類、焼物菓子若しくは打物菓子(例えば、クッキィ
ー、ビスケット)、蒸物菓子]、カカオ又はカカオ製品
(例えば、チョコレート、ココア)、冷菓(例えば、氷
菓子、アイスクリーム)、飲料品[例えば、果汁飲料、
清涼飲料(炭酸飲料)、健康飲料]、茶類(例えば、緑
茶、紅茶)、コーヒー等である。
本発明の食品添加剤は、他の通常の食品添加剤と同様
に使用することができ、単に他の配合成分と共に食品配
合成分と混合するだけでよい。添加量は食品の種類によ
って異なるが、一般的には、1回の摂取分に対し、リモ
ノイド類として0.005%以上、好ましくは0.01%以上を
配合させる。
本発明の食品添加剤の活性成分は味覚の上で清涼感を
向上すると共に中枢神経賦活活性も有しているので、覚
醒的用途を有する食品(眠気を覚ますための食品)(例
えば、リフレッシュ飲料、ドライバー用食品、老人用健
康食品)に添加すると相乗的に作用するので極めて好ま
しい。
実施例 以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する
が、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
例1:抽出工程 オウバク末(ウチダ和漢薬)600gをソックスレー抽出
器の抽出管に挿入し、n−ヘキサン 2000mlで24時間還
流下で抽出処理を行なった。抽出管に残留したn−ヘキ
サン抽出残渣約570gを取り出した(以下、n−ヘキサン
抽出残渣Aとする)。
次に、前記のn−ヘキサン抽出残渣A570gをソックス
レー抽出器の抽出管に挿入し、酢酸エチル2000mlで24時
間還流下で抽出処理を行なった。抽出管に残留した酢酸
エチル抽出残渣(以下、酢酸エチル抽出残渣Bとする)
約560g及び抽出フラスコに得られた酢酸エチル抽出物
(以下、酢酸エチル抽出物Cとする)約10gを取り出し
た。同様の操作を5回繰り返し、酢酸エチル抽出物Cを
合計約50g得た。
シリカゲル(ワコーゲルC−200;和光純薬)800gを充
填したガラスカラムに前記の酢酸エチル抽出物C50gを挿
入し、酢酸エチル−クロロホルム混合液(10容量%:90
容量%)で溶出した。
分画28〜35(各分画150ml)は、薄層クロマトグラム
においてエールリッヒ試薬で橙赤色に発色し、210nmに
おいて吸収を示した。この分画28〜35をクロロホルム−
エタノールで精製し、無色の針状結晶約5gを得た。以下
の理化学的データからこの無色針状結晶がリモニンであ
ることを確認した。(以下、前記の無色針状結晶をリモ
ニン結晶Dと称する。) 融点:298〜299℃ 比旋光度[α]=−107゜(c=0.1;CHCl3) 高分解能質量スペクトルm/z:C26H30O8に対して 理論値:470.1925; 実測値:470.1933(M+1 H−核磁気共鳴スペクトル(アセトン−d6)δ1.13
(s),1.15(s),1.21(s),1.23(s),4.08
(s),4.27(dd,J=2.6,1.5Hz),4.63(d,J=13.2H
z),4.98(d,J=13.2Hz),5.53(s),6.51(m),7.57
(t,J=1.5Hz),7.63(m)。
また、分画7〜15は、薄層クロマトグラムにおいてエ
ールリッヒ試薬で橙赤色に発色し、208nmにおいて吸収
を示した、この分画7〜15をクロロホルムで精製し、無
色の柱状結晶約10gを得た。以下の理化学的データから
この結晶がオバクノンであることを確認した。(以下、
前記の無色柱状結晶をオバクノン結晶Eと称する。) 融点:228〜229℃ 比旋光度[α]=−34゜(c=0.1;アセトン) 高分解能質量スペクトルm/z:C26H30O7に対して 理論値:454.1988; 実測値:454.1990(M+1 H−核磁気共鳴スペクトル(アセトン−d6)δ:1.13
(s),1.30(s),1.42(s),1.51(s),1.53
(s),3.69(s),5.51(s),5.86(d,J=11.7Hz),
6.52(m),6.80(d,J=12.2Hz),7.57(t,J=1.5Hz),
7.64(m)。
更に、分画1〜6、分画16〜27及び分画36〜100は、
薄層クロマトグラムにおいてエールリッヒ試薬で橙赤色
に発色しなかった。これらの分画全体を以下、非リモノ
イド分画Fと称する。
一方、酢酸エチル−クロロホルム混合液で溶出しない
画分を以下、ベルベリン分画Gと称する。
例2:薬理効果 前記例1で得た各種の抽出成分をマウスに与えて生理
活性を調べた。
試験操作 可溶性無窒素物(54.5%)を主成分とするマウス用粉
末飼料(オリエンタル酵母:粉末飼料M)中に、オウバ
ク末(ウチダ和漢薬)、又はそれぞれ前記例1で得たn
−ヘキサン抽出残渣A若しくは酢酸エチル抽出残渣Bを
5重量%となるように加えて乳鉢で混和した。また、そ
れぞれ前記例1で得た酢酸エチル抽出物C、リモニン結
晶D、オバクノン結晶E、非リモノイド分画F又はベル
ベリン分画Gは、0.1重量%となるように前記のマウス
用粉末飼料に加えて乳鉢で混和した。対照用として、粉
末飼料Mを用いた。飼料は、毎日新しいものと交換し
た。
更に、前記のリモニン結晶D及びオバクノン結晶Eに
ついては、それらを0.25%カルボキシメチルセルロース
ナトリウム水溶液に懸濁させ、1日1回、200mg/kgの量
で経口投与した。対照用として、活性成分を含まない0.
25%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液を用
いた。
粉末飼料投与試験の供試動物として、3週令のddY系
雄性マウスを、1週間の馴致後に用いた。体重差は睡眠
時間に影響があるので、群間の差が10%以内となるよう
にして無作為抽出した。
飼育用プラスティックケージの底に約2cmの高さの網
を置き、その網の上にマウスを入れ、飼料以外のものを
極力食べさせないようにした。飼料と水とは自由に摂取
できるようにした。2〜3日毎に体重を計測し、飼料の
摂取状況、体重変化などを対照群と比較した。
経口投与実験には、1週間以上馴致後の27〜28gのマ
ウスを使用した。
α−クロラロース(50mg/kg)・ウレタン(500mg/k
g)(麻酔薬)生理食塩水溶液(0.1ml/10g体重)をマウ
スに腹腔内投与し、麻酔薬投与後から正向反射[マウス
を背位にした時、直ちに伏位に起き直る反射をいい、麻
酔をかけたマウスからはこの反射が喪失して、起き上が
ることができなくなる]消失までの時間及び睡眠持続時
間の変化を各群において測定した。ここで、睡眠持続時
間とは、正向反射消失から正向反射回復までの時間とし
た。なお、正向反射回復までの時間は、1分間以内に3
回正向反射が起こった時点とした。各々の群の投与は3
分間以内に行なった。麻酔薬投与前に体重を測定した。
得られた結果についてスミルノフ(Smirnoff)の棄却
検定後、ステューデント(Student)のt−テストによ
り、平均値の差を検定した。P<0.05を有意とした。
結果 (1)体重変化 オウバク末、n−ヘキサン抽出残渣A及び酢酸エチル
抽出残渣B5重量%を含有した粉末飼料を投与した群と対
照群とには体重に有意差は認められなかった。また、酢
酸エチル抽出物C、リモニン結晶D、オバクノン結晶
E、非リモノイド分画F及びベルベリン分画G0.1重量%
を含有した粉末飼料を投与した群と対照群とにも体重に
有意差は認められなかった。更に、リモニン結晶D及び
オバクノン結晶Eのカルボキシメチルセルロースナトリ
ウム懸濁液を投与した群と対照群とにも体重に有意差は
認められなかった。
(2)睡眠時間 以下の第1表に測定結果を示す。第1表において、睡
眠時間短縮率(S)は S=(1−投与群の睡眠時間/対照群の睡眠時間)×10
0 であり、数値は全て平均値±標準誤差であり、*及び*
*はそれぞれP<0.05及びP<0.01を意味し、そしてN
は使用動物数である。
(3)正向反射消失までの時間など 麻酔薬投与後、正向反射消失までの時間は、活性成分
投与群と対照群との間に有意な差は認められなかった。
また、実験終了後の剖検では、いずれの場合も対照群と
比較し、内臓に特別な異常は認められなかった。
例3:製剤工程 以下の成分から錠剤1000個を製造した。 成分 量(g) オウバク末 150 乳糖(賦形剤) 99.4 ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) 0.6 ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) 2.0 前記の各成分をよく混合し、混合物を常法によりよく
練合した後、押し出し造粒機のスクリーンを通して顆粒
成形を行ない、十分に乾燥してから加圧して錠剤化し
た。なお、各成分を十分に混合してから直接加圧して錠
剤とすることもできる。
例4:柑橘類果汁粉末 バレンシアオレンジの果実10個を粉砕攪拌し、遠心
過機にかけて果汁を分取した。得られた果汁9容量部に
対して、賦形剤として30%カルボキシメチルセルロース
及び20%ショ糖を含む水溶液1容量部を混和して−60℃
の冷却下で凍結し、真空乾燥してバレンシアオレンジ果
汁粉末を得た。別にレモン及びグレープフルーツの各果
実を用いて同様の操作により、レモン果汁粉末及びグレ
ープフルーツ果汁粉末を得た。
薬理効果 前記例4で得た各凍結乾燥果汁粉末をマウスに与えて
生理活性を調べた。操作は実施例2に準じて、各果汁粉
末5重量%を含む粉末飼料Mを用いて同様に実施した。
結果を次の第2表(5日間投与)及び第3表(11日間投
与)に示す。なお、第2表及び第3表において、睡眠短
縮率(%)は対照群の睡眠時間を100%とした場合の各
果汁粉末投与群の睡眠時間である。また、睡眠時間の項
において、第2表の5%レモンの欄の数値はp<0.05で
あり、第3表の5%オレンジ、5%レモン及び5%グレ
ープフルーツの欄の数値はp<0.01である。
例5:飲料組成物 前記例4で調製した3種の凍結乾燥果汁粉末、並びに
化学合成リモニン及びオバクノンを用いて、下記の組成
(単位:g)の5種の飲料組成物A〜E及び対照用飲料組
生物を調製した。
パネル試験 得られた飲料について、成人男性20名のパネラーによ
る官能試験を実施した。検査は、対照用飲料140mlを飲
んでから続けて供試飲料140mlを飲み、供試飲料が対照
用飲料と比較して飲みにくい味覚を有していないか(飲
み易さ)、及び供試飲料が対照用飲料と比較してリフレ
ッシュ感を与えるか(リフレッシュ感)について行なっ
た。飲み易さ及びリフレッシュ感を与えると評価したパ
ネラーの数を次の表に示す。飲料 飲み易さ リフレッシュ感 A 19 12 B 17 11 C 19 11 D 17 12 E 17 12 例6:チュウインガム 前記例4で調製した3種の凍結乾燥果汁粉末、並びに
化学合成リモニン及びオバクノンを用いて、下記の組成
(単位:g)の5種のチュウインガムA〜E及び対照用チ
ュウインガムを調製した。
パネル試験 得られたチュウインガムについて、成人男性20名のパ
ネラーによる官能試験を実施した。検査は、対照用チュ
ウインガム5gを噛んでから続けて供試チュウインガム5g
を噛み、供試チュウインガムが対照用チュウインガムと
比較して噛みにくい味覚を有していないか(噛み易
さ)、及び供試チュウインガムが対照用チュウインガム
と比較してリフレッシュ感を与えるか(リフレッシュ
感)について行なった。噛み易さ及びリフレッシュ感を
与えると評価したパネラーの数を次の表に示す。飲料 噛み易さ リフレッシュ感 A 14 10 B 13 10 C 13 10 D 12 11 E 13 10 例7:キャンディー 前記例4で調製したオレンジ凍結乾燥果汁粉末、化学
合成リモニン及びオバクノンを用いて、下記の組成(単
位:g)の3種のキャンディー(1個約5g)を調製し、前
記例5及び例6と同様のパネル試験を行なったところ、
前記例5及び例6とほぼ同様の結果が得られた。
例8:クッキィー 前記例4で調製したグレープフルーツ凍結乾燥果汁粉
末、化学合成リモニン及びオバクノンを用いて、下記の
組成(単位:g,100個分)の3種のクッキィーを調製し、
前記例5及び例6と同様のパネル試験を行なったとこ
ろ、前記例5及び例6とほぼ同様の結果が得られた。
産業上の利用可能性 本発明の中枢神経賦活剤は、ミカン科植物の植物体処
理物若しくはその抽出処理物又はミカン科植物に一般に
含有されているリモノイド類を活性成分とするので、食
品に含有させて無理なく摂取させることができる。
また、前記のミカン科植物の植物体処理物若しくはそ
の抽出処理物又はミカン科植物に一般に含有されている
リモノイド類を食品に添加すると、味覚上からもリフレ
ッシュ感を与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A23L 1/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミカン科(Rutaceae)に属する植物の植物
    体若しくはその乾燥物、又はそれらいずれかの低級アル
    カン不溶部、前記低級アルカン不溶部の低級脂肪酸エス
    テル抽出物、前記低級脂肪酸エステル抽出物の低級脂肪
    酸エステル−ハロゲン化低級アルカン可溶部、前記低級
    脂肪酸エステル−ハロゲン化低級アルカン可溶部のリモ
    ニン分画及び前記低級脂肪酸エステル−ハロゲン化低級
    アルカン可溶部のオバクノン分画からなる群から選んだ
    抽出処理物(但し、ミカン属に属する植物の植物体及び
    その乾燥物を除く)を含有する、中枢神経賦活剤。
  2. 【請求項2】リモノイド類を含有する、中枢神経賦活
    剤。
  3. 【請求項3】食品添加剤としての、請求項1又は2に記
    載の中枢神経賦活剤。
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