JP3439787B2 - 圧着装置 - Google Patents

圧着装置

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JP3439787B2
JP3439787B2 JP03534793A JP3534793A JP3439787B2 JP 3439787 B2 JP3439787 B2 JP 3439787B2 JP 03534793 A JP03534793 A JP 03534793A JP 3534793 A JP3534793 A JP 3534793A JP 3439787 B2 JP3439787 B2 JP 3439787B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は液晶表示用パネル等の2
枚の基板間を高精度に貼り合わせる圧着装置に関するも
のである。 【0002】 【従来技術及びその問題点】近時、2枚の基板を高精度
に貼り合わせる技術が要求され、例えば液晶表示装置に
おいては、2枚のガラス基板の間に液晶を封入し、その
封入した周囲をシール材で密閉しているが、これらのガ
ラス基板の間隙は、その基板面にわたって均一であるこ
とが要求されている(以下、上記のように貼り合わせら
れた2枚のガラス基板を空セルと称する)。特にSTN
型の液晶表示装置では、液晶の複屈折を利用して表示を
行っており、そのために、空セルの基板面にわたって均
一な間隙が得られない場合には、色ムラが生じていた。 【0003】このような要求に対して、図12の圧着装
置が提案されている(特開昭53−91763号参
照)。同図の圧着装置1によれば、下保持板2の上に弾
性のあるシート3と可とう性のあるシート4を置き、こ
のシート4上に間隙を保持する治具5を置き、この治具
5内に空セル(図示せず)を設置し、更に上保持板6の
下面に可とう性のあるシート7を配置するとともに、こ
のシート7の周辺部を上保持板6の周辺部に取り付け
る。上保持板6に設けた流体の出入口8からこの上保持
板6とシート7との間隙9に気体もしくは液体を送り込
み、このシート7を介して圧力を加えるようにしてい
る。 【0004】しかしながら、上記構成の圧着装置1にお
いては、空セルを加熱しながら圧着しようとする場合、
治具5の上側はシート7と間隙9と上保持板6との組み
合わせ構造であるのに対して、その下側はシート4とシ
ート3と下保持板2との組み合わせ構造であり、その上
下両者間には構造上に差異があり、そのために治具5の
上下間で、昇温時並びに圧着後の冷却時に差ができ、こ
れにより、空セルの2枚の基板に歪みができ、均一な間
隙が得られず、しかも、その基板に反りが発生するとい
う問題点があった。 【0005】しかも、特開昭53−91763号の提案
によれば、下保持板2と上保持板6のそれぞれに熱源を
取付けることが記載されているが、この取付け方法であ
れば、上記の治具5の上下間の構成差も起因して、昇温
時並びに圧着後の冷却時の温度制御が難しいことがわか
った。 【0006】また、この圧着装置1により量産する場合
には、治具5に複数個の空セルを平面状に並べ、これら
の空セルを圧着することが記載されているが、このよう
な量産方法であれば、工場内により大きくスペースを占
めることになり、それに伴って製造コストが上がる傾向
にある。 【0007】ところで、一般的に液晶表示用貼り合わせ
空セルに対して、圧着装置を用いてシール材を介して両
基板を固着させ、次いで基板を所要により切断して所定
形状の空セルとなし、次にこの空セルに液晶を注入して
いるが、この注入に伴って基板間ギャップが不均一にな
っていた。 【0008】そこで、この問題点を解決するために、従
来、図13に示すような構成の圧着体ギャップ制御装置
10を用いて、その基板間ギャップを制御していた。こ
のギャップ制御装置10においては、2枚の固定板1
1、12が所定の間隔に設定するための固定軸13によ
り固定され、この固定板11の上に、液晶が注入された
複数個の液晶表示素子セル14と金属や樹脂等から成る
複数個の緩衝部材15とが交互に積み重ねられており、
その最上に位置する緩衝部材15の上に加圧板16が配
置されている。また、この加圧板16の上に設けた加圧
軸17は、固定板12の上に配置されたシリンダー18
と接続され、このシリンダー18が加圧軸17を介して
加圧板16を下方に押すようになっている。上記液晶表
示素子セル14は2枚のガラス基板19、20と、両基
板19、20を所定の間隔に設定するための複数個のス
ペーサ21と、液晶を封入するシール部22とから構成
されている。 【0009】このような構成のギャップ制御装置10に
おいて、シリンダー18が加圧軸17を介して加圧板1
6を下方に押すと、個々の液晶表示素子セル14が緩衝
部材15を介して加圧され、その加圧に伴う基板19、
20間の圧縮力と複数個のスペーサ21の弾性力とが釣
り合い、その基板19、20の間隔が小さくなって、余
分な液晶が外部に排出され、ある一定の間隔の基板1
9、20の液晶表示素子セル14が得られる。 【0010】しかしながら、上記構成の圧着体ギャップ
制御装置10によれば、固定板11や加圧板16の加工
精度がせいぜい数ミクロンから数十ミクロンの表面精度
であり、これにより、各液晶表示素子セル14に対して
均一な圧力が加わらなくなっており、また、個々の液晶
表示素子セル14についても、その基板面にわたって均
一な圧力が加わらなく、しかも、シリンダー18を用い
た機械的な圧力であるために、この圧力のムラによって
圧力が常に一定ではなく、その結果、スペーサ21が塑
性変形したり、あるいは弾性変形し、個々の液晶表示素
子セル14の基板間ギャップを一定にすることができな
いという問題点があった。 【0011】 【問題点を解決するための手段】本発明に係る圧着装置
は、下固定治具の上に下圧着治具を配置し、この下圧着
治具の上に液晶表示用貼り合わせ空セルと中圧着治具と
を交互に積み重ね、最上部に位置する液晶表示用貼り合
わせ空セルの上に上圧着治具と上固定治具とを順次配置
し、更に個々の圧着治具にシートを設け、このシートに
ヒーターを設けるとともに、複数個のほぼ同一形状のシ
ートと複数個のほぼ同一形状の液晶表示用貼り合わせ空
セルとを交互に積み重ね、上記シート内に流体を流して
該シートの膨張により複数個の液晶表示用貼り合わせ空
セルを同時に圧着するようにしたことを特徴とする。 【0012】 【作用】本発明の圧着装置においては、被圧着体の両主
面と各固定治具とで囲まれる両加圧領域に同一流体を流
して該流体の圧力により被圧着体を圧着せしめることに
より、被圧着体には、その上下に配置した構成差の影響
を受けなくなり、被圧着体の上下間で、昇温時並びに圧
着後の冷却時に差がなくなり、その結果、その被圧着体
の2枚の貼り合わせ基板に歪みができなくなり、均一な
間隙が得ら、しかも、その基板に反りが発生しなくな
る。加えて、被圧着体の両主面の両加圧領域に同一の流
体を流して、その流体の膨圧により被圧着体を圧着して
おり、これによっても上記の作用効果が得られる。ま
た、この構成であれば、熱源を設けることにより被圧着
体に対して均一に、且つ個々の圧着面にわたっても均一
に加熱することができ、これにより、昇温時並びに圧着
後の冷却時の温度制御が容易になった。 【0013】 【実施例】(例1)本例においては、参考例としての圧
着装置を図1により説明する。同図はこの圧着装置23
の概略断面図であり、24、25はそれぞれ上下に配置
された各固定治具であり、それらの間に被圧着体である
空セル26を配置する。各固定治具24、25には、そ
れぞれ凹部27、28を形成し、しかも、空気遮断用オ
ーリング29を設け、これにより、空セル26の両主面
と各凹部27、28とで囲まれる両加圧領域30、31
をなす。また、固定治具24の内部には配管しており、
これに伴って圧縮空気の注入口32と開閉弁33とを設
ける。この配管によれば、加圧領域30と通じており、
しかも、バイアス管34を介して加圧領域31とも通じ
ている。また、各固定治具24、25の間には複数個の
締め付け治具35(例えばボルトとナットから成る)を
設け、これらの治具35により各固定治具24、25の
間を所定の間隔にまで小さくすることができる。 【0014】かくして上記構成の圧着装置23において
は、空セル26を両固定治具24、25の間に配置し、
締め付け治具35により両固定治具24、25の間を所
定の間隔にまで小さくする。そして、注入口32から予
め設定した圧力の圧縮空気を入れ、開閉弁33を閉じる
と、この圧縮空気が両加圧領域30、31に同一圧力で
充填することになる。次いで、この圧縮空気を加熱す
る。この加熱には、この圧着装置23を別の加熱装置に
配置し、この内部の雰囲気を加熱することにより圧着装
置23全体を加熱する方式や、各固定治具24、25に
ヒーターを埋め込んで加熱する方式がある。このように
加熱すれば、その熱膨張により更に空セル26の両主面
を均等に加圧できた。また、空セル26のシール材が熱
硬化型樹脂である場合には、この加熱によりシール材を
硬化することができた。これにより、空セル26の両主
面を均等加圧且つ均等加熱でき、その結果、その空セル
26の2枚の貼り合わせ基板に歪みができなくなり、均
一な間隙が得ら、しかも、その基板に反りが発生しなく
なった。また、この構成であれば、熱源を設けることに
より空セル26に対して均一に且つ個々の圧着面にわた
っても均一に加熱することができ、これにより、昇温時
並びに圧着後の冷却時の温度制御が容易になった。 【0015】(例2)本例においては、参考例である圧
着装置の他の例を図2により説明する。同図はこの圧着
装置36の概略断面図であり、図1の圧着装置23と同
一箇所には同一符号を付す。この圧着装置36において
は、圧着装置23に比べて空セル26全体を樹脂等によ
り真空パック37し、この状態の空セル26全体に対し
て圧縮空気により加圧加熱する点が特徴である。そし
て、この構成によれば、空セル26を囲むようにスペー
サ38を配置しており、このスペーサ38と両固定治具
24、25とのそれぞれの間に空気遮断用オーリング2
9を設ける。 【0016】上記構成の圧着装置36についても空セル
26の両主面を均等加圧且つ均等加熱でき、その結果、
その空セル26の2枚の貼り合わせ基板に歪みができな
くなり、均一な間隙が得ら、しかも、その基板に反りが
発生しなくなった。また、この構成であれば、熱源を設
けることにより空セル26に対して均一に且つ個々の圧
着面にわたっても均一に加熱することができ、これによ
り、昇温時並びに圧着後の冷却時の温度制御が容易にな
った。 【0017】(例3)本例においては、本発明の圧着装
置を図3〜図7により説明する。図3は本例の圧着装置
39の概略図であり、この装置39の搭載する治具を図
4〜図7に示す。図3において、40、41は上下に配
置された各固定治具であり、下固定治具40の上にはシ
ート状の下圧着治具42を配置する。この下圧着治具4
2の上に空セル43を置き、更に中圧着治具44を置
き、複数個の空セル43と中圧着治具44をそれぞれ交
互に配置する。そして、最上部に位置する空セル43の
上に上圧着治具45を配置し、この上圧着治具45の上
に上固定治具41が置かれる。そして、上固定治具41
と下固定治具40との間に少なくとも2本のボルト46
を設けて、更に上固定治具41の上に対応してナット4
7を設け、これらのボルトとナットの一連の保持手段に
より各固定治具40、41の間を圧着する。 【0018】図4と図5は中圧着治具44を示し、図4
はその斜視図、図5は横断面図である。この中圧着治具
44は矩形状の枠体48の両主面にシリコンゴム製のシ
ート49を配置し、これらのシート49の間に圧力流体
50を入れる。本例においては、この圧力流体50とし
て空気を用いた。この圧力流体50を枠体48に設けた
注入口51より挿入し、排出口52より出すような構造
になっている。また、2枚のシート49の間には熱源と
なるヒーター53を設けて、シート49を介して空セル
43が加熱できる。 【0019】図6と図7は上圧着治具45もしくは下圧
着治具42を示し、図6はその斜視図、図7は横断面図
である。これらの治具42、45は矩形状の枠体54の
一主面にシリコンゴム製のシート55を配置している
が、その他主面は枠体54の一部の主面体54aをな
す。そして、シート55と主面体54aとの間に上記圧
力流体50を入れる。同様に圧力流体50用に注入口5
1と排出口52、更にヒーター53を設ける。 【0020】このような構成の圧着装置39において、
図3の矢印Aは各注入口51または各排出口52に圧力
流体50をそれぞれ注入もしくは排出する配管状態を示
す。これらの注入もしくは排出する流量を加減しなが
ら、この圧力流体50に膨圧を発生させる。そして、複
数個のほぼ同一形状の上圧着治具45、中圧着治具44
また下圧着治具42と、複数個のほぼ同一形状の空セル
43とを交互に積み重ね、これらの治具内に圧力流体5
0を流してシート49、55の膨張により複数個の空セ
ル43を同時に圧着するようにしたことを特徴とする。 【0021】かくして、この圧着装置39では、個々の
空セル43には、その上下にほぼ同一構成が配置されて
おり、これにより、その構造上の差異がなくなり、個々
の空セル43の上下間で、昇温時並びに圧着後の冷却時
に差がなくなり、加えて、個々の治具42、44、45
内に圧力流体50を流して、その圧力流体50に膨圧を
生じせしめ、これに伴うシート49、55の膨張により
複数個の空セル43を同時に圧着しており、その結果、
その空セル43の2枚の貼り合わせ基板に歪みができな
くなり、均一な間隙が得ら、しかも、その空セル43の
基板に反りが発生しなくなった。 【0022】また、この圧着装置39においては、個々
の治具42、44、45内にヒーター53を設けたこと
により個々の空セル43に対して均一に、且つ個々の圧
着面にわたっても均一に加熱することができ、これによ
り、昇温時並びに圧着後の冷却時の温度制御が容易にな
った。 【0023】(例4)本例は他の圧着装置を図8により
説明する。同図は本例の圧着装置56の概略図であり、
圧着装置39と同一箇所には同一符号を付す。この圧着
装置56は、先の圧着装置39と同様に、各固定治具4
0、41の間に複数個のほぼ同一形状の上圧着治具4
5、中圧着治具44また下圧着治具42と、複数個のほ
ぼ同一形状の空セル43とを交互に積み重ね、これらの
治具内に圧力流体50を流してシート49、55の膨張
により複数個の空セル43を同時に圧着するようにして
いるが、圧着装置39と相違する点は、個々の治具の注
入口51と排出口52を直列に接続し、一方の最端の注
入口51より圧力流体50を注入し、他方の最端の排出
口52から排出するという構成である。 【0024】また、この圧着装置56では、圧力流体5
0としてオイルを注入した。このオイルを常温にして、
もしくは加熱し、その注入圧を1kg/cm2 に設定し
て注入した。例えば190℃にまで加熱されたオイルを
用いた場合には、そのオイルの循環により最終のオイル
温度が低下傾向になるが、ヒーター53の加熱により補
完して均一加熱を可能とすることができる。また、冷却
時には常温のオイルを注入すればよい。 【0025】かくして、この圧着装置56についても、
空セル43の2枚の貼り合わせ基板に歪みができなくな
り、均一な間隙が得ら、しかも、その空セル43の基板
に反りが発生しなくなった。また、ヒーター53により
個々の空セル43に対して均一に、且つ個々の圧着面に
わたっても均一に加熱することができ、これにより、昇
温時並びに圧着後の冷却時の温度制御が容易になった。 【0026】(例5)本例は本発明の他の圧着装置を図
9により説明する。同図は本例の圧着装置57の概略図
であり、圧着装置39と同一箇所には同一符号を付す。
この圧着装置57は、先の圧着装置39と同様に、各固
定治具40、41の間に複数個のほぼ同一形状の上圧着
治具45、中圧着治具44また下圧着治具42と、複数
個のほぼ同一形状の空セル43とを交互に積み重ね、こ
れらの治具内に圧力流体50を流してシート49、55
の膨張により複数個の空セル43を同時に圧着するよう
にしているが、圧着装置39と相違する点は、圧力流体
50としてオイルを注入した。このオイルを常温もしく
は加熱し、その注入圧を1kg/cm2 に設定して注入
した。例えば190℃にまで加熱されたオイルを用いた
場合にあっても、ヒーター53の加熱により補完して更
に均一加熱を可能とすることができる。また、冷却時に
は常温のオイルを注入すればよい。尚、58は圧力流体
50を注入する配管であり、この配管58に各治具に共
通した注入口59と排出口60を設けた。 【0027】かくして、この圧着装置57についても、
空セル43の2枚の貼り合わせ基板に歪みができなくな
り、均一な間隙が得ら、しかも、その空セル43の基板
に反りが発生しなくなった。また、ヒーター53により
個々の空セル43に対して均一に、且つ個々の圧着面に
わたっても均一に加熱することができ、これにより、昇
温時並びに圧着後の冷却時の温度制御が容易になった。 【0028】本発明者等が上記各圧着装置39、56、
57を用いて、各装置により空セル43を15個並べ、
そして、6時間加熱しながら圧着させたところ、いずれ
の方法により得られた空セル43も、また、個々の方法
により得られた各空セル43も、すべて歪みができな
く、基板間の間隔が均一となり、しかも、その基板に反
りが発生しなかった。然るに従来の圧着装置10を用い
た場合には、空セルの2枚の基板に歪みができ、均一な
間隙が得られず、しかも、その基板に反りは発生した。 【0029】(例6)次に参考例として圧着体ギャップ
制御装置を液晶表示素子を製造する場合を例にとって詳
しく説明する。本例においては、圧着体ギャップ制御装
置を図10により説明する。図10は本例の圧着体ギャ
ップ制御装置61の概略図であり、図11は圧着体であ
る液晶表示素子62の概略図である。 【0030】この液晶表示素子62は、そのセル構成の
平面概略図である図11に示すように、2枚のガラス基
板63、64とが環状シール部65を介して張り合わせ
たものであり、この環状シール部65には、一部液晶注
入用の開口65aを形成し、この開口65aから液晶が
注入された状態を示す。次に図11に示す液晶表示素子
62の製作順序を説明する。 【0031】一方のガラス基板上にエポキシ樹脂から成
るシール剤を印刷し、他方のガラス基板と張り合わせ
る。そして、この張り合わせに際して、多数個の樹脂球
から成るスペーサ66を散布して、例えば5〜10μm
の基板間隔に設定する。また、この張り合わせは、従来
周知の圧着装置、即ち圧着用治具を用いて両基板を押圧
するとともに、加熱することのより圧着せしめる剛体圧
着装置や、また、加圧エアーを備えたエアー圧着装置等
を用いて行う。次いで、必要によりガラス基板63、6
4を液晶表示素子用の所定形状になるように切断し、液
晶未注入の空セルを作製する。しかる後に、上記開口6
5aから液晶を注入する。この注入は真空状態のチェン
バー内において、この開口65aを液晶の入った皿に接
触させ、次いで真空状態から大気に戻すことによって、
その空セル内に液晶を注入させる。 【0032】以上の工程により液晶が注入された前記液
晶表示素子62が得られたが、この素子62において
は、上記液晶注入に当たって、ガラス基板63、64の
機械精度や熱変形に起因して基板間ギャップが不均一に
なっていた。 【0033】尚、本発明者等の実験によれば、一般的に
STN型液晶表示装置においては、その基板間ギャップ
は±0.1μm以内に設定しなくてはならないが、上記
工程によれば、±0.2μm以上の基板間ギャップであ
った。 【0034】しかる後に、図10の圧着体ギャップ制御
装置61を用いて、この液晶表示素子62の基板間ギャ
ップを調整した。この装置61の構成は次の通りであ
る。 【0035】固定治具である上加圧板67と下加圧板6
8との間に液晶表示素子セル62を配置し、両加圧板6
7、68には、それぞれ配管69と配管70とが設けら
れ、これらの配管69、70は、その端で配管71によ
り共通に通じるような構成になっている。配管71に
は、精密減圧弁72と、弁73とが接続されている。 【0036】また、各々の加圧板67、68の液晶表示
素子セル62側に、上記環状シール部65と対向するよ
うに、それぞれ環状凸条部74、75を形成する。尚、
この環状凸条部74、75は環状シール部65と異なっ
て密閉の環状を成す。そして、この上加圧板67と液晶
表示素子62と環状凸条部75とで囲まれる空間領域を
加圧領域76となす。同様に下加圧板68と液晶表示素
子62と環状凸条部75とで加圧領域77を成す。 【0037】更にまた、上加圧板67の上には4〜6個
のボルト78が設けられており、このボルト78により
両加圧板67、68を所定の間隔を設定することができ
る。このようなボルト78により間隔設定するには、予
め各ボルト78に所定の間隔を有するスペーサを貫通さ
せ、ボルト78に締めつけによりスペーサ間隔にまで両
加圧板67、68を近接させればよい。 【0038】次に、上記構成の圧着体ギャップ制御装置
61を用いて液晶表示素子を製造する方法を以下に説明
する。先ず、上述のように液晶とスペーサとが入った液
晶表示素子セル62を上加圧板67と下加圧板68との
間に配置し、ボルト78を締めつける。そして、精密減
圧弁72による圧力設定とともに、弁73を開放し、配
管71と配管69、70を介して加圧領域76と加圧領
域77により液晶表示素子セル62のガラス基板63、
64の両主面にわたって所定の圧力が加わるようにす
る。 【0039】本発明者等が繰り返し実験を行ったとこ
ろ、両基板63、64に対して0.1〜0.5Kg/c
2 の圧力を加えると、基板間ギャップが面内で均一に
なるという点でよいことが判った。 【0040】然る後に上記開口65aを閉じて液晶を封
止する。この封止は開口65aに紫外線硬化樹脂を塗布
し、加圧状態から減圧状態にすることにより、その開口
65a内に入り込ませ、そして、紫外線照射することに
より硬化させ、封止する。 【0041】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変
更、改良等は何ら差し支えない。 【0042】 【発明の効果】以上の通り、本発明の圧着装置において
は、複数個のほぼ同一形状のシートと複数個のほぼ同一
形状の被圧着体とを交互に積み重ねているので、個々の
被圧着体には、その上下にはほぼ同一構成が配置されて
おり、加えて、個々のシート内に流体を流してシートの
膨張により複数個の被圧着体を同時に圧着しており、こ
れにより、その被圧着体の2枚の貼り合わせ基板に歪み
ができなくなり、均一な間隙が得られ、しかも、その基
板に反りが発生しなくなった。 【0043】また、シートと被圧着体とを交互に積み重
ねた構造であるので、上方へのスペース拡大となるが、
それよりも平面状スペースを大きくする必要がなくなる
ので、製造コストの上昇を抑えながら量産ができる。 【0044】更に本発明の圧着装置においては、前記シ
ートの内部に熱源を設けたことにより個々の被圧着体に
対して均一に、且つ個々の圧着面にわたっても均一に加
熱することができ、これにより、昇温時並びに圧着後の
冷却時の温度制御が容易になった。 【0045】参考例である圧着体ギャップ制御装置にお
いては、圧着体の上下にそれぞれ固定治具を配置すると
ともに、個々の固定治具の圧着体側に、上記環状シール
部と対向するように環状凸条部を形成し、各々の固定治
具と圧着体と各環状凸条部とで囲まれる加圧領域に流体
を流して該流体の圧力により2枚の基板間を圧着するよ
うにしており、これにより、圧着体の上下にほぼ同一構
成が配置されているので、その構造上の差異がなくなる
とともに、流体圧力を利用しているので、圧着体の基板
面にわたって均一な圧力が加わり、その結果、基板間ギ
ャップが均一になるように調整することができた。 【0046】また、参考例である圧着体ギャップ制御装
置の両固定治具間に、封入材である液晶と、両基板間を
所定の間隔に設定するためのスペーサとが挿入され、且
つ環状シール部の一部が開口された圧着体(液晶表示素
子セル)を配置し、次いで両加圧領域に流体を流して
0.1〜0.5Kg/cm2 の圧力を両基板に加え、こ
れにより、両基板間のギャップを調整し、必要により余
分な液晶を排出し、然る後に上記開口を閉じて液晶を封
入しており、これにより、スペーサが塑性変形せず、あ
るいは弾性変形しなくなり、そして、個々の液晶表示素
子セルの基板間ギャップを所要通りに調整し、そのギャ
ップを一定にできた。その結果、階調表示やカラー表示
の高品質液晶表示素子を提供すことができた。
【図面の簡単な説明】 【図1】参考例の圧着装置の断面概略図である。 【図2】参考例の圧着装置の断面概略図である。 【図3】本発明の圧着装置の断面概略図である。 【図4】本発明の圧着装置に搭載する中圧着治具の斜視
図である。 【図5】図4の中圧着治具の横断面図である。 【図6】本発明の圧着装置に搭載する上圧着治具もしく
は下圧着治具の斜視図である。 【図7】図6の上圧着治具もしくは下圧着治具の横断面
図である。 【図8】本発明の他の圧着装置の断面概略図である。 【図9】本発明の他の圧着装置の断面概略図である。 【図10】参考例の圧着体ギャップ制御装置の概略図で
ある。 【図11】実施例の液晶表示素子の概略図である。 【図12】従来の圧着装置の断面概略図である。 【図13】従来の圧着装置の断面概略図である。 【符号の説明】 24、25、40、41・・・・・固定治具 26、43・・・・・空セル26 30、31・・・・・加圧領域 50・・・・・・・・圧力流体 49、55・・・・・シート 53・・・・・・・・ヒーター 62・・・・・・・・液晶表示素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 鉄也 鹿児島県姶良郡隼人町内999番地3 京 セラ株式会社隼人工場内 (56)参考文献 特開 平4−147217(JP,A) 特開 平2−124525(JP,A) 特開 昭63−163423(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】下固定治具の上に下圧着治具を配置し、こ
    の下圧着治具の上に液晶表示用貼り合わせ空セルと中圧
    着治具とを交互に積み重ね、最上部に位置する液晶表示
    用貼り合わせ空セルの上に上圧着治具と上固定治具とを
    順次配置し、更に個々の圧着治具にシートを設け、この
    シートにヒーターを設けるとともに、複数個のほぼ同一
    形状のシートと複数個のほぼ同一形状の液晶表示用貼り
    合わせ空セルとを交互に積み重ね、上記シート内に流体
    を流して該シートの膨張により複数個の液晶表示用貼り
    合わせ空セルを同時に圧着するようにした圧着装置。
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